JP3073018B2 - 過熱防止付スクロール機械 - Google Patents

過熱防止付スクロール機械

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JP3073018B2 JP05516497A JP51649793A JP3073018B2 JP 3073018 B2 JP3073018 B2 JP 3073018B2 JP 05516497 A JP05516497 A JP 05516497A JP 51649793 A JP51649793 A JP 51649793A JP 3073018 B2 JP3073018 B2 JP 3073018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1990年10月1日に『過熱防止付スクロール
機械』の名称により出願された米国出願第07/591,428号
の部分継続出願である。
本願発明は、スクロール型の機械に関し、特に機械を
過熱から保護するための特異な装置手段を有するスクロ
ール圧縮機に関する。
背景技術及び発明の開示 典型的なスクロール機械は、螺旋形のラップをその一
面に有する旋回スクロール部材と、前記ラップと互いに
係合される螺旋形のラップをその一面に有する非旋回ス
クロール部材と、前記旋回スクロール部材をその非旋回
スクロール部材の回りに旋回させる手段とを有し、前記
ラップは吸入域から排出域まで次第に減少する体積のポ
ケット(pocket)を形成する。
スクロール機械の特異な特徴の一つは、非常に高温の
排出ガス状態(これは多くの異なった状況にあった問題
により生じる高圧力比から起こったものである)がこれ
らの状態の間で高い側から低い側へリークさせる手段を
設けることによって解決できることであることが、発見
された。
従って、本願発明の主要な目的の一つは、簡単な温度
応答バルブを使用して構造上非常に簡単で、かつ容易に
取り付け及び検査ができ、所望の制御を効果的に与える
温度保護の改良を提供することである。本願発明のこの
バルブは、圧力開放とそれによる高温保護を与えるに、
特に吸入ガスがモータの冷却に使用されるモータ圧縮機
において、特別に良好であることが発見されている。こ
のことは、機械の設計された温度よりもはるかに高い排
出温度においてバルブが高い側から低い側へとリークを
生じることによる。圧縮機の吸入側にあるシェル(shel
l)の低部に配置されたモータの方へ向けられた排出流
体のこのリークは、本質的に機械に顕著なポンプ作用
(pumping)を生じさせ、その結果として生じたモータ
構成要素の熱蓄積(heat build−up)と相対的に冷たい
吸入ガスの流れの欠如により標準モータ保護装置が機械
を停止させる。従って本願発明は、(a)作動流体の充
填の損失や(b)冷却システムの密閉コンデンサファン
や(c)低圧状態または密閉吸入状態やまたは(d)ど
のような理由であれ過度の排出圧力状態から生じる過度
の排出温度からの保護を提供する。これらの望ましい状
態の全てはスクロール機械に、その所定の決められた体
積比によって機械に設計されるものよりも遙かに大きな
圧力比で機能させ、このことは次に過度の排出温度を生
じさせる。
上記及び他の目的と長所は、以下のより詳細な説明と
添付された図面を参照することによってより明確にな
る。
図面の簡単な説明 図1は本願発明の原理を具体化したスクロール機械の
図2の1−1線による部分垂直断面図。
図2は図1に示されたスクロール機械の部分的な断面
における平面図。
図3は図2の3−3線に沿ったスクロール機械による
部分垂直断面図。
図4は図2の矢印4の方向におけるスクロール機械に
よる部分垂直断面図。
図5は本願発明の第2実施例の熱応答バルブの開かれ
た状態を示す拡大垂直断面図。
図6は図5の実施例の平面図。
図7は本願発明の第3実施例の拡大垂直断面図。
図8は図7の実施例の平面図。
図9は本願発明の一部を形成する熱応答バルブで、そ
の通常閉鎖された状態を示す拡大垂直断面図。
図10は図9のものに類似して本願発明の装置の変更可
能な例を示す部分図。
好適実施例の詳細説明 本発明の多くの異なる形式のスクロール機械への組み
込みに適しているが、例示の目的で、本文では「低側
(low side)」型の密閉スクロールの冷凍モータ/圧縮
機(すなわち、モータと圧縮機が、図1に垂直断面で示
す如く、密閉シエル(外殻)内で吸入ガスにより冷却さ
れる)に組み込まれて説明される。概略的に言うと、圧
縮機は上端部にキャップ12を溶接した円筒状の密閉シェ
