JPS6219542B2 - - Google Patents

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JPS6219542B2
JPS6219542B2 JP12341980A JP12341980A JPS6219542B2 JP S6219542 B2 JPS6219542 B2 JP S6219542B2 JP 12341980 A JP12341980 A JP 12341980A JP 12341980 A JP12341980 A JP 12341980A JP S6219542 B2 JPS6219542 B2 JP S6219542B2
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JP
Japan
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hollow fibers
polyester
compound
hollow
organic group
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JP12341980A
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Inventor
Motoyoshi Suzuki
Kyokazu Tsunawaki
Akio Kimura
Osamu Wada
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は中空繊維の製造法に関する。更に詳細
には特殊な微細孔を有し、吸水性、吸湿性に優れ
たポリエステルよりなる中空繊維の製造法に関す
るものである。 ポリエステルは多くの優れた特性を有している
ために合成繊維として極めて広い用途を有してい
る。しかしながら、ポリエステル繊維は疎水性で
あるため、吸水性、吸湿性が要求される分野での
使用は制限されている。 従来、ポリエステル繊維に吸水性、吸湿性を付
与する方法として、繊維に成形する以前に、ポリ
エステルに親水性化合物、例えばポリアルキレン
グリコール又はポリアルキレングリコールとスル
ホン酸金属塩、リン酸金属塩、亜リン酸金属塩又
はホスホン酸金属塩とを配合する方法が提案され
ている。しかしながら、かかる方法によつて得ら
れる繊維は吸水性、吸湿性が充分でなく、またそ
の耐久性も洗濯等により容易に低下し、更にその
耐光性、耐熱性等の物性も低下する等の欠点があ
る。また、上記のポリアルキレングリコール又は
ポリアルキレングリコールとスルホン酸金属塩、
リン酸金属塩、亜リン酸金属塩又はホスホン酸金
属塩を配合して得られるポリエステル繊維をアル
カリ水溶液で処理して繊維表面に繊維軸方向に配
列した皺状の微細孔を形成させて吸水性、吸湿性
を向上させる方法も提案されている。しかしなが
ら、かかる方法によつて得られるポリエステル繊
維は強度低下が著しく、使用に耐えない。 本発明者は、上記欠点のない吸水性、吸湿性に
優れたポリエステル繊維を提供せんとして鋭意検
討を重ねた結果、特定のスルホン酸金属塩を配合
したポリエステルを用いて中空繊維となし、この
中空繊維からスルホン酸金属塩の少なくとも一部
を除去することによつて、中空繊維の横断面全体
に散在し、繊維軸方向に配列し且つその少なくと
も一部は中空部まで連通している微細孔を形成す
ることができ、こうすることによつて吸水性、吸
湿性及びその耐久性のいずれも優れ且つ実用に耐
える強度を有するポリエステル繊維が得られるこ
とを知り、先に提案した。 しかしながら、このようにして得られるポリエ
ステル繊維も、着用中の摩耗によりフイブリル化
が認められる場合があり、用途によつては更にフ
イブリルの発生しにくいものにすることが要求さ
れる。 本発明者は吸水性、吸湿性及びその耐久性に充
分に優れ、強度低下も充分に少なく且つフイブリ
ル化し難いポリエステル繊維を提供せんとして検
討を重ねた結果、ポリエステルの合成中に特定量
のリン酸モノメチルジナトリウムを添加して得た
変性ポリエステルを使用して中空繊維を溶融紡糸
し、得られた中空繊維をアルカリ水溶液で処理す
れば、上記目的を達成し得ることを知つた。そし
て、このようにして得られた中空繊維の構造につ
いて詳細に検討した結果、このようにして得られ
た中空繊維と前記スルホン酸金属塩を混合して得
た中空繊維をアルカリ水溶液で処理した中空繊維
とは、夫々の有する微細孔の形状が全く異なるこ
