JP3051769B2 - 塩化ビニルプラスチゾル組成物 - Google Patents
塩化ビニルプラスチゾル組成物Info
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- JP3051769B2 JP3051769B2 JP3093983A JP9398391A JP3051769B2 JP 3051769 B2 JP3051769 B2 JP 3051769B2 JP 3093983 A JP3093983 A JP 3093983A JP 9398391 A JP9398391 A JP 9398391A JP 3051769 B2 JP3051769 B2 JP 3051769B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩化ビニルプラスチゾル
組成物に関する。詳しくは本発明は、各種金属面又は金
属の各種下塗り塗装面に 110〜 200℃の短時間の熱処理
で強く接着し、高温での熱処理後の退色性がなく、貯蔵
安定性が良く、貯蔵後も優れた接着性を有し、耐温水接
着性の優れた塩化ビニルプラスチゾル組成物に関する。
組成物に関する。詳しくは本発明は、各種金属面又は金
属の各種下塗り塗装面に 110〜 200℃の短時間の熱処理
で強く接着し、高温での熱処理後の退色性がなく、貯蔵
安定性が良く、貯蔵後も優れた接着性を有し、耐温水接
着性の優れた塩化ビニルプラスチゾル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決しようとする課題】塩化ビ
ニルプラスチゾル組成物の各種金属面(特にベアメタ
ル)と金属の各種下塗り塗装面に対する接着性を改良す
べく、種々の検討がなされてきた。
ニルプラスチゾル組成物の各種金属面(特にベアメタ
ル)と金属の各種下塗り塗装面に対する接着性を改良す
べく、種々の検討がなされてきた。
【0003】例えば、(イ)特公昭59-52901号には、
(1) アクリルモノマー、(2) 液状エポキシ樹脂と硬化
剤、(3) ポリアミドとブロック化ウレタンプレポリマー
を配合する方法が開示され、(ロ)特開昭59-120651 号
には、(1) アクリルモノマー、(2) 液状エポキシ樹脂と
硬化剤、(3) ポリアミドとブロック化ウレタンプレポリ
マー、(4) ポリアミド及び/又はポリアミンとカルボン
酸を配合する方法が開示され、(ハ)特開平1-272653号
には、接着付与剤としてジイソシアネート重合物の長鎖
アルキルフェノールブロック体を添加し、硬化剤として
融点50〜 100℃のエポキシ樹脂用粉末硬化剤の表面処理
したものを添加する方法が開示され、(ニ)特開平1-27
2652号には、接着性向上剤としてモノ及びジアルキルフ
ェノールからなる群から選択した2種以上のアルキルフ
ェノールブロック剤でランダムブロックした芳香族ジイ
ソシアネート重合物を添加する方法が開示され、(ホ)
特開平1-256555号には、接着性向上剤として芳香族ジイ
ソシアネート重合物のジアルキルフェノールブロック体
を添加する方法が開示され、(ヘ)特公昭63-25515号に
は、接着性付与剤としてジイソシアネート重合物のオキ
シベンゾイックアシッドエステル又はアルキルフェノー
ルブロック体を添加する方法が開示され、(ト)特開平
1-225650号には、接着性付与剤としてエポキシ樹脂、ブ
ロックドイソシアネート化合物、エポキシ樹脂用潜在性
硬化剤を添加する方法が開示され、(チ)特開平1-252
650 号には、接着性付与剤としてエポキシ樹脂と、α,
β−不飽和カルボン酸を反応させて得られるビニル基水
酸基含有変性エポキシ樹脂を添加する方法が開示されて
いる。
(1) アクリルモノマー、(2) 液状エポキシ樹脂と硬化
剤、(3) ポリアミドとブロック化ウレタンプレポリマー
を配合する方法が開示され、(ロ)特開昭59-120651 号
には、(1) アクリルモノマー、(2) 液状エポキシ樹脂と
硬化剤、(3) ポリアミドとブロック化ウレタンプレポリ
マー、(4) ポリアミド及び/又はポリアミンとカルボン
酸を配合する方法が開示され、(ハ)特開平1-272653号
には、接着付与剤としてジイソシアネート重合物の長鎖
アルキルフェノールブロック体を添加し、硬化剤として
融点50〜 100℃のエポキシ樹脂用粉末硬化剤の表面処理
したものを添加する方法が開示され、(ニ)特開平1-27
2652号には、接着性向上剤としてモノ及びジアルキルフ
ェノールからなる群から選択した2種以上のアルキルフ
ェノールブロック剤でランダムブロックした芳香族ジイ
ソシアネート重合物を添加する方法が開示され、(ホ)
特開平1-256555号には、接着性向上剤として芳香族ジイ
ソシアネート重合物のジアルキルフェノールブロック体
を添加する方法が開示され、(ヘ)特公昭63-25515号に
は、接着性付与剤としてジイソシアネート重合物のオキ
シベンゾイックアシッドエステル又はアルキルフェノー
ルブロック体を添加する方法が開示され、(ト)特開平
1-225650号には、接着性付与剤としてエポキシ樹脂、ブ
ロックドイソシアネート化合物、エポキシ樹脂用潜在性
硬化剤を添加する方法が開示され、(チ)特開平1-252
650 号には、接着性付与剤としてエポキシ樹脂と、α,
β−不飽和カルボン酸を反応させて得られるビニル基水
酸基含有変性エポキシ樹脂を添加する方法が開示されて
いる。
【0004】しかしながら、これらの各方法では、比較
的低温熱処理での十分な接着性、塩化ビニルプラスチゾ
ルの高温での熱処理による退色性、貯蔵安定性などの面
で問題があり、上記のすべての要望を満足させられるも
のではなかった。
的低温熱処理での十分な接着性、塩化ビニルプラスチゾ
ルの高温での熱処理による退色性、貯蔵安定性などの面
で問題があり、上記のすべての要望を満足させられるも
のではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
欠点を改良すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の接着付
与剤を配合した塩化ビニルプラスチゾル組成物が、各種
金属面又は金属の各種下塗り塗装面に 110〜 200℃の短
時間の熱処理で非常に強く接着し、高温での熱処理後の
退色がなく、つまり比較的低温から高温までの広い温度
領域(110〜 200℃) での熱処理で接着性、発泡性、退色
性及び耐温水性が改良され、また貯蔵安定性も良いこと
を見出し、本発明を完成するに到った。
欠点を改良すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の接着付
与剤を配合した塩化ビニルプラスチゾル組成物が、各種
金属面又は金属の各種下塗り塗装面に 110〜 200℃の短
時間の熱処理で非常に強く接着し、高温での熱処理後の
退色がなく、つまり比較的低温から高温までの広い温度
領域(110〜 200℃) での熱処理で接着性、発泡性、退色
性及び耐温水性が改良され、また貯蔵安定性も良いこと
を見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物
は、 (i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネート[以下、説明 の便宜上「(iii−1−0)」
との記号を付す]を重合して得られるイソシアヌレート
環含有重合物(iii−1−1)をブロック化剤でブロック
化して得られるブロックドイソシアネート化合物(iii−
1)と、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらの
エステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2) を含有することを特徴とするものであり、また、 (i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネート(iii−1−0)を重合して得られるイソシ
アヌレート環含有重合物(iii−1−1)、及びイソシア
ヌレート環含有重合物(iii−1−1)をポリヒドロキシ
化合物と反応させて得られるウレタンプレポリマー化合
物(iii−1−2)をブロック化剤でブロック化して得ら
れるブロックドイソシアネート化合物(iii−1)と、芳
香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘
導体変性ポリアミドアミン(iii−2)を含有することを
特徴とするものであり、更にまた、 (i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネート(iii−1−0)を重合して得られるイソシ
アヌレート環含有重合物(iii−1−1)、及びポリヒド
ロキシ化合物と前記脂肪族及び/又は脂環族ジイソシア
ネート(iii−1−0)を反応させて得られるウレタンプ
レポリマー化合物(iii−1−3)をブロック化剤でブロ
ック化して得られるブロックドイソシアネート化合物(i
ii−1)と、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれ
らのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2)を
含有することを特徴とするものである。
は、 (i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネート[以下、説明 の便宜上「(iii−1−0)」
との記号を付す]を重合して得られるイソシアヌレート
環含有重合物(iii−1−1)をブロック化剤でブロック
化して得られるブロックドイソシアネート化合物(iii−
1)と、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらの
エステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2) を含有することを特徴とするものであり、また、 (i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネート(iii−1−0)を重合して得られるイソシ
アヌレート環含有重合物(iii−1−1)、及びイソシア
ヌレート環含有重合物(iii−1−1)をポリヒドロキシ
化合物と反応させて得られるウレタンプレポリマー化合
