JP3054401B2 - 卵白組成物 - Google Patents

卵白組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加熱凝固してなる
白組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】卵白は本来加熱凝固する性質を有してお
り、従来より卵白凝固物の品質を改良するために様々な
研究がなされている。例えば、特開平7−255428
号公報に記載されているように卵白に脂肪酸を添加した
り、特開平10−72号公報に記載されているように卵
白にリパーゼ分解食用油脂を添加することにより、加熱
凝固後の食感をしなやかで弾力性のあるものとし、また
保水性も良好な卵白凝固物を形成する卵白組成物が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな卵白組成物を加熱凝固した後、冷凍すると、解凍時
に離水が生じてしまう。その結果、食感がぼそぼそした
り固くなったりし、茹で卵の卵白のような食感が失われ
てしまうという問題があった。また、加熱凝固後の卵白
凝固物の色調がやや青白いような透明感を有しており、
本来の茹で卵の卵白の白い色調とはやや異なるという問
題があった。
【0004】したがって、本発明は、加熱凝固して一旦
冷凍しても離水せず、茹で卵の卵白と同様の食感を有す
る卵白組成物を、また加熱凝固後の色調も茹で卵の卵白
と同様の白色である卵白組成物を提供することを目的に
なされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために種々検討した結果本発明に到達した。す
なわち、本発明は、(1)卵白、リパーゼ分解食用油
脂、澱粉を含有する加熱凝固してなる卵白組成物、
(2)卵白固形分100部に対し、リパーゼ分解食用油
脂を脂肪酸として0.4〜16部、澱粉4〜80部を含
有する加熱凝固してなる卵白組成物、(3)卵白、リパ
ーゼ分解食用油脂、澱粉、油脂及び/又は乳化油脂を含
有する加熱凝固してなる卵白組成物、(4)卵白固形分
100部に対し、リパーゼ分解食用油脂を脂肪酸として
0.4〜16部、澱粉4〜80部、油脂及び/又は乳化
油脂16〜160部を含有する加熱凝固してなる卵白組
成物、(5)冷凍してなる(1)乃至(4)項のいずれ
かに記載の卵白組成物、である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本発明において、「部」はすべて「重量部」を、
「%」はすべて「重量%」を意味するが、リパーゼ分解
食用油脂の脂肪酸含有率のみ「クロマトグラムの面積比
率から算出した%」を意味する。
【0007】まず、本発明において卵白とは、卵を割卵
して卵黄を分離したもの、殺菌したもの、凍結卵白を解
凍したもの、乾燥卵白を水戻ししたもの、これらの卵白
に糖、塩類等の食用品原料を添加したものなどがあげら
れる。加熱凝固性などの一般的性質を備えている限り、
成分の一部、例えば糖分やリゾチームを除いたのでもさ
しつかえない。また、本発明において卵白固形分とは、
卵白から水分を除いたものをいう。
【0008】リパーゼ分解食用油脂とは、食用動植物油
脂をリパーゼで分解したものである。食用動植物油脂と
は、特に限定されるものではなく、異味及び異臭のない
ものであれば常温で固体状のものでも液状のものでもよ
い。例えば、パーム油、大豆油、菜種油、ゴマ油、サフ
ラワー油、米油、ひまわり油、牛脂、豚脂などがあげら
れる。
【0009】また、リパーゼとは油脂を構成するトリグ
リセリドを脂肪酸とジグリセリド、モノグリセリド、グ
リセリンに分解する酵素である。由来はとくに問わず、
例えば、微生物由来、植物及び動物由来のものがあげら
れる。
【0010】本発明においてリパーゼ分解食用油脂は、
食用動植物油脂をリパーゼで分解した後、水溶性成分だ
けを分離し、油溶性成分はそのままに残した未精製の食
用油脂分解物であり、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリ
セリド及びトリグリセリドを含むものである。分解率は
特に問わないが、分解率が低くなるほど必然的に脂肪酸
含量が少なくなり、卵白組成物中のトリグリセリドの割
合が増える。従って、相対的に卵白の蛋白質量が減少し
熱凝固し難くなるように思われるが、併用する澱粉との
