JP3075168B2 - 帯電部材 - Google Patents

帯電部材

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JP3075168B2
JP3075168B2 JP08041503A JP4150396A JP3075168B2 JP 3075168 B2 JP3075168 B2 JP 3075168B2 JP 08041503 A JP08041503 A JP 08041503A JP 4150396 A JP4150396 A JP 4150396A JP 3075168 B2 JP3075168 B2 JP 3075168B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機,
プリンター,ファクシミリ,これらの複合OA機器等の
電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置におけ
る帯電部材に関する。より詳しくは、感光体や誘電体等
の被帯電体表面に押圧して、被帯電体表面を均一に帯電
処理する帯電部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置や静電記録装置等の画像形
成装置では、感光体や誘電体等の被帯電体表面を帯電処
理することが行われている。帯電処理手段としては、一
般にタングステンワイヤに高電圧を印加して発生するコ
ロナ放電により帯電を行う非接触帯電方式が採用されて
いる。しかし、この非接触帯電方式では、多量のオゾン
や酸化窒素(NOx )が発生し、画像形成装置周辺の環
境汚染を引き起こしていた。また、コロナ生成物により
感光体表面を変質させてしまい、感光体の劣化や画像ボ
ケの原因になったり、ワイヤの汚れが画質に影響し、画
像白抜けや黒筋が発生するという問題があった。上記非
接触帯電方式に対し、帯電部材を被帯電体に接触させて
帯電処理を行う接触帯電方式がある。この接触帯電方式
では、帯電部材に印加する電圧が低く、オゾンの発生量
が非常に少ないという利点がある。
【0003】しかし、接触式帯電部材についても多くの
課題を抱えていて、種々の提案がなされている。例え
ば、基層が体積抵抗率を103Ωcm 以下に調整した電子
導電系弾性体材料で形成され、電極層が体積抵抗率を1
2Ωcm 程度に調整した合成樹脂材料で形成された導電
性ロールが知られている。この導電性ロールは、基層お
よび電極層の体積抵抗率が共に低いため、導電剤の不均
一分散に起因して異常放電が発生しやすく、しかも耐リ
ーク性が電極層上に形成された膜厚160μm程度の誘
電層に依存するため、リークが発生しやすいという問題
がある。その対策として、特開平7−77859号公報
には、軸体の外周面上に、体積抵抗率が106〜109Ω
cmのイオン導電系弾性体よりなる基層、体積抵抗率が1
3Ωcm 以下の電子導電系合成樹脂よりなる電極層、さ
らに抵抗調整層および保護層を順次設けた導電性ロール
が提案されている。また、特開平7−28301号公報
には、発泡弾性体よりなる上記基層、体積抵抗率が10
4Ωcm 以下の電子導電系補助層、および薄肉の保護層を
軸体の外周面上に順次設けた導電性ロールが提案されて
いる。これらの導電性ロールによれば、中抵抗の基層に
より電圧を印加した時の電圧分布の分散化が図られるの
で、異常放電電圧が効果的に高められ、リークの発生が
防止されるとしている。しかしながら、上記公報に開示
された導電性ロールでは、基層が少量のイオン導電剤を
配合した弾性体材料で形成されているため、環境依存性
が高く、環境変動により帯電性能の変動が大きい。ま
た、電極層が従来の導電性ロールと同様に合成樹脂中に
電子導電剤を配合したものであるため、導電剤の局部的
な不均一分散を免れることができない。したがって、異
常放電の発生によりリークが依然として発生しやすい上
に、さらにハーフトーン画像部に濃度ムラが生じるとい
う問題がある。
【0004】また、従来の接触式帯電部材はいずれも、
長期間使用しているうちに、被帯電体(感光体)を介し
て帯電部材表面にトナー、その外添剤および紙粉等が付
着する。このトナー等の付着により帯電部材の接触面が
次第に汚染され、その抵抗値が部分的に上昇して、帯電
性能が低下するという問題もある。その対策として、例
えば特開平4−303861号公報には、表面層にグラ
ファト等の層状固体潤滑剤を含有させて、表面にトナー
等を付着し難くした帯電部材が提案されている。しか
し、この帯電部材では、100μmという大粒径の固体
潤滑剤が表面層に存在するため、抵抗の不均一化を招
き、バイアスリークや画像濃度ムラによる画質欠陥を発
生するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上述の問題点を解決しようとするものであって、導
