JP3059031B2 - 振動波駆動装置及び振動波駆動装置を備えた装置 - Google Patents

振動波駆動装置及び振動波駆動装置を備えた装置

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JP3059031B2
JP3059031B2 JP5236522A JP23652293A JP3059031B2 JP 3059031 B2 JP3059031 B2 JP 3059031B2 JP 5236522 A JP5236522 A JP 5236522A JP 23652293 A JP23652293 A JP 23652293A JP 3059031 B2 JP3059031 B2 JP 3059031B2
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隆司 前野
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • H02N2/163Motors with ring stator

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波モータ等の振動
波駆動装置に係り、特に節直径1又は2以上の振動をデ
ィスク状の振動弾性体に形成する方式の振動波駆動装置
及び振動波駆動装置を備えた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の振動波駆動装置、例えば超音波モ
ータにおいては、平板又はリング形状の振動弾性体の片
面側に電気−機械エネルギー変換素子である圧電素子を
接着剤により接合し、該圧電素子に駆動電圧を印加する
ことにより、該圧電素子の厚み方向と直交する方向の伸
縮を該振動弾性体に与え、そしてこの伸縮のモードを例
えばλ(波長)/4の位相ずれを有してA、Bの2相形
成し、両定在波の合成により進行波を該振動弾性体に形
成するタイプ(特開昭59−201684号、特開昭5
9−201685号等)と、棒状の振動弾性体間に円板
形状の圧電素子を例えばA、Bの2相分配置し、該圧電
素子に駆動電圧を印加することにより、該圧電素子の厚
み方向の伸縮で該棒状の振動弾性体に曲げ振動を与え、
位置的に90度の位相ずれを有する両曲げ振動の合成に
より、該振動弾性体の駆動面に進行波を形成するタイプ
(特開平4−29574号、特開平4−29575号、
特開平4−91668号等)のものがあり、両タイプは
共に、駆動面の表面粒子に楕円運動が形成される。
【0003】すなわち、上記した振動弾性体が平板ある
いはリング形状のタイプでは、圧電素子の厚み方向と直
交する方向(以下面内方向と称す)の伸縮で該振動弾性
体に形成される歪みを利用していて、該振動弾性体には
波数が複数の振動(節直径が2以上)を形成している。
【0004】また、上記した振動弾性体を棒状とするタ
イプでは、圧電素子の厚み方向(以下面外方向と称す)
の変位により振動子の長さ方向に直交して生じる曲げ振
動を利用して進行波を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た平板又はリング形状の振動弾性体を有するタイプでは
以下のような問題があった。
【0006】:例えばリング状であると振動子の直径
が制限され、マイクロ化が難しい。
【0007】:圧電素子の面内方向の振動を用いてい
るため力係数が小さくなる。
【0008】:圧電素子を接着して接合しているた
め、コストが高くなる。
【0009】また、棒状の振動弾性体を有するタイプで
は、直径に対して軸方向の長さが格段に長い棒状の振動
子の軸方向における曲げ振動を利用しているため、振動
子の長さが長くなるという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来の問題を解決
し、力係数が高く、またマイクロ化を可能とする超音波
モータ等の振動波駆動装置及び振動波駆動装置を備えた
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を実現する
