JP3076866B2 - ハンカチ等の布製品のための縁縫装置 - Google Patents

ハンカチ等の布製品のための縁縫装置

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JP3076866B2
JP3076866B2 JP08124305A JP12430596A JP3076866B2 JP 3076866 B2 JP3076866 B2 JP 3076866B2 JP 08124305 A JP08124305 A JP 08124305A JP 12430596 A JP12430596 A JP 12430596A JP 3076866 B2 JP3076866 B2 JP 3076866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布製品の縁縫装置
に関し、特に、タオルやハンカチ等の矩形布製品の縁縫
いを行うのに適した縁縫装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タオルやハンカチ等の矩形布製品とする
には、布原反から所定形状に裁断する裁断工程と、裁断
された布の周囲がほつれないようにするロック縫いなど
の縁縫いとを少なくとも行わなければならない。この縁
縫いについては、例えば、特開平4−26480号公報
及び図17の(ハ)に示されているように、矩形布製品
の隅角部において直角となるようにする方法は勿論、例
えば、特開平7−24619号公報及び図15に示した
ように、各隅角部を丸味をおびたものに縁縫いする方法
の二種類がある。
【0003】また、矩形布製品の各辺の縁縫いを行うに
は、矩形布製品そのものをミシン針に対して直進させる
ことによりなされるのであるが、各隅角部が直角となる
場合も、丸味をおびた場合も、その部分の縁縫いは、基
本的には矩形布製品そのものをミシン針に対して90度
回転させることによりなされる。ただし、矩形布製品そ
のもののミシン針に対する回転を、ミシン針が停止して
いる間に行えば、図17の(ハ)に示したように、各隅
角部において縁縫いが互いに直交したものとなり、矩形
布製品の回転をミシン針の駆動と並列して行えば、図1
5に示したような各隅角部において丸味をおびた縁縫い
となる。
【0004】以上のような、矩形布製品に縁縫いを施す
縁縫装置としては、例えば特開平4−189388号公
報に示されている「矩形生地耳縫の縫製装置」が知られ
ている。この縫製装置は、図17に示したように、「生
地送り台と、生地送り台上の針落ち位置で矩形生地を端
縫いするためのミシンと、生地送り台に設けられた取付
架台に取り付けられて生地送り方向に延びるねじ軸及び
その回転駆動機構と、ねじ軸に螺合されたナット体と、
ナット体に水平旋回可能に取り付けられた旋回アーム及
びその駆動機構と、旋回アームに昇降可能に取り付けら
れた可動体およびその昇降駆動機構と、可動体に設けら
れた吸着体と、を備えた」ものであり、図17の(ハ)
のは矩形生地の第1辺を針落ち位置の手前に臨ませた
状態を示している。
【0005】この状態で昇降駆動機構10で可動体9を
下降させ、吸着体11に生地を吸着させる。そして、回
転駆動機構5でねじ軸4を回転させてナット体6を生地
送り方向に移動させる。このようにして中の矢符のよ
うに矩形生地の第1辺を針落ち位置に送り込むと、ミシ
ン2の送り歯による送り作用(これはねじ軸4によるナ
ット体6の送り速度と同調している。)で矩形生地が前
進し、第1辺が端縫いされる。こうして第1辺を端縫い
した後、の矢符のように旋回駆動機構8で旋回アーム
7を旋回させ、針落ち位置を中心として吸着体11に吸
着している生地を反時計方向に90度旋回させる。次に
回転駆動機構5でねじ軸4を逆回転させてナット体6を
生地送り方向の後方側にの矢符のように後退させ、矩
形生地の第2辺の先端を針落ち位置の少し手前に位置さ
せる。その後上述したところと同様にして生地を前進さ
せ、第2辺を針落ち位置に送り込んでその端縫いを行
う。はそのように第1辺の全長部分を端縫いした状態
を示している。第3辺や第4辺を端縫いするときも同様
である。
【0006】以上のような、特開平4−189388号
公報に示された縁縫装置によれば、「矩形生地を端縫い
してハンカチなどを作ることを人手を要さずに行えるよ
うになり、しかもミシンでその端縫いを行う前作業であ
る針落ち位置への矩形生地の送り込みや旋回がすべて機
械的に行われるために均質な端縫いが行われるという効
果がある」と考えられるものであるが、本発明の発明者
が検討してみたところ、次のような解決しなければなら
ない点を含んでいるものと考えられる。 (1)図17の(ハ)のからへの90度回転した後
に、針掛りを確実にするために、針落ち位置が矩形布製
品の上方となるようにすべく、同に示したように、矩
形布製品を少し図示下方へもどさなければならず、この
作業は4つの隅角部全てにおいてそれぞれ必要であるか
ら、所謂ロスタイムが生ずる。 (2)何よりも、各隅角部における縁縫いを、丸味をお
びたものにすることができない。
【0007】そこで、特開平7−241659号公報に
て、「コーナーに丸味があり、周縁の全体がオーバーロ
ック縫いによって縁かがりされた布製品の自動縫製が可
能な縫製装置を提供する」ことを目的とした縫製装置が
提案されている。この縫製装置は、図18にも示すよう
に、「支持テーブル20上に載置される正方形の布押え
板30のコーナーを円弧とし、その円弧状コーナーの曲
率中心と、その曲率中心の2等分位置とにピン33を突
設する。布押え板30をミシン2に対して前進送りさせ
る布送り装置60を設ける。ミシン針の一側に臨むコー
ナーピン33を回転自在に保持する保持装置80と、保
持装置80で保持されるコーナーピン33を中心に布押
え板30を90度回転させる回転装置90とを設ける。
