JP3050307B2 - トリフェニルアミン化合物の製造方法 - Google Patents

トリフェニルアミン化合物の製造方法

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JP3050307B2 JP10086580A JP8658098A JP3050307B2 JP 3050307 B2 JP3050307 B2 JP 3050307B2 JP 10086580 A JP10086580 A JP 10086580A JP 8658098 A JP8658098 A JP 8658098A JP 3050307 B2 JP3050307 B2 JP 3050307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
含有される電荷輸送材料さらに詳しくはホール輸送材料
として有用なトリフェニルアミン化合物の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の光導電材料として、セレン(Se),硫化カド
ミウム(CdS),硫化亜鉛(ZnS),アモルファスシ
リコン(a−Si)等の無機物質がある。これらの無機
感光体は多くの長所を持っているが、それと同時に種々
の欠点、例えば有害であること、廃棄が簡単にできない
こと、コスト高であることなどの欠点を持っている。こ
のため近年になって、これらの欠点のない有機物質を用
いた有機感光体が数多く提案され、実用化されている。
これらの感光体の構造としては、電荷キャリアを発生す
る材料(以下、電荷発生材料と呼称する。)と、発生し
た電荷キャリアを受け入れ、これを輸送する材料(以
下、電荷輸送材料と呼称する。)とを別々の層にした機
能分離型感光体と、電荷発生と電荷輸送を同一の層内で
行う単層型感光体が挙げられるが、機能分離型感光体の
方が、材料選択の幅が広く、かつ高感度化が可能なた
め、多く採用されている。
【0003】電荷輸送媒体としては、ポリビニルカルバ
ゾールなどの高分子光導電性化合物を用いる場合と、低
分子光導電性化合物をバインダーポリマー中に分散溶解
する場合とがある。高分子光導電性化合物は、単独では
製膜性、接着性が不十分であり、これらの点を改善する
ために可塑剤、バインダーポリマー等が添加されるが、
これらのことが感度の低減や残留電位の増加を引き起こ
すことがあり、実用化は困難である。一方、低分子光導
電性化合物はバインダーポリマーを適当に選択すること
によって、容易に機械的特性の優れた感光体を得ること
ができるが、感度の点で充分なものとは言えない。例え
ば、米国特許第3,820,989号に記載のジアリー
ルアルカン誘導体はバインダーポリマーに対する相溶性
の問題は少ないが、光に対する安定性が悪く、これを帯
電,露光を繰り返す電子写真用の感光体の感光層に使用
すると、該感光体の感度が反復使用で徐々に低下すると
いう欠点を有する。また、特開昭58−65440号公
報に記載されているスチルベン化合物は、電荷保持力お
よび感度等は比較的良好であるが、反復使用時における
安定性について満足できるものではない。
【0004】特公昭63−019867号公報に記載さ
れているモノスチリルトリフェニルアミン化合物,特公
平05−042661号公報及び特開昭62−1203
46号公報に記載されているジスチリルトリフェニルア
ミン化合物,特公平06−093124号公報及び特開
昭63−163361号公報に記載されているトリスチ
リルトリフェニルアミン化合物は、電荷保持力,感度が
良好で反復使用時における安定性においても良好である
が、電荷の移動度がまだ充分ではなく、高速電子写真感
光体用の電荷輸送材料としてはまだ満足できるものでは
ない。これらの化合物の代表例を化学式(101)〜
(103)に示すがこれらの化合物は、電荷のホッピン
グサイトとなるトリフェニルアミン構造(化学式(20
1))が1分子内に一つしか含まれてなく、充分な電荷
移動度が得られないため、充分な光感度を得ることがで
きない。これらの化合物には種々の置換基を導入しても
良いことになっているが、複数個のトリフェニルアミン
を導入することは示されていない。また、特公平07−
013741号公報には上記のトリフェニルアミン化合
物を複数混合して用いる電子写真感光体の記載がある
が、いずれの化合物もトリフェニルアミン構造を一つし
