JP3052446B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP3052446B2
JP3052446B2 JP3172751A JP17275191A JP3052446B2 JP 3052446 B2 JP3052446 B2 JP 3052446B2 JP 3172751 A JP3172751 A JP 3172751A JP 17275191 A JP17275191 A JP 17275191A JP 3052446 B2 JP3052446 B2 JP 3052446B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増粘による塗抹障害を
伴うことのない感熱記録層用塗液を提供し、且つかかる
塗液で形成した感熱記録体において特に感熱記録ヘッド
へのカス付着が極めて顕著に改善された感熱記録体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、無色ないしは淡色の塩基性染料と
呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接
触せしめて発色像を得るようにした感熱記録体はよく知
られている。一方、感熱記録体を使用するファクシミリ
等の通信記録装置は近年急速に普及しており、その便利
さの認識と共に一層高速化が進められている。そのため
使用される感熱記録体も、より一層の高感度化が要求さ
れており、そのための各種提案がなされている。特に適
当な温度領域で塩基性染料や呈色剤と急速に融け合う、
相溶性の良好な熱可融性物質を記録層中に含有せしめる
方法は好ましい増感法として知られている。しかし、増
感効果の高い熱可融性物質の中には、連続して印字した
場合に感熱ヘッドへのカス付着が次第に多くなり、ヘッ
ドに付着したカスによって記録層が傷つけられる等の印
字障害を起こすことが明らかとなった。
【0003】一般に、カス付着は、塗液中の成分である
接着剤や顔料の組成にも影響されるものと考えられてい
る。そこで感熱記録層用塗液に使用する接着剤につい
て、これまでにも種々検討が成されているが、上記のよ
うなカス付着に対して接着剤の変更や増量等の処置をと
ると、塗液の粘度が上昇し作業性が極端に悪くなった
り、記録感度や記録画質が極端に低下する等、他の方面
で悪影響が生じる。このため、これらの悪影響を伴う事
なく、前記のようなカス付着やそれに伴う印字障害等の
欠陥が生じる事のない感熱記録体、及びその製造方法の
開発が強く要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗液粘度の
上昇による塗抹障害を招くことなく、かかる塗液で形成
した感熱記録体において、特に熱ヘッドへのカス付着が
極めて顕著に改善された優れた感熱記録体を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、無色ない
し淡色の塩基性染料と該染料を熱時接触して呈色し得る
呈色剤との呈色反応を利用した感熱記録体において、感
熱記録層中に、平均重合度1700〜3500、鹸化度
80〜90モル%のポリビニルアルコール及び変性澱粉
からなる接着剤を感熱記録層の全固形量に対して10〜
30重量%を含有させ、かつポリビニルアルコールと変
性澱粉の配合比率を固形分比で15:85〜60:40
とすることにより、かかる課題が極めて効果的に解決
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【作用】一般に感熱記録層に使用される接着剤は、塗液
中の組成物の分散性や接着性に優れ、しかも塗液の粘度
安定性が良く、経済的にも安価であることが望まれる。
しかし感熱記録体に使用される接着剤には、これ以外に
熱可融性が良好で且つ、地肌カブリ、熱ヘッドへの融着
(スティッキング)及び熱ヘッドへのカス付着の少ない
ことも要求される。
【0007】従来、感熱記録体に使用しうる接着剤とし
ては例えば、ポリビニルアルコール、変性澱粉、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆蛋白、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリルア
マイド、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性化合物や
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アク
リロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、ポリウレ
タン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体、酢酸ビニル樹脂等の水性エマ
ルジョン等が提案されているが、接着性などの観点から
ポリビニルアルコールが主として使用されている。
【0008】しかし、ポリビニルアルコールはスティッ
キングやカス付着の点では満足し得るものではなく、硬
化剤を併用してこの欠点を補うと、地肌カブリが生じた
り、塗液粘度が上昇して塗液調製時や塗抹時の作業性に
問題を生じる。また重合度が1000以上の部分鹸化ポ
リビニルアルコールを用いるとカス付着に対しては多少
の改善が認められるものの、重合度の上昇に伴って塗液
粘度の上昇が著しく作業性に大きな影響を与えてしま
う。更に、その他の水溶性接着剤や合成樹脂エマルジョ
ンを使用した場合でも接着力、地肌カブリ、スティッキ
ング及びカス付着のいずれかに欠点が存在する。
【0009】そこで本発明者等は、感熱層塗液の粘度上
昇等に伴う作業性の低下を招くことなく、感熱ヘッドへ
