JP3078097B2 - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents
車両の後輪操舵装置Info
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- JP3078097B2 JP3078097B2 JP7738292A JP7738292A JP3078097B2 JP 3078097 B2 JP3078097 B2 JP 3078097B2 JP 7738292 A JP7738292 A JP 7738292A JP 7738292 A JP7738292 A JP 7738292A JP 3078097 B2 JP3078097 B2 JP 3078097B2
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- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は後輪の転舵量を制御する
車両の後輪操舵装置に関し、特に、トラクション制御等
のスリップ率制御手段を更に具備した後輪操舵装置にお
いて車輪速度信号がフェールした時の対処に関する。
車両の後輪操舵装置に関し、特に、トラクション制御等
のスリップ率制御手段を更に具備した後輪操舵装置にお
いて車輪速度信号がフェールした時の対処に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の後輪操舵装置は、一般に、前輪舵
角に応じた所定の後輪舵角となるように後輪を転舵する
ようになっているが、この後輪転舵は、従来、車速等に
応じて設定されたところの所定の転舵比に従った比例制
御により行なわれている。所謂、車速感応型の後輪操舵
装置である。
角に応じた所定の後輪舵角となるように後輪を転舵する
ようになっているが、この後輪転舵は、従来、車速等に
応じて設定されたところの所定の転舵比に従った比例制
御により行なわれている。所謂、車速感応型の後輪操舵
装置である。
【0003】一方、制動時における各車輪の回転速度の
落ち込み状態を検出して、各車輪と路面との間の最大摩
擦力を確保するように各車輪のブレーキ装置に対する作
動油圧(ブレーキ液圧)を制御し、これによって急制動
時あるいは低μ路走行中の制動時に生じる車輪のスキッ
ドまたはロックを防止するように構成されたアンチスキ
ッドブレーキ制御システム(以下「ABS」と略す)が
知られている。
落ち込み状態を検出して、各車輪と路面との間の最大摩
擦力を確保するように各車輪のブレーキ装置に対する作
動油圧(ブレーキ液圧)を制御し、これによって急制動
時あるいは低μ路走行中の制動時に生じる車輪のスキッ
ドまたはロックを防止するように構成されたアンチスキ
ッドブレーキ制御システム(以下「ABS」と略す)が
知られている。
【0004】更に、発進時または急加速時における駆動
輪のスリップ状態を検出することにより、駆動輪と路面
との間の最大摩擦力を確保できるようにエンジンのスロ
ットル開度と駆動輪のブレーキ装置に対する作動油圧を
制御し、これによって、発進時または急加速時における
駆動輪の路面グリップ力を確保するように構成されたト
ラクション制御システム(以下、「TRC」と略す)が
知られている。
輪のスリップ状態を検出することにより、駆動輪と路面
との間の最大摩擦力を確保できるようにエンジンのスロ
ットル開度と駆動輪のブレーキ装置に対する作動油圧を
制御し、これによって、発進時または急加速時における
駆動輪の路面グリップ力を確保するように構成されたト
ラクション制御システム(以下、「TRC」と略す)が
知られている。
【0005】また更に、ABSを備えた4輪操舵車両に
おいて、急制動時の車両の操縦安定性を向上するため
に、ABSの作動または非作動に基づいて、後輪転舵特
性を変更するように、ABSと後輪操舵装置との協調制
御を行なうものが提案されている。このような4輪操舵
車両の後輪操舵装置は、ABSの作動時に、車速などの
関数として定められた通常走行時の所定の後輪転舵特性
を同位相方向に補正することにより急制動時の車両のし
りふり現象等を防止するものである。
おいて、急制動時の車両の操縦安定性を向上するため
に、ABSの作動または非作動に基づいて、後輪転舵特
性を変更するように、ABSと後輪操舵装置との協調制
御を行なうものが提案されている。このような4輪操舵
車両の後輪操舵装置は、ABSの作動時に、車速などの
関数として定められた通常走行時の所定の後輪転舵特性
を同位相方向に補正することにより急制動時の車両のし
りふり現象等を防止するものである。
【0006】また、最近の自動車では、例えば特開平2
−262471号のように、上述のTRC制御装置と後
輪操舵制御装置とが同じ車両に積載されて、同時にそれ
らの制御が行なわれることがある。
−262471号のように、上述のTRC制御装置と後
輪操舵制御装置とが同じ車両に積載されて、同時にそれ
らの制御が行なわれることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、後輪操舵
可能な車両においては、車速に基づいて後輪の操舵角度
を制御するのが一般的であり、このようなものを所謂
「車速感応型」の後輪操舵装置と呼ばれている。従っ
て、車速を精度良く求めることが、後輪操舵制御の安定
性につながる。
可能な車両においては、車速に基づいて後輪の操舵角度
を制御するのが一般的であり、このようなものを所謂
「車速感応型」の後輪操舵装置と呼ばれている。従っ
