JPH071653Y2 - 棚前表示カード - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、棚前表示カードに関する。

〔従来の技術〕

従来、棚前表示カードとしては、商品価格等を表示した
カード用紙のみからなるものと、そのカード用紙の裏面
に剥離紙付きの粘着剤層を設けたものとが一般に使用さ
れている。なお、ここに棚前表示カードとは、スーパ
ー、小売店等の陳列棚の前面に取り付けられるカード類
をいい、代表的なものとしてはプライスカードが上げら
れるが、商品名、広告パターン等を表示したものをも広
く含めるものとする。

かかる棚前表示カードのうち、裏面に粘着剤層を持たな
い単なるカード用紙のみからなるものは、第15図に示す
ように、金属製等のいわゆる棚前ホルダーD1に予め棚前
表示カードＥを差し込み用の受け溝６を形成しておき、
その受け溝６に棚前表示カードＥを差し込んで使用す
る。

また、裏面に粘着剤を有する棚前表示カードは、棚板の
前端面や棚前ホルダーの前面に貼付して使用している。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、従来の棚前表示カードのうち、裏面に粘着剤層
を持たない単なるカード用紙のみからなるものは、その
棚前表示カード専用の棚以外には殆ど使うことが出来
ず、汎用性に乏しいという問題があった。

すなわち、スーパー、小売店等で使用する棚の中には、
例えば第３図に示すような棚前ホルダーのない棚前だけ
の棚や、第８図に示すような透明樹脂板製の棚前ホルダ
ーを有する棚や、第11図に示すような丸棒状の棚前ホル
ダーを有する棚等種々のものがあるが、これ等には第15
図に示すような受け溝６が付いていないから、上記カー
ド用紙のみからなる棚前表示カードは全然使用出来な
い。

また、第15図に示すような受け溝６が付いている棚前ホ
ルダーでも、その受け溝６の上下幅と合致する上下幅を
有する棚前表示カード以外は使用出来ない。

そのため、従来の棚前表示カードのうち、裏面に粘着剤
層を持たない単なるカード用紙のみからなるものは、大
手の化粧品メーカーがスーパーの店舗内に設置する専用
の棚等以外に殆ど使用不可能であり、スーパー、小売店
等においては裏面に粘着剤層を有する棚前表示カードを
棚板の前端面や棚前ホルダーの前面に貼付することが多
かった。

しかし、このように棚板の前端面や棚前ホルダーの前面
に棚前表示カードを貼付すると、店舗内の模様替えや商
品の価格改定等の度毎に貼付された棚前表示カードを剥
がさなければならず、手間が掛かるほか、奇麗に剥がれ
ないで棚の前面が汚らしくなることが多いという問題が
あった。

一方、棚前ホルダーのない棚や、第11図に示すような丸
棒状の棚前ホルダーを有する棚の場合には、棚板の前端
面に棚前表示カードを貼付せざるを得ない。しかるに、
棚板の前端面の上下幅はあまり大きくはない。そのた
め、かかる棚には、商品名や広告パターン等を表示した
棚前表示カードは大きすぎて貼付することが出来ず、プ
ライスカードを貼付する場合でもそのプライスカードを
かなり小さくせざるを得ず、価格等が見難くなるという
問題があった。

更に、同一店舗内に、第15図に示すような受け溝６付き
の棚前ホルダーを有する棚や、第３図に示すような棚板
だけの棚や、第11図に示すような丸棒状の棚前ホルダー
を有する棚等々が混在する場合には、各棚毎に別々のサ
イズの棚前表示カードを準備して使い分けるということ
は、非常に煩わしい。そのため、商品名や広告パターン
等を表示した棚前表示カードを使用するのを断念してプ
ライスカードのみを使用することとし、しかもその店舗
内で使用するプライスカードの大きさを、全て棚板の前
端面に貼付するプライスカードの大きさに統一してしま
うことが多い。そのため、棚前表示カードを宣伝広告目
的等に使用することが出来ず、プライスカードとして使
用する場合でも価格があまり見やすくないという問題が
あった。

〔課題を解決するための手段〕

上記のような課題を解決するため本考案は棚前表示カー
ドを、表示板の裏面に脚片を備え、その脚片の上方部に
横折罫を設けるとともに、前記脚片の上方部の両側に上
方に突出した切込線とその切込線の下端を連結する横折
罫とを設けて挟持片を区画形成したものとして構成し
た。

