JP3053915B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3053915B2
JP3053915B2 JP3202144A JP20214491A JP3053915B2 JP 3053915 B2 JP3053915 B2 JP 3053915B2 JP 3202144 A JP3202144 A JP 3202144A JP 20214491 A JP20214491 A JP 20214491A JP 3053915 B2 JP3053915 B2 JP 3053915B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は像担持体上に形成された
潜像に現像剤を付着させて可視像化する電子写真方式や
静電記録方式などの複写機、プリンタ等の画像形成装置
に関し、特に二成分現像剤のトナー濃度を適正に制御す
る現像剤濃度制御手段を備えたカラー画像形成装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式や静電記録方式の
画像形成装置が具備する現像装置には、トナー粒子とキ
ャリア粒子を主成分とした二成分現像剤が用いられてい
る。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラ
ー画像を形成するカラー画像形成装置には、画像の色味
などの観点から、殆どの現像装置が二成分現像剤を使用
している。周知のように、この二成分現像剤のトナー濃
度(即ち、キャリア粒子及びトナー粒子の合計重量に対
するトナー粒子重量の割合)は画像品質を安定化させる
上で極めて重要な要素になっている。現像剤のトナー粒
子は現像時に消費され、トナー濃度は変化する。このた
め、現像剤濃度制御手段(ATR)を使用して適時現像
剤のトナー濃度を正確に検出し、その変化に応じてトナ
ー補給を行ない、トナー濃度を常に一定に制御し、画像
の品位を保持する必要がある。
【0003】従来の現像剤濃度制御手段を備えたカラー
画像形成装置、本例では電子写真方式のディジタルカラ
ー複写機、の全体構成例を図7に示す。まず、原稿21
の画像がCCD1により読み取られ、得られたアナログ
画像信号は増幅器2で所定のレベルまで増幅され、アナ
ログ−ディジタル変換器(A/D変換器)3により例え
ば8ビット(0〜255階調)のディジタル画像信号に
変換される。次に、このディジタル画像信号はγ変換器
(本例では256バイトのRAMで構成され、ルックア
ップテーブル方式で濃度変換を行なう変換器)5に供給
されてγ補正された後、ディジタル−アナログ変換器
(D/A変換器)9に入力される。ここでディジタル画
像信号は再びアナログ画像信号に変換されてコンパレー
タ11の一方の入力に供給される。コンパレータ11の
他方の入力には三角波発生回路10から発生される所定
周期の三角波信号が供給されており、上記コンパレータ
11の一方の入力に供給されたアナログ画像信号はこの
三角波信号と比較されてパルス幅変調される。このパル
ス幅変調された2値化画像信号はレーザ駆動回路12に
そのまま入力され、レーザダイオード13の発光のオン
・オフ制御用信号として使用される。レーザダイオード
13から放射されたレーザ光は周知のポリゴンミラー1
4により主走査方向に走査され、f/θレンズ15、及
び反射ミラー16を経て矢印方向に回転している像担持
体たる感光体ドラム17上に照射され、静電潜像を形成
することになる。
【0004】一方、感光体ドラム17は露光器18で均
一に除電を受け、一次帯電器19により均一に例えばマ
イナスに帯電される。その後、上述したレーザ光の照射
を受けて画像信号に応じた静電潜像が形成される。この
静電潜像は現像器20によって可視画像(トナー像)に
現像される。このトナー像は2個のローラ25、26間
に架張され、図示矢印方向に無端駆動される転写材担持
ベルト27上に保持された転写材23に転写帯電器22
の作用により転写される。また、感光体ドラム17上に
残った残留トナーはその後クリーナ24でかき落とされ
る。なお、説明を簡単にするために1つのの画像形成ス
テーション(感光体ドラム17、露光器18、一次帯電
器19、現像器20等を含む)のみを図示するが、カラ
ー複写機であるので、例えばシアン、マゼンタ、イエロ
ー、及びブラックの各色に対する同様構成の4つの画像
形成ステーションが転写材担持ベルト27上にその移動
方向に沿って順次に配列されている。
【0005】さらに、潜像の現像により現像器20内の
