JP2813445B2 - 吸水性能の優れた不織布 - Google Patents

吸水性能の優れた不織布

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JP2813445B2 JP25827190A JP25827190A JP2813445B2 JP 2813445 B2 JP2813445 B2 JP 2813445B2 JP 25827190 A JP25827190 A JP 25827190A JP 25827190 A JP25827190 A JP 25827190A JP 2813445 B2 JP2813445 B2 JP 2813445B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フエーシング材・ワインピングクロス・芯
地・衣料・デイスポーザブル手術衣等の医療用途などに
使用するのに好適な優れた吸水性能を有する繊維絡合不
織布に関するものである。
(従来の技術) 従来、表層が緻密に交絡した極細繊維の層からなり、
その下部が極細繊維束状繊維の絡合層である交換不織布
は、紡子直後で極細繊維を集束し部分的に接着して一本
にした繊維、1成分を他成分間に放射状に介在させた菊
花状断面の繊維、多層バイメタル型繊維、2成分以上の
成分からなる海島繊維、繊維軸方向に連続した極細繊維
が多数配列集合し他の成分で結合および/または一部結
合され1本の繊維を形成した高分子相互配列体繊維など
のいわゆる極細繊維形成性繊維を用いて繊維ウエブと
し、これをニードルパンチした後、高速流体流を接触さ
せてフイブリル化させながら緻密に交絡させて不織布構
造体とする方法などにより製造されており、このもの
は、例えば、緻密な交絡不織布層部分を銀面層とする皮
革様シートとして使用されている。
また近年、繊維分野、特に不織布分野でポリエチレン
テレヘタレートで代表されるポリエステル繊維の役割が
大きくなり、特に最近ベビーおむつやおむつライナー、
生理用品などの衛生材料分野や外食産業向けのカウンタ
ークロス、台所用品の流し台の水切り袋などの非衛生材
料分野や、シツプ薬の基布や固定用シート、病院用手術
衣、マスク等のメデイカル分野などに、ポリエステル繊
維製の不織布が広く使用されてきている。これらの多く
の不織布製品の中で、特にベビーおむつ、生理用品など
のものについては、従来のもの以上に耐久性のある吸水
性能が求められている。
(発明が解決しようとする課題) 従来の極細繊維形成性繊維(分割型繊維)で作つた繊
維ウエブに高速流体流を接触させて分割型繊維を極細繊
維または極細繊維の束に枝分かれさせると同時に緻密に
交絡させた不織布構造体あるいは表面層がそのようにな
つている不織布構造体では、不織布単独で使用する分野
では極細繊維が毛羽立ちして手や肌にまつわりついた
り、柔らか過ぎて腰がなく製品形態を保持できないとい
う欠点を有している。また、極細繊維形態が比較的に均
質であることにより、絡みの強度が十分でないために不
織布としての強度が出ず、用途によつても必ずしも好ま
しいものではなかつた。また、吸水性に関しても、今迄
のものは、油剤等による表面処理の後加工方法によるも
のがほとんどで、これは初期性能はあつても、ある程度
使用した場合に表面油剤が脱落し、性能が極端に低下す
るものが多かつた。
その中でも、おむつの表面材や生理用パツトの表面材
の湿式用不織布用途では、製造工程上必ず水中での抄紙
工程を経るため、繊維表面への親水化剤のコーテイング
方法では抄紙時に該親水化剤が脱落してしまい、最終製
品では十分な性能が保持されていないものしか得られな
い。
本発明の目的は、少なくとも片面側は繊維が緻密に絡
合し、嵩高性で腰があり、更には不織布強度が高くしか
も耐久性のある優れた吸水性能を有する繊維絡合不織布
を提供することである。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、主として、ジカルボン酸単位、ジ
オール単位および一般式 [式中、xおよびyはそれぞれ0または1を表し、Zは
式 −0−(R2−0)−R1 (式中、R1は炭素数3〜18の炭化水素基を表し、R2はア
ルキレン基を表し、nは平均重合度を表す15〜29の数で
ある) で示され、かつ一般式 で示される化合物におけるデービス法により求められた
H.L.B.価が5.0以上の数となる1価の基を表す] で示される構造単位からなり、一般式(I)で示される
構造単位の含有率が1〜50重量%であり、かつフエノー
ルとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中の30℃にお
ける極限粘度が0.5〜1.5dl/gである共重合ポリエステル
(A)と熱可塑性ポリアミド(B)の2種類の非相容性
熱可塑性重合体から少なくともなり、(A)/(B)が
重量比で85/15〜15/85である複合繊維を主体繊維として
構成された不織布であつて、該複合繊維の少なくとも一
種類の重合体は、微細繊維形成性成分であつて、各微細
繊維形成性成分の少なくとも1部は断面形状を異にし、
かつ該不織布の少なくとも片面側は繊維の少なくとも一
部が割裂して形成された微細繊維同志又はそれと未分割
繊維とが交絡した繊維層となつている不織布である。