とを知つた。即ち、前記のスルホン酸金属塩を混
合した中空繊維をアルカリ水溶液で処理して得た
中空繊維の微細孔は、その横断面直径に対して極
めて長い形状を呈している。これに対して、上記
のリン化合物を添加したポリエステルから中空繊
維になし、これをアルカリ水溶液で処理して得た
中空繊維の微細孔は、極めて短かく、両者はその
微細孔の形状において明らかに相違し、この相違
が強度及び耐フイブリル性に大きく影響すること
を知つた。即ち、前記のスルホン酸金属塩を使用
して得た中空繊維の微細孔の多くは直径が0.1〜
0.4μmで、長さは直径の200倍以上にも達する。
これに対し、上記のリン化合物を使用して得た中
空繊維の微細孔は、直径が0.1〜2μmの範囲に
あり、その長さは長いものでも直径の20倍止まり
であつて、前記スルホン酸金属塩を使用した中空
繊維とは、その微細孔の形状において明らかに相
違する。そしてこの微細孔の形状の相違によつて
奏する効果、特に繊維強度及び耐フイブリル性が
大きく異なることを知つた。本発明者はかかる知
見に基いて検討を重ねた結果、分子中にリンの酸
のエステル結合とリンの酸の金属塩結合とを併有
する特定のリン化合物を用いることによつて好結
果が得られることを知り、既に提案した。更にこ
のリン化合物の使用法について鋭意検討を重ねた
結果、このリン化合物に代えて特定量のリン酸ト
リメチルと酢酸ナトリウムを用いても、同様な好
結果が得られることを知つた。本発明はこの知見
に基いて更に検討を重ねた結果完成したものであ
る。 即ち、本発明はテレフタル酸を主とする二官能
性カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体及び
炭素数2〜6のアルキレングリコール又はそのエ
ステル形成性誘導体を反応せしめてポリエステル
を合成するに当り、該ポリエステルの合成が完了
する以前の任意の段階で該二官能性カルボン酸成
分に対し0.5〜15モル%の下記一般式 〔式中は、Rは一価の有機基、XはOH,
OR′又は一価の有機基(但しR′は一価の有機
基)、YはOH又はOR″(但しR″は一価の有機
基)、nは0又は1を示す。〕 で表わされるリン化合物及び該リン化合物1モル
に対し1.0〜2.2当量となるNi,K,Mg,Mn,
Co,Zn及びTiより選ばれた少なくとも1種の金
属の化合物を予め反応させることなく添加し、得
られたポリエステルを溶融紡糸して中空繊維とな
し、該中空繊維をアルカリ化合物の水溶液で処理
してその5〜30重量%を溶出することによつて該
中空繊維の横断面に散在し、繊維軸方向に配列し
且つその少なくとも一部は中空部まで連通してい
る微細孔を形成せしめることを特徴とする中空繊
維の製造法である。 本発明で言うポリエステルは、テレフタル酸を
主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレング
リコール、即ちエチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ペン
タメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ルから、特に好ましくはエチレングリコール、テ
トラメチレングリコールから選ばれた少なくとも
一種のグリコールを主たるグリコール成分とする
ポリエステルを主たる対象とする。また、テレフ
タル酸成分の一部を他の二官能性カルボン酸成分
で置換えたポリエステルであつてもよく、及び/
又はグリコール成分の一部を上記グリコール以外
のジオール成分で置換えたポリエステルであつて
もよい。 ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性
カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフ
タリンジカルボン酸、ジフエニルジカルボン酸、
ジフエノキシエタンジカルボン酸、5−Naスル
ホイソフタル酸、β−オキシエトキシ安息香酸、
P−オキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳香
族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげ
ることができる。また、上記グリコール以外のジ
オール化合物としては例えばシクロヘキサン−
1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコー
ル、ビスフエノールA、ビスフエノールS、ポリ
オキシアルキレングリコールの如き脂肪族、脂環
族、芳香族のジオール化合物をあげることができ
る。 かかるポリエステルは任意の方法によつて合成
したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレ
ートについて説明すれば、通常、テレフタル酸と
エチレングリコールとを直接エステル化反応させ
るか、テレフタル酸ジメチルの如きテレフタル酸
の低級アルキルエステルとエチレングリコールと
をエステル交換反応させるか又はテレフタル酸と
エチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフ
タル酸のグリコールエステル及び/又はその低重
合体を生成させる第1段階の反応と、第1段階の
反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になる
まで重縮合反応させる第2段階の反応によつて製
造させる。 本発明で使用するリン化合物を示す下記一般式
() 中、Rは一価の有機基であり、具体的にはアルキ
ル基、アリール基、アルキルアリール基、アリー
ルアルキル基又は〔(CH2)lO〕pR(但しR
は水素原子、アルキル基又はアリール基、lは2
以上の整数、pは1以上の整数)等が好ましい。
Xは−OH,−OR′又は一価の有機基であり、R′は
上記のRの定義と同様であつて、R′とRとは同
一でも異なつていてもよく、また一価の有機基と
しては、上記Rにおける有機基の定義と同様であ
つて、Rと同一でも異なつていてもよい。Yは−
OH又は−OR″であり、R″は上記R′の定義と同様
であつて、R″とR′とは同一でも異なつていても
よい。nは0又は1である。 かかるリン化合物の好ましい具体例としてはリ
ン酸トリエステル、酸性リン酸エステル、亜リン
酸トリエステル、酸性亜リン酸エステル、ポリオ
キシエチレン(EO5モル付加)ラウリルエーテル
ホスフエート(但しEO5モル付加とはエチレンオ
キサイド5モル付加を意味し、以下同様の意味を
示す)、ポリオキシエチレン(EO50モル付加)メ
チルエーテルホスフエート、フエニルホスホン酸
ジエステル、フエニルホスフイン酸ジエステル、
更にはリン酸トリエステル又は亜リン酸トリエス
テルと水又はエチレングリコールとの反応生成物
等をあげることができる。これらは1種のみ単独
で使用しても、2種以上併用してもよい。 上記リン化合物の添加量は、あまりに少いと、
最終的に得られる中空繊維の吸水性、吸湿性が不
充分になり、逆にあまりに多いと充分な重合度の
ポリエステルが得られ難く、また紡糸時にトラブ
ルを発生し易い。このため、上記リン化合物の添
加量は、添加すべきポリエステルを構成する酸成
分に対し0.5〜15モル%の範囲にすべきであり、
0.7〜5モル%の範囲が好ましい。なお、上記リ
ン化合物はポリエステルの安定剤として知られて
いる。しかしながら、安定剤量のリン化合物の使
用によつては、本発明の効果は致底得られず、上
記リン化合物を安定剤として使用する場合には、
安定剤量のリン化合物の上に更に上記量のリン化
合物を使用する必要がある。 上記リン化合物と併用する金属化合物は、上記
リン化合物と反応してリンの酸の金属塩結合を形
成し得るリチウム、ナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、マンガン、コバルト、亜鉛、チタンの
化合物であり、通常これら金属の酢酸塩、蓚酸
塩、安息香酸塩、フタル酸塩の如き有機酸塩、炭
酸塩、重炭酸塩の如き無機弱酸塩、酸化物、メチ
ラート、エチラート、グリコレートの如きアルコ
ラート類等が使用される。なかでもリチウム、ナ
トリウム、カリウムの有機酸塩が特に好ましい。
特に好ましい具体例としては酢酸ナトリウム、酢
酸リチウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリ
ウム、プロピオン酸リチウム、酪酸ナトリウム、
酪酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸リチウム、蓚酸ナトリウム、蓚酸リチウ
ム、蓚酸カリウム、アジピン酸ナトリウム、アジ
ピン酸リチウム、アジピン酸カリウム、安息香酸
ナトリウム、安息香酸リチウム、安息香酸カリウ
ム、オキシ安息香酸ナトリウム、オキシ安息香酸
リチウム、フタル酸ナトリウム、フタル酸リチウ