か含んでおらず、複数個のトリフェニルアミン構造を有
する化合物は示されていない。
【0005】
【化4】 特公昭63−019867号公報に記載の化合物例
【0006】
【化5】 特公平05−042661号公報に記載の化合物例
【0007】
【化6】 特公平06−093124号公報に記載の化合物例
【0008】
【化7】 トリフェニルアミン構造の例特開平09−292724号公報 記載のトリフェニルア
ミン化合物(3)は、上記の要求を満足させるものであ
るが、化合物(3)を効率よく製造する方法はこれまで
なかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、特開平
09−292724号公報記載のトリフェニルアミン化
合物(3)を効率よく得る事の出来る製造方法を提供す
ることにある。
【0010】すなわち本発明は、次の一般式(1)で示
される亜リン酸トリエステル誘導体と一版式(2)で示
されるカルボニル化合物とを触媒の存在下で反応させる
ことを特徴とする一版式(3)で示されるトリフェニル
アミン化合物の製造方法
【化1】 (式中、Rは水素もしくはメチル基を示す。)
【化2】 (式中、Arは置換基を有していても良いフェニル基を
示す。Ar基上の置換基は、炭素数が1から4のアルキ
ル基,炭素数が1から4のアルコキシ基,アミノ基,炭素
数が1から4のアルキルアミノ基,炭素数が1から4の
ジアルキルアミノ基,炭素数が1から4のアルキルチオ
基,ハロゲン元素,炭素数が1から4のハロゲノアルキル
基であり、これらの置換基がフェニル基上に複数置換し
ていても良い。置換基を複数有する場合には、その置換
基は同一でも異なっていても良い。)
【化3】 (式中、Ar1〜Ar6は置換基を有していても良いフ
ェニル基を示す。Ar基上の置換基は、炭素数が1から
4のアルキル基,炭素数が1から4のアルコキシ基,アミ
ノ基,炭素数が1から4のアルキルアミノ基,炭素数が1
から4のジアルキルアミノ基,炭素数が1から4のアル
キルチオ基,ハロゲン元素,炭素数が1から4のハロゲノ
アルキル基であり、これらの置換基がフェニル基上に複
数置換していても良い。置換基を複数有する場合には、
その置換基は同一でも異なっていても良い。R1〜R6
は水素もしくはメチル基を示す。)を提供するものであ
る。
【0011】上記した本発明において、解媒が塩基であ
ることが好ましく,その塩基触媒がナトリウムメチラー
ト、ナトリウムエチラートおよびカリウムブチラートか
らなる群から選ばれたアルコラート、または水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムアミドであること
が更に好ましい。
【0012】また、反応が溶媒中で行われ、その溶媒が
芳香族系炭化水素、アルコール類、エーテル類、N,N
−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドか
らなる群から選ばれた溶媒であることが更に好ましい。
【0013】また、反応は、20〜70℃の温度範囲で
行なわれることが好ましい。
【0014】本発明において、最も代表的なトリフェニ
ルアミン化合物は、4,4',4"−トリス(4−(N,
N−ジトリルアミノ)スチリル)トリフェニルアミンで
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法によって得られ
るトリフェニルアミン化合物(3)は、式中、Ar
Arは置換基を有していても良いフェニル基を示す。
Ar基上の置換基は、メチル基,エチル基,プロピル基,
イソプロピル基,ブチル基等の炭素数が1から4のアル
キル基、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基等の炭素
数が1から4のアルコキシ基、アミノ基、メチルアミノ
基,エチルアミノ基等の炭素数が1から4のアルキルア
ミノ基、ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基等の炭素
数が1から4のジアルキルアミノ基、メチルチオ基,エ
チルチオ基等の炭素数が1から4のアルキルチオ基、塩
素,臭素などのハロゲン元素、トリフルオロメチル基,ト
リクロロメチル基,ペンタフルオロエチル基などの炭素
数が1から4のハロゲノアルキル基であり、これらの置
換基がフェニル基上に複数置換していても良い。さらに