のカス付着の極めて少ない感熱記録体を得るために、各
種接着剤を幅広く検討した結果、鹸化度が90モル%以
下、好ましくは70〜90モル%、より好ましくは80
〜90モル%であり、且つ平均重合度が1000以上、
好ましくは1000〜10000、より好ましくは10
00〜5000、最も好ましくは1700〜5000の
ポリビニルアルコールと変性澱粉を感熱記録層中に含有
せしめることで目的とする品質が得られることを初めて
見出したものである。なお、本発明において、単に“ポ
リビニルアルコール”と表示したものは、例えばカルボ
キシル基変性等の変性処理が施されていない未変性のポ
リビニルアルコールを意味する。
【0010】本発明で使用する変性澱粉の種類に関して
は特に限定されるものではなく、一般に抄紙用の材料と
して知られている澱粉類、例えば酸化澱粉、酵素変性澱
粉、酢酸澱粉やリン酸エステル澱粉などのエステル化澱
粉、カチオン化澱粉、グラフト化澱粉、カルボキシメチ
ル化澱粉やヒドロキシエチル化澱粉などのエーテル化澱
粉、α化澱粉等が適宜選択して使用される。
【0011】本発明において、上記の如き変性澱粉の変
性度合については特に限定するものではないが、20重
量%濃度の澱粉水溶液の50℃におけるブルックフィー
ルド粘度が30〜10000cps、好ましくは30〜
5000cpsである変性澱粉が好ましく用いられる。
【0012】上記の如き特定のポリビニルアルコールと
変性澱粉を用いることで、記録層用塗液の増粘を招くこ
となくカス付着が改善される理由については必ずしも明
らかではないが、主に、ポリビニルアルコールの未鹸化
の部分が塩基性染料、呈色剤、増感剤等の発色剤粒子と
の親和性に優れることと、高い重合度とが微妙に相互作
用し、上記発色剤粒子を支持体あるいは顔料粒子等に強
固に結びつけることでカス付着を抑えると共に、各種変
性澱粉が塗液成分の分散性に微妙に影響を与えることに
より塗液の増粘を抑えているものと考えられる。
【0013】尚、上記特定のポリビニルアルコールと変
性澱粉の配合比率は塗液の粘度、カス付着および接着力
等を考慮して決定すべきものであるが、ポリビニルアル
コールと変性澱粉の固形分比が10:90〜80:2
0、より好ましくは15:85〜60:40の範囲とな
るように配合するのが望ましい。因に、上記特定のポリ
ビニルアルコールと変性澱粉の配合比率が10:90よ
りも澱粉過剰となると、接着強度が低下し、感熱記録体
の仕上げ工程や記録装置のカッターなどで紙粉を発生し
たり、記録体を折り畳んだ際に記録層が折り目部分で剥
がれ落ちる現象を生じ、実用的な感熱記録体が得難くな
る。また、80:20よりもポリビニルアルコール過剰
となると、塗液粘度が上昇し作業性に支障をきたす可能
性が高くなる。
【0014】本発明において、特定のポリビニルアルコ
ールと変性澱粉からなる接着剤の使用量については特に
限定するものではないが、記録層塗液の全固形分の5〜
40重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲で調節
するのが望ましい。本発明は感熱記録層中に前記特定の
ポリビニルアルコールと変性澱粉を含有せしめることを
特徴としているが、かかるポリビニルアルコール及び変
性澱粉は必要に応じて2種類以上を併用することも可能
である。又、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で上
記以外の接着剤を適宜併用することもできる。かかる接
着剤としては、鹸化度90モル%超あるいは平均重合度
1000未満のポリビニルアルコール、さらにはカルボ
キシ基変性、スルホン基変性、アセトアセチル基変性、
シリコン変性等の各種変性ポリビニルアルコールの他、
カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、カルボキシメチルセル
ロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリ
ルアマイド、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性化合
物、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重
合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ア
クリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、ポリウ
レタン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル樹脂等の水性エ
マルジョンなどが挙げられる。
【0015】本発明において感熱記録層を構成する無色
ないし淡色の塩基性染料としては公知の各種染料が使用
でき、例えば下記が例示される。3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタ
リド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等のトリアリールメタン系染料、4,4′−
ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフ
ェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチ
アジン系染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、
3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−
スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−メチル−ナフト(6′−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピ
ラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニリノラク
タム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ
ーダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム
系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−(N−アセチル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジ
ルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−
メチル−N−ベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(N−クロロエチル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジエチルア
ミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ−
n−ブチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シ
クロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−
フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o
−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラ
ン等のフルオラン系染料等。勿論、これらの染料に限定
されるものではなく、二種以上の併用も可能である。こ
れらの染料の中でも、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ−n−
ブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フル
オランは白色度の高い感熱記録体が得られる為好まし
い。
【0016】また塩基性染料と組み合わせて使用される
呈色剤も各種のものが公知であり、例えば、活性白土、
酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロイダ
ルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4−te
rt−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシ
ド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−ヒドロキシ
アセトフェノン、4−tert−オクチルカテコール、2,
2′−ジヒドロキシジフェノール、2,2′−メチレン
ビス(4−メチル−6−tert−イソブチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−tert−ブ
チルフェノール)、4,4′−sec −ブチリデンジフェ
ノール、4−フェニルフェノール、4,4′−イソプロ
ピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、4−ヒド
ロキシフェニル−4′−イソプロポキシフェニルスルホ
ン、2,2′−メチレンビス(4−クロルフェノー
ル)、ハイドロキノン、4,4′−シクロヘキシリデン
ジフェノール、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチル、ヒドロキノンモノベンジ
ルエーテル、ノボラック型フェノール樹脂、フェノール
重合体等のフェノール性化合物、安息香酸、p−tert−
ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、
3−sec −ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−シク
ロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、3−イソプ
ロピルサリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−
ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリ
チル酸、3−クロル−5−(α−メチルベンジル)サリ
チル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−フ
ェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳
香族カルボン酸、およびこれらフェノール性化合物、芳
香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニ
ウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル
等の多価金属との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアン
チピリン錯体等の有機酸性物質等が例示される。
【0017】本発明の感熱記録体において、記録層中の
塩基性染料と呈色剤の使用比率については特に限定する
ものではないが、一般に塩基性染料1重量部に対して1