ム、フタル酸カリウム等をあげることができる。
かかる金属化合物も1種のみ単独で使用しても、
2種以上併用してもよい。 上記金属化合物の添加量は、上記リン化合物の
添加量によつて異なり、リン化合物1モル当り
1.0〜2.2当量となる量である。この添加量が1.0当
量より少ないと最終的に得られる中空繊維の吸水
性、吸湿性が不充分になり、2.2当量よりより多
いと、紡糸時にトラブルが発生し易く、また得ら
れる中空繊維の強度が低く、容易にフイブリル化
するようになる。1.2〜2.2当量となる量が好まし
く、特に1.8〜2.2当量となる量が好ましい。な
お、上記金属化合物のうちには、ポリエステルを
合成する際のエステル交換触媒又はエーテル結合
生成抑制剤として知られる金属化合物が包含され
る。しかしながら、触媒量又はエーテル結合生成
抑制剤量の金属化合物の使用によつては、本発明
の効果は得られず、上記金属化合物を触媒又はエ
ーテル結合生成抑制剤として使用する場合は、そ
の使用量の上に更に上記の添加量を使用する必要
がある。 上記リン化合物及び金属化合物の添加時期は、
ポリエステルの合成が完了するまでの任意の段階
でよく、例えばポリエステルの原料中に添加配合
しても、ポリエステルの合成反応中に添加しても
よい。また上記リン化合物と金属化合物とは同時
に又は任意の順序で別々に添加しても、予め混合
して添加してもよい。但し、ポリエステルをエス
テル交換法即ち、テレフタル酸の低級アルキルジ
エステルとエチレングリコールとをエステル交換
反応せしめた後重縮合反応せしめる方法によつて
合成するときは、上記リン化合物がエステル交換
反応の進行を阻害する傾向が認められるので、エ
ステル交換反応が実質的に終了した以降に上記リ
ン化合物を添加するのが好ましい。上記リン化合
物及び金属化合物をポリエステルの合成反応が完
了する以前に添加することにより、ポリエステル
の合成反応系内においてリン化合物と金属化合物
とが反応してリンの酸のエステル結合とリンの酸
の金属塩結合とを併有する特定のリン化合物が生
成し、このリン化合物がポリエステル中に均一に
分散しているがゆえに、中空繊維となした後アル
カリ化合物の水溶液によつて処理すると、中空繊
維の横断面を散在し、繊維軸方向に配列し且つそ
の少なくとも一部は中空部まで連通している微細
孔が形成されるものと考えられる。従つて、リン
化合物と金属化合物とは、予め反応させることな
く添加する必要がある。 上記リン化合物及び金属化合物を添加した後合
成反応を完了して得たポリエステルを溶融紡糸し
て中空繊維とするには、格別な方法を採用する必
要はなく、ポリエステルの中空繊維の溶融紡糸方
法が任意に採用される。 こうして得られる中空繊維の中空率は、あまり
に低いと中空にすることによる吸水性、吸湿性の
改善効果が低下するようになり、あまりに高いと
中空部が潰れ易くなり、一旦潰れると吸水性、吸
湿性が低下するようになるので、中空率即ち見掛
けの繊維の横断面に対する中空部の横断面の割合
は5〜50%の範囲が好ましい。 また、中空繊維の横断面における外形及び中空
部の形状は如何なる形状をしていてもよく、例え
ば外形及び中空部がいずれも円形の場合、外形及
び中空部にいずれか一方が円形で他方が異形の場
合、外形及び中空部共に類似の又は非類似の異形
であつてもよい。また、外径の大きさについては
特に制限する必要がない。 更に、中空繊維を紡糸するに際し、上記化合物
を添加した変性ポリエステルと、未添加の未変性
ポリエステルとを用いて二層又はそれ以上の多層
の複合中空繊維となしてもよい。かかる複合中空
繊維を紡糸するに当つては、上記化合物を添加し
た変性ポリエステル成分が、繊維表面より中空部
まで達しているように配置する必要がある。 かくして得られる中空繊維から変性ポリエステ
ルの一部を除去するには、必要に応じて延伸熱処
理又は仮撚加工等を施した後、又は更に布帛にし
た後アルカリ化合物の水溶液に浸漬処理すること
により容易に行なうことができる。 ここで使用するアルカリ化合物としては水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム等をあげることができる。なかでも
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好まし
い。 かかるアルカリ化合物の水溶液の濃度は、アル
カリ化合物の種類、処理条件等によつて異なる
が、通常0.01〜40重量%の範囲が好ましく、特に
