JPH06242659A - 帯電装置の帯電体製造方法及び帯電装置 - Google Patents

帯電装置の帯電体製造方法及び帯電装置

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JPH06242659A
JPH06242659A JP4711493A JP4711493A JPH06242659A JP H06242659 A JPH06242659 A JP H06242659A JP 4711493 A JP4711493 A JP 4711493A JP 4711493 A JP4711493 A JP 4711493A JP H06242659 A JPH06242659 A JP H06242659A
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JP
Japan
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charged
charging
charging device
resistance layer
photosensitive drum
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Withdrawn
Application number
JP4711493A
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English (en)
Inventor
Tomoji Ishihara
友司 石原
Eiji Funabashi
栄二 船橋
Hiroyuki Osada
弘行 長田
Tetsuya Kuribayashi
哲哉 栗林
Takeo Yamamoto
武男 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した帯電特性と耐久性の良い帯電体を製
造することができる帯電装置の帯電体製造方法と、帯電
むらがなく、良好な画像等を得ることができると共に耐
久性を保持することができ、また、振動音が発生せずに
静かに動作する帯電装置とを提供する。 【構成】 芯金2を、外径が長さ方向に沿って部分的に
変化するように、例えば、外径が芯金の両端部から中央
部に向かって漸次増大するクラウン形状に、形成する。
そして、外径が長さ方向に沿って一定である材料収納部
11を有した型枠10の材料収納部11内に、この芯金
2を収納すると共に弾性体3の材料を収納する。この状
態で、芯金2及び弾性体3の材料を加熱,冷却すること
により、弾性体3の表面をを研磨することなく、クラウ
ン形状の帯電体1を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置に用いら
れる帯電装置の帯電体製造方法及びその帯電装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子複写機,静電記録装置等の電子写真
装置では、被帯電体である感光ドラムを均一に帯電させ
る帯電装置が必要がある。
【0003】従来は、この帯電装置として、コロナ帯電
器といわれるものが一般に用いられていた。
【0004】しかし、このコロナ帯電器による帯電処理
では、オゾン等が多量に発生するため、それに対処する
付加技術が必要不可欠である。このため、装置自体が大
型化し、かつ高コスト化するという問題があった。
【0005】そこで、最近では、このような問題が生じ
ない接触式の帯電装置が考案され、実用化されている。
【0006】接触式の帯電装置は、帯電体としての帯電
ローラーに、例えば1〜2KV程度の直流電圧又は直流
電圧と交流電圧との重畳電圧を印加し、この帯電ローラ
ーに加圧バネのバネ力を加えて、帯電ローラーを感光ド
ラムに押圧当接させる構造になっている。そして、この
帯電ローラーと感光ドラムとの間に、帯電ローラーに直
流電圧を加えたときに生じる帯電開始電圧の約2倍のピ
ーク間電圧を有する交流電圧を形成することで、感光ド
ラムを均一に帯電するようにしている。したがって、接
触式の帯電装置では、オゾン等の発生が大幅に減少し、
前記コロナ帯電装置で用いられている付加技術を必要と
しない。
【0007】このような接触式の帯電装置に用いられる
帯電ローラーは、導電性の芯金の周りに、順に導電性の
弾性体,抵抗制御体,被覆体が積層された構造になって
いるのが一般的であるが、少なくとも芯金と弾性体があ
ればよい。
【0008】この帯電ローラーは、前述のように、加圧
バネで感光ドラムに押圧当接されるようになっている。
具体的には、弾性体の両側に露出した帯電体両端部に加
圧バネの付勢力を加えて、帯電ローラーの弾性体を感光
ドラムに押圧当接するようにしている。
【0009】このように、帯電ローラーは両端部で付勢
されているので、帯電ローラーの感光ドラムに対する押
圧力は、帯電ローラーの両端部附近で強く、中央部に行
くに従って弱くなる。このため、帯電ローラーと感光ド
ラムとの当接部分(「ニップ」という)の幅が均等にな
らず、中央部附近で狭くなってしまうおそれがある。
【0010】したがって、ニップ幅を均等にして均一な
帯電効果を得るべく、帯電ローラーの形状を、外径が両
端部から中央部に向かって漸次増大するいわゆるクラウ
ン形状に形成している。
【0011】従来、このようなクラウン形状の帯電ロー
ラーは、次のようにして製造されていた。
【0012】帯電ローラーの成形において、金型の材料
収納部の形状をクラウン形状にしておくことが考えられ
るが、従来は、金型の材料収納部の形状をクラウン形状
に加工することが困難であった。したがって、通常通
り、外径が長さ方向に沿って一定である材料収納部を有
した金型を用い、この金型の材料収納部内に芯金と弾性
体の材料を収納して加熱した後、冷却して、外径が直状
の帯電ローラーをまず成形する。そして、外側の弾性体
表面をクラウン形状に研磨して、帯電ローラーの外形を
クラウン形状にしていた。
【0013】ところで、導電性の芯金の周りに、順に導
電性の弾性体,抵抗制御体,被覆体が積層された構造に
なっている帯電ローラーにおいては、帯電特性や耐久性
を保つために、適正な材料選定と各層の抵抗値設定が重
要である。
【0014】この抵抗調整については、一般的に導電性
付与剤を用いて行っており、被覆体については、導電性
付与剤としてのカーボンブラックを混入して、その抵抗
調整をしていた。
【0015】また、接触式の帯電装置おいて、感光ドラ
ムにピンホールが生じる場合がある。この場合、帯電装
置からの電流がピンホールに集中し、このため、印加電
圧が降下したり、ピンホールがさらに拡大したりするお
それがある。そこで、導電電極に抵抗層を配して、ピン
ホールに電流が集中しないようにしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の帯電ローラーの製造方法では、砥石等を用いて帯電ロ
ーラーの弾性体を研磨するので、砥石の粗さの変化や研
磨速度等のいわゆる研磨条件によって、どうしても弾性
体の表面形状にばらつきが生じてしまう。したがって、
研磨後の帯電ローラーの弾性体に、所望の表面粗さが得
られなかったり、弾性体の形状が所望の形状にならなか
