JPH029333A - シュー皮・シュー皮用プレミックス及びシュー皮の製造法 - Google Patents

シュー皮・シュー皮用プレミックス及びシュー皮の製造法

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JPH029333A
JPH029333A JP63161440A JP16144088A JPH029333A JP H029333 A JPH029333 A JP H029333A JP 63161440 A JP63161440 A JP 63161440A JP 16144088 A JP16144088 A JP 16144088A JP H029333 A JPH029333 A JP H029333A
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Japan
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sodium
tartrate
choux pastry
choux
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JP63161440A
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Shinichi Ogiwara
信一 荻原
Kesatoshi Suzuki
鈴木 今朝利
Hideo Maeda
前田 秀夫
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シュー皮、シュー皮用プレミックス及びシュ
ー皮の製造法に関する。更に詳しくは、製造が容易であ
り、更に家庭に於いて失敗なく製造できるシュー皮、シ
ュー皮用プレミックス及びシュー皮の製造法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕シュー
皮は、水と油脂類を沸騰させて後、小麦粉を加え糊状に
なるまで練り上げ、次に卵を加えて適度な硬さに調整し
、天板に絞ってオーブンに入れて焼成することにより製
造される。
この際、適量の水と熱とによって小麦粉中のでんぷんの
糊化を十分に行って、急速にグルテンの粘性を引き出し
、また、卵を添加するに際しては、熱による凝固を防ぎ
ながら分散・混合する必要と同時に、小麦のグルテンを
引き出しながら種を軟化させてペースト状にする手加減
が必須となる。この様な工程を十分に実施して初めて窯
入れ後に正常な膨張と凝固が得られ、空洞をもったシュ
ー皮が得られるのである。更には、油脂と小麦粉の適正
な選択、全体の配合バランスが関与する等々、シュー皮
製造には多因子が関与しており、素人ではなかなか美麗
なシュー皮を製造できないのが現状である。
シュー皮の製造をより簡単容易にする為に種々の方法、
即ち、油脂と小麦粉あるいは副材料をあらかじめ混合し
た油性プレミックス、小麦粉と油脂あるいは副材料をあ
らかじめ混合する粉末状プレミックス、又は油脂中に乳
化剤、水、副材料をあらかじめ混合したものを使用する
等々、種々の方法が提示されているが何れも未だ完全な
ものではない。
また、洋菓子業界においても大量生産するに際しての水
と油とを沸騰させる程度、小麦粉を入れるタイミングと
練り昌合、卵の入れる量、温度、練り具合、焼成条件等
のすべてが最終シュー皮の出来具合に敏感に影響を与え
ることは、シュー皮の製造に携わっている製菓技術者の
間では広く認識されている。
また、シュー皮製造に際して処方・製造の観点より積極
的にこれらの諸問題点を解決する為に、アルカリカゼイ
ン、リン酸塩類およびグルコースを必須とするシュー成
用乳化油脂組成物の製造法(特開昭51−41472号
公報)や、シュー戊申にクエン酸ナトリウムを添加する
方法(特公昭59−48605号公報)等が提案されて
いるが、シュー容積、しとり感、ソフトさ、風味、色及
び艷などのシュー皮に望まれている全ての要求点を満足
するものはないのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、この様に家庭もしくは大量生産規模工場
に於いても、高品質のンユー皮をいつも失敗なく製造で
きる配合及び製造法について鋭意研究した結果、本発明
を完成した。
即ち本発明は、下記のA群、B群、0群及びD群から選
ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物を含有するこ
とを特徴とするシュー皮、及びシュー皮用プレミックス
を提供するものであり、更にシュー生地混合時、下記の
A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又
は2種以上の化合物を添加混合し、その後焼成すること