物(iii−1−2)をブロック化剤でブロック化して得ら
れるブロックドイソシアネート化合物(iii−1)と、芳
香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘
導体変性ポリアミドアミン(iii−2)を含有することを
特徴とするものであり、更にまた、 (i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネート(iii−1−0)を重合して得られるイソシ
アヌレート環含有重合物(iii−1−1)、及びポリヒド
ロキシ化合物と前記脂肪族及び/又は脂環族ジイソシア
ネート(iii−1−0)を反応させて得られるウレタンプ
レポリマー化合物(iii−1−3)をブロック化剤でブロ
ック化して得られるブロックドイソシアネート化合物(i
ii−1)と、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれ
らのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2)を
含有することを特徴とするものである。
【0007】本発明に使用する塩化ビニル重合体及び/
又は共重合体(i)は、通常使用されているものを使用
できる。例えば、塩化ビニルとこれと共重合しうる他の
ビニル単量体、例えば酢酸ビニル、無水マレイン酸もし
くはマレイン酸エステル、ビニルエーテルなどとの共重
合体が挙げられる。
又は共重合体(i)は、通常使用されているものを使用
できる。例えば、塩化ビニルとこれと共重合しうる他の
ビニル単量体、例えば酢酸ビニル、無水マレイン酸もし
くはマレイン酸エステル、ビニルエーテルなどとの共重
合体が挙げられる。
【0008】塩化ビニル重合体或いは共重合体の重合度
は通常1000〜1700である。塩化ビニル重合体或いは共重
合体の市販品としては、ゼオン121 、ゼオン135J及びゼ
オン103ZX(以上日本ゼオン製) 、デンカビニルPA-100、
デンカビニルME-180(以上電気化学工業製)、カネビニ
ルPSL-10、カネビニルPSH-10、カネビニルPSM-30及びカ
ネビニルPCH-12(以上鐘渕化学工業製)が挙げられる。
これらは2種以上混合して使用することもできる。
は通常1000〜1700である。塩化ビニル重合体或いは共重
合体の市販品としては、ゼオン121 、ゼオン135J及びゼ
オン103ZX(以上日本ゼオン製) 、デンカビニルPA-100、
デンカビニルME-180(以上電気化学工業製)、カネビニ
ルPSL-10、カネビニルPSH-10、カネビニルPSM-30及びカ
ネビニルPCH-12(以上鐘渕化学工業製)が挙げられる。
これらは2種以上混合して使用することもできる。
【0009】本発明において可塑剤(ii)は、塩化ビニ
ルプラスチゾルに通常使用されているものを使用でき
る。例えば、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジラウリルフタレート、ジ
ステアリルフタレートなどのフタル酸エステル、ジオク
チルアジペートなどのアジピン酸エステル、ジオクチル
セバケートなどのセバチン酸エステル、トリクレジルホ
スフェートなどのリン酸エステルなどのエステル型可塑
剤、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち好ましいものは、フタル酸エステル類、特にジ
オクチルフタレートである。
ルプラスチゾルに通常使用されているものを使用でき
る。例えば、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジラウリルフタレート、ジ
ステアリルフタレートなどのフタル酸エステル、ジオク
チルアジペートなどのアジピン酸エステル、ジオクチル
セバケートなどのセバチン酸エステル、トリクレジルホ
スフェートなどのリン酸エステルなどのエステル型可塑
剤、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち好ましいものは、フタル酸エステル類、特にジ
オクチルフタレートである。
【0010】本発明に用いられるブロックドイソシアネ
ート化合物(iii−1)の製造に使用される脂肪族及び/
又は脂環族ジイソシアネート(iii−1−0)として好ま
しいものは、プロパン−1,2 −ジイソシアネート、2,3
−ジメチルブタン−2,3 −ジイソシアネート、2−メチ
ルペンタン−2,4 −ジイソシアネート、オクタン−3,6
−ジイソシアネート、3,3 −ジニトロペンタン−1,5 −
ジイソシアネート、オクタン−1,6 −ジイソシアネー
ト、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、メタテトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート(3−イソシアネートメチル−3,5,5 −トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート)、1,3 −又は1,4 −
ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ジシク
ロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、水添トリ
レンジイソシアネート等、及びこれらの混合物が挙げら
れる。
ート化合物(iii−1)の製造に使用される脂肪族及び/
又は脂環族ジイソシアネート(iii−1−0)として好ま
しいものは、プロパン−1,2 −ジイソシアネート、2,3
−ジメチルブタン−2,3 −ジイソシアネート、2−メチ
ルペンタン−2,4 −ジイソシアネート、オクタン−3,6
−ジイソシアネート、3,3 −ジニトロペンタン−1,5 −
ジイソシアネート、オクタン−1,6 −ジイソシアネー
ト、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、メタテトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート(3−イソシアネートメチル−3,5,5 −トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート)、1,3 −又は1,4 −
ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ジシク
ロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、水添トリ
レンジイソシアネート等、及びこれらの混合物が挙げら
れる。
【0011】これらの脂肪族及び/又は脂環族ジイソシ
アネートを重合して得られるイソシアヌレート環含有重
合物(iii−1−1)は、例えば酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジオキサン等の
不活性溶媒中もしくはジエチルフタレート、ジブチルフ
タレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、アルキ
ル基の炭素原子数7〜11(以下C7〜C11 のように記す)
の混合アルキルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、ヘキサノールベンジルフタレート等のフタル酸エス
テル、トリスクレジルホスフェート、トリスフェニルホ
スフェート等のリン酸エステル、ジ−2−エチルヘキシ
ルアジペート等のアジピン酸エステル又はC7〜C11 の混
合アルキルトリメリテート等のトリメリット酸エステル
等の可塑剤中で、周知の触媒、例えば三級アミン、四級
アンモニウム化合物、マンニッヒ塩基、脂肪酸のアルカ
リ金属、アルコラート等を使用して既知の方法で重合し
て得られる。高揮発性の溶剤下で重合反応したものは、
最終的に適当な高沸点の溶剤、例えば可塑剤で溶剤置換
処理するのが望ましい。
アネートを重合して得られるイソシアヌレート環含有重
合物(iii−1−1)は、例えば酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジオキサン等の
不活性溶媒中もしくはジエチルフタレート、ジブチルフ
タレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、アルキ
ル基の炭素原子数7〜11(以下C7〜C11 のように記す)
の混合アルキルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、ヘキサノールベンジルフタレート等のフタル酸エス
テル、トリスクレジルホスフェート、トリスフェニルホ
スフェート等のリン酸エステル、ジ−2−エチルヘキシ
ルアジペート等のアジピン酸エステル又はC7〜C11 の混
合アルキルトリメリテート等のトリメリット酸エステル
等の可塑剤中で、周知の触媒、例えば三級アミン、四級
アンモニウム化合物、マンニッヒ塩基、脂肪酸のアルカ
リ金属、アルコラート等を使用して既知の方法で重合し
て得られる。高揮発性の溶剤下で重合反応したものは、
最終的に適当な高沸点の溶剤、例えば可塑剤で溶剤置換
処理するのが望ましい。
【0012】本発明においては、上記のイソシアヌレー
ト環含有重合物(iii−1−1)をさらにポリヒドロキシ
化合物と反応させて得られるウレタンプレポリマー化合
物(iii−1−2)、或いはポリヒドロキシ化合物と脂肪
族及び/又は脂環族ジイソシアネート(iii−1−0)と
を反応させて得られるウレタンプレポリマー化合物(iii
−1−3)を用いることができる。
ト環含有重合物(iii−1−1)をさらにポリヒドロキシ
化合物と反応させて得られるウレタンプレポリマー化合
物(iii−1−2)、或いはポリヒドロキシ化合物と脂肪
族及び/又は脂環族ジイソシアネート(iii−1−0)と
を反応させて得られるウレタンプレポリマー化合物(iii
−1−3)を用いることができる。
【0013】本発明に用いられるウレタンプレポリマー
化合物(iii−1−2)又は(iii−1−3)としては、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びこ
れらの混合物等のポリヒドロキシ化合物と、過剰の前述
のイソシアヌレート環含有重合物(iii−1−1)又は前
述のジイソシアネート化合物とイソシアヌレート環含有
重合物(iii−1−1)の混合物とを通常の NCO含有ウレ