て、車速を精度良く求めることが、後輪操舵制御の安定
性につながる。
【0008】しかしながら、車速を絶対的に求めること
は困難であり、従来では、車輪速度を車速の判定に用い
ることが一般的に行なわれている。ところが、ABS制
御装置やTRC制御装置と、後輪操舵制御装置とを同時
に搭載する車両では、TRC/ABS制御装置も後輪操
舵制御装置も車速を検出することが制御の重要ポイント
となるから、車輪速度信号のフェール(例えば、車輪速
度センサの断線など)が発生すると、TRC/ABS制
御装置も後輪操舵制御も同時に作動を停止してしまうの
が普通であった。
は困難であり、従来では、車輪速度を車速の判定に用い
ることが一般的に行なわれている。ところが、ABS制
御装置やTRC制御装置と、後輪操舵制御装置とを同時
に搭載する車両では、TRC/ABS制御装置も後輪操
舵制御装置も車速を検出することが制御の重要ポイント
となるから、車輪速度信号のフェール(例えば、車輪速
度センサの断線など)が発生すると、TRC/ABS制
御装置も後輪操舵制御も同時に作動を停止してしまうの
が普通であった。
【0009】しかしながら、特に、TRC制御装置で
は、駆動輪と従動輪の双方のスリップ率が問題となるの
に対し、後輪操舵制御装置では、車速を検出することが
大事なのであり、特に比較的忠実に車体速度を反映する
従動輪の車輪速度を検出することが大事である。即ち、
TRC制御装置と後輪操舵制御装置とでは、必要とする
車輪速度信号は、前者が駆動輪/従動輪であるのに対
し、後者は従動輪だけで済むと言うことである。換言す
れば、駆動輪の車輪速度信号がフェールしただけでは、
従来のように両制御システムを停止させる必要はなく、
TRC制御装置を停止させ、後輪操舵制御装置はそのま
ま継続させてもよいはずである。
は、駆動輪と従動輪の双方のスリップ率が問題となるの
に対し、後輪操舵制御装置では、車速を検出することが
大事なのであり、特に比較的忠実に車体速度を反映する
従動輪の車輪速度を検出することが大事である。即ち、
TRC制御装置と後輪操舵制御装置とでは、必要とする
車輪速度信号は、前者が駆動輪/従動輪であるのに対
し、後者は従動輪だけで済むと言うことである。換言す
れば、駆動輪の車輪速度信号がフェールしただけでは、
従来のように両制御システムを停止させる必要はなく、
TRC制御装置を停止させ、後輪操舵制御装置はそのま
ま継続させてもよいはずである。
【0010】そこで、本発明は、スリップ率制御装置と
後輪操舵制御装置とを装備した車両において、車輪速度
信号のフェール状態に応じて、可能な限り後輪操舵制御
装置を活かし続けることにより高い次元で操縦安定性を
維持することのできる後輪操舵装置を提案することを目
的とするものである。
後輪操舵制御装置とを装備した車両において、車輪速度
信号のフェール状態に応じて、可能な限り後輪操舵制御
装置を活かし続けることにより高い次元で操縦安定性を
維持することのできる後輪操舵装置を提案することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上記課題を達成するための本発明は、駆動輪と
従動輪の夫々の車輪速度を夫々パラメータとして、車輪
のスリップ率を制御するスリップ率制御手段と後輪転舵
を行なう後輪操舵制御手段とを備えた車両の後輪操舵装
置において、各車輪の車輪速度信号を検出する車輪速度
検出手段と、この車輪速度検出手段からの信号のフェー
ルを判定するフェール判定手段であって、駆動輪の車輪
速度信号のフェールに応答して前記スリップ率制御手段
を停止しながら前記後輪操舵制御手段を継続させる一
方、従動輪の車輪速度信号のフェールに応答して前記ス
リップ率制御手段と後輪操舵制御手段とを停止させるフ
ェール判定手段とを具備したことを特徴とする。
従動輪の夫々の車輪速度を夫々パラメータとして、車輪
のスリップ率を制御するスリップ率制御手段と後輪転舵
を行なう後輪操舵制御手段とを備えた車両の後輪操舵装
置において、各車輪の車輪速度信号を検出する車輪速度
検出手段と、この車輪速度検出手段からの信号のフェー
ルを判定するフェール判定手段であって、駆動輪の車輪
速度信号のフェールに応答して前記スリップ率制御手段
を停止しながら前記後輪操舵制御手段を継続させる一
方、従動輪の車輪速度信号のフェールに応答して前記ス
リップ率制御手段と後輪操舵制御手段とを停止させるフ
ェール判定手段とを具備したことを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下添付図面を参照しながら本発明の好適な
実施例について詳述する。この実施例の四輪操舵装置
は、ABS/TRC制御システムと後輪操舵制御システ
ムとを搭載し、前輪駆動型の車両(所謂「FF」車)に
適用したものである。従って、この実施例においては、
駆動輪は前輪であり、従動輪は後輪である。
実施例について詳述する。この実施例の四輪操舵装置
は、ABS/TRC制御システムと後輪操舵制御システ
ムとを搭載し、前輪駆動型の車両(所謂「FF」車)に
適用したものである。従って、この実施例においては、
駆動輪は前輪であり、従動輪は後輪である。
【0013】図1は、本発明の実施例にかかる後輪操舵
装置を概略的に示す全体構成図である。図1において、
車両1の左右の前輪2FL、2FRは前輪操舵機構Aに
より連係され、また、左右の後輪2RL、2RRは後輪
操舵機構Bにより連係されている。前輪操舵機構Aは、
一対のナックルアーム3FL、3FR及びタイロッド4
FL、4FRと、これらタイロッド4FL、4FRを互