ったりして、特性の劣る帯電ローラーが多く製造される
という問題があった。
【0017】また、被覆体にカーボンブラックを混入し
た帯電ローラーを用いた帯電装置においては、次のよう
な問題があった。
【0018】一般に、帯電ローラーと感光ドラムとが接
触した電子写真画像形成装置で、直流電圧と交流電圧の
重畳電圧を使用すると、帯電ローラーと感光ドラムとの
間に形成される振動電界が帯電ローラーと感光ドラムと
を振動させるので、振動音が発生し易い。このため、直
流電圧だけを印加して、感光ドラムに所定の電圧を乗せ
る技術が考えられている。
【0019】しかしながら、この技術では、交流電圧に
よるいわゆる「電位のならし効果」が生じないので、感
光ドラム上の電圧に帯電むらが生じ、画像不良が起こる
おそれがある。この現象は、アナログ複写機において特
に顕著である。
【0020】さらに、被覆体に含まれるカーボンブラッ
クは、体積抵抗率(ρ)が1.0×10-2[Ωcm]〜
1.0×100[Ωcm]の範囲にあり、体積抵抗率が
極めて低いので、このような被覆体を用いた帯電装置で
は、画像不良が発生することが多い。
【0021】また、導電電極に抵抗層を配して、ピンホ
ールへの電流の集中を防止する技術をとった帯電装置に
おいては、抵抗層の抵抗値を大きくとると、印加した電
圧の一部が抵抗層に分配されてしまう。この結果、実際
に帯電にしようする電圧が降下して帯電不良を起こす。
このため、ピンホールを防止するための電極材質の下限
と、帯電不良を防止するための上限とに挟まれる使用可
能領域が狭くなってしまうという問題がある。
【0022】さらに、接触式の帯電装置を用いた電子写
真装置においては、感光ドラム表面に付着した現像剤を
除去するクリーニングブレードが設けられているが、感
光ドラムの回転で、現像剤がクリーニングブレードをす
り抜け、感光ドラムに接触している帯電体に至った場
合、力学的及び電気的な力で現像剤が感光ドラム表面に
押し付けられて、感光ドラム表面に現像剤が融着してし
まうことがある。
【0023】本発明は、上記した従来技術の問題点を解
決するためになされたもので、その目的は、安定した帯
電特性と耐久性の良い帯電体を製造することができる帯
電装置の帯電体製造方法と、帯電むらがなく、良好な画
像等を得ることができると共に耐久性を保持することが
でき、また、振動音が発生せずに静かに動作する帯電装
置とを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、導電性の芯金とこの芯金
の周囲に取り付けられた導電性の弾性体とを有する帯電
体を、所定電圧を印加した状態で、被帯電体に接触させ
ることにより、前記被帯電体の帯電処理を行う帯電装置
の帯電体製造方法において、前記芯金を、外径が長さ方
向に沿って部分的に変化するように形成し、前記芯金
を、外径が長さ方向に沿って一定である材料収納部を有
した型枠の前記材料収納部内に収納し、前記材料収納部
内に、前記弾性体の材料を収納し、前記芯金及び弾性体
の材料を加熱,冷却して、前記帯電体を製造することを
特徴とする。
【0025】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
において、前記芯金を、外径が芯金の両端部から中央部
に向かって漸次増大するクラウン形状に形成したことを
特徴とする。
【0026】また、請求項3に記載の発明は、導電体の
外側に抵抗を制御するための抵抗制御体とこの抵抗制御
体を被覆するための被覆体とを有する帯電体を、所定電
圧を印加した状態で、被帯電体に接触させることによ
り、前記被帯電体の帯電処理を行う帯電装置において、
前記被覆体が、1.0×100[Ωcm]〜1.0×1
7[Ωcm]の範囲内の体積抵抗率を有した物質を含
有していることを特徴とする。
【0027】また、請求項4に記載の発明は、印加電圧
用電源に接続された電極部の表面に抵抗層部が被覆され
た帯電体を、所定電圧を印加した状態で、回転する被帯
電体に接触させることにより、前記被帯電体の帯電処理
を行う帯電装置において、前記帯電体の抵抗層部を液晶
ポリマーで形成し、この抵抗層部を、抵抗層部表面と前
記被帯電体表面との間に間隙を保たせた状態で、被帯電
体に対向配置させ、液晶ポリマーで形成され前記抵抗層
部及び電極部と前記被帯電体との間を電気的に絶縁する
絶縁部を、被帯電体の長手方向両端部でのみ接触させた
ことを特徴とする。
【0028】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項
4において、前記抵抗層部を、前記間隙が前記被帯電体
の回転方向に沿って漸次広がるように、被帯電体に対向
配置したことを特徴とする。
【0029】
【作用】請求項1に記載の帯電装置の帯電体製造方法に
よれば、外径が長さ方向に沿って部分的に変化するよう
に形成した芯金と弾性体の材料とを型枠の材料収納部内
に収納して、加熱すると、外径が一定の弾性体が芯金の
周囲に形成されるが、これを冷却すると、芯金と弾性体
が共に収縮し、収縮度に対応した外径の帯電体が形成さ
れる。
【0030】このとき、弾性体の線膨張率は、芯金の線
膨張率よりも著しく大きいので、冷却時における帯電体
の外径は、実質的に弾性体の外径の収縮によって決定さ
れる。そして、弾性体の外径の収縮度は、弾性体の厚さ
に比例するので、冷却後の弾性体の外径は、芯金の外径
に対応する。この結果、製造された帯電体の形状は、長
さ方向に沿って部分的に変化した形状になる。
【0031】したがって、芯金を、外径が芯金の両端部
から中央部に向かって漸次増大するクラウン形状に形成
しておけば、クラウン形状の帯電体を、無研磨で得るこ
とができる。
【0032】また、請求項3に記載の帯電装置によれ
ば、帯電体を所定電圧を印加した状態で被帯電体に接触
させると、被帯電体が帯電処理されるが、帯電体の被覆
体が、1.0×100[Ωcm]〜1.0×107[Ωc
m]の範囲内の体積抵抗率を有した物質を含有している
ので、帯電むらがなく、良好な画像等を得ることができ
る。
【0033】また、請求項4に記載の帯電装置によれ
ば、前記帯電体の抵抗層部と絶縁部とを液晶ポリマーで
形成したので、交流電圧を重畳した電圧を印加しても、
抵抗層部表面と前記被帯電体表面との間の間隙が常に一
定に保たれる。したがって、被帯電体に振動が伝わらな
いので、騒音が発生せず、静かに動作する。
【0034】また、帯電体の絶縁部を、被帯電体の長手
方向両端部でのみ接触させているので、現像剤が被帯電
体の現像領域で融着することもなく、画像等に筋等が生
じることもない。
【0035】さらに、抵抗層部表面と被帯電体表面との
間に間隙が被帯電体の回転方向に沿って漸次広がるよう
に、抵抗層部を被帯電体に対向配置しておくことで、交
流電界の周波数に依存した帯電ムラの発生をほとんど無
くすことができると共に、被帯電体にピンホールが生じ
た場合でも、電流の集中を防止することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0037】図1は、第一の発明の第一実施例に係る帯
電装置の帯電体製造方法を示す図である。
【0038】本実施例は、帯電体としての帯電ローラー
(1図1の(d)参照)を製造する方法であり、図1の
(a)の芯金収納工程と、同図の(b)の弾性体材料収
