JP3060121B2 - ケーキ及びケーキミックス組成物 - Google Patents

ケーキ及びケーキミックス組成物

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JP3060121B2
JP3060121B2 JP3123307A JP12330791A JP3060121B2 JP 3060121 B2 JP3060121 B2 JP 3060121B2 JP 3123307 A JP3123307 A JP 3123307A JP 12330791 A JP12330791 A JP 12330791A JP 3060121 B2 JP3060121 B2 JP 3060121B2
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cake
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flour
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晴之 天野
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Asama Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーキ及びケーキミッ
クスに関するものである。更に詳しくは、乳化剤を使わ
ないで優れた起泡性を得るケーキ及びケーキミックスに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ケーキ特にスポンジケーキは、小麦粉、
砂糖、卵を必須成分とし、これに美味しさを増加させる
ため乳製品、油脂、フルーツ類、香料、リキュール類、
膨張剤(ベーキングパウダー)等を適宜使て製造す
る。基本的製法は卵の起泡力を利用して泡立てるのであ
るが、これには長い経験と起泡に長時間を要するため、
作業の簡便性と迅速性が求められる現在、グリセリン脂
肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤を糖液
又は油脂と糖液に配合調製した乳化剤製剤ないし油脂組
成物が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら乳化剤製剤ない
し油脂組成物を使用することによりケーキ製造が失敗な
く容易に製造できることになったが、その一方、乳化剤
の味、匂いがケーキ本来の卵の風味を消し、喫食事にケ
ーキが口中で糊状になり、食感を損なう等の欠点が指摘
されている。
【0004】さらに、これら乳化剤製剤ないし油脂組成
物は通常ペースト状のため、ケーキミックスの製造の際
添加しにくく、また、乳化剤製剤ないし油脂組成物に含
まれる水分が経時的に小麦粉に吸収される結果、乳化剤
が結晶化して経時的に起泡性が低下する。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、グ
リセリン脂肪酸エステル等の乳化剤に頼ることなく、卵
の起泡を速やかにしかも失敗なく行い、ケーキ本来の風
味、食感を保つ起泡助剤を鋭意検討した結果、小麦グル
テンまたはトウモロコシグルテンをpH6.0以下の
性または中性の、アルコール濃度10〜38重量%の水
溶液で抽出することによって得られる画分(抽出区分と
いうことがある)を卵の起泡時に添加することにより従
来の乳化剤製剤や油脂組成物と同等の短時間で優れた起
泡が得られ、これによって製造したケーキは、卵の風味
もよく残り、ケーキが口中で糊状になる不快感もなく、
風味、食感のすぐれたケーキが得られることを見出し
た。
【0006】すなわち、本発明は、小麦グルテンまたは
トウモロコシグルテンをpH6.0以下の酸性または中
性の、アルコール濃度10〜38重量%の水溶液で抽出
することによって得られる画分を、ケーキ配合中の小麦
粉100重量部に対して、0.1乃至20重量部加える
ことを特徴とするケーキ及びケーキミックス組成物であ
る。
【0007】本発明で使用する画分(抽出物は、熱風
により乾燥することによって容易に微粉末状にする事が
出来、小麦粉、砂糖、膨張剤など予め配合しておくケー
キミックスにも容易に添加混合出来る利点がある。
【0008】本発明による小麦グルテンまたはトウモロ
コシグルテンを、pH6.0以下の酸性または中性の、
アルコール濃度10〜38重量%の水溶液で抽出して得
られる画分は、主にグリアジンである。
【0009】従来から、小麦粉製品特にパンや麺には小
麦グルテンを弱酸性ないし弱アルカリ性にした後粉末に
した、所謂活性グルテンが品質改良の目的で使用されて
いるが、ケーキ及びケーキミックスに通常活性グルテン
は使用できない。これは活性グルテンをケーキに添加す
ると、出来たケーキの食感が弾力が出過ぎてゴム状の食
感となり好ましくない。そこで、通常ケーキに用いる小
麦粉は、パンや麺に使用する小麦粉より、たんぱく質含
量の少ない所謂薄力粉を使用している所以である。
【0010】本発明はグルテンをpH6.0以下の酸性