いに連結しているリレーロッド5Fとから構成されてい
る。前輪操舵機構Aには、リレーロッド5Fに連結され
たラック(不図示)とステアリングシャフト7に連結さ
れたピニオン6とを備えたラックアンドピニオン式のス
テアリング機構Cが連結されており、前輪操舵機構A
は、ハンドル8の操作変位量、即ちハンドル舵角θHに
応じてリレーロッド5Fを左右に変位させ、左右の前輪
2FL、2FRを転舵させるようになっている。
装置を概略的に示す全体構成図である。図1において、
車両1の左右の前輪2FL、2FRは前輪操舵機構Aに
より連係され、また、左右の後輪2RL、2RRは後輪
操舵機構Bにより連係されている。前輪操舵機構Aは、
一対のナックルアーム3FL、3FR及びタイロッド4
FL、4FRと、これらタイロッド4FL、4FRを互
いに連結しているリレーロッド5Fとから構成されてい
る。前輪操舵機構Aには、リレーロッド5Fに連結され
たラック(不図示)とステアリングシャフト7に連結さ
れたピニオン6とを備えたラックアンドピニオン式のス
テアリング機構Cが連結されており、前輪操舵機構A
は、ハンドル8の操作変位量、即ちハンドル舵角θHに
応じてリレーロッド5Fを左右に変位させ、左右の前輪
2FL、2FRを転舵させるようになっている。
【0014】後輪操舵機構Bは、一対のナックルアーム
3RL、3RR及びタイロッド4RL、4RRと、これ
らタイロッド4RL、4RRを互いに連結しているリレ
ーロッド5Rと、左右の後輪2RL、2RRを転舵させ
るための駆動源として働くサーボモータ10の駆動力を
リレーロッド5Rに伝達するための連係機構11を介し
てリレーロッド5Rを左右に変位させて、左右の後輪2
RL、2RRを転舵させるように構成されている。
3RL、3RR及びタイロッド4RL、4RRと、これ
らタイロッド4RL、4RRを互いに連結しているリレ
ーロッド5Rと、左右の後輪2RL、2RRを転舵させ
るための駆動源として働くサーボモータ10の駆動力を
リレーロッド5Rに伝達するための連係機構11を介し
てリレーロッド5Rを左右に変位させて、左右の後輪2
RL、2RRを転舵させるように構成されている。
【0015】また、後輪操舵機構Bは、連係機構11に
介装されてサーボモータ10とリレーロッド5Rとの連
係を解除するためのクラッチ12と、リレーロッド5R
と車体との間に介装されてリレーロッド5Rを常時中立
方向に付勢しているスプリング9aよりなる中立保持機
構9とを備えたフェイルセーフ機構を備えており、サー
ボモータ10の故障時などのフェール時には、クラッチ
12を開放して中立保持機構9によりロッド5Rを強制
的に中立位置に保持し、これによって、車両を通常の前
輪操舵車両として運転しうるように構成されている。
介装されてサーボモータ10とリレーロッド5Rとの連
係を解除するためのクラッチ12と、リレーロッド5R
と車体との間に介装されてリレーロッド5Rを常時中立
方向に付勢しているスプリング9aよりなる中立保持機
構9とを備えたフェイルセーフ機構を備えており、サー
ボモータ10の故障時などのフェール時には、クラッチ
12を開放して中立保持機構9によりロッド5Rを強制
的に中立位置に保持し、これによって、車両を通常の前
輪操舵車両として運転しうるように構成されている。
【0016】また、車両1には、ハンドル舵角θHを検
出するための舵角センサ13と、車両の水平面に対する
回転角度の変化率(ヨーレートψ)を検出するためのヨ
ーレートセンサ14と、サーボモータ10の回転位置を
検出するためのエンコーダ17と、リレーロッド5Rの
変位を検出するための後輪舵角センサ18とが設けられ
ている。更に、舵角センサ13、エンコーダ17及び後
輪舵角センサ18の検出結果が入力されるコントロール
ユニットU1が設けられ、コントロールユニットU1は
上記センサの検出結果に基づいてサーボモータ10の回
転を制御するようになっている。
出するための舵角センサ13と、車両の水平面に対する
回転角度の変化率(ヨーレートψ)を検出するためのヨ
ーレートセンサ14と、サーボモータ10の回転位置を
検出するためのエンコーダ17と、リレーロッド5Rの
変位を検出するための後輪舵角センサ18とが設けられ
ている。更に、舵角センサ13、エンコーダ17及び後
輪舵角センサ18の検出結果が入力されるコントロール
ユニットU1が設けられ、コントロールユニットU1は
上記センサの検出結果に基づいてサーボモータ10の回
転を制御するようになっている。
【0017】コントロールユニットU1は、車速感応式
の後輪転舵制御装置を内蔵しており、後輪転舵制御装置
は、所定の転舵比特性に基づいて前輪2FL、2FRに
対する後輪2RL、2RRの転舵比を、車輪速度センサ
に基づいて演算された車速Vの関数とする所定の転舵比
特性をもって設定すると共に、設定された後輪転舵比K
=θRT/θF(θFは前輪転舵角、θRTは目標後輪転舵
角)とセンサ13により検出されたハンドル舵角θHと
に基づいて目標後輪舵角θRTを設定する。
の後輪転舵制御装置を内蔵しており、後輪転舵制御装置
は、所定の転舵比特性に基づいて前輪2FL、2FRに
対する後輪2RL、2RRの転舵比を、車輪速度センサ
に基づいて演算された車速Vの関数とする所定の転舵比
特性をもって設定すると共に、設定された後輪転舵比K
=θRT/θF(θFは前輪転舵角、θRTは目標後輪転舵
角)とセンサ13により検出されたハンドル舵角θHと
に基づいて目標後輪舵角θRTを設定する。
【0018】コントロールユニットU1は、このように
して設定された目標後輪転舵角θRTに基づき、サーボモ