納工程と、同図の(c)の加熱,冷却工程と、同図の
(d)の被覆工程とを備えている。
【0039】これを詳細に説明する。
【0040】図1の(a)において、符号10は型枠と
しての金型であり、この金型10は、内側に凹設された
材料収納部11と両端の凹部12とを有している。
【0041】材料収納部11は、内径12mmの半円形
状をなしており、その両縁11aは長さ225mmの直
線状になっている。一方、凹部12は、芯金2の両端部
2aを嵌めるためのもので、両側の肉厚部分の略中央部
に凹設されている。
【0042】同図の(a)に示すように、この凹部12
に両端部2aを嵌めるようにして、まず、芯金2を金型
10の材料収納部11に収納する。
【0043】この芯金2は導電性金属で形成されてお
り、その形状は外径が両端部から中央に向かって増大す
るいわゆるクラウン形状になっている。具体的には、全
長lが240mmで、中央の最大外径mが6.5mmで
あり、両端部2aの長さnは各々7.5mmで、その外
径pは6.5mmに設定されている。
【0044】続いて、図1の(b)に示すように、弾性
体3の材料を金型10の材料収納部11内一杯に収納す
る。
【0045】弾性体3の材料は、エチレンプロピレンジ
エンゴム(「EPDM」という)が100重量部、ケッ
チェンブラックが8重量部、パラフィンオイルが15重
量部、酸化亜鉛が5重量部、脂肪酸が1重量部、ジクミ
ルパーパキサイドが2重量部の混合物である。
【0046】このような弾性体3の材料は、図示しない
もう一方の金型10にも収納されており、この金型10
を前記芯金2が収納された金型10に被せて、金型10
への芯金2と弾性体3の材料との収納が終了する。
【0047】次に、金型10に収納されている芯金2と
弾性体3の材料とを加熱して、芯金2の周囲に固着した
弾性体3を形成する。この加熱状態では、図1の(b)
に示すように、弾性体3の外形は、金型10の材料収納
部11の形状に対応してストレートであり、外径は長さ
方向に沿って変化していない。
【0048】この状態から、芯金2と弾性体3とを冷却
すると、弾性体3が収縮する。
【0049】このとき、弾性体3の外径の収縮度は、弾
性体3の厚さに比例するので、中央から両側に離れた部
位程、外径の収縮が大きい。
【0050】この結果、図1の(c)に示すように、冷
却後の弾性体の外径は、芯金2の外径に対応して、クラ
ウン形状となる。具体的には、弾性体3の中央の最大外
径uが11.4mmで、両端の最小外径vが11.2m
mのクラウン形状になった。
【0051】最後に、浸漬塗布によって、芯金2に固着
した弾性体3の表面に、厚さ10μmのポリアミドの被
膜層を形成する。しかる後、120°Cの雰囲気中に、
1時間放置することにより、図1の(d)に示すよう
に、芯金2と弾性体3と被覆体4とを有した帯電ローラ
ー1が製造される。このようにして製造された帯電ロー
ラー1の表面粗さRzは6.2μmであった。
【0052】次に、本実施例の方法で製造された帯電ロ
ーラー1の帯電作用について説明する。
【0053】図2は、帯電ローラー1が適用された電子
写真装置を示す概略図である。
【0054】帯電ローラー1は、電源13が接続された
状態で、被帯電体としての感光ドラム14に接触されて
いる。そして、感光ドラム14の両側には、現像装置1
5とクリーナー16とが配置され、下側には、転写器1
7が配置されている。なお、符号18,19は前露光手
段,露光手段であり、符号Pは被転写紙である。
【0055】この電子写真装置おいては、前露光手段1
8によって、感光ドラム14の除電が行われた後、帯電
ローラー1によって感光ドラム14が帯電させられる。
【0056】このとき、帯電ローラー1がクラウン形状
をしているので、帯電ローラー1と感光ドラム14との
ニップ幅が帯電ローラー1の長さ方向に沿って均等であ
る。したがって、帯電ローラー1による感光ドラム14
の帯電は均一に行われる。
【0057】この帯電状態で、露光手段19により露光
されて、静電潜像が形成され、その潜像が現像装置15
で現像される。そして、転写器17によって、現像した
画像が被転写紙Pに転写される。最後に、感光ドラム1
4に残った現像剤がクリーナー16でクリーニングされ
る。
【0058】この電子写真装置において、直流電圧VD
C=−700V,交流電圧VAC=2kVPP,交流周
波数f=500Hzのバイアスを印加して帯電を行わ
せ、1万枚の通紙試験を行ったところ、帯電ローラー1
による帯電は、1枚目から1万枚まで安定かつ均一に行
われた。
【0059】図3の(a)及び(b)は、本実施例の方
法で製造された帯電ローラー1との比較例を示す図であ
る。
【0060】図3の(a)に示す第一比較例の帯電ロー
ラー20は、長さが240mmで、外径が6mmのスト
レート形状の芯金21を使用して、本実施例と同様の方
法で製造したものである。すなわち、表面が被覆体23
で覆われた弾性体22の外径が長さ方向に一定の帯電ロ
ーラー20を製造した。このときの表面粗さRzは、
5.9μmであった。
【0061】この帯電ローラー20を図2に示した電子
写真装置に適用して、前記と同様の条件下で通紙試験を
行ったところ、初期の帯電は良好であったが、被転写紙
Pを2000枚転写したところで、画像中央部に白ぬけ
が生じた。
【0062】また、図3の(b)に示す第二比較例の帯
電ローラー24おいて、芯金25に固着した弾性体26
は、内径12.5mmの金型を用いて、前記第一比較例
の帯電ローラー20と同方法で形成した。そして、スト
レート形状の弾性体26の表面を、最大中央外径が1
1.4mmで、最小両端外径が11.2mmとなるよう
に、研磨機で研磨した後、この弾性体26を被覆体27
で覆ったところ、表面粗さRzは、8.4μmであっ
た。
【0063】この帯電ローラー24を前記の電子写真装
置に適用して、通紙試験を行ったところ、初期から帯電
不良による黒点(カブリ)が生じた。
【0064】これら第一及び第二比較例の帯電ローラー
20,24と比較しても明らかなように、本実施例の方
法で製造された帯電ローラー1は、従来の方法で製造し
た帯電ローラー20,24と比べて帯電効果が著しく向
上している。
【0065】図4は、第一の発明の第二実施例に係る方
法で製造した帯電ローラーを示す図である。
【0066】本実施例の方法は、図に示す形状の芯金3
1を用いて帯電ローラー30を製造した点が、前記第一
実施例と異なる。
【0067】芯金31は導電性金属で形成されており、
その形状は外径が両端部から中央部分に向かって増大
し、中央部分が所定長さだけ直状になったクラウン形状
である。具体的には、全長qが240mmで、長さ40
mmの中央部分の外径rが6.5mmであり、両端部の
長さsは各々7.5mmで、その外径tは6mmに設定
されている。
【0068】この芯金31と弾性体32の材料とを図1
に示した金型10に収納して、加熱,冷却した。
【0069】弾性体32の材料は、クロロプレンゴム
(CR)が100重量部、酸化亜鉛が5重量部、ケッチ
ェンブラックが8重量部、ナフテン系オイルが10重量
部、酸化マグネシュウムが4重量部、脂肪酸が1重量
部、加硫促進剤EUが0.5重量部の混合物である。
【0070】そして、第一実施例と同様にして、加熱,
冷却により芯金2に固着した弾性体3の表面に被覆層を