ル10を有し、このキャップには、通常の吐出弁(図示せ
ず)を随意で備える冷凍剤吐出器具14が設けられてい
る。シェルに取り付けられる他の要素には、横断方向に
延在する隔壁、すなわち仕切り16であって、キャップ12
がシェル10に溶接されているのと同じ点にて周囲を溶接
される隔壁と、所望の態様で複数点にてシェル10に取り
付けられる主軸受ハウジング18と、シェル内部に連通し
て配置され、ガス・デフレクタ(偏向具)を備える吸入
ガス入口器具17とがある。
横断面が隅部を丸めた、ほぼ正方形であるモータ・ス
テータ20が、シェル10へ圧入されている。ステータ上の
丸めた隅部間の平坦部は、ステータとシェル間に22で示
す通路を提供し、これら通路がシェルの頂部から底部へ
の潤滑剤の流れを容易にする。偏芯クランクピン26を上
端部に備えたクランクシャフト24が、主軸受ハウジング
18内の軸受28と下方軸受ハウジング41内の第2軸受42と
に回転可能に軸支されている。クランクシャフト24は下
端部に、通常の比較的大きな直径の、オイルポンプ作用
のある同心孔(ボア)43を有し、この孔は、該孔からク
ランクシャフトの頂部まで延びた、半径方向外方に傾斜
した、より小さな直径の孔30に連通する。シェル10内部
の下方部分には通常の態様で潤滑オイルが満たされ、ク
ランクシャフト底部のポンプは孔30と共に作用する主ポ
ンプであって、孔30が第2のポンプとして作用し、潤滑
流体を吸い上げて潤滑を要する圧縮機の種々の部分全て
へ送る。
クランクシャフト24は電気モータにより回転状に駆動
され、この電気モータは貫いて通る巻き線32を備えたス
テータ20と、クランクシャフト上に圧入され、1つ乃至
それ以上のカウンタウエイト(釣り合い錘)を備えたロ
ータ34とを含む。通常の形式のモータプロテクタ(サー
マルプロテクタ)35は、モータが通常の温度範囲を越え
ると該プロテクタがモータを消勢するように、モータ巻
き線32に近接して設けられている。
主軸受ハウジング18の上面には環状の平坦なスラスト
軸受面38が設けられ、このスラスト軸受面上に旋回スク
ロール部材40が配置され、旋回スクロール部材は、通常
のらせん(スパイラル)形ベーンないしラップ44を上面
に持つ鏡板42と、下面の環状スラスト面と、この環状の
平坦スラスト面から下方に突き出ている円筒状ハブ48と
を有し、円筒状ハブは該ハブ内にジャーナル軸受50を備
え、このジャーナル軸受内に回転状に駆動ブッシング52
が配設され、駆動ブッシングは内孔54を持ち、この内孔
内にクランクピン26が駆動状に配置されている。クラン
クピン26は一方の表面上に平坦部(図示せず)を備え、
この平坦部が孔54の一部分の平坦表面に駆動状に係合し
て、譲受人に係る米国特許第4,877,382号明細書に示さ
れている如き、半径方向に合致(コンプライアント)す
る駆動装置を提供している。この米国特許の開示は参考
として本文に組み込まれる。
ラップ44は、非旋回のスクロール部材58の一部を形成
している非旋回のスパイラル・ラップ56に噛み合い、非
旋回のスクロール部材は、このスクロール部材58の限定
された軸運動を可能にする所望の態様で、主軸受ハウジ
ング18に装着される。そのような装着の特定の態様は本
発明にとって重要ではないが、本実施例では、例示の目
的で、非旋回のスクロール部材58は複数の周方向に隔置
された装着ボス60を備え、これら装着ボスのうちの一つ
が図に示されており、各装着ボスは平坦な上面62と軸孔
64とを備え、この軸孔内には、図示の態様でボルト68に
より主軸受ハウジング18に締め付けられたスリーブ66が
枢動可能に配置されている。ボルト68は平坦な下面70を
備えた拡大頭部を備え、この平坦な下面が面62に係合し
て、非旋回のスクロール部材の軸線方向上方への、すな
わち分離する動きを制限し、反対方向への動きはラップ
56の下側先端面と旋回スクロール部材40の平坦な上面と
の軸係合によって制限される。非旋回スクロールのサス
ペンション(suspension)系統の一層詳細な説明につい
ては、出願の譲受人に係る共に係続中の、スクロール機
械用の非旋回スクロール装着装置と題した、1990年10月
1日出願の出願第07/591,444号を参照されたい。この出
願の開示は参考として本文に組み込まれる。
非旋回スクロール部材58は、上方で開口した凹部74と
連通した吐出通路72を中央部に備えている。この凹部74
は、仕切り16に形成された開口75を介して、キャップ12
及び仕切り16によって画成された吐出マフラー室76と流