本発明に用いられる繊維を構成する一成分は前述した
ような特定の共重合ポリエステルであるが、この共重合
ポリエステルの必須の構造単位の1つであるジカルボン
酸単位は、ジカルボン酸から2個のカルボキシル基中の
2個の水酸基を除いた形の構造単位であり、一般式 (式中、R3は2価の有機基または単結合を表す)で示さ
れる。R3で表される2価の有機基としては、例えばp−
フエニレン基、m−フエニレン基、ナフタレンジイル
基、(ビフエニル)ジイル基などの2価の芳香族炭化水
素基;オクタメチレン基、テトラメチレン基などの2価
の脂肪族炭化水素基;1,4−シクロヘキシレン基などの2
価の脂環式炭化水素基などの2価の炭化水素基などが挙
げられる。本発明において、共重合ポリエステル中に含
まれるジカルボン酸単位は、1種のみであつても、また
2種以上であつてもよいが、繊維用途において要求され
る優れた機会的性能を有する共重合ポリエステルが得ら
れる点から、ジカルボン酸単位の70モル%以上はテレフ
タロイル基であることが望ましい。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルの必須の構造単位の1つであるジオール単位は、ジオ
ールから2個の水酸基中の2個の水素原子を除いた形の
構造単位であり、一般式 −0−R4−0− (式中、R4は2価の有機基を表す) で示される。R4で示される2価の有機基としては、例え
ばエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペ
ンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2−ジメチルト
リメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、ノナメチ
レン基、2−メチルオクタメチレン基などの2価の脂肪
族炭化水素基;ジメチルシクロヘキサン−α,α’ジイ
ル基などの2価の脂環式炭化水素基;2,2−ジフエニルプ
ロパン−4',4"−ジイル基、ジフエニルスルホン−4,4'
−ジイル基などの2価の芳香族基などが挙げられる。本
発明の共重合ポリエステル中に含まれるジオール単位は
1種のみであつても、また2種以上であつてもよいが、
繊維用途において要求される優れた機械的性能を有する
共重合ポリエステルが得られる点から、ジオール単位の
70モル%以上は、エチレンジオキシ基、トリメチレンジ
オキシ基、テトラメチレンジオキシ基、ペンタメチレン
ジオキシ基、およびヘキサメチレンジオキシ基のごと
き、炭素数2〜6の直鎖状アルキレングリコールから2
個の水酸基中の2個の水素原子を除いた形の2価の構造
単位であることが望ましい。
本発明の共重合ポリエステルの必須の構造単位である
一般式(I)で示される構造単位は、一般式 (式中、Zは前記定義のとおりである) で示される構造単位、一般式 (式中、Zは前記定義のとおりである) で示される構造単位、一般式 (式中、Zは前記定義のとおりである) で示される構造単位などを包含する。一般式(I)で示
される構造単位は通常、それら同士または前記ジカルボ
ン酸単位もしくはジオール単位との間で、エステル結合 またはエーテル結合(−0−)を形成して共重合ポリエ
ステルの主鎖中に組み込まれている。式(II)中のR1
表す炭素数3〜18の炭化水素基としては、例えばn−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−オクチ
ル、2−エチルヘキシル、n−ドデシル、n−ステアリ
ルなどの炭素数3〜18のアルキル基;シクロヘキシルな
どの炭素数3〜18のシクロアルキル基;フエニル、ノニ
ルフエニルなどの炭素数6〜18のアリール基などが好ま
しい。炭化水素基R1の炭素数が2以下または19以上であ
る場合には、表面漏れ易さに優れ、吸水性および保水性
に優れる繊維集合体を与える共重合ポリエステルが得ら
れない。また式(II)中のR2が表すアルキレン基として
は、得られる共重合ポリエステルの表面漏れ易さならび
にそれから得られる繊維集合体の吸水性および保水性の
高さの点から、エチレン基、プロピレン基などの炭素数
2〜4のアルキレン基が好ましく、エチレン基がより好
ましい。R2として2種以上のアルキレン基が同一の基Z
中に共存してもよい。式(II)中のnはポリオキシアル
キレン部分の平均重合度を表す数であり、15〜29の範囲
内の数である。nが15未満の数である場合には表面漏れ
易さに優れ、吸水性および保水性に優れる繊維集合体を
与える共重合ポリエステルが得られない。またnが29を
超える数である場合には、nが15〜29の範囲内の数であ
る場合に達成される効果以上の効果はもはや達成されな
い。表面漏れ易さにとくに優れ、吸水性および保水性に
とくに優れる繊維集合体を与える共重合ポリエステルが
着色などの不都合を極力抑制して取得されることから、
nの値は20〜25の範囲内の数であることが望ましい。一
般式(I)中の1価の基Zは式(II)で示される構造を
有することのみならず、一般式(III)で示される化合
物におけるデービス法により求められたH.L.B.価を5.0
以上の数とする構造上の条件を満足することが必須であ
る。本発明におけるデービス(Davies)法によるH.L.B.