支持テーブル20上に載置された布を布押え板20で押
さえて布送り装置60の作動によりミシン2に対して前
進送りさせる動作と、コーナーピン33がミシン針の一
側に臨むと、保持装置80でコーナーピン33を保持
し、かつ回転装置90で布押え板30を90度回転させ
る動作とを順次行い、布の移動時にミシン2を作動させ
て周縁を切断しつつオーバーロック縫いを行う」もので
ある。
【0008】従って、この特開平7−24169号公報
に示された縫製装置によれば、丸味をおびた各隅角部に
おける縁縫いを行うことができるようになったと考えら
れるが、本発明者の検討によれば、次のような解決しな
ければならない点を含んでいるものと考えられる。 (3)矩形布製品を回転させるために、保持装置80の
ブロックを下降させてaピン33に嵌合させ、布送り装
置60のブロックを上昇させて、押さえシリングのパッ
ドを下降させて布押え板30の浮き上がりを防止する。
しかも、回転装置90のフックを前進させてピン33に
係合させ、このフックを今度は後退させなければならな
い。以上の間は、縁縫い作業は停止したままであり、こ
の間はタイムロスになる。 (4)何よりも、構成部品が多過ぎて、縁縫装置全体の
構造が複雑である。
【0009】そこで今度は、特開平7−124357号
公報にて、「矩形生地の4辺の端縫いや、コーナーや辺
が曲線になっている生地の端縫いの自動化を可能にする
ことを目的として、「生地送り台2と、生地送り台2上
の針落ち位置で生地を端縫いするためのミシン押圧板取
付部41と、生地送り台2の上方位で流体ポート51a
軸方向に移動可能な可動架台3と、可動架台3に取り付
けられて第2流体圧室55軸方向に移動可能な可動取付
台と、流体ポート53a軸方向に昇降可能および流体ポ
ート53a軸の周りに回転可能な昇降回転部材と、昇降
回転部材に取り付けられる押付け板6とを備える。押付
け板6で生地を生地送り台2に押し付けたまま、可動架
台3や昇降回転部材などの動きを制御してミシンによる
端縫いを行う」「生地耳縁の縫製装置」が提案された。
【0010】ところが、この特開平7−124357号
公報の縫製装置は、所謂数値制御によって、矩形布製品
を押圧してる押付け板6の第2流体圧室55−流体ポー
ト51a方向の移動制御と、押付け板6の回転角度制御
とを常時電気的に見ながら行うものであるから、矩形布
製品の形状変更に伴う治具の変更を全く行わなくて済む
ものの、非常に作業の遅いものとなっているのである。
【0011】以上のことをまとめてみると、タオルやハ
ンカチ等の矩形布製品は、その商品単価の非常に安いも
のであり、かつ大量に使用される消耗品でもあるから、
これに必要な縁縫いを大型化された縁縫装置によって行
ったり、あるいは縁縫い作業にロスタイムが生ずるよう
な縁縫装置によって行っていては、商品単価を上昇させ
ることになって好ましくないのである。特に、各隅角部
が丸味をおびた矩形布製品であっても、その縁縫い作業
は、構造が簡単な縁縫装置によって高速で行うようにし
なければならないのである。
【0012】そこで、本発明者は、この種の矩形布製品
における縁縫いを構造の簡単な装置によって高速で行え
るようにするにはどうしたらよいかについて、種々検討
を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この種の縁
縫装置における上記室状に鑑みてなされたもので、その
解決しようとする課題は、矩形布製品等の縁縫い作業の
高速化と、この高速化を可能とするための装置全体の簡
素化である。
【0014】すなわち、請求項1に係る発明の目的とす
るところは、矩形布製品等の縁縫い作業を、仮にその隅
角部が丸味をおびたものであっても高速で行うことがで
き、しかも装置全体の構成を非常に簡略化することがで
きて、結果として矩形布製品等のコスト軽減を図ること
ができる縁縫装置を提供することにある。
【0015】また、請求項2に係る発明の目的とするこ
とろは、上記請求項1に係る発明の目的を達成すること
ができて、矩形布製品等の大きさあるいは形状変更に伴
う治具の変更を簡単に行うことができて、セットアップ
時間を短縮することのできる縁縫装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず請求項1に係る発明の採った手段は、以下の
実施形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「機枠10に水平状に支持されて矩形布製品となる前の
被加工材Wを支持する縫製台20と、この縫製台20上
の被加工材Wを押圧保持すべく完成後のハンカチ等の矩
形布製品と相似形に形成した押圧板30と、この押圧板
30によって押圧されながら縫製台20上を送られてき
た被加工材Wの縁縫いを行うミシン200とを備えた縁
縫装置100であって、押圧板30を上方から支持する
回転軸40と、この回転軸40を回転自在に支持する支
持装置50と、この支持装置50を被加工材Wの搬入方
向と直交する方向に移動自在に案内する案内梁60と、
この案内梁60を前記搬入方向と平行な方向に往復動さ
せる駆動装置70とを備え、かつ、回転軸40の上端側
に固定的に設けた回動部材80と、この回動部材80に
おける押圧板30の隅角部に対応する直上位置にそれぞ
れ設けた複数の案内ローラ81と、これらの案内ローラ
81の内の2つを案内すべく機枠10に前記搬入方向と
平行に設けた案内レール90と、この案内レール90内
のミシン200におけるミシン針210の直上に設けら
れて案内ローラ81の1つを係止させるストッパ91
と、このストッパ91に係止された案内ローラ81の直
前の案内ローラ81を案内レール90内から外方に送り
出すべく当該案内レール90に形成した送出口92と、
ストッパ91に係止された案内ローラ81の直後の案内
