JP2579381Y2 - ボールねじのシール装置 - Google Patents
ボールねじのシール装置Info
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- JP2579381Y2 JP2579381Y2 JP1992045436U JP4543692U JP2579381Y2 JP 2579381 Y2 JP2579381 Y2 JP 2579381Y2 JP 1992045436 U JP1992045436 U JP 1992045436U JP 4543692 U JP4543692 U JP 4543692U JP 2579381 Y2 JP2579381 Y2 JP 2579381Y2
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- Japan
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- ball nut
- spiral groove
- seal member
- divided
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ボールねじのシール装
置に関する。
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボールねじは、ねじ軸の外周面に設けた
螺旋溝と、ボールナットの内周面に設けた螺旋溝との間
に複数のボールを配し、ねじ軸の回転動力をボールを介
してボールナットの推力に変換するものであるが、ボー
ルナットの内部に充填した潤滑剤の洩出および外部から
の異物の侵入を防止するため、図7に示すように、ねじ
軸21の螺旋溝21aに嵌合する突部25aを有するリ
ング状のラビリンスシール部材25を、ボールナット2
2の両端部に装着するようにしている。シール部材25
は、ボールナット22のねじ穴22bに螺着した止めね
じ29等で固定される。
螺旋溝と、ボールナットの内周面に設けた螺旋溝との間
に複数のボールを配し、ねじ軸の回転動力をボールを介
してボールナットの推力に変換するものであるが、ボー
ルナットの内部に充填した潤滑剤の洩出および外部から
の異物の侵入を防止するため、図7に示すように、ねじ
軸21の螺旋溝21aに嵌合する突部25aを有するリ
ング状のラビリンスシール部材25を、ボールナット2
2の両端部に装着するようにしている。シール部材25
は、ボールナット22のねじ穴22bに螺着した止めね
じ29等で固定される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記シール装置は、シ
ール部材25をねじ軸21に嵌合した後、ボールナット
22に螺着した止めねじ29で固定するものであり、突
部25aと螺旋溝21aとの間の嵌合すきまはシール部
材25とねじ軸21の寸法関係に依存している。そのた
め、突部25aと螺旋溝21aとの間に大きなすきまが
生じ、使用条件によっては、シール性に不足をきたす場
合がある。
ール部材25をねじ軸21に嵌合した後、ボールナット
22に螺着した止めねじ29で固定するものであり、突
部25aと螺旋溝21aとの間の嵌合すきまはシール部
材25とねじ軸21の寸法関係に依存している。そのた
め、突部25aと螺旋溝21aとの間に大きなすきまが
生じ、使用条件によっては、シール性に不足をきたす場
合がある。
【0004】本考案の目的は、ボールねじにおけるシー
ル装置のシール性を向上させることにある。
ル装置のシール性を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わるシール
装置はシール部材自体を複数に分割したもの、請求項2
に係わるシール装置はシール部材の一部分を複数に分割
したものである。
装置はシール部材自体を複数に分割したもの、請求項2
に係わるシール装置はシール部材の一部分を複数に分割
したものである。
【0006】そして、この分割した部分を内径方向に弾
圧することにより、シール部材の突部とねじ軸の螺旋溝
との嵌合すきまをゼロ以下にするようにした。
圧することにより、シール部材の突部とねじ軸の螺旋溝
との嵌合すきまをゼロ以下にするようにした。
【0007】嵌合すきまがゼロ以下とは、嵌合すきまが
ゼロの状態あるいは締代をもった状態(マイナスすき
ま)を言う。
ゼロの状態あるいは締代をもった状態(マイナスすき
ま)を言う。
【0008】シール部材の各分割面は、軸線に対してね
じ軸の螺旋溝のねじれ方向に傾斜し、さらに、ボールナ
ットの内方側に傾斜している。
じ軸の螺旋溝のねじれ方向に傾斜し、さらに、ボールナ