価は、例えば、ジエー・テイ・デービス(J.T.Davie
s)、イー・ケー・リデアル(E.K.Rideal)共著「イン
ターフエーシヤル・フエノメナ(Interfacial Phenomen
a)第2版」(1963年アカデミツク・プレス(Academic
Press)(アメリカ)発行]第372〜374頁;西、今井、
笠井共偏「界面活性剤便覧」(昭和35年7月5日産業図
書株式会社発行)第313頁;日本油化学協会偏[油脂化
学便覧改定二版」(昭和46年11月30日丸善株式会社発
行)第710頁などに記載されているように、式 (H.L.B.価)=7+(親水基の基数の総和)+(親油基
の基数の総和) に従つて導出される。ここで、親水基および親油基の代
表例における基数を示すと次のとおりである。
一般式(I)中のZが、一般式(III)で示される化
合物におけるデービス法により求められた H.L.B.価を5.0未満の数とする場合には、得られる共重
合ポリエステルの表面漏れ易さが高くなく、それを用い
て得られる繊維集合体が十分な吸水性および保水性を発
揮しえない。得られる共重合ポリエステルにおける表面
漏れ易さ、ならびにそれを用いて得られる繊維集合体に
おける吸水性および保水性がそれぞれ特に高められる点
から、Zが一般式(III)で示される化合物におけるデ
ービス法により求められたH.L.B.価を7.0〜15.0の範囲
内の数とすることが望ましく、8.0〜13.5の範囲内の数
とすることがより好ましい。
本発明の共重合ポリエステルに含まれる一般式(I)
で示される構造単位は1種のみであつても、また2種以
上であつてもよいが、該構造単位の含有率は共重合ポリ
エステルに対して1〜50重量%の範囲内であり、2〜40
重量%の範囲内が好ましく、なかでも3〜30重量%の範
囲内が特に好ましい。含有率1重量%未満の場合には得
られる共重量合ポリエステルの表面漏れ性が不十分であ
り、また50重量%を超える場合には得られる共重合ポリ
エステルの強度などの機械的性能が低下するおそれがあ
る。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルは、上記のごときジカルボン酸単位、ジオール単位お
よび一般式(I)で示される構造単位から主としてなる
が、他の構造単位を、本発明の作用・効果が失われない
程度の少量で有していてもよい。かかる任意に有いても
よい構造単位としては、式 で示されるp−オキシ安息香酸単位、式 で示されるp−(β−オキシエトキシ)安息香酸単位な
どの、ヒドロキシカルボン酸からカルボキシル基中の水
酸基およびフエノール性またはアルコール性の水酸基中
の水素原子を除いた2価の構造単位であるヒドロキシカ
ルボン酸単位;式 で示されるグリセリン単位、式 で示されるトリメチロールプロパン単位などの、トリオ
ールから3個の水酸基中の3個の水素原子を除いた形の
3価の構造単位であるトリオール単位;式 で示されるペンタエリスリトール単位などの、テトラオ
ールから4個の水酸基中の4個の水素原子を除いた形の
4価の構造単位であるテトラオール単位;式 で示されるトリメリツト酸単位、式 で示されるトリメシン酸単位などの、トリカルボン酸か
ら3個のカルボキシル基中の3個の水酸基を除いた形の
3価の構造単位であるトリカルボン酸単位;式 で示されるピロメリツト酸単位などの、テトラカルボ
ン酸から4個のガルボキシル基中の4個の水酸基を除い
た形の4価の構造単位であるテトラカルボン酸単位など
が例示される。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルにおいては、フエノールとテトラクロロエタンの等重
量混合溶媒中、30℃で測定した極限粘度が0.5〜1.5dl/g
の範囲内である。極限粘度が0.5dl/g未満の共重合ポリ
エステルでは、強度などの機械的性能が不十分となり、
また溶融紡糸に付した場合における断糸が著しくなる。
一方、極限粘度が1.5dl/gを超える共重合ポリエステル
では、溶融粘度が大きくなり過ぎて紡糸性が不良となる
おそれがある。機械的性能が特に良好となり、また繊維
化工程上のトラブルを少なくしうる点から、共重合ポリ
エステルの極限粘度は0.6〜1.0dl/gの範囲内であること
が好ましい。
本発明に用いられる繊維を構成する共重合ポリエステ
ルは、例えば特公昭43−19037号公報、特開平1−23442
0号公報、特開平1−236236号公報などに記載されてい
る公知の方法に準じて製造される。例えば、テレフタル
酸などの所望のジカルボン酸単位に対応するジカルボン
酸とエチレングリコールなどの所望のジオール単位に対
応するジオールとを直接エステル化反応させるか、テレ
フタル酸ジメチルなどのテレフタル酸の低級アルキルエ
ステルのごとき所望のジカルボン酸単位に対応するジカ
ルボン酸のエステル形成性誘導体と所望のジオールに対
応するジオールとをエステル交換反応させるか、または
所望のジカルボン酸単位に対応するジカルボン酸とエチ
レンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを反応させ
ることからなる、ジカルボン酸とジオールとのエステル