電性弾性体層の不均一な電気抵抗に基づくリークの発生
がなく、さらにハーフトーン画像部における画像濃度ム
ラが実用上問題とならないレベルの良質の画像を得るこ
とができる帯電部材を提供することにある。本発明の別
の目的は、被帯電体表面からのトナー等を付着し難くし
て、トナー固着による帯電性能が低下することのない耐
久性に優れた帯電部材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、帯電部材
の電気抵抗の不均一による画像濃度ムラ等のない良好な
画像を得るべく、鋭意研究・検討を重ねてきたところ、
導電性弾性体層と抵抗調整層との間に介在する電極層を
高抵抗のバインダ樹脂等を排除して導電材料のみで構成
することにより、弾性体層中の導電性粒子の不均一分散
による電流の集中を電極層で分散化することができ、そ
の結果、リークの発生、さらにはハーフトーン画像部に
おける濃度ムラの発生が回避できることを見い出した。
同時に、この帯電部材における表面を鉛筆硬度で6H以
上の保護層で被覆すると、長期間の使用においてもトナ
ーが殆ど付着しないことを見い出した。このような知見
に基づいて、本発明をなし得るに到ったものである。す
なわち、本発明の帯電部材は、電圧を印加した状態で被
帯電体表面に押圧させて該被帯電体を帯電する導電性部
材であって、この導電性部材は、導電性支持体上に順
次、導電性弾性体層と、電極層と、抵抗調整層とが少な
くとも積層され、電極層が導電性無機物質のみからな
り、前記導電性無機物質として微粒子状粉末が用いら
れ、その平均粒子径が0.01〜20μmの範囲にある
ことを特徴とする。また、本発明の帯電部材は、上記抵
抗調整層上に硬度が鉛筆硬度で6H以上の保護層を設け
たことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の帯電部材は、帯電ロールとして使用する場合、
図1A,Bに示すように、中実の円柱状または中空円筒
状の導電性支持体1a外周面に、導電性弾性体層1bが
固定され、弾性体層1b上に電極層1cが被覆され、電
極層1c表面全体が抵抗調整層1dで被覆された導電性
部材から構成される。さらに、図1C,Dに示すよう
に、上記抵抗調整層1dを保護層1eで被覆することも
できる。また、帯電部材1の導電性支持体1aと被帯電
体(例えば図4に示す感光体11)との間には、電圧が
印加される。導電性支持体は、帯電部材の電極および支
持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム,
銅合金,ステンレス鋼等の金属または合金、クロム,ニ
ッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹脂などの導電性
の材質で構成される。導電性支持体の外径は通常4〜1
2mmの範囲にある。
【0008】導電性弾性体層は、帯電部材が適切なニッ
プ幅ないしニップ圧でもって被帯電体表面に押圧して被
帯電体表面を均一に帯電できるよう、帯電部材を所定の
抵抗値および硬度に収めるために設けられる。この弾性
体層はゴム材中に導電性粒子を分散させることによって
形成される。ゴム材としては、イソプレンゴム,クロロ
プレンゴム,エピクロルヒドリンゴム,ブチルゴム,ウ
レタンゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム,SBR,N
BR,EPDM,アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レンゴム、これらのブレンドゴム等が挙げられる。中で
も、イソプレンゴム,シリコーンゴム,EPDMが好ま
しく用いられる。これらのゴム材は発泡したものでもあ
るいは無発泡のものでもよい。導電性粒子としては、カ
ーボンブラック、グラファイト、アルミニウム,銅,ニ
ッケル,ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金、
酸化錫,酸化インジウム,酸化チタン,酸化錫−酸化ア
ンチモン固溶体,酸化錫−酸化インジウム固溶体等の各
種導電性金属酸化物、絶縁物質の表面を導電化処理した
ものなどの微粉末を用いることができる。例えば、カー
ボンブラックを用いる場合は、所望の体積固有抵抗値が
得られるよう、ゴム材に対して30〜50重量%配合さ
れる。導電性弾性体層の厚さは、通常2〜6mmの範囲
にあればよく、3〜5mmの範囲にあることが好まし
い。また、導電性弾性体層の体積固有抵抗値について
は、後述の抵抗調整層の体積固有抵抗値と密接に関連す
るが、102〜105Ωcmの範囲にあることが好ましい。
【0009】電極層は、導電性弾性体層中の導電性粒子
の不均一分散による電流の集中を分散化させるために設