体連通している。中間リリーフ弁220が吐出マフラー室7
6とシェル10との間に設けられている。この中間リリー
フ弁220は、ある特定の過剰圧力で開いて、加圧気体を
吐出マフラー室76から導管システム200に放出する。非
旋回スクロール部材58は、その上側表面に、平行な同軸
側壁を備えた環状凹部78を有する。この環状凹部78に
は、吸入下で気体の存在から凹部78の底部を隔離し、圧
力を吐出するように構成された環状浮動シール80が軸方
向相対移動可能でシール可能に設けられていて、凹部78
の底部が通路81を介して中間流体圧力源と流体連通状態
に置かれ得る。従って、非旋回スクロール部材58は、該
スクロール部材58の中央部に作用する吐出圧力及び凹部
78の底部に作用する中間圧力に起因する力によって旋回
スクロール部材に対して軸方向に偏倚せしめられている
ことになる。この軸方向圧力偏倚やスクロール部材58を
制限された軸方向移動可能状態で支持する種々の技術に
ついては、出願人(譲受人)の前述の米国特許第4,877,
328号明細書にもっと詳しく書いてある。
両スクロール部材の相対回転は、スクロール部材58の
直径方向の反対側のスロット86(一方が図示されてい
る)に摺動可能に配置された第一対のキー84(一方が図
示されている)とスクロール部材40の直径方向の反対側
のスロットに摺動可能に配置された第二対のキー84(図
示せず)とを備えたリング82を有する通常のオルダム継
手によって防止されている。
浮動シール80の構成の詳細自体は本発明の部分ではな
いけれども、シール80は、例えば、同軸のサンドイッチ
構造で、直立した一体的な突起102を複数個等間隔に備
えた環状基板ないしベースプレート100を有する。各突
起102は、太い基部104を有する。基板100上には、基部1
04が挿入される孔を複数個等間隔に備えた環状ガスケッ
ト106が配置されている。基板100の頂部上には、ガラス
充填PTFEで形成され常態では平らな同一の一対の下側リ
ップシール108が配設されている。シール108は、基部10
4が挿入される孔を複数個等間隔に備えている。シール1
08の頂部上には、基部104が挿入される孔を複数個等間
隔に備えた環状スペーサ板110が配設されている。スペ
ーサ板110の頂部上には、リップシール108と同じ材料か
らなり常態では平らな同一の一対の上側リップシール11
2が配設されている。上側リップシール112は、突起102
が挿入される孔を複数個等間隔に備えた環状上側シール
板114によって同軸位置に保たれている。シール板114の
内周近傍には、上方に突出した平板状シールリップ116
が設けられている。この組立体は、118で示すように、
各突起102の端部をすえ込む乃至かしめることによっ
て、一体的に固定される。
このシール組立体全体は、三つの別々のシール、即
ち、第1図に示すように、124及び126で示す内径シー
ル、128で示す外径シール128、並びに130で示す頂部シ
ールを備える。シール124はリップシール108の内周と凹
部78の内壁とのあいだにあり、シール126はリップシー
ル112の内周と凹部78の内壁とのあいだにある。シール1
24及び126は、凹部78内の中間圧力下の流体を、凹部74
内の吐出圧力下の流体から隔離ないし分離する。シール
128は、リップシール108の外周と凹部78の外壁との間に
あり、凹部78内の中間圧力下の流体を、シェル10内の吸
入圧力下の流体から隔離ないし分離する。シール130は
リップシール116と仕切り16の開口75を取り囲む環状磨
耗(wear)リング132との間にあり、吸入圧力の流体
を、シール組立体の頂部を横切る吐出圧力の流体から隔
離ないし分離する。シール80の構造の詳細は、本件出願
人(ないし譲受人)の米国特許出願として米国特許庁に
同時継続中で発明の名称が『浮動シール』なる米国特許
出願番号07/591,454号(米国特許出願日1990年10月1
日)にもっと詳しく書いてあり、この内容は、この参照
によってここに組み込まれるものとする。
圧縮機は、好ましくは、転向器ないしデフレクタ19を
介して入ってくる吸入気体の一部がシェル内に逃がされ
モーターの冷却を助けるように構成された『低側』型で
ある。戻り吸入気体の流れが十分ある限り、モーターは
所望の温度範囲内に留まることになろう。しかしなが
ら、この流れが大幅に落ちると、冷却ができなくなっ
て、モーター保護器ないしプロテクタ35が、モーターを
停止させる(shut down)ことになろう。
導管システム200を除き、今まで大まかに説明してき