作用により卵白組成物は熱凝固することができる。
【0011】また、脂肪酸とは、炭素を6つ以上持ちカ
ルボキシル基を1個持つ鎖式化合物であり、例えばカプ
ロン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグ
ノセリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、アラキドン酸があげられる。
【0012】本発明においてリパーゼ分解食用油脂の含
有量は、卵白固形分100部に対し脂肪酸として0.4
〜16部が好ましい。これは、0.4部未満であると冷
凍後解凍した際に離水が多く食感がボソボソしやすく、
16部を越えると食感がコンニャク様となる傾向がある
からである。
【0013】本発明において澱粉とは、通常流通してい
る食用澱粉や化工澱粉を用いることができる。澱粉が卵
白組成物中の水分を抱き込んだ形で存在するため、冷凍
後解凍してもその水分を離さなのではないかと推察され
る。
【0014】澱粉としては、例えば、小麦澱粉、馬鈴薯
澱粉、ワキシーコーンスターチ、レギュラーコーンスタ
ーチ、ハイアミロースコーンスターチ、タピオカ澱粉な
どの天然澱粉、またはそれらにアルファ化などの処理を
施した加工澱粉、エステル化、エーテル化、酸化などの
処理を施した化工澱粉があげられる。なかでも、耐冷凍
性を有する化工澱粉を用いることがより好ましいことは
言うまでもない。
【0015】卵白組成物中の澱粉の配合量は、卵白固形
分100部に対して4〜80部が好ましい。これは、4
部未満であると冷凍後解凍した際に離水が多く食感がボ
ソボソしやすく、また80部を越えると食感が固く糊の
ようになりやすいからである。
【0016】本発明において、さらに油脂及び又は乳化
油脂を配合することにより、卵白凝固物の色調をやや青
白く透明感のあるものから白色にすることができる。こ
れは、油脂及び/又は乳化油脂が卵白組成物中に分散し
て存在するため、コロイド様の作用をし、色調がより白
色に見えるのではないかと推察される。油脂とは食用動
植物油脂であり、その性状は特に限定されるものではな
く、異味及び異臭のないものであれば常温で固体状のも
のでも液状のものでもよい。例えば、パーム油、大豆
油、菜種油、ゴマ油、サフラワー油、米油、ひまわり
油、牛脂、豚脂などがあげられる。
【0017】乳化油脂とは、前述のような食用動植物油
脂を通常用いられる乳化剤で乳化したものである。乳化
剤としては、例えば、レシチン、卵白、卵黄、カゼイン
ナトリウム、カゼインカルシウム、乳清蛋白質などの天
然の乳化剤や、グリセロール脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステルなど化学合成物である各種脂
肪酸エステルなどあげられる。
【0018】卵白組成物中の油脂及び/又は乳化油脂の
配合量は、卵白固形分100部に対し16〜160部が
好ましい。これは、16部未満であるとやや青白く透明
感のある色調を改善し難く、160部を越えると油臭く
なり風味が悪くなりやすからである。
【0019】尚、本発明効果を損なわない限り、任意の
原料・成分を含有してもさしつかえない。例えば、澱粉
の沈澱防止剤としてのガム類、α化澱粉、コラーゲンな
どがあげられる。
【0020】次いで、本発明の加熱凝固してなる卵白組
成物の代表的な製造方法を説明する。まず、リパーゼ分
解食用油脂を用意する。食用動植物油脂100部に酵素
活性30000〜180000ユニット/g程度のリパ
ーゼを0.03〜0.1%となるように溶解した清水を
5〜100部加え、攪拌して反応させる。食用油脂とリ
パーゼの反応温度はリパーゼが熱失活せず、かつ食用油
脂が液状である温度域であれば特にこだわらないが、通
常は30〜55℃が適当である。所望の脂肪酸含有率に
達したら、80〜100℃で約1時間加熱しリパーゼを
失活させる。加温静置して油溶性成分(油層)と水溶性
成分(水層)に分離させた後、水溶性成分(水層)を除
去し、リパーゼ分解食用油脂を得る。
【0021】次いで、リパーゼ分解食用油脂を卵白に添
加する。添加の方法は任意である。そのまま添加しても
よいが、リパーゼ分解食用油脂の溶解を助けるため、ア
ルコールやアルコール水溶液、アルカリ水溶液に溶解し
てから添加することが好ましい。この場合は、アルコー
ルの濃度は50〜100%で、使用量はリパーゼ分解食
用油脂の重量の4〜5倍、アルカリ水溶液の濃度は0.
