JP2567712B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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    • Y10T137/7722—Line condition change responsive valves
    • Y10T137/7837—Direct response valves [i.e., check valve type]
    • Y10T137/7838—Plural
    • Y10T137/7839—Dividing and recombining in a single flow path

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この発明は固定スクロールと揺動スクロールとをかみ
合わせて圧縮を行うスクロール圧縮機の改良に関する。
（ロ）従来の技術 従来一般のスクロール圧縮機は固定スクロールに対し
て揺動スクロールを自転しないように公転させて圧縮空
間を外方から内方に向かって縮小させながら冷媒を圧縮
させ、圧縮空間が吐出孔に連通したときに、この圧縮空
間の冷媒を吐出させているため、ラップの巻き数と吐出
孔の大きさによって圧縮比が決まり、蒸発温度の異なる
冷凍機に使用する場合には圧縮機の種類を多くしなけれ
ばならなかった。そこで、従来のスクロール圧縮機は、
吐出孔に吐出弁を取り付けて圧縮比を変えられるように
し、同一の圧縮機でいろいろな蒸発温度に対応できるよ
うにしていた（特公昭63−58271号公報参照）。
（ハ）発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来のスクロール圧縮機は吐出孔に吐
出弁を取付けて圧縮比を変えて蒸発温度の異なる冷凍機
に組込めるようにしているため、圧縮空間から吐出孔へ
流れる冷媒流に連続性がなくなり、吐出弁が開閉動作
し、吐出孔の径が大きいと吐出弁の板厚を厚くしなけれ
ばならず開閉動作により当り音が大きくなるとともに、
電動要素でスクロール圧縮要素が逆回転された場合に吐
出孔が吐出弁で塞がれ、冷媒の供給されない状態で運転
されて圧縮空間内が真空となり、この圧縮空間と密閉容
器内との圧力差で固定スクロールと揺動スクロールとが
圧接されてクリアランスが減少して焼付けを起こす問題
があった。
この発明は上記の問題を解決するもので、吐出弁の開
閉動作時の当り音を低減するスクロール圧縮機を提供す
ることを目的としたものである。
また、この発明はスクロール圧縮要素が逆回転して吐
出弁で吐出孔が塞がれた場合でも圧縮空間内に冷媒が供
給されるようにして真空引き運転が行われないようにし
たスクロール圧縮機を提供することを目的としたもので
ある。
（ニ）課題を解決するための手段 この発明は密閉容器内に回転軸を有する電動要素と、
この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを収納
し、このスクロール圧縮要素を、回転軸の軸受を中央に
有するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設させ
た固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合っ
てかみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動ス
クロールと、この揺動スクロールと固定スクロールとで
形成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって次
第に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固定
スクロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動ス
クロールを固定スクロールに対して自転しないように公
転させる継手手段とで構成し、前記固定スクロールに圧
縮空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔
を設けたスクロール圧縮機において、前記固定スクロー
ルに吐出孔に連通する複数の吐出ポートを有するバルブ
プレートを設け、かつ、このバルブプレートに複数の吐
出ポートを開閉する夫々独立した吐出弁を取付けたもの
である。
この発明は密閉容器内に回転軸を有する電動要素と、
この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを収納
し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央に有
するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設させた
固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合って
かみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動スク
ロールと、この揺動スクロールと固定スクロールとで形
成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって次第
に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固定ス
クロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動スク
ロールを固定スクロールに対して自転しないように公転
させる継手手段とで構成し、前記固定スクロールに圧縮
空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔を
設けたスクロール圧縮機において、前記固定スクロール
に吐出孔に連通する複数の吐出ポートを有するバルブプ