タンプレポリマーの製法と同様に反応せしめて得られ
る。また、前述のジイソシアネート化合物だけのウレタ
ンプレポリマー化合物とイソシアヌレート環含有重合物
を別々に製造して混合して得ることもできる。
化合物(iii−1−2)又は(iii−1−3)としては、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びこ
れらの混合物等のポリヒドロキシ化合物と、過剰の前述
のイソシアヌレート環含有重合物(iii−1−1)又は前
述のジイソシアネート化合物とイソシアヌレート環含有
重合物(iii−1−1)の混合物とを通常の NCO含有ウレ
タンプレポリマーの製法と同様に反応せしめて得られ
る。また、前述のジイソシアネート化合物だけのウレタ
ンプレポリマー化合物とイソシアヌレート環含有重合物
を別々に製造して混合して得ることもできる。
【0014】上記ポリエーテルポリオールの好ましいも
のとして、例えば一般式 R〔(OR1) n OH〕p (ここに Rは多価アルコール残基; (OR1)nは炭素数2〜
4個のアルキレン基を有するオキシアルキレン基よりな
るポリオキシアルキレン鎖; nはオキシアルキレン基の
重合度を示す数で分子量が100 〜4,500 となるに相当す
る数である;pは好ましくは2〜4)で示されるポリエー
テルポリオールがある。
のとして、例えば一般式 R〔(OR1) n OH〕p (ここに Rは多価アルコール残基; (OR1)nは炭素数2〜
4個のアルキレン基を有するオキシアルキレン基よりな
るポリオキシアルキレン鎖; nはオキシアルキレン基の
重合度を示す数で分子量が100 〜4,500 となるに相当す
る数である;pは好ましくは2〜4)で示されるポリエー
テルポリオールがある。
【0015】上記一般式中の Rに対応する多価アルコー
ルの好ましい例としては、例えば脂肪族二価アルコール
(例:エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4 −ブチレングリコール、ネオペンタングリコール) 、
三価アルコール(例:グリセリン、トリオキシイソブタ
ン、1,2,3 −ブタントリオール、 1,2,3−ペンタントリ
オール、2−メチル−1,2,3 −プロパントリオール、2
−メチル−2,3,4 −ブタントリオール、2−エチル−1,
2,3 −ブタントリオール、 2,3,4−ペンタントリオー
ル、 2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,
5 −ヘプタントリオール、 2,4−ジメチル−2,3,4 −ペ
ンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグ
リセリン、 1,2,4−ブタントリオール、 1,2,4−ペンタ
ントリオール、トリメチロールプロパン等) 、四価アル
コール(例:エリトリット、ペンタエリトリット、1,2,
3,4 −ペンタンテトロール、2,3,4,5 −ヘキサンテトロ
ール、1,2,3,5 −ペンタンテトロール、 1,3,4,5−ヘキ
サンテトロール等) 、五価アルコール(例:アドニッ
ト、アラビット、キシリット等)、六価アルコール
(例:ソルビット、マンニット、イジット等)等が挙げ
られる。
ルの好ましい例としては、例えば脂肪族二価アルコール
(例:エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4 −ブチレングリコール、ネオペンタングリコール) 、
三価アルコール(例:グリセリン、トリオキシイソブタ
ン、1,2,3 −ブタントリオール、 1,2,3−ペンタントリ
オール、2−メチル−1,2,3 −プロパントリオール、2
−メチル−2,3,4 −ブタントリオール、2−エチル−1,
2,3 −ブタントリオール、 2,3,4−ペンタントリオー
ル、 2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,
5 −ヘプタントリオール、 2,4−ジメチル−2,3,4 −ペ
ンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグ
リセリン、 1,2,4−ブタントリオール、 1,2,4−ペンタ
ントリオール、トリメチロールプロパン等) 、四価アル
コール(例:エリトリット、ペンタエリトリット、1,2,
3,4 −ペンタンテトロール、2,3,4,5 −ヘキサンテトロ
ール、1,2,3,5 −ペンタンテトロール、 1,3,4,5−ヘキ
サンテトロール等) 、五価アルコール(例:アドニッ
ト、アラビット、キシリット等)、六価アルコール
(例:ソルビット、マンニット、イジット等)等が挙げ
られる。
【0016】又、上記多価アルコールとして好ましいの
は2〜4価のアルコールであり、特にプロピレングリコ
ール、グリセリン等が好ましい。
は2〜4価のアルコールであり、特にプロピレングリコ
ール、グリセリン等が好ましい。
【0017】又、上記一般式で示されるポリエーテルポ
リオールは、かかる多価アルコールに、常法により炭素
数2〜4個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量と
なるように付加せしめることによって製造することがで
きる。
リオールは、かかる多価アルコールに、常法により炭素
数2〜4個のアルキレンオキサイドを、所望の分子量と
なるように付加せしめることによって製造することがで
きる。
【0018】又、炭素数2〜4個のアルキレンオキサイ
ドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイドが挙げられるが、特にプ
ロピレンオキサイドを使用するのが好ましい。
ドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイドが挙げられるが、特にプ
ロピレンオキサイドを使用するのが好ましい。
【0019】又、上記ポリエステルポリオールとして
は、例えばポリカルボン酸と多価アルコールから製造さ
れる従来公知のポリエステル或いはラクタム類から得ら
れるポリエステル等が挙げられる。
は、例えばポリカルボン酸と多価アルコールから製造さ
れる従来公知のポリエステル或いはラクタム類から得ら
れるポリエステル等が挙げられる。
【0020】かかるポリカルボン酸としては、例えばベ
ンゼントリカルボン酸、アジピン酸、琥珀酸、スベリン
酸、セバシン酸、蓚酸、メチルアジピン酸、グルタル
酸、ピメリン酸、アゼライン酸、フタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、チオジプロピオン酸、マレイン酸、
フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸又はこれらに類す
る任意の適当なカルボン酸を使用することができる。
ンゼントリカルボン酸、アジピン酸、琥珀酸、スベリン
酸、セバシン酸、蓚酸、メチルアジピン酸、グルタル
酸、ピメリン酸、アゼライン酸、フタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、チオジプロピオン酸、マレイン酸、
フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸又はこれらに類す
る任意の適当なカルボン酸を使用することができる。
【0021】又、多価アルコールとしては、例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4 −ブタン
ジオール、1,3 −ブタンジオール、1,5 −ペンタンジオ
ール、1,6 −ヘキサンジオール、ビス(ヒドロキシメチ
ルクロルヘキサン)、ジエチレングリコール、2,2 −ジ
メチルプロピレングリコール、1,3,6 −ヘキサントリオ
ール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、グリセリン又はこれらに類する任意
の適当な多価アルコールを使用することが出来る。
レングリコール、プロピレングリコール、1,4 −ブタン
ジオール、1,3 −ブタンジオール、1,5 −ペンタンジオ
ール、1,6 −ヘキサンジオール、ビス(ヒドロキシメチ
ルクロルヘキサン)、ジエチレングリコール、2,2 −ジ
メチルプロピレングリコール、1,3,6 −ヘキサントリオ
ール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、グリセリン又はこれらに類する任意
の適当な多価アルコールを使用することが出来る。
【0022】その他、ポリヒドロキシル化合物として、
ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトング
リコール等も使用し得る。
ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトング
リコール等も使用し得る。
【0023】本発明で使用されるウレタンプレポリマー
化合物(iii−1−2)又は(iii−1−3)は、例えば上
記の如きポリエーテルポリオールかポリエステルポリオ
ール或いはこれらの混合物或いは更にこれらとヒマシ油
等のOH基含有グリセライド類との混合物等のポリヒドロ
キシ化合物と、前述のイソシアヌレート環含有重合物、
前述のジイソシアネート化合物とイソシアヌレート環含
有重合物の混合物とを反応せしめて得ることができる。
また、前述のジイソシアネート化合物だけのウレタンプ
レポリマーとイソシアヌレート環含有重合物を別々に製
造して混合して得ることもできる。
化合物(iii−1−2)又は(iii−1−3)は、例えば上
記の如きポリエーテルポリオールかポリエステルポリオ
ール或いはこれらの混合物或いは更にこれらとヒマシ油
等のOH基含有グリセライド類との混合物等のポリヒドロ
キシ化合物と、前述のイソシアヌレート環含有重合物、
前述のジイソシアネート化合物とイソシアヌレート環含
有重合物の混合物とを反応せしめて得ることができる。
また、前述のジイソシアネート化合物だけのウレタンプ
レポリマーとイソシアヌレート環含有重合物を別々に製
造して混合して得ることもできる。
【0024】ウレタンプレポリマー化合物(iii−1−
2)又は(iii−1−3)を得るに際し、前述のイソシア
ヌレート環含有重合物又は前述のジイソシアネート化合
物とイソシアヌレート環含有重合物の混合物と、ポリヒ