を特徴とするシュー皮の製造法をも提供するものである
A群ニオキシカルボン酸、オキシカルボン酸塩B群:無
機リン酸塩 0群:カゼインナトリウム、カゼインカリウムD群:2
糖類以上の糖類 上記A群の化合物としてはクエン酸、酒石酸、乳酸、オ
キソ酪酸、リンゴ酸、或いはこれらの塩が挙げられ、特
にクエン酸リチウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸マ
グネシウム、クエン酸カルシウム、クエン酸アンモニウ
ム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸リチ
ウム、酒石酸カリウム、酒石酸マグネシウム、酒石酸カ
ルシウム、酒石酸リチウムカリウム、酒石酸ナトリウム
カリウム、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸水素リチウム
及び酒石酸水素カリウムからなる群より選ばれた1種又
は2種以上が好ましい。
上記B群の無機リン酸塩としては特に、ピロリン酸ナト
リウム、メタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリ
ウム、リン酸2ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ヘ
キサメタリン酸ナトリウム又はこれらのナトリウム塩を
カリウム塩に置き換えたものから選ばれた1種又は2種
以上が好ましい。
上記り群の糖類としては特に、マルトース、ラクトース
、セロビオース、シー!糖、澱粉、デキストリン、イヌ
リン、キチン、アルギン酸及びデキストランからなる2
糖類以上の糖類の群より選ばれた1種又は2種以上が好
ましい。
本発明に於いて、A群の化合物のシュー戊申の含有量は
、小麦粉100重世部に対して0.1〜5重1部(以下
、部と略記する)、好ましくは082〜2部である。0
.1部未満では、シュー容積、しとり惑、ソフトさに於
いてプラス効果に乏しく、5部を越えると既に効果が飽
和状態にあり、経済的に不利であり、又、風味上の観点
からも好ましくない。
また、本発明に於けるB群の無機リン酸塩のシュー戊申
の含荷量は、小麦粉100部に対して0.1〜3部、好
ましくは0.2〜2部である。0.1部未満では、シュ
ー容積、しとり感、ソフトさ、艶に於いてプラス効果に
乏しく、3部を越えると風味上の観点から好ましくない
また、本発明に於ける0群の化合物のシュー戊申の含有
量は、小麦粉100部に対して2〜10部、好ましくは
3〜6部である。2部未満では、シュー容積に於いてプ
ラス効果に乏しく、1部部をこえるとソフトさに於いて
劣るようになる。
2〜JO部であると、シュー容積、ソフトさに於いてプ
ラス効果を発揮する。
また、本発明に於けるD群の2糖類以上の1M類のシュ
ー戊申の含有量は、小麦粉100部に対して0.3〜5
部、好ましくは0.5〜2部である。
0.3部未満では、シュー容積、しとり感、ソフトさ、
色、艷に於いてプラス効果に乏しく、5部を越えるとシ
ュー容積、色に於いて劣るようになる。また、”n 塘
tN、例えば、グルコース、キシロースに於いては若干
の焼成温度の違いや焼成時間の違いにより、シュー皮の
望ましい淡黄色から逸脱して黒褐色へ変化し、艶も失う
という欠点を有す。
上記A群、B群、0群、D群から選ばれたそれぞれの化
合物のうちどれか一つの成分を欠いてもシュー皮に望ま
れるシュー容積、しとり感、ソフトさ、風味、色、艶の
全てを満足することはできない。即ち、シュー戊申に含
まねばならないA群、B群、0群、D群の化合物の含有
量は、小麦粉100部に対して各々0.1〜5部、好ま
しくは0.2〜2部、0.1〜3部、好ましくは0.2
〜2部、2〜10部、好ましくは3〜6部、0.3〜5
部、好ましくは0.5〜2部である。
本発明のシュー皮の位地には、A群、B群、0群及びD
群の化合物以外には、公知のシュー皮生地成分を適宜そ
の目的に応じて配合することができる。必須成分として
は、小麦粉、油脂、卵等が挙げられ、任意成分としては
、食塩、膨張剤、乳化剤、各種フレーバー、小麦蛋白、
大豆蛋白等々の植物性蛋白質、全乳、乳製品(含バター
)、マーガリン、ショートニング等々が例示される。
本発明に用いられる小麦粉としては、薄刃物(乾麩量1
0%以下、湿麩量20%内外)、中力粉(乾麩量10〜
13%、湿麩量30%内外)が適する。
強力粉(乾麩量13%以上、湿麩量40%内外)は薄刃
物との併用によれば使用が可能である。また、α化小麦
粉も使用される。
本発明に用いられる油脂としては、綿実油、コーン油、
大豆油、ナタネ油、カポック油、サフラワー油などの液
体油またはこれらの硬化油、牛脂、ラード、バター、パ
ーム油、ヤシ油、パーム核油、カカオ脂、海産動物油な
どの半固体脂またはこれらの硬化油、あるいはこれらの
