JP3060388B2 - 回転ダンパー - Google Patents

回転ダンパー

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JP3060388B2
JP3060388B2 JP3235676A JP23567691A JP3060388B2 JP 3060388 B2 JP3060388 B2 JP 3060388B2 JP 3235676 A JP3235676 A JP 3235676A JP 23567691 A JP23567691 A JP 23567691A JP 3060388 B2 JP3060388 B2 JP 3060388B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カセット蓋、テレビ
のつまみ蓋その他の回動部分や、摺動部分に用いられ、
その回動や、摺動をグリース、シリコンオイルなどの粘
性流体の粘性で制動する回転ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、実願平2−60656号に
よって、皿形ハウジングと、該皿形ハウジングの底壁上
で水平に回転する制動板部、及び該制動板部の中心から
起立する回転軸部とからなるロータと、上記ロータの回
転軸部の外周に嵌められたOリングと、前記ロータの回
転軸部を通す開口を中心に有し、前記皿形ハウジングの
外周筒壁に対し固定されて該皿形ハウジングの内部を上
から塞ぐキャップと前記皿形ハウジングの内部に入れら
れた粘性流体とからなる回転ダンパーを提案した。この
先行提案は回動部分や、摺動部分に連動してロータが回
転する際に、ロータの制動板部が皿形ハウジングの内部
で、粘性流体の粘性抵抗に抗して回転することで回動部
分や、摺動部分の動きを制動するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記先行提案の回転ダ
ンパーは、それなりの制動効果を発揮するが、回動部分
や、摺動部分の動きが伝えられる被動ギアをロータとは
別個に成形し、ロータの回転軸部に上から嵌め、突起と
切欠きとの係合によって固定しているので被動ギアとロ
ータの回転軸部との間にガタ付きが生じ、被動ギアが回
転軸部から外れることがあった。又、キャップは皿形ハ
ウジングの外周筒壁の内周に押込み、該筒壁の内周に設
けた突起を上から下に通過させ、その突起によって上に
外れないように固定するので、皿形ハウジングの内部に
入れた粘性流体の洩れを防止することができない。この
ため皿形ハウジングの外周筒壁の外周に大径のOリング
を嵌め、キャップの外周縁部で上記Oリングを圧縮し、
シールを行なっているが、これにより部品の使用点数が
増すと共に、形も大きくなり、ビデオカメラなどの極く
狭いスペースに設置可能な小形化が図れない。特に回転
ダンパーを小形化すると、それに伴い係合固定用の突起
や、切欠きも非常に小さくなるので、確実な固定はのぞ
めなくなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本考案は、ロータ
の回転軸部上に、外径が該軸部と同じか、それよりも小
さい被動ギアを一体に設けると共に、前記キャップには
皿形ハウジングの外周筒壁の外周に嵌合する嵌合筒壁、
上記皿形ハウジングの外周筒壁の外周下部には直径が下
向きに拡大し、前記キャップの嵌合筒壁を上から嵌合し
たときに嵌合筒壁の内周下端部が当接する円錐面の傾斜
裾部を夫々設け、上記嵌合筒壁の内周下端部と、皿形ハ
ウジングの傾斜裾部を当接し、突起との係合ではなく高
周波溶着で皿形ハウジングとキャップを固定すると共
に、皿形ハウジングには外に向かって二つのブラケット
を突設し、その一方のブラケットに位置決めピンを植立
し、他方のブラケットにビスを通して固定する孔を設け
のである。
【0005】
【実施例】図示の実施例において、10は皿形ハウジン
グ、20はロータ、30はキャップを示し、これらはプ
ラスチックの成形品である。
【0006】皿形ハウジング10は円形底壁11と、該
円形底壁の外周沿いに起立する外周筒壁12と、前記円
形底壁の中心から起立する固定軸部13とを備えてい
る。
【0007】又、ロータ20は上記外周筒壁12の内径
より少し小さな曲率の弧状周縁部を対向して外周に有す
る小判形で、該外周筒壁で囲まれた前記皿形ハウジング
の円形底壁上で水平に回転する制動板部21と、該制動
板部の中心から起立する回転軸部22と、該回転軸部上
に、これと同じ外径で一体に成形された被動ピニオン2
3からなり、上記回転軸部は前記皿形ハウジングの固定
軸部に上から嵌合する下面に開放した軸孔24を備えて
いる。
【0008】キャップ30は、中心に前記ロータの回転
軸部22、及び被動ピニオン23を回転自在に通す開口
31と、外周に前記皿形ハウジングの外周筒壁12の外
径よりも僅かに大きい嵌合筒壁32を有する。
【0009】そして、前記皿形ハウジングの外周筒壁1
2の外周下部には、直径が下向きに拡大する円錐面の傾
斜裾部14が設けてある。この外周筒壁12の外にキャ
ップ30の嵌合筒壁32を嵌めてキャップ30を被せる
と、上記嵌合筒壁32の内周下端部は前記傾斜裾部14
に当接するようになっている。
【0010】又、ロータは制動板部21の下面に回転軸
部22と同心、且つ同形の環状隆起20′を有し、この
環状隆起20′でハウジングの円形底壁11の上に接触
することによって制動板部21は円形底壁11から上に
少し浮く。
【0011】尚、41は前記ロータの回転軸部22の外
周に嵌めた小径Oリング、42は皿形ハウジングの外周
筒壁12が囲む空間に所定量、注入された粘性流体、例
えばシリコンオイルである。
【0012】回転ダンパーに組立るには、ロータの回転
軸部22にある下面に開放した軸孔24を皿形ハウジン