またはその低重合体を生成させる第一段の反応と、次い
でかかる生成を減圧下に加熱して所望の重合度になるま
で重縮合させることからなる第二段の反応とにおいて、
これらの一連の製造工程の任意の段階で一般式 Z−A (IV) (式中、Aはエステル形成性官能基を有する有機基を表
し、Zは前記定義のとおりである) で示されるコモノマーの所望量を反応系に添加すること
によつて製造される。一般式(IV)中のAで表されるエ
ステル形成性官能基を有する有機基の好ましい例として
次のような構造の有機基が挙げられる。
かかる一般式(IV)で示されるコモノマーとしては、例
えば、ポリオキシエチレングリコール−n−ペロピル−
グリシジルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−
n−プロピル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、
ポリオキシエチレングリコール−t−ブチル−グリシジ
ルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−t−ブチ
ル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコール−n−オクチル−グリシジルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール−n−オクチル−2,
3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレ
ングリコール−2−エチルヘキシル−グリシジルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール−2−エチルヘキシ
ル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコール−n−ドテシル−グリシジルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール−n−ドデシル−2,
3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレ
ングリコール−n−ステアリル−グリシジルエーテル、
ポリオキシエチレングリコール−n−ステアリル−2,3
−ジヒドロキプロピルエーテル、ポリオキシエチレング
リコール−フエニル−グリシジルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコールフエニル−2,3−ジヒドロキシプロ
ピルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−ノニル
フエニル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレング
リコール−ノニルフエニル−2,3−ジヒドロキシプロピ
ルエーテル、ポリオキシエチレングリコール−シクロヘ
キシル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレングリ
コール−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシプロピル
エーテル、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシ
プロピレングリコール共重合体のオクチル−グリシジル
エーテル、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシ
プロピレングリコール共重合体のオクチル−2,3−ジヒ
ドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコ
ール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体のn−
ドデシル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレング
リコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体の
n−ドデシル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテルな
どから1種または2種以上を選択して使用することがで
きる。また、上記の一連の製造工程の任意の段階で、ジ
ヒドロキシカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体、トリオール、テトラオール、トリカルボン酸または
そのエステル形成性誘導体、テトラカルボン酸またはそ
のエステル形成性誘導体などの、本発明の共重合ポリエ
ステルが任意に有しても良い構造単位を与えるコモノマ
ーを少量、反応系に加えてもよい。
本発明を構成する共重合ポリエステルには、必要に応
じて任意の添加剤、例えば触媒、着色防止剤、耐熱剤、
蛍光漂白剤、難燃剤、酸化防止剤、艷消剤、着色剤、無
機微粒子などが含まれていてもよい。特にポリオキシア
