JP3053040B2 - ポリイミド溶液組成物及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド溶液組成物及びその製造方法

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱絶縁性にすぐれたポ
リイミド樹脂の溶液組成物及びその製造方法に関する。
特に有機極性溶媒中で鉱酸の塩の存在下で加熱によって
有機イミド化する方法及びそれによって得られた高分子
量、保存安定性によいポリイミド溶液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は高度の耐熱性、耐薬品
性の他に、機械的特性、電気絶縁性等に非常にすぐれた
特性を有し、特に高温時に使用する、フィルム、電線被
覆、接着剤、塗料、積層品等の用途に非常に有用であ
る。
【0003】ポリイミド特に芳香族ポリイミド樹脂の製
造方法は、(イ)テトラカルボン酸ジ無水物と芳香族ジア
ミンとを等量加えて、無水の条件下で極性溶媒、例えば
N−メチル−2−ピロリドン(NMPと略す)やジメチ
ルホルムアミド(DMFと略す)中で、低温で反応して
高分子量のポリアミド酸とし、ついでポリアミド酸をキ
ャスト又は成形した後、加熱処理によってフィルム又は
成形品とする方法、(ロ)ポリアミド酸に無水酢酸とトリ
エチルアミンを添加し、化学的方法によってイミド化合
物として析出させる方法が一般に広く採用されている。
これはポリイミド樹脂の不融、不溶性に起因するもので
あり、成形時にポリアミド酸のイミド化反応による水の
脱離、蒸発という過程をへるために、成形時の条件設定
が難しかったり、フィルム成形時における成形収縮やポ
リアミド酸の弱いフィルム強度等に起因したフィルム破
断といった現象が起こり易かった。
【0004】これに対して近年、成形時に化学反応を伴
わない有機溶媒可溶のポリイミドが開発されている。溶
剤可溶のポリイミド組成物は、ポリイミドの形態のまま
成形できるため成形時は単に溶媒の除去のみであるた
め、成形性が非常にすぐれ、更には脱水によるピンホー
ルの生成もなくなり、平滑性のよいポリイミドフィルム
がえられる利点がある。
【0005】3、3′4、4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸ジ無水物(BPDAと略す)と4、4′−ジアミ
ノジフェニルエーテルよりなるポリイミド樹脂は4−ク
ロルフェノールに溶解するため、4−クロル−フェノー
ル中で180℃附近で加熱脱水して、直接イミド化した
保存安定性のよい高分子量のポリイミド溶液となる。こ
れをキャスト、加熱して溶媒を飛散させて、高性能のポ
リイミドフィルムがえられる(特公昭61−45652
号)。
【0006】しかし乍ら4−クロルフェノールは毒性が
強く、更に悪臭を発するため、その代替としてm−クレ
ゾール、キシレノール等のフェノール性溶媒を用いる方
法(特開昭50−113597号)やフェノールと他の
フェノール性溶媒との混合溶媒(特開平3−19923
3号、特開平2−199152号)等を使用する方法も
知られている。
【0007】フェノール性溶媒は沸点も高く、毒性も強
いので、人体に直接触れると腐蝕等の被害が大きく、従
って完全に逸散の防止された防御施設の中で製造、加工
が実施されているため、これに代わる安全性の高い溶媒
等が要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、溶媒可溶のポリ
イミドの研究開発が活発である。特に含フッ素ポリイミ
ドは各種の有機溶媒に容易に溶解することが知られてい
る。トルエン可溶のポリイミド(特開平1−26311
7号)やアセトン可溶のポリイミド(特開平2−160
832号)も知られている。これらはアセトンの他に、
DMF、NMP、塩化メチレン、メチルエチルケトン、
エチレングリコール、ジメチルエーテル等に10%以上
溶解する。
【0009】これらの可溶性溶媒は、溶媒中で直接イミ
ド化するための適当な方法が知られていないため、NM
P中で重縮合してポリアミド酸とした後、無水酢酸とト
リエチルアミンを添加して、ポリイミド粉末として析
出、回収する。この粉末を再びNMPや他の溶媒に再溶
解して、フィルムや成形品に加工している。
【0010】NMPやDMF等の有機極性溶媒に溶解す
るポリイミドも知られている(特開平4−11631
号、特開平4−20252号、特開平4−23832
号)。これらのポリイミドもNMP中で反応して、ポリ
アミド酸とし、ついでキャスト加熱してフィルム又は成
形品にする方法、ポリアミド酸溶液に無水酢酸とトリエ
チルアミンと添加してポリイミド粉末にして析出、回収
する方法が採用されている。
【0011】芳香族ジアミンの代わりに、そのイソシア
ネートを使用してNMP等の極性溶媒中で直接イミド化
する方法も知られている(特公昭64−10021