1〜3規定で使用量はリパーゼ分解食用油脂の重量の8
〜10倍を目安にするとよい。
【0022】卵を割卵して卵黄を除去した液卵白をホモ
ミキサー等に投入し、攪拌しながらリパーゼ分解食用油
脂を添加する。リパーゼ分解食用油脂を分散しやすくす
るため、45℃程度に加温しながら攪拌すると良い。次
いで、澱粉を添加する。澱粉はそのまま添加してもよい
が、混合しやすくするため清水とともに添加してもよ
い。各原料を配合後、均一になるまで混合する。例え
ば、35〜50℃前後に加熱しながら1時間程度混合す
ればよく、さらに均一な溶液状態とするため、50〜3
00kgf/cm2 の圧力で高圧ホモゲナイズしてもよい。
【0023】さらに、油脂及び/又は乳化油脂を添加す
る場合には、前述の各原料とともに添加すればよい。そ
のまま添加してもよいが、混合しやすくするため、清水
とともに均一な溶液状態にして添加してもよい。
【0024】そして、加熱凝固する方法は特にこだわら
ず常法に従えばよい。例えば、所定のケーシングに充填
密封し、70〜98℃で10分間以上ボイルする、ニー
ダーにより加熱する、蒸す、焼成するなどがあげられ
る。
【0025】さらに、加熱凝固した卵白組成物を冷凍す
る場合、そのまま冷凍する、適当な大きさに切り冷凍す
る、また、適当な大きさに切った後、他の原料、例えば
マヨネーズや卵黄、魚介類などと混ぜ合わせ冷凍し、耐
冷凍卵スプレッド、耐冷凍サラダなどの卵白部として利
用するなどがあげられる。
【0026】
【実施例】実施例1 まず、リパーゼ分解食用油脂を用意する。菜種油100
kgと、酵素活性が180000ユニット/gのリパーゼ
を0.06%となるように溶解した清水80gを混合
し、45℃で攪拌しながら4時間反応させた。その後9
0℃に加熱し同温度で1時間静置してリパーゼを失活さ
せると同時に、油溶性成分と水溶性成分を分離し水溶性
成分を除去して、リパーゼ分解食用油脂(脂肪酸含有率
88%)を得た。得られたリパーゼ分解食用油脂5gを
3%ナトリウム溶液40gに溶解した。
【0027】次いで、卵を割卵し卵黄を除去した液卵白
800gを、ホモミキサー(高速剪断攪拌機)で約45
℃に加温し、攪拌しながら前述のリパーゼ分解食用油脂
を添加し、さらに化工澱粉40g、キサンタンガム0.
5gを加え攪拌・混合した(卵白固形分100部に対し
リパーゼ分解食用油脂(脂肪酸として)4.4部、澱粉
40部を含有する)。
【0028】さらに、折径57mmの塩化ビニリデン製ケ
ーシングに充填し、90℃で30分間加熱し凝固させ
冷却する。冷却後、5mm×5mmのダイス状にカットした
もの200g、耐冷凍性マヨネーズ(キユーピー(株)
製、「耐冷耐熱マヨネーズU−1」)100g、加熱凝
固卵黄100gを混合し卵スプレッドとした。このよう
にして得られた卵スプレッドを冷凍し解凍したところ、
離水がなく、卵白部の食感が茹で卵の卵白と同様であっ
た。
【0029】実施例2 乾燥卵白100gを清水700gで水戻しし、リパーゼ
分解食用油脂(脂肪酸含有率90%)を5g添加し、攪
拌・混合し、さらに化工澱粉(実施例1と同様のもの)
30g、乳化油脂(キユーピー(株)製、「ヨークラン
No.6」)30g、キサンタンガム0.5gを加え攪拌・
混合した(卵白固形分100部に対し、リパーゼ分解食
用油脂(脂肪酸として)4.5部、澱粉30部、乳化油
脂30部を含有する)。
【0030】さらに、折径130mm塩化ビニリデン製ケ
ーシングに詰め90℃で90分間加熱し凝固させ、冷却
する。冷却後4.8mm穴のチョッパーで潰したもの20
0g、耐冷凍性マヨネーズ(実施例1と同様のもの)1
00g、加熱凝固卵黄100gを混合し卵スプレッドと
した。このようにして得られた卵スプレッドを冷凍し解
凍したところ、離水がなく、卵白部の食感が茹で卵の卵
白部と同様で良好であった。さらに加熱凝固後の卵白組
成物の色調も茹で卵と同様の白色であった。
【0031】実施例3 リゾチームを除いた液卵白800gに、リパーゼ分解食
用油脂(脂肪酸含有率95%)を5g添加し、攪拌・混
合し、さらに化工澱粉(実施例1と同様のもの)30
g、乳化油脂(実施例2と同様のもの)20g、キサン
タンガム0.5gを加え攪拌・混合した。(卵白固形分
100部に対しリパーゼ分解食用油脂(脂肪酸として)
4.75部、澱粉30部、乳化油脂20部を含有す
る)。
【0032】さらに折径130mmの塩化ビニリデン製ケ
ーシングに詰め、90℃で100分間加熱し凝固させ
冷却する。冷却後薄くスライスし、幅1cm、縦2cm板状
にカットしたもの40g、魚介類(ボイルしたホタテ、