ドロキシ化合物とのモル比は通常、(イソシアヌレート
環含有重合物又はジイソシアネート化合物とイソシアヌ
レート環含有重合物の混合物)/ポリヒドロキシ化合物
= 1.5〜3.5 /1、好ましくは2.0〜3.0/1である。
2)又は(iii−1−3)を得るに際し、前述のイソシア
ヌレート環含有重合物又は前述のジイソシアネート化合
物とイソシアヌレート環含有重合物の混合物と、ポリヒ
ドロキシ化合物とのモル比は通常、(イソシアヌレート
環含有重合物又はジイソシアネート化合物とイソシアヌ
レート環含有重合物の混合物)/ポリヒドロキシ化合物
= 1.5〜3.5 /1、好ましくは2.0〜3.0/1である。
【0025】また該プレポリマーの NCO%は通常1〜20
%、好ましくは2〜15%である。
%、好ましくは2〜15%である。
【0026】また、イソシアヌレート環含有重合物と、
ジイソシアネート化合物又はジイソシアネート化合物の
ウレタンプレポリマー化合物の好ましい配合比は、イソ
シアヌレート環含有重合物/ジイソシアネート化合物又
はジイソシアネート化合物のウレタンプレポリマー化合
物=10〜100 /0〜90(重量比)である。
ジイソシアネート化合物又はジイソシアネート化合物の
ウレタンプレポリマー化合物の好ましい配合比は、イソ
シアヌレート環含有重合物/ジイソシアネート化合物又
はジイソシアネート化合物のウレタンプレポリマー化合
物=10〜100 /0〜90(重量比)である。
【0027】ウレタンプレポリマー化合物(iii−1−
2)又は(iii−1−3)は通常の方法により得ることが
できる。ウレタンプレポリマー生成反応を行う場合、反
応温度は通常40〜 110℃、好ましくは50〜 100℃であ
る。ウレタンプレポリマー生成反応を行うに際し、反応
を促進するために公知のウレタン重合用触媒、例えばジ
ブチルスズジラウレート、第一スズオクトエート、スタ
ナスオクトエート、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、オク
チル酸亜鉛などの有機金属化合物、トリエチレンジアミ
ン、トリエチルアミンなどの第三級アミン系化合物を使
用することも可能である。
2)又は(iii−1−3)は通常の方法により得ることが
できる。ウレタンプレポリマー生成反応を行う場合、反
応温度は通常40〜 110℃、好ましくは50〜 100℃であ
る。ウレタンプレポリマー生成反応を行うに際し、反応
を促進するために公知のウレタン重合用触媒、例えばジ
ブチルスズジラウレート、第一スズオクトエート、スタ
ナスオクトエート、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、オク
チル酸亜鉛などの有機金属化合物、トリエチレンジアミ
ン、トリエチルアミンなどの第三級アミン系化合物を使
用することも可能である。
【0028】又、ブロックドイソシアネート化合物(iii
−1)に使われるブロック化剤としては、活性メチレン
化合物、例えばマロン酸ジエステル(マロン酸ジエチル
など)、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル(アセ
ト酢酸エチルなど);オキシム化合物、例えば、アセト
オキシム、メチルエチルケトオキシム(MEKオキシム)、
メチルイソブチルケトオキシム(MIBKオキシム)等、ま
たアルキルアルコール類、例えばメチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、ヘプチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチ
ルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソノ
ニルアルコール、ステアリルアルコール等の各異性体を
含む各級一価アルコール、またグリコール誘導体、例え
ばメチルグリコール、エチルグリコール、エチルジグリ
コール、エチルトリグリコール、ブチルグリコール、ブ
チルジグリコール等が挙げられる。この中で好適なブロ
ック化剤はイソシアヌレート環含有重合物の種類、また
プラスチゾル適用時の焼付温度により異なるが、一般に
イソシアネート基を再生する解離温度が100乃至160℃の
範囲にあるものである。特に好ましいブロック化剤はオ
キシム化合物(特にケトオキシム)である。ケトオキシ
ムはイソシアネートとの反応が容易であり、更にブロッ
ク体の解離温度が他のものに比べ比較的低温であるため
特に有利である。また、アルキルアルコール類又はグリ
コール誘導体との併用も可能である。
−1)に使われるブロック化剤としては、活性メチレン
化合物、例えばマロン酸ジエステル(マロン酸ジエチル
など)、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル(アセ
ト酢酸エチルなど);オキシム化合物、例えば、アセト
オキシム、メチルエチルケトオキシム(MEKオキシム)、
メチルイソブチルケトオキシム(MIBKオキシム)等、ま
たアルキルアルコール類、例えばメチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、ヘプチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチ
ルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソノ
ニルアルコール、ステアリルアルコール等の各異性体を
含む各級一価アルコール、またグリコール誘導体、例え
ばメチルグリコール、エチルグリコール、エチルジグリ
コール、エチルトリグリコール、ブチルグリコール、ブ
チルジグリコール等が挙げられる。この中で好適なブロ
ック化剤はイソシアヌレート環含有重合物の種類、また
プラスチゾル適用時の焼付温度により異なるが、一般に
イソシアネート基を再生する解離温度が100乃至160℃の
範囲にあるものである。特に好ましいブロック化剤はオ
キシム化合物(特にケトオキシム)である。ケトオキシ
ムはイソシアネートとの反応が容易であり、更にブロッ
ク体の解離温度が他のものに比べ比較的低温であるため
特に有利である。また、アルキルアルコール類又はグリ
コール誘導体との併用も可能である。
【0029】本発明の接着付与剤に含まれるブロックド
イソシアネート化合物(iii−1)を得るためのブロック
化反応は、公知の反応方法により行われる。ブロック化
剤の添加量は遊離のイソシアネート基に対し、通常1当
量以上2当量以下、好ましくは1.05〜 1.5当量である。
イソシアネート化合物(iii−1)を得るためのブロック
化反応は、公知の反応方法により行われる。ブロック化
剤の添加量は遊離のイソシアネート基に対し、通常1当
量以上2当量以下、好ましくは1.05〜 1.5当量である。
【0030】通常、前述のイソシアヌレート環含有重合
物(iii−1−1)、ウレタンプレポリマー化合物(iii−
1−2)及び(iii−1−3)のブロック化反応は、最終
の反応でブロック化剤を添加する方法をとる。
物(iii−1−1)、ウレタンプレポリマー化合物(iii−
1−2)及び(iii−1−3)のブロック化反応は、最終
の反応でブロック化剤を添加する方法をとる。
【0031】また、ウレタンプレポリマー化合物(iii−
1−2)又は(iii−1−3)をブロック化反応する場
合、ブロック化剤は任意の段階で添加し反応させ、ブロ
ック化ウレタンプレポリマーを得ることができる。
1−2)又は(iii−1−3)をブロック化反応する場
合、ブロック化剤は任意の段階で添加し反応させ、ブロ
ック化ウレタンプレポリマーを得ることができる。
【0032】ブロック化剤の添加方法は、所定の重合終
了時に添加するか、或いは重合初期に添加するか、又は
重合初期に一部添加し重合終了時に残部を添加するなど
の方法が可能である。好ましくは重合終了時に添加する
方法である。この場合、所定の重合終了時の目安として
は、イソシアネート%(例えば「ポリウレタン」槙書
店、昭和35年発行、第21頁記載の方法により測定でき
る)を基準とすればよい。ブロック化剤を添加する場合
の反応温度は、通常50〜 150℃であり、好ましくは60〜
120℃である。反応時間は1〜7時間程度で行う。反応
に際し、前掲の公知のウレタン重合用触媒を添加して反
応を促進することも可能である。また、本発明の可塑剤
を任意の量加えてもよい。
了時に添加するか、或いは重合初期に添加するか、又は
重合初期に一部添加し重合終了時に残部を添加するなど
の方法が可能である。好ましくは重合終了時に添加する
方法である。この場合、所定の重合終了時の目安として
は、イソシアネート%(例えば「ポリウレタン」槙書
店、昭和35年発行、第21頁記載の方法により測定でき
る)を基準とすればよい。ブロック化剤を添加する場合
の反応温度は、通常50〜 150℃であり、好ましくは60〜
120℃である。反応時間は1〜7時間程度で行う。反応
に際し、前掲の公知のウレタン重合用触媒を添加して反
応を促進することも可能である。また、本発明の可塑剤
を任意の量加えてもよい。
【0033】又、ブロックドイソシアネート化合物(iii
−1)は、前述のイソシアヌレート環含有重合物のブロ
ックドイソシアネート化合物、イソシアヌレート環含有
重合物又はジイソシアネート化合物とイソシアヌレート
環含有重合物の混合物のブロックドウレタンプレポリマ
ー化合物の1種又は2種以上の混合物を使用してもよ
い。
−1)は、前述のイソシアヌレート環含有重合物のブロ
ックドイソシアネート化合物、イソシアヌレート環含有
重合物又はジイソシアネート化合物とイソシアヌレート
環含有重合物の混合物のブロックドウレタンプレポリマ
ー化合物の1種又は2種以上の混合物を使用してもよ
い。
【0034】また、前述のジイソシアネート化合物だけ
のブロックドウレタンプレポリマー化合物と前述のイソ
シアヌレート環含有重合物のブロックドウレタンプレポ
リマー化合物とを別々に製造して混合したものも使用で
きる。
のブロックドウレタンプレポリマー化合物と前述のイソ
シアヌレート環含有重合物のブロックドウレタンプレポ
リマー化合物とを別々に製造して混合したものも使用で
きる。
【0035】本発明の芳香族又は脂環族無水カルボン酸
又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii
−2)に使用される好ましい芳香族又は脂環族無水カル
ボン酸としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセ
ロールトリストリメリテート、テトラヒドロ無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジ
ック酸、4−(4−メチル−3−ペンテニル)テトラ無
水フタル酸、マレイン化脂肪酸、メチルシクロヘキセン
テトラカルボン酸無水物等が挙げられる。また、これら
のメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、イソ
ノニルアルコール、ドデシルアルコール等のエステル誘
導体等も使用することができる。特に、これらのエステ
ル誘導体を使用することが好ましい。
又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii
−2)に使用される好ましい芳香族又は脂環族無水カル
ボン酸としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセ
ロールトリストリメリテート、テトラヒドロ無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジ
ック酸、4−(4−メチル−3−ペンテニル)テトラ無
水フタル酸、マレイン化脂肪酸、メチルシクロヘキセン
テトラカルボン酸無水物等が挙げられる。また、これら
のメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、イソ
ノニルアルコール、ドデシルアルコール等のエステル誘
導体等も使用することができる。特に、これらのエステ
ル誘導体を使用することが好ましい。
【0036】また、本発明に使用されるポリアミドアミ
ン類としては、イミダゾリン環又はイミド基が形成され
る反応条件で反応させて得られるイミダゾリン環又はイ
ミド基含有アミドアミン化合物も本発明のポリアミドア
ミン類に含まれる。
ン類としては、イミダゾリン環又はイミド基が形成され
る反応条件で反応させて得られるイミダゾリン環又はイ
ミド基含有アミドアミン化合物も本発明のポリアミドア
ミン類に含まれる。
【0037】ここでポリアミドアミン類の製造に使用さ
れるポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペン
タエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘ
プタエチレンオクタミン、ノナエチレンデカミン、ジ−
1,2 −プロパントリアミンなどが挙げられ、その他アミ
ノエチルエタノールアミン、アミノエチルプロパノール
アミンの如きジアミンも本発明の目的の範囲内で使用す
ることができる。また、上記のものの他にエチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペ
ラジン等が用い得る。
れるポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペン
タエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘ
プタエチレンオクタミン、ノナエチレンデカミン、ジ−
1,2 −プロパントリアミンなどが挙げられ、その他アミ
ノエチルエタノールアミン、アミノエチルプロパノール
アミンの如きジアミンも本発明の目的の範囲内で使用す
ることができる。また、上記のものの他にエチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペ
ラジン等が用い得る。
【0038】また、芳香族ポリアミン(フェニレンジア
ミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミンなど)、
脂環式ポリアミン(シクロヘキシレンジアミン、イソホ
ロンジアミンなど)も使用することができる。
ミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミンなど)、
脂環式ポリアミン(シクロヘキシレンジアミン、イソホ
ロンジアミンなど)も使用することができる。
【0039】また、本発明の芳香族又は脂環族無水カル
ボン酸(あるいはこれらのエステル誘導体)以外に下記
の脂肪酸、二塩基酸あるいはこれらの誘導体も併用が可
能である。
ボン酸(あるいはこれらのエステル誘導体)以外に下記
の脂肪酸、二塩基酸あるいはこれらの誘導体も併用が可
能である。
【0040】脂肪酸、二塩基酸あるいはこれらの誘導体
として好ましいものは、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸など
の炭素数4以上の飽和脂肪酸及びこれらのエステル、ト
ウハク酸、リンデル酸、ラウロレイン酸、ツズ酸、フィ
セトレイン酸、ミリストレイン酸、ゾーマリン酸、ペト
ロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノエライジン酸、エレオステアリン酸、リノレイン
酸、パリナリン酸、アラキドン酸及びこれらのエステ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びこれら
のエステル、パルプ製造廃液から得られるトール油脂肪
酸及びこのエステル、乾性油、半乾性油、又はこれらの
遊離脂肪酸の重合により得られるダイマー酸、トリマー
酸などの重合脂肪酸及びこれらのエステルが挙げられ
る。ここで上記の乾性油又は半乾性油としては、リノー
ル酸、リノレン酸などの不飽和度の高い脂肪酸を含む大
豆油、アマニ油、桐油、エノ油、綿実油、ヒマワリ油、
ベニバナ油及び脱水ヒマシ油などが挙げられる。更にア
クリル酸とリノレイン酸との重合物、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸等の飽和二塩基酸、これらのエス
テル、不飽和直鎖二塩基酸、不飽和分岐二塩基酸、これ
らのエステルも用い得、商品名としては、例えばDAICID
-550(播磨化成工業(株)製、商品名)、OSK-DAUL-16
(岡村製油(株)製、商品名)、OSK-DAUB-20(同)など
も用いることができる。
として好ましいものは、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸など
の炭素数4以上の飽和脂肪酸及びこれらのエステル、ト
ウハク酸、リンデル酸、ラウロレイン酸、ツズ酸、フィ
セトレイン酸、ミリストレイン酸、ゾーマリン酸、ペト
ロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノエライジン酸、エレオステアリン酸、リノレイン
酸、パリナリン酸、アラキドン酸及びこれらのエステ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びこれら
のエステル、パルプ製造廃液から得られるトール油脂肪
酸及びこのエステル、乾性油、半乾性油、又はこれらの
遊離脂肪酸の重合により得られるダイマー酸、トリマー
酸などの重合脂肪酸及びこれらのエステルが挙げられ
る。ここで上記の乾性油又は半乾性油としては、リノー
ル酸、リノレン酸などの不飽和度の高い脂肪酸を含む大
豆油、アマニ油、桐油、エノ油、綿実油、ヒマワリ油、
ベニバナ油及び脱水ヒマシ油などが挙げられる。更にア
クリル酸とリノレイン酸との重合物、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸等の飽和二塩基酸、これらのエス
テル、不飽和直鎖二塩基酸、不飽和分岐二塩基酸、これ
らのエステルも用い得、商品名としては、例えばDAICID
-550(播磨化成工業(株)製、商品名)、OSK-DAUL-16
(岡村製油(株)製、商品名)、OSK-DAUB-20(同)など
も用いることができる。
【0041】これらの芳香族又は脂環族無水カルボン酸
又はこれらのエステル誘導体とポリアミン、あるいは芳
香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘
導体及び脂肪酸、二塩基酸又はこれらの誘導体とポリア
ミンとの反応は、公知のモル比で公知の方法、例えばイ
ミダゾリン環又はイミド基を形成させる場合は常圧下、
170 〜320 ℃、好ましくは250 〜290 ℃で、イミダゾリ
ン環又はイミド基を形成させる場合は常圧下、170 〜32
0 ℃、好ましくは250 〜290 ℃で、また特にイミダゾリ
ン環又はイミド基の形成を意図しない場合は常圧下、12
0 〜200 ℃、好ましくは140 〜180 ℃で反応させればよ
く、いずれの反応も減圧下とすることにより反応温度を
低くして行うこともできる。
又はこれらのエステル誘導体とポリアミン、あるいは芳
香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘
導体及び脂肪酸、二塩基酸又はこれらの誘導体とポリア
ミンとの反応は、公知のモル比で公知の方法、例えばイ
ミダゾリン環又はイミド基を形成させる場合は常圧下、
170 〜320 ℃、好ましくは250 〜290 ℃で、イミダゾリ
ン環又はイミド基を形成させる場合は常圧下、170 〜32
0 ℃、好ましくは250 〜290 ℃で、また特にイミダゾリ
ン環又はイミド基の形成を意図しない場合は常圧下、12
0 〜200 ℃、好ましくは140 〜180 ℃で反応させればよ
く、いずれの反応も減圧下とすることにより反応温度を
低くして行うこともできる。
【0042】また、芳香族又は脂環族無水カルボン酸の
エステル誘導体を作る場合、ポリアミンを加える前に無
水カルボン酸にアルコールを加え、80〜90℃で1時間位
開環反応して作ることもできる。
エステル誘導体を作る場合、ポリアミンを加える前に無
水カルボン酸にアルコールを加え、80〜90℃で1時間位
開環反応して作ることもできる。
【0043】また、脂肪酸、二塩基酸又はこれらの誘導
体を使用する場合は、重合脂肪酸あるいは二塩基酸単独
又はこれと飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸との混合物を用い
るのが好ましく、上記のポリアミンとの反応において
は、反応温度、反応時間を適当に調整することによっ
て、所望のアミド結合を含有する化合物を得ることがで
きる。
体を使用する場合は、重合脂肪酸あるいは二塩基酸単独
又はこれと飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸との混合物を用い