形成して、芯金31と弾性体32と被覆体33とを有し
た帯電ローラー1を製造した。このとき、帯電ローラー
30の表面粗さRzは5.8μmであった。
【0071】この帯電ローラー30を用いて、第一実施
例と同様に前記電子写真装置で通紙試験を行ったとこ
ろ、1万枚まで安定かつ均一に帯電が行われた。
【0072】その他の構成,作用効果は前記第一実施例
と同様であるので、その記載は省略する。
【0073】なお、本発明はその要旨の範囲内で種々の
変更が可能であり、前記第一及び第二実施例に限定され
るものではない。
【0074】すなわち、前記実施例では、芯金2,31
をクラウン形状にして、全体がクラウン形状の帯電ロー
ラー1,30を製造したが、これに限るものでなく、芯
金2,31を任意の形状にして、任意の形状の帯電ロー
ラーを製造することができる。また、金型10は、図1
に示したものに限定されるものでなく、材料収納部11
がストレート形状のものであれば、どのような構造の金
型でも良い。
【0075】以下、第二の発明に係る帯電装置について
図面に基づいて説明する。
【0076】図5は本発明の第一実施例に係る帯電装置
が適用された電子写真画像形成装置を示す図であり、図
6は本実施例の帯電装置の主要部をなす帯電ローラーを
示す図である。
【0077】図5に示す電子写真画像形成装置は、被帯
電体としての感光ドラム41と、感光ドラム41の両側
に配置された現像装置44及びクリーナー45と、下側
に配置された転写ローラー46と、本実施例に係る帯電
装置50とを備えている。なお、符号47はレーザー露
光手段であり、符号Pは被転写紙である。
【0078】感光ドラム41は、内側が接地された円筒
状の基体42とこの基体42の外周に被覆された感光層
43とを有しており、中心軸の周りで矢印方向に回転す
るようになっている。
【0079】現像装置44は、感光ドラム41上に形成
された静電潜像を現像するための装置である。
【0080】クリーナー45は、感光ドラム41に残っ
た現像剤をクリーニングするための機器である。
【0081】転写ローラー46は、被転写紙Pを引き込
んで感光ドラム41上の画像を被転写紙Pに転写するた
めの回転体である。
【0082】帯電装置50は、帯電体としての帯電ロー
ラー51と、帯電ローラー51に接続された電源58と
を有している。
【0083】帯電ローラー51は、図6にも示すよう
に、導電性の芯金52に、導電性の弾性体53と抵抗制
御体54と被覆体55とが順に積層されて形成されてお
り、感光ドラム41に回転可能に接触されている。
【0084】芯金52は、ステンレス材を外径10mm
の直棒状に成形して形成したものである。
【0085】弾性体53は、後述する混合物を150°
Cで15分間加熱,加硫させて形成したローラー体で、
その厚さは3mmに設定されている。
【0086】弾性体53の混合物は次のようにして作製
されている。
【0087】EPDMを100重量部、酸化亜鉛を5重
量部、高級脂肪酸を1重量部、導電性カーボンブラック
を5重量部、パラフィンオイルを10重量部、硫黄を2
重量部、加硫促進剤MBTを1重量部、加硫促進剤TM
TDを1重量部、加硫促進剤ZnMDCを1.5重量部
の割合で混ぜ、2本ロールにて冷却しながら20分間混
合して、弾性体53の混合物を作製した。
【0088】抵抗制御体54は、後述するヒドリンゴム
塗料を弾性体53の表面に浸漬し、160°Cで1時間
加熱,乾燥することにより形成された層体で、その厚さ
は102μmに設定されている。
【0089】抵抗制御体54のヒドリンゴム塗料は次の
ようにして調整作製されている。
【0090】まず、ヒドリンゴムを100重量部、エチ
レンチオウレアを2重量部、酸化鉛を5重量部、脂肪酸
金属塩を2.5重量部、導電性カーボンブラックを5重
量部の割合で混ぜ、オーブンロールにて冷却しながら2
0分間混練して、混合物を作製する。そして、この混合
物をトルエンで希釈,溶解して、固形分が5%のヒドリ
ンゴム塗料を調整した。
【0091】被覆体55は、後述するナイロン塗料を抵
抗制御体54の表面に浸漬塗布し、120°Cで1時間
加熱,乾燥することにより形成された薄層体で、その厚
さは10μmに設定されている。
【0092】被覆体55のナイロン塗料は次のようにし
て調整作製されている。
【0093】メチロール化ナイロンを100重量部、メ
タノールを420重量部、トルエンを150重量部、そ
して、本実施例の特徴である粉体の体積抵抗率が102
Ωcmの酸化錫を30重量部の割合で混ぜ、これを小型
のビーズミルを用いて混練して、ナイロン塗料を調整し
た。
【0094】一方、電源58は、直流電圧印加用の電源
であり、正極側が接地され、負極側が帯電ローラー51
に電気的に接続されている。これにより、電源58は帯
電ローラー51と感光ドラム41との間に、例えば−1
500Vの直流電圧を印加することができる。
【0095】このような帯電装置50を用いた電子写真
画像形成装置においては、帯電ローラー51によって感
光ドラム41が帯電させられ、レーザー露光手段47に
より露光されて、静電潜像が形成される。そして、その
潜像が現像装置44で現像され、転写ローラー46によ
って、現像した画像が被転写紙Pに転写される。最後
に、感光ドラム41に残った現像剤がクリーナー45で
クリーニングされる。
【0096】そして、電源58の直流電圧がVDC=−
1500Vのバイアス条件で耐久試験をしたところ、被
転写紙Pを8000枚画出しした後も、初期と変らずに
良好な画像が被転写紙Pに転写されていた。
【0097】帯電ローラー51を用いたときの画像形成
能力を比較するため、次のような帯電ローラーを用いて
比較実験を行った。
【0098】比較帯電ローラーは、帯電ローラー51と
同様に、芯金と弾性体と抵抗制御体と被覆体とを有して
おり、弾性体を、外径10mmのステンレス製芯金に弾
性体用の混合物を150°Cで15分間加熱,加硫させ
て形成し、その厚さを3mmに設定した。また、抵抗制
御体を、弾性体表面にヒドリンゴム塗料を浸漬塗布し、
160°Cで1時間加熱,乾燥して形成し、その厚さ
を、98μmに設定した。た。さらに、被覆体を、ナイ
ロン塗料を抵抗制御体表面に浸漬塗布し、120°Cで
1時間加熱,乾燥して形成し、その厚さを10μmに設
定した。
【0099】また、前記弾性体用の混合物と抵抗制御体
用のヒドリンゴム塗料との調整作製は、前記帯電ローラ
ー51における弾性体53の混合物と抵抗制御体54の
ヒドリンゴム塗料と同様にしてなされているが、被覆体
のナイロン塗料が異なる。
【0100】すなわち、メチロール化ナイロンを100
重量部、メタノールを420重量部、トルエンを150
重量部、そして、粉体の体積抵抗率が10-2[Ωcm]
の導電性カーボンブラックを5重量部の割合で混ぜ、こ
れを小型のビーズミルを用いて混練して、ナイロン塗料
を調整した。
【0101】このような帯電ローラーを図5の電子写真
画像形成装置に使用し、電源58の直流電圧がVDC=
−1500Vのバイアス条件で画出ししたところ、被転
写紙Pに帯電不良に起因する白横スジが多数発生した。
【0102】次に本発明の第二実施例について説明す
る。
【0103】本実施例の帯電ローラー51は、弾性体5
3を、外径10mmのステンレス製芯金52に弾性体用