号)、然しイソシアネートとしては種類も限定され、高
価で保存安定性が悪いという不利な点がある。
【0012】有機極性溶媒中で、高温に加熱して直接イ
ミド化した報告もある(特開平2−8221号、特開平
2−4832号)。NMP中酸ジ無水物と芳香族ジアミ
ンとを混合し、特に190〜200℃の高温で長時間加
熱して、ポリイミドを生成させている。但しこの方法は
イミド化反応以外の副反応を併発するという理由により
一般的に採用されていない。本発明者らは4、4′
[2、2、2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチ
ル)エチリデン]ビス−(1、2−ベンゼンジカルボン
酸ジ無水物(6FDAと略す)と0−トリジンスルホン
からなるポリイミドを製造するために、NMP中で19
0〜200℃で長時間加熱して、高分子量のポリイミド
を得た。このポリイミドは異常な挙動を示し、GPCに
よる高分子量分布の測定の結果、分子量分布が通常のポ
リイミドと違って二つのピークが現れた。特に高分子量
側に生成した異常に大きい分子量ポリイミドはNMPと
の間の反応が関与した異常ポリマーと推定された。
【0013】これらの結果が示すように、有機極性溶媒
に可溶なポリイミドを有機極性溶媒中で、加熱縮合し
て、直接イミド化して保存安定性のよい高分子量のポリ
イミド組成物の製造方法は従来知られていなかった。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、このよ
うな課題を解決するため鋭意研究した結果、溶剤可溶性
のポリイミド樹脂組成物の製造において、有機極性溶媒
中に、鉱酸の塩を添加して触媒作用を行った結果、より
低温で容易に加熱脱水が起こり、保存安定性のよい高分
子量のポリイミド溶液組成物がえられることを見出し
た。
【0015】硫酸はポリイミドの解重合をもたらす。従
ってフリーの鉱酸は触媒として作用しない。しかし、塩
酸等の鉱酸をピリジンやキノリン等の塩基と塩にして酸
性を弱めると、触媒作用を示す。
【0016】鉱酸の塩としては塩酸、リン酸、硝酸等の
酸にピリジン、キノリン、トリエチルアミン、N−メチ
ルモルホリン、トリメチレンジアミン等の塩基が用いら
れる。特にポリイミド溶液より直接加熱成形するために
は沸点の低いピリジン塩酸塩が好適である。
【0017】可溶性ポリイミドの製造に用いられる溶媒
は、フェノール系溶媒を除いた極性溶媒であって、たと
えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、N、N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿
素、ジメチルスルホキシド、及びスルホラン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等の複素環式化合物が利用され
る。フェノール系溶媒はイミド化反応に特異の挙動を示
す理由で除外される。
【0018】他の極性溶媒としては、ケトン類としてア
セトン、2−ブタノン、シクロヘキサン、アセトフェノ
ンが用いられる。またハロゲン化芳香族炭化水素として
クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、クロルトルエンが
用いられる。脂肪族及び芳香族のカルボン酸エステルと
してメチル、エチル、ブチル、フェニルの酢酸エステ
ル、安息香酸メチル、テレフタル酸ジメチルエステル類
が用いられる。エーテル類としてはジブチルエーテル、
ジフェニルエーテル、アニソール、エチレングリコール
のモノ及びジメチル、及びエチルエーテル等が利用でき
る。
【0019】ポリイミドの溶解量は、上記有機極性溶媒
を単独又は2種以上を適量に混合して決定することが出
来、たとえば10%以上のポリイミドを溶解する溶媒と
しては、単独のものを選択するばかりでなく、適宜2種
以上を混合すれば良い。特に沸点の低いNMP、DM
F、ジオキサン、メチルエチルケトンは有用である。
【0020】本発明に用いられる酸ジ無水物は特に限定
されないが ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物 ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物 ビス(−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物 4、4′−[2、2、2−トリフルオロ−1−(トリフ
ルオロメチル)エチリデン]ビス(1、2−ベンゼンジ
カルボン酸無水物)(6FDA)
【0021】ビス(ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物 ビス(ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物 チオフェンテトラカルボン酸二無水物 ピロメリット酸二無水物 ナフタレンテトラカルボン酸二無水物 等の芳香族酸ジ無水物