振動波駆動装置は、請求項1に記載のように、ディスク
形状に形成された第1の振動弾性体と、該第1の振動弾
性体と同軸的に配置され、且つディスク形状に形成され
た第2の振動弾性体との間に、該第1及び第2の振動弾
性体の外周より外周が小径である電気−機械エネルギー
変換素子を挟持した振動子を有し、位置的位相差を有し
て配置された複数相の該電気−機械エネルギー変換素子
へ位相差を有する交番信号を印加することにより該電気
−機械エネルギー変換素子を厚み方向に変位させ、該第
1の振動弾性体及び該第2の振動弾性体の外周部で、変
位方向が軸方向で逆となる円又は楕円運動を形成し、該
第1の振動弾性体と該第2の振動弾性体の双方又はいず
れか一方の外周部の該電気−機械エネルギー変換素子と
は軸方向で重ならない部分を振動エネルギの出力部とす
るものである。また、請求項2に記載のように、ディス
ク形状に形成された第1の振動弾性体と、該第1の振動
弾性体と同軸的に配置され、且つディスク形状に形成さ
れた第2の振動弾性体との間に、該第1及び第2の振動
弾性体の内周より内周が大径である電気−機械エネルギ
ー変換素子を挟持した振動子を有し、位置的位相差を有
して配置された複数相の該電気−機械エネルギー変換素
子へ位相差を有する交番信号を印加することにより該電
気−機械エネルギー変換素子を厚み方向に変位させ、該
第1の振動弾性体及び該第2の振動弾性体の内周部で、
変位方向が軸方向で逆となる円又は楕円運動を形成し、
該第1の振動弾性体と該第2の振動弾性体の双方又はい
ずれか一方の内周部の該電気−機械エネルギー変換素子
とは軸方向で重ならない部分を振動エネルギの出力部と
するものである。本発明の目的を実現する振動波駆動装
置を備えた装置は、上記した構成の振動波駆動装置
動源とするものである。
【0012】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す側断面図で
ある。
【0013】1は駆動面を有する円板形状に形成された
主振動弾性体、3は副振動弾性体で、主振動弾性体1と
副振動弾性体3とは中心部に形成されたネジ部13によ
り同心的にネジ結合されると共に、円板形状に形成され
た駆動用の圧電素子と振動検出用の圧電素子からなる複
数の圧電素子2が不図示の電極板を介装して主振動弾性
と副振動弾性体3間に挟持固定され、これら振動
体1、3、圧電素子2、該電極板により振動子を構成
している。そして、該ネジ部13と同軸的に延びる支持
棒9が固定部材10に固定されることにより振動子の固
定が行われる。
【0014】主振動弾性体1は、駆動部1aを外周部と
し、該駆動部1aよりも内周側に該駆動部の振動変位拡
大用の周溝1bを形成しており、また副振動弾性体3は
主振動弾性体1よりも小径に形成され、外周部に振動バ
ランサーとしてのフランジ部3aが形成されている。
こで、圧電素子2の外周は主および副振動弾性体1,3
の外周より小径であり、主振動弾性体1の駆動部1aは
圧電素子2とは軸(Z軸)方向で重ならない。なお、副
振動弾性体3には、フランジ部3aの振動変位拡大用の
周溝3bが形成されているが、これは必ずしも必要とは
しない。
【0015】4はロータで、外周部に主振動弾性体1の
駆動部1aと当接するつばバネ形状の摺動部5を有し、
同軸的に配置される出力部材7の爪部11と係合し、該
出力部材7に対して軸方向移動可能かつ周方向移動不能
に連結され、出力部材7との間に弾装された皿バネ6に
より摺動部5が駆動部1aに加圧接触している。出力部
材7は支持棒9に装着されるボールベアリング8のアウ
ターレースに固定されていて、外周部に設けた歯車部1
2により、ロータ4の回転を外部に取り出すことができ
るようになっている。
【0016】上記した構成の振動子において、主振動弾
性体1と副振動弾性体3との間に挟持される圧電素子2
としては、図4の(a)に示すように、直径部分を境に
して分極方向が異なる形式のものを使用して、図2の
(a)、詳しくは図11の(a)に示す節直径1の振動
を形成する方式と、図4の(b)に示すように、分極方
