JP3541132B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナットの軸端部にシール部材が設けられたボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじのナットには、異物の侵入とナット内に充填した潤滑剤の漏れとを防止するためにシール装置が取り付けられている。シール装置には種々のものが存在するが、その一例として、ねじ軸のボール転走溝に嵌合する螺旋状の突部が設けられたリング状のシール部材をナットの軸端に取り付けたものが実用に供されている。ところが、ねじ軸やそのボール転走溝とシール部材との間には寸法誤差があり、リング状のシール部材の内周をその全周に亘ってねじ軸と完全に密着させることは難しい。
【0003】
そこで、例えば図12に示すように、リング状のシール部材1の一部を周方向に関して複数のブロック1a…1aに分割し、各ブロック1aをねじ軸2に向かって押し込んで各ブロック1aの突部1bとボール転走溝2aとを密着させるとともに、分割された各ブロック1aの互いに対向する分割面1c,1dをねじ軸2の半径方向に関して傾斜させ、さらにはねじ軸2の軸線方向に対してもボール転走溝2aのねじれ方向に傾斜させたシール装置が提案されている(例えば実開平6−6795号公報参照)。この装置によれば、各ブロック1aが半径方向に変位できるので寸法誤差があっても確実にブロック1aとねじ軸2とを接触させることができる。また、ねじ軸2がナット3内に送り込まれるとき、そのねじ軸2に対するナット3の回転方向を向いた一方の分割面1cによってねじ軸2上の異物を掻き取り、その異物を分割面1cの傾きに従ってナット3の外周および軸線方向外側に排出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のシール部材1では、各ブロック1aの分割面1c,1dがほぼ平行であり、それらの分割面1c,1dの間に形成されるスリット4…4の幅は一定である。従って、他方の分割面1dはシール部材1の内周側から外周側へ向かうほど周方向に突出するいわばオーバーハング形状を呈しており、各ブロック1aはナット3の軸線方向からみて平行四辺形をねじ軸2に沿って湾曲させた形状を呈している。従って、図12(a)に矢印Aで示すように分割面1dの付近にねじ軸2側への押し込み力が作用した場合、その力をブロック1aの内周とねじ軸2との間で受けることができず、その分割面1dの付近がスリット4を狭めるように半径方向中心側に大きく変位する。これにより、図12(a)に矢印Bで示したようにブロック1aの反対側、すなわち分割面1cの側にねじ軸2から離れる方向の力が作用して分割面1cの内周縁1eがねじ軸2から浮き上がる。そのような状態でねじ軸2がナット3内に送り込まれると、ねじ軸2に付着した異物がシール部材1の内周側に噛み込まれるおそれがある。
【0005】
また、ねじ軸2がナット3内に送り込まれる際には分割面1cが上述したように機能しても、その反対にねじ軸2がナット3から送り出される際にスリット4内に異物が残っていると、その異物が反対側の分割面1dによってナット3の半径方向中心側および軸線方向内側に押し込まれる。このため、異物がシール部材1とねじ軸2との間に噛み込まれるおそれもある。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール部材の一部を複数のブロックに分割した場合におけるシール性を従来よりも向上させたボールねじを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0008】
請求項1の発明は、外周にボール転走溝(11a)を有するねじ軸(11)と、前記ボール転走溝に沿って転走可能な複数のボール(12…12)と、前記複数のボールを介して前記ねじ軸に螺合されるナット(13)と、前記ナットの軸端に設けられるシール部材(21)とを備え、前記シール部材の内周には前記ボール転走溝に嵌合する螺旋状の突部(211)が設けられたボールねじにおいて、前記シール部材(21)の一部が、前記ナット(13)の軸線方向外側を向く一側面(212)から当該シール部材の途中まで延びる複数のスリット(213…213)によって周方向に複数のブロック(214…214)に分割され、各ブロックの前記周方向に関する一対の端面(214a,214b)のうち、前記ねじ軸(11)がナット(13)内へ送り込まれるときの前記ねじ軸に対する前記ナットの回転方向(矢印F方向)に向けられた一方の端面(214a)は前記シール部材の内周側から外周側へ向かうほど前記ナットの半径方向に対して前記回転方向と反対側に漸次変位するよう傾けられ、前記一方の端面(214a)と対向する他方の端面(214b)は前記半径方向かまたは当該半径方向に対して前記一方の端面とは反対側に傾いた方向に延びていることを特徴とするボールねじにより、上述した課題を解決する。
