JP3069830U

JP3069830U - 簡易組立クリ―ンブ―ス

Info

Publication number: JP3069830U
Application number: JP1999009651U
Authority: JP
Inventors: 茂一大貫
Original assignee: アロー工業株式会社
Priority date: 1999-12-21
Filing date: 1999-12-21
Publication date: 2000-07-04
Anticipated expiration: 2005-12-21

Abstract

(57)【要約】【課題】帯電防止処理の、塵防止処理のプラスチック
フィルム膜の組立を、簡易にできるクリーンブースを提
供する。【解決手段】支柱部材(４)と外周梁部材(３)からな
る枠体を有し、その枠体の間に、帯電防止剤を塗布した
プラスチックシート(８)(９)を、天井及び外周壁を被う
構造であり、その外周梁(３)と支柱部材(４)の間の組立
に、三角ブラケット(５)を用いて、支柱部材(４)と外周
梁部材(３)を正しく直角に固定でき、且つ容易に結合で
きるように、複数のボルト(６)とナットカシメ(７)で、
三角ブラケット(５)で固定することを特徴とするクリー
ンブース(１)である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、防汚性と抗菌性を備える環境浄化機能を有する簡易組立クリーンブースに関する。特に、本考案は、帯電防止効果を有する外被フィルムで被われた、防汚性と抗菌性を備える環境浄化機能を有し、電子部品の組立、精密装置、半導体組立装置等の組立、その他清浄雰囲気を必要とする各種作業を行うために、用いられる簡易組立クリーンブースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のクリーンブースの一例を、図５に示す。即ち、矩形状の天板(５０)と、この天板の四隅に取付けられる支柱(５２)とを備え、天板内に、吸引ファンとフィルター(５１)を収納し、且つ天板下面には空気噴出孔があり、使用に際しては天板(５０)より、支柱(５２)を取囲んで透明ビニール膜(５４)を取付け、吸引ファンから外気を吸引し、フィルターでロ過し、浄化空気として、吹き出し、膜内部を清浄な雰囲気にし、膜(５４)の一部を開口するためのファスナー(５４)を設けたものである。

【０００３】即ち、従来のクリーンブースは、特開平５−１５７３０１号に開示されるように、枠体よりなる天板と、天板を支えるように、四隅及び枠体の四隅に取付けた支柱とを有し、枠体天板には、全面にわたり、帯電防止剤を塗布された外被膜を設け、そして、所定の配置を成す所定数の支柱が、配置された側面には、各々、枠体の各枠の中間点に相当する位置および支柱位置に、各々ファスナーを設け、出入口とできるようにした、全面にわたり、帯電防止剤を塗布された側面外被膜を設けた枠体からなり；プラスチックシート(５４)を側面に垂らした状態であり、それは、天板(５０)に固定しなければならない。そのために、組立が容易でなく、手間と人手のかかるものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】以上のクリーンブースは常に一定箇所に設置されると限らず、使用目的によっては、移動させる要望があるが、特に部屋から部屋への移動では、狭い出入口を通過させねばならず、その都度支柱等をバラして、運ぶ必要があり、そして搬入した部屋で組立作業を行うものである。そして、周囲の側面に垂らすプラスチック膜も、固着してあるものを剥がして、いちいち組立固着する必要がある。それに対して、本考案は、帯電防止処理の、塵防止処理のプラスチックフィルム膜の組立を、簡易にできるクリーンブースを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、支柱部材(４)と外周梁部材(３)からなる枠体を有し、その枠体の間に、帯電防止剤を塗布したプラスチックシート(８)(９)を、天井及び外周壁を被う構造であり、その外周梁( ３)と支柱部材(４)の間の組立に、三角ブラケット(５)を用いて、支柱部材(４) と外周梁部材(３)を正しく直角に固定でき、且つ容易に結合できるように、複数のボルト(６)とナットカシメ(７)で、三角ブラケット(５)で固定することを特徴とするクリーンブース(１)を提供する。