向を互い違いに4等分した形式のものを使用して、図2
の(b)、詳しくは図11の(b)に示す節直径2、又
はそれ以上節直径の振動を形成する方式とに適用するこ
とができる。
【0017】図4の(a)に示す圧電素子は、上から第
1番目と第2番目の圧電素子PZTを駆動用のA相、第
3番目と第4番目の圧電素子PZTを駆動用のB相、一
番下の圧電素子PZTをセンサー用とし、A相PZTと
B相PZTとを90度の位相をずらして積層すると共
に、センサーPZTをA相PZTと同位相に積層してお
り、例えば2枚重ねのA相PZTに図3の(a)のよう
な極性で電圧を印加すると、片半部分が厚み方向に伸
び、他半部分が縮み、逆に図3の(b)のような反対の
極性で電圧を印加すると、逆に片半部分が縮み、他半部
分が伸びる。
【0018】そして、このA相PZTとB相PZTとに
交番信号としての交流電圧を印加すると、主振動弾性体
1と副振動弾性体3とは、図2の(a)に示すようなモ
ード形状の振動がZ軸を中心として90度の位相ずれを
有して相似的に形成され、A、B両相に印加する交流電
圧に90度の時間的位相差を与えることにより、主振動
体1の駆動1aと副振動体3のフランジ部3aには楕
円運動が生じる。
【0019】この楕円運動は、A相による駆動モード
と、B相による駆動モードの振幅が等しければ、r−θ
面への投影が(Z軸上から見ると)円となるような楕円
である。
【0020】ここで、図4の(a)に示す圧電素子の分
極方向およびA、B相の位相差に着目すると、公知の棒
状超音波モータの振動子と同じである。しかし、この公
知の棒状超音波モータは、振動子の長さが直径に比べて
充分に長いため、その振動モード形状は、長さ方向両端
を振動の腹位置とする振動であるのに対し、本実施例の
ように、径方向の長さが軸方向の長さに比べて充分に長
いディスク状の振動子では、径方向両端を振動の腹の位
置とする振動となる。
【0021】本実施例において、直径部分に節が1つ形
成される節直径1での振動においては、副振動弾性体3
のフランジ部3aがないと、図11の(a)に示すモー
ド形状の振動を主振動弾性体1に形成することができな
い。
【0022】すなわち、図11の(a)に示すように、
主振動弾性体1のみによって、主振動弾性体1を節位置
に対して非対称(節位置を通る径方向線を中心として振
動弾性体の径方向両端の変位方向が逆であること)に振
動させるということは振動の原理上できないため、本実
施例では、副振動弾性体3を主振動弾性体1と一体的に
連結して1つの振動系とし、副振動弾性体3に180度
の位相がずれた振動を形成することで振動の対称性(振
動体の径方向両端は共に節又は腹の位置になり、かつ、
主、副振動弾性体の変位方向が逆)を得るようにし、主
振動弾性体1に図11の(a)に示すモード形状の振動
を形成している。
【0023】これに対し、図11の(b)に示すよう
に、節直径2の振動においては、主振動弾性体1は節位
置に対して対称(節位置を通る径方向線を中心として振
動弾性体の径方向両側の変位方向が同じ向きであるこ
と)であるため、特に副振動弾性体3によって位相が反
転した振動を形成するためのフランジ部3aを必要とし
なくても、主振動弾性体1は2波の進行波による振動が
形成される。
【0024】なお、図4の(b)に示す圧電素子2の場
合において、例えばA相PZTの上側の電極板(不図
示)に正極、下側の電極板(不図示)に負極の電圧を印
加すると、厚み方向の伸びと縮みが対称に形成され、同
様にB相PZTにはZ軸回りに45度の位相ずれを有し
てA相PZTと同様に厚み方向の伸びと縮みが対称に形
成される。したがって、A相PZTとB相PZTに90
度の時間的位相差を有する交流電圧を印加すると、振動
子は、図2の(b)および図11の(b)に示すよう
に、径方向両端における主振動弾性体1と副振動弾性体
3に形成される楕円運動は矢印で示すように共に同じ位
相で符号が逆(Z軸方向で逆)、つまり面対称な楕円運
動となる。
【0025】但し、図11の(b)に示すように、90
度の位相がずれた位置では楕円運動が180度の位相ず
