JP3072164B2 - 油入電気機器用タンクの製造方法 - Google Patents

油入電気機器用タンクの製造方法

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JP3072164B2
JP3072164B2 JP3290212A JP29021291A JP3072164B2 JP 3072164 B2 JP3072164 B2 JP 3072164B2 JP 3290212 A JP3290212 A JP 3290212A JP 29021291 A JP29021291 A JP 29021291A JP 3072164 B2 JP3072164 B2 JP 3072164B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波形放熱板により側壁
部を構成する油入電気機器用タンクを製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】油入電気機器用のタンクとして、側壁部
に波形放熱板を用いたものが多く用いられている。図8
(A),(B)に示したように、波形放熱板1は、山部
1aと谷部1bとが交互に並ぶように波付け成形された
比較的薄い波付け板(通常は鋼板が用いられる。)1´
の各山部1aの幅方向の両端を溶接部1cにより密封し
た構造を有するもので、各山部1aの内部に油道が形成
されている。このような波形放熱板1は、油入電気機器
用タンクの側壁部を構成する材料として既に周知のもの
である。
【0003】従来、上記の波形放熱板を用いて油入電気
機器用タンクを製造する場合には、先ず図9(A)に示
すように、下部枠体2と、フランジ部を有する上部枠体
3と、両枠体の各コーナ部に位置する4つの断面L字形
の支柱4とを溶接により接合して枠組5を形成した後、
前記下部枠体2及び上部枠体3に波形放熱板1を溶接し
て側壁部を構成し、次いで下部枠体2に底板を溶接する
ようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、最初に
上部枠体3を組み立てる方法をとると、支柱4に寸法誤
差、曲り、ねじれ等がある場合に上部枠体3に歪みが生
じ易いため、タンクの仕上がりが悪くなるという問題が
あった。また枠組の歪みが大きい場合には、波形放熱板
1と枠組5とを正確に合わせることができなくなって波
形放熱板の溶接を旨く行うことができなくなるため、枠
組の歪みを修正する面倒な作業が必要になるが、一度組
み上げた枠組の歪みを修正することは難しいため、タン
クの組立てに多くの手間を要するという問題があった。
【0005】また底板を取付ける際には、クレーン等を
用いて全体を反転させる面倒な作業を必要とするため、
大掛かりな製造設備が必要になる上に作業性が悪いとい
う問題があった。
【0006】本発明の目的は、波形放熱板を用いて寸法
精度が高い油入電気機器用タンクを容易に製造すること
ができるようにした油入電気機器用タンクの製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ほぼ矩形状の
下部枠体及び上部枠体と、波形放熱板からなっていて下
端及び上端がそれぞれ下部枠体及び上部枠体に溶接され
た側壁部とを備えた油入電気機器用タンクを製造する方
法に係わるものである。
【0008】本発明においては、ほぼ矩形状の下部枠体
の4つの辺の内、相対する1対の辺を側壁位置決め用の
基準辺として定める。基準辺として定める1対の辺は、
矩形の短辺でも良く、長辺でも良い。
【0009】尚本明細書において、下部枠体及び上部枠
体の形状を単に矩形状とせずに「ほぼ矩形状」としてい
るのは、枠体の各コーナ部が厳密に直角をなす正確な矩
形(正方形を含む)を呈する場合だけでなく、各コーナ
部にアールが付けられた矩形を呈する場合や、各コーナ