ルキレン鎖部分が溶融紡糸条件下のような高温条件下に
おいて酸化されて重合度低下や着色といつと不都合を生
じる多少のおそれがあるため、ヒンダートフエノール系
酸化防止剤または蛍光漂白剤の添加が好ましい結果を与
える場合がある。
本発明を構成する共重合ポリエステルを一成分とする
複合繊維がすぐれた吸水性を発揮される理由については
現時点では明確に説明できないが、前述したように(I
V)式単量体を共重合した場合、側鎖基としてぶらさが
るポリオキシアルキレン鎖が有効に効果を発揮している
ためと思われる。本発明で検討している過程で側鎖部の
適切なHLB値と長さ(n=15〜29)を設定することによ
り、より有効な吸水性効果と良好な繊維化工程性を維持
できる共重合ポリエステルが初めて見い出されたもので
ある。
また、直鎖状のポリアキレングリコールの如き成分を
共重合した場合は、目的の吸水性能レベルを得るために
は、共重合量をかなり多くしなければならないと同時
に、ポリマー物性が結晶性が著しく低下するとともに耐
熱性も極端に低下してくるために、紡糸時の耐熱性が不
良となり紡糸性が著しく悪化するとともに、得られた繊
維物性も劣るものしか得られないのに対して、(IV)式
の如き、側鎖型ポリアルキンレグリコールを共重合した
場合の方が少ない共重合量で、しかも繊維化工程性も良
好でかつ繊維物性も良好なものが得られることが見い出
されたわけである。しかも(II)式で示すようにn=15
〜29、HLB5以上のものが総合的に更にベストであること
を見い出したわけである。(II)式中のnが多くなると
紡糸時の耐熱性が不良となり紡糸性が低下してくるとと
もに、(IV)式単量体を共重合させる場合の共重合性が
不十分となつてくるので好ましくなくn=29以下にする
のがベストであるという結論に至つた。
本発明でもう一つの重要の要件は、本発明の不織物を
構成する繊維は、Aポリマー成分あるいはBポリマー成
分の少なくとも一部が割裂して不規則な形状の微細繊維
を形成し得る繊維であり、このような繊維は、非相浴性
の2種類の熱可塑性重合体(A)および(B)を選び、
異なる溶融系で溶解し、溶融物を紡糸頭部で接合一分割
を少なくとも2回繰り返す方式の混合系で各溶融重合体
流を微細繊維形成性成分に分割させて紡糸口金より吐出
させ、延伸、捲縮、熱固定等を行つて得られるものであ
り、繊度は例えば1〜12デニール程度のものとする。得
られた繊維の横断面において各微細繊維形成性成分は相
互に分散あるいは配列または分散と配列の混合した状態
であつて、各微細繊維形状性成分の少なくとも1部は断
面形状を異にする分散形態を形成しているものである。
使用されるもう一方のポリマーである、Bポリマーの
ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−610、
ナイロン−66、メタキシレンジアミンナイロン、ナイロ
ン12等を主成分とするポリアミドであり、少量の第3成
分を含むポリアミドでもよい。また、これらに、少量の
添加剤、蛍光増白剤、安定剤等を含でいても良い。
AポリマーとBポリマーの複合比率は重量比で15対85
〜85対15の範囲にする必要がある。どちらか一方の成分
が15重量%未満となると紡糸性が不良となり、好ましく
ない。
次いで、本発明においては、このようにして得られる
繊維を切断し、例えば30〜130mmカツト長テープル繊維
とし、これをカード、ランダムウエバーに通して、ラン
ダムウエブ、パラレルウエブあるいはクロスラツプウエ
ブなどの繊維ウエブとする。繊維ウエブには次の処理工
程に移動させたり、後工程での処理で変形しないだけの
十分な繊維の絡合をニードルパンチ法で行つておくこと
が好ましい。ニドールパンチのパンチ密度は繊維ウエブ
の厚さで異なるが、一般に10〜100パンチ/cm2の範囲の
パンチ密度でよい。また、厚みの薄い繊維ウエブではニ
ードルパンチを施す必要がない場合もある。こうして得
た繊維シートは高圧噴射流体流を少なくとも片面側に当
てて繊維の交絡と該繊維の割裂による微細繊維の形成な
らびにひげ状微細繊維の形成を行うと共に、それらを交
絡させる。高圧噴射流体流としては水が好ましいが、水
は常温の水、35〜80℃程度に加温した水、あるいは繊維
の分割、割裂を促進させるための処理剤などを添加した
水などが使用できる。また、水圧は繊維の分割、割裂の
しやすさで決められるが、通常は10〜200kg/cm2の範囲
で設定される。高圧噴射流体流による繊維の絡合処理
は、流体流を接触させた両側の不織布の表面繊維層が絡
合不織布の中間層あるいは他の面側の表面繊維層の見か
け密度より少なくとも0.03g/cm3高い密度になるまで行
うことが不織布面の平滑性、不織布に腰のある風合いを
付与するうえで好ましい。しかし、目付が小さい不織
布、たとえば約100g/m2以下の目付では十分な密度勾配
が付き難い、あるいは繊維層の密度が測定し難いもので
あり、その場合には不織布の見かけ密度を0.13g/cm3
上、好ましくは、0.15g/cm3以上にする。
本発明における、表面繊維層や中間層を見かけ密度の
測定方法については、まず、流体流を片面側からだけ接