ットの内方側に傾斜している。
【0009】
【作用】シール部材の突部がねじ軸の螺旋溝に密着する
ので、潤滑剤の洩出や異物の侵入が生じにくい。
ので、潤滑剤の洩出や異物の侵入が生じにくい。
【0010】ねじ軸が回転すると、螺旋溝の表面に付着
した異物がシール部材の一方の分割面によって掻き取ら
れる。この掻き取られた異物は、この分割面に沿ってボ
ールナットの外部外径側に排出される。潤滑剤は、他方
の分割面によってボールナットの内部内径側に押しやら
れる。
した異物がシール部材の一方の分割面によって掻き取ら
れる。この掻き取られた異物は、この分割面に沿ってボ
ールナットの外部外径側に排出される。潤滑剤は、他方
の分割面によってボールナットの内部内径側に押しやら
れる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に従って説明す
る。
る。
【0012】図1に示すように、ねじ軸1の外周面に設
けた螺旋溝1aと、ボールナット2の内周面に設けた螺
旋溝2aとの間に複数のボール3が配されている。ねじ
軸1が回転すると、その回転動力がボール3を介してボ
ールナット2に伝達され、ボールナット2が軸線X方向
に移動する。例えば、ねじ軸1が同図に示すRa方向に
回転するとボールナット2は同図に示すA方向に移動
し、ねじ軸1がRb方向に回転するとB方向に移動す
る。また、ボールナット2の端部にはシール部材5が装
着されている。
けた螺旋溝1aと、ボールナット2の内周面に設けた螺
旋溝2aとの間に複数のボール3が配されている。ねじ
軸1が回転すると、その回転動力がボール3を介してボ
ールナット2に伝達され、ボールナット2が軸線X方向
に移動する。例えば、ねじ軸1が同図に示すRa方向に
回転するとボールナット2は同図に示すA方向に移動
し、ねじ軸1がRb方向に回転するとB方向に移動す
る。また、ボールナット2の端部にはシール部材5が装
着されている。
【0013】シール部材5は、図2に示すように、樹脂
材あるいはフッ素ゴム等のゴム材をリング状に成形した
のち、これを円周等配位置の4箇所で分割して形成した
ものである。各分割面5b1および5b2はそれぞれ、
軸線Xに対し、螺旋溝1aのねじれ方向(θ方向)に角
度θ1だけ傾斜している。また、シール部材5は、内径
側に突出した突部5aを有する。この突部5aは、螺旋
溝1aに対応した形状・寸法を有する。
材あるいはフッ素ゴム等のゴム材をリング状に成形した
のち、これを円周等配位置の4箇所で分割して形成した
ものである。各分割面5b1および5b2はそれぞれ、
軸線Xに対し、螺旋溝1aのねじれ方向(θ方向)に角
度θ1だけ傾斜している。また、シール部材5は、内径
側に突出した突部5aを有する。この突部5aは、螺旋
溝1aに対応した形状・寸法を有する。
【0014】シール部材5の4つの分割部分は、それぞ
れ、ボールナット2のねじ穴2bに螺着したボールプラ
ンジャ8によって内径側に弾圧される。そのため、図1
bに拡大して示すように、突部5aと螺旋溝1aの嵌合
すきまは、ゼロあるいは僅かにマイナス(締代をもった
状態)になっている。このように、突部5aが螺旋溝1
aに密着するので、ボールナット2内の潤滑剤が外部に
洩れにくく、外部から異物が侵入しにくい。
れ、ボールナット2のねじ穴2bに螺着したボールプラ
ンジャ8によって内径側に弾圧される。そのため、図1
bに拡大して示すように、突部5aと螺旋溝1aの嵌合
すきまは、ゼロあるいは僅かにマイナス(締代をもった
状態)になっている。このように、突部5aが螺旋溝1
aに密着するので、ボールナット2内の潤滑剤が外部に
洩れにくく、外部から異物が侵入しにくい。
【0015】ねじ軸1がRb方向に回転すると、螺旋溝
1aの表面に付着した異物が分割面5b1によって掻き
取られる。図3に示すように(図3aは、分割面5b1
を図2bにおけるY1方向から見た図である。)、分割
面5b1は螺旋溝1aのねじれ方向に角度θ1だけ傾斜
し、さらに、ボールナット2の内方側(A方向)に角度
θ2だけ傾斜しており、掻き取られた異物Pは、分割面
5b1に沿ってボールナット2の外部(B方向)外径側
に排出される。
1aの表面に付着した異物が分割面5b1によって掻き
取られる。図3に示すように(図3aは、分割面5b1
を図2bにおけるY1方向から見た図である。)、分割
面5b1は螺旋溝1aのねじれ方向に角度θ1だけ傾斜
し、さらに、ボールナット2の内方側(A方向)に角度
θ2だけ傾斜しており、掻き取られた異物Pは、分割面
5b1に沿ってボールナット2の外部(B方向)外径側
に排出される。
【0016】図4に示すように(図4aは、分割面5b
2を図2aにおけるY2方向から見た図である。)、分