0.1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常
温〜100℃の範囲が好ましく、処理時間は1分〜
4時間の範囲で通常行なわれる。また、このアル
カリ化合物の水溶液の処理によつて溶出除去する
変性ポリエステルの量は、繊維重量に対して5〜
30重量%の範囲にすべきである。このようにアル
カリ化合物の水溶液で処理することによつて、中
空繊維横断面に散在し、繊維軸方向に配列し且つ
その少なくとも1部は中空部まで連通している直
径が略0.1〜3μm、長さは直径の50倍以下の微
細孔が形成され、優れた吸水性、吸湿性を呈する
ようになる。 なお、本発明の方法により得られる中空繊維に
は、必要に応じて任意の添加剤、例えば触媒、着
色防止剤、耐熱剤、難燃剤、螢光増白剤、艷消
剤、着色剤、無機微粒子等が含まれていてもよ
い。 以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中
の部は重量部を示し、得られた中空繊維の吸水
性、吸湿性、アルカリ処理後の強度低下率および
耐フイブリル性は以下の方法で測定した。 (i) 吸水速度試験法(JIS−L1018に準ず) 繊維を布帛になし、この布帛をアニオン性洗
剤ザブ(花王石鹸社製)の0.3%水溶液で家庭
用電気洗濯機により40℃で30分の洗濯を所定回
数繰返し、次いで乾燥して得られる試料を水平
に張り、試料の上1cmの高さから水滴を1滴
(0.04c.c.)滴下し、水が完全に試料に吸収され
反射光が観測されなくなるまでの時間を測定す
る。 (ii) 吸水率測定法 布帛を乾燥して得られる試料を水中に30分以
上浸漬した後家庭用電気洗濯機の脱水機で5分
間脱水する。乾燥試料の重量と脱水後の試料の
重量から下記式により求めた。 吸水率=脱水後の試料重量−乾燥試料重量/乾燥試料重
量(%) (iii) アルカリ処理による強度低下率 アルカリ処理する前の布帛を解舒して得た繊
維の強度とアルカリ処理後の布帛を解舒して得
た繊維の強度を比較した。 (iv) 耐フイブリル性 摩擦堅ろう度試験用の学振型平面摩耗機を使
用して、摩擦布としてポリエチレンテレフタレ
ート100%からなるジヨーゼツトを用い、試験
布を500gの加重下で所定回数平面摩耗して、
フイブリル化の発生の有無を調べた。 実施例 1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコ
ール60部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(0.066
モル%対テレフタル酸ジメチル)、酢酸ナトリウ
ム3水塩1.94部(2.76モル%対テレフタル酸ジメ
チル)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲
気下4時間かけて140℃から230℃まで昇温して生
成するメタノールを系外に留去しながらエステル
交換反応を行なつた。続いて得られた生成物にリ
ン酸トリメチル1.06部(この中安定剤としての必
要量は0.06部)(1.47モル%対テレフタル酸ジメ
チル)、三酸化アンチモン0.04部(0.027モル%対
テレフタル酸ジメチル)及び二酸化チタンの20%
エチレングリコールスラリー1.5部を添加して重
合缶に移した。次いで1時間かけて760mmHgから
1mmHgまで減圧し、同時に1時間30分かけて230
゜から290℃まで昇温した。1mmHg以下の減圧
下、重合温度290℃で更に3時間、合計4時間30
分重合し、極限粘度0.630、軟化点259℃のポリマ
ーを得た。反応終了後ポリマーを常法に従いチツ
プ化した。 このチツプを常法により乾燥し、紡糸口金に巾
0.05mm、径0.6mmである円形スリツトの2箇所が
閉じた円弧状の開口部をもつ紡糸孔を穿設したも
のを使用し、常法に従つて紡糸し、外径と内径の
比が2:1の中空繊維(中空率25%)を作つた。
この原糸は330デニール/24フイラメントであ
り、この原糸を用い常法に従つて延伸倍率4.5倍
で延伸し、73デニール/24フイラメントのマルチ
フイラメントを得た。このマルチフイラメントを
メリヤス編地になし、常法により精練、乾燥後、
第1表記載の濃度のカセイソーダ水溶液で沸騰温
度にて表記載の時間処理してアルカリ減量率20%
の布帛を得た。この布帛の吸水速度、吸水率及び
アルカリ処理による強度低下率は第1表に示した
通りであつた。また、摩耗200回後の顕微鏡観察
でフイブリル化は認められなかつた。 実施例 2 実施例1において使用した酢酸ナトリウム3水