ータ駆動回路(図4)を介してサーボモータ10を作動
させ、エンコーダ17によって検出されるモータ10の
回転位置及び後輪舵角センサ18によって検出されるリ
レーロッド5Rの変位θRを後輪転舵制御装置により監
視しつつ、後輪2RL、2RRを転舵させるようになっ
ている。
して設定された目標後輪転舵角θRTに基づき、サーボモ
ータ駆動回路(図4)を介してサーボモータ10を作動
させ、エンコーダ17によって検出されるモータ10の
回転位置及び後輪舵角センサ18によって検出されるリ
レーロッド5Rの変位θRを後輪転舵制御装置により監
視しつつ、後輪2RL、2RRを転舵させるようになっ
ている。
【0019】次に、図2は、図1に示す車両に搭載され
たABS/TRC制御システムの概要を示す構成図であ
る。図2において、車両1の左右の前輪2FL、2FR
および左右の後輪2RL、2RRには、各車輪と一体的
に回転するディスクロータ23aと、制動油圧(ブレー
キ液圧)が供給されたときに各ディスクロータ23aの
回転を制御するキャリパ23bとを有するブレーキ装置
23が夫々は位置されている。
たABS/TRC制御システムの概要を示す構成図であ
る。図2において、車両1の左右の前輪2FL、2FR
および左右の後輪2RL、2RRには、各車輪と一体的
に回転するディスクロータ23aと、制動油圧(ブレー
キ液圧)が供給されたときに各ディスクロータ23aの
回転を制御するキャリパ23bとを有するブレーキ装置
23が夫々は位置されている。
【0020】車両1は、制動操作時、即ち、ブレーキペ
ダル踏み込み時に、各ブレーキ装置23に対する制動油
圧をここに可変調整するように構成されたABSを備え
ており、このABSは、車両1の減速度を検出するため
の加速度センサ24と、各車輪に夫々設けられた車輪速
度を夫々検出するための車輪速度センサ25と、これら
各センサ24、25の検出結果が入力されるコントロー
ルユニットU2と、コントロールユニットU2から出力
される制御信号に基づいて各ブレーキ装置23に供給さ
れる制動油圧を可変制御する油圧制御弁26と、これら
油圧制御弁26に対して所定の圧力に設定されたブレー
キ液を供給するための油圧ユニット(不図示)とから構
成されている。更に、コントロールユニットU2がTR
C制御を行なうときは、駆動輪のスリップ率を演算し、
スリップ率が目標値になるように、夫々のブレーキ装置
23に対して制動油圧を調整するようにしている。
ダル踏み込み時に、各ブレーキ装置23に対する制動油
圧をここに可変調整するように構成されたABSを備え
ており、このABSは、車両1の減速度を検出するため
の加速度センサ24と、各車輪に夫々設けられた車輪速
度を夫々検出するための車輪速度センサ25と、これら
各センサ24、25の検出結果が入力されるコントロー
ルユニットU2と、コントロールユニットU2から出力
される制御信号に基づいて各ブレーキ装置23に供給さ
れる制動油圧を可変制御する油圧制御弁26と、これら
油圧制御弁26に対して所定の圧力に設定されたブレー
キ液を供給するための油圧ユニット(不図示)とから構
成されている。更に、コントロールユニットU2がTR
C制御を行なうときは、駆動輪のスリップ率を演算し、
スリップ率が目標値になるように、夫々のブレーキ装置
23に対して制動油圧を調整するようにしている。
【0021】コントロールユニットU2は、車輪速度セ
ンサ25によって検出される各車輪2FL、2FR、2
RL、2RRの回転速度のうちの所定の車輪の回転速
度、例えば、もっとも早い車輪の回転速度に基づいて、
車輪と路面とが最適の制動力を生じさせる様な、車速V
に対して所定のスリップ率を有する基準回転速度VREF
を設定し、この基準回転速度VREFと各車輪速度センサ
25により検出された各車輪の回転速度VFR、VFL、V
RR、VRLとを比較して、各車輪のスキッドまたはロック
を防止するように、油圧制御弁26により各車輪に対す
るブレーキ液圧を制御する。
ンサ25によって検出される各車輪2FL、2FR、2
RL、2RRの回転速度のうちの所定の車輪の回転速
度、例えば、もっとも早い車輪の回転速度に基づいて、
車輪と路面とが最適の制動力を生じさせる様な、車速V
に対して所定のスリップ率を有する基準回転速度VREF
を設定し、この基準回転速度VREFと各車輪速度センサ
25により検出された各車輪の回転速度VFR、VFL、V
RR、VRLとを比較して、各車輪のスキッドまたはロック
を防止するように、油圧制御弁26により各車輪に対す
るブレーキ液圧を制御する。
【0022】ABS/TRCのコントロールユニットU
2からは、後述するように、後輪操舵装置のコントロー
ルユニットU1に対して、ABS/TRCの作動状態を
示す信号ACTIVEと路面摩擦係数の状態を示す信号
μが出力されており、コントロールユニットU1は、各
ブレーキ装置23のABS作動状態及び制動状態に応じ
て、前輪2FL、2FRに対する後輪2RL、2RRの
転舵比特性を設定変更するように構成されている。
2からは、後述するように、後輪操舵装置のコントロー
ルユニットU1に対して、ABS/TRCの作動状態を
示す信号ACTIVEと路面摩擦係数の状態を示す信号
μが出力されており、コントロールユニットU1は、各
ブレーキ装置23のABS作動状態及び制動状態に応じ
て、前輪2FL、2FRに対する後輪2RL、2RRの
転舵比特性を設定変更するように構成されている。
【0023】図3は、コントロールユニットU1が内蔵
する後輪転舵制御装置により設定される転舵比特性を示
すグラフである。図3において、曲線IはABS/TR