たスクロール圧縮機は、当業者に既知のものであるか、
出願人の継続中の別の特許出願の主たる構成要件であ
る。本発明の基本的特徴を含む詳細な構成は、参照番号
134で総称する新規な感温弁装置ならびに参照番号200で
総称する、モータ室近隣の吐出ガスを導くためのシステ
ムにある。感温弁装置134および中間リリーフ弁220は、
吐出ガスの温度や圧力が過剰となると、圧縮機の昇圧作
用をほとんど停止させる。昇圧作用の停止により、モー
タの通常の冷却ガス流を失うこととなり、過剰温度の吐
出ガスは、モータ室の下部に直接導かれ、この部分で吐
出ガスはモータの周りを巡ると共に、モータを通過して
ステータ20ならびに巻線32の温度を上昇させる。循環す
る過剰温度吐出ガスに関連するステータ20と巻線32の温
度上昇は、標準のモータプロテクタ35を加熱するので、
次いでプロテクタ35によりモータを停止する。
本発明の感温弁装置は、図3および図9に明瞭に図示
するように、凹部74の底部に設けられ、小径の管状同軸
周辺ステップ138,140を有する円形の弁キャビテイ136で
構成されている。キャビテイ136の底部は、円形横断面
の軸方向流路142と連通し、さらにこの流路142が径方向
流路144と連通するとともに、流路144の径方向外方出口
端部がシェル10内の吸引ガスと連通する導管システム20
0に連通している。この導管システム200は、第1略部分
的環状部202と、漏斗部204と、第2の部分的環状部206
とで構成されている。第1の略部分的環状部202は、径
方向流路114と中間リリーフ弁220の双方に連通するよう
な形態となっている。環状部202の実際の形状は、モー
タ及び圧縮装置の上部の開放領域にスムースにはめ込ま
れるようにしたものである。環状部202は、円形開口208
を有し、この開口208は径方向流路144に連通している。
環状部202は、この過剰温度この過剰温度の吐出ガスの
アキュムレータの役割を成すものである。環状部202
は、さらに中間リリーフ弁220を取り囲み、リリーフ弁2
20により放出された過剰圧力の吐出ガスをシェル10内の
特定領域に指向させている。
環状部202は、漏斗部204と連通し、過剰温度吐出ガス
を漏斗部204と連通する環状部206に導くようになってい
る。環状部206の吐出端は、過剰温度吐出ガスを図3に
示すシェル10の下部、すなわち正確にはステータ20と外
方シェル10との間に径方向に延材する流路22の一つに指
向させるように位置づけられている。この過剰吐出ガス
が流路22ならびにモータステータ20の周りの領域を通っ
て循環する。このガスは、図3の矢印で示すように、モ
ータ20とロータ34との間の隙間を通して吸引される。過
剰温度吐出ガスは、モータプロテクタ、モータステー
タ、巻線ならびにロータを更に熱する役割をなす。熱の
上昇は、通常の冷却吸引ガスの損失と組合わさってモー
タプロテクタ35を作動してモータを停止させる。
流路142とキャビテイ136の平面状の底部との交差部
は、円形の弁座を画成し、円形でわずかに球面状のかな
り薄い皿状のバイメタル弁146の球面状中央バルブ作用
部がこの弁座に配置されている。さらにバイメタル弁14
6は、球面状部より外方位置する複数の貫通孔148を有し
ている。
弁146は、環状でほぼスパイダ状のリテイナリングリ
ング150により定位置に保持されている。このリテイナ
リングリング150は、開放中央部と複数の隔置した外方
に延びる指部152とを有しており、この指部152が画成す
る外径は、通常時キャビテイ136の側壁が画成する外径
よりわずかに大きいものである。弁146を定位置に組み
付け後、その底がステップ138に安定するまで、押し込
まれる。よってリテーナ150は、キャビテイ136の側壁に
ひっかかる指部152により定位置に保持される。図9に
おいて、弁146は、常時閉止位置にあるように図示され
ている(すなわち、その外周リムをリテーナリング150
とステップ140との間に置き、その中央バルブ作用部が
流路142を閉じた状態で下方に向けてわずかに円錐状と
なっている)。
弁146は凹部74内に配置されているので、排気がスク
ロールラップから出る地点の非常に近くで、弁146全体
が排気温度にさらされる。(最終のスクロール圧縮ポケ
ット内に存在する排気の実際の温度に、検知される排気
温度が近いほど、機械は排気圧に応答してより正確に制
御される。)バイメタル弁146の材質は、従来のように
選択され、排気温度が過剰と考えられる所定値に達する
時、弁は、その外周係合段であるステップ140で上方へ