部が角を斜めに落とした形状に形成される場合等をも包
含する趣旨である。
【0010】請求項1に記載した発明においては、波形
放熱板を各基準辺とその両側のコーナ部付近とに沿うよ
うにほぼコの字形の形状に成形してコの字形放熱板を形
成した後、該コの字形放熱板の両端に、該コの字形放熱
板の幅寸法(タンクの高さ方向に計った寸法)よりも短
い短冊状の補強板を配置し、各補強板の両端をコの字形
放熱板の幅方向の両端よりも内側に位置させた状態で、
かつ各補強板の一部を各コの字形放熱板の両端から突出
させた状態で各補強板を各コの字形放熱板の両端に溶接
して第1の側壁構成体を形成する工程と、波形放熱板に
より下部枠体の基準辺以外の他の2辺に沿う第2の側壁
構成体を形成する工程とを行って、第1の側壁構成体と
第2の側壁構成体とを製作する。
【0011】そして下部枠体に底板を取付けた後、該下
部枠体の各基準辺とその両側のコーナ部とに第1の側壁
構成体の下部を添わせ、かつ各第1の側壁構成体の両端
の補強板を下部枠体の上に載せた状態で該第1の側壁構
成体を下部枠体に位置決め仮固定する。しかる後、下部
枠体に仮固定された1対の第1の側壁構成体の上に上部
枠体を載せ、第1の側壁構成体を下部枠体及び上部枠体
に溶接する。次いで下部枠体と1対の第1の側壁構成体
と上部枠体とからなる組立体に第2の側壁構成体を溶接
し、第1の側壁構成体と第2の側壁構成体とにより側壁
部を構成する。また請求項2に記載した発明において
は、下部枠体の相対する1対の辺を側壁位置決め用の基
準辺とし、波形放熱板により各基準辺に沿う第1の側壁
構成体を形成する工程と、波形放熱板により基準辺以外
の他の2辺に沿う第2の側壁構成体を形成する工程と、
第1の側壁構成体の両端に該側壁構成体の幅寸法より短
くかつ下部枠体のコーナ部と同じ断面形状を有する支柱
を配置して、各支柱の両端を第1の側壁構成体の両端よ
りも内側に位置させた状態で該支柱を第1の側壁構成体
に溶接する工程とを行う。
【0012】そして、下部枠体に底板を取付けた後該下
部枠体の各基準辺に第1の側壁構成体を添わせ、該第1
の側壁構成体の両端に溶接された支柱を下部枠体のコー
ナ部の上に載せた状態で該第1の側壁構成体及び支柱を
下部枠体に位置決め仮固定する。次いで下部枠体に仮固
定された支柱の上に上部枠体を載せるとともに、第1の
側壁構成体の上部を上部枠体に添わせる。その後第1の
側壁構成体及び支柱を下部枠体及び上部枠体に溶接し、
下部枠体と1対の第1の側壁構成体と支柱と上部枠体と
からなる組立体に第2の側壁構成体を溶接して、第1の
側壁構成体と第2の側壁構成体と支柱とにより側壁部を
構成する。
【0013】
【作用】本発明では、下部枠体の相対する辺を基準辺と
して定めて、この基準辺に先ず第1の側壁構成体を位置
決め仮固定する。この第1の側壁構成体の位置決めの際
には、未だ従来の方法において組み立てられていたよう
な枠組に相当するものは構成されていないため、第1の
側壁構成体の下部枠体に対する位置は容易に調整でき
る。従って第1の側壁構成体を下部枠体に対して正確に
位置決めして仮固定することができる。
【0014】上部枠体は下部枠体に正確に位置決めされ
て仮固定された第1の側壁構成体の上に配置されるた
め、該上部枠体の位置決めも容易かつ正確に行うことが
できる。従って、第1の側壁構成体を下部枠体及び上部
枠体に溶接することにより、上下の枠体と第1の側壁構
成体との組立体を高い寸法精度で組み立てることができ
る。第2の側壁構成体は、この寸法精度が高い組立体に
溶接するため、その取付けを正確に行うことができる。
【0015】尚第1の側壁構成体の下部枠体に対する位
置決め及び上部枠体の位置決めは、補強板または支柱を
ストッパとして行われるため、補強板または支柱の長さ
の寸法精度及び補強板または支柱の溶接位置の精度を正