変化したトナー濃度を補正するために、ビデオカウント
方式の現像剤濃度制御手段が設けられており、画素毎の
ディジタル画像信号の出力レベルを積算し、トナーを予
測補給している。即ち、アナログ−ディジタル変換器3
によりディジタル信号に変換された画像信号を画素毎に
その出力レベルを積算し、これをビデオカウンタ4でビ
デオカウント数に変換してCPU6に送る。CPU6は
ビデオカウント数を補給量に換算し、トナー補給信号と
してモータ駆動回路7に送る。モータ駆動回路7はトナ
ー補給信号に対応した時間だけモータ28を駆動し、ト
ナー29を収容するトナー補給槽8内のトナー搬送スク
リュー30を上記所定時間だけ回転駆動し、トナー補給
槽8より現像器20内に適量のトナーを補給し、現像器
20内のトナー濃度を一定に保つようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
の現像剤濃度制御手段では、ディジタル画像信号の各画
素毎の出力レベルを積算したビデオカウント数を一義的
にトナー補給量に換算し、このトナー補給量を一義的に
トナー補給時間に変換してトナー補給を行なっているた
め、同一ビデオカウント数に対するトナー補給量は常に
同一量となる。しかしながら、フルカラー画像やマルチ
カラー画像を形成する場合には色の異なる複数種のトナ
ーが使用される。通常、色の異なるトナーの物性は相違
するので、上述のようにビデオカウント数を一義的にト
ナー補給量に換算したのでは、トナーの流動性等の差異
により同一時間における各色のトナー補給量が異なって
くるので、ある色のトナーに対しては補給誤差が大きく
なり、トナー濃度が初期設定値の許容範囲から大きくず
れてしまうという重大な欠点があった。従って、上記ビ
デオカウント方式の現像剤濃度制御手段による濃度制御
誤差を解消するために、この現像剤濃度制御手段とは異
なる現像剤濃度制御手段、即ち、実際に感光体ドラム1
7上に形成された画像濃度に基づいてトナー補給手段を
作動させてトナーを補給する第2の現像剤濃度制御手段
を設けることが考えらる。しかしながら、ビデオカウン
ト方式の現像剤濃度制御手段による各現像剤毎の濃度制
御誤差がばらついてしまうと、第2現像剤濃度制御手段
による濃度制御を頻繁に行う必要が生じる。特に、環境
温度及び湿度が変化した場合に、各現像剤のトナーの流
動性等の相違により、第1現像剤濃度制御手段による各
現像剤毎の濃度制御誤差が大きくなる。しかし、第2現
像剤濃度制御手段による濃度制御は、感光体ドラム17
にトナー像を形成し、この実際に形成されたトナー像の
画像濃度に基づいて行われるために、この制御を頻繁に
行うと、不必要にトナーを消費する等といった問題があ
り好ましくない。
【0007】従って、本発明の目的は、複数種のトナー
のそれぞれに応じてある一定量のトナーを補給するとき
のトナー補給時間を決定する手段により、画像情報信号
の画像の濃度情報を正しいトナー補給時間に一義的に決
定できるようにし、物性の異なる各二成分現像剤を高精
度に補給でき、各現像剤のトナー濃度を高精度に維持す
ることのできる現像剤濃度制御手段を備えた画像形成装
置を提供することである。本発明の他の目的は、特に、
環境温度及び湿度が変化し、ビデオカウント方式の第1
現像剤濃度制御手段による各現像剤毎の濃度制御の誤差
が大きくなることを解消するために第2現像剤濃度制御
手段による濃度制御の間隔が短くなるのを防止すること
のできる画像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置によって達成される。要約すれば、本発明
は、像担持体に画像情報信号に対応した潜像を形成する
潜像形成手段と、前記像担持体に形成された潜像を種類
の異なる二成分現像剤を用いて現像する複数の現像手段
と、前記複数の現像手段にトナーをそれぞれ補給する複
数のトナー補給手段と、前記画像情報信号の画像濃度情
報に基づいて画像形成に必要な量のトナーを前記トナー
補給手段を作動させて補給する第1現像剤濃度制御手段
と、形成された画像の濃度に基づいて前記トナー補給手
段を作動させてトナーを補給する第2現像剤濃度制御手
段と、を具備する画像形成装置において、環境温度及
び、若しくは湿度センサーと、所定量のトナーを補給す
るための各トナー毎の補給時間を前記センサーからの情
報信号に応じて決定するトナー補給時間決定手段を設
け、前記第1現像剤濃度制御手段は、画像形成に必要な
量のトナーを補給する際に、その量に対応して前記トナ
ー補給時間決定手段により決定された各トナー毎の補給
