JP2538058Y2 - オイルダンパー - Google Patents

オイルダンパー

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JP2538058Y2
JP2538058Y2 JP1989138226U JP13822689U JP2538058Y2 JP 2538058 Y2 JP2538058 Y2 JP 2538058Y2 JP 1989138226 U JP1989138226 U JP 1989138226U JP 13822689 U JP13822689 U JP 13822689U JP 2538058 Y2 JP2538058 Y2 JP 2538058Y2
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JP
Japan
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oil
housing
lid
shaft body
shaft
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精一 佐藤
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、開閉蓋等に取付けて制動を与えることによ
り開閉をゆっくりと行うもので、オイルの粘性を利用し
たオイルダンパーに関する。
[従来の技術] オイルダンパーには多くの技術が開示されているが、
例えば実公昭62-43154号によればハウジングと、ハウジ
ング中に回転自在に収容された回転子とからなり、回転
子はハウジングの外に突出し、先端に回転力を伝達され
る歯車などを固定した軸と、オイルを付着し、このオイ
ル中で回転子と一体に回転する制動デスクを備え、上記
オイルの粘性抵抗で回転子の回転を制動するオイル式ダ
ンパーであって、回転子の軸には制動デスクに隣接して
弾性を有する可撓膜をオイルを挟んで対面状に設けたオ
イル式ダンパーが開示されている。
本オイル式ダンパーは抵抗体であるオイルが熱によっ
て膨張した場合に、前記可撓膜の存在でこの膜が熱変形
して膨張による拡大抵抗を吸収しようとするものであ
る。
しかし、この可撓膜は全体肉厚を薄くして軟化し、そ
れにより変形して膨張を吸収しようとするものであり、
そのために膜自身を、前記したように大変薄く樹脂成形
しなければならない。
そして、この場合には特に薄い湾曲部が必要であり、
かかる成形は管理上大変であり、出来うる事なら製品自
身が小さい物であればある程、厚い方がまた大きい方が
品質管理上でも、組立上でも好ましいのである。
[考案が解決しようとする課題] 本考案は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもの
で、その目的は、オイルダンパーに挿入されているオイ
ルの熱膨張による外部への漏れ、あるいは装置の不具合
の発生を未然に防止するためにオイル膨張を吸収し、変
形して有効に作動するオイルダンパーを提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を得るために、本考案によるオイルダンパー
は、ハウジングと、このハウジング内にあって回転を制
動するための軸体とより成るオイルダンパーであって、
前記ハウジングは、一方に開放口を有して空間部を画成
する周壁体より成り、前記軸体には、オイルと共に前記
空間部に収納される回転羽根が固定され、前記周壁体に
外周側を嵌合、支持されて前記開放口を覆うように設け
られる蓋体が、その内周側には、前記軸体と同軸に形成
された円周溝と、該円周溝によって画成されたリップ部
と、該リップ部上に形成された当接部とを有し、該当接
部が、前記軸体の外周面に沿って線接触を成すように構
成されていることを特徴とするものである。
[作用] 本考案は一方に開放口をもつハウジングの中にオイル
を挿入して、軸体に配設された回転羽根を装着し、前記
回転羽根が回転されたとき、前記オイルの影響による抵
抗を受けて制動力が発生するので、これにより被体物の
作動力を制御することができる。
そして、前記ハウジングの開放口に蓋体が密閉されて
おり、蓋体の外周側に係合部が、また内周側にリップ部
が形成されているので前記リップ部は、オイルの内圧を
自由に受けて外の方向に変形し、この変形が熱によるオ
イルの膨張を吸収して漏れを防止する。
また、このリップ部は厚い肉厚でよいので全体として
強固に組立てる事が出来、また蓋体の内周側には当接部
が、軸体の外周面に沿って線接触を成すように構成され
ているので、当該軸体に沿って摺動しやすく膨張変形を
吸収しやすい。
[実施例] 以下、本考案になるオイルダンパーについての詳細を
図面に従って説明する。
第1図はオイルダンパーの正面説明図で、中心部より
右側を断面図とした図である。
即ち、本オイルダンパー10は、ハウジング11と、この
ハウジング11内にあって回転を制動するための軸体20と
より成るもので、前記ハウジング11は、一方に開放口16
を有して空間部13を画成する周壁体12を有し、前記軸体
20は、回転軸21を介して歯車22と回転羽根23が同軸上に
固定され、前記回転羽根23はオイル25(第2図)と共に
空間部13内に収納され、前記開放口16に蓋体30を嵌合さ
せたものである。
更に詳述すれば、前記ハウジング11は合成樹脂材によ
り成型されるもので、一方に開放口16をもち、円筒形の
周壁体12を形成することにより空間部13をもち、その外
周側には相対した固定部14が突出してネジ穴15をもって
他の固定座(図示せず)にネジ止めされている。
前記軸体20も、合成樹脂材により成型されるもので、
前記ハウジング11の空間部13に回転自由に挿入される回
転羽根23と、前記ハウジング11の外側で作動する歯車22
とが互いに間隔を置いて配設されている。
そして、回転羽根23は、二本のプロペラ状に互いに反
対方向に伸び、端面で抵抗が生ずるように羽根23の端部