触させて不織布を得る場合は、該不織布をバンドマシー
ンナイフで厚み方向に2等分になるようにスライスし、
スライスした不織布の厚みを20g/cm2荷重下で測定し、
目付データと共に見かけ密度を求めることができる。
また、シートの両面に流体流を接触させて不織布を得
る場合は、該不織布を厚み方向に3等分して各スライス
について上記と同様に見かけ密度を測定できる。本発明
において中間層というのは、このスライスしたものの真
中の層のことを示すものである。
このようにして測定した本発明の不織布の見かけ密度
について、片面のみ流体流の接触した不織布の場合は、
該流体流の接触した両面の繊維層の方が、他の面の繊維
層の見かけ密度よりも0.03g/cm3以上高い見かけ密度を
有することが好ましく、また、両面から流体流の処理を
受けた不織布においては、両面の繊維層共に中間層より
も0.03g/cm3以上高い見かけ密度を有することが好まし
い。
本発明の不織布の目付は用途によつて異なり、例え
ば、衛生材のフエーシング材では15〜40g/m2、払拭用繊
維シート、ワインピングクロス、芯地衣料、シーツ、テ
ーブルクロス、メデイカル用ガウン、合成皮革の基布な
どでは30〜200g/m2、土木・工業用材料などでは50〜200
0kg/m2などである。
また、本発明の不織布の製造において、軟化温度の比
較的低い重合体を鞘成分とした熱バインダー繊維を5〜
40重量%の範囲で混綿して繊維間を固定しておくこと
も、不織布の形態安定性が特に要求されえる用途には好
ましい。
本発明の絡合処理した不織布は、繊維が密に交絡した
面に加熱したカレンダー面に接触させて平滑化処理を施
したり、加熱したエンボス加工処理を施したり、染色、
捺染などによる着色処理を施したりして不織布製品とす
ることができる。
次に、本発明を図面で説明する。第1図は本発明の不
織布の断面構造の模式図であり、(イ)は2片面が緻密
に交絡した不織布、(ロ)は両面が緻密交絡した不織布
であり、1は不織布、2は緻密に交絡した繊維層、3は
粗な交絡の繊維層である。第2図(イ)〜(ハ)は本発
明の不織布を構成する繊維の断面構造の模式図の一例で
あり、4,4'は微細繊維の成分である。第3図は絡合処理
で分割、割裂した繊維の状態を説明する模式図であり、
5は未分割の繊維部分であり、6,7は分割、割裂した微
細繊維である。
本発明の不織布は生理用ナプキン、おむつ、母乳パツ
トなどの衛生材のフエーシング材、払拭用繊維シート、
ワインピングクロス、芯地、中入れ綿、衣料、デイスポ
ーサブル手術衣等の医療用品、シーツ、テーブルクロ
ス、カバー、袋物、土木・工業用材料などの用途に有用
である。
本発明でいうすぐれた吸水性の評価方法としては、バ
イレツクス法による吸水長を測定することで行なつた。
より具体的に説明すると、測定する試料原綿単糸デニー
ル2dr、カツト長51mmの原綿をカード、ランダムウエバ
ーにかけ平均目付60g/m2の繊維ウエツブとし、2枚積層
して針番手#40のニードルで70パンチ/cm2のニードルパ
ンチを行つた後、孔径0.25mmノズルを一列に配置した高
圧水流噴射ノズルから水圧30kg/cm2から徐々に150kg/cm
2までの柱状水流を噴射させ、移動する金網支持体上の
不織布に一方の面から3段処理を行つた後、風乾し、更
にオートドライヤーにて150℃下1分間の処件で熱処理
したものを吸水性測定用不織布とした。測定用不織布を
赤インクで着色された水中へ一部浸漬させた状態で吊る
し、10分後の吸上長を測定した。吸上長の測定は、不織
布のタテ方向とヨコ方向各n=10で実施し、タテ・ヨコ
各平均値を合計した値を吸上長とした。
本発明不織布の大きな特徴は、すぐれた吸水性能が洗
濯処理をした後でも殆んど低下しないというすぐれた耐
久性を有することである。通常のポリエステル繊維表面
へ、種々の加工剤、処理剤、仕上剤などで被覆させるこ
とにより、初期の吸水性を若干付与させることは可能で
ある。例えば、ポリブニルアルコール系処理剤、ポリエ
ステルエーテル系(たとえば高松油脂(株)SR−1000)
の如き親水防汚加工剤、ノニオン、アニオン、カチオン
系の各種親水性油剤もしくはこれらの組合せ加工剤など
がある。これら加工剤を表面被覆させた不織布はいずれ
も、初期性能が若干あるが、洗濯処理を実施すると極端
に性能が低下していまうのに対して、本発明を構成する
繊維はほとんど性能が低下しないことが確認された。洗
濯耐久性については、測定試料をJIS L−0217−103法
に従つて洗濯を10回くりかえし、10回後の吸上長を測定
し、吸水性能の評価を実施した。
本発明の不織布のすぐれた吸水性能が発現する理由は
明確には断言できないが、本発明不織布の微細なキヤピ
ラリー効果を有する一部分割フイブリル化構造とすぐれ
た親水性を有する共重合ポリエステル成分との相乗効果
のためと思われる。
次に本発明を実施例に従つて説明する。実施例におけ
る洗濯処理は、JIS L0217−103法に従つて実施。液温4
0℃の水1に2gの割合で衣料用合成洗剤を添加溶解
し、洗濯液とする。この洗濯液に浴比が1対30になるよ
うに試料及び必要に応じて負荷布を投入して運転を開始