油脂の混合物もしくはその硬化油または分別とかエステ
ル交換処理した油脂、あるいはこれらの油脂を原料とし
て製造されるマーガリン、ショートニング、食用加工油
脂、乳化脂等が挙げられる。
これらの油脂の融点は一船に一5〜45°Cの範囲にあ
る。融点が一5〜25°Cの如き低融点の油脂を用いる
ほどシュー皮の表面の艶は良くなり、且つ焼成した場合
その製品の口どけは良好となる。しかしシューペースト
のふくらみは稍々小となる。一方、融点が25〜45°
Cの油脂を使用するとふくらみの大きいシュー皮が得ら
れる。従って、使用油脂は目的によって適宜使い分けし
得る。
油脂の望ましい配合比は小麦粉100部に対し油脂60
〜150部である。
本発明に用いられる卵としては、特に限定されないが、
就中鶏卵が好ましく、新鮮卵、液卵、卵白、卵黄、冷凍
卵、冷凍卵白、冷凍卵黄、乾燥卵、乾燥卵白、乾燥卵黄
、あるいは他の卵製品、卵加工品の中から選ばれた1種
又は2種以上が使用できる。
食塩は小麦粉100部に対し0.2〜0.7部使用する
のが望ましく、味の向上に役立つ。
また膨張剤は小麦粉100部に対し0.1〜0.6部使
用するのが好ましく、シュー皮のふくらみを向上せしめ
る効果を有する。膨張剤としては重炭酸ナトリウム、重
炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム
、炭酸マグネシウムなどの如き重炭酸塩類、炭酸塩類が
使用できる。これらの重炭酸塩類、炭酸塩類は単独で使
用してもよいが、これらのアルカリ剤を他の酸性剤と併
用していわゆる二剤式膨張剤の形で使用することもでき
る。
乳化剤としてはグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル
、レシチンなどが適当である。乳化剤は油脂100部に
対し0.1〜1.5部使用することが望ましい。上記乳
化剤は種生地の吸卵量を低下させる効果を有する。
また、本発明に於いては、小麦粉はその5〜30重量%
をコーンスターチで置き代えて使用することも可能であ
り、それによってシュー皮の口とけを良くすることがで
きる。
以下、上記A群、B群、0群及びD群がら選ばれたそれ
ぞれ1種又は2種以上の化合物を含有する本発明のシュ
ー皮の製造法について詳述する。
本発明のシュー皮の製造法は、シュー皮生地混合時に上
記A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種
又は2種以上の化合物を添加混合し、その後焼成するこ
とを特徴とするが、A群、B群、0群及びD群から選ば
れたそれぞれ1種又は2種以上の化合物をシュー皮生地
製造のいかなる工程中に添加しても、その効果を発揮せ
しめることができる。
本発明のA群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞ
れ1種又は2種以上の化合物を含有するシュー皮の製造
法として、以下の(1)〜(力に示す方法等が例示され
る。
(1)  シュー皮生地原料として使用する水の中へA
群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は
2種以上の化合物を添加する製造法。
(2)水と油脂を加熱している工程中で、A群、B群、
0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の
化合物を添加する製造法。
(3)水と油脂を加熱後に、A群、B群、0群及びD群
から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物を添加
する製造法。
(4)小麦粉を加えて練っている工程で、A群、B群、
0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の
化合物を添加する製造法。
(5)小麦粉を練り終わってから、A群、B群、0群及
びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物
を添加する製造法。
(6)卵を加えて練っている工程で、A群、B群、0群
及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合
物を添加する製造法。
(7)卵を加え終わった後に、A群、B群、0群及びD
群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物を添
加する製造法。
また、A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ
1種又は2種以上の化合物をあらかしめ含有したシュー
皮生地用プレミックスを用い、本発明のシュー皮を製造
することもできる。
かかる製造法として、以下の(1)〜(5)に示す方法
等が例示される。