けられ、導電性無機物質のみから構成される。導電性無
機物質としては、前記導電性粒子と同様の導電材料が用
いられ、これらを2種以上併用してもよい。電極層の体
積固有抵抗値は、103Ωcm 以下特に1.0×102Ωcm
以下であることが好ましい。体積固有抵抗値が 103Ω
cmより高くなると、被帯電体に向かって流れる電流が不
足するため、被帯電体に充分な電荷を付与することがで
きないだけでなく、画像濃度ムラが発生するようにな
る。特に抵抗値が1.0×102Ωcm以下であると、ハー
フトーン画像部において濃度ムラの発生が全くみられな
い。因みに、導電性無機物質のうち、銅やニッケルで体
積固有抵抗値が10-6Ωcm程度であり、カーボンブラッ
クで102Ωcm よりやや低い。
【0010】電極層は、導電性弾性体層を形成するゴム
材組成物の成形前後に、導電性無機物質の粉末をまぶし
たり粉体塗装によるスプレーや上記無機物質を蒸着した
りして付着させ、導電性弾性体層の成形と同時またはそ
の表面に無機物質を密着させることにより形成される。
例えば、成形前のゴム材組成物または成形後の弾性体層
上に無機物質の粉末をまぶした場合、弾性体層上に無機
粉末がほぼ面接触した状態で一般に一次平均粒子径の
1.5〜10倍の層が形成される。本発明において、導
電性無機粉末で電極層を構成した場合は、個々の粒子が
互いに密に接触した多層状に均一な層厚でファンデルワ
ールス力により凝集している。また、電極層を蒸着膜で
構成した場合は、導電性無機物質が弾性体層表面に析出
され、ファンデルワールス力、原子間または分子間力等
により層が形成される。そして、電極層は導電性無機物
質のみから構成されるため、電極層の体積固有抵抗値は
無機物質のそれと同程度となる。
【0011】電極層が導電性無機物質の粉末で構成され
る場合、その(一次)平均粒子径に関しては、一般に
0.01〜0.5μmのカーボンブラックから、1〜15
μmのグラファイトや、1〜20μmの金属,合金,金
属酸化物まで、0.01〜20μmの範囲にある無機粉
末が用いられる。そして、電極層の層厚は、平均粒子径
に対して一般にカーボンブラックで5〜10倍、グラフ
ァイトで2〜5倍、金属物質で1.5〜5倍であり、そ
れ故に電極層の厚みは0.05〜30μmの範囲にある
ことが好ましい。ここで、導電性無機粉末の平均粒子径
が0.01μm未満になると、無機粉末が層状に配列す
る度合いが小さくなり、電極層の抵抗値が高くなる。一
方、平均粒子径が20μmより大きくなると、多層化し
難くかつ連続層が形成されない箇所が存在するようにな
り、接触点が少なくなることから、やはり電極層の抵抗
値が高くなる。しかも、無機粉末の一部が導電性弾性体
層に喰い込む度合いが多くなり好ましくない。
【0012】抵抗調整層は、帯電部材を所定の抵抗値に
調整するために設けられるもので、樹脂中に前記した導
電性粒子を分散させた薄膜から形成される。樹脂として
は、特に限定されるものではないが、ポリウレタン,ポ
リアミド,ポリエステル等の多少柔らかい部類に属する
樹脂が好適である。また、導電性粒子として例えばカー
ボンブラックを用いる場合は、所望の体積固有抵抗値が
得られるよう、樹脂に対して10〜30重量%配合され
る。抵抗調整層の体積固有抵抗値は105〜109Ωcmの
範囲にあることが好ましい。また、抵抗調整層の膜厚
は、5〜50μmの範囲さらには10〜40μmの範囲
にあることが好ましい。膜厚が5μmより薄くなると、
抵抗調整層としての機能を充分に発揮することができな
いだけでなく、リークが発生しやすくなり被帯電体表面
を損傷する恐れがある。一方、膜厚が50μmより厚い
と、帯電部材の抵抗値および硬度が必要以上に上昇す
る。
【0013】本発明においては、抵抗調整層上に保護層
を形成することができる。この保護層は、帯電部材が被
帯電体表面に固着するのを防止する表面層として機能す
る。さらに、被帯電体表面に残留したトナーおよびその
外添剤や紙粉等の付着や固着による帯電部材の汚染を防
止して、帯電性能の低下やそれに起因する画質欠陥の発
生を防止するために設けられる。この保護層は薄膜状に
形成された珪素系化合物から構成されることが好まし
い。珪素系化合物としては、酸化珪素(シリカ),窒化
珪素,カーボランダム,有機基が置換または非置換の酸
化珪素系セラミックや窒化珪素系セラミック等を挙げる
ことができる。有機基としては、メチル基,エチル基,
n−プロピル基,i−プロピル基,n−ブチル基,i−
ブチル基,t−ブチル基,ヘキシル基,ステアリル基,
シクロヘキシル基,フェニル基,トリル基,ベンジル基
等が挙げられる。
【0014】珪素系化合物から構成される保護層は、各
種無機珪素系化合物の蒸着や、下記の化学式(式中のn
は繰り返し単位を意味する)で示されるパーヒドロポリ