置換基を複数有する場合には、その置換基は同一でも異
なっていても良い。R〜Rは水素もしくはメチル基
を示す。
【0016】上記のトリフェニルアミン化合物(3)
は、4,4‘,4“−トリホルミルトリフェニルアミン
もしくは4,4’,4”−トリアセチルトリフェニルア
ミンのトリカルボニル化合物と、ホスホン酸エステルと
を塩基の存在下において、Wittig反応で縮合させ
ることにより得られるが、化合物に複数のカルボニル基
を導入することは困難であることが多く、目的とするト
リホルミル化合物を効率よく合成することは困難であ
る。
【0017】そこで、トリホルミル化合物の代わりに、
一般式(1)で示されるトリホスホナート化合物と一般
式(2)で示されるカルボニル化合物を塩基の存在下で
反応させることにより目的とするトリフェニルアミン化
合物(3)を効率よく製造することが可能となる。
【0018】
【化9】 トリホスホナート化合物はトリクロロメチル化合物と亜
リン酸トリエチルによって製造することが可能である。
【0019】トリクロロメチル化合物は、一般のクロロ
メチル化反応を用いることが出来るが、アミン化合物の
クロロメチル化物は非常に不安定で、光により架橋反応
を引き起こすため、反応は黄色蛍光灯の下か遮光状態で
反応をさせる必要がある。クロロメチル化には、クロロ
メチルメチルエーテルを用いる方法もしくはホルムアル
デヒドと塩化水素を用いる方法のどちらかを選択するこ
とが出来る。
【0020】クロロメチルメチルエーテルを用いる場
合、触媒を用いることが可能であり、塩酸,硫酸などの
触媒を用いることが可能である。また、無溶媒でも、ク
ロロホルム,塩化メチレンなどの溶媒を用いることもで
きる。
【0021】ホルムアルデヒドと塩化水素を用いる場
合、ホルムアルデヒドの代わりとして、ホルマリン(ホ
ルムアルデヒド水溶液),パラホルムアルデヒド,トリ
オキサンを用いることが出来る。塩化水素の代わりとし
て、塩酸を用いることもできる。反応溶媒としては、芳
香族系溶媒以外なら利用することが可能であり、クロロ
ホルム,塩化メチレンなどが好ましい。
【0022】トリホスホナート化合物と、カルボニル化
合物との反応は、塩基触媒下で行い、適当な溶媒中、室
温もしくは加熱して行うことが好ましい。塩基触媒とし
ては、ナトリウムメチラート,ナトリウムエチラート,
カリウムt−ブチラートなどのアルコラート,水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウム,ナトリウムアミド,水素化
ナトリウム等があげられる。
【0023】溶媒としては、トルエン,ベンゼンなどの
芳香族系炭化水素,メタノール,エタノール,イソプロ
ピルアルコールなどのアルコール類,ジオキサン,テト
ラヒドロフランなどのエーテル類,N,N−ジメチルホ
ルムアミド,ジメチルスルホキシドなどが使用できる。
特に、トルエン,N,N−ジメチルホルムアミドが好適
である。溶媒量は特に制限が無く、1〜10倍重量量が
あれば十分である。
【0024】反応は、通常室温ないし100℃の温度範
囲で進行させるが、好ましくは20〜70℃の間であ
り、20℃に満たない場合は反応が遅延し、70℃を越
える場合は副生物の生成が見られ、目的化合物の反応収
率低下の傾向がある。
【0025】反応終了後は、濾過もしくは抽出処理を行
った後、必要に応じて再結晶もしくはカラムクロマトグ
ラフィー、蒸留などで精製を行う。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。 [実施例1]
【0027】
【化10】 黄色蛍光灯(日本電気(株)製、FLR40SY−F/
M型(ピーク600μm光、500μm以下の光カッ
ト)下、滴下ロート、アルカリトラップ付の還流冷却器
を付した200mLの三口フラスコをマグネティックスター
ラーにセットする。5g(20.4mmol)のトリフェニルアミン
をフラスコに入れ、30mLのクロロホルムを加え、室温で
攪拌し溶解させた。フラスコに37%ホルマリン10g(ホル
ムアルデヒド換算:120mmol)を加え、激しく攪拌させ
た。滴下ロートに濃塩酸32g(塩化水素換算:310mmol)
を入れ、30分かけて室温で滴下する。塩酸の滴下終了
後、フラスコをオイルバスで加熱し、60℃で8時間攪
拌する。反応終了後、10%の水酸化カリウム水溶液を