れ(反対の位相)を有して形成される。なお、図2の
(a)に示す節直径1の振動では、波数が1であるか
ら、径方向の両端における主振動弾性体1と副振動弾性
体3に形成される楕円運動は矢印で示すように互いに
軸方向で逆方向となる。
【0026】以上のように、振動子を構成する主振動弾
性体1の駆動部1aには、図2の(a)又は図2の
(b)に示す節直径1又は2での進行波が圧電素子2の
面外方向変位によって形成され、この駆動部1aに加圧
接触するロータ4が摩擦駆動により回転し、その回転力
を出力部材7に伝達し、歯車部12を介して出力が取り
出される。
【0027】このように本実施例では、振動子を構成す
る振動弾性体をディスク形状とすることができるため、
曲げモードを用いる棒状超音波モータに比べて振動子の
軸方向長さを格段に短くすることができ、超音波モータ
のマイクロ化に大きく寄与することができる。
【0028】図5は本発明の第2の実施例を示す。
【0029】上記した第1の実施例においては、主振動
弾性体1の外周側に駆動部1aを形成し、副振動弾性体
3のフランジ部3aは駆動を取り出すために手段として
利用していないが、本実施例では、ディスク形状の主振
動弾性体1の駆動部1aとディスク形状の副振動弾性体
3のフランジ部3aを共に内周側に形成し、主振動弾性
体1の駆動部1aと副振動弾性体3のフランジ部3aを
共に駆動を取り出すための手段として利用するようにし
たもので、本実施例において主振動弾性体1および副振
動弾性体3は共にディスク形状といっても内周側が空洞
のドーナツ形状とし、該空洞部分に、出力軸14を有す
る第1ロータ4aと第2ロータ4bとを配置している。
なお、本実施例では、圧電素子2の内周は主および副振
動弾性体1,3の内周より大径であり、主振動弾性体1
の駆動部1aおよび副振動弾性体3のフランジ部3aは
圧電素子2とは軸方向で重ならない。
【0030】第1ロータ4aと第2ロータ4bの外周部
にはつばバネ形状の摺動部5が夫々形成され、第1ロー
タ4aの摺動部5が主振動弾性体1の内周側に形成され
ている駆動部1aに当接し、また第2ロータ4bの摺動
部5が副振動弾性体3の内周側に形成されているフラン
ジ部3aに当接する。この第1ロータ4aと第2ロータ
4bとは同軸的に軸嵌合されていて、第1ロータ4aと
第2ロータ4bとの間に弾装されたコイルバネ6により
互いに離れる方向に付勢されて各摺動部が駆動部1aと
フランジ部3aに加圧接触する。なお、第1ロータ4a
と第2ロータ4bとは爪部11により軸方向移動可能か
つ軸回り回転不能に連結されており、2つのロータ4
a、4bの回転力を出力軸14から取り出すことができ
るようにしている。
【0031】なお、本実施例の振動子は、積層される圧
電素子2、該圧電素子2間に配置される電極板(不図
示)、該電極板又は圧電素子と主、副振動弾性体1、3
との接合は接着剤を用いている。
【0032】本実施例における振動モードは、上記した
第1の実施例と同様に、図11の(a)に示す節直径1
の振動と、図11の(b)に示す節直径2の振動をもち
いることができ、図6の(a)は節直径1の振動モード
が振動子に形成されている場合を示し、また図6の
(b)は節直径2の振動モードが振動子に形成されてい
る場合を示す。
【0033】図7は第3の実施例を示す。
【0034】本実施例は、図1に示す第1の実施例の変
形例で、主振動弾性体1の外周端から外方向につばバネ
形状の駆動部1cを形成すると共に、副振動弾性体3の
外周端から外方向に同様にしてつばバネ形状のフランジ
部3cを形成し、第1ロータ4aのつばバネ形状の摺動
部5が該駆動部1cに当接し、第2ロータ4bのつばバ
ネ形状の摺動部5が該フランジ部3cに当接するように
している。なお、本実施例では、圧電素子2の外周は主
および副振動弾性体1,3の外周より小径であり、主振
動弾性体1の駆動部1cおよび副振動弾性体3のフラン
ジ部3cは圧電素子2とは軸方向で重ならない。
【0035】第1ロータ4aと第2ロータ4bとは軸方
向移動可能且つ軸回り回転不能に嵌合形式で連結され