【０００６】そして、各三角ブラケット(５)は、該ブラケットの平板(５−１)が、ブース支柱部材(４)の外側を向くようにし、ボルト(６)は、ブラケット側板(５−２)に開けた穴を通して、支柱部材(４)及び外周梁部材(３)の側板(４−１)(３−１)内部に所定配置に設けたナットカシメ(７)に螺合して、ブラケット(５)を支柱部材( ４)と外周梁部材(３)を正しく直角に容易に固定する。また、支柱部材(４)上端部及び外周梁部材(３)の所定箇所の外側壁に穴を開け、その内部に設けたナットカシメ(７)のネジ切り部に、ボルト(１６)が螺合固定され、ボルト(１６)の頭即ち、ビス部に、天井シート(９)の端部に所定間隔に設けた穴リング(１２)を入れて、係止し、そして、外周シート(８)は、その上側周辺部に所定間隔に設けた穴リング(１１)にボルトビス(１６)を入れ、係止される。

【０００７】

【考案の実施の形態】以下、本考案の簡易組立クリーンブース(１)の例を、図１の斜視図を参照して説明するが、本考案は、それにより限定を受けるものではない。即ち、本考案の簡易組立クリーンブース(１)は、図示のように、支柱部材(４) と外周梁部材(３)からなる枠体を有し、その枠体の間に、帯電防止剤を塗布したプラスチックシートが、天井全面を被い、且つ、外周梁部材(３)から垂らされて、クリーンブース(１)内の空気の清浄性を保持する。即ち、微細な塵も嫌う半導体装置等の組立を、内部で行うためのクリーンブース(１)を提供するために、プラスチックシート（安価の点から、通常ビニールシートがよく用いられる）に、高い電気伝導性を与えるために、帯電防止剤を塗布したものを外被するものである。

【０００８】そして、本考案の簡易組立クリーンブース(１)は、図１に示すような構造で、シート(９)が天井面を被い、そして、外周壁面を被い、内部の空気の清浄を保持する。更に、天井面では、補助梁(２)が、外周梁部材(３)の内部に図示のように、配置されるが、天井シート(９)で被われるために、直接見られないので、点線で示す（図３も参照）。

【０００９】即ち、外周梁部材(３)と補助梁部材(２)を縦横に枠体にした天井部の上には、図示のように、帯電防止処理したシート(９)を被う。そして、その天井シートの周辺部は、図の(１９)で示すように、垂れ下げられ、ビス(１６)の頭に係止される（図４参照）。更に、必要により、シート(９)の周辺部の裏側には、マジックテープ等を取りつけ、シート(９)が固定しやすくすることができる。

【００１０】そして、本考案のクリーンブース(１)の外周壁は、支柱部材(４Ａ)〜(４Ｊ)の枠体となり、それを、帯電防止処理したプラスチックシート(８)が外被する。この外周壁シート(８)は、外周梁部材(３)から、天井シートと同様に、枠体から垂れ下げられる（図３参照）。そして、個々の外周壁シート(８)は、支柱と支柱の真ん中には、縦方向にファスナー(１５)が、設けられ、(１７)のように、容易に開けられ、物や人の出入口として使用できる。

【００１１】図２は、支柱部材(４)と外周梁部材(３)を正しく直角に固定でき、且つ容易に結合できるように、本考案により、三角ブラケット(５)で固定した様子を示す説明図である。ここで、三角ブラケット(５)は、図示のような直角三角形であり、その直角をなす辺には、直角に横側板(５−２)と上側板(５−３)が立ち上がっている。即ち、この両側板にボルト穴を設け、そこにボルトを通し、更に、支柱部材(４)と外周梁部材(３)の側板即ち、横側板(４−１’)と下側板(３−１’)には、所定箇所に穴を開け、そこに、ネジきりされたナットカシメ(７)を各々所望数設けてある。

【００１２】本考案により、支柱部材(４)と外周梁部材(３)が成す各角部には、三角ブランケット（点線で示す５）を設けて、組立を容易にしている（図２参照）。即ち、ブラケット(５)の側平板(５−２)には、ボルト穴を設け、そこに、支柱部材(４) 固定用の４つのボルト(６)が係止でき、更に、上部分の側平板(５−３)にも、４つのボルト穴を設け、そこに４つのボルト(６)が上向きに係止できる。

【００１３】更に、各々のボルト穴に相当する支柱部分(４)の横板部分(４−１’)と外周梁部材(３)の下側平板部分(３−１’)には、各々、三角ブラケットに開けられたボルト穴に相当する位置に、４つの穴とナットカシメ(７)が設けられる。その構造は、ボルトが係止されていない支柱部材(４)の右側平板に設けたナットカシメ( ７)に明らかにされる。