用いて水層をph9程度の弱アルカリ性にする。トルエン
100mLで抽出した後、さらにトルエン30mLで2回抽出し
た。抽出したトルエン相を水洗した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥させる。濾過をして硫酸マグネシウムを取り除
いた後、溶媒を減圧下で留去して反応混合物5.6gが得ら
れた。
【0028】反応化合物は、トルエン−クロロホルム
7:3混合溶媒で再結晶することにより、4,4‘,4
“−トリクロロメチルトリフェニルアミンの黄色粉末
4.2g(収率53%)が得られた。
【0029】
【化11】 還流冷却器のついた100mlの三口フラスコに4,
4‘,4“−トリクロロメチルトリフェニルアミン2g
(5.5mmol)と亜リン酸トリエチル3g(18mmol)を入れ
た。トルエン30mlを加え撹拌しながら加熱し、8時間
還流を行った。100mlの水に反応混合物を注意深く注
ぎ、トルエンで3回抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥
後、濾過して硫酸マグネシウムを除去した。エバポレー
ターにより溶媒を留去し、収率85%でホスホナート化
合物が得られた。
【0030】
【化12】 水素化ナトリウム0.5g(20mmol)をN,N−ジメチルホル
ムアミド懸濁溶液30mlに加え懸濁溶液とし、ホスホ
ナート化合物1.0g(3.0mmol)と4-(4',4''-ジメチルジフ
ェニルアミノ)ベンズアルデヒド5.0g(12mmol)を加えて
40℃で40時間反応させた。反応終了後、反応溶液に
水を加え、トルエンで3回抽出した。抽出した有機溶液
を飽和食塩水で水層が中正になるまで洗浄したあと、硫
酸マグネシウムで乾燥した。
【0031】濾過することにより硫酸マグネシウムを取
り除いたあと、トルエン溶媒でシリカゲルクロマトグラ
フィー単離(和光純薬工業(株)製、ワコーゲルC−3
00、200g)を行い、さらにトルエン−リグロイン
の7:3混合溶媒で再結晶を行い、4,4‘,4“−ト
リス(4−(N,N−ジトリルアミノ)スチリル)トリ
フェニルアミンの黄色粉末2.1gを収率62%で得
た。この実施例によるトータル収率は27、9%であっ
た。
【0032】
【化13】1H-NMR:δ(CDCl3,ppm) 2.3(18H,s,CH3×6),
6.8(3H,d,CH×3) 7.1(3H,d,CH×3), 7.0-8.0(48H,m,ArH) [実施例2〜4]実施例1と同様の反応を行いホスホナ
ート化合物を合成した。ホスホナート化合物と表1に示
すアルデヒド化合物から実施例1と同様の反応条件で反
応を行い、表1に示すトリフェニルアミン化合物をそれ
ぞれの反応収率で得た。
【0033】
【表1】 [応用例1]アルミニウム基板上に、メトキシメチル化
ナイロン(ユニチカ(株)製、T−8)よりなるアンダ
ーコート層(0.1μm厚)を形成し、該アンダーコー
ト層上にn型チタニルフタロシアニンとポリビニルブチ
ラール(積水化学(株)製、BX−1)を含む電荷発生
層を0.1μmの厚みに形成した。さらに、その上に実
施例1で製造した4,4‘,4“−トリス(4−(N,
N−ジトリルアミノ)スチリル)トリフェニルアミンと
ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロン
Z−200)との0.8:1重量比の混合物のジクロロ
エタン溶液を塗布し、90℃で60分間乾燥させて20
μm厚の電荷輸送層を形成させた。膜の塗工性は良好
で、塗膜強度も充分な膜が得られた。電子写真特性の評
価は、川口電機社製の静電記録試験装置(EPA-8100)を
用いて−6kVのコロナ放電で帯電させたあと、3秒間
暗減衰させ、5ルックスの白色光を5秒間照射し、その
表面電位が1/2になるまでの時間(秒)を求め、半減
露光量を得た。また、白色光5秒照射後の残留表面電位
を測定した。その結果、初期の半減露光量は0.238
(ルックス・秒)で、残留表面電位は−3(ボルト)で
あり、優れた光感度を示した。また、1000回後の測
定値は半減露光量0.241(ルックス・秒),残留表
面電位−5(ボルト)と初期測定値とほぼ同様で、優れ
た繰り返し安定性を示した。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の製造方法