僅かに凹みその中心弁部分が弁座から持ち上げられるそ
の開口位置にスナップ動作する。この位置で、高圧排出
流体は、貫通孔148と流路142と144を介して、環状部202
と漏斗部204と第2の部分的環状部206へ、そして最終的
にシェル10の下方部分にまで漏れ出る。この漏れは、排
気を再循環させ、従って、冷たい吸い込みガスの流入を
減少させ、その結果として、モーターが冷媒の流れ即ち
比較的冷たい吸い込みガスの流入を失う。モータープロ
テクター35とモーター巻き線とステーターは、比較的高
温の排気と減少された吸い込みガスの流れの両方により
温度上昇する。モーター巻き線とステーターは、モータ
ープロテクター35に伝わる熱の脱熱器として作用し、圧
縮機を閉鎖する。
過剰温度排気が直接に吸気チャンバーに流入すると、
圧縮機の吸入動作は過剰温度気体のシェル10内での循環
量を制限する。過剰温度気体は圧縮機を再び貫通過しそ
の温度は更に上昇する。排気温度のこのような連続的な
上昇は、モータープロテクター35が動作するまで続く。
排気の制限された再循環により生じる遅れは排気がその
所望の温度以上の温度になることを可能にする。過剰温
度排気をシェル10の下方部分に導き且つそれを図3に示
されるようにモーター室を貫通して循環させることによ
り、モータープロテクターと、モーターステーターと巻
き線は加熱され、より信頼性があり予測できるように、
モータープロテクター35を作動させる。
図5と6の実施例において、感温弁装置134は凹部74
内よりむしろ隔壁16上に配置され、或る圧縮器の形態に
おいては、相当な空間の抑制となり得る。感温弁装置13
4は、流体穴160内の隔壁16に固定される嵌め合い部158
内に装着され、嵌め合い部158の底部は穴160の底部から
僅かに離されて凹み162を形成する。感温弁装置の頭部
は排出マフラー室76内の排気に露出され、過剰温度が加
えられると弁146は開口して排出マフラー室から弁と通
路142を通過して凹み162内に漏れ出ることを許容する。
そこから、漏れ気体は、磨耗リング132の外側に配置さ
れる軸線方向通路164を通って、軸線方向通路164と連通
する導管システム200の部分的環状部分202内に流入す
る。この他の機能は、図1−4の実施例と全く同じであ
る。
図7と8の実施例は、L形管168が設けられることを
除いて、図5と6の実施例の形態及び機能とほぼ同じで
あり、L形管168の一端部は、嵌め合い部158内の穴170
内に配置されて弁凹み136と連通し、もう一方の端部は
吐出通路72に直に隣接して、弁が圧縮機構により近い温
度により感応するようにする。検知される温度が実際の
圧縮機排気温度に近い程、制御の精度と信頼性が向上す
る。
図10は、L形プラスチック延長管152が弾性シール156
を使用して通路144内の座ぐり穴154内に挿入されて、流
路144から圧縮機の吸入領域を越して下方へ更にモータ
ー室の近くまで、気体をバイパスさせ或いは洩らし、吸
入気体の望ましくない過剰な過熱を減少させ且つモータ
ー温度を上昇させる。プロテクターを作動させるように
モーターを加熱することを意図するにも係わらず、吸入
気体や排気をすでにこの地点にあるより熱くすることは
良くない。余りに過剰な排気温度は、潤滑剤や圧縮機を
損傷させる。
これらの特定の実施例に関して本発明は説明された
が、請求項に記載されることを除いて、如何なる限定も
意図されない。当業者は、本明細書と図面を研究後に
は、本発明の核心から離れることなく、他の改変実施例
を実現するだろう。
フロントページの続き (72)発明者 カルカーニ,サニル エス. アメリカ合衆国 45324 オハイオ州フ ェアーボーン ロックデール ドライブ 2195,アパートメント 2 (56)参考文献 特開 平4−272490(JP,A) 実開 昭60−66892(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 29/10 321 F04C 18/02 311

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)モータキャビテイを有する密閉シェ
    ルと、 (b)該シェル内に配置されかつ一つの面に第1のスパ
    イラルラップを有する第1スクロール部材と、 (c)該シェル内に配置されかつ一つの面に第2のスパ
    イラルラップを有し、そして、前記第1スクロール部材
    と噛み合う第2スクロール部材と、 (d)前記モータキャビテイ内に配置されて前記第1ス