時間だけ前記トナー補給手段を作動させることを特徴と
する画像形成装置である。
【0009】
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照して詳細に説明する。
【0011】本発明が適用できる画像形成装置は、例え
ば1つ又は複数の感光体、誘電体等の像担持体上に電子
写真方式、静電記録方式等によって画像情報信号に対応
した潜像を順次に形成し、これら潜像を対応する色のト
ナー粒子とキャリア粒子を主成分とした二成分現像剤を
用いた現像装置によって順次に現像して可視画像(トナ
ー像)を形成し、これら可視画像を紙等の転写材に順次
に転写し、定着手段にて定着して永久像にする構成のも
のであればよい。
【0012】まず、図1を参照して本発明による画像形
成装置の一実施例の全体構成について説明する。本実施
例では本発明を電子写真方式のディジタルカラー複写機
に適用した場合を示すが、本発明が電子写真方式や静電
記録方式の他の種々の画像形成装置に等しく適用できる
ことは言うまでもない。
【0013】図1において、複写されるべきカラー原稿
31の画像はレンズ32によってCCD等の撮像素子3
3に投影される。この撮像素子33はカラー原稿の各色
毎の画像を多数の画素に分解し、各画素の濃度に対応し
た光電変換信号を各色毎に発生する。撮像素子33から
出力される各色毎のアナログ画像信号は画像信号処理回
路34に送られ、ここで各画素毎にその画素の濃度に対
応した出力レベルを有する画素画像信号に変換され、パ
ルス幅変調回路35に送られる。
【0014】このパルス幅変調回路35は入力される画
素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間長)の
レーザ駆動パルスを形成して出力する。即ち、図3の
(a)に示すように、高濃度の画素画像信号に対しては
より幅の広い駆動パルスWを、低濃度の画素画像信号に
対してはより幅の狭い駆動パルスSを、中濃度の画素画
像信号に対しては中間の幅の駆動パルスIをそれぞれ形
成する。
【0015】パルス幅変調回路35から出力されたレー
ザ駆動パルスは半導体レーザ36に供給され、半導体レ
ーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ
る。従って、半導体レーザ36は高濃度画素に対しては
より長い時間駆動され、低濃度画素に対してはより短い
時間駆動されることになる。それ故、感光体ドラム40
は、次述の光学系によって、高濃度画素に対しては主走
査方向により長い範囲が露光され、低濃度画素に対して
は主走査方向により短い範囲が露光される。つまり、画
素の濃度に対応して静電潜像のドットサイズが異なる。
従って、当然のことながら、高濃度画素に対するトナー
消費量は低濃度画素に対するそれよりも大である。な
お、図3の(d)に低、中、高濃度画素の静電潜像をそ
れぞれL、M、Hで示した。
【0016】半導体レーザ36から放射されたレーザ光
36aは回転多面鏡37によって掃引され、f/θレン
ズ等のレンズ38及びレーザ光36aを像担持体たる感
光体ドラム40方向に指向させる固定ミラー39によっ
て感光体ドラム40上にスポット結像される。かくし
て、レーザ光36aは感光体ドラム40の回転軸とほぼ
平行な方向(主走査方向)にこのドラム40を走査し、
静電潜像を形成することになる。
【0017】感光体ドラム40はアモルファスシリコ
ン、セレン、OPC等を表面に有し、矢印方向に回転す
る電子写真感光体ドラムであり、露光器41で均一に除
電を受けた後、一次帯電器42により均一に帯電され
る。その後、上述した画像情報信号に対応して変調され
たレーザ光で露光走査され、これによって画像情報信号
に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像はトナ
ー粒子とキャリア粒子が混合された二成分現像剤43を
使用する現像器44によって反転現像され、可視画像
(トナー像)が形成される。ここで、反転現像とは、感
光体の光で露光された領域に、潜像と同極性に帯電した
トナーを付着させてこれを可視化する現像方法である。
このトナー像は2個のローラ45、46間に架張され、
図示矢印方向に無端駆動される転写材担持ベルト47上
に保持された転写材48に転写帯電器49の作用により
転写される。
【0018】なお、説明を簡単にするために1つの画像
形成ステーション(感光体ドラム40、露光器41、一
次帯電器42、現像器44等を含む)のみを図示する
が、本実施例の画像形成装置はカラー複写機であるの