割面5b2も、分割面5b1と同様に、螺旋溝1aのね
じれ方向に角度θ1だけ傾斜し、さらに、ボールナット
2の内方側(A方向)に角度θ2だけ傾斜している。そ
のため、ねじ軸1がRa方向に回転すると、ボールナッ
ト2内の潤滑剤が、分割面5b2によってボールナット
2の内部(A方向)内径側に押しやられる。
2を図2aにおけるY2方向から見た図である。)、分
割面5b2も、分割面5b1と同様に、螺旋溝1aのね
じれ方向に角度θ1だけ傾斜し、さらに、ボールナット
2の内方側(A方向)に角度θ2だけ傾斜している。そ
のため、ねじ軸1がRa方向に回転すると、ボールナッ
ト2内の潤滑剤が、分割面5b2によってボールナット
2の内部(A方向)内径側に押しやられる。
【0017】図5および図6に示す実施例は、シール部
材5の、ボールナット2の外方側に向いた端面5cから
途中部分までを複数に分割すると共に、この分割した部
分をガータスプリング10で内径側に弾圧するようにし
たものである。上述したシール装置と同様の作用効果を
奏する。
材5の、ボールナット2の外方側に向いた端面5cから
途中部分までを複数に分割すると共に、この分割した部
分をガータスプリング10で内径側に弾圧するようにし
たものである。上述したシール装置と同様の作用効果を
奏する。
【0018】尚、以上の説明は、ボールナット2の図示
されていない側(A方向側端部)に装着されるシール部
材5にもそのまま該当する。すなわち、このシール部材
5についても、分割面5b1、5b2を螺旋溝1aのね
じれ方向に角度θ1だけ傾斜させ、さらに、ボールナッ
ト2の内方側に角度θ2だけ傾斜させるようにする。た
だし、このシール部材5に関しては、A方向がボールナ
ット2の外方側になり、B方向がボールナット2の内方
側になる。したがって、角度θ2の向きは、B方向側端
部に装着されるシール部材5に対して反対向きになる。
また、図1に示す構成と図5に示す構成とを併用するよ
うにしても良い。
されていない側(A方向側端部)に装着されるシール部
材5にもそのまま該当する。すなわち、このシール部材
5についても、分割面5b1、5b2を螺旋溝1aのね
じれ方向に角度θ1だけ傾斜させ、さらに、ボールナッ
ト2の内方側に角度θ2だけ傾斜させるようにする。た
だし、このシール部材5に関しては、A方向がボールナ
ット2の外方側になり、B方向がボールナット2の内方
側になる。したがって、角度θ2の向きは、B方向側端
部に装着されるシール部材5に対して反対向きになる。
また、図1に示す構成と図5に示す構成とを併用するよ
うにしても良い。
【0019】
【考案の効果】本考案によれば、シール部材の突部がね
じ軸の螺旋溝にゼロ以下の嵌合すきまをもって密着し、
しかも、螺旋溝の表面から掻き取られた異物が分割面に
沿ってボールナットの外部外径側に排出され、また、潤
滑剤が分割面によってボールナットの内部内径側に押し
やられるので、従来のものに比べ、シール性が著しく向
上する。
じ軸の螺旋溝にゼロ以下の嵌合すきまをもって密着し、
しかも、螺旋溝の表面から掻き取られた異物が分割面に
沿ってボールナットの外部外径側に排出され、また、潤
滑剤が分割面によってボールナットの内部内径側に押し
やられるので、従来のものに比べ、シール性が著しく向
上する。
【図1】本考案の実施例を示す断面図(図a)、図aに
おける部分拡大断面図(図b)である。
おける部分拡大断面図(図b)である。
【図2】図1におけるシール部材を示す正面図(図
a)、側面図(図b)である。
a)、側面図(図b)である。
【図3】シール部材の分割面を示す斜視図(図aは、図
2bのY1方向から見た図である。)、図aの上方平面
図(図b)、図aの正面図(図c)である。
2bのY1方向から見た図である。)、図aの上方平面
図(図b)、図aの正面図(図c)である。
【図4】シール部材の分割面を示す斜視図(図aは、図
2bのY2方向から見た図である。)、図aの上方平面
図(図b)、図aの正面図(図c)である。
2bのY2方向から見た図である。)、図aの上方平面
図(図b)、図aの正面図(図c)である。
【図5】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図6】図5におけるシール部材を示す正面図(図
a)、側面図(図b)である。
a)、側面図(図b)である。
【図7】従来のシール装置を示す断面図である。