グの固定軸部13に上から被せる。これによってロータ
20の制動板部の下面の環状隆起20′は固定軸部13
の回りで皿形ハウジングの円形底壁11の上面に接触
し、制動板部21は円形底壁11の上面から少し浮き、
ロータ20は皿形ハウジングの固定軸部13に対して水
平回転可能に支持される。その前、或いはその後に皿形
ハウジングの外周筒壁12が囲む空間に粘性流体42を
入れ、制動板部21が粘性流体中で回転するようにする
と共に、ロータの回転軸部22の外周には小径Oリング
41を嵌める。
【0013】それからキャップ30の嵌合筒壁32を皿
形ハウジングの外周筒壁12の外に嵌めてキャップを被
せ、嵌合筒壁32の内周下端部が傾斜裾部14に上から
当接したら(図4)、当接状態を保ち高周波ウェルダに
より嵌合筒壁32と円錐面の傾斜裾部14との当接部1
5を溶かし、図2のようにキャップ30と皿形ハウジン
グ10を溶着する。この溶着状態でロータの回転軸部2
2に嵌めたOリング41は制動板部21上と、回転軸部
22の回りに圧縮され、シリコンオイル42が回転軸部
22を伝って洩れるのをシールする。尚、キャップ30
の下面には環状隆起部33を設け、この環状隆起部33
の内周と、キャップの下面との間でOリング41を圧縮
するようにする。尚、使用に際しては皿形ハウジング1
0を使用機器に固定するため、皿形ハウジングには外に
向かって二つのブラケット16を突設し、その一方の取
付孔に位置決めピン17を植立し、他方の孔16′にビ
スを通して固定する。寸法の一例を示すと、皿形ハウジ
ングの円形底壁の下面から被動ピニオンの上面までが約
5mm、キャップの上面までが約3.4mm、キャップ
の直径は約11mmである。
【0014】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明によれば
被動ピニオン23をロータ20の回転軸部22上に一体
に成形してあるため、ロータとは別個に成形した被動ピ
ニオンを回転軸部上に固定する手数と、固定するための
係合装置を設けることが省けると共に、ガタ付きも生じ
ない。又、皿形ハウジング10とキャップ30は、キャ
ップの嵌合筒壁32の内周下端部と、皿形ハウジングの
外周筒壁12の外周下部にある円錐面の傾斜裾部14と
の当接部15を高周波溶着して固定するので、固定のた
めの係合装置を設ける必要がないと共に、上記溶着によ
り皿形ハウジングの外周筒壁12を伝わっての粘性流体
42の外部洩れが防止できる。このため、皿形ハウジン
グの外周筒壁を伝わって粘性流体が洩れるのを防ぐ大径
のOリングの使用が廃止できることと、ロータと被動ピ
ニオン、及び皿形ハウジングとキャップの間の係合固定
装置が無いことが相俟ち、非常に小形で、組立てに手数
がかゝらない回転ダンパーを提供することができる。
又、使用機器にはブラケットの一方に植立した位置決め
ピン17を使用機器の孔に入れ、他方のブラケットの孔
16′にビスを通して使用機器にねじ込むだけで固定す
ることができ、ビス1本で簡単に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転ダンパーの一実施例の平面図
である。
【図2】図1のII−II線での断面図である。
【図3】皿形ハウジングにロータを収容し、キャップを
被せた状態の図2と同様な断面図である。
【図4】部品の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 皿形ハウジング 11 円形底壁 12 外周筒壁 13 固定軸部 14 円錐面の傾斜裾部 15 当接部 20 ロータ 21 制動板部 22 回転軸部 23 被動ピニオン 30 キャップ 31 中心開口 32 嵌合筒壁 41 Oリング 42 粘性流体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/12 F16F 7/02 E05F 3/14 - 3/16 G11B 33/02 H04N 5/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皿形ハウジングと、該皿形ハウジングの
    底壁上で水平に回転する制動板部、及び該制動板部の中
    心から起立する回転軸部とからなるロータと、上記ロー
    タの回転軸部の外周に嵌められたOリングと、前記ロー
    タの回転軸部を通す開口を中心に有し、前記皿形ハウジ
    ングの外周筒壁に対し固定されて該皿形ハウジングの内
    部を上から塞ぐキャップと前記皿形ハウジングの内部に
    入れられた粘性流体とからなる回転ダンパーにおいて、
    前記ロータの回転軸部上に、外径が該軸部と同じか、そ
    れよりも小さい被動ギアを一体に設けると共に、前記キ
    ャップには皿形ハウジングの外周筒壁の外周に嵌合する
    嵌合筒壁、上記皿形ハウジングの外周筒壁の外周下部に
    は直径が下向きに拡大し、前記キャップの嵌合筒壁を上
    から嵌合したときに嵌合筒壁の内周下端部が当接する円
    錐面の傾斜裾部を夫々設け、上記嵌合筒壁の内周下端部
    と、皿形ハウジングの傾斜裾部を当接し、高周波溶着し
    て皿形ハウジングとキャップを固定すると共に、皿形ハ
    ウジングには外に向かって二つのブラケットを突設し、
    その一方のブラケットに位置決めピンを植立し、他方の
    ブラケットにビスを通して固定する孔を設けたことを特
    徴とする回転ダンパー。
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KR100780343B1 (ko) * 2001-10-18 2007-11-29 엘지전자 주식회사 댐퍼장치

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