で、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラック
の各色に対する4つの画像形成ステーションが転写材担
持ベルト47上にその移動方向に沿って順次に配列さ
れ、各画像形成ステーションの感光体ドラム上に原稿の
画像を色分解した各色毎の静電潜像が順次に形成され、
対応する色トナーを有する現像器で現像され、転写材担
持ベルト47によって保持、搬送される転写材48に順
次に転写されることになる。
【0019】この各色トナー像が順次転写された転写材
48は転写材担持ベルト47から分離されて図示しない
定着器に搬送され、一括定着されて永久像に変換され
る。また、転写後に感光体ドラム40上に残った残留ト
ナーはその後クリーナ50によって除去される。
【0020】上記現像器44の一例を図2に示す。図示
するように、現像器44は感光体ドラム40に対向して
配置されており、その内部は垂直方向に延在する隔壁5
1によって第1室(現像室)52と第2室(撹拌室)5
3とに区画されている。第1室52には矢印方向に回転
する非磁性の現像スリーブ54が配置されており、この
現像スリーブ54内にマグネット55が固定配置されて
いる。現像スリーブ54はブレード56によって層厚規
制された二成分現像剤(磁性キャリアと非磁性トナーを
含む)の層を担持搬送し、感光体ドラム40と対向する
現像領域で現像剤を感光体ドラム40に供給して静電潜
像を現像する。現像効率、即ち潜像へのトナーの付与率
を向上させるために、現像スリーブ54には電源57か
ら直流電圧を交流電圧に重畳した現像バイアス電圧が印
加されている。
【0021】第1室52及び第2室53にはそれぞれ現
像剤撹拌スクリュー58及び59が配置されている。ス
クリュー58は第1室52中の現像剤を撹拌搬送し、ま
た、スクリュー59は、後述するトナー補給槽60のト
ナー排出口61から搬送スクリュー62の回転によって
供給されたトナー63と既に現像器内にある現像剤43
とを撹拌搬送し、トナー濃度を均一化する。隔壁51に
は図2における手前側と奥側の端部において第1室52
と第2室53とを相互に連通させる現像剤通路(図示せ
ず)が形成されており、上記スクリュー58、59の搬
送力により、現像によってトナーが消費されてトナー濃
度の低下した第1室52内の現像剤が一方の通路から第
2室53内へ移動し、第2室53内でトナー濃度の回復
した現像剤が他方の通路から第1室52内へ移動するよ
うに構成されている。
【0022】さて、静電潜像の現像により現像器44内
の変化した現像剤濃度を補正するために、即ち、現像器
44に補給するトナー量を制御するために、前記画像信
号処理回路34の出力信号のレベルが画素毎にカウント
される。このカウントは、図1の実施例では次のように
して行なわれる。
【0023】まず、前記パルス幅変調回路35の出力信
号がANDゲート64の一方の入力に供給され、このA
NDゲートの他方の入力にはクロックパルス発振器65
からのクロックパルス(図3の(b)に示すパルス)が
供給される。従って、ANDゲート64からは図3の
(c)に示すようにレーザ駆動パルスS、I、Wの各々
のパルス幅に対応した数のクロックパルス、即ち、各画
素の濃度に対応した数のクロックパルスが出力される。
このクロックパルス数は各画像毎にカウンタ66によっ
て積算され、ビデオカウント数が算出される。しかし
て、このカウンタ66からの各画像毎のパルス積算信号
1 (ビデオカウント数)は、前記原稿31のトナー像
を1つ形成するために現像器44から消費されるトナー
量に対応している。
【0024】そこで、このパルス積算信号C1 をCPU
67に供給すると共にRAM68に記憶する。CPU6
7は、このパルス積算信号C1に基づき、現像器44か
ら消費される上記トナー量に見合う量のトナー63をト
ナー補給槽60から現像器に供給するのに要する搬送ス
クリュー62の回転駆動時間を算出し、モータ駆動回路
69を制御して上記算出した時間の間だけモータ70を
駆動する。かくして、一般に、上記パルス積算値が大で
あればモータ70の駆動時間はより長い時間となり、上
記パルス積算値が小であればモータ70の駆動時間はよ
り短い時間となる。
【0025】モータ70の駆動力はギア列71を介して
前記搬送スクリュー62に伝達され、搬送スクリュー6
2はトナー補給槽60内のトナー63を搬送して現像器
44に所定量のトナーを補給する。このトナーの補給は
1つの画像の現像が終了する都度行なわれる。
【0026】ところで、上記のように複写されるべき原