は、角張って形成されている。
また、軸体20の前記空間部13に挿入される部分は、互
いの嵌合凸部18と、嵌合凹部24とで回転自由に嵌合状態
となっている。
そして、ハウジング11の前記開放口16の個所には、や
や肉厚の蓋体30が、ドーナツ状の形状をしてはめ込まれ
て係止されている。
即ち、前記蓋体30の外周側には、周壁体12に係合受部
17が、また蓋体30の部分には、係合部34がそれぞれ形成
され、互いに嵌合した状態で固定されている。
この部分の嵌合は固定部分であって、前記蓋体30がは
ずれない様に固定するところである。
蓋体30の内周側には、当接部33が突出して、軸体20の
外周面に沿って線接触しており、この部分によって、後
述の如く蓋体30がオイル膨張により移動して膨張を許容
する構成となっている。
従って、この蓋体30は、オイル25の膨張圧力を受けて
も、外側方向に移動してオイル25を吸収してオイル漏れ
の防止を行うことになる。
これにより、オイル25の膨張による不具合は解消され
るので使用時期の選択を必要とせず、有効に使用するこ
とができる。
またこの蓋体30を固定した状態で、円周溝32を丸いド
ーナツ状の形で前記軸体20を囲むように形成してある。
即ち、図示の如く、蓋体30の内周側には、円周溝32を
蓋体30の上面に軸体20と同軸に形成している。
そして、円周溝32によりリップ部31が画成され、リッ
プ部31の内周側には当接部33が突出して、前記軸体30の
外周面に可動自由に当接した状態となっている。
従って、このリップ部31は、前記円周溝32の深さ方向
に自由に変形出来、圧力を受けることにより蓋体30自身
が、外側の方に変形移動する構成となっている。
次に、本オイルダンパー10を取付けて作用させるに
は、オイルタンパー10を図示しない固定座にネジ固定す
るのであるが、これはハウジング11にある固定部14をネ
ジ穴15でネジにより固定することにより簡単に取付ける
ことができる。
そして、開閉する他の蓋板に取付けて固定されている
ラック(図示せず)が、前記歯車22に噛みあい作動する
ことにより、回転軸21が回転し、空間部13にあるオイル
25の抵抗を受けて制動が生ずるようになっている。
この時、前記のように空間部13の中にはオイル25が充
填されており、回転羽根23は、歯車22と同時に回転する
のであるが、回転羽根23の端面抵抗形状の影響とオイル
25の粘性との影響により、軸体20の回転に抵抗が生じ
る。
そして、通常の、特に適温のときには問題も起きない
が、夏期のように気温の上昇するときには、オイル25の
体積が膨張して、周壁体13の隙間から一部がもれ出てく
ることが起こり得る。
この時、第2図により説明されるように、蓋体30に
は、円周溝32によりリップ部31が形成されているので、
このリップ部31は、オイル25の膨張により外側の方に押
圧され、内周側の当接部33が、軸体20の外周面に沿っ
て、円周溝32の深さ方向にスライドしながら移動する。
従って、空間部13は面積が拡大するので、オイル25の
収容に余裕が出来て外に漏れるという不具合が解消され
る。
また、第3図の場合では、リップ部31は円周溝32の略
幅方向に向って変形し、オイル25の膨張を吸収する。
このときも当然蓋体30は、外方向に移動拡大している
ことは前記条件の場合と同様である。
このように、前記蓋体30は、そのときのオイル25の膨
張を吸収することのできる変形自由なリップ部31を有す
ることにより、より有効にオイルタンパー10を作動させ
ることができる。
[考案の効果] 本考案は、上記構成からなり以下の効果を奏し得る。
(1) 蓋体がオイルの膨張圧力を受けた際には、蓋体
の当接部がオイル膨張により、軸体の外周面に沿って移
動して膨張を許容し、かつ、リップ部が円周溝の方向に
自由に変形して前記圧力を吸収可能であるため、オイル
漏れを確実に防止可能で、オイルダンパーを有効に作動
させることができる。
(2) 従来の如く可撓膜を必要としないため蓋体の肉
厚は厚く加工したものでよく、このために部品の取付け
工数が有効に簡略化される。
(3) 本オイルダンパーは従来のオイルダンパーに比
して部品点数が少ないため、製造コストに対して効果的
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本オイルダンパーの正面図で、中心部より右半
分を断面図で示し、第2図と第3図はオイルが膨張した
ときの蓋体の変形状態を説明した図である。 10……オイルダンパー 11……ハウジング 12……周壁体 13……空間部 20……軸体 21……回転軸 22……歯車 23……回転羽根 25……オイル 30……蓋体 31……リップ部 32……円周溝 33……当接部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングと、このハウジング内にあって
    回転を制動するための軸体とより成るオイルダンパーで
    あって、前記ハウジングは、一方に開放口を有して空間
    部を画成する周壁体より成り、前記軸体には、オイルと
    共に前記空間部に収納される回転羽根が固定され、前記
    周壁体に外周側を嵌合、支持されて前記開放口を覆うよ
    うに設けられる蓋体が、その内周側には、前記軸体と同
    軸に形成された円周溝と、該円周溝によって画成された
    リップ部と、該リップ部上に形成された当接部とを有
    し、該当接部が、前記軸体の外周面に沿って線接触を成
    すように構成されていることを特徴とするオイルダンパ
    ー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6124850A (ja) * 1984-07-16 1986-02-03 Nifco Inc 一方向性ダンパ−
JPH0312633Y2 (ja) * 1985-08-24 1991-03-25

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