(1)A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ
1種又は2種以上の化合物を含有する水を使用するシュ
ー皮の製造法。
(2)A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ
1種又は2種以上の化合物を含有する油脂を使用するシ
ュー皮の製造法。
(3)A群、B群、0群及びD群から選ばれたそitぞ
れ1種又は2種以上の化合物を含有する・1\麦扮を使
用するシュー皮の製造法。
4)A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1
種又は2種以上の化合物を含有する卵を使用するシュー
皮の製造法。
(5)A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ
1種又は2種以上の化合物を含有する副材料である乳化
剤、食塩、フレーバー、膨張剤、乳製品等を使用するシ
ュー皮の製造法。
一方、シュー皮製造用原料・副材料の2種以上を含有す
るところの、いわゆるプレミックス類中にA群、B群、
0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の
化合物を含有させて、本発明のシュー皮を製造すること
もできる。
このような製造法として、以下の(+)〜(6)に示す
方法等が例示される。
(1)小麦粉、油脂等から成り、且つA群、B群、0群
及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合
物を含有する粉末状プレミックスを使用するシュー皮の
製造法。
(2)小麦粉、油脂且つ副↑イ料である乳化剤、食塩、
フレーバー、膨張剤、乳製品等と、A群、B群、0群及
びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物
とを含有する粉末状プレミックスを使用するシュー皮の
製造法。
(3)小麦粉、油脂、卵等と、A群、B群、0群及びD
群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物とを
含有する粉末状プレミックスを使用するシュー皮の製造
法。
(4)小麦粉、油脂、卵、且つ副材料である乳化剤、食
塩、フレーバー、膨張剤、乳製品等と、A群、B群、0
群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化
合物とを含有する粉末状プレミックスを使用するシュー
皮の製造法。
(5)油脂、小麦粉等と、A群、B群、0群及びD群か
ら選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物とを含有
する油性プレミックスを使用するシュー皮の製造法。
(6)油脂、小麦粉、卵等と、A群、B群、0群及びD
群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物とを
含有する油性プレミックスを使用するシュー皮の製造法
以上のような、プレミックス中にA群、B群、0群及び
D群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の化合物を
含有させる方法としては、小麦粉、油脂、卵類と一緒に
A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又
は2種以上の化合物を混合する方法、あるいはA群、B
群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以
上の化合物をあらかじめ混入した小麦粉、油脂あるいは
卵類を混合する方法などがある。
混合機械としては、製菓・製パン用たて型ミキサー、ナ
ウターミキサ−、ニーダ−、スピードニーダ−1■型ブ
レンダー、撹拌機つき混合槽等を使用することができる
A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又
は2種以上の化合物を添加したシュー皮生地で製造した
本発明のシュー皮の特徴としては、まず、オーブン内で
の焼成中の容積増大とオーブンからだした時点での容積
減少がないことである。すなわち、容積の大きいシュー
皮を得ることができる。未経験者がシュー皮を製造する
時に、まず第1に遭遇する失敗は、シュー皮がよくふく
れないことである。この点からも本発明はシュー皮製造
の未経験者である家庭の主婦がシュー皮をつくる場合に
も福音をもたらすものである。また、シュー皮の大量生
産においても、本発明によりシュー皮容積の飛耀的増大
を達成することが出来、経済的効果並びに商品価値の増
大をもたらすことができる。
A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又