シラザンまたは前記有機基が置換したポリシラザンを含
有する塗布液を抵抗調整層上にコートした後、80〜2
00℃の温度で加熱ないし焼成し、上記ポリシラザン類
を熱分解することによって、珪素系セラミックからなる
保護層を簡便に形成することができる。
【化1】
【0015】上記熱分解反応において、パーヒドロポリ
シラザン類の加熱を空気または酸素ガスの雰囲気下に行
えば酸化珪素系セラミックが生成し、窒素ガスの雰囲気
下であれば窒化珪素系セラミックが生成する。また、有
機基置換のポリシラザンを用いた場合は、有機基で変性
された珪素系セラミックが生成し、帯電部材および保護
層の硬度を低下させることができる。有機基の置換率は
通常30%以下のものが用いられるが、これに限定され
るものではない。保護層の膜厚は、0.1〜3.5μmの
範囲さらには0.3〜3.0μmの範囲にあることが好ま
しい。膜厚が0.1μmより薄いと、耐摩耗性等の耐久
性に劣るため、保護層としての機能を充分に発揮できな
い。一方、膜厚が3.5μmより厚くなると、有機基が
置換してない無機珪素系化合物では保護層にクラックが
発生しやすくなり、その場合帯電ムラが発生する。保護
層の硬度は鉛筆硬度で6H以上であることが好ましく、
前述した蒸着法や熱分解法によって、そのような硬度を
有する保護層が容易に形成される。
【0016】帯電部材の硬度は、アスカーCで70°以
下であればよく、40〜68°の範囲にあることが好ま
しい。硬度(以下、アスカーC硬度をいう)が70°よ
り高くなると、被帯電体とのニップ均一性が損なわれ、
画質欠陥が発生するようになるだけでなく、長期間の使
用により例えば感光体表面が次第に摩耗する。また、上
記硬度は低いほど好ましいが、導電性弾性体層中に軟化
剤や可塑剤を大量に含有させない限り、硬度30°が帯
電部材の製造の限界点となる。帯電部材の体積固有抵抗
値は、105 〜1010Ωcmの範囲にあることが好まし
い。これは、前述した導電性弾性体層の体積固有抵抗値
と抵抗調整層の体積固有抵抗値および膜厚とを適宜調整
することによって、上記範囲内に調整すること可能であ
る。体積固有抵抗値が105 Ωcm未満であると、被帯電
体表面に過剰電流が流れ、被帯電体表面にピンホールが
存在するような場合リークが発生しやすい。一方、体積
固有抵抗値が1010Ωcmより大きくなると、低電圧での
被帯電体への帯電が困難となり、帯電量の不足により画
質欠陥が生じるようになる。また、帯電部材と被帯電体
との間には直流および交流の重畳電圧が印加され、直流
電圧は200〜1500Vの範囲、ピーク間交流電圧
(VP-P )は1〜4kVの範囲にあることが好ましい。
【0017】本発明の帯電部材は例えば次のようにして
製造される。まず、ゴム材、導電性粒子、および適宜配
合される軟化剤,架橋剤(加硫剤、加硫促進剤を含
む),非導電性充填剤等の配合剤をオープンロールやニ
ーダ等で充分に混練して、弾性体層形成用ゴム組成物を
調製する。次いで、押出成形法や射出成形法等により上
記ゴム組成物を成形した後、前述のまぶし,粉体スプレ
ー等により導電性無機物質の粉末を成形体表面に均一に
付着させる。そして、無機粉末が付着した成形体を導電
性支持体(1a)が中心に固定された金型内に充填する。
その後、ゴム材および配合剤の種類によっても異なる
が、圧縮成形法やトランスファー成形法等により、金型
内のゴム成形体を100〜200℃で5〜90分間加熱
し、更に150〜230℃に昇温して二次加硫を行う。
このようにして、導電性粒子を含有した弾性体層(1b)
およびその上に均一な層厚で被覆された無機物質のみか
らなる電極層(1c)が、支持体(1a)の外周に同時に成
形される。
【0018】導電性弾性体層(1b)が発泡体からなる場
合は、上記ゴム組成物に予め発泡剤を配合するかあるい
は気体混入法により不活性ガスを混入させて、圧縮成形
法等により発泡弾性体層(1b)および電極層(1c)を同
時に形成することができる。発泡剤としては、例えばア
ゾジカルボンアミド,α,α′−アゾビスイソブチロニ
トリル,ジアゾアミノベンゼン等のアゾ系、ベンゼンス
ルホニルヒドラジド,p−トルエンスルホニルヒドラジ
ド等のスルホヒドラジド系,ジニトロソペンタメチレン
テトラミン等のニトロソ系化合物などが挙げられる。不
活性ガスには窒素ガスや炭酸ガス等が用いられる。次
に、樹脂成分、導電性粒子、適宜配合される添加剤を有
機溶剤に添加し、充分に混合して抵抗調整層形成用塗布
液を調製する。次いで、浸漬法、エアスプレー法等の適
宜の塗布方法により、上記塗布液を前記電極層(1c)表
面に塗布した後、常温でまたは加熱乾燥して抵抗調整層
(1d)を形成すると、本発明の帯電部材(1)が製造され
る。さらに、保護層(1e)を設ける場合は、前述した蒸
着法や熱分解法等により抵抗調整層(1d)上に保護層