塩に代えて酢酸リチウム0.94部(2.76モル%対テ
レフタル酸ジメチル)を使用する以外は実施例1
と同様にして極限粘度0.635、軟化点259℃のポリ
マーを得、後は実施例1と同様に行なつた。得ら
れた布帛の吸水速度、吸水率及びアルカリ処理に
よる強度低下率は第1表に示した通りであり、こ
の布帛の摩耗200回後の顕微鏡観察でフイブリル
は認められなかつた。 実施例 3 実施例1において使用した酢酸ナトリウム3水
塩の添加時期をエステル交換反応前からエステル
交換反応終了後に変えると共にリン酸トリメチル
に代えて予めリン酸トリメチル1.06部(1.47モル
%対テレフタル酸ジメチル)をエチレングリコー
ル3部と155℃で4時間反応させることにより得
られたリン化合物を使用する以外は実施例1と同
様にして極限粘度0.638、軟化点260℃のポリマー
を得、後は実施例1と同様に行なつた。得られた
布帛の吸水速度、吸水率及びアルカリ処理による
強度低下率は第1表に示した通りであつた。ま
た、摩耗200回後の顕微鏡観察でフイブリルは認
められなかつた。 実施例 4〜9 実施例1において使用した酢酸ナトリウム3水
塩1.94部及びリン酸トリメチル1.06部に代えて使
用する金属化合物及びリン化合物の種類と添加量
を夫々下表記載の通りにする以外は実施例1と同
様に行なつた。得られた夫々の布帛の吸水速度、
吸水率及びアルカリ処理による強度低下率は第1
表に示した通りであり、これらの布帛の摩耗200
回後の顕微鏡観察でフイブリルは認められなかつ
た。
【表】
【表】 比較例 1 実施例1において得られたメリヤス編地にアル
カリ処理を行なわない場合の吸水速度及び吸水率
は第1表に示した通りであつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 テレフタル酸を主とする二官能性カルボン酸
    又はそのエステル形成性誘導体及び炭素数2〜6
    のアルキレングリコール又はそのエステル形成性
    誘導体を反応せしめてポリエステルを合成するに
    当り、該ポリエステルの合成が完了する以前の任
    意の段階で、該二官能性カルボン酸成分に対し
    0.5〜15モル%の下記一般式 [式中は、Rは一価の有機基、XはOH,
    OR′又は一価の有機基(但し、R′は一価の有機
    基)、YはOH又はOR″(但し、R″は一価の有機
    基)、nは0又は1を示す。] で表わされるリン化合物及び該リン化合物1モル
    に対し、1.0〜2.2当量となる量のLi,Na,K,
    Mg,Mn,Co,Zn及びTiより選ばれた少なくと
    も1種の金属の化合物を予め反応させることなく
    添加し、得られたポリエステルを溶融紡糸して中
    空繊維となし、該中空繊維をアルカリ化合物の水
    溶液で処理してその5〜30重量%を溶出すること
    によつて該中空繊維の横断面に散在し、繊維軸方
    向に配列し且つその少なくとも一部は中空部まで
    連通している微細孔を形成せしめることを特徴と
    する中空繊維の製造法。 2 金属化合物がアルカリ金属の有機酸塩である
    特許請求の範囲第1項記載の中空繊維の製造法。
JP12341980A 1980-09-08 1980-09-08 Production of hollow fiber Granted JPS5751813A (en)

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JP12341980A JPS5751813A (en) 1980-09-08 1980-09-08 Production of hollow fiber

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JP12341980A JPS5751813A (en) 1980-09-08 1980-09-08 Production of hollow fiber

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JPS5751813A JPS5751813A (en) 1982-03-26
JPS6219542B2 true JPS6219542B2 (ja) 1987-04-30

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