【００１４】そして、図示のように、各々のボルト(６)が、三角ブラケット(５)の横平板( ５−２)と上側平板(５−３)に設けたボルト穴を通して、各々、設けたナットカシメ(７)のねじ穴に、螺合されると、ブラケット(５)を介して、支柱部材(３)と外周梁部材(４)は、互いに直角に固定される。従って、これは、ブラケット(５) の各穴に各ボルトをドライバーでネジ込めるだけで、容易に固定できる。

【００１５】図３は、図１の天井部分の枠体のうち、内部（補助）梁部材(２)と外周梁部材 (３)を結合する構造を説明する。即ち、内部梁部材(２)は、外周梁部材例えば、 (３−１)、(３−２)、(３−３)及び(３−)、(３−)に対して、天井部分の内側を補強するために設けられた梁(２−１)、(２−２)、(２−３)及び(２−)〜 (２−)である。そして、それらは、外周梁部材に対して、直角に固定される。即ち、図示のように、直角に形成された補助部材(１４)を用いて、ボルト(６)を、外周梁部材(３)の横平板に設けたナットカシメ(７)に螺合して、固定できる。

【００１６】図４は、支柱部材(４)と外周梁部材(３)がブラケット(５)を介して、ボルト( ６)とナットカシメ(７)（図示なし）により、直角に固定された様子を示し、その上に、外周壁シート(８)と天井シート(９)が、ボルトビス(１６)に、重ねて係止される様子を示す。即ち、支柱部材(４)の上端外側壁に穴を開け、その内部に設けたナットカシメ(７)のネジ切り部に、ボルト(１６)が螺合され、内部壁に突きあたるまで締められ固定され、ボルト(１６)の頭即ち、ビス部が出ているが、それに、天井シート(９)の周辺に所定間隔（即ち、ボルトビスを設けた間隔）に設けた穴リング(１２)を図示のように入れて、係止する。その前に、外周シート (８)が、その上側周辺部に所定間隔に設けた穴リング(１１)にボルトビス(１６) を入れることにより、係止され、外周梁部材(３)と支柱部材(４)の枠体から垂れ下がる。

【００１７】即ち、支柱部材(４)上端部及び外周梁部材(３)の所定箇所の外側壁に穴を開け、その内部に設けたナットカシメ(７)のネジ切り部に、ボルト(１６)が螺合固定され、ボルト(１６)の頭即ち、ビス部に、天井シート(９)の端部に所定間隔に設けた穴リング(１２)を入れて、係止し、そして、外周シート(８)は、その上側周辺部に所定間隔に設けた穴リング(１１)にボルトビス(１６)を入れ、係止される。

【００１８】次に、本考案の組立容易なクリーンブース(１)の組み立て方法を説明する。先ず、支柱部材(４)すべてに、ボルト(６)とナットカシメ(７)を固定することにより、三角ブラケット(５)を取付ける（図２参照）。三角ブラケット(５)の平板( ５−１)が、クリーンブース(１)の外側になるように、ボルト(６)で、完全に固定する。クリーンブースの外側とは、支柱部材(４)のアジャスター(２０)を取付けてあるボルトの頭になっている方向である。

【００１９】支柱部材(４)への三角ブラケット(４)の取付けが終わったら、クリーンブース (１)の真ん中から組立てる。即ち、図１の支柱部材(４Ｂ)と(４Ｃ)、(４Ｇ)と( ４Ｈ)で囲まれた部材を組立てる。そのために、外周梁部材(３)を固定するには、支柱部材(４Ｂ)と(４Ｃ)、(４Ｇ)(４Ｈ)(４Ｇ)を立て、先に取付けた三角ブラケット(５)の上に各外周梁(３−２)等を載せ、三角ブラケット(５)のボルト(６) とナットカシメ(７)で確実に固定する。真ん中のブースを組立てたら、左右のブースをつなげていく。コーナーの支柱(４Ａ)と(４Ｉ)、(４Ｄ)と(４Ｆ)を立て、左右に直角に外周梁部材(３−１)(３−２)(３−３)等を取付ける。縦と横の外周梁の長さが異なる場合もあるが、それは、その通りにすればよい。