    クロール部材を前記第2スクロール部材に対して旋回さ
    せ、これにより、前記両ラップに吸入圧力にある吸入区
    域から吐出圧力にある吐出区域まで次第に減少するポケ
    ットを形成させるモータと、 (e)前記シェル内に吸入ガスを導入する手段と、 (f)一端において前記吸入圧力より高い圧縮機からの
    加圧ガスの感知区域と流体連通し他端において前記シェ
    ルの前記モータキャビテイに流体接続された通路を形成
    する通路手段と、 (g)該通路手段内に配置されて該通路手段を通るガス
    の流れを制御する弁手段であって、前記感知区域内にお
    ける所定の値を越えた感知された状態に応答して前記通
    路手段を開いて前記感知区域から前記シェルの前記モー
    タキャビテイへの加圧ガスの漏洩を許容する、前記弁手
    段と、 (h)サーマルプロテクタが所定の過大温度に達した時
    に前記モータを消勢するべく前記モータと協働するサー
    マルプロテクタであって、前記加圧ガスの前記漏洩が前
    記モータおよび前記サーマルプロテクタ内の温度を上昇
    させ、それによって、前記サーマルプロテクタを前記所
    定の過大温度に達しせしめて前記モータを消勢するよう
    にする、前記サーマルプロテクタと、 を具備したスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】前記弁手段が熱応答形弁であり、前記感知
    された状態がガスの温度である請求項1に記載のスクロ
    ール圧縮機。
  3. 【請求項3】前記弁手段がバイメタル弁要素を備えた請
    求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】前記弁要素が円形のデイスク形状でありか
    つ概略球形の中央弁部分を有し、前記通路手段が前記球
    形の中央弁部分により係合される弁シールとして作用す
    る環状の肩部を含む請求項3に記載のスクロール圧縮
    機。
  5. 【請求項5】前記弁手段がそれの前後差圧により通常は
    閉状態に保たれる請求項4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 【請求項6】前記弁要素が、開弁時にガスの流れを許す
    ための、前記弁部分から隔たる複数の貫通孔を有する請
    求項4に記載のスクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】前記第2スクロール部材を貫通する吐出通
    路を形成する手段を更に具備し、各圧縮サイクルの終り
    に加圧されたガスが該吐出通路を通って前記ポケットを
    退出し、前記弁手段が該吐出通路の壁内の弁キャビテイ
    内に配置されている請求項1に記載のスクロール圧縮
    機。
  8. 【請求項8】前記吐出通路が前記ポケットからの吐出ガ
    スを受けとるための比較的小径の第1の軸方向穴と、該
    第1の軸方向穴から吐出ガスを受けとる比較的大径の第
    2の軸方向穴とを備え、前記キャビテイが前記第1の軸
    方向穴の出口に隣接する前記第2の軸方向穴内にある請
    求項7に記載のスクロール圧縮機。
  9. 【請求項9】前記第2の軸方向穴が比較的平坦で横向き
    の軸方向内方の面を有し、前記第1の軸方向穴が該面か
    ら延びており、前記弁キャビテイが該面内に配置されて
    いる請求項8に記載のスクロール圧縮機。
  10. 【請求項10】前記感知区域内のガスが吐出圧力にある
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  11. 【請求項11】前記通路手段が前記第2スクロール部材
    において始まってそれの外周部まで半径方向に延びてい
    る請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  12. 【請求項12】前記半径方にのびる通路手段の出口と流
    体連通する入口と前記シェルの前記モータキャビテイ内
    にある出口とを有するダクト手段を更に具備する請求項
    11に記載のスクロール圧縮機。
  13. 【請求項13】前記弁手段が圧力応答形弁であり、前記
    感知された状態がガスの圧力である請求項1に記載のス
    クロール圧縮機。
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