の混合物を150°Cで15分間加熱,加硫させて形成
し、その厚さを3mmに設定した。また、抵抗制御体5
4を、弾性体表面にヒドリンゴム塗料を浸漬塗布し、1
60°Cで1時間加熱,乾燥して形成し、その厚さを、
105μmに設定した。さらに、被覆体55を、ナイロ
ン塗料を抵抗制御体表面に浸漬塗布し、120°Cで1
時間加熱,乾燥して形成し、その厚さを10μmに設定
した。
【0104】また、前記弾性体53用の混合物と抵抗制
御体54用のヒドリンゴム塗料との調整作製は、前記第
一実施例における混合物とヒドリンゴム塗料と同様にし
てなされているが、被覆体55のナイロン塗料の調整作
製が異なる。
【0105】すなわち、メチロール化ナイロンを100
重量部、メタノールを420重量部、トルエンを150
重量部、そして、粉体の体積抵抗率が1.0×10
2[Ωcm]の酸化錫を15重量部、及び、粉体の体積
抵抗率が1.0×102[Ωcm]の酸化チタンを20
重量部の割合で混ぜ、これを小型のビーズミルを用いて
混練して、ナイロン塗料を調整した。
【0106】このような帯電ローラー51を図5の電子
写真画像形成装置に使用し、電源58の直流電圧がVD
C=−1500Vのバイアス条件で耐久試験をしたとこ
ろ、被転写紙Pを8000枚画出しした後も、初期と変
らずに良好な画像が被転写紙Pに転写されていた。
【0107】次に本発明の第三実施例について説明す
る。
【0108】本実施例の帯電ローラー51は、弾性体5
3を、外径10mmのステンレス製芯金52に弾性体用
の混合物を150°Cで15分間加熱,加硫させて形成
し、その厚さを3mmに設定した。また、抵抗制御体5
4を、弾性体表面にポリウレタン塗料を浸漬塗布し、1
20°Cで1時間加熱,乾燥して形成し、その厚さを、
48μmに設定した。さらに、被覆体55を、ナイロン
塗料を抵抗制御体表面に浸漬塗布し、120°Cで1時
間加熱,乾燥して形成し、その厚さを9μmに設定し
た。
【0109】本実施例は、前記弾性体53用の混合物と
被覆体55のナイロン塗料との調整作製は、前記第一実
施例における混合物とナイロン塗料と同様にしてなされ
ているが、抵抗制御体54用の塗料にポリウレタン塗料
が用いられている点が異なる。
【0110】ポリウレタン塗料は、次のようにして調整
作製されている。
【0111】すなわち、比重が1.3でJISA硬さが
80度のポリウレタンエラストマーをDMFに溶解し
て、固形分が5%になるように調整する。そして、この
ポリウレタン溶液に、ポリウレタン100重量部に対し
て、導電性カーボンブラックを8重量部、アルキルタイ
プの非イオン性界面活性剤を2重量部混ぜて、小型ビー
ズミルにて分散させることにより、ポリウレタン塗料を
調整した。
【0112】このような帯電ローラー51も、前記第一
及び第二実施例の帯電ローラーと同様に、図5の電子写
真画像形成装置に使用し、電源58の直流電圧がVDC
=−1500Vのバイアス条件で耐久試験をしたとこ
ろ、被転写紙Pを8000枚画出しした後も、初期と変
らずに良好な画像が被転写紙Pに転写されていた。
【0113】本実施例の帯電ローラー51を用いたとき
の画像形成能力を明らかにするため、次のような帯電ロ
ーラーを用いて比較実験を行った。
【0114】本実施例に対する比較帯電ローラーは、帯
電ローラー51と同様に、芯金と弾性体と抵抗制御体と
被覆体とを有しており、弾性体を、外径10mmのステ
ンレス製芯金に弾性体用の混合物を150°Cで15分
間加熱,加硫させて形成し、その厚さを3mmに設定し
た。また、抵抗制御体を、弾性体表面にポリウレタン塗
料を浸漬塗布し、120°Cで1時間加熱,乾燥して形
成し、その厚さを、50μmに設定した。さらに、被覆
体を、ナイロン塗料を抵抗制御体表面に浸漬塗布し、1
20°Cで1時間加熱,乾燥して形成し、その厚さを1
0μmに設定した。
【0115】また、前記弾性体用の混合物と被覆体のナ
イロン塗料との調整作製は、前記第一実施例における混
合物とナイロン塗料と同様にしてなされているが、抵抗
制御体用の塗料には、ポリウレタン塗料を用いた。
【0116】ポリウレタン塗料は、前述した本実施例の
抵抗制御体54のポリウレタン塗料と同様して調整作製
されている。
【0117】このような帯電ローラーを図5の電子写真
画像形成装置に使用し、電源58の直流電圧がVDC=
−1500Vのバイアス条件で画出ししたところ、被転
写紙Pに帯電不良に起因する白横スジが多数発生した。
【0118】次に本発明の第四実施例について説明す
る。
【0119】本実施例の帯電ローラー51では、弾性体
53を設けず、芯金52と抵抗制御体54と被覆体55
とで形成した。
【0120】抵抗制御体54は、外径10mmのステン
レス製芯金52表面にヒドリンゴム塗料を浸漬塗布し、
160°Cで1時間加熱,乾燥して形成したもので、そ
の厚さは、102μmに設定されている。また、被覆体
55は、ナイロン塗料を抵抗制御体54表面に浸漬塗布
し、120°Cで1時間加熱,乾燥して形成したもの
で、その厚さは、10μmに設定されている。
【0121】また、前記抵抗制御体54用のヒドリンゴ
ム塗料と被覆体55のナイロン塗料の調整作製は、前記
第一実施例におけるヒドリンゴム塗料及びナイロン塗料
と同様にしてなされている。
【0122】このような帯電ローラー51を図5の電子
写真画像形成装置に使用し、電源58の直流電圧がVD
C=−1500Vのバイアス条件で被転写紙Pを画出し
したところ、初期と変らずに良好な画像が被転写紙Pに
転写されていた。
【0123】以上のように、第二の発明の実施例に係る
帯電装置よれば、多数の被転写紙Pを良好な画像で転写
することができると共に耐久性を保持することができる
という効果がある。
【0124】以下、第三の発明に係る帯電装置について
図面に基づいて説明する。
【0125】図7は、第三の発明の第一実施例に係る帯
電装置が適用されるレーザービームプリンタを示す図で
り、図8及び図9は帯電装置を示す図である。
【0126】図7に示すレーザービームプリンタは、表
面がポリカーボネート樹脂で形成された被帯電体として
の感光ドラム61と、感光ドラム61の両側に配置され
た現像装置62及びクリーナー63と、下側に配置され
た転写ローラー64と、本実施例に係る帯電装置70と
を備えている。なお、符号Pは被転写紙である。
【0127】帯電装置70は、帯電体71と、帯電体7
1に接続された電源78とを有している。
【0128】帯電体71は、図8及び図9に示すよう
に、方形状の板体でなる支持体72と、絶縁部としての
一対の絶縁体73と、電極部としての電極層74と、抵
抗層部としての抵抗層75とを備えている。
【0129】支持体72は、方形状の板体で形成され、
感光ドラム61に対向配置されている。
【0130】一対の絶縁体73は、抵抗層75及び電極
層74と感光ドラム61との間を電気的に絶縁するため
のものである。これら一対の絶縁体73は、支持体72
表面の長さ方向両端に各々取り付けられ、感光ドラム6
1の両端部に接触させられている。
【0131】具体的には、一対の絶縁体73は、導電性
カーボンブラックが分散された全芳香族ポリエステル系
液晶ポリマー(カーボンブラック含有量が20重量%、
体積抵抗率が2.5×108[Ωcm]、厚みが100