海老など)を耐冷凍性マヨネーズ(キユーピー(株)
製、「耐冷凍マヨネーズホワイト」)30gとを和え、
サラダ風珍味とした。このようにして得られたサラダ風
珍味は、一旦冷凍してから解凍しても離水が生じず卵白
部の食感が茹で卵の卵白部と同様であった。さらに加熱
凝固後の卵白組成物の色調も茹で卵の卵白と同様の白色
であった。
【0033】
【試験例】試験例1 試験方法 卵を割卵し卵黄を除去した液卵白に攪拌しながらリパー
ゼ分解食用油脂(実施例1と同様のもの)を添加し、さ
らに、化工澱粉(実施例1と同様のもの)を添加し混合
した。配合割合は表1に示すとおりである。それぞれ折
径57mmの塩化ビニリデン製ケーシングに充填し、90
℃で30分間加熱し卵白凝固物とした後冷却し、次のよ
うな方法でゲル強度、離水率、状態を調べた。
【0034】a.ゲル強度 冷却した卵白凝固物を3cm厚さに切り、レオメーター
(不動工業(株)製)によりゲル強度を測定した。レオ
メーター測定条件は、直径8mmの球形プランジャーで、
速度6cm/分とした。一方、冷却した卵白凝固物を3cm
厚さに切り、−30℃で7日間冷凍後、室温で解凍し、
前述と同様にゲル強度を測定した。
【0035】b.離水率 冷却した卵白凝固物を3cm厚さに切り、重量を測定す
る。−30℃で7日間冷凍後、室温で解凍し、解凍後の
重量を測定する。測定後、5枚敷いた濾紙上に置き、1
時間放置後、再度卵白凝固物の重量を測定する。次のよ
うにして離水率を求める。 <(冷凍前の重量−濾紙上に放置後の重量)/冷凍前の
重量>×100
【0036】c.状態 よく訓練されたパネラー10名により、冷凍後解凍した
卵白凝固物の状態を観察した。また、食感も調べた。
【0037】試験結果 表1に示すとおりである。すなわち表より、本発明の加
熱凝固してなる卵白組成物は澱粉を含有するため、冷凍
解凍後も離水が少ないことが理解できる。また、澱粉の
配合割合が卵白固形分100部に対して4〜80部であ
ると、食感が茹で卵の卵白と同様になり良好であること
が理解できる。
【0038】
【表1】
【0039】試験例2 試験方法 液卵白、リパーゼ分解食用油脂、澱粉の配合割合を表2
示すようにした他は、試験例1と同様にして卵白凝固
を製造し、ゲル強度、離水率、状態を調べた。
【0040】試験結果 表2に示すとおりである。すなわち表より、本発明の
熱凝固してなる卵白組成物は冷凍解凍後も離水が少ない
ことが理解できる。また、リパーゼ分解食用油脂の配合
割合が卵白固形分100部に対して0.4〜16部であ
ると、食感が茹で卵の卵白と同様になり良好であること
が理解できる。
【0041】
【表2】
【0042】試験例3 試験方法 液卵白、リパーゼ分解油脂、澱粉、乳化油脂(実施例2
と同様のもの)を表3に示すような割合で用いた他は試
験例1と同様にして卵白凝固物を製造し、状態を調べ
た。
【0043】試験結果 表3に示すとおりである。すなわち表より、乳化油脂を
含む本発明の加熱凝固してなる卵白組成物は白色を有す
ることが理解できる。また、乳化油脂の配合割合が卵白
固形分100部に対して16〜160部であると、白色
であり、かつ風味も良好であることが理解できる。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の加熱凝固し
てなる卵白組成物は、冷凍後解凍しても離水が生じず食
感が茹で卵の卵白のように良好であり、冷凍卵スプレッ
ドや冷凍サラダに用いることができる。また、加熱凝固
後の卵白組成物の色調も茹で卵の卵白のような白色とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卵白、リパーゼ分解食用油脂、澱粉を含
    有する加熱凝固してなる卵白組成物。
  2. 【請求項2】 卵白固形分100部に対し、リパーゼ分
    解食用油脂を脂肪酸として0.4〜16部、澱粉4〜8
    0部を含有する加熱凝固してなる卵白組成物。
  3. 【請求項3】 卵白、リパーゼ分解食用油脂、澱粉、油
    脂及び/又は乳化油脂を含有する加熱凝固してなる卵白
    組成物。
  4. 【請求項4】 卵白固形分100部に対し、リパーゼ分
    解食用油脂を脂肪酸として0.4〜16部、澱粉4〜8
    0部、油脂及び/又は乳化油脂16〜160部を含有す
    る加熱凝固してなる卵白組成物。
  5. 【請求項5】 冷凍してなる請求項1乃至請求項4のい
    ずれかに記載の卵白組成物。
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