ローラ81を内部に案内すべく当該案内レール90に形
成した案内部材94及び送込口93とを備えて、被加工
材Wを押圧している押圧板30の前方移動及び90度回
転を、駆動装置70による案内梁60の往復動のみによ
って行えるようにしたことを特徴とする矩形布製品のた
めの縁縫装置100」である。
【0017】すなわち、本発明に係る縁縫装置100
は、その縫製台20上に別の装置によって送り込まれて
きた矩形布製品となる被加工材Wを押圧板30によって
縫製台20上に押圧して、この押圧板30を移動及び回
転させながらミシン200を駆動させることにより、矩
形布製品のための縁縫いを行うものである。つまり、本
発明に係る縁縫装置100は、この押圧板30によって
被加工材Wを縫製台20上に押圧しながら縁縫いを行う
点についてのみ、図17及び図18に示した従来技術の
ものと同様であるが、本発明に係る縁縫装置100で
は、その押圧板30自体の駆動方法が従来のそれとは全
く異なったものである。
【0018】押圧板30の駆動は、その上面に連結した
回転軸40の上端に設けた回動部材80を介して言わば
間接的に行われるものであり、この押圧板30には、縫
製台20またはミシン200のミシン針210に対する
相対位置を規制するものは何もないのである。換言すれ
ば、この押圧板30は、回動部材80の後述する規制作
動によって、図16に示すような動きをすることになる
ものであるが、これらの動きは、押圧板30に一体化し
てある回転軸40及びこの回転軸40の上端側に設けて
ある回動部材80によって規制されているのである。
【0019】勿論、この押圧板30は、図15に示した
ように、縫製台20上に押圧した被加工材Wの、当該押
圧板30から僅かに外側に出ている部分を、ミシン20
0側のハサミ211により所定形状に裁断することと、
ミシン針210による縁縫いを可能としなければならな
いものであるから、その全体形状を矩形布製品等と相似
形としてあり、かつハンカチ等の矩形布製品よりも僅か
に小さいものとしてある。そして、この押圧板30の直
上に位置することになる回動部材80は、押圧板30の
隅角部に対応する複数の腕を有するものとしてあって、
各腕の先端に設けた各案内ローラ81は押圧板30の隅
角部上に一対一で位置するものとなり、これらの押圧板
30及び回動部材80側の案内ローラ81と矩形布製品
等の関係は図15に示した通りである。
【0020】なお、タオルやハンカチ等の布製品は、図
15の(イ)に示したように、矩形(正方形は勿論、長
方形もある)布製品とするのが一般的であるため、押圧
板30を略矩形状とし、回動部材80を4つの案内ロー
ラ81を有する4本腕のものの場合を中心にして以下の
説明を行っていくものであるが、本発明は、図15の
(ロ)に示した六角形状の布製品や、図15の(ハ)に
示した三角形状の布製品の縁縫いを行うこともできるも
のであり、その場合には、押圧板30及び回動部材80
の形状を、図15の(ロ)または(ハ)中の仮想線に示
したものとすればよいものである。
【0021】さて、押圧板30の動きを規制する回動部
材80であるが、その作用を矩形布製品を対象とした場
合を例に採って説明すると、次の通りである。この回動
部材80は、回転軸40の上端側に一体化したもの、す
なわち、回転軸40と一体的にしたものであるが、以下
に示す実施形態においては、図10に示すように、支持
装置50を構成しているシリンダ部材53の上端に一体
化してあり、このシリンダ部材53と回転軸40とをそ
の案内支柱56と連結案内部材43との係合により一体
化してあるため、結果的に、この回動部材80は回転軸
40と一体化されているものである。このようにしてあ
るのは、被加工材Wを押圧するには回転軸40を一旦上
昇させなければならず、その場合には、回動部材80は
むしろ動かさなくてもよいのであるから、回転軸40の
支持装置50に対する上下動を回動部材80に与えない
ようにするためである。
【0022】この回動部材80の4本の腕(縁縫い対象
物が矩形布製品である場合)の先端部には、図1、図3
あるいは図6等に示すように、案内ローラ81がそれぞ
れ設けてあり、これらの案内ローラ81の内の少なくと
も1つは、下に設けた案内レール90の案内溝95内に
係合することになるものである。一方、この回動部材8
0を支持している回転軸40は、被加工材Wの搬入方向
と直交する方向の案内レール61を有する案内梁60に
支持装置50を介して支持してあり、案内梁60は、機
枠10に設けた駆動装置70により、被加工材Wの搬入
方向と平行な方向、つまり図4の左右方向に往復駆動さ
れるものである。
【0023】駆動装置70の往復駆動によって回動部材
80がどのように移動・回転するかを、図7、及び図1
1〜図14を参照にして説明すると、まず、被加工材W
が図示しない別の搬入装置により、図7の矢印の方向か
ら縫製台20上に搬入されてきたときには、回動部材8
0は、図12のに示した位置にある。なお、図12〜
図14中では、被加工材Wと回動部材80との関係が示
してあり、回動部材80と一体的に動くことになる押圧
板30は省略してある。この図12ので示した状態で
は、案内梁60は前進端に位置しており、回転軸40す
なわち押圧板30は上昇端に位置しているものであり、
案内レール90の案内溝95内に設けてあるストッパ9
1には、回動部材80における1つの案内ローラ81が
係止されている。このストッパ91に係止されている案
内ローラ81を、図11中では符号(ロ)で示してい
る。
【0024】ここで、被加工材Wの搬入が完了したこと
が検知されると、駆動装置70の駆動モータ71等が作
動して案内梁60が図4に示した後進端に移動するよう
に駆動される。つまり、図12ので示した回動部材8
0の中心が図示左方へ移行するように、駆動力が付与さ
れるのである。ところが、回動部材80側の1つの案内