【0009】
この発明によれば、各ブロック(214)がナット(13)の軸線方向からみてそれぞれの内周側を底辺とする略台形状に形成されるため、図5に矢印Pで示したようにブロック(214)を中心側に押し込んでも、各ブロックが半径方向中心側へほぼ均等に変位する。そのため、各ブロックの端面の内周縁がねじ軸から浮き上がるおそれがない。ねじ軸(11)がナット(13)内へ入り込むようにねじ軸(11)に対してナット(13)が回転すると、ねじ軸上に付着した異物は各ブロック(214)の一方の端面(214a)に掻き取られる。端面(214a)に掻き取られた異物はナット(13)の半径方向に対する端面(214a)の傾きに従ってシール部材(21)の外周側に押し出される。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1のボールねじにおいて、前記一方の端面(214a)が前記ナット(13)の軸線方向に対して前記ボール転走溝(11a)のねじれ方向(矢印D方向)と同一方向に前記ボール転走溝のリード角(α)以上の角度(θ1)で傾けられ、前記他方の端面(214b)が、前記ボール転走溝の中心線(E)の方向と直交する方向かまたは前記直交する方向から前記ねじれ方向と反対側に傾いた方向に延びていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、一方の端面(214a)のナット軸線方向に対する傾斜角(θ1)がねじ軸のボール転走溝(11a)のリード角(α)以上に設定されているため、端面(214a)に掻き取られた異物はナットの軸線方向内側に取り込まれることなくスリット内に保持されるかまたはナットの軸線方向の外側に排出される。ねじ軸に対するナットの回転方向が上記に対して反転した場合、スリット(213)に残っている異物は他方の端面(214b)のボール転走溝に対する傾き(θ2)によりナット(13)の軸線方向内側に取り込まれることなくスリット内に保持されるかまたはナット外に排出される。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2のボールねじにおいて、前記複数のブロック(214)のうち、一部のブロックが前記一方の端面(214a)の内周縁(214c)と前記突部(211)との交差部分において前記ボール転走溝(11a)にのみ接触し、他の一部のブロック(214)が前記一方の端面(214a)の内周縁(214c)において前記ねじ軸(11)の外周面(11b)にのみ接触することを特徴とする。この発明によれば、シール部材やねじ軸に寸法誤差があっても各ブロックをねじ軸の目的とする箇所に確実に接触させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明が適用されたボールねじの一実施形態を示している。周知のように、ボールねじ10は、ねじ軸11と、多数のボール12と、それらのボール12を介してねじ軸11に装着されるナット13とを有している。ナット13の中心孔13cにはボール転走溝13aが形成されている(図4参照)。ボール12は、ねじ軸11とナット13との相対回転に伴ってねじ軸11のボール転走溝11aとナット13のボール転走溝13aとの間を転走する。ボール転走溝13aの一端に達したボール12はナット13に固定されたリターンチューブ14を介してボール転走溝13aの反対側に戻される。
【0014】
図2〜図4にも示したように、ナット13の両端部にはワイパー取付孔13b,13bが形成されている。各ワイパー取付孔13bにはワイパーリング20が装着されて止め輪15で抜け止めされている。各ワイパーリング20は、ねじ軸11に付着した異物のナット13内への侵入と、ナット13内に充填された潤滑剤(例えばグリース)の外部への漏れとを防止するシール装置として機能する。
【0015】
図5〜図7にも示したように、各ワイパーリング20は、リング状のシール部材21と、その外周の溝210,210に装着されてシール部材21を中心側に締め付ける2本のばねリング22,22とを有している。シール部材21は合成樹脂を射出成形または切削加工して製造され、その内周にはボール転走溝11aに嵌合する螺旋状の突部211が設けられている。
【0016】
シール部材21には、その一側面212から軸線方向に沿って途中の位置まで延びる複数のスリット213…213が周方向に一定間隔で形成されている。これらスリット213により、シール部材21の一部は周方向に関して複数のブロック214…214に分割されている。なお、図ではスリット213およびブロック214をそれぞれ6個としたが、その数は適宜変更してよい。
【0017】
図5に示したように、各ブロック214は周方向に関して一対の端面214a,214bを有している。ねじ軸11がナット13内へ送り込まれるときのねじ軸11に対するナット13の回転方向(図1,図2,図5,図7および図8の矢印F方向)に向けられた一方の端面214aは、その内周側から外周側へ向かうほどナット13の半径方向に関して前進回転方向と反対側に漸次変位するように傾けられている。以下においては、矢印Fで示したナット13の回転方向を前進回転方向と呼び、一方の端面214aを前端面と呼ぶ。