1 ねじ軸 1a 螺旋溝 2 ボールナット 5 シール部材 5a 突部 5b1 分割面 5b2 分割面 θ 螺旋溝のねじれ方向 θ1 傾斜角 θ2 傾斜角 8 ボールプランジャ 10 ガータスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−172812(JP,U) 実開 昭58−178553(JP,U) 実開 平1−78772(JP,U) 実開 昭62−97361(JP,U) 実公 昭38−7725(JP,Y1) 実公 昭40−36403(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 25/24
Claims (2)
- 【請求項1】 ねじ軸の螺旋溝に嵌合する突部を有する
リング状のシール部材を、ボールナットの端部に装着し
てボールナット内をシールするものにおいて、前記シー
ル部材を複数に分割すると共に、この分割した部分を内
径側に弾圧することにより、前記突部と前記螺旋溝との
嵌合すきまをゼロ以下にし、かつ、前記シール部材の各
分割面を、軸線に対して前記螺旋溝のねじれ方向に傾斜
させ、、さらに、前記ボールナットの内方側に傾斜させ
たことを特徴とするボールねじのシール装置。 - 【請求項2】 ねじ軸の螺旋溝に嵌合する突部を有する
リング状のシール部材を、ボールナットの端部に装着し
てボールナット内をシールするものにおいて、前記シー
ル部材の、ボールナットの外方側に向いた端面から途中
部分までを複数に分割すると共に、この分割した部分を
内径側に弾圧することにより、前記突部と前記螺旋溝と
の嵌合すきまをゼロ以下にし、かつ、前記シール部材の
各分割面を、軸線に対して前記螺旋溝のねじれ方向に傾
斜させ、さらに、前記ボールナットの内方側に傾斜させ
たことを特徴とするボールねじのシール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992045436U JP2579381Y2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ボールねじのシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992045436U JP2579381Y2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ボールねじのシール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH066795U JPH066795U (ja) | 1994-01-28 |
JP2579381Y2 true JP2579381Y2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=12719267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992045436U Expired - Fee Related JP2579381Y2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ボールねじのシール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579381Y2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3541132B2 (ja) * | 1998-11-11 | 2004-07-07 | Thk株式会社 | ボールねじ |
EP1150037B1 (en) * | 1999-11-08 | 2005-12-14 | Thk Co., Ltd. | Ball screw |
JP4608079B2 (ja) * | 2000-11-24 | 2011-01-05 | Thk株式会社 | ワイパーリング及びこれを組み込んだボールねじ |
JP2002364726A (ja) | 2001-04-05 | 2002-12-18 | Thk Co Ltd | ボールねじ用シール及びこのボールねじ用シールを用いたボールねじ |
WO2007091584A1 (ja) * | 2006-02-08 | 2007-08-16 | Thk Co., Ltd. | 低騒音ねじ装置 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP1992045436U patent/JP2579381Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH066795U (ja) | 1994-01-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980428 |
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