Cが作動していない状態で車速Vに基づいて設定される
通常の転舵比特性を示し、曲線IIはABS/TRC作
動により通常の転舵比Iよりも安定側の逆相側に補正さ
れたものである。
する後輪転舵制御装置により設定される転舵比特性を示
すグラフである。図3において、曲線IはABS/TR
Cが作動していない状態で車速Vに基づいて設定される
通常の転舵比特性を示し、曲線IIはABS/TRC作
動により通常の転舵比Iよりも安定側の逆相側に補正さ
れたものである。
【0024】更に詳細に説明すれば、目標の後輪舵角θ
RTは、 θRT=k1・VI・θH+k2・VI・ψ ............(1) により得られる。ここで、VIは推定車速でありψはセ
ンサ14により検出されたヨーレートである。また、k
1、k2は所定の補正係数である。ABS/TRCが作動
している(ACTIVE=1)の時は、上記補正係数が
操安性が高まる方向で更に補正される。
RTは、 θRT=k1・VI・θH+k2・VI・ψ ............(1) により得られる。ここで、VIは推定車速でありψはセ
ンサ14により検出されたヨーレートである。また、k
1、k2は所定の補正係数である。ABS/TRCが作動
している(ACTIVE=1)の時は、上記補正係数が
操安性が高まる方向で更に補正される。
【0025】図4に、コントロールユニットU1とコン
トロールユニットU2との接続を示す。同図に示すよう
に、ABS/TRC用のコントロールユニットU1と後
輪操舵用のコントロールユニットU2とは、互いに協調
しながら動作する。即ち、各々のコントロールユニット
は共通の情報(例えば、車輪速度VFR、VFL、VRR、V
RL)を使い、また一方のコントロールユニットが生成し
たデータ(例えば、コントロールユニットU2が演算し
た基準車速VREFや平均車速VAV)を他方のコントロー
ルユニットU1が使うということもあるからである。こ
のために、ABS/TRCコントロールユニットU2に
は、車輪速度演算/フェール判定部50が設けられてい
る。このフェール判定部50は、車輪速度センサ25か
らの信号から車輪速度を演算する。車輪速度の演算式に
ついて説明する。本実施例では、ある瞬間に得られた車
輪速度の速度をVXとすると、その時の制御サイクルの
車輪速Vnは、 Vn={(255−VX)・Vn-1+VX 2}/255 ......(2) で得られる。ここで、nは演算サイクルを意味し、nは
今回を、n−1は前回の演算結果を示す。255は最大
車速である255(km)から取った。この(2)式の
意味するところは、高い車輪速度ほどVnが実際の車輪
速度に近い値を与えるということである。また、例え
ば、後輪(従動輪)の平均車輪速度は、 VRLn={(255−VRLX)・VRLn-1+VRLX 2}/255 VRRn={(255−VRRX)・VRRn-1+VRRX 2}/255 ∴ VRn=(VRLn+VRRn)/2 ....(3) で求めることができる。
トロールユニットU2との接続を示す。同図に示すよう
に、ABS/TRC用のコントロールユニットU1と後
輪操舵用のコントロールユニットU2とは、互いに協調
しながら動作する。即ち、各々のコントロールユニット
は共通の情報(例えば、車輪速度VFR、VFL、VRR、V
RL)を使い、また一方のコントロールユニットが生成し
たデータ(例えば、コントロールユニットU2が演算し
た基準車速VREFや平均車速VAV)を他方のコントロー
ルユニットU1が使うということもあるからである。こ
のために、ABS/TRCコントロールユニットU2に
は、車輪速度演算/フェール判定部50が設けられてい
る。このフェール判定部50は、車輪速度センサ25か
らの信号から車輪速度を演算する。車輪速度の演算式に
ついて説明する。本実施例では、ある瞬間に得られた車
輪速度の速度をVXとすると、その時の制御サイクルの
車輪速Vnは、 Vn={(255−VX)・Vn-1+VX 2}/255 ......(2) で得られる。ここで、nは演算サイクルを意味し、nは
今回を、n−1は前回の演算結果を示す。255は最大
車速である255(km)から取った。この(2)式の
意味するところは、高い車輪速度ほどVnが実際の車輪
速度に近い値を与えるということである。また、例え
ば、後輪(従動輪)の平均車輪速度は、 VRLn={(255−VRLX)・VRLn-1+VRLX 2}/255 VRRn={(255−VRRX)・VRRn-1+VRRX 2}/255 ∴ VRn=(VRLn+VRRn)/2 ....(3) で求めることができる。
【0026】車輪速度演算/フェール判定部50は、駆
動輪のセンサ25からの信号に基づいて演算した左右の
駆動輪の車輪速度VFL、VFRの偏差が所定値以上である
状態が所定時間以上継続したか否かにより、駆動輪の車
輪速度センサのフェールを判断する。左右の車輪速度
は、旋回時に若干の偏差が発生するが、センサがフェー
ルするとその偏差は大きくなるからである。駆動輪のセ
ンサ25にフェールが発生していることが検出される
と、車輪速演算/フェール判定部50は、ABS/TR
Cコントローラ60に対して駆動輪の車輪速度がフェー
ルしていることを示す信号「DWフェール」を送る。ま
た、車輪速演算/フェール判定部50は、従動輪のセン
サ25がフェールしていることを検知すると、従動輪の
車輪速度信号がフェールしている旨の信号「TWフェー
ル」をコントローラ60に送る。
動輪のセンサ25からの信号に基づいて演算した左右の
駆動輪の車輪速度VFL、VFRの偏差が所定値以上である