(1e)を形成することができる。また、電極層(1c)は
蒸着等により弾性体層(1b)上に直接形成することがで
きる。
【0019】以上、ロール状帯電部材(帯電ロール)に
ついて説明してきたが、本発明の帯電部材の形態は、ブ
ロック状やブレード状であってもよい。ブロック状また
はブレード状の帯電部材は、図2に示すように、厚さ方
向に関して、帯電部材2,3が押圧配置される被帯電体
とは反対側面の導電性弾性体層2b,3bが、板状の導
電性支持体2a,3aに接着・固定され、弾性体層2
b,3b上に電極層2c,3cおよび抵抗調整層2d,
3dが順次積層されている。必要に応じて、更に抵抗調
整層2d,3d上に保護層が積層される。本発明の帯電
部材は、帯電器以外にも転写器や除電器等に適用するこ
とができる。転写器における帯電部材として使用する場
合は、帯電部材が用紙等の転写材を介して感光体等の被
帯電体に押圧され、その体積固有抵抗値は 107〜10
10Ωcmの範囲に調整される。また、除電器における帯電
部材として使用する場合は、帯電部材が被帯電体に直接
接触し、その体積固有抵抗値は102〜104Ωcmの範囲
に調整される。
【0020】(発明の作用)本発明の帯電部材(1〜3)
は、導電性支持体(1a〜3a)上に順次、導電性弾性体
層(1b〜3b)と、導電性無機物質のみから形成された
電極層(1c〜3c)と、抵抗調整層(1d〜3d)とが積
層されている。したがって、弾性体層にたとえ電流が流
れ難くても、低抵抗の電極層を通じて被帯電体とのニッ
プ部に向かって電流が流れるので、被帯電体に充分な電
荷を付与することができる。また、電圧の分散化を図る
電極層が樹脂やゴム材を含まない導電性無機物質のみで
構成されているため、その長手方向の電圧が同電位とな
り、リークの発生がない。しかも、ハーフトーン画像部
における濃度ムラが実質的に無視し得るレベルにまで小
さくなる。特に、電極層の体積固有抵抗値が1.0×1
2Ωcm 以下の場合は、弾性体層の電気抵抗ムラに起因
する帯電ムラが生じないため、ハーフトーン画像部にお
いても、画像濃度ムラの発生するようなことがない。一
方、硬度が鉛筆硬度で6H以上の保護層を表面に積層し
た帯電部材においては、保護層の硬度が高いため、帯電
部材を長期間使用してもトナーやその外添剤等によっ
て、帯電部材が汚染されることがない。したがって、長
期にわたって帯電性能が低下するようなことはなく、帯
電部材の耐久性に優れている。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 (画像形成装置)図3は図1に示す本発明のロール状帯
電部材が組み込まれた画像形成装置の全体説明図であっ
て、中央部左右方向の縦断面図である。図3において、
画像形成装置U本体内部には、矢印方向に回転する円筒
状の感光体(ドラム)11が配置されていて、静電潜像
担持体として機能する。画像形成装置U本体内部の一側
部には、感光体11表面に静電潜像を書き込むレーザ書
込装置12が配置されている。円筒状の感光体11の周
囲には、その回転方向に沿って、順次感光体11表面を
一様に帯電する帯電器13、上記静電潜像を顕像化する
現像器14、顕像化されたトナー像を用紙(転写材)に
転写させる転写器15、および感光体11上の残留トナ
ーを除去するクリーニング装置16が、それぞれ配置さ
れている。上記現像器14はトナーを収納する容器14
aを備えている。この容器14a内には、トナーを撹拌
する撹拌部材14b,14bと、回転可能な現像剤担持
体14cと、担持体14cにトナーを供給するトナー供
給ローラ14dとが設けられている。現像剤担持体14
cは、容器14aの開口部に臨んでいて、感光体11表
面と僅かな間隙を介して容器14aに支持されている。
また、上記クリーニング装置16はケーシング16aを
備えている。このケーシング16aには金属製のブレー
ドホルダ16bが固定されていて、その先端部にはシー
ト状のクリーニングブレード16cが固着されている。
クリーニングブレード16cは、その先端のエッジ部が
感光体11表面に当接している。
【0022】画像形成装置U本体の下部には、用紙を収
容する給紙トレイ17が配置されている。給紙トレイ1
7の上面端部には給紙トレイ17から用紙を一枚ずつ取
り出す用紙取出ローラ18が配置されている。用紙取出
ローラ18の側部上方には、一対の用紙搬送ローラ19
によって搬送される用紙をガイドする一対の用紙ガイド
20が配置されている。画像形成装置U本体内部の他側
部上部には、加熱ローラ21aおよび加圧ローラ21b
を有する定着装置21が配置されていて、定着装置21
と前記転写器15との間にはトナー像が転写された用紙
を搬送する搬送路22が設けられている。また、定着装
置21の上方には、一対の排出ローラ23と、トナー像