〔作用〕

この考案の棚前表示カードは、汎用性に富む。

また、かなり大きくすることが出来る。

〔実施例〕

図により本考案の一実施例を説明すると、第２図は展開
図であって横折罫ａを介して表示板１と背面板２とを連
設し、その背面板２の上方部に横折罫ｂを設けるととも
に、その横折罫ｂの両端より背面板２の下端に達する切
込線ｃ、ｃを設けて背面板２内に脚片３を区画形成し、
その脚片３の上方部に横折罫ｄを設け、更に、脚片３の
上方部の両側に、切込線ｃに接して上方に逆Ｕ字状に突
出する切込線ｅを設けるとともに、各切込線ｅの下端間
に横折罫ｆを設けて、挟持片４を区画形成したものであ
る。

組立に当たっては、横折罫ａに沿って背面板２を表示板
１に折り重ねつつ、背面板２のうち脚片３と挟持片４以
外の部分を表示板１に貼着して組立を終わる（第１
図）。

本考案の棚前表示カードは、第１図に示すものに両面粘
着テープ５（第６図、第13図参照）を添えてセットとし
て流通過程に乗せる。

使用に当たっては、棚の形状に合わせて次のようにして
使用する。

第３図に示すような棚前ホルダーのない棚Ａの場合に
は、次の、の何れかにより使用する。

第４図に示すように脚片３を開いて第５図に示すよう
なスタンドとし、棚Ａ上に載置して使用する。

第６図に示すように横折罫ｂに沿って脚片３を略直角
に折り曲げた後、その折り曲げられた脚片３の下面に両
面粘着テープ５の一方の面を粘着させ、次いで、第７図
に示すように両面粘着テープの他方の面を棚Ａの上面に
粘着して展示する。

第８図に示すような偏平な透明樹脂板製の棚前ホルダー
B1を有する棚Ｂの場合には、第９図に示すように脚片３
と背面板２との間に棚前ホルダーB1を挟み込んで第10図
のようにして展示する。

第11図に示すようなスチール製の丸棒状の棚前ホルダー
C1を有する棚Ｃの場合には、第12図に示すような挟持片
４、４を横折罫ｆ、ｆに沿って略直角に折り起こした
後、横折罫ｂに沿って脚片３を一旦上方へ折り曲げて挟
持片４、４と脚片３との間に棚前ホルダーC1の丸棒状の
部分を挟み込み、続いて、第13図に示すように横折罫
ｂ、ｄに沿って脚片３を順に折り曲げて第14図に示すよ
うに展示する。その際、本棚前表示カードを棚前ホルダ
ーC1に強く固定したい場合には、第13図に示すように両
面粘着テープ５を用いて脚片３の下方部を表示板１の背
面に粘着する。

本考案は上述の実施例に限定されるものではなく、表示
板の裏面に脚片と二個の挟持片とを設け、且つ脚片の上
方部に横折罫を設ければ、脚片、挟持片の形状、構造等
は如何なるものであってもよい。例えば、挟持片は矩形
状であってもよく、脚片と二個の挟持片とを別々の部材
で形成して表示板の裏面に別々に貼着して取り付けても
よく、また、脚片と挟持片とを離して設けてもよい。

また、本考案は棚前表示カードに限定されず、棚の前方
部に展示するカード類一般に適用するこどが出来る。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように構成されているため、比較的大き
くて見易い棚前表示カードをどのような形状の棚にも取
り付けることが出来る。そのため、汎用性が高く、棚前
表示カードを宣伝広告目的等に使用することが出来、プ
ライスカードとして使用する場合にも価格が見やすい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は背面側から見た
平面図、第２図は展開図、第３図乃至第14図はそれぞれ
使用状態を示す斜視図、第15図は従来の棚前表示カード
の使用状態を示す斜視図である。 １……表示板、２……背面板 ３……脚片、４……挟持片 ５……両面粘着テープ、ｂ、ｄ、ｆ……横折罫 ｃ、ｅ……切込線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】表示板の裏面に脚片を備え、その脚片の上
   方部に横折罫を設けるとともに、前記脚片の上方部の両
   側に上方に突出した切込線とその切込線の下端を連結す
   る横折罫とを設けて挟持片を区画形成したことを特徴と
   する棚前表示カード。