確に出しておくことが必要であるが、補強板または支柱
の長さの寸法精度を出すことは容易であり、また補強板
または支柱の溶接位置の調整は、補強板または支柱と波
形放熱板との2部材間の相対的な位置関係を調整するだ
けで容易に行うことができる。
【0016】上記のように、本発明では、下部枠体の相
対する2つの辺を基準辺として、第1の側壁構成体、上
部枠体及び第2の側壁構成体を順次位置決めしながら組
み立てていくため、仕上りの良い油入電気機器タンク
を手順よく製造することができる。
【0017】また本発明の方法では、第1の側壁構成体
に溶接する補強板または支柱の長さを該側壁構成体の幅
寸法よりも短くして、補強板または支柱の両端を第1の
側壁構成体の両端よりも内側に位置させているため、第
1の側壁構成体の下部を下部枠体の基準辺に外側から沿
わせ、補強板または支柱をストッパとしてその下端を下
部枠体のコーナ部の上に当接させることにより、第1の
側壁構成体を上下方向に位置決めした状態で下部枠体の
上に乗せかけることができる。従って第1の側壁構成体
の位置決めは、該側壁構成体の姿勢を垂直に調整するだ
けでよく、その位置決め及び仮固定は簡単な治具を用い
て容易に行うことができる。
【0018】更に、本発明の方法では、第1の側壁構成
体を取付ける前に下部枠体に底板を溶接しておくため、
最後に底板を溶接していた従来の方法による場合のよう
に、重量物を反転させる面倒な作業を必要としない。ま
た下部枠体に底板を溶接することにより、下部枠体の強
度が高まるため、位置決めの基準となる下部枠体がその
後の工程で変形する恐れを無くすことができ、他の部材
の位置決めを正確に行わせることができる。
【0019】以上のように、本発明の方法によれば、油
入電気機器用タンクの組立てを、面倒な作業を伴うこと
なく行うことができるため、タンクの組立てを手順よ
く、しかも正確に行うことができる。従って本発明は、
主に手作業に頼って多品種少量生産を行う必要がある、
中容量及び大容量変圧器のタンクを製造する場合に特に
有用である。
【0020】
【実施例】図1(A)ないし(C)は請求項1に記載し
た発明の実施例を示したものである。図1(A)は下部
枠体11を示したもので、この下部枠体11は相対する
短辺部11A,11Aと、長辺部11B,11Bと、4
つのコーナ部11Cとからなっていて、全体がほぼ矩形
状を呈し、4つのコーナ部11Cには、1/4円弧に相
当するアールが付けられている。この下部枠体11は十
分な強度を有する鋼材により、所定の寸法精度で製作さ
れ、その下端には底板12が溶接されている。
【0021】本実施例では、下部枠体11の4つの辺の
内、相対する2つの短辺11A,1Aを側壁位置決め用
の基準辺とする。
【0022】上記下部枠体11とは別に図1(C)に示
されているような上部枠体13と、図1(B),(C)
及び図2(B)に示されているような第1の側壁構成体
14と、図1(C)に示されているような第2の側壁構
成体15とを製作する工程を行う。
【0023】上部枠体13は、下部枠体11と同様に矩
形状の輪郭形状を有し、その上端部には図示しない蓋板
を取り付けるためのフランジ13aが周設されている。
この上部枠体13も下部枠体11と同様に、十分な強度
を有する鋼材により、所定の寸法精度で製作する。
【0024】第1の側壁構成体14を形成する工程で
は、図2(A)に示したように、波付けされた部分14
A1の両端に波付けされていない平板部14A2,14A2を
有する波形放熱板14´を用意する。ここで波付けされ
た部分14A1の長さL1 は下部枠体の基準辺11A,1
1Aの長さに等しく、平板部14A2,14A2の長さL2
は、下部枠体の各コーナ部11Cの1/4円弧の長さよ
りやや長くしておく。図2(A)に鎖線で示したよう
に、この波付け板1の平板部14A2,14A2を下部枠体
11のコーナ部の1/4円弧に外側から沿うように曲げ