稿の画像を光電変換して得たディジタル画像信号の各画
素毎の出力レベルを積算し、ビデオカウント数に変換し
てこれを補給量に換算し、消費量を予測して現像器44
へトナーの補給を行なうのは、現像剤の実際のトナー濃
度を直接検出し、それに基づいてトナーを補給するのと
は異なり、あくまでも予測補給であるために、現像器4
4へのトナー補給槽60からのトナー補給量や、現像器
44からのトナー消費量の予想値からの変化が生ずる
と、また、消費系、補給系の変動により、現像器44内
の現像剤43のトナー濃度、つまりトナー粒子とキャリ
ア粒子の混合比、が初期設定値(規定値)より除々にず
れてくる。このずれを補正しないでおくと、トナー濃度
が初期設定値の許容範囲から大きくずれてしまう。
【0027】このため、本実施例では、第2の現像剤濃
度制御手段を設け、この第2の現像剤濃度制御手段を所
定のタイミングで、例えば1つのコピー動作の終了毎
に、或はコピー数が所定枚数に達したとき毎に、或はビ
デオカウント数が所定値に達したとき毎に、等のタイミ
ングで、作動させて感光体ドラム40上に参照画像を形
成する。
【0028】詳述すると、予め定められた濃度に対応す
る信号レベルを有する参照画像信号を発生する参照画像
信号発生回路72を設け、この発生回路72からの参照
画像信号を前記パルス幅変調回路35に供給し、上記予
め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆
動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体
レーザ36に供給し、このレーザ36をそのパルス幅に
対応する時間だけ発光させ、感光体ドラム40を走査す
る。(このときはカウンタ66は作動させない。)これ
によって、上記予め定められた濃度に対応する参照静電
潜像を感光体ドラム40上に形成し、この参照静電潜像
を現像器44により現像する。このようにして得られた
パッチ状の参照トナー像にLED等の光源73から光を
照射し、その反射光を光電変換素子74で受光する。こ
の光電変換素子74の出力信号は上記参照トナー像の濃
度に対応するから、結局この出力信号は現像器44内の
二成分現像剤の実際のトナー濃度に対応する。
【0029】上記光電変換素子74の出力信号は比較器
75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方
の入力には、基準電圧信号源76から、現像剤43の規
定トナー濃度(初期設定値におけるトナー濃度)に対応
する基準信号が入力されている。従って、比較器75は
規定トナー濃度と現像器内の実際のトナー濃度とを比較
することになるから、両入力信号の比較結果として、比
較器75は現像器44内の現像剤43の実際のトナー濃
度が規定値より大であることを指示する出力信号か、又
はトナー濃度が規定値より小であることを指示する出力
信号を発生する。なお、両入力信号に差がないときには
それを指示する出力信号を発生させてもよい。
【0030】比較器75の出力信号はCPU67に供給
される。CPU67は、本実施例では、比較器75から
の出力信号に基づいて次回のトナー補給動作を次のよう
に制御する。
【0031】まず、光電変換素子74で検出された実際
のトナー濃度が規定トナー濃度と同じであった場合に
は、CPU67は次の画像形成動作に伴うトナー補給動
作を前述の通り行なわせる。
【0032】次に、光電変換素子74によって検出され
た現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも小であ
る場合には、つまり、トナーが補給不足である場合に
は、CPU67は不足分のトナーを現像器44に補給す
るようにスクリュー62を作動させる。即ち、比較器7
5からの出力信号に基づいて、不足分のトナーを現像器
44に補給するに要するスクリュー回転時間を算出し、
モータ駆動回路69を制御してその時間だけモータ70
を回転駆動し、不足分のトナーを現像器44に補給す
る。そして、次の原稿による画像形成に際しては、トナ
ー補給動作を前述の通り行なわせる。
【0033】さらに、光電変換素子74によって検出さ
れた現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも大で
ある場合には、つまり、トナーが過剰補給である場合に
は、CPU67は比較器75からの出力信号に基づいて
現像剤中の過剰トナー量を算出する。そして、その後の
原稿による画像形成に際しては、この過剰トナー量が無