【0018】
前端面214aと対向する各ブロック214の他方の端面(以下、後端面と呼ぶ。)214bは、その内周側から外周側へ向かうほどナット13の半径方向に関して前進回転方向に漸次変位するよう傾けられている。これにより、スリット213の幅は外周側に向かうほど漸次拡大する。ナット13の半径方向はシール部材21の中心を通過する寸法補助線L1,L2の方向に等しい。なお、後端面214bの傾斜角φ2は0°であってもよい。すなわち、後端面214bはナット13の半径方向に延びる平面であってもよい。
【0019】
図8から明らかなように、前端面214aはナット13の軸線Xの方向に対してボール転走溝11aのねじれ方向に傾けられている。すなわち、ボール転走溝11aがナット13の軸線方向と直交する方向(補助線Cの方向)に対して所定のねじれ方向Dにリード角αで傾くとき、前端面214aはナット13の軸線方向に対してねじれ方向Dと同一方向に所定角度θ1だけ傾けられている。傾斜角θ1はリード角α以上に設定される。前端面214aによって掻き取られたねじ軸11上の異物をナット13の軸線方向外側へ積極的に排出するためには、傾斜角θ1をリード角αよりも大きく設定することが望ましい。
【0020】
一方、後端面214bは、ボール転走溝11aの中心線Eと直交する方向(補助線Gの方向)に対してねじれ方向Dと反対方向に所定角θ2だけ傾けられている。傾斜角θ2はリード角αと等しいか、またはそれ以上に設定することが望ましい。なお、傾斜角θ2がリード角αに等しいとき、後端面214bはナット13の軸線方向と平行である。傾斜角θ2をリード角α以上に設定した場合、図11に示したようにシール部材21をその軸線方向に組み合わされる一対の型50,51を用いて射出成形する際にスリット213内にアンダーカットが生じない。これより、型の部品点数が減るとともに射出成形に要する手間が軽減されてコストダウンが達成される。
【0021】
図4から明らかなように、ワイパーリング20はスリット213が開口する側面212がナット13の軸線方向外側を向くようにしてナット13に装着される。図9は、ナット13に装着されたワイパーリング20とねじ軸11との接触状態を示している。シール部材21の外周に装着されたばねリング22,22の押圧力により、各ブロック214はねじ軸11に押し付けられる。シール部材21とねじ軸11との接触状態はブロック214によって相違する。すなわち、図10(a)に示したように、一部のブロック214は、その端面214aの内周縁214cと突部211とが交差する部分においてボール転走溝11aのみと接触し、ねじ軸11の外周面11bとは接触しない。図10(b)に示したように、残りのブロック214はその端面214aの内周縁214cがねじ軸11の外周面11bのみと接触し、ボール転走溝11aとは接触しない。このような接触位置の変化を与えるには、例えば各ブロック214の内周の曲率や突部211の大きさをブロック214毎に変化させればよい。ボール転走溝11aと接触するものと、ねじ軸外周面11bに接触するものとは周方向交互に配置してもよく、ランダムに配置してもよい。但し、突部211の両側にねじ軸11の外周面と対向する円筒面部分が残っているブロック214、換言すれば突部211の一部が切り欠かれていないブロック214を優先してボール転走溝11aと接触させることが好ましい。
【0022】
以上のように構成されたワイパーリング20によれば、ナット13がねじ軸11に対して上述した前進回転方向に回転する場合、その回転方向に面したブロック214の前端面214aによってねじ軸11上の異物が掻き取られる。掻き取られた異物は前端面214aの傾斜角θ1およびφ1に従ってナット13の軸線方向外側および外周側に排出される。
【0023】
各ブロック214がナット13の軸線方向からみて内周側を底辺とする台形状に形成されているため(図5参照)、ばねリング22が各ブロック214をナット13の中心側に押し込む力Pを各ブロック214の内周とねじ軸11との間で確実に受け止めることができる。従って、ブロック214の前端面214aの内周縁214cがねじ軸11から浮き上がるような力が発生しない。これにより、ねじ軸11に付着した異物を掻き取る上で最も重要な前端面214aの内周縁214cをねじ軸11に確実に押し付けることができる。さらに、各ブロック214を、ねじ軸11のボール転走溝11aに接触するものと、ねじ軸11の外周面11bに接触するものとに分けているので、シール部材21やねじ軸11に寸法誤差があっても各ブロック214をねじ軸11の目的とする箇所に確実に接触させることができる。そのため、シール部材21の加工に関して特に高い精度が必要とされず、その加工が簡単に行えてコストダウンが達成される。