るのが好ましく、上記のポリアミンとの反応において
は、反応温度、反応時間を適当に調整することによっ
て、所望のアミド結合を含有する化合物を得ることがで
きる。
【0044】本発明に使用される芳香族又は脂環族無水
カルボン酸又はこれらのエステル誘導体と、脂肪酸、二
塩基酸又はこれらの誘導体とを併用して使用する場合の
混合比率は、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれ
らのエステル誘導体/脂肪酸、二塩基酸又はこれらの誘
導体=100 〜3/0〜97(重量比)が好ましく、更に好
ましくは 100〜15/0〜85(重量比)である。
カルボン酸又はこれらのエステル誘導体と、脂肪酸、二
塩基酸又はこれらの誘導体とを併用して使用する場合の
混合比率は、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれ
らのエステル誘導体/脂肪酸、二塩基酸又はこれらの誘
導体=100 〜3/0〜97(重量比)が好ましく、更に好
ましくは 100〜15/0〜85(重量比)である。
【0045】芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれ
らの誘導体の含有量が上記範囲より少ない場合、接着
性、耐水性の改良が十分に見られない。
らの誘導体の含有量が上記範囲より少ない場合、接着
性、耐水性の改良が十分に見られない。
【0046】本発明の接着付与剤(iii) において、ブロ
ックドイソシアネート化合物(iii−1)と芳香族又は脂
環族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘導体変性ポ
リアミドアミン(iii−2)の配合比は、ブロックドイソ
シアネート化合物(iii−1)/芳香族又は脂環族無水カ
ルボン酸又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドア
ミン(iii−2)=5〜95/95〜5(重量比)が好まし
い。
ックドイソシアネート化合物(iii−1)と芳香族又は脂
環族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘導体変性ポ
リアミドアミン(iii−2)の配合比は、ブロックドイソ
シアネート化合物(iii−1)/芳香族又は脂環族無水カ
ルボン酸又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドア
ミン(iii−2)=5〜95/95〜5(重量比)が好まし
い。
【0047】本発明の組成物には前記(i)、(ii)、
(iii)成分の他に種々の添加剤、例えば充填剤或いは安
定剤も配合できる。充填剤としては、無機系充填剤(炭
酸カルシウム、タルク、珪藻土、カオリンなど)及び有
機系充填剤(セルロース粉、粉末ゴム、再生ゴムなど)
を挙げることができる。また安定剤としては、金属石鹸
類(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ムなど)、無機酸塩類(二塩基性亜リン酸塩、二塩基性
硫酸塩など)、及び有機金属化合物(ジブチルチンジラ
ウレート、ジブチルチンマレートなど)が挙げられる。
また、顔料などの着色剤も任意に添加できる。
(iii)成分の他に種々の添加剤、例えば充填剤或いは安
定剤も配合できる。充填剤としては、無機系充填剤(炭
酸カルシウム、タルク、珪藻土、カオリンなど)及び有
機系充填剤(セルロース粉、粉末ゴム、再生ゴムなど)
を挙げることができる。また安定剤としては、金属石鹸
類(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ムなど)、無機酸塩類(二塩基性亜リン酸塩、二塩基性
硫酸塩など)、及び有機金属化合物(ジブチルチンジラ
ウレート、ジブチルチンマレートなど)が挙げられる。
また、顔料などの着色剤も任意に添加できる。
【0048】本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物に
おいて各成分の比率は特に限定されないが、例えば下記
のような配合が使用される。
おいて各成分の比率は特に限定されないが、例えば下記
のような配合が使用される。
【0049】 本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物は通常の方法
で混練して製造することができる。
で混練して製造することができる。
【0050】本発明の組成物において、接着付与剤(ii
i)は 0.1重量%未満では効果が得られず、また30重量
%を越えるとプラスチゾル硬化後固くなるので好ましく
ない。
i)は 0.1重量%未満では効果が得られず、また30重量
%を越えるとプラスチゾル硬化後固くなるので好ましく
ない。
【0051】本発明の組成物は、各種金属面及び金属の
各種下塗り塗装面に適用できるが、カチオン型電着塗装
面にも有用である。カチオン型電着塗装としては、通常
の電着塗装、例えばエポキシ樹脂と第1又は第2アミン
との付加物を酸で中和することによって水可溶化し、ブ
ロックドイソシアネートと共に、陰極の金属面に直流通
電により塗装する方法が挙げられる。
各種下塗り塗装面に適用できるが、カチオン型電着塗装
面にも有用である。カチオン型電着塗装としては、通常
の電着塗装、例えばエポキシ樹脂と第1又は第2アミン
との付加物を酸で中和することによって水可溶化し、ブ
ロックドイソシアネートと共に、陰極の金属面に直流通
電により塗装する方法が挙げられる。
【0052】本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物の
塗装面に対する塗布量は、通常1000〜5000g/台であ
り、膜厚は 0.3〜2mmである。塗布後、110 〜 200℃、
20〜40分加熱硬化される。塗布方法は通常の方法でよ
く、例えば圧送ポンプより供給し、フローガン、エアレ
ススプレー等で吐出、塗布する方法をとることができ
る。
塗装面に対する塗布量は、通常1000〜5000g/台であ
り、膜厚は 0.3〜2mmである。塗布後、110 〜 200℃、
20〜40分加熱硬化される。塗布方法は通常の方法でよ
く、例えば圧送ポンプより供給し、フローガン、エアレ
ススプレー等で吐出、塗布する方法をとることができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上、上記(i)、(ii)及び(iii)成
分を含有する本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物
は、従来の塩化ビニルプラスチゾル/エポキシ樹脂系又
は塩化ビニルプラスチゾル/アクリル樹脂系に比較し
て、金属面への接着性が改良され、又、塩化ビニルプラ
スチゾル/エポキシ樹脂/ブロックドイソシアヌレート
系に比較しても接着性及び高温熱処理時の退色性が改良
され、塩化ビニルプラスチゾル/ポリアミド樹脂、又ブ
ロックドイソシアネート併用系に比較し、貯蔵安定性、
高温熱処理時の退色性が著しく改良された。
分を含有する本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物
は、従来の塩化ビニルプラスチゾル/エポキシ樹脂系又
は塩化ビニルプラスチゾル/アクリル樹脂系に比較し
て、金属面への接着性が改良され、又、塩化ビニルプラ
スチゾル/エポキシ樹脂/ブロックドイソシアヌレート
系に比較しても接着性及び高温熱処理時の退色性が改良
され、塩化ビニルプラスチゾル/ポリアミド樹脂、又ブ
ロックドイソシアネート併用系に比較し、貯蔵安定性、
高温熱処理時の退色性が著しく改良された。
【0054】従って、本発明の塩化ビニルプラスチゾル
組成物は以上詳述したとおり、各種金属面、金属の各種
下塗り塗装面(カチオン電着塗装面等)に対し 110〜 2
00℃の温度で30分以下の焼付け条件下で強固に接着し、
発泡がなく、且つ温水浸漬後、加熱処理後の接着にも優
れ、また高温加熱処理後も着色、退色がなく、また塩化
ビニルプラスチゾル組成物の貯蔵安定性にも優れてお
り、自動車車体のボデーシーラー又はアンダーコート用
塗料として有用である。
組成物は以上詳述したとおり、各種金属面、金属の各種
下塗り塗装面(カチオン電着塗装面等)に対し 110〜 2
00℃の温度で30分以下の焼付け条件下で強固に接着し、
発泡がなく、且つ温水浸漬後、加熱処理後の接着にも優
れ、また高温加熱処理後も着色、退色がなく、また塩化
ビニルプラスチゾル組成物の貯蔵安定性にも優れてお
り、自動車車体のボデーシーラー又はアンダーコート用
塗料として有用である。
【0055】
【実施例】以下、本発明の効果を実施例、比較例にて具
体的に示すが、これらは本発明を限定するものではな
い。
体的に示すが、これらは本発明を限定するものではな
い。
【0056】ブロックドイソシアネート化合物(iii−
1)の製造 製造例1 温度計、攪拌機、窒素シール管を備えた 500ml容摺合わ
せ蓋付きガラス製四ツ口フラスコに 1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI) 100 重量部、イソシアヌレー
ト化触媒としてカプリン酸カリウム 0.1重量部を仕込
み、フラスコ中の空気を窒素で置換し、攪拌しながら40
℃で6時間反応し、淡黄色透明液体を得た。この反応液
に停止剤としてリン酸0.07重量部を加え、40℃で1時間
攪拌後、分子蒸留装置により遊離HDI を除去した。得ら
れた液は淡黄色透明液体でNCO 含量21.0%、遊離HDI 0.
7 %、粘度 2500cps/25℃、IRスペクトル1680cm-1にイ
ソシアヌレート環特有の強い吸収が認められた。
1)の製造 製造例1 温度計、攪拌機、窒素シール管を備えた 500ml容摺合わ
せ蓋付きガラス製四ツ口フラスコに 1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI) 100 重量部、イソシアヌレー
ト化触媒としてカプリン酸カリウム 0.1重量部を仕込
み、フラスコ中の空気を窒素で置換し、攪拌しながら40
℃で6時間反応し、淡黄色透明液体を得た。この反応液
に停止剤としてリン酸0.07重量部を加え、40℃で1時間
攪拌後、分子蒸留装置により遊離HDI を除去した。得ら
れた液は淡黄色透明液体でNCO 含量21.0%、遊離HDI 0.