ローラ81は、案内レール90における案内溝95内の
ストッパ91に係止しているから、この回動部材80の
中心に加えられた図示左方への力の一部は、当該回動部
材80を図12の中に示した矢印方向への回転力に変
換されることになる。このとき、回動部材80の中心に
は、これを案内レール90から引き離す力、すなわち図
12の図示上方への力が加えられることになるが、回動
部材80は、回転軸40及び支持装置50を介して案内
梁60に支持されているから、回動部材80を支持して
いることになる回転軸40は、図12の図示上方へ動く
ことになる。
【0025】以上のことから、案内梁60が駆動装置7
0によってその後進端に移動され始めると、案内梁60
上に、支持装置50及び回転軸40を介して支持されて
いる回動部材80は、図11に示したような回転と移動
を始めることになる。すなわち、この回動部材80は、
図11の符号(ロ)で示した案内ローラ81を中心に回
動を始めるのであるが、この案内ローラ81の直前にあ
る符号(イ)で示した案内ローラ81は、これに対応す
る案内レール90側の部分に形成してある送出口92か
ら外方(図11では図示上方)に出ることになり、符号
(イ)で示した案内ローラ81の案内レール90との係
合が解かれる。そして、この回動部材80は、図11に
示したような軌跡を描きながら、反時計方向の回転と、
図11の図示左方への移動を行うものである。
【0026】以上の結果、案内レール90内のストッパ
91に係止されている案内ローラ81の直後に位置する
符号(ハ)で示した案内ローラ81は、案内レール90
に設けた案内部材94によって案内されて送込口93か
ら案内レール90の案内溝95内に挿入されることにな
る。挿入が完了すれば案内部材94は原位置に戻り、符
号(ハ)で示した案内ローラ81の案内レール90から
の突出を防止する。この状態が、図12ので示したも
のである。
【0027】図12ので示した状態では、被加工材W
の直上に押圧板30が位置することになるから、この押
圧板30を下降させて被加工材Wを縫製台20上に押圧
するのであるが、この作動は支持装置50によってなさ
れる。すなわち、この支持装置50では、後述する請求
項2の発明のように構成してあるため、回動部材80の
位置はそのままにして回転軸40を下動させるため、押
圧板30による被加工材Wの縫製台20上への押圧がな
されるのである。
【0028】その後に、押圧板30を作動させて、今度
は案内梁60を前進させると、回動部材80は、2つの
案内ローラ81によって案内レール90の案内溝95内
に係合しているから、被加工材Wの搬入方向と平行に移
動され、この回動部材80と一体的な押圧板30によっ
て押圧されている被加工材Wがミシン200のミシン針
210に対して前進することになる。これにより、矩形
布製品の一辺の縁縫いがなされるのである。なお、以下
の実施形態に示すミシン200においては、ミシン針2
10の直前にハサミ211が設けてあるため、このハサ
ミ211による被加工材Wの裁断を行ってミシン針21
0になる縁縫いがなされるものである。
【0029】以上のようにして、被加工材Wの一辺の裁
断と縁縫いとがなされると、回動部材80は図13の
に示した位置になり、この場合には、図11中の符号
(ハ)で示した案内ローラ81が、案内レール90内の
ストッパ91が乗り越えて係止可能状態となるのであ
る。ここでは、案内梁60が前端に位置することになる
から、今後はこの案内梁60が駆動装置70によって後
退させられる。このときには、回動部材80は、図11
及び図12のにおいて説明したように、回動と後退作
用が働くことになる。この状態が図13ので示したも
のである。
【0030】この回動部材80の、図13のから間
での回動において重要なことは、矩形布製品の各隅角部
が直角であるか丸味をおびているかである。矩形布製品
の角隅角部を直角のものとする場合には、図13のに
示した回動開始時から90度回転が完了するまでの間、
ミシン200の作動を停止する。
【0031】これに対して、各隅角部が丸味をおびた矩
形布製品の場合には、図13のの回動中もミシン20
0を作動させるものである。この回動部材80の回動中
においては、図11にも示したように、回動部材80は
1つの案内ローラ81の中心を中心とした回動を行うも
のであり、この回動中心の少し外側に位置することにな
る被加工材Wの隅角部はミシン200のミシン針210
に対して円弧を描きながら回動することになる。従っ
て、この場合には、ハンカチ等の矩形布製品の隅角部に
おいて、図15の(イ)に示したような丸味をおびた縁
縫いが形成されるのである。
【0032】以上のような作動を、被加工材Wの各辺及
び隅角部に対して行うことにより、本発明に係る縁縫装
置100によれば、図15に示したような縁縫いを形成
した矩形布製品を製造することができるのであるが、各
作動は、全て機構的になされているものであるから、非
常に高速で行われる。特に、この請求項1に係る縁縫装
置100では、被加工材Wの移動及び回転を、駆動装置
70による案内梁60の往復作動のみで全て行えるよう
にしてあるから、誤差の累積が全くなく、かつ構造上も
非常にシンプルなものとなっている。以上のことから
も、この縁縫装置100による縁縫いを施した矩形布製
品の製造は、従来のものに比較すると、5〜10倍程度
の速度で行うことができるのである。
【0033】さて、前述した課題を解決するために、請
求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に係る
縁縫装置100の支持装置50について、「回転軸40
を支持する支持装置50を、案内梁60上を水平に移動
される支持筒51と、この支持筒51内に回転自在に収
納されてその内部に回転軸40を上下動可能に案内する
シリンダ部材53と、このシリンダ部材53と回転軸4
