JP3058914U - 什器用表示具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】什器に配置されている物品のメーカーや種類な
どを遠方ことに側方からはっきりと視認することができ
る簡単な構造の表示具を提供する。 【解決手段】適度な硬度のシートからなる左右一対の支
持片１ａ，１ａの一端縁に、表面に所望の表示３を付し
た案内表示片２ａ，２ａを支持片１ａ，１ａに対して直
角方向に延出するように一体形成し、前記案内表示片２
ａ，２ａよりも下方の支持片端面間には什器５の仕切り
具６を跨ぎ得る幅のスリット４を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はカード類の展示販売什器用表示具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

紙製品などの薄層物品の展示販売に際しては、多数の平行な区画板を後方に向 かうほど高いレベルに設けた雛壇状の什器が用いられ、この什器の区画板にカー ド類の幅ごとに着脱式の仕切り具を取付けることで所定の容積を持つポケットを 形成し、そうしたポケットに対象物品を装入配置するようにしている。 しかし、対象物品としてカード類を例にとって見ると、メーカーは多数があり 、しかも各メーカーごとにクリスマスカード、誕生日カードなど多数の種類があ り、さらに、クリスマスカードでも多数の種類のものがあり、それらが同一の什 器に配置されることが多い。 この場合に、購買者を希望するメーカーや種類の製品を配置しているポケット の前にすばやく到達させることが好ましいが、従来では一般に、什器の区画板に メーカー名やカード類の種類などをステッカーなどによって表示している程度で あった。このため、わかりずらく、また什器の正面側からしか視認、判別しかで きない不便があった。

【０００３】

【考案が解決しようする問題点】

本考案は前記のような問題点を解消するために考案されたもので、その目的と するところは、什器に配置されている物品のメーカーや種類などを遠方ことに側 方からはっきりと視認することができる簡単な構造の表示具を提供することにあ る。 本考案はカード類の什器に好適であるほか、それ以外にもたとえば葉書、手帳 、ノートなど多数のポケットを配列した什器に収納して展示販売される各種薄物 商品の表示具としても好適である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案の什器用表示具は、適度な硬度のシートからな る左右一対の支持片の一端縁に、表面に所望の表示を付した案内表示片を支持片 に対して直角方向に延出するように一体形成し、前記案内表示片よりも下方の支 持片端面間には什器の仕切り具を跨ぎ得る幅のスリットを形成したものである。 好適には、前記左右一対の支持片と案内表示片が単葉のシートからなり、案内 表示片は、基端側が折曲げ線を介して支持片に連設される一方、先端側が連結縁 によって相互に連設されており、連結縁を境として案内表示片が反転屈曲される ことで支持片に対して直角方向に延出するようになっている。

【０００５】

【作用】

使用に当たっては、該当するポケットに位置している仕切り具の仕切り部の上 にスリットが位置するように支持片を位置させ、その状態で支持片をポケットに 装入すればよい。 こうすれば、支持片はポケットの背部側の区画板の背面に接しスリットが仕切 り部の左右面に接するため安定して自立し、左右にずれることもない。必要に応 じて支持片を前記区画板に対する仕切り具で挟んもよく、こうすればより確実に 安定化する。 そして、案内表示片はポケットと直交するように前方に突出し、その案内表示 片は２枚の紙の重なりにより剛性が付与されており、両面に所定の表示たとえば メーカー名、物品の種類などが記されているので、什器の側方から確実に希望対 象のメーカーや物品の種類を判定することができ、希望する物品を容易に選択す ることができる。 案内表示片は支持片から前方に突出しているが、紙などのシートから作られて おり、支持片から直角状に折り曲げられることで形成されている。したがって、 購買者の腕や手が側方から案内表示片に衝突しても、それに応じて側方に倒れる ので安全であり、製作上も、１枚のシートを折って立体状に作られるので、使用 前は平坦であり、保管等にも好都合である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。 図１ないし図３は本考案による什器用表示具の一実施例を示しており、１ａ， １ａは左右一対の支持片、２ａ，２ａは案内表示片であり、前記支持片１ａ，１ ａの端縁に一体形成され、支持片１ａ，１ａに対し屈曲されて直角方向に延びて いる。 それら支持片１ａ，１ａと案内表示片２ａ，２ａは、シートたとえば、ボール 紙など適度に剛性のある紙材（合成紙、ラミネート紙を含む）あるいはプラスチ ック材により作られており、図３のように、一対の案内表示片２ａ，２ａと支持 片１ａ，１ａとの境界位置に折曲げ線２ｃ，２ｃが刻設されている。また、案内 表示片２ａ，２ａは先端が連結縁２ｂにより連結されていてる。したがって、案 内表示片２ａ，２ａは連結縁２ｂを介して重合するように反転屈曲され、さらに 、好ましくは内面同士が接着剤などにより接合されることにより、図１と図２の ように立体形状となっている。