7 %、粘度 2500cps/25℃、IRスペクトル1680cm-1にイ
ソシアヌレート環特有の強い吸収が認められた。
【0057】更にこのHDI のイソシアヌレート 100重量
部にジオクチルフタレート(DOP) 50重量部を混合しブロ
ック化剤としてメチルエチルケトオキシム(MEKオキシ
ム)50重量部(MEK オキシム/NCO 当量比=1.15)を徐
々に加え、60℃、2時間反応し、IRスペクトル2260cm-1
のNCO の吸収が完全に消えたことを確認し、ブロックド
イソシアネート当量=400 のブロックドイソシアネート
化合物を得た。
部にジオクチルフタレート(DOP) 50重量部を混合しブロ
ック化剤としてメチルエチルケトオキシム(MEKオキシ
ム)50重量部(MEK オキシム/NCO 当量比=1.15)を徐
々に加え、60℃、2時間反応し、IRスペクトル2260cm-1
のNCO の吸収が完全に消えたことを確認し、ブロックド
イソシアネート当量=400 のブロックドイソシアネート
化合物を得た。
【0058】製造例2 イソホロンジイソシアネート(IPDI)100 重量部、カプリ
ン酸カリウム0.1 重量部を仕込み、製造例1と同様に反
応し、停止剤としてリン酸0.07重量部を加え、更に分子
蒸留装置により遊離IPDIを除去し、IPDIのイソシアヌレ
ートを得た。
ン酸カリウム0.1 重量部を仕込み、製造例1と同様に反
応し、停止剤としてリン酸0.07重量部を加え、更に分子
蒸留装置により遊離IPDIを除去し、IPDIのイソシアヌレ
ートを得た。
【0059】更にこのIPDIのイソシアヌレート100 重量
部にDOP 50重量部、 MEKオキシム50重量部(MEKオキシム
/NCO 当量比=1.2 )を加え、製造例1と同様に反応
し、ブロックドイソシアネート当量=450 のブロックド
イソシアネート化合物を得た。
部にDOP 50重量部、 MEKオキシム50重量部(MEKオキシム
/NCO 当量比=1.2 )を加え、製造例1と同様に反応
し、ブロックドイソシアネート当量=450 のブロックド
イソシアネート化合物を得た。
【0060】製造例3 撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を付けた四ツ口フラ
スコに、 アデカニューエースF1212-5 * 500重量部 メタテトラメチルキシリレンジイソシアネート 488重量部 ジブチルチンジラウレート 0.1重量部 DOP 1214重量部 を仕込み、60℃、6時間反応し、次に MEKオキシム190
重量部を徐々に加え、80℃、3時間反応し、 NCO基が完
全にブロック化したブロックドイソシアネート化合物
を得た。
スコに、 アデカニューエースF1212-5 * 500重量部 メタテトラメチルキシリレンジイソシアネート 488重量部 ジブチルチンジラウレート 0.1重量部 DOP 1214重量部 を仕込み、60℃、6時間反応し、次に MEKオキシム190
重量部を徐々に加え、80℃、3時間反応し、 NCO基が完
全にブロック化したブロックドイソシアネート化合物
を得た。
【0061】*: 旭電化工業(株)製ポリエステルジオ
ール(分子量500) 製造例4 撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を付けた四ツ口フラ
スコに、 コロネートHX* 500重量部 DOP 200重量部 アデカニューエースF1212-5 50重量部 ジブチルチンジラウレート 0.1重量部 MEK オキシム 163重量部 オクチルアルコール 91重量部 を仕込み、製造例3と同様に反応してブロックドイソシ
アネート化合物を得た。
ール(分子量500) 製造例4 撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を付けた四ツ口フラ
スコに、 コロネートHX* 500重量部 DOP 200重量部 アデカニューエースF1212-5 50重量部 ジブチルチンジラウレート 0.1重量部 MEK オキシム 163重量部 オクチルアルコール 91重量部 を仕込み、製造例3と同様に反応してブロックドイソシ
アネート化合物を得た。
【0062】*: 日本ポリウレタン工業(株)製 HDI系
イソシアヌレート化合物芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル
誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2)の製造 製造例5 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管及び分水器を付けた四
ツ口フラスコに、 ダイマー酸 410重量部 トール油脂肪酸 410重量部 フタル酸ジブチルエステル 180重量部 テトラエチレンペンタミン 657重量部 を仕込み、 200℃、5時間脱水及び脱ブチルアルコール
化しながら反応し、最後に減圧 100mmHg以下30分間脱気
し、アミン価 380mgKOH/g の変性ポリアミドアミン(A)
を得た。
イソシアヌレート化合物芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル
誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2)の製造 製造例5 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管及び分水器を付けた四
ツ口フラスコに、 ダイマー酸 410重量部 トール油脂肪酸 410重量部 フタル酸ジブチルエステル 180重量部 テトラエチレンペンタミン 657重量部 を仕込み、 200℃、5時間脱水及び脱ブチルアルコール
化しながら反応し、最後に減圧 100mmHg以下30分間脱気
し、アミン価 380mgKOH/g の変性ポリアミドアミン(A)
を得た。
【0063】製造例6 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管及び分水器を付けた四
ツ口フラスコに、 メチルテトラヒドロ無水フタル酸 166重量部 イソプロピルアルコール 120重量部 を仕込み、60℃で2時間反応させてメチルテトラヒドロ
無水フタル酸のエステル誘導体を製造し、次に ダイマー酸 166重量部 トール油脂肪酸 166重量部 ペンタエチレンヘキサミン 500重量部 を加え、 200℃、5時間脱水及び脱イソプロピルアルコ
ール化しながら反応し、最後に減圧100mmHg 以下30分間
脱気し、アミン価405mgKOH/g の変性ポリアミドアミン
(B) を得た。
ツ口フラスコに、 メチルテトラヒドロ無水フタル酸 166重量部 イソプロピルアルコール 120重量部 を仕込み、60℃で2時間反応させてメチルテトラヒドロ
無水フタル酸のエステル誘導体を製造し、次に ダイマー酸 166重量部 トール油脂肪酸 166重量部 ペンタエチレンヘキサミン 500重量部 を加え、 200℃、5時間脱水及び脱イソプロピルアルコ
ール化しながら反応し、最後に減圧100mmHg 以下30分間
脱気し、アミン価405mgKOH/g の変性ポリアミドアミン
(B) を得た。
【0064】製造例7 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管及び分水器を付けた四
ツ口フラスコに、 メチルヘキサヒドロ無水フタル酸 168重量部 n−ブチルアルコール 148重量部 を仕込み、60℃で2時間反応させて、メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸のエステル誘導体を製造し、次にトリエ
チレンテトラミン 290重量部を添加し、 180℃でブチル
アルコールを除去しながら3時間アミド化反応をし、最
後に100mmHg 以下30分間脱気し、アミン価 600mgKOH/g
の変性ポリアミドアミン(C) を得た。
ツ口フラスコに、 メチルヘキサヒドロ無水フタル酸 168重量部 n−ブチルアルコール 148重量部 を仕込み、60℃で2時間反応させて、メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸のエステル誘導体を製造し、次にトリエ
チレンテトラミン 290重量部を添加し、 180℃でブチル
アルコールを除去しながら3時間アミド化反応をし、最
後に100mmHg 以下30分間脱気し、アミン価 600mgKOH/g
の変性ポリアミドアミン(C) を得た。
【0065】実施例1〜13 ポリ塩化ビニル粉末(a)(日本ゼオン製ゼオン121)60部、
ポリ塩化ビニル粉末(b)(日本ゼオン製ゼオン103ZX)20
部、ジオクチルフタレート(DOP)100部、炭酸カルシウム
(a)(白石カルシウム製白艶華CC)80部、炭酸カルシウム
(b)(白石カルシウム製ホワイトンSB)20部、酸化チタン
(チタン工業製KR-380)3部、老化防止剤1.5部、流動
調整剤 0.5部に、表1に示すような接着付与剤(iii)を
調整して加え、混練し、真空脱泡して、塩化ビニルプラ
スチゾル組成物を作った。この組成物についてカチオン
電着板に対し、ゲル化後に接着性、焼けを評価した。そ
の結果を表1に示す。
ポリ塩化ビニル粉末(b)(日本ゼオン製ゼオン103ZX)20
部、ジオクチルフタレート(DOP)100部、炭酸カルシウム
(a)(白石カルシウム製白艶華CC)80部、炭酸カルシウム
(b)(白石カルシウム製ホワイトンSB)20部、酸化チタン
(チタン工業製KR-380)3部、老化防止剤1.5部、流動
調整剤 0.5部に、表1に示すような接着付与剤(iii)を
調整して加え、混練し、真空脱泡して、塩化ビニルプラ
スチゾル組成物を作った。この組成物についてカチオン
電着板に対し、ゲル化後に接着性、焼けを評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0066】比較例1〜13 実施例1〜13と同様の塩化ビニルプラスチゾル組成物に
おいて、接着付与剤(iii)の代わりに、表2に示すよう
にブロックドイソシアネート化合物〜の単独、又は
芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル
誘導体変性ポリアミドアミン(A) 〜(C) の単独、又はイ