0との間に形成した上下2つの流体圧室54・55と、
これら各流体圧室54・55内に対する圧力が流体の支
持筒51外からの出入を可能にする流体ポート51a・
53aとを備えたものとした」ことである。
【0034】すなわち、この種の縁縫装置においては、
製造すべき矩形布製品の形状・大きさが異なれば、これ
に応じた大きさ・形状の押圧板30及び回動部材80を
交換しなければならないのであるが、この請求項2の縁
縫装置100では、その交換作業を簡単に行えるように
したものである。その基本的思想は、押圧板30及び回
動部材80を支持している回転軸40の支持を、当該回
転軸40の中間部にて支持装置50により行い、回転軸
40の上下両端部側は全く自由にしておく、というもの
である。このようにしておけば、押圧板30及び回動部
材80の交換を他に邪魔をされることなく行うことがで
きるからである。
【0035】特に、この種の回転軸40を上下動可能に
支持しようとすれば、図17に示した従来の縁縫装置の
ように、回転軸40を上方のシリンダ等によって支持し
なければならないことになるが、このシリンダが例えば
回動部材80の交換に邪魔になるのである。また、回転
軸40の上下動を行うために電力あるいは圧力流体を供
給しようとすれば、そのためのコードやホースを接続し
なければならないが、この請求項に係る縁縫装置100
では、その接続を、回転軸40の中間部を支持している
支持装置50側から行うようにして、回転軸40の上下
両端側を全く自由にしてあるのである。
【0036】さて、この縁縫装置100においては、上
下両端部側に回動部材80及び押圧板30を支持するこ
とになる回転軸40の中間部を支持装置50によって支
持してあり、これより、回転軸40は上下動可能であり
かつ案内梁60に対して移動自在となっている。すなわ
ち、この支持装置50は、その一番外側となる支持筒5
1の側面に設けた水平案内ブロック52によって、案内
梁60側に連結されるものである。つまり、水平案内ブ
ロック52には、図6及び図10に示したように、案内
溝52aが形成してあって、この案内溝52aにより、
水平案内ブロック52は案内梁60側の案内レール61
に案内支持されているのであり、支持装置50全体はこ
の案内梁60の案内レール61に対して自在に前後動し
得るものとなっている。
【0037】一方、支持筒51内にはシリンダ部材53
が回動自在に収納してあり、このシリンダ部材53内に
回転軸40が軸方向に摺動可能に収納してある。シリン
ダ部材53の内側の一部には凹みが形成してあるから、
シリンダ部材53と回転軸40との間には、図10に示
すように、上下の第1流体圧室54及び第2流体圧室5
5が構成されることになる。これらの第1流体圧室54
及び第2流体圧室55の間に位置することになる回転軸
40上には、シリンダ部材53内に気密的に嵌り込むピ
ストン部42が形成してあり、支持筒51及びシリンダ
部材53には、図10の右側部分で示したように、流体
ポート51a及び流体ポート53aが各第1流体圧室5
4及び第2流体圧室55に対応してそれぞれ形成してあ
る。従って、各第1流体圧室54または第2流体圧室5
5内に、圧縮空気等の圧力流体を選択的に送り込めば、
回転軸40はシリンダに対するピストンとなって、支持
装置50内を上下することになるのである。
【0038】また、回転軸40の上端には複数の切欠4
3aを有する連結案内部材43が一体化してあり、各切
欠43aは、支持装置50のシリンダ部材53上に一体
的に立設した複数(本実施形態では4本)の案内支柱5
6に内側から係合しているものである。これにより、回
転軸40は、支持装置50のシリンダ部材53に対して
上下動されるものであるが、回動部材80によってシリ
ンダ部材53側に与えられた回転力及び横方向への移動
力は、シリンダ部材53と一体的な各案内支柱56、及
びこれに係合している回転軸40側の連結案内部材43
との係合によって、当該回転軸40に伝達されるのであ
る。
【0039】以上のように構成したことにより、この請
求項2に係る縁縫装置100では、図6及び図10に示
したように、その回転軸40の上下両端部には何等の邪
魔物が存在しないのであるから、回転軸40の下端に設
けた押圧板取付部41における押圧板30の交換も、支
持装置50を構成しているシリンダ部材53の上端にお
ける回動部材80の交換も、簡単に行うことができるの
である。
【0040】なお、以上のいずれの発明においても、ミ
シン200を支持しているミシン台21は、例えば図4
に示すように、縫製台20と同一面内にて縫製台20に
対して回転するようにしてあり、その回転中心212を
図3に示したような位置にしてある。すなわち、被加工
材Wの押圧板30による押圧がなされるまでは、図12
のに示したように、ミシン200、従ってこれと一体
的なミシン針210及びハサミ211を被加工材Wから
後退させておき、縁縫いを行うときにこのミシン200
を図13のに示した位置まで回動するようにしてあ
る。
【0041】このようにするのは、図16の(ロ)に示
したように、縁縫いを被加工材Wの一辺の略中央から行
いたい場合があるからであり、この場合には、被加工材
Wの一辺の途中にはハサミ211による裁断が未だなさ
れていないから、ミシン針210及びハサミ211によ
る作業を行えないからである。従って、ミシン200を
図12のの状態から、図13のに示した状態まで回
動させるようにしておき、その回動と同時にミシン針2
10及びハサミ211を作動させていけば、図16の
(ロ)に示したように、被加工材Wの途中から作業が行
えるのである。
【0042】また、以下の実施例の縁縫装置100にお
いては、図14の〜に示したように、案内レール9
0をミシン200から一旦後退させるようにしてあり、
そのために、案内レール90の一端(図14では図示左