るとともに、両端に長さtの平板部状の部分を残すこと
により、下部枠体11の各基準辺11A,11Aとその
両側のコーナ部11C付近とに沿うほぼコの字形の形状
のコの字形放熱板14A(図2B)を形成し、該コの字
形放熱板14Aの両端にそれぞれ短冊状の補強板14
B,14Bを溶接して、第1の側壁構成体14とする。
【0025】この第1の側壁構成体14の端部付近の断
面形状を図3に示した。図3において14a´は波形放
熱板の山部を示し、14b´は該放熱板の谷部を示して
いる。山部14a´の幅方向の両端は、図8(B)に示
したものと全く同様に溶接により密封されている。
【0026】補強板14Bは、コの字形放熱板14Aの
幅寸法Wよりも短く形成されていて、コの字形放熱板1
4Aの幅方向の中央部に配置され、その一部を放熱板1
4Aの両端の平板状の部分から外側に突出させた状態で
放熱板14Aに内側から溶接されている。補強板14B
はその長さが放熱板14Aの幅寸法よりも短いため、補
強板14Bを放熱板14Aに溶接した状態では、該補強
板14Bの両端がコの字形放熱板14Aの幅方向の両端
よりも一定距離dだけ内側に位置した状態にある。
【0027】第2の側壁構成体15は、図1(C)に示
したように、下部枠体11の長辺部11B,11Bに沿
う側壁を構成するように矩形状の輪郭形状を有し、波付
けされた部分15Aとその両端に設けられた平板状部1
5B,15Bとからなっている。平板状部15B,15
Bの寸法は、放熱板15Aの幅寸法に等しく設定されて
いる。
【0028】本発明の方法では、図1(B)に示したよ
うに、第1の側壁構成体14のコの字形放熱板14Aの
下部を、底板12が溶接された下部枠体11の各基準辺
11Aとその両側のコーナ部11C,11Cとに外側か
ら沿わせて配置し、補強板14B,14Bの下端を下部
枠体11の上に当接させる。この状態で第1の側壁構成
体14を下部枠体11に対して正確に位置決めし、仮溶
接または適当な治具により第1の側壁構成体14,14
を下部枠体11に仮固定する。各第1の側壁構成体14
は、下部枠体11の上に乗せかけた際にその補強板14
Bの下端が下部枠体11にストッパとして当接して自動
的に上下方向に位置決めされる。従って第1の側壁構成
体を下部枠体に仮固定する際の位置決め作業は、該側壁
構成体の姿勢を垂直に保つ作業だけで良く、該側壁構成
体の仮固定は容易に行うことができる。
【0029】上記のようにして第1の側壁構成体を下部
枠体に仮固定した後、図1(C)に示すように、下部枠
体に仮固定された第1の側壁構成体14,14の上に上
部枠体13を乗せ、第1の側壁構成体14,14の上部
を上部枠体13の短辺部とその両側のコーナ部とに沿わ
せる。このとき上部枠体13は補強板14Bの上端に当
接して上下方向に位置決めされる。
【0030】この状態で第1の側壁構成体14,14を
下部枠体11と上部枠体13とに本溶接し、図1(C)
の中央部に示されているように、下部枠体11と第1の
側壁構成体14,14と上部枠体13とから成る組立体
を構成する。
【0031】次いでこの組立体に下部枠体11の長辺部
11B,11Bに沿う第2の側壁構成体15,15を当
てがい、各第2の側壁構成体の周縁部を下部枠体11の
長辺部、上部枠体13の長辺部及び各補強板14Bに溶
接する。
【0032】上記のように、本発明の方法では、下部枠
体11の相対する2つの辺11A,11Aを基準辺とし
て、第1の側壁構成体、上部枠体及び第2の側壁構成体
を順次位置決めしながら組み立てていくため、寸法精度
が高く、仕上りが良い油入電気機器タンクを容易に製
造することができる。
【0033】上記の実施例では、下部枠体の短辺部11
A,11Aを基準辺としているが、長辺部11B,11
Bを基準辺としても良い。
【0034】上記の実施例では、第1の側壁構成体のコ
ーナ部に波付けがされていないが、図4(A)に示すよ