状態が所定時間以上継続したか否かにより、駆動輪の車
輪速度センサのフェールを判断する。左右の車輪速度
は、旋回時に若干の偏差が発生するが、センサがフェー
ルするとその偏差は大きくなるからである。駆動輪のセ
ンサ25にフェールが発生していることが検出される
と、車輪速演算/フェール判定部50は、ABS/TR
Cコントローラ60に対して駆動輪の車輪速度がフェー
ルしていることを示す信号「DWフェール」を送る。ま
た、車輪速演算/フェール判定部50は、従動輪のセン
サ25がフェールしていることを検知すると、従動輪の
車輪速度信号がフェールしている旨の信号「TWフェー
ル」をコントローラ60に送る。
【0027】ABS/TRCコントローラ60は、自身
が作動可能であって、かつ、実際にその時点でABS/
TRC制御するためにスリップ率制御を行なっているこ
とを示す信号ACTIVEをコントロールユニットU2
に送る。コントロールユニットU2側はこの信号ACT
IVEによりABS/TRC制御が行なわれているかを
判断する。車輪速演算/フェール判定部50も信号AC
TIVEを発生する。即ち、後輪操舵コントロールユニ
ットU1が受信する信号ACTIVEは、コントローラ
60が1を出力しているときでも、あるいは車輪速演算
/フェール判定部50が1を出力しているときでも、1
として検出される。
が作動可能であって、かつ、実際にその時点でABS/
TRC制御するためにスリップ率制御を行なっているこ
とを示す信号ACTIVEをコントロールユニットU2
に送る。コントロールユニットU2側はこの信号ACT
IVEによりABS/TRC制御が行なわれているかを
判断する。車輪速演算/フェール判定部50も信号AC
TIVEを発生する。即ち、後輪操舵コントロールユニ
ットU1が受信する信号ACTIVEは、コントローラ
60が1を出力しているときでも、あるいは車輪速演算
/フェール判定部50が1を出力しているときでも、1
として検出される。
【0028】駆動輪の車輪速度を使えないときは、AB
S/TRC制御を行なうことはできないので、車輪速演
算/フェール判定部50は、DWフェール信号を1とす
ることにより、ABS/TRCコントローラ60の活動
を停止させる。車輪速演算/フェール判定部50は、信
号ACTIVEを、 TWフェール=1、DWフェール=1 → ACTIV
E=0 TWフェール=0、DWフェール=1 → ACTIV
E=1 となるように制御する。即ち、従動輪の車輪速度信号が
使用できる限りは、ABS/TRCコントローラ60が
停止していても、信号ACTIVEが1になっているの
で、後輪操舵制御用のコントロールユニットU2にとっ
ては、ABS/TRCコントローラは生きているように
見える。そのために、前述したように、信号ACTIV
Eが1であれば、後輪操舵制御コントローラU1は転舵
比を、操縦が安定する方向に補正するからである。
S/TRC制御を行なうことはできないので、車輪速演
算/フェール判定部50は、DWフェール信号を1とす
ることにより、ABS/TRCコントローラ60の活動
を停止させる。車輪速演算/フェール判定部50は、信
号ACTIVEを、 TWフェール=1、DWフェール=1 → ACTIV
E=0 TWフェール=0、DWフェール=1 → ACTIV
E=1 となるように制御する。即ち、従動輪の車輪速度信号が
使用できる限りは、ABS/TRCコントローラ60が
停止していても、信号ACTIVEが1になっているの
で、後輪操舵制御用のコントロールユニットU2にとっ
ては、ABS/TRCコントローラは生きているように
見える。そのために、前述したように、信号ACTIV
Eが1であれば、後輪操舵制御コントローラU1は転舵
比を、操縦が安定する方向に補正するからである。
【0029】図5にしたがって、車輪速演算/フェール
判定部50における制御を説明する。即ち、ステツプS
2において、駆動輪の車輪速度センサ25がフェールし
ているか、または、従動輪の車輪速度センサがフェール
しているかを調べる。駆動輪も従動輪もセンサがフェー
ルしていれば、DWフェール=TWフェール=1である
ので、ステツプS4でABS/TRC制御を停止し、合
わせて、ステツプS6で後輪操舵制御も停止する。ステ
ツプS8では、ACTIVE=0とする。ABS/TR
Cコントローラ60は停止しているので、コントローラ
60が出力するACTIVEは0であり、また、車輪速
演算/フェール判定部50が出力するACTIVEも0
であるので、コントロールユニットU1側ではACTI
VEは0として処理される。
判定部50における制御を説明する。即ち、ステツプS
2において、駆動輪の車輪速度センサ25がフェールし
ているか、または、従動輪の車輪速度センサがフェール
しているかを調べる。駆動輪も従動輪もセンサがフェー
ルしていれば、DWフェール=TWフェール=1である
ので、ステツプS4でABS/TRC制御を停止し、合
わせて、ステツプS6で後輪操舵制御も停止する。ステ
ツプS8では、ACTIVE=0とする。ABS/TR
Cコントローラ60は停止しているので、コントローラ
60が出力するACTIVEは0であり、また、車輪速
演算/フェール判定部50が出力するACTIVEも0
であるので、コントロールユニットU1側ではACTI
VEは0として処理される。
【0030】駆動輪がフェールしており、従動輪はフェ
ールしていない場合(DWフェール=1、TWフェール
=0)には、ステツプS10でABS/TRC制御を停
止する。しかしながら、後輪操舵制御では転舵比を安全
側に補正させるために、ABS/TRC制御が作動して