端)を機枠10に対して枢軸より連結するとともに、案
内レール90の他端に、機枠10側に支持した開閉シリ
ンダ96のピストンロッドを連結してある。このように
したのは、縁縫いが終了した時点で端糸を切断しなけれ
ばならないが、この端糸の切断はハサミ211とは別の
糸切部によって行っているため、図14のに示したよ
うに、押圧板30及び矩形布製品をミシン200から遠
ざけて、その切断を矩形布製品に損傷を与えないように
行うためである。
【0043】
【発明の実施の形態】次に、上記各発明を、図面に示し
た実施の形態である縁縫装置100について説明する
が、この実施形態に係る縁縫装置100は、請求項1及
び請求項2の両発明を実質的に含むものであるため、以
下では、この実施形態に係る縁縫装置100についての
説明を中心にして行うこととする。
【0044】図1及び図2には、本発明に係る縁縫装置
100の斜視図が示してあり、図1は、縁縫いが完成さ
れた矩形布製品が搬出される側から見た斜視図、図2
は、ミシン200の斜め上方から見た斜視図である。こ
の縁縫装置100は、その機枠10に水平状に支持され
て矩形布製品となる前の被加工材Wを支持する縫製台2
0と、この縫製台20上の被加工材Wを押圧保持すべく
完成後の矩形布製品と相似形に形成した押圧板30と、
この押圧板30によって押圧されながら縫製台20上を
送られてきた被加工材Wの縁縫いを行うミシン200と
を備えたものである。そして、この縁縫装置100にお
いては、図2の図示左側から矩形布製品とするための被
加工材Wが、図示しない装置によって縫製台20上に搬
入されてくるのであり、手前側にあるミシン200のミ
シン針210及びハサミ211によって所定の加工がな
された後、図示右方に搬出されるものである。
【0045】本実施形態の縫製台20は、縁縫装置10
0全体の外郭を構成する機枠10の略中間位置に水平状
に支持されるものであり、この縫製台20は、被加工材
Wを受承することは当然として、この縁縫装置100の
一部においては、図2に示したように、ミシン200を
支持しているミシン台21が縁縫装置100と同一面内
で回転できるようにしてある。なお、このミシン台21
の回転中心212は、図3に示したような位置としてあ
る。
【0046】被加工材Wを縫製台20上に押圧する押圧
板30は、図6または図10に示したようなものであ
り、具体的には、図15に示したような形状を有してい
るものである。すなわち、この押圧板30は、被加工材
Wを縫製台20上に押圧するに際して、その周囲から被
加工材Wの一部を露出させて、この露出した部分の被加
工材Wに対して、上記のミシン200による裁断及び縁
縫いを許容しながら被加工材Wの縫製台20上に対する
保持を可能にするものである。従って、この押圧板30
は、図15に示したように、完成されるべき矩形布製品
と相似形のものであり、外形が矩形布製品より僅かに小
さいものとなっている。なお、実施形態の押圧板30で
は、各隅角部が丸味をおびた矩形布製品を対象としてい
るため、この押圧板30の隅角部も丸味をおびたものと
してある。
【0047】なお、この押圧板30の形状としては、図
15の(イ)に示したような矩形(正方形や長方形等の
四角形)のものである場合に限らず、例えば図15の
(ロ)に示したような六角形のものであったり、図15
の(ハ)に示したような三角形のものであったりしても
よいものである。すなわち、ハンカチ等の布製品の形状
に応じた多角形状のものであってもよいことは、前述し
た構成の項で述べた通りである。
【0048】この押圧板30は、図5、図6、及び図1
0に示したように、回転軸40の下端に取り付けられる
ものであり、この回転軸40は、支持装置50を介して
案内梁60上に支持されるものである。回転軸40は、
その下端部に、上述した押圧板30を交換可能に支持す
るための押圧板取付部41を有しており、その上端部に
は、側面に複数(本実施形態では4本)の切欠43aを
有した板状の連結案内部材43が一体化してある。ま
た、この回転軸40の略中央部には、ピストン部42が
形成してあり、この回転軸40は、次に説明する支持装
置50の一部をシリンダとしたとき、このシリンダ内に
収納されるピストンとなるものである。
【0049】支持装置50は、案内梁60上を水平に移
動される支持筒51と、この支持筒51内に回転自在に
収納されてその内部に回転軸40を上下動可能に案内す
るシリンダ部材53と、このシリンダ部材53と回転軸
40との間に形成した上下2つの流体圧室54・55
と、これら各流体圧室54・55内に対する圧力流体の
支持筒51外からの出入を可能にする流体ポート51a
・53aとを備えたものである。
【0050】また、この支持装置50は、案内梁60に
対して水平方向に移動自在に支持されるものであるか
ら、その支持を行うための水平案内ブロック52が、図
10に示したように、支持筒51の一部に一体的に設け
てある。この水平案内ブロック52には、水平方向の案
内溝52aが形成してあって、この案内溝52a内に案
内梁60側の案内レール61が組み付けられのである。
すなわち、この支持装置50は、図6に示したように、
水平状態に位置する案内梁60の案内レール61に対し
て、図示左右方向に移動自在に組み付けられるのであ
り、この支持装置50の案内梁60に対する組付けを行
っているのが水平案内ブロック52なのである。
【0051】そして、支持装置50の支持筒51および
その内側のシリンダ部材53に対しては、上下の流体ポ
ート51a及び流体ポート53aがそれぞれ形成してあ
り、各流体ポート53aは、シリンダ部材53と回転軸
40との間に形成してあった第1流体圧室54及び第2
流体圧室55にそれぞれ対向して開口させたものであ
る。勿論、各流体ポート51aには、圧縮空気等の圧力
流体を供給するためのホースが接続されるものである。