は2種以上の化合物を添加することの第2の効果は、焼
成したシュー皮を冷却した時点で、シュー皮に“しとり
°°と“′ソフトさ”が付与されることである。この現
象はシュー皮製造の専門家の間では″“もどりが良い”
という言葉で表現されており、シュー皮として極めて望
ましい性質である。すなわち容積の大きいシュー皮を製
造しようとすると、オーブンから出してから後のシュー
皮の容積減少を防止するために、あるいは製品の長距離
輸送中でのシュー皮の形くずれ防止とか、シュー皮の中
にクリームを注入する際のシュー皮の機械耐性を向上す
ることを考慮して、シュー皮生地をやや型口に調整する
傾向があり、そのため焼き上がりのシュー皮が堅い傾向
にある。しかし、A群、B群、0群及びD群から選ばれ
たそれぞれ1種又は2種以上の化合物を加えることによ
り、焼成後の冷却時にシュー皮に“°しとり″と“′ソ
フトさ゛が付与され、シュー皮の外観上、食感上からも
極めて好ましい。
A群、B群、0群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又
は2種以上の化合物を添加することの第3の効果は、焼
成したシュー皮に望ましい′°淡黄色°゛と“艷”が付
与されることである。
この色と艶により食品としてのおいしさの演出をするこ
とができる。
〔実施例〕
以下に実施例をもって本発明を具体的に詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に制約されるものではない。
尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。
実施例1 60コートのたて型ミキサーのミキサーボールに、水6
.5 kg、酒石酸ナトリウム40g、ピロリン酸ナト
リウム25g、カゼインナトリウム200g、ショF1
0g、製菓用マーガリン7.5kgを入れ、ボールの底
をガスバーナーで加熱し、上記混合物を沸騰状態まで加
熱した。加熱を止め、ミキサーボールの中に薄刃小麦粉
2.5kgと強力小麦粉2.5kgを入れ、ミキサーの
回転を中速に設定して2分間混合した。その後鶏卵10
kgを4回に分け、低速回転で5分間混ぜながら混合し
た。
その後さらに2分間中速回転で混合した。ここで重炭酸
アンモニウム75gを添加した。その後中速回転を続け
ながら、さらに鶏卵tkgを加え、シュー皮生地のかた
さを最適状態に調整した。
鶏卵を添加終了後、さらに中速回転を2分間続けてシュ
ー皮生地を製造した。この時のンユー皮生地の温度は4
3°Cであった。
このシュー皮生地をデボジッターで15gづつ、天板上
に自動的に絞り出した。ガス加熱方式のハンドオーブン
(全長20m)の温度が入口の上火200’C1下火2
60°C2中間部の上火210°C1下火220°C1
出口の上火230°C1下火180 ’Cに設定された
条件下で、上記シュー皮生地を焼成時間18分間で、連
続的にシュー皮を焼成した。シュー皮を天板よりはがし
1昼夜室温に保存した。
実施例2 実施例1において、酒石酸ナトリウム40gの代わりに
クエン酸ナトリウム50g、ピロリン酸ナトリウム25
gの代わりにメタリン酸ナトリウム45gを用い、他の
原料及び製造条件は実施例1と同一条件でシュー皮を製
造した。
実施例3 実施例1において、酒石酸ナトリウム40gの代わりに
クエン酸ナトリウム20g及び酒石酸水素カリウム20
g、ピロリン酸ナトリウム25gの代わりにリン酸2ナ
トリウム25g、カゼインナトリウム200gの代わり
にカゼインカリウム200g、シーy糖70gの代わり
にマルトース80gを用い、他の原料及び製造条件は実
施例1と同一条件でシュー皮を製造した。
比較例1 実施例1において、酒石酸ナトリウム40g、ピロリン
酸ナトリウム25g、カゼインナトリウム200 g、
ショ#!70gを添加せず、他の原料及び製造条件は実
施例1と同一条件でシュー皮を製造した。
比較例2 実施例1において、酒石酸ナトリウム40gを添加せず
、他の原料及び製造条件は実施例1と同一条件でシュー
皮を製造した。
比較例3 実施例1において、ピロリン酸ナトリウム25gを添加
せず、他の原料及び製造条件は実施例Iと同一条件でシ
ュー皮を製造した。
比較例4 実施例1において、カゼインナトリウム200gを6加
せず、他の原料及び製造条件は実施例1と同一条件でシ
ュー皮を!2!潰した。
比較例5 実施例1において、ショ糖70gを添加せず、他の原料
及び製造条件は実施例1と同一条件でシュー皮を製造し
た。
比較例6 実施例1において、シg垢70gのかわりにグルコース
70gを用い、他の原料及び製造条件は実施例1と同一
条件でシュー皮を製造した。
実施例1〜3及び比較例1〜6のシュー皮の品質評価結
果を表1に示した。
実施例4 家庭用片手なべに水90−とマーガリン〔水相中に0.