により、電荷輸送材料として有用なトリフェニルアミン
化合物、代表的には4,4',4"−トリス(4−(N,
N−ジトリルアミノ)スチリル)トリフェニルアミンを
効率よく製造することが出来る。また、多カルボニル化
合物が困難な場合に本発明を利用することが出来る。基
の存在下に反応させることにより、効率よく製造するこ
とが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1)で示される亜リン酸ト
    リエステル誘導体と一般式(2)で示されるカルボニル
    化合物とを触媒の存在下で反応させることを特徴とする
    一般式(3)で示されるトリフェニルアミン化合物の製
    造方法。 【化1】 (式中、Rは水素もしくはメチル基を示す。) 【化2】 (式中、Arは置換基を有していても良いフェニル基を
    示す。Ar基上の置換基は、炭素数が1から4のアルキ
    ル基,炭素数が1から4のアルコキシ基,アミノ基,炭素
    数が1から4のアルキルアミノ基,炭素数が1から4の
    ジアルキルアミノ基,炭素数が1から4のアルキルチオ
    基,ハロゲン元素,炭素数が1から4のハロゲノアルキル
    基であり、これらの置換基がフェニル基上に複数置換し
    ていても良い。置換基を複数有する場合には、その置換
    基は同一でも異なっていても良い。) 【化3】 (式中、Ar1〜Ar6は置換基を有していても良いフ
    ェニル基を示す。Ar基上の置換基は、炭素数が1から
    4のアルキル基,炭素数が1から4のアルコキシ基,アミ
    ノ基,炭素数が1から4のアルキルアミノ基,炭素数が1
    から4のジアルキルアミノ基,炭素数が1から4のアル
    キルチオ基,ハロゲン元素,炭素数が1から4のハロゲノ
    アルキル基であり、これらの置換基がフェニル基上に複
    数置換していても良い。置換基を複数有する場合には、
    その置換基は同一でも異なっていても良い。R1〜R6
    は水素もしくはメチル基を示す。)
  2. 【請求項2】 触媒が塩基触媒であることを特徴とする
    請求項1に記載のトリフェニルアミン化合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 塩基触媒がナトリウムメチラート、ナト
    リウムエチラートおよびカリウムブチラトからなる群か
    ら選ばれたアルコラート、または水酸化ナトリウム、水
    酸化カリウム、ナトリウムアミドまたは水素化ナトリウ
    ムである請求項2に記載のトリフェニルにアミン化合物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応が溶媒中で行われる請求項1に記載
    のトリフェニルアミン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶媒が芳香族系炭化水素、アルコール
    類、エーテル類、N,N−ジメチルホルムアミドおよび
    ジメチルスルホキシドからなる群から選ばれたものであ
    請求項に記載のトリフェニルアミン化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 反応が20〜70℃の温度範囲で行われ
    る請求項1に記載のトリフェニルアミン化合物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 Ar上の置換基が炭素数1から4のアル
    キル基である請求項1に記載のトリフェニルアミン化合
    物の製造方法。
  8. 【請求項8】 Ar上の置換基が炭素数1から4のアル
    コキシ基である請求項1に記載のトリフェニルアミン化
    合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 Ar上の置換基がハロゲン元素である請
    求項1に記載のトリフェニルアミン化合物の製造方法。
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第4版 実験化学講座19 有機合成 ▲I▼ −炭化水素・ハロゲン化合物− 第57〜101頁(1992)発行所 丸善株式会社

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