が定着された用紙を定着装置21から排出ローラ23ま
でガイドする搬送路24が設けられている。そして、画
像形成装置U本体の上面には、上記排出ローラ23から
排出される用紙を載置する排出トレイ25が形成されて
いる。
【0023】(帯電器)図4は図3の要部拡大図であっ
て前記帯電器の構造を示す。図4において、帯電器13
は前記ロール状帯電部材1を備えている。帯電部材1
は、その導電性支持体1aの両端部がクリーニング装置
16の前記ケーシング16aに固定された支持部材31
により支承されている。また、一端が支持部材31に他
端が支持体1aの端部にそれぞれ固定された2つの加圧
スプリング32の付勢力によって、帯電部材1は感光体
11表面に押圧され接触している。上記支持部材31に
は金属製のパッドホルダ33が固定されていて、その先
端部に固着されたシート状のクリーニングパッド34に
より、帯電部材1表面にトナーが極く僅かに付着しても
これを取り除くようになっている。さらに、帯電部材1
の支持体1aには、直列に接続した直流電源35および
交流電源36から重畳振動電圧が印加される。したがっ
て、帯電部材1は、支持体1aを介して導電性弾性体層
1b、電極層1cおよび抵抗調整層1dによって、抵抗
調整層1dと接触しながら所定の方向に回転する感光体
11表面を一様に帯電処理することができる。
【0024】本発明における画像形成装置Uの作用は、
従来のものと同様であり、簡単に説明すると次のとおり
である。上述のように、重畳振動電圧が印加された帯電
部材1によって、矢印方向に回転する感光体11はその
表面が一様に帯電される。一様に帯電された感光体11
はレーザ書込装置12により静電潜像が書き込まれる。
感光体11上の静電潜像は現像器14によりトナー像に
現像される。トナー像は転写器15により給紙トレイ1
7から搬送されてくる用紙に転写される。転写されたト
ナー像が定着装置21により定着された後、用紙は排出
ローラ23により排出トレイ25上に排出される。ま
た、上記トナー像が用紙に転写された後、感光体11表
面に残留していたトナーはクリーニング装置のブレード
16cにより除去され、次の電子写真プロセスに備え
る。
【0025】実施例1 発泡剤としてα,α′−アゾビスイソブチロニトリルを
含有した導電性シリコーンゴム(DY32−5048
U:東レ・ダウコーニング社製)をオープンロールで充
分に混練した。得られたゴム混練物を押出法により成形
し、薄く敷き詰められた体積固有抵抗値0.6Ωcmのグ
ラファイト微粉末(平均粒子径;7μm)上に上記ゴム
成形体を転動させて、未加硫のシリコーンゴム成形体の
表面にグラファイトを均一にまぶした。次いで、予めプ
ライマ処理された外径8mmのSUS製支持体(1a)を
金型の中心に同心状に挿入・支持した内径16mmの圧
縮成形機のキャビティ内に、表面にグラファイトが付着
したシリコーンゴム成形体を充填した。その後、180
℃で1時間加熱して発泡させ、更に200℃で4時間加
熱して発泡体を二次加硫した。このようにして、グラフ
ァイト電極層(1c)で被覆された厚さ4mmの導電性弾
性体層(1b)が支持体(1a)の外周に接着したロール成
形体を得た。上記電極層(1c)を電子顕微鏡で観察した
ところ、グラファイトの極く一部が弾性体層(1b)に喰
い込まれているものの、緊密かつ均一なグラファイト層
が形成されており、その厚みは20μmであった。
【0026】次に、下記組成物をボールミルで混合して
樹脂中にカーボンブラックが均一に分散した分散液を調
製した。得られた分散液を上記電極層(1c)上にスプレ
ー塗布した後、加熱・乾燥して、ポリウレタン膜で構成
された膜厚20μmの抵抗調整層(1d)を形成した。 一液型ウレタン樹脂 100重量部 (DF−407:大日本インキ化学工業社製) カーボンブラック 5重量部 (Regal 660R: Cabot社製) 2−ブタノン 100重量部 以上ようにして製造された帯電部材(1)の硬度は40°
であり、カーボンブラック含有ポリウレタン膜の鉛筆硬
度は3Bであった。
【0027】実施例2 導電性無機物質として体積固有抵抗値0.3Ωcmのグラ
ファイト微粉末を用いた以外は、実施例1と同様にして
抵抗調整層(1d)を形成した。次に、抵抗調整層(1d)
が形成されたロールを重量平均分子量4000〜5000のパー
ヒドロポリシラザンの20%キシレン溶液(東燃ポリシ
ラザン:東燃社製)に浸漬塗布した後、150℃で焼成
してアモルファスシリカ膜からなる膜厚1μmの保護層
(1e)を形成した。このようにして製造された帯電部材
(1)の硬度は51°であり、アモルファスシリカ膜の鉛
筆硬度は9Hであった。
【0028】実施例3 導電性無機物質として体積固有抵抗値80Ωcmのカーボ
ンブラック微粉末(平均粒子径;0.1μm)を用いた