くなるようにトナーを補給させる。例えば、過剰トナー
量を相殺するように1つの画像当りのトナー補給量を算
出し、トナーを補給させるとか、過剰トナー量が消費さ
れるまでトナーを補給せずに画像を形成させ、即ち、ト
ナー無補給で画像を形成して過剰トナー量を消費させ、
過剰トナー量が消費されたらトナー補給動作を前述の通
り行なわせる等の制御を行なう。
【0034】このように、第2の現像剤濃度制御手段を
設けて所定のタイミングで感光体ドラム40上に参照画
像を形成することで、第1の現像剤濃度制御手段による
補給トナー量の誤差を補正することができ、トナー濃度
を初期設定値の許容範囲内に常時維持することができ
る。しかしながら、本実施例のように、複数種の色トナ
ーを用いてマルチカラーやフルカラー画像を形成するカ
ラー画像形成装置では、前述したように、色の異なるト
ナーの物性は相違するので、ビデオカウント数を一義的
にトナー補給量に換算したのでは、第2の現像剤濃度制
御手段により補給誤差を補正しても、トナーの流動性等
の差異により同一時間における各色のトナー補給量が相
違し、ある色のトナーに対しては補給誤差が大きくな
り、トナー濃度が初期設定値の許容範囲から大きくずれ
てしまう。この問題を解決するには、第2現像剤濃度制
御手段による濃度制御を頻繁に行う必要が生じる。とこ
ろが、第2現像剤濃度制御手段による濃度制御は、感光
体ドラム17にトナー像を形成し、この実際に形成され
たトナー像の画像濃度に基づいて行われるためにこの制
御を頻繁に行うと、不必要にトナーを消費する等といっ
た問題があり好ましくない。
【0035】例えば、本実施例では、シアン、マゼンタ
及びイエローの各色トナーとしてそれぞれポリエステル
樹脂に着色顔料を分散し、シリカを外添したものを用
い、また、ブラックトナーとしてポリエステル樹脂にカ
ーボンブラックを分散し、チタン酸ストロンチウムとシ
リカを外添したものを用いたが、ブラックトナーの方が
流動性が良く、図1に示すトナー補給槽60からスクリ
ュー62の回転でトナー63を補給する補給系を使用し
ての実験では図4に示す結果が得られた。即ち、例えば
0.4秒間のトナー補給を行なった場合、シアン、マゼ
ンタ及びイエローの各色トナーは0.5g補給され、ブ
ラックの色トナーは0.6g補給された。このように色
の異なるトナーの流動性等の相違により、各色トナーに
対する同一ビデオカウント数を同一のトナー補給時間に
一義的に変換したのでは補給量に差が生じてしまう。一
方、ビデオカウント数をトナー補給量(時間)に一義的
に変換できないとトナー補給量が簡単に決定できないと
いう難点がある。
【0036】本発明はこのような欠点を除去するために
なされたもので、本実施例ではCPU67に、各色のト
ナー毎にトナー補給時間とトナー補給量との対応関係を
示すテーブルを持たせ、各色トナーのビデオカウント数
をトナー補給量に変換した際に、このテーブルを参照し
て各色トナーに対応したトナー補給時間を決定し、ビデ
オカウント数をトナー補給量に変換した際に同一ビデオ
カウント数の場合には同一量のトナーが補給できるよう
に構成したものである。即ち、各色トナー毎のビデオカ
ウント数から一義的に正しいトナー補給量を決定できる
ようにしたものである。
【0037】以上の制御動作について図5のフローチャ
ートを参照してさらに説明する。
【0038】まず、原稿の複写を行なうためにスタート
ボタンが押されると、ブロックS101で、例えばフル
カラー原稿が読取られ、フルカラー原稿画像の各色毎の
各画素の濃度に対応した光電変換信号が発生される。次
に、ブロックS102において各色のディジタル画像信
号の各画素毎の出力レベルをカウントし、積算して各色
毎のビデオカウント数を算出する。この各色毎のビデオ
カウント数をブロックS103でCPU67に送り、C
PU67が有する上記テーブルを参照して入力された各
色のビデオカウント数に対応する1枚の画像当りのトナ
ー補給量から補給時間、即ち、スクリュー62の回転数
を決定する。そして、ブロックS104でコピー動作が
開始され、前記した潜像形成、現像、転写等の画像形成
動作が各色の画像形成ステーションで順次に実行され
る。各色の画像形成ステーションで1つのトナー像が形
成されると、ブロックS105において次のトナー像の
形成前に、上記の如くに決定された回転数だけスクリュ
ー62を回転させて各色トナーを補給する。次に、判断
ブロックS106でコピー動作が終了したか否かを判断
し、終了していれば(YES)、ブロックS107で第
2の現像剤濃度制御装置を作動させ、参照画像を感光体