〜50重量部、好ましくは1〜10重量部程度の呈色剤
が使用される。更に、記録層中には必要に応じて増感剤
を添加することもできる。かかる増感剤の具体例として
は例えば、カプロン酸アミド、カプリン酸アミド、パル
ミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミ
ド、エルシン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸
アミド、N−メチルステアリン酸アミド、ステアリン酸
アニリド、N−メチルオレイン酸アミド、ベンズアニリ
ド、リノール酸アニリド、N−エチルカプリン酸アミ
ド、N−ブチルラウリン酸アミド、N−オクタデシルア
セトアミド、N−オレインアセトアミド、N−オレイル
ベンズアミド、N−ステアリルシクロヘキシルアミド、
ポリエチレングリコール、1−ベンジルオキシナフタレ
ン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナ
フトエ酸フェニルエステル、1,2−ジフェノキシエタ
ン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−
メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキ
シフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−ク
ロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−
メトキシフェノキシ)エタン、1−(2−メチルフェノ
キシ)−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、テレ
フタル酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエス
テル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、p
−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベン
ジルビフェニル、1,5−ビス(p−メトキシフェノキ
シ)−3−オキサ−ペンタン、1,4−ビス(2−ビニ
ルオキシエトキシ)ベンゼン、p−ビフェニル−p−ト
リルエ−テル、ベンジル−p−メチルチオフェニルエ−
テル等の化合物が例示される。これらの増感剤のうち、
1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチ
ルフェノキシ)エタン、1−(2−メチルフェノキシ)
−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、シュウ酸ジ
ベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)
エステルは、記録濃度の点で優れるのみならず、高白色
度で画像安定性にも優れた感熱記録体が得られる為、よ
り好ましく用いられる。増感剤の使用量は特に限定され
ないが、一般に呈色剤100重量部に対して400重量
部以下程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0018】これらの物質を含む記録層用塗布液の調製
は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライタ
ー、サンドミル等の攪拌・粉砕機により塩基性染料と呈
色剤、さらには必要に応じて添加される増感剤とを一緒
に又は別々に分散し、塗液として調製される。なお、塩
基性染料や呈色剤等の平均粒子径を1.2μm以下、好
ましくは0.9μm以下に粉砕して用いると特に高感度
な感熱記録体が得られるので好ましい。
【0019】本発明では、かかる記録層用の塗布液中
に、前述の如き特定の接着剤を配合するものであるが、
塗液中には各種の助剤を添加することができ、例えば、
ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム塩、ドデシルベ
ンゼンスルフォン酸ナトリウム塩、ラウリルアルコール
硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金
属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系、トリアゾール系等
の紫外線吸収剤、その他消泡剤、螢光染料、着色染料等
が挙げられる。更に、必要に応じてステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カル
ナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の
滑剤や各種顔料、例えばカオリン、クレー、タルク、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、焼成クレー、酸化チ
タン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土、水酸化
アルミニウム等の無機顔料やスチレンマイクロボール、
ナイロンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生
澱粉粒等の有機顔料等を適宜添加することもできる。
【0020】かくして調製された記録層用塗液は、一般
に支持体上に塗布・乾燥されて記録層として形成される
が、かかる塗布方法については特に限定されるものでは
なく、従来から周知慣用の技術が適用でき、例えばバー
コーティング、エアーナイフコーティング、ロッドブレ