【0022】1、2、3、4−ブタンテトラカルボン酸
ジ無水物 シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物 ビシクロ(2、2、2)−オクト−7−エンー2、3、
5、6−テトラカルボン酸ジ無水物
【0023】5(2、5−ジオキソテトラヒドロフリ
ル)3−メチル−3−シクロヘキセン−1、2−ジカル
ボン酸無水物 等の脂肪族酸ジ無水物
【0024】をあげることができる。これらは単独でも
二種以上混合してポリイミド組成物とすることができ
る。
【0025】芳香族ジアミンとしては特に限定されない
が、 1、4ベンゼンジアミン 1、3ベンゼンジアミン 6−メチル1、3−ベンゼンジアミン 4、4′−ジアミノ−3、3′−ジメチル−1、1′−
ビフェニル 4、4′−アミノ−3、3′−ジメトキシ−1、1′−
ビフェニル
【0026】4、4′−メチレンビス(ベンゼンアミ
ン) 4、4′−オキシビス(ベンゼンアミン) 3、4′−オキシビス(ベンゼンアミン) 3、3′−カルボキニル(ベンゼンアミン) 4、4′−チオビス(ベンゼンアミン)
【0027】4、4′−スルホニル(ベンゼンアミン) 3、3′−スルホニル(ベンゼンアミン) 1−メチルエチリジン4、4′−ビス(ベンゼンアミ
ン) 1−トリフルオロメチル2、2、2−トリフルオロエチ
リジン4、4′−ビス(ベンゼンアミン)
【0028】4、4′−ジアミノベンズアニリド 3、5−ジアミノ安息香酸 2、6−ジアミノピリジン 4、4′−ジアミノ−3、3′5、5′−テトラメチル
ビフェニル 2、2ビス(4(4−アミノフェノキシ)フェニル)プ
ロパン
【0029】ビス(4−(4アミノフェノキシ)フェニ
ル)スルホン ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)エチル 1、4−ビス(4−アミノフェノキン)ベンゼン 1、3ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン 4、4′−ジアミノベンズアニリド 9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン 等をあげることができる。これらは単独でも二種以上混
合したポリイミド組成物とすることができる。
【0030】この発明の方法においては酸ジ無水物と芳
香族ジアミンとは、ほぼ等しいモル数で使用し、前記の
極性溶媒に鉱酸の塩を加えて、加熱反応させる。原料と
有機溶媒の割合は原料の溶解性に基づき決定され、通常
原料5%〜60%、溶媒95%〜40%、好ましくは原
料10%〜40%、溶媒90%〜60%である。有機極
性溶媒と鉱酸の塩の割合は特に限定されないが、有機溶
媒100に対して2〜50重量%の鉱酸の塩が使用され
る。イミド化のための反応温度は100〜200℃、好
ましくは140〜180℃である。酸化を防ぐために不
活性ガス(窒素、アルゴン、ネオン等)中で反応させる
方が好ましい。
【0031】イミド化によって生成する水は、キシレ
ン、トルエン等と共沸混合物にして反応系から除去しな
がら、直接イミド化を促進させる。
【0032】さらに反応系にピリジン、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、キ
ノリン等のような塩基性重縮合促進剤を加えて、反応を
速やかに完結させることができる。
【0033】この発明方法でえられるポリイミド溶液組
成物は、イミド化率が高く、対数固有粘度で示される値
の大きい高分子量のポリイミドを高濃度で含有する。常
温〜100℃の温度範囲では、ポリイミドが架橋した
り、解重合したりすることがほとんどないので、前記温
度範囲内では長時間保存することができ、特に50℃以
上では数カ月にわたって安定に保存することができる。
【0034】実施例に示すように、鉱酸の塩を添加しな
い極性溶媒の反応で得られたポリイミドの対数固有粘度
0.21以下であるが、鉱酸の塩の添加によってえら
れたポリイミドの対数固有粘度は0.4以上であり、高
粘度を有する場合には1.25にも達する。
【0035】この発明で得られるポリイミド溶液組成物
は、酸ジ無水物と芳香族ジアミンより生成した高分子量
ポリイミド、触媒としての鉱酸の塩及び揮発性の極性溶
媒の組成を有し、キャストした後、加熱脱水してフィル
ムを成形するのに好適であるばかりでなく、ガラスクロ
ス、炭素繊維、その他のクロスに含浸させて、複合材料
にしたり、電線被覆用ワニス、塗料、接着剤等に使用す
ることができる。
【0036】
【実施例】以下実施例及び比較例を示して本発明の特徴
を具体的に説明する。但し、対数固有粘度は以下の測定
方法及び計算式で示されるものである。
【0037】
【0038】但しポリマー溶液(試料0.5gをNMP
100ml中にとかす)の落下速度をt、溶液のみの落