【0052】さらに、この支持装置50を構成している
シリンダ部材53の上端部には、図6及び図10に示し
たように、後述する回動部材80が水平状に連結される
のであり、また、このシリンダ部材53の上端には、回
転軸40側の各切欠43a内に係合する複数の案内支柱
56が立設してある。これら各案内支柱56は、当該シ
リンダ部材53に対して、回転軸40を回転不能に支持
するものであるとともに、シリンダ部材53に対する回
転軸40の上下方向の移動を許容するものである。
【0053】案内梁60は、図2及び図4に示したよう
に、その後端部を機枠10に片持ち支持させたものであ
り、その案内レール61が被加工材Wの搬入方向に対し
て直交する方向に位置した状態で、機枠10に対して、
被加工材Wの搬入方向と平行な方向に案内駆動されるも
のである。この案内梁60の駆動は、機枠10の一部に
設けた駆動装置70によってなされるものである。
【0054】本実施形態における駆動装置70は、駆動
モータ71によって駆動力を生じさせるものであるが、
この駆動モータ71による正または逆方向の回転力は、
図示を省略した減速歯車等を介してボールネジ軸72に
伝達されるようにしてある。このボールネジ軸72は、
案内梁60の一部に形成したボールネジ受部62に螺合
させたものであり、このボールネジ軸72が回転される
ことにより、案内梁60の前進または後退を行なうもの
である。
【0055】なお、この駆動装置70としては、所謂数
値制御によってその駆動モータ71の回転数を制御する
ことも考えられるが、数値制御は、前述した通りその制
御に時間が係るものであるから、例えば矩形布製品の各
辺の長さに応じたカムを有するものによって制御するよ
うにするとよい。また、この駆動装置70は、案内レー
ル90を長尺なものとしておいて、この案内レール90
に複数の回動部材80を直列的に設けて、これらの複数
の回動部材80の移動・回転作動を一つの駆動モータ7
1によって行うように実施してもよいものである。シリ
ンダ部材53の上端に交換可能に連結してある回動部材
80は、図7あるいは図15に示したように、ハンカチ
等の製品の隅角部の数に対応する腕部を有するものであ
り、各腕部の先端下面には、案内ローラ81が設けてあ
る。これらの各案内ローラ81は、機枠10の上端前部
を構成する案内レール90の案内溝95内に係合される
ものである。なお、この回動部材80の形状は、図15
に示したように、完成後の布製品の形状に応じたもので
あることは、前述した押圧板30の場合と同様であり、
そのように変更できるものである。
【0056】案内レール90は、図2及び図7に示した
ようなものであり、この案内レール90は、ミシン20
0におけるミシン針210の直上に設けられて、案内ロ
ーラ81の1つを係止させるストッパ91と、このスト
ッパ91に係止された案内ローラ81の直前の案内ロー
ラ81を外方に送り出すべく当該案内レール90に形成
した送出口92と、ストッパ91に係止された案内ロー
ラ81の直後の案内ローラ81を内部に案内する案内部
材94及び送込口93とを備えているものである。
【0057】なお、本実施形態における案内レール90
は、図2の図示左端にて機枠10に対して回動可能に連
結したものであり、この案内レール90の図示右端は、
機枠10に設けた案内溝95のピストンロッドに連結し
てある。これにより、この案内レール90は、図14の
またはに示したように、水平方向に開閉自在なもの
となっているのである。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、まず請求項1に係る
発明においては、上記実施形態にて例示した如く、「押
圧板30を上方から支持する回転軸40と、この回転軸
40を回転自在に支持する支持装置50と、この支持装
置50を被加工材Wの搬入方向と直交する方向に移動自
在に案内する案内梁60と、この案内梁60を前記搬入
方向と平行な方向に往復動させる駆動装置70とを備
え、かつ、回転軸40の上端側に固定的に設けた回動部
材80と、この回動部材80における押圧板30の隅角
部に対応する直上位置にそれぞれ設けた複数の案内ロー
ラ81と、これらの案内ローラ81の内の2つを案内す
べく機枠10に前記搬入方向と平行に設けた案内レール
90と、この案内レール90内のミシン200における
ミシン針210の直上に設けられて案内ローラ81の1
つを係止させるストッパ91と、このストッパ91に係
止された案内ローラ81の直前の案内ローラ81を案内
レール90内から外方に送り出すべく当該案内レール9
0に形成した送出口92と、ストッパ91に係止された
案内ローラ81の直後の案内ローラ81を内部に案内す
べく当該案内レール90に形成した案内部材94及び送
込口93とを備え」たことにその構成上の特徴があり、
これにより、被加工材Wを押圧している押圧板30の前
方移動及び90度回転を、駆動装置70による案内梁6
0の往復動のみによって行うことができて、矩形布製品
等の縁縫い作業を、仮にその隅角部が丸味をおびたもの
であっても、高速で行うことができ、しかも装置全体の
構成を非常に簡略化することができて、結果として矩形
布製品等のコスト軽減を図ることができる縁縫装置を提
供することができるのである。
【0059】また、請求項2に係る発明においては、上
記請求項1に係る縁縫装置100について、その支持装
置50を、「案内梁60上を水平に移動される支持筒5
1と、この支持筒51内に回転自在に収納されてその内
部に回転軸40を上下動可能に案内するシリンダ部材5
3と、このシリンダ部材53と回転軸40との間に形成
した上下2つの流体圧室54・55と、これら各流体圧
室54・55内に対する圧力が流体の支持筒51外から
の出入を可能にする流体ポート51a・53aとを備え
た」ものとしたことにその構成上の特徴があり、これに