する5分間処理した後、運転を止め、試料及び負荷布を
脱水機で脱水し、次に洗濯液を常温の新しい水に替えて
同一の浴比で2分間すすぎ洗いをした後脱水し、再び2
分間すすぎ洗いを行い風乾させる。以上の操作を10回く
りかえし10回後の測定サンプルとした。
[実施例1〜3] テレフタル酸、エチレングリコールを所定量エステル
化反応槽に仕込み、230℃で2.5kg/cm2の圧力下で3時間
エステル化反応を行なつた。次いでこの反応生成物をあ
らかじめ230℃に加熱してある重縮合槽に移し、この系
に下記式(II)で示される化合物を第1表に示した量だ
け添加し、さらにヒンダードフエノール系の酸化防止
剤、三酸化アンチモン、亜リン酸、消泡剤を所定量添加
して重縮合反応系を調整した。重縮合反応系の温度を23
0℃から280℃まで昇温しつつ、徐々に0.1mmHgまで減少
にし、以後280℃で系の溶融粘度が所定の値に達するま
で縮重合反応を行なつた。
得られたカツトポリマーを190℃真空下で結晶化処理
し、290℃に保温された紡糸ヘツドへAポリマー成分と
して供給し、一方Bポリマー成分として30℃のm−クレ
ゾールでの固有粘度[η]が1.16のナイロン−6を用
い、Aポリマーとは別に溶解押出して、紡糸ヘツドら供
給した後、紡糸ヘツドで溶融重合体AとBをA/B=7/3で
合流させスタチツクミキサーにより接合−分割を5回繰
り返して紡糸温度290℃で紡糸し、第2図(ハ)の断面
形状に類似の繊維を得た。この繊維は延伸、捲縮、熱固
定して繊度2デニールの繊維を得た。この繊維を繊維長
51mmに切断し、カード、ランダムウエバーを経て平均目
付60g/m2の繊維ウエブとし、2枚積層して針番手#40の
ニードルで70パンチ/cm2のニードルパンチを行つた後、
孔径0.25mmのノズルを一列に配置した高圧水流噴射ノズ
ルから水圧30kg/cm2から徐々に150kg/cm2までの柱状水
流を噴射させ、移動する金網支持体上の不織布に一方の
面から3段処理を行った。
得られた不織布は、水流処理した面側に多数のひげ状
の微細繊維が多数発生し、未分割部分の繊維と微細繊維
とが緻密に交絡した状態となり、下部は大部分が繊維の
縦配向を主体とした絡合状態であつた。この不織布を厚
さのほぼ中間でバンドマシンナイフで2分割スライスし
てそれぞれの見かけ密度を求めたところ、水流の当たつ
た面側は0.27g/cm3、裏面側は0.21g/cm3であつた。この
不織布の緻密な面を130℃に加熱したカレンダー面に圧
し当てて平滑化処理を行つた。この不織布は柔軟でドレ
ープ性がよく、切断強力が0.47kg/mm2と高く、衣料用、
テーブルクロスなどの用途に好適であつた。
不織布の吸上長の測定を標準状態(20℃、65%RH)下
で実施した。結果は第1表に示した。第1表より耐久性
のある良好な吸水性を有した不織布が得られていること
がわかる。
[比較例1,2] 比較例1は単糸デニール2dカツト長5/mmによるポリエ
チレテレフタレート単独繊維での不織布を実施例1と同
様の方法で作製し、吸水性能を測定したが全く性能がな
かつた。
比較例2はAポリマーとしてポリエチレンテレフタレ
ートを用い、実施例1と同様に繊維化を行ない、不織布
を作製し、吸水性能を測定したが低いレベルであつた。
[実施例4,5] 実施例4,5は実施例1において式(II)で示される化
合物の代わりに式(III)で示される化合物を第1表に
示した量だけ添加した以外は同様に共重合ポリマーを得
て、これをAポリマーとして実施例1と同様に繊維化を
行ない不織布を得た。不織布の吸上長の測定結果を第1
表に示した。耐久性のある良好な吸水性を有した不織布
が得られた。
[実施例6〜9] 実施例6は実施例1において、式(II)で示される化
合物の代わりに式(IV)で示される化合物を、実施例7
は式(V)で示される化合物を実施例8は式(VI)で示
される化合物を、実施例9は(VII)で示される化合物
を第1表に示した量だけ添加した以外は同様にして共重
合ポリマーを得て、これをAポリマーとして実施例1と
同様にして繊維化を行ない、不織布を得た。不織布の吸
上長の測定結果を第1表に示す。いずれも耐久性のある
良好な吸水性を有した不織布が得られた。
[比較例3] 実施例1において、式(II)で示される化合物の代わ
りに式(VII)で示される化合物を第1表に示した量だ
け添加した以外は同様にして共重合ポリマーを得て、こ
れをAポリマーとして実施例1同様に繊維化を行ない不
織布を得た。
吸水性能を測定したが低いレベルであつた。
[比較例4] 実施例1において、式(II)で示される化合物の代わ
りに式(IX)で示される化合物を第1表に示した量だけ
添加した以外は同様にして共重合ポリマーを得て、これ
をAポリマーとして実施例1と同様に繊維化を行ない不
織布を得た。
共重合性が不十分で不織布から共重合成分と思われる
化合物の溶出性が認められた。
又、紡糸時の耐熱性に起因すると思われる単糸切れが
発生し、繊維化工程性はやや劣るものであつた。
[比較例5] 実施例1で用いた化合物単位を60重量%共重合させた
ポリマーをAポリマーとして、実施例1と同様に繊維化
を行なつたところ、紡糸時の単糸切れ、断糸が頻発し、