レートを設け、かつ、このバルブプレートに複数の吐出
ポートを開閉する夫々独立した吐出弁と、吐出孔と低圧
部との間にこの低圧部から吐出孔への冷媒の流れを許容
する逆止弁装置とを設けたものである。
（ホ）作 用 この発明は上記のように構成したことにより、吐出孔
に連通する複数の吐出ポートを夫々独立した吐出弁で開
閉し、これらの吐出弁の開閉動作による一個当りの騒音
を小さくして当り音での騒音を低減できるようにしたも
のである。
また、この発明は上記のように構成したことにより、
スクロール圧縮要素の吐出孔と低圧部との間にこの低圧
部から吐出孔へ向かって冷媒の流れを許容する逆止弁装
置をバルブプレートに設け、前記スクロール圧縮要素の
揺動スクロールが逆回転して吐出ポートが吐出弁で塞が
れたときに逆止弁装置を開放し、低圧部から吐出孔へ冷
媒を流して圧縮空間が真空状態となるのを防止するよう
にしたものである。
（ヘ）実施例 以下この発明を第１図乃至第５図に示す実施例に基づ
いて説明する。
１は密閉容器で、この容器内には上側にスクロール圧
縮要素２が、下側にこの圧縮要素を駆動する電動要素３
が夫々収納されている。４はフレームで、このフレーム
には、この中央に回転軸５を軸支する軸受部６が設けら
れている。スクロール圧縮要素２は固定スクロール７と
揺動スクロール８とで構成されている。固定スクロール
７は密閉容器１の内壁に圧接してこの容器内を高圧室９
と低圧室10とに区画する円板状の鏡板11と、この鏡板の
一方の面周縁に突出された環状壁12と、この環状壁で囲
まれ鏡板11に立設されたインボリュート状またはこれに
近似の曲線からなる渦巻き状のラップ13とで構成されて
いる。そして、固定スクロール７は環状壁12及びラップ
13の突出方向を下方としている。
揺動スクロール８は円板状の鏡板14と、この鏡板の一
方の面に立設されたインボリュート状またはこれに近似
の曲線からなる渦巻き状のラップ15と、鏡板14の他方の
面の中央に突出されたピン部16とで構成されている。そ
して、揺動スクロール８はラップ15の突出方向を上方と
して、このラップが固定スクロール７のラップ13に向か
い合ってかみ合うようにして内部に複数の圧縮空間17を
形成するようにしている。この圧縮空間は外方から内方
へ向かって次第に縮小して吸込室18の冷媒を圧縮するよ
うにしている。
固定スクロール７の鏡板11には中央に圧縮空間17に連
通する吐出孔19が設けられている。
20は回転軸５の先端に設けられて揺動スクロール８の
ピン部16を挿入するボス穴で、このボス穴の中心は回転
軸５の軸心と偏心して設けられている。21は固定スクロ
ール７に対して揺動スクロール８を自転しないように円
軌道上を公転させるオルダム継手である。フレーム４の
外周にはスクロール圧縮要素２の吸込室18に冷媒を導く
吸込通路22が設けられている。23は密閉容器１に取付け
られた吸込管で、この吸込管は電動要素３の下方で密閉
容器１内の低圧室10に連通している。24は密閉容器１の
上部に取付けられた吐出管で、この吐出管は密閉容器１
内の高圧室９に連通している。
25はバルブプレートで、このバルブプレートは固定ス
クロール７の鏡板11に取付けられている。バルブプレー
ト25には複数の吐出ポート26,27,28,29と、これらの吐
出ポートと鏡板11の吐出孔19とを連通する第１空間30と
が設けられている。31,32,33,34は各吐出ポート26,27,2
8,29を開閉する吐出弁で、これらの吐出弁は夫々独立し
てバルブプレート25に取付けられている。
35は逆止弁装置で、この逆止弁装置はバルブプレート
25に設けられた第１空間30に連通する第２空間36内で鏡
板11に取付けられている。そして逆止弁装置35は吸込通
路22に連通するように設けた通路37の冷媒の流れを一方
向に許容するように設けられている。
このように構成されたスクロール圧縮機において、電
動要素３を回転させると、その回転力が回転軸５を介し
て揺動スクロール８に伝えられる。すなわち、揺動スク
ロール８は回転軸５のボス穴20にこの回転軸の軸心に対
して偏心して挿入されたピン部16で駆動され、オルダム
継手21で固定スクロール７に対して自転しないように円
軌道上を公転させられる。そして、固定スクロール７と
揺動スクロール８とはこれらのスクロールで形成された
圧縮空間17を外方から内方へ向かって次第に縮小させ、
吸込管23から密閉容器１内の低圧室10に流入して電動要
素３を通りフレーム４の外周の吸込通路22から吸込室18
に流れる冷媒を圧縮している。この圧縮された冷媒は固
定スクロール７の吐出孔19から第１空間30を介して各吐
出ポート26,27,28,29へ流れ、これらの吐出ポートの吐
出弁31,32,33,34を開放して高圧室９内に吐出され、吐
出管24から密閉容器１外に吐出される。
吐出弁31,32,33,34は夫々独立して各吐出ポート26,2
7,28,29に設けることにより、圧縮空間18で圧縮された
冷媒を吐出孔19から第１空間30内に吐出させ、この第１
空間から吐出ポート26,27,28,29に流れる冷媒で開閉動
作させても一個当りの当り音による騒音を小さくさせら
れ、バルブ音による騒音を低減できるようにしている。
また、吐出ポート26,27,28,29は吐出孔19に第１空間
を介して連通することにより、夫々孔径を小さくさせら
れ、吐出弁31,32,33,34の板厚を薄くできるようにして
いる。
スクロール圧縮要素２の揺動スクロール８が正回転す
る正常運転時、逆止弁装置35は第１空間30を流れる冷媒
の圧力が作用する第２空間36内の高圧圧力と、通路37に
作用する低圧圧力との圧力差により、この通路を塞ぎ、
第１空間30内の冷媒が吸込通路22にリークしないように
している。スクロール圧縮要素２の揺動スクロール８が
逆回転する異常運転時、逆止弁装置35は圧縮空間17内の
冷媒が内方から外方に向かって流れて第１空間30内の圧
力が低下し、この第１空間内の圧力が吸込通路22内の圧
力よりも小さくなると、通路37を開放して吸込通路22内