以外は、実施例1と同様にして、カーボンブラック電極
層(1c)で被覆された導電性弾性体層(1b)が支持体
(1a)の外周に接着したロール成形体を得た。上記電極
層(1c)の厚みは0.7μmであった。次に、ポリアミ
ド樹脂およびメタノールを攪拌して得られる樹脂溶液に
酸化錫を添加し、ボールミルで混合して下記組成の分散
液を調製した。得られた分散液を上記電極層(1c)上に
スプレー塗布した後、加熱・乾燥して、酸化錫含有のポ
リアミド樹脂で構成された膜厚30μmの抵抗調整層
(1d)を形成した。 ポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製) 100重量部 微粒状酸化錫(パストラン:三井金属社製) 600重量部 メタノール 300重量部 さらに、実施例2と同様にして、抵抗調整層(1d)が形
成されたロールを浸漬塗布した後、焼成してアモルファ
スシリカ膜からなる膜厚3μmの保護層(1e)を形成し
た。製造された帯電部材(1)の硬度は65°であり、ア
モルファスシリカ膜の鉛筆硬度は9Hであった。
【0029】実施例4 導電性無機物質として体積固有抵抗値0.02Ωcmのグ
ラファイト微粉末を用いた以外は、実施例1と同様にし
て抵抗調整層(1d)を形成した。次に、実施例2と同様
にして、抵抗調整層(1d)が形成されたロールをパーヒ
ドロポリシラザンの20%キシレン溶液に浸漬・塗布し
た。その後、150℃の窒素気流中で焼成してアモルフ
ァス窒化珪素膜からなる膜厚0.5μmの保護層(1e)
を形成した。製造された帯電部材(1)の硬度は55°で
あり、アモルファス窒化珪素膜の鉛筆硬度は9Hであっ
た。 実施例5 実施例3と同様にして、カーボンブラック電極層(1c)
で被覆された導電性弾性体層(1b)が支持体(1a)の外
周に接着したロール成形体を得た。次に、電極層(1c)
上に実施例1と同様にして抵抗調整層(1d)を形成し、
このロールをメチル化率10%のメチル化パーヒドロポ
リシラザンの20%キシレン溶液(東燃ポリシラザン:
東燃社製)に浸漬塗布した。その後、150℃で焼成し
てメチル基変性アモルファスシリカ膜からなる膜厚1μ
mの保護層(1e)を形成した。製造された帯電部材(1)
の硬度は45°であり、メチル基変性アモルファスシリ
カ膜の鉛筆硬度は6Hであった。
【0030】実施例6 抵抗調整層(1d)が形成された実施例1のロールをフェ
ニル化率10%のフェニル化パーヒドロポリシラザンの
20%キシレン溶液(東燃ポリシラザン:東燃社製)に
浸漬・塗布した。その後、150℃で焼成してフェニル
基変性アモルファスシリカ膜からなる膜厚2μmの保護
層(1e)を形成した。製造された帯電部材(1)の硬度は
45°であり、フェニル基変性アモルファスシリカ膜の
鉛筆硬度は6Hであった。
【0031】実施例7 導電性無機物質として体積固有抵抗値 5×102Ωcmの
グラファイト微粉末を用いた以外は、実施例2と同様に
して帯電部材を製造した。この帯電部材(1)の硬度は5
1°であった。 実施例8 導電性無機物質として体積固有抵抗値 5×102Ωcmの
グラファイト微粉末を用いて電極層(1c)を形成し、か
つ保護層(1e)を形成しなかった以外は、実施例3と同
様にして帯電部材を製造した。この帯電部材(1)の硬度
は50°であり、抵抗調整層(1d)の鉛筆硬度は2Bで
あった。
【0032】比較例 電極層(1c)および保護層(1e)を形成しなかった以外
は、実施例3と同様のロールを製造した。すなわち、本
比較例の帯電部材は、支持体(1a)の外周の導電性シリ
コーンゴム発泡弾性体層(1b)と、その上のポリアミド
樹脂膜で構成された抵抗調整層(1d)とからなる。この
帯電部材の硬度は50°であった。
【0033】(画像評価試験)以上ようにして製造され
た帯電部材を画像形成装置(Able3221:富士ゼ
ロックス社製)における帯電器(13)に装着した。直列
接続された直流電源(35)と交流電源(36)との重畳振
動電圧を帯電部材の支持体(1a)に印加し、帯電部材
(1)と接触する外径30mmの感光体(11)表面を一様
に−420Vに帯電処理した。上記重畳振動電圧は−4
20Vの直流成分およびピーク間電圧1.5kVの交流
成分からなる。また、帯電処理後のプロセスは常法に従
って用紙上に画像を形成した。上記画像形成装置を作動
させて耐刷テストを行ったところ、各実施例の帯電部材
においては、帯電ムラによる画質欠陥が発生せず、鮮明
な画像が得られた。しかも、体積固有抵抗値が1.0×
102Ωcm以下の電極層を設けた実施例1〜6では、ハ
ーフトーン画像部に濃度ムラも発生しなかった。また、
体積固有抵抗値が5.0×102Ωcmの電極層を設けた実
施例7,8では、ハーフトーン画像部に僅かながら濃度
ムラが発生したが、実用上問題となるレベルではなかっ