繊維化工程性が不良であり、不織布としての評価まで至
らなかつた。
[実施例10〜14] 実施例10,11は、実施例1においてAポリマーとBポ
リマーの複合比率を変更し、実施例12は、常法の重合条
件でポリブチレンテレフタレートに実施例1と同様の式
(II)で示される化合物を第1表に示した量だけ添加し
て共重合ポリマーを得て、これをAポリマーとして実施
例1と同様に繊維化を行ない不織布を得た。実施例13は
常法の重合条件でポリヘキサメチレンテレフタレートに
式(II)で示される化合物を添加して共重合ポリマーを
得て、これをAポリマーとして実施例1と同様に繊維化
を行ない不織布を得た。実施例14はBポリマーにナイロ
ン12を用いて実施した他は実施例1と同様にして行なつ
た。いずれもソフトな風合で、耐久性のある良好な吸水
性を有する不織布が得られた。
[実施例15] 実施例1の繊度2デニールの繊維75部、芯成分がポリ
エチレンテレフタレート、鞘成分がエステル共重合体で
ある芯鞘型複合繊維の繊度3デニールの熱バインダー繊
維25部を混繊し、ランダムウエバーを通して平均目付25
g/m2の繊維ウエブを得、支持体上で実施例1と同様に高
圧水流処理を行つて、見かけ密度0.28g/cm3の繊維絡合
不織布を作つた。次いで、不織布の水流を当てた緻密な
面を135℃の加熱カレンダー面に圧し当てて平滑化処理
とバインダー繊維の溶融による繊維間の接着を行つた。
得られた不織布は生理用ナプキンのフエーシング材とし
て好適であつた。
しかも、吸水性能も良好なレベルであつた。
[比較例6,7] 比較例6はA/Bの複合比率を10/90、比較例7はA/Bの
複合比率を90/10とした以外は実施例1と同様の方法で
実施した。いずれも紡糸時に斜向、ビス落ちが激しく紡
糸性が不良であつた。
[実施例16] 実施例16は実施例1と同一のAポリマー、Bポリマー
を用いて、断面形状第2図(イ)で繊維化を実施した他
は実施例1と同様に行ない不織布を得た。不織布の吸上
長の測定結果を第1表に示す。いずれも耐久性のある良
好な吸水性を有した不織布が得られた。
(本発明の効果) 本発明は、特定の条件を満たす下記一般式(I)で表
わされる化合物を所定量共重合している共重合ポリエス
テル (Aポリマー)と熱可塑性ポリアミド(Bポリマー)の
少なくとも2種類のポリマーからなり、そして少なくと
もその一部分が分割しやすい断面形状となつている複合
繊維からなる不織布であつて、その表面側の繊維が分割
されて微細繊維となつており、そして微細構造同志、あ
るいは該微細繊維と未分割繊維との緻密な交絡により、
平滑な面を有する強度の高い、柔軟なドレープ性のある
すぐれた吸水性能を有する不織布を提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の不織布の断面を模式的に表わした断面
図であり、図中、(イ)は片面が緻密に交絡した不織
布、(ロ)は両面が緻密に交絡した不織布であり、第2
図(イ)〜(ハ)は本発明の不織布を構成する繊維の代
表的な断面図であり、第3図は絡合処理で分割、割裂し
た繊維の状態を表わす斜視図である。 1;不織布 2;緻密に交絡した繊維層 3;粗な交換の繊維層 4,4′;微細繊維成分 5;未分割の繊維部分 6,7;分割、割裂した微細繊維
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D04H 1/42 D01F 8/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として、ジカルボン酸単位、ジオール単
    位および一般式 [式中、xおよびyはそれぞれ0または1を表し、Zは
    式 −0−(R2−0)−R1 (式中、R1は炭素数3〜18の炭化水素基を表し、R2はア
    ルキレン基を表し、nは平均重合度を表す15〜29の数で
    ある) で示され、かつ一般式 で示される化合物におけるデービス法により求められた
    H.L.B価が5.0以上の範囲内の数となる1価の基を表す] で示される構造単位からなり、一般式(I)で示される
    構造単位の含有率が1〜50重量%であり、かつフエノー
    ルとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中の30℃にお
    ける極限粘度が0.5〜1.5dl/gである共重合ポリエステル
    (A)と熱可塑性ポリアミド(B)の2種類の非相容性
    熱可塑性重合体から少なくともなり、(A)/(B)が
    重量比で85/15〜15/85である複合繊維を主体繊維として
    構成された不織布であつて、該複合繊維の少なくとも一
    種類の重合体は、微細繊維形成性成分であつて、各微細
    繊維形成性成分の少なくとも1部は断面形状を異にし、
    かつ該不織布の少なくとも片面側は繊維の少なくとも一
    部が割裂して形成された微細繊維同志又はそれと未分割
    繊維とが交絡した繊維層となつている不織布。
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