下速度をtoとする。反応したポリイミド溶液組成物
を、過剰のメタノール中に注ぎ、激しく撹拌してポリイ
ミド粉末を析出する。吸引、瀘過し、ついで150℃で
2時間減圧乾燥した後、ポリイミド粉末0.5gをNM
P100mlにとかして、30℃±0.1℃の恒温槽中
で、オスワルド粘度計を用いて、液の落下速度を測定し
た。
【0039】
【実施例1】[可溶性ポリイミド組成物の製造] 500ml容量の三つ口セパラブルフラスコに、ステン
レス製イカリ撹拌器、チッ素導入管及びストップコック
のついたトラップの上に玉付冷却管をつけた還流冷却器
をとりつけ、チッ素気流中で反応せしめた。
【0040】3、4、3′、4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸ジ無水物(C1266、以後BPDAとよぶ、
宇部興産社製)7.35g(25ミリモル)、ビシクロ
(2、2、2)オクト−7−エン−2、3、5、6−テ
トラカルボン酸ジ無水物(C1286、以後BCDとよ
ぶ:アルドリッチケミカル社製)6.21g(25ミリ
モル)、1、3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン(C181622、以後APBとよぶ:三井東圧社
製)14.62g(50ミリモル)、ピリジン2gを三
つ口フラスコに入れ、これにNMP(東京化成社製)
20g及びトルエン15mlを添加した。窒素を通じな
がらシリコン浴中、室温で30分、140℃に昇温して
1時間、加熱撹拌した。
【0041】反応液を空冷して、ピリジン7.8g(1
00ミリモル)、35%塩酸水溶液10g(100ミリ
モルに相当)を加えた。次いで室温で25分、140℃
で1時間、170℃で90分、180℃で2時間加熱反
応した。反応中に生成する水はトルエンと共に共沸して
トラップにたまる。180℃、1時間の反応で、生成水
は認められないので、この時点でトルエンと水を除去し
た。かくして粘稠なポリイミド溶液を得た。NMP中3
0℃における対数固有粘度は0.52であった。
【0042】図1にIR測定結果を示す。1777cm
1 、1716cm− 1 、1374cm− 1 、711cm
1 にイミドの特性吸収がみられる。
【0043】図2に島津製DSC測定機によるガラス転
移温度を示す。211〜220℃にガラス転移点があ
る。図3は島津製TG測定機による熱分解開始温度を示
す。451℃。
【0044】
【比較例1】実施例1と同じ装置で反応した。BPDA
7.35g(25ミリモル)、BCD6.21g(25ミ
リモル)、APB14.62g(50ミリモル)、ピリ
ジン8g(100ミリモル)、トルエン15ml及びN
MP150gを加えて、窒素中で反応した。室温で30
分、140℃で1時間、180℃で3時間反応した。反
応液は粘度の低い液状である。NMP中の30℃におけ
る対数固有粘度は0.21である。
【0045】
【発明の効果】本発明に依れば保存安定性のよい高分子
量ポリイミド溶液組成物の新規な製造方法を提供するこ
とが出来る。従来は一旦ポリアミド酸とし、化学処理に
よってポリイミドを析出、回収した後、再び極性溶媒に
溶解する方法が採用されている。これに対し本発明法に
よれば有機酸又は鉱酸の塩の添加により、直接有機極性
溶媒中でイミド化して、保存安定性のよい高分子量ポリ
イミド溶液組成物を得ることが出来る。これはポリイミ
ド製造プロセスの短縮、コストの低減となり、産業上極
めてその効果は大きい。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】
【0064】本発明ポリイミドの一例のIR測定結果を
示すグラフである。
【0065】
【図2】
【0066】本発明ポリイミドの一例のガラス転移温度
を示すグラフである。
【0067】
【図3】
【0068】本発明ポリイミドの一例の熱分解開始温度
を示すグラフである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸ジ無水物と芳香族ジアミンとを有機極性
    溶媒中で、直接イミド化する方法において、鉱酸の塩
    存在下に重縮合することを特徴とするポリイミドの製造
    方法。
  2. 【請求項2】酸ジ無水物と芳香族ジアミンとを有機極性
    溶媒中で、直接イミド化する方法において、鉱酸の塩の
    存在下に重縮合する方法で製造されたポリイミド溶液組
    成物。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の鉱酸の塩がピリジン又は
    キノリンの塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩であるポリイミド
    溶液組成物。
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