より、請求項1の発明と同様な効果が得られることは勿
論、矩形布製品等の大きさあるいは形状変更に伴う治具
の変更を簡単に行うことができて、セットアップ時間を
短縮することのできる縁縫装置を提供することができる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縁縫装置の斜視図である。
【図2】同縁縫装置の別の方向から見た斜視図である。
【図3】同縁縫装置の味五側面図である。
【図4】同縁縫装置の平面図である。
【図5】同縁縫装置の正面図である。
【図6】同縁縫装置における縫製台上の押圧板と回転軸
の上端側の回動部材との位置関係を示す概略側面図であ
る。
【図7】回動部材の案内レールに対する係合状態を示す
部分平面図である。
【図8】同案内レールに対する係合状態を示す部分破断
側面図である。
【図9】同案内レールに対する係合状態を示す部分正面
図である。
【図10】回転軸と、これを支持している支持装置と、
案内梁との関係を示す部分断面図である。
【図11】案内レールに対する回動部材の回動及び移動
作用を説明するための部分平面図である。
【図12】回動部材の作動・動きを示すもので、その出
発位置から縫製台上に搬入された被加工材上に移動する
までを示した概略平面図である。
【図13】回動部材の作動・動きを示すもので、被加工
材の縁縫い開始位置から前進端に移動するまでを示した
概略平面図である。
【図14】回動部材の作動・動きを示すもので、被加工
材の縁縫いが終了した位置からミシンに対する引き離し
がなされ、かつ原位置に戻るまでを示した概略平面図で
ある。
【図15】本発明の縁縫装置によって縁縫いが形成され
る矩形布製品の例を夫々示した平面図である。
【図16】押圧板によって縫製台上に押圧された被加工
材の、ミシンに対する動きを、段階を追って説明する概
略平面図である。
【図17】従来の縁縫装置を示すもので、(イ)は正面
図、(ロ)はカム部材の拡大平面図、(ハ)は被加工材
の動きを段階を追って示した平面図である。
【図18】従来の別の縁縫装置を示す平面図である。
【符号の説明】
100 縁縫装置 10 機枠 20 縫製台 21 ミシン台 30 押圧板 40 回転軸 41 押圧板取付部 42 ピストン部 43 連結案内部材 43a 切欠 50 支持装置 51 支持筒 52 水平案内ブロック 53 シリンダ部材 54 第1流体圧室 55 第2流体圧室 60 案内梁 61 案内レール 70 駆動装置 72 ボールネジ軸 80 回動部材 81 案内ローラ 90 案内レール 91 ストッパ 92 送出口 93 送込口 94 案内部材 200 ミシン 210 ミシン針
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−26480(JP,A) 特開 平4−189388(JP,A) 特開 平7−124357(JP,A) 特開 平7−171281(JP,A) 特開 平9−155085(JP,A) 特許2716343(JP,B2) 特許2733028(JP,B2) 特公 平6−83751(JP,B2) 実公 平3−6290(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 35/00 - 35/12 D05B 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機枠に水平状に支持されて矩形布製品と
    なる前の被加工材を支持する縫製台と、この縫製台上の
    被加工材を押圧保持すべく完成後のハンカチ等の矩形布
    製品と相似形に形成した押圧板と、この押圧板によって
    押圧されながら前記縫製台上を送られてきた被加工材の
    縁縫いを行うミシンとを備えた縁縫装置であって、 前記押圧板を上方から支持する回転軸と、この回転軸を
    回転自在に支持する支持装置と、この支持装置を前記被
    加工材の搬入方向と直交する方向に移動自在に案内する
    案内梁と、この案内梁を前記搬入方向と平行な方向に往
    復動させる駆動装置とを備え、 かつ、前記回転軸の上端側に固定的に設けた回動部材
    と、この回動部材における前記押圧板の隅角部に対応す
    る直上位置に夫々設けた複数の案内ローラと、これらの
    案内ローラの内の2つを案内すべく前記機枠に前記搬入
    方向と平行に設けた案内レールと、この案内レール内の
    前記ミシンにおけるミシン針の直上に設けられて前記案
    内ローラの1つを係止させるストッパと、このストッパ
    に係止された案内ローラの直前の案内ローラを前記案内
    レール内から外方に送り出すべく当該案内レールに形成
    した送出口と、前記ストッパに係止された案内ローラの
    直後の案内ローラを内部に案内すべく当該案内レールに
    形成した案内部材及び送込口とを備えて、 前記被加工材を押圧している押圧板の前方移動及び90
    度回転を、前記駆動装置による前記案内梁の往復動のみ
    によって行えるようにしたことを特徴とする矩形布製品
    のための縁縫装置。
  2. 【請求項2】前記回転軸を支持する支持装置を、前記案
    内梁上を水平に移動される支持筒と、この支持筒内に回
    転自在に収納されてその内部に前記回転軸を上下動可能
    に案内するシリンダ部材と、このシリンダ部材と前記回
    転軸との間に形成した上下2つの流体圧室と、これら各
    流体圧室内に対する圧力が流体の前記支持筒外からの出
    入を可能にする流体ポートとを備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の縁縫装置。
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