(不図示)、その間に配置された皿バネ6により互いに
離れる方向に付勢され、各摺動部5が駆動部1cおよび
フランジ部3cに加圧接触する。
【0036】また、第2ロータ4bは、歯車部12を有
する出力部材7に連結され、両ロータ4a、4bからの
回転がボールベアリング8に支承される出力部材7に伝
達される。なお本実施例においても、第1、第2の実施
例と同様に節直径1、2の振動モードにより振動子を駆
動することができる。
【0037】図8は第4の実施例を示す。
【0038】従来の例えばリング形状の超音波モータに
あっては、振動弾性体の片面に圧電素子を接合し、該圧
電素子の面内方向の振動により振動弾性体に周方向に沿
った進行波を形成し、該進行波の波数は例えば7といっ
た複数の値の進行波としていたが、本実施例では節直径
1とする波数1の進行波を面外方向の振動により得るこ
とができるようにしたものである。
【0039】本実施例は、外周部に突起部3dを有する
ディスク状の副振動弾性体3を、外周部に振動部1dを
有するディスク状の主振動弾性体1にネジ固定し、主振
動弾性体1と副振動弾性体3との間に図4の(a)に示
す圧電素子2を挟持固定したものを振動子とし、副振動
弾性体3の突起部3dにはスリットが放射方向に沿って
多数形成されている。そして、この突起部3dにロータ
4の外周部に形成されたつばバネ形状の摺動部5が(不
図示)の加圧手段を介して加圧接触する。なお、本実施
例では、圧電素子2の外周は主および副振動弾性体3の
外周より小径であり、副振動弾性体3の突起部3dは圧
電素子2とは軸方向で重ならない。
【0040】本実施例において、節直径1の振動モード
で振動子が振動することができる点については上記した
第1の実施例において述べた通りであるが、圧電素子2
を主振動弾性体1と副振動弾性体3とにより挟持してい
る点、及び圧電素子2の面外振動により振動子を振動さ
せている点が従来のリング状の超音波モータの振動子と
異なる。
【0041】すなわち、複数の圧電素子を積層配置して
挟持することにより、圧電素子の枚数を増やせるため、
力係数を大きくでき、従来のリング状の超音波モータに
比べて大出力化、低電力化が可能となる。
【0042】また圧電素子の面外振動を利用するため、
面内振動を利用する場合よりも大きい変位を得ることが
でき、モータ効率を向上させることができる。
【0043】このような利点は節直径1の場合のみに限
らず、節直径が複数の場合にも適用することができる。
【0044】図9は第5の実施例を示し、第1〜第4の
実施例で示した振動子を節直径4で振動させる場合の圧
電素子2のA相PZTとB相PZTの分極方向を示して
おり、図4の(b)に示す節直径2の場合では、A相P
ZTとB相PZTは45度の位置的位相差を有している
のに対し、本実施例の節直径4の場合では22.5度の
位置的位相差を有している。なおこのようなことから、
節直径数は任意の整数であればよい。
【0045】このように、節直径が2や4といった場合
には、上記した第1の実施例で説明したように主振動弾
性体1に進行波を形成するために副振動弾性体3の振動
のバランスを取るためのフランジ部は必ずしも必要とせ
ず、図10に示す参考技術例のように、主振動弾性体1
の外周部の駆動部1aにロータ4の摺動部5を加圧接触
させ、また外周フランジ部のないナットとして機能する
副振動弾性体3により圧電素子2を主振動弾性体1との
間で挟持する構成としても良い。
【0046】本参考技術例の場合、圧電素子の厚み方向
における歪み量は、図8に示す主振動弾性体1と副振動
弾性体3とが共に振動する場合に比べて小さくなるが、
振動子の支持が容易になるメリットがある。
【0047】なお上記した各実施例の超音波モータは例
えばカメラのAFモータとして利用することができ、ま
た振動子は直接紙と加圧接触するようにして紙送り装置
の駆動源としたり、あるいは固定された直線状のレール
に対して加圧接触し、リニアモータとして利用すること
ができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、振