いないにもかかわらず信号ACTIVEを1にする。こ
の結果、コントロールユニットU1側ではACTIVE
は1として処理されるのは前述した通りである。ステツ
プS14では後輪操舵制御を作動させ、ステツプS16
では、後輪操舵制御のためのVREFをフェールしていな
い従動輪の車輪速度の平均値とする。
ールしていない場合(DWフェール=1、TWフェール
=0)には、ステツプS10でABS/TRC制御を停
止する。しかしながら、後輪操舵制御では転舵比を安全
側に補正させるために、ABS/TRC制御が作動して
いないにもかかわらず信号ACTIVEを1にする。こ
の結果、コントロールユニットU1側ではACTIVE
は1として処理されるのは前述した通りである。ステツ
プS14では後輪操舵制御を作動させ、ステツプS16
では、後輪操舵制御のためのVREFをフェールしていな
い従動輪の車輪速度の平均値とする。
【0031】駆動輪も従動輪もフェールしていない場合
には、ステツプS20で、ABS/TRC制御を作動可
能とする。ステツプS22では、車輪速演算/フェール
判定部50が出力するACTIVEを0とする。その結
果、コントロールユニットU1で受信する信号ACTI
VEは、実際にABS/TRCコントローラ60におい
て実際にABS制御がなされたり、TRC制御がなされ
たりしているときにのみ1になり、実際に作動していな
いときは0である。そして、ステツプS24では、後輪
操舵制御を作動させ、そのために必要なVREFを車輪速
度の最小値とする。
には、ステツプS20で、ABS/TRC制御を作動可
能とする。ステツプS22では、車輪速演算/フェール
判定部50が出力するACTIVEを0とする。その結
果、コントロールユニットU1で受信する信号ACTI
VEは、実際にABS/TRCコントローラ60におい
て実際にABS制御がなされたり、TRC制御がなされ
たりしているときにのみ1になり、実際に作動していな
いときは0である。そして、ステツプS24では、後輪
操舵制御を作動させ、そのために必要なVREFを車輪速
度の最小値とする。
【0032】かくして、本実施例によれば、従動輪の車
輪速度信号が使えるかぎりは、喩え、駆動輪の車輪速度
信号がフェールしている場合でも、後輪操舵制御を作動
させることにより、操安性を維持することができる。し
かも、かかる場合には、ABS/TRCコントローラを
疑似的にACTIVEにすることにより、後輪操舵制御
側において、後輪操舵を操安性が維持できる方向で、転
舵比制御を補正させるようにしている。
輪速度信号が使えるかぎりは、喩え、駆動輪の車輪速度
信号がフェールしている場合でも、後輪操舵制御を作動
させることにより、操安性を維持することができる。し
かも、かかる場合には、ABS/TRCコントローラを
疑似的にACTIVEにすることにより、後輪操舵制御
側において、後輪操舵を操安性が維持できる方向で、転
舵比制御を補正させるようにしている。
【0033】本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形が可能である。例えば、上記実施例は、FF車に適
用したものであったが、上記実施例の説明の課程で明ら
かにしたように、本発明は後輪駆動車にも適用可能であ
ることは明らかである。また上記実施例では、センサの
フェールを例に上げたが、車輪速度信号を検出できない
のであれば、フェールの態様はセンサフェールに限られ
ない。
変形が可能である。例えば、上記実施例は、FF車に適
用したものであったが、上記実施例の説明の課程で明ら
かにしたように、本発明は後輪駆動車にも適用可能であ
ることは明らかである。また上記実施例では、センサの
フェールを例に上げたが、車輪速度信号を検出できない
のであれば、フェールの態様はセンサフェールに限られ
ない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、駆動輪
と従動輪の夫々の車輪速度を夫々パラメータとして、車
輪のスリップ率を制御するスリップ率制御手段と後輪転
舵を行なう後輪操舵制御手段とを備えた車両の後輪操舵
装置において、各車輪の車輪速度信号を検出する車輪速
度検出手段と、この車輪速度検出手段からの信号のフェ
ールを判定するフェール判定手段であって、駆動輪の車
輪速度信号のフェールに応答して前記スリップ率制御手
段を停止しながら前記後輪操舵制御手段を継続させる一
方、従動輪の車輪速度信号のフェールに応答して前記ス
リップ率制御手段と後輪操舵制御手段とを停止させるフ
ェール判定手段とを具備したことを特徴とする。
と従動輪の夫々の車輪速度を夫々パラメータとして、車
輪のスリップ率を制御するスリップ率制御手段と後輪転
舵を行なう後輪操舵制御手段とを備えた車両の後輪操舵
装置において、各車輪の車輪速度信号を検出する車輪速
度検出手段と、この車輪速度検出手段からの信号のフェ
ールを判定するフェール判定手段であって、駆動輪の車
輪速度信号のフェールに応答して前記スリップ率制御手
段を停止しながら前記後輪操舵制御手段を継続させる一
方、従動輪の車輪速度信号のフェールに応答して前記ス
リップ率制御手段と後輪操舵制御手段とを停止させるフ
ェール判定手段とを具備したことを特徴とする。
【0035】従って、可能な限り後輪操舵制御装置を活
かし続けることにより高い次元で操縦安定性を維持する
ことのできる。特に、第2項の装置によれば、後輪操舵
制御手段側には、スリップ率制御手段が停止しているに
もかかわらず、作動中と通知されるので、後輪操舵制御
手段側は安定方向に転舵制御を行なうことが可能とな