5%(マーガリン中)の酒石酸ナトリウム、0.5%の
ピロリン酸ナトリウム、3゜0%のカゼインナトリウム
及び1.0%のショ糖を含有〕65gを入れて、中火に
かけ、マーガリンがとけ、水が沸騰したら薄刃小麦粉6
5gを入れ、木しゃもじで手早くかきまぜながら、火か
らおろし、生地が一つにまとまるまでよく練った。次に
卵120 gを3回に分けてよく練りながら加え、ペー
スト状のンユー皮生地を得fこ。このシュー皮生地を天
板上に15Hづつ絞り出し、210°Cの家庭用オープ
ンで15分間焼成してシュー皮を製造した。
比較例7 実施例4におけるマーガリンの代わりに、酒石酸ナトリ
ウム、ピロリン酸ナトリウム、カゼインナトリウム及び
ショ糖は含有しないマーガリンを使用して、実施例4と
同一条件でシュー皮を製造した。
比較例8 実施例4におけるマーガリンの代わりに、酒石酸ナトリ
ウムだけを含有しないマーガリン、すなわちピロリン酸
ナトリウム、カゼインナトリウム及びショ糖は含有して
いるマーガリンを使用して、実施例4と同一条件でシュ
ー皮を製造した。
比較例9 実施例4におけるマーガリンの代わりに、ピロリン酸ナ
トリウムだけを含有しないマーガリン、すなわち酒石酸
ナトリウム、カゼインナトリウム及びショ糖は含有して
いるマーガリンを使用して、実施例4と同一条件でシュ
ー皮を製造した。
比較例10 実施例4におけるマーガリンの代わりに、カゼインナト
リウムだけを含有しないマーガリン、すなわち酒石酸ナ
トリウム、ピロリン酸ナトリウム及びショ糖は含有して
いるマーガリンを使用して、実施例4と同一条件でシュ
ー皮を製造した。
比較例11 実施例4におけるマーガリンの代わりに、ショ糖だけを
含有しないマーガリン、すなわち酒石酸ナトリウム、ピ
ロリン酸ナトリウム及びカゼインナトリウムは含有して
いるマーガリンを使用して、実施例4と同一条件でシュ
ー族を製造した。
実施例4及び比較例7〜11のシュー族の品質評価結果
を表2に示した。
実施例5 植物性油脂51.5%、中力小麦粉45%、カゼインナ
トリウム1.7%、クエン酸ナトリウム0.4%、ピロ
リン酸ナトリウム0.3%、シヨ糖0.7%、重炭酸ナ
トリウム0.4%を含有する油性プレミックス100 
gと水100m7を片手なべに入れ、沸騰するまで加熱
後、末しゃもじで生地が一つになるまでよく練った。次
に卵110gを1/3づつ加えながら、よく練って、ペ
ースト状のシュー皮生地を得た。このシュー皮生地を天
板上に15gづつ絞り出し、190°Cに設定した家庭
用オーブンで20分間焼成してシュー皮を製造した。
実施例6 植物性油脂50.4%、中力小麦粉45%、カゼインナ
トリウム2.5%、酒石酸水素カリウム0.5%、ピロ
リン酸ナトリウム0.5%、シヨt7!0.7%、重炭
酸ナトリウム0.4%を含有する油性プレミックス10
0gを用い、実施例5と同一条件でシュー皮を製造した
比較例12 植物性油脂54.6%、中力小麦粉45%、重炭酸ナト
リウム0.4%を含有する油性プレミックス100gを
用い、実施例5と同一条件でシュー皮を製造した。
比較例13 植物性油脂53.2%、中力小麦粉45%、クエン酸ナ
トリウム0.4%、ピロリン酸ナトリウム0.3%、シ
ョUM0.7%、重炭酸す1−リウム0.4%を含有す
る油性プレミックス100gを用い、実施例5と同一条
件でシュー皮を製造した。
比較例14 植物性油脂51.9%、中力小麦粉45%、カゼインナ
トリウム1.7%、ピロリン酸ナトリウム0.3%、シ
ョ糖0.7%、重炭酸ナトリウム0.4%を含有する油
性プレミックス100 gを用い、実施例5と同一条件
でシュー皮を製造した。
比較例15 植物性油脂51.8%、中力小麦粉45%、カゼインナ
トリウム1.7%、クエン酸ナトリウム0.4%、ショ
糖0.7%、重炭酸ナトリウム0.4%を含有する油性
プレミックス100 gを用い、実施例5と同一条件で
シュー皮を製造した。
比較例16 植物性油脂52.2%、中力小麦粉45%、カゼインナ
トリウム1.7%、クエン酸ナトリウム0.4%、ピロ
リン酸ナトリウム0.3%、重炭酸ナトリウム0.4%
を含有する油性プレミックス100gを用い、実施例5
と同一条件でシュー皮を製造した。
比較例I7 植物性油脂51.5%、中力小麦粉45%、カゼインナ
トリウム1.7%、クエン酸ナトリウム0.4%、ピロ
リン酸ナトリウム0.3%、キシロース0.7%、重炭
酸ナトリウム0.4%を含有する油性プレミックス10
0gを用い、実施例5と同一条件でシュー皮を製造した
実施例5〜6及び比較例12〜17のシュー皮の品質評
価結果を表3に示した。
〔発明の効果] 叙上の如く、本発明は、オーブン内での容積増大とオー
ブンから出した時点での容積減少が少ないことで、シュ
ー皮製造の未経験者や大量生産乙こ於いても、ソニー皮
容積を飛躍的に増大させ、経済効果や商品価値を増大さ
せ、しかも、ンユー皮に食品本来の持つ風味・食感、す
なわら°しとり感”や“ソフト感′°を付与し、食品の
おいしさを演出する“色″や”a”を付与させろことが
できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記のA群、B群、C群及びD群から選ばれたそれ
    ぞれ1種又は2種以上の化合物を含有することを特徴と