0μm)で形成されており、感光ドラム61の長手方向
両端部に接触されている。各絶縁体73は、3mmの幅
で感光ドラム61端部に当接されており、その当接圧は
10g/平方センチメートルに設定されている。
【0132】電極層74は、長尺状の導電体で形成され
ており、支持体72の表面長手方向に沿って取り付けら
れている。
【0133】具体的には、回転時に感光ドラム61の表
面が逃げる側の支持体72表面72a位置に電極層74
は取り付けられている。
【0134】抵抗層75は、電極層74の表面上に取り
付けられており、これにより、抵抗層75は感光ドラム
61の表面と対向する。
【0135】具体的には、抵抗層75を、導電性カーボ
ンブラックが分散された全芳香族ポリエステル系液晶ポ
リマー(カーボンブラック含有量が20重量%、体積抵
抗率が2.5×108[Ωcm]、厚みが500μm)
で形成し、その表面が絶縁体73の表面と面一になるよ
うに、電極層74の表面に取り付けた。
【0136】このような抵抗層75は、成形用液晶ポリ
マー中に導電性顔料をコンパウンディングした後、ペレ
ット化し、射出成形,押出成形,圧縮成形等で成形する
ことによって、得ることができる。特に、抵抗層75の
厚みの均一性が要求される場合には、射出成形で形成す
ることが望ましい。
【0137】すなわち、帯電体71は、抵抗層75と電
極層74とを、一対の絶縁体73で感光ドラム61に対
して電気的に絶縁し、かつ、抵抗層75を、抵抗層75
表面と感光ドラム61表面との間に間隙100を保たせ
た状態で、感光ドラム61に対向配置した構成になって
いる。しかも、間隙100を、感光ドラム61の回転方
向に沿って漸次広がるように設定しており、感光ドラム
61との最近接距離を60μmに設定している。
【0138】一方、電源78は、帯電体71と感光ドラ
ム61との間に直流電圧と交流電流との重畳電圧を印加
するための電源であり、一端がが接地され、他端が帯電
体71の電極層74に電気的に接続されている。
【0139】このような帯電装置70を用いたレーザー
ビームプリンタにおいては、帯電装置70によって感光
ドラム61が帯電させられ、レーザーにより露光され
て、静電潜像が形成される。そして、その潜像が現像装
置62で現像され、転写ローラー64によって、現像し
た画像が被転写紙Pに転写される。最後に、感光ドラム
61に残った現像剤がクリーナー63でクリーニングさ
れるようになっている。
【0140】このとき、帯電装置70の帯電体71が、
一対の絶縁体73を介して、感光ドラム61の両端部で
のみ、一定の当接圧で接触しているので、感光ドラム6
1に付着した現像剤が、クリーナー63を通り抜けて帯
電体71に至った場合でも、現像剤が感光ドラム61の
現像領域で融着することもなく、画像等に筋等が生じる
こともない。すなわち、本実施例の帯電装置70によれ
ば、従来の帯電装置のように当接圧を調整することな
く、現像剤の融着を防止することができる。
【0141】また、一対の絶縁体73と抵抗層75とを
寸法安定性,加工性,対熱性に優れた液晶ポリマーで形
成しので、電源58から交流電圧を重畳した電圧を印加
しても、抵抗層75が変形することはない。したがっ
て、抵抗層75と感光ドラム61との間の間隙100が
常に一定に保たれる。この結果、間隙100の開きすぎ
による帯電不良が生じることはない。しかも、抵抗層7
5が感光ドラム61に接触しないので、感光ドラム61
に騒音が発生せず、静かに動作する。
【0142】さらに、後述の比較例で示すように、抵抗
層75表面と感光ドラム61表面との間隙100が感光
ドラム61の回転方向に沿って漸次狭くなっている場合
には、抵抗層75と感光ドラム61との間の電界強度
が、間隙100の縮小に伴って漸次大きくなり、この交
流電界の周波数に依存した帯電むらが生じる。しかし、
本実施例では、間隙100が感光ドラム61の回転方向
に沿って漸次広くなっているので、交流電界の周波数に
依存した帯電ムラの発生がほとんど無く、また、感光ド
ラム61にピンホールが生じた場合でも、電流の集中を
防止することができる。
【0143】かかる帯電装置70による画像評価をすべ
く、図7に示すレーザービームプリンタを用いて、実際
に測定を試みた。
【0144】本測定では、電源78から帯電体71に、
550Vの直流電圧550Vとピーク間電圧1.8KV
の交流電圧とを周波数150Hzにて重畳印加した。そ
して、標準環境(温度25°Cで湿度50%),低温−
低湿(温度15°Cで湿度10%),高温−高湿(温度
32.5°Cで湿度85%)のそれぞれの環境下で、初
期及び3000枚耐久後の画像の画質と、接触部分にお
ける絶縁体73と感光ドラム61との削れ量と、現像剤
の融着とを観察した。また、耐久前後の感光ドラム61
の表面電位も同時に測定し、さらに、前記高温−高湿の
環境下でのピンホールドラム(感光ドラム61)に対す
るリークもテストした。
【0145】測定の結果、本第一実施例の帯電装置70
を用いると、別紙1の表1に示すように、前記各環境下
で、画像の画質は良好であり、かつ、現像剤の融着やピ
ンホールリークも生じなかった。
【0146】次に本発明の第二実施例について説明す
る。
【0147】本実施例の帯電装置70も、帯電体71と
電源78とを有し、帯電体71が、支持体72と一対の
絶縁体73と電極層74と抵抗層75とを備えている
が、絶縁体73と抵抗層75の組成,抵抗等が前記第一
実施例と異なる。
【0148】すなわち、絶縁体73と抵抗層75とを、
導電性カーボンブラックが分散された全芳香族ポリエス
テル系液晶ポリマー(カーボンブラック含有量が25重
量%、体積抵抗率が4.0×108[Ωcm])で形成
し、絶縁体73との抵抗層75と厚みを各々1000μ
m,500μmとした。
【0149】次に本発明の第三実施例について説明す
る。
【0150】本実施例の帯電装置70も、帯電体71と
電源78とを有し、帯電体71が、支持体72と一対の
絶縁体73と電極層74と抵抗層75とを備えている
が、絶縁体73と抵抗層75の組成,抵抗等が前記第一
及び第二実施例と異なる。
【0151】すなわち、絶縁体73と抵抗層75とを、
酸化チタンが分散された全芳香族ポリエステル系液晶ポ
リマー(酸化チタン含有量が85重量%、体積抵抗率が
8.0×107[Ωcm])で形成し、絶縁体73と抵
抗層75との厚みを各々1000μm,500μmとし
た。
【0152】次に本発明の第四実施例について説明す
る。
【0153】本実施例の帯電装置70も、帯電体71と
電源78とを有し、帯電体71が、支持体72と一対の
絶縁体73と電極層74と抵抗層75とを備えている
が、絶縁体73と抵抗層75との組成,抵抗等が前記第
一ないし第三実施例と異なる。
【0154】すなわち、絶縁体73と抵抗層75とを、
酸化錫が分散された全芳香族ポリエステル系液晶ポリマ
ー(酸化錫含有量が90重量%、体積抵抗率が6.0×
108[Ωcm])で形成し、絶縁体73と抵抗層75
との厚みを各々1000μm,500μmとした。
【0155】次に本発明の第五実施例について説明す
る。
【0156】本実施例の帯電装置70も、帯電体71と
電源78とを有し、帯電体71が、支持体72と一対の
絶縁体73と電極層74と抵抗層75とを備えている
が、絶縁体73と抵抗層75との組成,抵抗等が前記第