た。さらに、表面に鉛筆硬度が6H以上の保護層を設け
た実施例2〜7では、20万枚の画出し後にも帯電部材
の汚染による画質劣化が生じなかった。一方、電極層を
設けなかった比較例では、初期からハーフトーン画像部
に濃度ムラが発生した。
【0034】
【発明の効果】本発明の帯電部材によれば、電圧の分散
化を図る電極層が導電性無機物質のみで構成されている
ため、その長手方向の電圧が同電位となり、リークの発
生がない。しかも、ハーフトーン画像部における濃度ム
ラが実用上無視できるレベルの良質の画像が得られる。
また、電極層が導電性無機物質のみからなり、前記導電
性無機物質として微粒子状粉末が用いられるので、導電
性無機物質をまぶしたり、スプレー塗布して成形するこ
とが可能となり、その結果製造が容易になる。さらに、
前記導電性無機物質の平均粒子径が0.01〜20μm
の範囲にあるので、より均一な電極層が形成され、容易
に所望の抵抗値を得ることができる。特に、電極層の体
積固有抵抗値を1.0×102Ωcm以下とした場合は、ハ
ーフトーン画像部において濃度ムラの発生するようなこ
とが全くない。さらに、本発明の帯電部材において、表
面に鉛筆硬度で6H以上の保護層を設けた場合は、保護
層の硬度が高いため、長期にわたって帯電性能が低下す
るようなことはなく、耐久性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例として示す層構造が異なる帯電
部材の説明図であって、図1Aは3層構造の帯電部材の
斜視図であり、図1Bはその断面図である。さらに、図
1Cは表面に保護層を設けた4層構造の帯電部材の斜視
図であり、図1Dはその断面図である。
【図2】 本発明の別の例として示す帯電部材の説明図
であって、図2Aおよび図2Bはそれぞれ異なるタイプ
の帯電部材の断面図である。
【図3】 本発明の帯電部材が組み込まれた画像形成装
置の全体説明図である。
【図4】 帯電器の構造を示す図3の要部拡大図であ
る。
【符号の説明】
1〜3…帯電部材、1a〜3a…導電性支持体、1b〜
3b…導電性弾性体層、1c〜3c…電極層、1d〜3
d…抵抗調整層、1e…保護層、11…被帯電体(感光
体)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−271152(JP,A) 特開 平3−33768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/02 G03G 13/14 - 13/16 G03G 15/02 G03G 15/14 - 15/16 F16C 13/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加した状態で被帯電体表面に押
    圧させて該被帯電体を帯電する導電性部材であって、こ
    の導電性部材は、導電性支持体上に順次、導電性弾性体
    層と、電極層と、抵抗調整層とが少なくとも積層され、
    電極層が導電性無機物質のみからなり、前記導電性無機
    物質として微粒子状粉末が用いられ、その平均粒子径が
    0.01〜20μmの範囲にあることを特徴とする帯電
    部材。
  2. 【請求項2】 前記電極層の体積固有抵抗値が1.0×
    102Ωcm以下である請求項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記導電性無機物質がカーボンブラック
    である請求項1記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記導電性無機物質として微粒子状粉末
    が用いられ、その平均粒子径が0.01〜20μmの範
    囲にある請求項1記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 前記電極層は、導電性無機物質の粉末を
    まぶすかあるいは粉体塗布することにより形成した請求
    項1記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 前記電極層の厚みが0.05〜30μm
    の範囲にある請求項1記載の帯電部材。
  7. 【請求項7】 前記導電性弾性体層の体積固有抵抗値が
    102〜105Ωcmの範囲にあり、抵抗調整層の体積固有
    抵抗値が105〜109Ωcmの範囲にある請求項1記載の
    帯電部材。
  8. 【請求項8】 前記抵抗調整層上に硬度が鉛筆硬度で6
    H以上の保護層を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の帯電部材。
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