【0024】
本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施できる。例えば上記の実施形態では、端面214a,214bをナット13の半径方向およびボール転走溝11aの中心線と直交する方向の両者に対して傾斜させたが、ナット13の半径方向に対する端面214a,214bの傾きのみを設けた場合でもブロック214の前端面214aの内周縁214cをねじ軸11に確実に押し付けることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のボールねじによれば、シール部材に設けられた複数のブロックのそれぞれを外周からの押圧力に対して半径方向中心側へほぼ均等に変位させて各ブロックの内周をねじ軸から浮き上がらせる力の発生を防止し、各ブロックをねじ軸の所望位置に確実に押し当てることができる。そして、ねじ軸に押し付けられた各ブロックの端面によりねじ軸に付着した異物を掻き取ってナット外に効率よく排出できる。従って、異物に対するシール性能を高めることができる。さらに、ブロック間の端面にねじ軸の軸線方向に対する傾きを付した場合には、異物をスリットからナットの軸線方向外側に積極的に排出してシール性をさらに高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたボールねじの斜視図。
【図2】図1のボールねじの軸線方向からの側面図。
【図3】図1のボールねじに設けられたナットの平面図。
【図4】図3のナットの軸線方向の断面図。
【図5】図3のナットの軸端に装着されたワイパーリングの正面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面図。
【図7】図5のワイパーリングの上面図。
【図8】図5のワイパーリングに設けられたスリット部分をその外周側から拡大して示した図。
【図9】図5のワイパーリングがねじ軸に装着された状態を示す図。
【図10】図5のワイパーリングのシール部材に設けられたブロックとねじ軸との接触状態を示す図。
【図11】図5のワイパーリングに設けられたシール部材を射出成形するための構成を示す図。
【図12】従来のボールねじに設けられたシール装置を示す図で、(a)は正面図、(b)は使用状態を示す図。
【符号の説明】
10 ボールねじ
11 ねじ軸
11a ボール転走溝
11b ねじ軸の外周面
12 ボール
13 ナット
13a ナットのボール転走溝
13b ワイパー取付孔
14 リターンチューブ
15,15 止め輪
20 ワイパーリング
21 シール部材
22 ばねリング
211 シール部材の突部
212 シール部材のナット軸線方向外側を向く側面
213 スリット
214 ブロック
214a ブロックの前端面(一方の端面)
214b ブロックの後端面(他方の端面)
214c ブロック端面の内周縁
D ねじれ方向
E ボール転走溝の中心線
X ナットの軸線
α ボール転走溝のリード角
θ1,φ1 一方の端面の傾斜角
θ2,φ2 他方の端面の傾斜角
Claims (3)
- 外周にボール転走溝を有するねじ軸と、前記ボール転走溝に沿って転走可能な複数のボールと、前記複数のボールを介して前記ねじ軸に螺合されるナットと、前記ナットの軸端に設けられるシール部材とを備え、前記シール部材の内周には前記ボール転走溝に嵌合する螺旋状の突部が設けられたボールねじにおいて、
前記シール部材の一部が、前記ナットの軸線方向外側を向く一側面から当該シール部材の途中まで延びる複数のスリットによって周方向に複数のブロックに分割され、各ブロックの前記周方向に関する一対の端面のうち、前記ねじ軸がナット内へ送り込まれるときの前記ねじ軸に対する前記ナットの回転方向に向けられた一方の端面は前記シール部材の内周側から外周側へ向かうほど前記ナットの半径方向に対して前記回転方向と反対側に漸次変位するよう傾けられ、前記一方の端面と対向する他方の端面は前記半径方向かまたは当該半径方向に対して前記一方の端面とは反対側に傾いた方向に延びていることを特徴とするボールねじ。 - 前記一方の端面は前記ナットの軸線方向に対して前記ボール転走溝のねじれ方向と同一方向に前記ボール転走溝のリード角以上の角度で傾けられ、前記他方の端面は、前記ボール転走溝の中心線の方向と直交する方向かまたは前記直交する方向から前記ねじれ方向と反対側に傾いた方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
- 前記複数のブロックのうち、一部のブロックは前記一方の端面の内周縁と前記突部との交差部分において前記ボール転走溝にのみ接触し、他の一部のブロックは前記一方の端面の内周縁において前記ねじ軸の外周面にのみ接触することを特徴とする請求項1または2に記載のボールねじ。
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