うに、第1の側壁構成体を構成する波形放熱板14´の
両端の平板部の長さL2 を短くしておいて、この波形放
熱板の両端を下部枠体の基準辺の両側のコーナ部の1/
4円弧に沿うように曲げることにより、第1の側壁構成
体のコーナ部にも波付けされた部分を配置するようにし
ても良い。この場合も第1の側壁構成体の両端に長さt
の平板状部を残して、この平板状部に補強板を溶接す
る。
【0035】上記の実施例のように、タンクのコーナ部
にアールを付けると、タンクの強度を高めることができ
るが、本発明はこのようにコーナ部にアールを付ける場
合に限定されるものではなく、各コーナ部を直角に形成
する場合等にも本発明を適用することができる。
【0036】次に図5ないし図6を参照して請求項2に
記載した発明の実施例を説明する。この実施例では、下
部枠体21が、アングル材を矩形状に組み合わせて溶接
したものからなり、その相対する長辺部が基準辺として
定められている。この下部枠体の下部には底板22が溶
接される。本実施例で用いる底板22は、その下面に設
置ベース23を備えている。
【0037】本発明においては、波形放熱板により、下
部枠体21の基準辺に沿う第1の側壁構成体24と、基
準辺以外の他の2辺に沿う第2の側壁構成体25とを形
成する工程を行う。これらの側壁構成体はいずれも矩形
状の輪郭形状を有し、それぞれの両端には平板状部24
a及び25aが残されている。また本実施例では、第1
の側壁構成体24及び第2の側壁構成体25がそれぞ
れ、下部枠体21の長辺部(基準辺)の長さ及び短辺部
の長さよりも短く形成されている。
【0038】本発明においてはまた、図6に示したよう
に、第1の側壁構成体24の両端の平板状部の内側に支
柱26を溶接する工程を行う。支柱26は、第1の側壁
構成体24の幅寸法(タンクの高さ方向に計った寸法)
より短く、かつ下部枠体21のコーナ部に沿う断面形状
を有するもので、第1の側壁構成体24の幅方向の中央
部に配置されて第1の側壁構成体24の両端の平板状部
24a,24aに内側から溶接される。支柱26の両端
は、第1の側壁構成体24の幅方向の両端よりも一定の
距離dだけ内側に位置した状態にある。本実施例では、
下部枠体21の各コーナ部が直角に形成されているた
め、支柱26は断面がL字形を呈するアングル材からな
っている。
【0039】本発明の方法では、下部枠体21に底板2
2を取付けた後、図5(A)に示したように、下部枠体
の各基準辺(この実施例では長辺部)に第1の側壁構成
体24の下端を添わせ、該第1の側壁構成体の両端に溶
接された支柱26,26を下部枠体21のコーナ部の上
に載せた状態で該第1の側壁構成体24及び支柱26,
26を下部枠体21に位置決めし、仮溶接等により仮固
定する。この発明では、支柱26の下端が下部枠体21
のコーナ部に当接することにより、第1の側壁構成体2
4が上下方向に位置決めされる。
【0040】次いで図5(B)に示したように、下部枠
体21に仮固定された支柱26の上に上部枠体27を乗
せ、第1の側壁構成体24の上部を上部枠体27に添わ
せる。上部枠体27は、アングル材を矩形状に組み合わ
せて溶接したものからなっている。上部枠体27の輪郭
形状は下部枠体のそれと同様である。
【0041】このように上部枠体を支柱26の上に乗せ
た後、第1の側壁構成体24及び支柱26の下端及び上
端を下部枠体21及び上部枠体27に溶接し、下部枠体
21と1対の第1の側壁構成体24と支柱26と上部枠
体27とからなる組立体を構成する。
【0042】次いでこの組立体に第2の側壁構成体2
5,25を当てがい、各第2の側壁構成体25の周辺部
を支柱26と下部枠体21と上部枠体27とに溶接し
て、第1の側壁構成体24と第2の側壁構成体25とに
より側壁部を構成する。
【0043】図5に示した実施例では、タンクのコーナ