または中性の、アルコール濃度10〜38重量%の水溶
液で抽出して得られる主としてグリアジンに相当する
が起泡性に富むことに着目し、これをケーキ配合中の
卵、砂糖と起泡させると短時間に容易に起泡し、これを
用いて焼成したケーキは、卵の風味も生き、食感も口中
で糊状にならず、従来乳化剤を用いる事によって生じた
欠点を解決することを見出し、本発明を完成するにいた
った。
【0011】本発明による小麦またはトウモロコシの
ルテンからの抽出物を、ケーキ又はケーキミックスに配
合する割合は、ケーキ用小麦粉(通常薄力粉)100重
量部当たり0.1乃至20重量部であり、好ましくは3
乃至10重量部である。0.1重量部より少ない場合
は、起泡性が不充分で、硬い食感のケーキとなり、20
重量部より多いとケーキの膨らみは良好であるが出来た
ケーキの食感は弾力が強く出過ぎ、口中でゴム状を呈し
て好ましくない。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示すが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0013】実施例 市販の小麦グルテン100gに95%エタノール100
ml、クエン酸0.1%水溶液(pH3.1)400m
lを加え、緩やかに攪拌しつつ50℃で1時間抽出を行
い、次いでろ過する。このろ液からエバポレーターによ
りエタノール水溶液を除去して抽出区分23.2gを得
た。更に減圧下にて乾燥後粉砕して、粉末22gを得
た。この抽出区分を加えた表の配合により、ケーキを
焼成した。結果を表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】ケーキの製法は、ステンレス製ボールに砂
糖、全卵、実施例の抽出区分を加えホイッパーにより
6分泡立てる。次いで、小麦粉と膨張剤を3回篩って均
一にしてから起泡した砂糖、卵に加え、緩やかに混合す
る。直径15cmの型に生地を流し込み、オーブン中1
60℃、40分焼成した。
【0016】
【表2】 実施例1の抽出区分を加えたケーキの評価 ケーキの配合 1 2 3 生地の比重(g/cc) 0.44 0.42 0.87 ケーキ比容(cc/g) 4.35 4.41 2.03 ケーキの風味 良好 良好 良好 ケーキの食感 ソフト ソフト 硬い
【0017】ケーキ配合1〜2は、生地が良く起泡し
て、ケーキも良く膨らみ、風味、食感も良好であった
が、ケーキ配合は、実施例の抽出区分を加えないた
め生地の起泡が足りず、ケーキの体積も小さい。従って
ケーキが硬く食感が劣る。
【0018】実施例 トウモロコシグルテン(ゼイン)100gに95%濃度
のエタノール200ml、水道水300mlを加え、緩
やかに攪拌しつつ50℃で1時間抽出を行い、次いでろ
過する。このろ液からエバポレーターによりエタノール
水溶液を除去して、抽出区分18.4gを得た。更に減
圧下に乾燥粉砕して、粉末16.7gを得た。得られた
粉末状の抽出区分を加えた表のスポンジケーキミック
スを調製し、30℃の場所に1ケ月保存後、表のスポ
ンジケーキの配合及び下記製法にて評価した。結果を表
5に示す。
【0019】
【表3】
【0020】比較例1の配合中、実施例による抽出区分の代わりに、グ
リセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、油
脂、ソルビトール液からなる市販の起泡性乳化脂を15
部用いたスポンジケーキミックスを調製し、30℃の場
所に1ケ月保存後、表のスポンジケーキの配合及び
製法にて評価した。結果を表5に示す。
【0021】
【表4】
【0022】ケーキの製法は、ケーキミックス、全卵、
牛乳をケーキミキサーで5分間、高速にてホイップし
て、直径15cmの型に330g計量し、160℃のオ
ーブン中で40分焼成した。
【0023】
【表5】 スポンジケーキの結果 実施例2 比較例1 生地の比重(g/cc) 0.45 0.59 ケーキ比容積(cc/g) 4.82 3.41 ケーキの風味 卵の風味が生きている 乳化剤の匂いが著しい
【0024】表からも明らかなように、本発明による
実施例は、比較例に比べてケーキの体積(比容積)
も大きく、ケーキ本来の卵の風味が生きている。
【0025】
【発明の効果】本発明によるケーキ及びケーキミックス
には次ぎのような効果が得られる。 1.ケーキ本来の卵の風味が生き、しかも口中で糊状の
食感を与えない、風味、食感に優れたケーキが得られ
る。 2.製造が容易で、しかも経時的に起泡性が劣化しない
ケーキミックスが得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦グルテンまたはトウモロコシグルテ
    をpH6.0以下の酸性または中性の、アルコール濃
    度10〜38重量%の水溶液で抽出することによって得
    られる画分を、ケーキ配合中の小麦粉100重量部に対
    して、0.1乃至20重量部加えることを特徴とするケ
    ーキ及びケーキミックス組成物。
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