動子の薄型化により、超音波モータ等のコンパクト化を
図れ、また複数の圧電素子を積層することができるた
め、低電圧で力係数大の駆動を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す側断面図。
【図2】図1の振動子の振動モードを示し、(a)は節
直径1の振動モード、(b)は節直径2の振動モードを
示す図。
【図3】図4の(a)の圧電素子の印加電圧の極性と変
位方向を示す図。
【図4】図1の圧電素子の積層状態と分極方向を示す分
解斜視図で、(a)は節直径1の場合、(b)は節直径
2の場合を示す。
【図5】第2の実施例を示す側断面図。
【図6】図5の実施例の振動モードを示し、(a)は節
直径1の場合、(b)は節直径2の場合を示す。
【図7】第3の実施例を示す側断面図。
【図8】第4の実施例を示す側断面図。
【図9】第5の実施例における圧電素子の分極方向を示
す図。
【図10】本発明の参考技術例を示す側断面図。
【図11】本発明における円板形状等の振動弾性体の振
動モードを示し、(a)は節直径1の振動モード、
(b)は節直径2の振動モードを示す。
【符号の説明】
1 主振動弾性体 2 圧電素子 3 副振動弾性体 4 ロータ 5 摺動部 6 皿バネ 7 出力部材 8 ベアリング 9 支持部材 10 固定部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−117671(JP,A) 特開 平6−54560(JP,A) 特開 平7−308082(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク形状に形成された第1の振動弾
    性体と、該第1の振動弾性体と同軸的に配置され、且つ
    ディスク形状に形成された第2の振動弾性体との間に
    該第1及び第2の振動弾性体の外周より外周が小径であ
    電気−機械エネルギー変換素子を挟持した振動子を有
    し、位置的位相差を有して配置された複数相の該電気−
    機械エネルギー変換素子へ位相差を有する交番信号を印
    加することにより該電気−機械エネルギー変換素子を厚
    み方向に変位させ、該第1の振動弾性体及び該第2の振
    動弾性体の外周部で、変位方向が軸方向で逆となる円又
    は楕円運動を形成し、該第1の振動弾性体と該第2の振
    動弾性体の双方又はいずれか一方の外周部の該電気−機
    械エネルギー変換素子とは軸方向で重ならない部分を振
    動エネルギの出力部とすることを特徴とする振動波駆動
    装置。
  2. 【請求項2】 ディスク形状に形成された第1の振動弾
    性体と、該第1の振動弾性体と同軸的に配置され、且つ
    ディスク形状に形成された第2の振動弾性体との間に、
    該第1及び第2の振動弾性体の内周より内周が大径であ
    る電気−機械エネルギー変換素子を挟持した振動子を有
    し、位置的位相差を有して配置された複数相の該電気−
    機械エネルギー変換素子へ位相差を有する交番信号を印
    加することにより該電気−機械エネルギー変換素子を厚
    み方向に変位させ、該第1の振動弾性体及び該第2の振
    動弾性体の内周部で、変位方向が軸方向で逆となる円又
    は楕円運動を形成し、該第1の振動弾性体と該第2の振
    動弾性体の双方又はいずれか一方の内周部の該電気−機
    械エネルギー変換素子とは軸方向で重ならない部分を振
    動エネルギの出力部とすることを特徴とする振動波駆動
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、振動子には節
    直径1又は2以上の振動が形成されることを特徴とする
    振動波駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の振動波駆動
    装置を駆動源とすることを特徴とする装置。
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