ドラム40上に形成して上述した動作を行なわせる。即
ち、ビデオカウント数をトナー補給量に変換した予測補
給量が正しかったか否かをチェックし、補給量に誤差が
あるときにはこれを補正する上述したような適正な処置
を行なう。そしてスタートに戻る。また、判断ブロック
S106においてコピー動作が終了していないときには
(NO)、ブロックS104に戻ってコピー動作を続行
する。以下、各コピー動作毎に同様の動作を繰り返す。
【0039】このように、本実施例では、各色のトナー
毎にトナー補給時間とトナー補給量との対応関係を示す
テーブルをCPU67に持たせ、各色トナーのビデオカ
ウント数を一義的に対応するトナー補給量に変換し、さ
らに上記テーブルを使用してこの変換されたトナー補給
量から対応するトナー補給時間を決定するようにしたの
で、ビデオカウント数を一義的にトナー補給量に変換す
ることができ、しかも同一ビデオカウント数の場合には
同一量のトナーが補給でき、補給精度が向上するという
利点がある。
【0040】上記実施例では各色のトナー毎にトナー補
給時間とトナー補給量との対応関係を示すテーブルをC
PU67に持たせ、各色毎のビデオカウント数から一義
的に正しいトナー補給量を決定できるようにしたが、要
はそれぞれのトナーに応じてある一定量のトナーを補給
するときのトナー補給時間をそれぞれ決定する手段を設
ければ、各色毎のビデオカウント数から一義的に正しい
トナー補給量を決定することができる。
【0041】また、トナーの流動性に関与する要因とし
て環境条件に注目し、環境温度及び、若しくは湿度セン
サを設け、例えば絶対湿度が変化した場合、湿度センサ
からの湿度情報信号に応じてトナー補給時間を変化さ
せ、環境の変化に対処するように構成すれば、あらゆる
環境下で補給トナー量をより正確に制御することができ
る。例えば、上述した組成の色トナーを使用した場合
に、トナー補給量とトナー補給時間の関係は絶対湿度の
変化により図6に示すように変化する。即ち、高湿時に
はトナーがかたまり易くなるために、同一量のトナーを
補給するのに低湿時よりも補給時間を長くする必要があ
る。従って、湿度の影響を考慮に入れてトナー補給量と
トナー補給時間の関係をさらに補正する制御機能を持た
せれば、例えば湿度の影響を考慮に入れたトナー補給量
とトナー補給時間の関係を示すテーブルをCPUに持た
せれば、あらゆる環境下でビデオカウント数に対する補
給トナー量を一定に制御できる。勿論、温度センサをさ
らに設けて温度の影響をも考慮に入れても良い。
【0042】さらに、上記実施例では、現像器内の現像
剤の実際のトナー濃度を測定するのに、感光体ドラム上
にパッチ画像を形成し、この画像の濃度を測定すること
によっていたが、キャリアとトナーの混合比率により見
掛けの透磁率を検知し、その出力の変化によって実際の
トナー濃度を検出して補正するインダクタンス検知方式
の現像剤濃度制御手段を第2の現像剤濃度制御手段とし
て使用しても良い。或は、現像スリーブ上等の現像剤に
直接光を照射し、その反射光を測定することによっても
現像剤の実際のトナー濃度を測定することができる。た
だし、トナーがカーボンブラックで黒色に着色されてい
る場合には、トナーとキャリアの分光反射率に大差がな
いので、この方法ではトナー濃度の検出精度が悪くな
り、好ましくない。
【0043】なお、本発明は画像の濃淡表現をディザ法
で行なう画像形成装置にも適用できる。また、原稿のコ
ピーではなく、コンピュータ等から出力された画像情報
信号によりトナー像を形成する画像形成装置にも本発明
は適用できる。勿論、感光体ドラムの周囲に複数の現像
器を配置する構成のカラー画像形成装置にも本発明は適
用できる。さらに、必要に応じて種々の変形及び変更が
なし得ることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体に画像情報信号に対応した潜像を形成する潜像
形成手段と、像担持体に形成された潜像を種類の異なる
二成分現像剤を用いて現像する複数の現像手段と、複数
の現像手段にトナーをそれぞれ補給する複数のトナー補
給手段と、画像情報信号の画像濃度情報に基づいて画像
形成に必要な量のトナーをトナー補給手段を作動させて
補給する第1現像剤濃度制御手段と、形成された画像の
濃度に基づいてトナー補給手段を作動させてトナーを補
給する第2現像剤濃度制御手段と、を具備する画像形成
装置において、環境温度及び、若しくは湿度センサー
と、所定量のトナーを補給するための各トナー毎の補給
時間を前記センサーからの情報信号に応じて決定するト