る。
かし続けることにより高い次元で操縦安定性を維持する
ことのできる。特に、第2項の装置によれば、後輪操舵
制御手段側には、スリップ率制御手段が停止しているに
もかかわらず、作動中と通知されるので、後輪操舵制御
手段側は安定方向に転舵制御を行なうことが可能とな
る。
【図1】 本発明を適用した実施例の後輪操舵システム
の全体構成図。
の全体構成図。
【図2】 図1の実施例システムのうちの、特にABS
/TRC制御のためのシステムの構成図。
/TRC制御のためのシステムの構成図。
【図3】 後輪転舵比の特性グラフ図。
【図4】 コントロールユニットU1とコントロールユ
ニットU2との接続を説明する図。
ニットU2との接続を説明する図。
【図5】 実施例の制御手順を示すフローチャート。
10 サーボモータ 13 ハンドル舵角センサ 14 ヨーレートセンサ 23 ブレーキ装置 25 車輪速度センサ 50 車輪速度演算/フェール判定部 60 ABS/TRCコントローラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B62D 101:00 105:00 (56)参考文献 特開 平2−293262(JP,A) 特開 平2−262471(JP,A) 特開 昭59−230852(JP,A) 特開 平2−296569(JP,A) 特開 昭64−60476(JP,A) 特開 昭62−253564(JP,A) 特開 平1−301471(JP,A) 実開 平2−97167(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/58 B60T 8/92 B62D 6/00 B62D 6/02 B62D 7/14
Claims (2)
- 【請求項1】 駆動輪と従動輪の夫々の車輪速度を夫々
パラメータとして、車輪のスリップ率を制御するスリッ
プ率制御手段と後輪転舵を行なう後輪操舵制御手段とを
備えた車両の後輪操舵装置において、 各車輪の車輪速度信号を検出する車輪速度検出手段と、 この車輪速度検出手段からの信号のフェールを判定する
フェール判定手段であって、駆動輪の車輪速度信号のフ
ェールに応答して前記スリップ率制御手段を停止しなが
ら前記後輪操舵制御手段を継続させる一方、従動輪の車
輪速度信号のフェールに応答して前記スリップ率制御手
段と後輪操舵制御手段とを停止させるフェール判定手段
とを具備したことを特徴とする車両の後輪操舵装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車両の後輪操舵装置に
おいて、前記スリップ率制御手段は後輪操舵手段に対し
てスリップ率制御手段が作動中であるか否かを示す信号
を出力するインタフェース手段を有し、 前記フェール判定手段が駆動輪の車輪速度信号のフェー
ルを判定したのを受けて、前記インタフェース手段は前
記スリップ率制御手段が停止されているにもかかわらず
に作動中である旨の信号を前記後輪操舵制御手段に出力
する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7738292A JP3078097B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 車両の後輪操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7738292A JP3078097B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 車両の後輪操舵装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05278593A JPH05278593A (ja) | 1993-10-26 |
JP3078097B2 true JP3078097B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=13632345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7738292A Expired - Fee Related JP3078097B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 車両の後輪操舵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3078097B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11255137A (ja) * | 1998-03-10 | 1999-09-21 | Honda Motor Co Ltd | 車両の自動操舵装置 |
KR102585752B1 (ko) * | 2018-09-19 | 2023-10-10 | 현대자동차주식회사 | 후륜조향시스템의 제어방법 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP7738292A patent/JP3078097B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05278593A (ja) | 1993-10-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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