【０００７】 前記案内表示片２ａ，２ａはこの例では正面包丁型形状をなしているが、これ に限定されることなく、三日月状、矩形状、円形状など任意であり、それぞれの 表面には所望の表示部３が印刷的手法により設けられている。この例では、表示 部３として、メーカー名３ａと商品名３ｂが表されている。 案内表示片２ａ，２ａは使用時に前方に折れず什器のポケット内に安定して保 持されるように、支持片１ａ，１ａの全高の約半部程度から上に形成されており 、案内表示片２ａ，２ａよりも下方の一対の支持片１ａ，１ａの端縁間には、後 述する仕切り具を跨ぐためのスリット４が形成されている。

【０００８】 図４ないし図７は本考案による表示具をカード類Ａの展示販売用什器に使用し た状態を示している。５は什器であり、雛壇ないし階段状をなし、各ステップご とに平行状に走る区画板５０，５０によって収納溝が画成されており、区画板５ ０，５０には多数の仕切り具６が着脱可能に取り付けられ、それによって収納溝 は左右方向が仕切られ、カード類Ａを収納する多数のポケット５１，５１が形成 されている。 前記仕切り具６は、図６のように、区画板５０の表裏を挟持するための挟み部 ６ａと、該挟み部６ａに対して直角方向に一体形成され、収納溝内に伸びる仕切 り部６ｂとを有している。仕切り部６ｂは棒状でもよいが、好ましくは板状をな している。前記支持片１ａ，１ａ間のスリット４は仕切り部６ｂの厚さと同等か やや大きく作られている。

【０００９】 なお、図示するものは本考案の一例であり、この構成に限定されない。 すなわち、案内表示片２ａ，２ａはあらかじめ内面に接着剤面を有し、剥離紙 が添着されていてもよい。また、案内表示片２ａ，２ａの表示部３は蛍光塗料が 使用されていてもよい。また、案内表示片２ａ，２ａの間に音声発声器が介在さ れ、心地よいメロデイーが流されるようになっていてもよい。 また、場合によっては、支持片１ａ，１ａは端部に屈曲部が形成され、より安 定して自立されるようになっていてもよい。また什器５への取付け方も限定はな い。

【００１０】

【実施例の作用】

本考案による表示具（これをＢとして示す）は、使用前では図３のような展開 状態となっており、全体が薄く平坦であるから保管等も簡単で、高さ方向に場所 をとらない。 使用に際しては、連結縁２ｂを境として案内表示片２ａ，２ａを２つ折りして 重ね合わせ、案内表示片２ａ，２ａの内面同士を必要に応じて接着し、折曲げ用 線２ｃ，２ｃによって支持片１ａ，１ａを案内表示片２ａ，２ａと直角状に屈曲 すればよく、これにより極めて簡単に図１のような立体的な状態にすることがで きる。

【００１１】 使用時には、支持片１ａ，１ａをつまみ上げ、図４のように、所望のポケット 領域において、ポケット５１，５１を画成している仕切り具６の仕切り部６ｂに スリット４を臨ませ、ポケット５１，５１に差し込めばよい。こうすれば、案内 表示片２ａ，２ａの下端が仕切り部６ｂに接するのを限度として支持片１ａ，１ ａはポケット５１，５１に納められ、下縁がポケット５１の底に接する。そして 、案内表示片２ａ，２ａは仕切り部６ｂの上方においてポケットを横切り、前方 に突出する。したがって、ワンタッチ操作で支持具として機能させることができ る。