部が直角に形成されているが、図7(A)に示すように
角を斜めに落とした形状のコーナ部を有する場合や、図
7(B)に示したように1/4円弧のアールが付けられ
たコーナ部を有する場合にも、それぞれのコーナ部に相
応した断面形状を有する支柱26を用いることにより、
本発明を適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、下部枠
体の相対する辺を基準辺として定めて、この基準辺を基
準して、第1の側壁構成体、上部枠体及び第2の側壁構
成体を順次位置決めしながら組み付けるようにしたた
め、仕上りの良い油入電気機器タンクを容易に製造す
ることができる利点がある。
【0045】また本発明の方法では、第1の側壁構成体
に溶接する補強板または支柱の長さを該側壁構成体の幅
寸法よりも短くして、補強板または支柱の両端を第1の
側壁構成体の両端よりも内側に位置させているため、第
1の側壁構成体の下部を下部枠体の基準辺に外側から沿
わせ、補強板または支柱をストッパとしてその下端を下
部枠体のコーナ部の上に当接させることにより、第1の
側壁構成体を下部枠体の上に容易に乗せかけることがで
きる。従って第1の側壁構成体の位置決め及び仮固定を
簡単な治具を用いて容易に行うことができ、タンクの組
立て作業を容易にすることができる。
【0046】更に、本発明の方法では、第1の側壁構成
体を取付ける前に下部枠体に底板を溶接しておくため、
最後に底板を溶接していた従来の方法による場合のよう
に、重量物を反転させる面倒な作業を必要としない。ま
た下部枠体に底板を溶接することにより、下部枠体の強
度を高くすることができるため、位置決めの基準となる
下部枠体がその後の工程で変形する恐れを無くすことが
でき、他の部材の位置決めを正確に行わせることができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施例で用いる下部枠体を示
した斜視図、(B)は本発明の方法において、下部枠体
に第1の側壁構成体を仮固定した状態を示した斜視図、
(C)は下部枠体に仮固定された第1の側壁構成体の上
に上部枠体を乗せて構成した組立体に第2の側壁構成体
を溶接する際の状態を説明する分解斜視図である。
【図2】(A)は本発明で用いる第1の側壁構成体を構
成する波形放熱板を概略的に示した斜視図、(B)は第
1の側壁構成体を概略的に示した斜視図である。
【図3】第1の側壁構成体の端部付近の構造を示す断面
図である。
【図4】(A)は第1の側壁構成体を構成する波形放熱
板の他の例を概略的に示した斜視図、(B)は(A)に
示した波形放熱板を用いて形成した第1の側壁構成体を
概略的に示した斜視図である。
【図5】(A)は本発明の他の実施例において下部枠体
に第1の側壁構成体を位置決めし、仮固定した状態を概
略的に示した斜視図、(B)は同実施例において下部枠
体と第1の側壁構成体と支柱と上部枠体とにより構成さ
れた組立体に第2の側壁構成体を溶接する際の状態を説
明する分解斜視図である。
【図6】図5の実施例で用いる第1の側壁構成体を示し
た斜視図である。
【図7】(A)及び(B)はそれぞれ、図5の実施例で
用いる第1の側壁構成体の異なる変形例の要部を示した
断面図である。
【図8】(A)は鋼板に波付け加工を施して形成した波
板の一部を示した斜視図、(B)は(A)の波板の各山
部の両端を溶接により密封することにより形成した波形
放熱板を示した斜視図である。
【図9】(A)は従来の方法で組み立てていた枠組を示
した斜視図、(B)は従来の方法により組み立てられた
油入電気機器用タンクを示した斜視図である。
【符号の説明】
11…下部枠体、12…底板、13…上部枠体、14…
第1の側壁構成体、14A…コの字形放熱板、14B…
補強板、15…第2の側壁構成体、21…下部枠体、2
2…底板、24…第1の側壁構成体、25…第2の側壁