ナー補給時間決定手段を設け、第1現像剤濃度制御手段
は、画像形成に必要な量のトナーを補給する際に、その
量に対応してトナー補給時間決定手段により決定された
各トナー毎の補給時間だけトナー補給手段を作動させる
構成とされるので、各色の画像情報信号の画像のディジ
タルの濃度情報を正しいトナー補給時間に一義的に決定
することができ、しかも、ある色のトナーに対しては補
給誤差が大きくなるというような欠点を生じることがな
く、 (1)特に、環境温度及び湿度が変化し、ビデオカウン
ト方式の第1現像剤濃度制御手段による各現像剤毎の濃
度制御の誤差が大きくなることに起因して第2現像剤濃
度制御手段による濃度制御間隔が短くなるのを防止する
ことが可能となり、不必要なトナーを消費することがな
い。しかも、 (2)トナー補給量が簡単に決定できると共に物性の異
なる各二成分現像剤のトナーの補給を高精度に行なえる
ので、各色の現像剤のトナー濃度を常に初期設定値の許
容範囲内に維持することができる。という顕著な効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の画像形成装置の全体構成を
示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置が具備する現像器の概略構
成を示す概略断面図である。
【図3】図1の画像形成装置において画像情報信号の濃
度情報をカウントする方法を説明する波形図である。
【図4】トナーの種類により変化するトナー補給時間と
トナー補給量との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の一実施例の基本動作を説明するための
フローチャートである。
【図6】環境条件により変化するトナー補給時間とトナ
ー補給量との関係を示す特性図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例の全体構成を示す説
明図である。
【符号の説明】
40 感光体ドラム 43 二成分現像剤 44 現像器 60 トナー補給槽 63 トナー 65 クロックパルス発振器 66 カウンタ 67 CPU 68 RAM 69 モータ駆動回路 70 モータ 72 参照画像信号発生回路 73 光源 74 光電変換素子 75 比較器 76 基準電圧信号源
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−3269(JP,A) 特開 平1−200373(JP,A) 特開 昭62−43674(JP,A) 特開 昭62−63962(JP,A) 特開 昭61−129669(JP,A) 特開 平4−170563(JP,A) 特開 平4−250478(JP,A) 特開 平4−254880(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/08 G03G 13/095 G03G 15/00 303 G03G 15/08 - 15/08 507 G03G 15/095 G03G 15/36 G03G 21/00 370 - 540 G03G 21/02 - 21/04 G03G 21/14 G03G 21/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に画像情報信号に対応した潜像
    を形成する潜像形成手段と、 前記像担持体に形成された潜像を種類の異なる二成分現
    像剤を用いて現像する複数の現像手段と、 前記複数の現像手段にトナーをそれぞれ補給する複数の
    トナー補給手段と、 前記画像情報信号の画像濃度情報に基づいて画像形成に
    必要な量のトナーを前記トナー補給手段を作動させて補
    給する第1現像剤濃度制御手段と、 形成された画像の濃度に基づいて前記トナー補給手段を
    作動させてトナーを補給する第2現像剤濃度制御手段
    と、 を具備する画像形成装置において、 環境温度及び、若しくは湿度センサーと、所定量のトナ
    ーを補給するための各トナー毎の補給時間を前記センサ
    ーからの情報信号に応じて決定するトナー補給時間決定
    手段を設け、前記第1現像剤濃度制御手段は、画像形成
    に必要な量のトナーを補給する際に、その量に対応して
    前記トナー補給時間決定手段により決定された各トナー
    毎の補給時間だけ前記トナー補給手段を作動させること
    を特徴とする画像形成装置。
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