【００２０】次に、各ブースの中間梁(２−１)、(２−２)、(２−３)及び(２−)〜(２− )を、各々、図３に示すように、取付ける。以上の取付法は、ボルト(６)をナットカシメ(７)に確実に締めれば、確実に固定するものである。従って、レンチで確実に締めると、はずれることはない。

【００２１】次に、外周壁のプラスチックシート（ビニルシート）を、各々取付ける。各シートは、支柱部材間の領域を被うようにされており、各々のシートの真ん中に、ファスナー(１５)が、設けられており、図１のクリーンブース(１)では、合計で１０枚必要である。各梁部材に取り付けたボルトビス(１６)に、各シートの穴リング(１１)を、順番にひっかけていく。１０枚すべて同じサイズでよい。下げ終わったら、各ファスナー(１５)を締めていく。

【００２２】次に、天井シート(９)を取り付ける。取付法は、外周シートと同様に、穴リング(１２)を順次にボルトビス(１６)に引っ掛けていく。この際に、少し引っ張ってタルミがないように取付ける。

【００２３】従って、本考案のクリーンブースは、簡便な係止方法が可能であり、簡易組立クリーンブースとして、組立、装着の簡便さと容易さを有するものが得られる。また、必要により、天井シートの周辺部には、マジックテープを設けて、取付をさらに、簡便にすることができる。

【００２４】

【考案の効果】

本考案の簡易組立クリーンブースは、図示のような構成により、次のごとき技術的効果があった。即ち、第１に、低コストで、組立が容易なクリーンブースが提供された。第２に、取扱い易く、簡単な構造で組立が易くなった簡易組立クリーンブースを提供する。また、本考案は、簡便な組立を可能にして、新たな利便性を有するクリーンブースが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の簡易組立クリーンブースの全体を示す
説明斜視図である。

【図２】本考案の簡易組立クリーンブースの外周梁部材
(３)と支柱部材(４)を容易に結合するためのブラケット
(５)の結合構造を説明する説明図である。

【図３】本考案の簡易組立クリーンブースの支柱部材
(４)と内部梁部材(２)の結合構造を説明する説明図であ
る。

【図４】本考案の簡易組立クリーンブースの外周梁部材
(３)と支柱部材(４)と周壁シート(８)と天井シート(９)
の固定構造を説明する説明図である。

【図５】組立クリーンブースの従来技術のものを説明す
る説明図である。

【符号の説明】

１クリーンブース２内部梁部
材３外周梁部材４、４Ａ〜４Ｉ
支柱部材５ブラケット６ボルト７ナットかしめ８周壁シー
ト９天井シート１１、１２シ
ート穴リング１６ボルトビス１７ファス
ナー開き部５０天井部材５１天井空
気清浄器５２支柱５４ファス
ナー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】支柱部材(４)と外周梁部材(３)からな
る枠体を有し、その枠体の間に、帯電防止剤を塗布した
プラスチックシート(８)(９)を、天井及び外周壁を被う
構造であり、その外周梁(３)と支柱部材(４)の間の組立
に、三角ブラケット(５)を用いて、支柱部材(４)と外周
梁部材(３)を正しく直角に固定でき、且つ容易に結合で
きるように、複数のボルト(６)とナットカシメ(７)で、
三角ブラケット(５)で固定することを特徴とするクリー
ンブース(１)。
【請求項２】各三角ブラケット(５)は、該ブラケット
の平板(５−１)が、ブース支柱部材(４)の外側を向くよ
うにし、ボルト(６)は、ブラケット側板(５−２)に開け
た穴を通して、支柱部材(４)及び外周梁部材(３)の側板
(４−１’)(３−１’)内部に所定配置に設けたナットカ
シメ(７)に螺合して、ブラケット(５)を支柱部材(４)と
外周梁部材(３)を正しく直角に容易に固定することを特
徴とする請求項１に記載のクリーンブース。
【請求項３】支柱部材(４)上端部及び外周梁部材(３)
の所定箇所の外側壁に穴を開け、その内部に設けたナッ
トカシメ(７)のネジ切り部に、ボルト(１６)が螺合固定
され、ボルト(１６)の頭即ち、ビス部に、天井シート
(９)の端部に所定間隔に設けた穴リング(１２)を入れ
て、係止し、そして、外周シート(８)は、その上側周辺
部に所定間隔に設けた穴リング(１１)にボルトビス(１
６)を入れ、係止されることを特徴とする請求項１或い
は２に記載のクリーンブース。