一ないし第四実施例と異なる。
【0157】すなわち、絶縁体73と抵抗層75とを、
導電性カーボンブラック含有量が分散された全芳香族ポ
リエステル系液晶ポリマー(カーボンブラック含有量が
18重量%、体積抵抗率が6.5×109[Ωcm])
で形成し、絶縁体73と抵抗層75との厚みを各々15
00μm,1000μmとした。
【0158】次に本発明の第六実施例について説明す
る。
【0159】本実施例の帯電装置70も、帯電体71と
電源78とを有し、帯電体71が、支持体72と一対の
絶縁体73と電極層74と抵抗層75とを備えている
が、絶縁体73と抵抗層75との組成,抵抗等が前記第
一ないし第五実施例と異なる。
【0160】すなわち、絶縁体73と抵抗層75とを、
酸化錫が分散された全芳香族ポリエステル系液晶ポリマ
ー(酸化錫含有量が85重量%、体積抵抗率が2.0×
109[Ωcm])で形成し、絶縁体73と抵抗層75
との厚みを各々2000μm,1500μmとした。
【0161】前記第二ないし第六実施例の帯電装置70
に対する画像評価をすべく、前記第一実施例の帯電装置
70と同環境下で同様の測定を行ったところ、前記各環
境下で、画像の画質は良好であり、かつ、現像剤の融着
やピンホールリークも生じなかった(表1参照)。
【0162】
【表1】 なお、前記第二ないし第六実施例において、その他の構
成,作用効果は前記第一実施例の帯電装置70と同様で
あるので、その記載は省略する。
【0163】前記実施例の帯電装置70を用いたときの
画像形成能力を明らかにするため、次のような5種類の
帯電装置を用いて比較実験を行った。
【0164】図10及び図11は第一比較例の帯電装置
に適用された帯電体を示す図である。
【0165】本比較例の帯電体81では、支持体82
と、一対の絶縁体83と、電極層84と、抵抗層85と
の形状,組成等が、前記第一実施例の支持体72,一対
の絶縁体73,電極層74,抵抗層75の形状,組成等
と同様に設定されているが、間隙200の向きが異な
る。
【0166】すなわち、間隙200は、感光ドラム61
の回転方向に沿って漸次狭まるように設定している。
【0167】本比較例に係る帯電装置80の画像評価を
すべく、前記第一実施例の帯電装置0と同環境下で同様
の測定を行ったところ、前記各環境の初期画像で、印加
電圧の周波数に依存した筋状のむらが発生し、しかも、
感光ドラム61の表面電位が、各環境下でかなり乱れた
(表2参照)。
【0168】
【表2】 これは、間隙200が感光ドラム61の回転方向に沿っ
て漸次狭まるように、抵抗層85を配置しているので、
交流電界の強度が漸次高まってしまい、周波数に依存す
るむらを抑えきれなくなったことに起因していると考え
られる。
【0169】第二比較例の帯電装置では、間隙の向きは
前記実施例と同様であるが、帯電体の絶縁体と抵抗層と
の抵抗を低くした。
【0170】すなわち、絶縁体と抵抗層とを、導電性カ
ーボンブラックが分散された全芳香族ポリエステル系液
晶ポリマー(カーボンブラック含有量が40重量%、体
積抵抗率が1.0×105[Ωcm])で形成し、絶縁
体と抵抗層との厚みを各々1000μm,500μmと
した。
【0171】本比較例に係る帯電装置の画像評価をすべ
く、前記第一実施例の帯電装置70と同環境下で同様の
測定を行ったところ、前記各環境の初期画像に島模様が
多発すると共に、感光ドラム61の表面電位が、各環境
下で、かなり乱れ、しかも、ピンホールリークが不良で
あった(表2参照)。
【0172】これは、抵抗層の体積抵抗率が低すぎたた
め、均一な帯電が行われなかったことに起因していると
考えられる。
【0173】第三比較例の帯電装置では、間隙の向きは
前記実施例と同様であるが、帯電体の絶縁体と抵抗層と
の抵抗を高くした。
【0174】すなわち、絶縁体と抵抗層とを、導電性カ
ーボンブラックが分散された全芳香族ポリエステル系液
晶ポリマー(カーボンブラック含有量が15重量%、体
積抵抗率が3.0×1011[Ωcm])で形成し、絶縁
体と抵抗層との厚みを各々1500μm,1000μm
とした。
【0175】本比較例に係る帯電装置の画像評価をすべ
く、前記第一実施例の帯電装置70と同環境下で同様の
測定を行ったところ、前記各環境の初期画像で、印加電
圧の周波数に依存した筋状のむらが発生し、しかも、感
光ドラム61の表面電位が、各環境下でかなり乱れた
(表2参照)。
【0176】これは、抵抗層の体積抵抗率が高すぎたた
め、電圧が降下して均一な帯電が行われなかったことに
起因していると考えられる。
【0177】第四比較例の帯電装置では、間隙の向きを
前記第一比較例と同様に逆向きに形成し、しかも、帯電
体の絶縁体と抵抗層とを液晶ポリマー以外の素材で形成
した。
【0178】すなわち、絶縁体と抵抗層とを、導電性カ
ーボンブラックが分散されたポリプロピレン(カーボン
ブラック含有量が20重量%、体積抵抗率が3.5×1
8[Ωcm])で形成し、絶縁体と抵抗層との厚みを
各々1000μm,500μmとした。しかも、抵抗層
と感光ドラムとの間の間隙を、感光ドラムの回転方向に
沿って漸次狭まるように設定した。
【0179】本比較例に係る帯電装置の画像評価をすべ
く、前記第一実施例の帯電装置70と同環境下で同様の
測定を行ったところ、前記各環境の初期画像に局部的の
縦筋が発生すると共に、感光ドラムの表面電位が、各環
境下で、かなり乱れ、しかも、ピンホールリークが不良
であった(表2参照)。
【0180】これは、抵抗層に耐久性の劣るポリプロピ
レンを用いたので、抵抗層が波打った形状になって、間
隙が一定にならず、抵抗層が感光ドラムに接触したり、
感光ドラムから離れ過ぎたりしている部分が発生して、
均一な帯電を得ることができなかったことに起因してい
ると考えられる。
【0181】第五比較例の帯電装置においては、間隙の
向きを前記第四比較例と同様に逆向きに形成し、しか
も、帯電体の絶縁体と抵抗層とを液晶ポリマー及びポリ
プロピレン以外の素材で形成した。
【0182】すなわち、絶縁体と抵抗層とを、導電性カ
ーボンブラックが分散されたポリブチレンテレフタレー
ト(カーボンブラック含有量が20重量%、体積抵抗率
が9.0×107[Ωcm])で形成し、絶縁体と抵抗
層との厚みを各々1000μm,500μmとした。し
かも、抵抗層と感光ドラムとの間の間隙を、感光ドラム
の回転方向に沿って漸次狭まるように設定した。
【0183】本比較例に係る帯電装置の画像評価をすべ
く、前記第一実施例の帯電装置70と同環境下で同様の
測定を行ったところ、前記各環境の初期画像に局部的の
縦筋が発生すると共に、感光ドラムの表面電位が、各環
境下でかなり乱れた(表2参照)。
【0184】これは、抵抗層に耐久性の若干劣るポリブ
チレンテレフタレートを用いたので、前記第四比較例ほ
ど極端ではないが、間隙は一定にならず、均一な帯電を
得ることができなかったことに起因していると考えられ
る。
【0185】このような比較例等を考慮した結果、感光
ドラム61に生じたピンホールへの電流の集中や電流集
中によるピンホールの拡大を防止するには、液晶ポリマ
ーで形成した抵抗層75の体積抵抗率を、1.0×10
6[Ωcm]〜1.0×1010[Ωcm]の範囲で選択
することが好ましいと考えられる。
【0186】すなわち、抵抗層75の体積抵抗率が1.