【００１２】 この状態で支持片１ａ，１ａの前面側にカード類Ａを配すれば、図５ないし図 ７の状態になり、案内表示片２ａ，２ａはポケット５１の前方に突出しているが 、これの基部とつながる左右の支持片１ａ，１ａが区画板５０にバックアップさ れつつポケット５１の底面に接し、かつ、スリット４が仕切り部６ｂを跨いでい るため、左右にもずれることがなく、安定している。 什器５には多種多様なカード類Ａが収容されているため、いずれのメーカーの 製品かあるいはどんな種類のカード類か判別しずらいが、案内表示片２ａ，２ａ がポケット５１の前方に突出し、これに表示部３が表されているため、側方ない し斜め側方からメーカーやカード類の種類などを一目で判別することができ、迅 速かつ正確に希望するカード類を選択することができる。 案内表示片２ａ，２ａはシートの２枚の重ね合わせであることからへなへなと せずにしっかりとしており、したがって表示部３を外部からよく視認することが でき、それでいながら案内表示片２ａ，２ａに腕や手指などが当接しても、折曲 げ用線２ｃを支点として自然に側方に倒れるので、衝撃を逃がすことができる。 したがって、腕や手指等に打撃を与えたりすることがなく安全である。

【００１３】 なお、支持片１ａ，１ａをよりしっかり安定させ、ぐらつかないようにしたい 場合には、支持片１ａ，１ａをバックアップしている区画板５０に対する仕切り 具６，６を利用して、挟み部６ａ，６ａにより支持片１ａ，１ａを挟持してもよ い。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明した本考案によるときには、適度な硬度のシートからなる左右一対の 支持片１ａ，１ａの一端縁に、表面に所望の表示３を付した案内表示片２ａ，２ ａを支持片１ａ，１ａに対して直角方向に延出するように一体形成し、前記案内 表示片１ａ，１ａよりも下方の支持片端面間には什器の仕切り具を跨ぎ得る幅の スリット４を形成したので、簡単な構造とワンタッチ操作により薄層物品のメー カーや物品の種類などを側方から確実に視認できるように什器に装備させること ができるというすぐれた効果が得られる。 請求項２によれば、左右一対の支持片１ａ，１ａと案内表示片２ａ，２ａが単 葉のシートからなり、案内表示片２ａ，２ａは、基端側が折曲げ線２ｃ，２ｃを 介して支持片１ａ，１ａに連設される一方、先端側が連結縁２ｂによって相互に 連設されており、連結縁２ｂを境として案内表示片２ａ，２ａが反転屈曲される ことで支持片に対して直角方向に延出するようになっているので、使用前の状態 は平坦であり、保管等が容易であり、使用時に簡単に立体化させることができる というすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による什器用表示具の一実施例を示す斜
視図である。

【図２】本考案による什器用表示具の一実施例を示す平
面図である。

【図３】本考案による什器用表示具の一実施例を示す展
開図である。

【図４】本考案による什器用表示具の一実施例を什器に
装着する状態を示す斜視図である。

【図５】本考案による什器用表示具の使用状態を示す斜
視図である。

【図６】本考案による什器用表示具の使用状態を示す断
面図である。

【図７】図６の正面図である。

【符号の説明】

１ａ，１ａ 支持片 ２ａ，２ａ 案内表示片 ２ｂ 連結縁 ２ｃ，２ｃ 折り曲げ線 ３ 表示部 ４ スリット ５ 什器 ６ 仕切り具

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】適度な硬度のシートからなる左右一対の支
   持片１ａ，１ａの一端縁に、表面に所望の表示３を付し
   た案内表示片２ａ，２ａを支持片１ａ，１ａに対して直
   角方向に延出するように一体形成し、前記案内表示片２
   ａ，２ａよりも下方の支持片端面間には什器５の仕切り
   具６を跨ぎ得る幅のスリット４を形成したことを特徴と
   する什器用表示具。
2. 【請求項２】左右一対の支持片１ａ，１ａと案内表示片
   ２ａ，２ａが単葉のシートからなり、案内表示片２ａ，
   ２ａは、基端側が折曲げ線２ｃ，２ｃを介して支持片１
   ａ，１ａに連設される一方、先端側が連結縁２ｂによっ
   て相互に連設されており、連結縁２ｂを境として案内表
   示片２ａ，２ａが反転屈曲されることで支持片１ａ，１
   ａに対して直角方向に延出するようになっている請求項
   １に記載の什器用表示具。
3. 【請求項３】案内表示片２ａ，２ａが接合されているも
   のを含む請求項２に記載の什器用表示具。
4. 【請求項４】左右一対の支持片１ａ，１ａと案内表示片
   ２ａ，２ａが紙材で作られている請求項１ないし３に記
   載の什器用表示具。