ードコーティング、ピュアーブレードコーティング、シ
ョートドゥエルコーティング、カーテンコーティング、
ダイコーティング等が適宜選択して使用される。
【0021】本発明の感熱記録体では支持体として紙、
プラスチックフィルム、合成紙等が使用される。なお、
支持体としてプラスチックフィルムを使用する場合に
は、表面にコロナ放電、電子線照射等の処理を施し、塗
布効率を高めることもできる。塗液の塗布量については
特に限定するものではないが、通常乾燥重量で0.5〜
15g/m2 、好ましくは1.5〜10g/m2程度の
範囲で調節される。
【0022】本発明の感熱記録体では、記録面のコスレ
や各種溶剤等の接触による発色を防止する為、記録層上
に保護層を設けることもできる。又、使用する支持体の
表面の平滑性が低い場合には、支持体と記録層の間に中
間層を設けて支持体の平滑性を補うこともできる。さら
に、中間層中に嵩高い顔料を含有せしめれば、中間層に
よる断熱効果が期待でき、感熱ヘッドからの熱エネルギ
ーを効率良く発色に利用することによって感熱記録体を
高感度化することも可能である。また、必要に応じて感
熱記録層塗工後や、保護層塗工後にスーパーキャレンダ
ー処理を施し、画質、記録濃度を向上させることもで
き、記録体裏面に粘着剤処理を施し、粘着ラベルに加工
する等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が
必要に応じて付加し得るものである。
【0023】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
又、特に断らない限り例中の部および%はそれぞれ重量
部および重量%を示す。
【0024】実施例1 中間層の形成 焼成クレー(商品名:アンシレックス,EMC社製)1
00部、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固
形分50%)20部、10%ポリビニルアルコール水溶
液(商品名:PVA110,クラレ社製)20部、およ
び水270部を混合・攪拌して中間層用塗液を調製し
た。得られた塗液を48g/m2 の上質紙に、乾燥後の
塗布量が7g/m2 となるように塗布・乾燥して中間層
を形成した。 A液調製 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン10部、1,2−ビ
ス(3−メチルフェノキシ)エタン30部、メチルセル
ロースの5%水溶液30部、および水20部を横型サン
ドミルで平均粒子径が0.8μmとなるまで粉砕した。 B液調製 4,4′−イソプロピリデンジフェノール20部、メチ
ルセルロースの5%水溶液15部、および水15部を横
型サンドミルで平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕
した。 記録層の形成 A液90部、B液50部、接着剤として平均重合度35
00,鹸化度88%のポリビニルアルコール(商品名:
PVA−235,クラレ社製)の6%水溶液80部、酸
化澱粉(商品名:エースA,王子コーンスターチ社製,
20%水溶液の50℃におけるブルックフィールド粘
度:4600cps)の6%水溶液220部、及び軽質
炭酸カルシウム(商品名:カルライトKT,白石工業社
製)30部、30%ステアリン酸亜鉛分散液30部を混
合・攪拌し、塗液とした。得られた塗液を前記中間層上
に乾燥後の塗布量が5g/m2 となるようにロッドブレ
ードコーターで塗布・乾燥し、感熱記録層を形成した。
その後スーパーキャレンダー処理を施し感熱記録体を得
た。
【0025】実施例2 実施例1の記録層の形成において、酸化澱粉の代わりに
リン酸エステル化澱粉(商品名:MS−4600,日本
食品化工社製,20%水溶液の50℃におけるブルック
フィールド粘度:75cps)の6%水溶液を用いた以
外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0026】実施例3 実施例1の記録層の形成において、酸化澱粉の代わりに
グラフト化澱粉(商品名:ペトロコートC−8,日澱化
学社製,20%水溶液の50℃におけるブルックフィー
ルド粘度:200cps)の6%水溶液を用いた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0027】実施例4 実施例1の記録層の形成において、酸化澱粉の代わりに
ヒドロキシエチル化澱粉(商品名:アベレックス253
0,アベベ社製,20%水溶液の50℃におけるブルッ
クフィールド粘度:70cps)の6%水溶液を用いた
以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0028】実施例5 実施例1の記録層の形成において、酸化澱粉の代わりに
カチオン化澱粉(商品名:ナショナル1594,王子ナ
ショナル社製,20%水溶液の50℃におけるブルック
フィールド粘度:1500cps)の6%水溶液を用い
た以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0029】実施例6 実施例1の記録層の形成において、接着剤を平均重合度
2400,鹸化度88%のポリビニルアルコール(商品
名:PVA−224,クラレ社製)の6%水溶液110
部と酸化澱粉の6%水溶液190部に代えた以外は、実
施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0030】実施例7 実施例1の記録層の形成において、接着剤を平均重合度
1700,鹸化度88%のポリビニルアルコール(商品
名:PVA−217,クラレ社製)の6%水溶液150
部と酸化澱粉の6%水溶液150部に代えた以外は、実