ソシアヌレート環含有重合物を含まないブロックドイソ
シアネート化合物と芳香族又は脂環族無水カルボン酸
又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(A)
、TDI のイソシアヌレート化合物のp−オキシベンゾ
イックアシッド2−エチルヘキシルエステルのブロック
ドイソシアネート化合物単独、又はこのブロックドイソ
シアネート化合物と芳香族又は脂環族無水カルボン酸又
はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(B)、
ACRハードナーH-270(エーシーアール(株)製、重合脂
肪酸系ポリアミドアミン、アミン価 300mgKOH/g)単
独、又はブロックドイソシアネート化合物とACRハー
ドナーH-270 を加えたものを試験した。その試験結果に
ついて表2に示す。
おいて、接着付与剤(iii)の代わりに、表2に示すよう
にブロックドイソシアネート化合物〜の単独、又は
芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらのエステル
誘導体変性ポリアミドアミン(A) 〜(C) の単独、又はイ
ソシアヌレート環含有重合物を含まないブロックドイソ
シアネート化合物と芳香族又は脂環族無水カルボン酸
又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(A)
、TDI のイソシアヌレート化合物のp−オキシベンゾ
イックアシッド2−エチルヘキシルエステルのブロック
ドイソシアネート化合物単独、又はこのブロックドイソ
シアネート化合物と芳香族又は脂環族無水カルボン酸又
はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミン(B)、
ACRハードナーH-270(エーシーアール(株)製、重合脂
肪酸系ポリアミドアミン、アミン価 300mgKOH/g)単
独、又はブロックドイソシアネート化合物とACRハー
ドナーH-270 を加えたものを試験した。その試験結果に
ついて表2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】(注)*1;40℃温水×7日後の接着性 *2;102℃×3日後の接着性 *3;TDI イソシアヌレート化合物/p−オキシベンゾイ
ックアシッド2−エチルヘキシルエステル=1/3.3(モ
ル比)のDOP の70%カット品 表1及び表2の試験方法 1. 被着体;カチオン電着板 2. 塗布方法;スペーサにて2mmの厚さに塗布 3. 焼付け方法; 120℃×20分間と 140℃×20分間 4. 接着力評価方法; 爪剥離 完全CF:プラスチゾル凝集破壊 …○ 完全AF:接着面破壊 …× AF/CF:部分凝集及び接着面破壊…△ 5. 焼け評価方法(140℃×20分間) 表面が白色 … ○ 表面が白色〜クリーム色 … △ 表面が茶色 … × 6. 40℃保存安定性(3日後) 粘度変化なし … ○ 少し増粘 … △ 増粘 … × 実施例1〜13に比べ、比較例1〜13のように接着付与剤
(iii)の中の(iii−1)のブロックドイソシアネート化
合物、(iii−2)の芳香族又は脂環族無水カルボン酸又
はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミンのいず
れか一つでも欠けた場合、接着性、焼けの点で劣ってお
り、また比較例9のようにイソシアヌレート環含有重合
物が含まれていない場合、接着性で劣っている。また、
比較例10, 11のように TDIイソシアヌレート化合物のブ
ロックイソシアネート化合物を用いた場合、保存安定性
が劣る。又、比較例12,13のようにポリアミドアミンを
使用した場合、焼け、耐温水接着性、40℃保存安定性の
点で劣っており、本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成
物は、接着強度及び焼けによる退色、40℃保存安定性に
おいて著しい向上が認められた。
ックアシッド2−エチルヘキシルエステル=1/3.3(モ
ル比)のDOP の70%カット品 表1及び表2の試験方法 1. 被着体;カチオン電着板 2. 塗布方法;スペーサにて2mmの厚さに塗布 3. 焼付け方法; 120℃×20分間と 140℃×20分間 4. 接着力評価方法; 爪剥離 完全CF:プラスチゾル凝集破壊 …○ 完全AF:接着面破壊 …× AF/CF:部分凝集及び接着面破壊…△ 5. 焼け評価方法(140℃×20分間) 表面が白色 … ○ 表面が白色〜クリーム色 … △ 表面が茶色 … × 6. 40℃保存安定性(3日後) 粘度変化なし … ○ 少し増粘 … △ 増粘 … × 実施例1〜13に比べ、比較例1〜13のように接着付与剤
(iii)の中の(iii−1)のブロックドイソシアネート化
合物、(iii−2)の芳香族又は脂環族無水カルボン酸又
はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミンのいず
れか一つでも欠けた場合、接着性、焼けの点で劣ってお
り、また比較例9のようにイソシアヌレート環含有重合
物が含まれていない場合、接着性で劣っている。また、
比較例10, 11のように TDIイソシアヌレート化合物のブ
ロックイソシアネート化合物を用いた場合、保存安定性
が劣る。又、比較例12,13のようにポリアミドアミンを
使用した場合、焼け、耐温水接着性、40℃保存安定性の
点で劣っており、本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成
物は、接着強度及び焼けによる退色、40℃保存安定性に
おいて著しい向上が認められた。
【0070】実施例14 表3に示す組成を有する本発明法による塩化ビニルプラ
スチゾル組成物によって自動車車体のボデーシーラー及
びアンダーコートの用途への試験をした。その結果を表
3に示す。
スチゾル組成物によって自動車車体のボデーシーラー及
びアンダーコートの用途への試験をした。その結果を表
3に示す。
【0071】塩化ビニルプラスチゾルの製法は実施例1
に従った。
に従った。
【0072】比較例14 実施例14の塩化ビニルプラスチゾルの配合で接着付与剤
(iii)の代わりに ACRハードナーH-270 を添加したもの
で同様に試験した。その結果を表3に示す。
(iii)の代わりに ACRハードナーH-270 を添加したもの
で同様に試験した。その結果を表3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】(注)*1;アデカアーガス(株)製 Ba-
Zn系安定剤 *2;電着板2枚に塩化ビニルプラスチゾルを0.5mm 厚で
塗布し、サンドイッチにして 130℃×20分焼付けしたも
のを測定した。
Zn系安定剤 *2;電着板2枚に塩化ビニルプラスチゾルを0.5mm 厚で
塗布し、サンドイッチにして 130℃×20分焼付けしたも
のを測定した。
【0075】本発明の塩化ビニルプラスチゾル組成物は
カチオン電着板に対し優れた接着性を有することが判明
した。
カチオン電着板に対し優れた接着性を有することが判明
した。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−255853(JP,A) 特開 平1−170633(JP,A) 特開 平4−108844(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08L 75/04
Claims (3)
- 【請求項1】(i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合
体、(ii)可塑剤、及び(iii)接着付与剤として、脂肪
族及び/又は脂環族ジイソシアネートを重合して得られ
るイソシアヌレート環含有重合物(iii−1−1)をブロ
ック化剤でブロック化して得られるブロックドイソシア
ネート化合物(iii−1)と、芳香族又は脂環族無水カル
ボン酸又はこれらのエステル誘導体変性ポリアミドアミ
ン(iii−2)を含有することを特徴とする塩化ビニルプ
ラスチゾル組成物。 - 【請求項2】(i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合
体、(ii)可塑剤、及び(iii)接着付与剤として、脂肪
族及び/又は脂環族ジイソシアネートを重合して得られ
るイソシアヌレート環含有重合物(iii−1−1)、及び
イソシアヌレート環含有重合物(iii−1−1)をポリヒ
ドロキシ化合物と反応させて得られるウレタンプレポリ
マー化合物(iii−1−2)をブロック化剤でブロック化
して得られるブロックドイソシアネート化合物(iii−
1)と、芳香族又は脂環族無水カルボン酸又はこれらの
エステル誘導体変性ポリアミドアミン(iii−2)を含有
することを特徴とする塩化ビニルプラスチゾル組成物。 - 【請求項3】(i)塩化ビニル重合体及び/又は共重合
体、 (ii)可塑剤、及び (iii)接着付与剤として、脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネートを重合して得られるイソシアヌレート環含
有重合物(iii−1−1)、及びポリヒドロキシ化合物と
前記脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートとを反応
させて得られるウレタンプレポリマー化合物(iii−1−
3)をブロック化剤でブロック化して得られるブロック
ドイソシアネート化合物(iii−1)と、芳香族又は脂環
族無水カルボン酸又はこれらのエステル誘導体変性ポリ
アミドアミン(iii−2)を含有することを特徴とする塩
化ビニルプラスチゾル組成物。
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JP3093983A JP3051769B2 (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | 塩化ビニルプラスチゾル組成物 |
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-
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