    するシュー皮。 A群:オキシカルボン酸、オキシカルボン酸塩 B群:無機リン酸塩 C群:カゼインナトリウム、カゼインカリウム D群:2糖類以上の糖類 2、請求項1記載のA群、B群、C群及びD群から選ば
    れたそれぞれ1種又は2種以上の化合物を含有すること
    を特徴とするシュー皮用プレミックス。 3、A群の化合物が、クエン酸リチウム、クエン酸ナト
    リウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、
    クエン酸アンモニウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナト
    リウム、酒石酸リチウム、酒石酸カリウム、酒石酸マグ
    ネシウム、酒石酸カルシウム、酒石酸リチウムカリウム
    、酒石酸ナトリウムカリウム、酒石酸水素ナトリウム、
    酒石酸水素リチウム及び酒石酸水素カリウムからなる群
    より選ばれた1種又は2種以上のものである請求項1記
    載のシュー皮又は請求項2記載のシュー皮用プレミック
    ス。 4、B群の無機リン酸塩が、ピロリン酸ナトリウム、メ
    タリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、リン
    酸2ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリ
    ン酸ナトリウム又はこれらのナトリウム塩をカリウム塩
    に置き換えたものから選ばれた1種又は2種以上のもの
    である請求項1記載のシュー皮又は請求項2記載のシュ
    ー皮用プレミックス。5、D群の糖類が、マルトース、
    ラクトース、セロビオース、ショ糖、澱粉、デキストリ
    ン、イヌリン、キチン、アルギン酸及びデキストランか
    らなる2糖類以上の糖類の群より選ばれた1種又は2種
    以上のものである請求項1記載のシュー皮又は請求項2
    記載のシュー皮用プレミックス。 6、D群の糖類がショ糖である請求項1記載のシュー皮
    又は請求項2記載のシュー皮用プレミックス。 7、シュー皮生地混合時、請求項1記載のA群、B群、
    C群及びD群から選ばれたそれぞれ1種又は2種以上の
    化合物を添加混合し、その後焼成することを特徴とする
    シュー皮の製造法。 8、A群の化合物が、クエン酸リチウム、クエン酸ナト
    リウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、
    クエン酸アンモニウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナト
    リウム、酒石酸リチウム、酒石酸カリウム、酒石酸マグ
    ネシウム、酒石酸カルシウム、酒石酸リチウムカリウム
    、酒石酸ナトリウムカリウム、酒石酸水素ナトリウム、
    酒石酸水素リチウム及び酒石酸水素カリウムからなる群
    より選ばれた1種又は2種以上のものである請求項7記
    載のシュー皮の製造法。 9、B群の無機リン酸塩が、ピロリン酸ナトリウム、メ
    タリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、リン
    酸2ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリ
    ン酸ナトリウム又はこれらのナトリウム塩をカリウム塩
    に置き換えたものから選ばれた1種又は2種以上のもの
    である請求項7記載のシュー皮の製造法。 10、D群の糖類が、マルトース、ラクトース、セロビ
    オース、ショ糖、澱粉、デキストリン、イヌリン、キチ
    ン、アルギン酸及びデキストランからなる2糖類以上の
    糖類の群より選ばれた1種又は2種以上のものである請
    求項7記載のシュー皮の製造法。 11、D群の糖類がショ糖である請求項7記載のシュー
    皮の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017029049A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 株式会社Adeka シューパフ改良材及びシュー生地
CN114868780A (zh) * 2021-12-20 2022-08-09 东莞市广隆食品有限公司 一种蛋挞皮及其制造工艺

Cited By (3)

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JP2017029049A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 株式会社Adeka シューパフ改良材及びシュー生地
CN114868780A (zh) * 2021-12-20 2022-08-09 东莞市广隆食品有限公司 一种蛋挞皮及其制造工艺
CN114868780B (zh) * 2021-12-20 2023-12-22 东莞市广隆食品有限公司 一种蛋挞皮及其制造工艺

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