の冷媒が第１空間30を介して圧縮空間17内に供給され、
この圧縮空間内が真空にならないようにしている。そし
て、スクロール圧縮要素２は固定スクロール７と揺動ス
クロール８とが密閉容器１内と圧縮空間17内との圧力差
で圧接しないようにして焼付けを起こさないようにして
いる。
（ト）発明の効果 以上のようにこの発明によれば、吐出孔に連通する複
数の吐出ポートを有するバルブプレートを固定スクロー
ルに取付け、かつ、このバルブプレートに複数の吐出ポ
ートを開閉する夫々独立した吐出弁を設けたのであるか
ら、前記吐出弁の板厚を薄くしてこの吐出弁の開閉動作
による当り音を小さくできるとともに、吐出弁の板圧の
強度を損なわないようにできるものである。
また、他の発明によれば、バルブプレートに逆止弁装
置を設けたのであるから、吐出弁を設けたスクロール圧
縮要素の逆回転運転時の真空引きによる摩耗を簡単な装
置で防止できるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
第１図はこの発明の一実施例を示すスクロール圧縮機の
断面図、第２図は同じく固定スクロールにバルブプレー
トを取付けた状態を示す要部拡大断面図、第３図は同じ
く固定スクロールにバルブプレートを取付けた状態を示
す平面図、第４図は同じくバルブプレートの平面図、第
５は同じくバルブプレートの底面図である。 １……密閉容器、２……スクロール圧縮要素、 ３……電動要素、４……フレーム、５……回転軸、６…
…軸受部、７……固定スクロール、８……揺動スクロー
ル、11,14……鏡板、13,15……ラップ、17……圧縮空
間、19……吐出孔、21……オルダム継手、25……バルブ
プレート、26,27,28,29……吐出ポート、31,32,33,34…
…吐出弁、35……逆止弁装置。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】密閉容器内に回転軸を有する電動要素と、
    この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを収納
    し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央に有
    するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設させた
    固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合って
    かみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動スク
    ロールと、この揺動スクロールと固定スクロールとで形
    成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって次第
    に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固定ス
    クロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動スク
    ロールを固定スクロールに対して自転しないように公転
    させる継手手段とを備え、前記固定スクロールには圧縮
    空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔が
    設けられたスクロール圧縮機において、前記固定スクロ
    ールには吐出孔に連通する複数の吐出ポートを有するバ
    ルブプレートが設けられ、かつ、このバルブプレートに
    は複数の吐出ポートを開閉する夫々独立した吐出弁が取
    付けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項２】密閉容器内に回転軸を有する電動要素と、
    この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを収納
    し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央に有
    するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設させた
    固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合って
    かみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動スク
    ロールと、この揺動スクロールと固定スクロールとで形
    成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって次第
    に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固定ス
    クロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動スク
    ロールを固定スクロールに対して自転しないように公転
    させる継手手段とを備え、前記固定スクロールには圧縮
    空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔が
    設けられたスクロール圧縮機において、前記固定スクロ
    ールには吐出孔に連通する複数の吐出ポートを有するバ
    ルブプレートが設けられ、かつ、このバルブプレートに
    は複数の吐出ポートを開閉する夫々独立した吐出弁と、
    吐出孔と低圧部との間にこの低圧部から吐出孔への冷媒
    の流れを許容する逆止弁装置とが設けられていることを
    特徴とするスクロール圧縮機。
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