構成体、26…支柱、27…上部枠体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/12 H01F 27/02 H01F 27/08 H01F 41/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ矩形状の下部枠体及び上部枠体と、波
    形放熱板からなっていて下端及び上端がそれぞれ下部枠
    体及び上部枠体に溶接された側壁部とを備えた油入電気
    機器用タンクを製造する方法において、 前記下部枠体の相対する1対の辺を側壁位置決め用の基
    準辺とし、 波形放熱板を各基準辺とその両側のコーナ部付近とに沿
    うようにほぼコの字形の形状に成形してコの字形放熱板
    を形成した後、前記コの字形放熱板の両端に、該コの字
    形放熱板の幅寸法よりも短い短冊状の補強板を配置し、
    各補強板の両端をコの字形放熱板の幅方向の両端よりも
    内側に位置させた状態で、かつ各補強板の一部を各コの
    字形放熱板の両端から突出させた状態で各補強板を各コ
    の字形放熱板の両端に溶接して第1の側壁構成体を形成
    する工程と、 波形放熱板により前記下部枠体の基準辺以外の他の2辺
    に沿う第2の側壁構成体を形成する工程とを行い、 前記下部枠体に底板を取付けた後該下部枠体の各基準辺
    とその両側のコーナ部とに前記第1の側壁構成体の下部
    を添わせ、かつ各第1の側壁構成体の両端の補強板を下
    部枠体の上に載せた状態で該第1の側壁構成体を下部枠
    体に位置決め仮固定し、 前記下部枠体に仮固定された1対の第1の側壁構成体の
    上に上部枠体を載せ、 前記第1の側壁構成体を下部枠体及び上部枠体に溶接
    し、 前記下部枠体と1対の第1の側壁構成体と上部枠体とか
    らなる組立体に前記第2の側壁構成体を溶接して、前記
    第1の側壁構成体と第2の側壁構成体とにより前記側壁
    部を構成することを特徴とする油入電気機器用タンクの
    製造方法。
  2. 【請求項2】ほぼ矩形状の下部枠体及び上部枠体と、波
    形放熱板からなっていて下端及び上端がそれぞれ下部枠
    体及び上部枠体に溶接された側壁部とを備えた油入電気
    機器用タンクを製造する方法において、 前記下部枠体の相対する1対の辺を側壁位置決め用の基
    準辺とし、 波形放熱板により各基準辺に沿う第1の側壁構成体を形
    成する工程と、 波形放熱板により前記基準辺以外の他の2辺に沿う第2
    の側壁構成体を形成する工程と、 前記第1の側壁構成体の両端に該側壁構成体の幅寸法よ
    り短くかつ前記下部枠体のコーナ部と同じ断面形状を有
    する支柱を配置し、該支柱の両端を第1の側壁構成体の
    両端よりも内側に位置させた状態で該支柱を第1の側壁
    構成体の両端に溶接する工程とを行い、 前記下部枠体に底板を取付けた後該下部枠体の各基準辺
    に前記第1の側壁構成体を添わせ、該第1の側壁構成体
    の両端に溶接された支柱を下部枠体のコーナ部の上に載
    せた状態で該第1の側壁構成体及び支柱を下部枠体に位
    置決め仮固定し、 前記下部枠体に仮固定された支柱の上に上部枠体を載せ
    るとともに、第1の側壁構成体の上部を上部枠体に添わ
    せ、 前記第1の側壁構成体及び支柱を下部枠体及び上部枠体
    に溶接し、 前記下部枠体と1対の第1の側壁構成体と支柱と上部枠
    体とからなる組立体に前記第2の側壁構成体を溶接して
    前記第1の側壁構成体と第2の側壁構成体とにより前記
    側壁部を構成することを特徴とする油入電気機器用タン
    クの製造方法。
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