0×106[Ωcm]より低い場合には、ピンホールへ
の電流の集中(リーク)が発生し易く、1.0×1010
[Ωcm]より高い場合には、印加電圧が抵抗層75内
で分配されて、電圧降下が生じ、感光ドラム61の帯電
性が劣化するからである。
【0187】したがって、本発明は、前記実施例に限定
されるものでなく、抵抗層75の体積抵抗率を1.0×
106[Ωcm]〜1.0×1010[Ωcm]の範囲で
設定することができる。
【0188】また、抵抗層75の厚さは、10μm〜5
000μmに設定することが好ましい。抵抗層75の厚
みが10μm以下である場合には、ピンホールへの電流
の集中が起り、5000μm以上である場合には、抵抗
値が大きくなって印加電圧の一部が抵抗層に分配され
て、電圧降下を起こすからである。
【0189】したがって、本発明は、前記実施例に限定
されることなく、抵抗層75の厚さを10μm〜500
0μmの範囲で設定することができる。
【0190】さらに、抵抗層75には、電気抵抗値を調
整するため、導電性顔料を添付しているが、前記実施例
に限定されることなく、導電性顔料として、カーボンブ
ラック,カーボングラファイト,酸化錫,酸化亜鉛,酸
化チタン,ニッケル,アルミニウム,銅,銀等の粉体を
適宜用いることができることは勿論である。
【0191】
【発明の効果】第一の発明に係る帯電装置の帯電体製造
方法は、以上の構成及び作用からなるもので、任意の形
状の帯電体を無研磨で得ることができ、この結果、研磨
による表面粗さのばらつき等が発生せず、安定した帯電
特性と耐久性の良い帯電体を製造することができるとい
う効果が得られる。
【0192】第二の発明に係る帯電装置は、帯電体の被
覆体が、1.0×100[Ωcm]〜1.0×107[Ω
cm]の範囲内の体積抵抗率を有した物質を含有してい
るので、帯電むらがなく、良好な画像等を得ることがで
きると共に耐久性を保持することができるという効果が
得られる。
【0193】また、第三の発明に係る帯電装置は、交流
電圧を重畳した電圧を印加しても、抵抗層部表面と被帯
電体表面との間の間隙が常に一定に保たれるので、被帯
電体に振動が伝わらないので、騒音が発生せず、静かに
動作するという効果が得られる。
【0194】さらに、帯電体の絶縁部を、被帯電体の長
手方向両端部でのみ接触させているので、現像剤が被帯
電体の現像領域で融着することもなく、画像等に筋等が
生じることもない。
【0195】また、抵抗層部表面と前記被帯電体表面と
の間に間隙が被帯電体の回転方向に沿って漸次広がるよ
うに、抵抗層部を被帯電体に対向配置しておくことで、
交流電界の周波数に依存した帯電ムラの発生をほとんど
無くすことができると共に、被帯電体にピンホールが生
じた場合でも、電流の集中を防止することができるとい
う効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明の第一実施例に係る帯電装置の帯電
体製造方法を示す概略断面図であり、図1の(a)は芯
金収納工程を示し、同図の(b)は弾性体材料収納工程
を示し、同図の(c)は加熱,冷却工程を示し、同図の
(d)は被覆工程を示している。
【図2】電子写真装置の概略構成図である。
【図3】比較例を示す断面図であり、図3の(a)は第
一比較例をとしての帯電ローラーを示し、図3の(b)
は第二比較例をとしての帯電ローラーを示す。
【図4】第一の発明の第二実施例に係る方法で製造した
帯電ローラーを示す断面図である。
【図5】第二の発明の実施例に係る帯電装置が適用され
る電子写真画像形成装置を示す概略構成図である。
【図6】帯電ローラーの断面図である。
【図7】第三の発明の実施例に係る帯電装置が適用され
るレーザービームプリンタを示す概略構成図である。
【図8】本実施例に係る帯電装置の概略斜視図である。
【図9】帯電装置の概略側面図である。
【図10】抵抗層を逆に配置した帯電層の概略斜視図で
ある。
【図11】抵抗層を逆に配置した帯電層の概略側面図で
ある。
【符号の説明】
1,51 帯電ローラー 2,52 芯金 2a 端部 3,53 弾性体 4,55 被覆体 13,58 電源 14,41,61 感光ドラム 50,70 帯電装置 54 抵抗制御体 71 帯電体 72 支持体 73 絶縁体 74 電極層 75 抵抗層 100 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗林 哲哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 山本 武男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の芯金とこの芯金の周囲に取り付
    けられた導電性の弾性体とを有する帯電体を、所定電圧
    を印加した状態で、被帯電体に接触させることにより、
    前記被帯電体の帯電処理を行う帯電装置の帯電体製造方
    法において、 前記芯金を、外径が長さ方向に沿って部分的に変化する
    ように形成し、 前記芯金を、外径が長さ方向に沿って一定である材料収
    納部を有した型枠の前記材料収納部内に収納し、 前記材料収納部内に、前記弾性体の材料を収納し、 前記芯金及び弾性体の材料を加熱,冷却して、前記帯電
    体を製造することを特徴とする帯電装置の帯電体製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記芯金を、外径が芯金の両端部から中央部に向かって
    漸次増大するクラウン形状に形成したことを特徴とする
    帯電装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 導電体の外側に抵抗を制御するための抵
    抗制御体とこの抵抗制御体を被覆するための被覆体とを
    有する帯電体を、所定電圧を印加した状態で、被帯電体
    に接触させることにより、前記被帯電体の帯電処理を行
    う帯電装置において、 前記被覆体が、1.0×100[Ωcm]〜1.0×1
    7[Ωcm]の範囲内の体積抵抗率を有した物質を含
    有していることを特徴とする帯電装置。
  4. 【請求項4】 印加電圧用電源に接続された電極部の表
    面に抵抗層部が被覆された帯電体を、所定電圧を印加し
    た状態で、回転する被帯電体に接触させることにより、
    前記被帯電体の帯電処理を行う帯電装置において、 前記帯電体の抵抗層部を液晶ポリマーで形成し、この抵
    抗層部を、抵抗層部表面と前記被帯電体表面との間に間
    隙を保たせた状態で、被帯電体に対向配置させ、 液晶ポリマーで形成され前記抵抗層部及び電極部と前記
    被帯電体との間を電気的に絶縁する絶縁部を、被帯電体
    の長手方向両端部でのみ接触させたことを特徴とする帯
    電装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記抵抗層部を、前記間隙が前記被帯電体の回転方向に
    沿って漸次広がるように、被帯電体に対向配置したこと
    を特徴とする帯電装置。
JP4711493A 1993-02-15 1993-02-15 帯電装置の帯電体製造方法及び帯電装置 Withdrawn JPH06242659A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7537717B2 (en) 2003-07-17 2009-05-26 Synztec Co., Ltd. Method of manufacturing two-layer roll and method of manufacturing cylindrical member
JP2014132358A (ja) * 2014-03-05 2014-07-17 Ricoh Co Ltd プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7537717B2 (en) 2003-07-17 2009-05-26 Synztec Co., Ltd. Method of manufacturing two-layer roll and method of manufacturing cylindrical member
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