施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0031】参照比較例A 実施例1の記録層の形成において、接着剤を平均重合度
1000、鹸化度88モル%のポリビニルアルコール
(商品名:PVA−210、クラレ社製)の6%水溶液
180部と酸化澱粉の6%水溶液120部に代えた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0032】参照比較例B 実施例1の記録層の形成において、接着剤を平均重合度
2000、鹸化度79.5モル%のポリビニルアルコー
ル(商品名:PVA−420、クラレ社製)の6%水溶
液50部と酸化澱粉の6%水溶液250部に代えた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0033】参照比較例C 実施例1の記録層の形成において、接着剤を平均重合度
3500、鹸化度88モル%のポリビニルアルコール
(商品名:PVA−235、クラレ社製)の6%水溶液
35部と酸化澱粉の6%水溶液265部に代えた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0034】参照比較例D 参照比較例A の記録層の形成において、接着剤を平均重
合度1000、鹸化度88モル%のポリビニルアルコー
ル(商品名:PVA−210、クラレ社製)の6%水溶
液235部と酸化澱粉の6%水溶液65部に代えた以外
は、参照比較例Aと同様にして感熱記録体を得た。
【0035】比較例1 実施例1の記録層の形成において、平均重合度350
0,鹸化度88%のポリビニルアルコールの代わりに、
平均重合度1000,鹸化度98.5%のポリビニルア
ルコールを用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録
体を得た。
【0036】比較例2 実施例1の酸化澱粉の代わりに、平均重合度1000,
鹸化度98.5%のポリビニルアルコールを用いた以外
は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0037】比較例3 実施例8の平均重合度1000,鹸化度88%のポリビ
ニルアルコールの代わりに、平均重合度500,鹸化度
88%のポリビニルアルコールを用いた以外は実施例8
と同様にして感熱記録体を得た。
【0038】比較例4 実施例1の平均重合度3500,鹸化度88%のポリビ
ニルアルコール80部と酸化澱粉220部の代わりに、
酸化澱粉の6%水溶液300部とした以外は、実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。
【0039】比較例5 比較例4の酸化澱粉を平均重合度2400,鹸化度88
%のポリビニルアルコールとした以外は、比較例4と同
様にして感熱記録体を得た。
【0040】比較例6 比較例5の平均重合度2400,鹸化度88%のポリビ
ニルアルコールを、平均重合度1700,鹸化度88%
のポリビニルアルコールとした以外は比較例5と同様に
して感熱記録体を得た。
【0041】かくして得られた17種類の感熱記録体を
大倉シュミレーター(印加電圧13V,パルス周期0.
51ms)を使用して、パルス幅0.45msで記録し
た。得られた画像をマクベス反射濃度計(RD−914
型,マクベス社製)にて測定し、その結果を表1に記載
した。
【0042】感熱ヘッドへのカス付着の評価は、感熱フ
ァクシミリ(HIFAX400,日立製作所製)を用い
て、A−4版の記録体30枚を黒べた印字した後に、装
置の感熱ヘッド部を観察して評価し、その結果を表1に
示した。尚、評価基準は以下のようにした。 〔評価基準〕 ◎:カス付着は殆ど認られない。 ○:カス付着は少量認られるが、実用上問題がない。 ×:カス付着がかなり認められ、実用上問題がある。
【0043】塗料物性の評価は、得られた感熱記録層用
塗液を100メッシュのスクリーンに透過し、その状態
を目視により判定した。その結果を表1に示した。評価
基準は以下の通りとした。 〔評価基準〕 ○:透過性良好。 ×:若干透過性悪く使用が困難である。 ××:透過性が悪く実用には向かない。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の感熱記録体は、感熱記録層用塗液に粘度上昇等による
障害が生じることなく感熱記録層を形成でき、しかも感
熱ヘッドへのカス付着の極めて少ない優れた高感度記録
体であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−232993(JP,A) 特開 昭57−144793(JP,A) 特開 昭52−52645(JP,A) 特開 平2−92577(JP,A) 特開 昭64−90791(JP,A) 特開 昭61−123586(JP,A) 特開 平4−110188(JP,A) 特開 平4−62089(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に無色ないし淡色の塩基性染料と
    該染料を熱時接触して呈色し得る呈色剤との呈色反応を
    利用した感熱記録層を設けてなる感熱記録体において、
    該感熱記録層中に平均重合度1700〜3500、鹸化
    80〜90モル%のポリビニルアルコール及び変性澱
    からなる接着剤を感熱記録層の全固形量に対して10
    〜30重量%を含有させ、かつポリビニルアルコールと
    変性澱粉の配合比率が固形分比で15:85〜60:4
    0の範囲であることを特徴とする感熱記録体。
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