JP3048305B2 - 感熱転写記録用イエロー色色素、感熱転写記録用インキ組成物、及び転写シート - Google Patents

感熱転写記録用イエロー色色素、感熱転写記録用インキ組成物、及び転写シート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、昇華熱転写記録方式に
よるカラーハードコピー等に使用される感熱転写記録用
色素(以下、昇華色素と略記する)、感熱転写記録用イ
ンキ組成物、及び転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】昇華色素を用いた熱転写記録方式は、厚
さが数ミクロンの薄いコンデンサー紙、またはPETフ
ィルムにインキ化した昇華色素を塗布した転写シートを
用い、これを感熱ヘッドで選択的に加熱し被記録材であ
る記録紙に転写する熱転写プリント方式のひとつであ
り、現在種々の画像記録情報をイメージ記録(ハードコ
ピー)する手段として使用されてきている。ここで用い
る昇華色素は、特徴として色が豊富で混色性に優れ、染
着力が強く安定性が比較的高いことが要求される。上記
記録方式では昇華する色素の量が熱エネルギーに依存
し、染着後の色素濃度をアナログ的に制御できるという
点で、他の印画方式にはない大きな特質を有する。
【0003】従来のイエロー色系の昇華色素としては、
耐光、堅牢度の優れたキノフタロン系の化合物(特開昭
60−53565号、特開昭63−189289号、特
開昭63−182192号)等、数多く提案されている
が、昇華速度や転写後の画像安定性などの点において更
に改良を求められているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
昇華速度、転写後の画像安定性を兼ね備えた感熱転写記
録用色素、感熱転写記録用インキ組成物及び転写シート
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、下記一般式(1)
で示される化合物が優れたイエロー色昇華色素となりう
ることを見出し本発明を完成した。すなわち、本発明は
下記一般式(1)(化2)
【0006】
【化2】 〔式中、R1は、C3〜C8の分岐または環状である置換
または無置換のアルキル基を示し、R2はC5〜C10の分
岐または環状である置換または無置換のアルコキシアル
キル基を示す。〕で表される感熱転写記録用イエロー色
色素、該色素,バインダー樹脂並びに有機溶剤及び/又
は水を含有してなる感熱転写記録用インキ組成物、及び
基材シート及び基材シートの片側一面に形成された色素
担持層からなり、該色素担持層に含有される色素が上記
色素である転写シートに関するものである。
【0007】本発明者らの研究では、一般的に昇華色素
において、転写時の昇華速度は、同色素分子間の相互作
用、色素分子とインキ用バインダー樹脂との相互作用に
関しているという知見が得られた。
【0008】すなわち、色素のインキ溶媒に対する溶解
度が良く、また融点も低いものが良く、さらにインキ用
バインダー樹脂との相互作用がリボン製作後の保存安定
性を損ねない程度に小さいものが最も良好な色素である
ことが明らかとなった。
【0009】本発明の一般式(1)で示される昇華色素
は上記の諸条件を備え、極めて良好な昇華速度が得られ
るものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。一般式
(1)中、R1は、イソプロピル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル
基、sec−ペンチル基、2−メチルブチル基、ter
t−ペンチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル
基等の無置換の分岐のアルキル基、シクロブチル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメ
チル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2−メ
チルシクロペンチル基、4−エチルシクロヘキシル基、
2−シクロヘキシルエチル基等の環状のアルキル基が挙
げられる。さらに、分岐鎖または環状の置換アルキル基
として、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフ
ルオロエチル基等のハロゲノアルキル基、2−クロロシ
クロヘキシル基等のハロゲノシクロアルキル基が挙げら
れる。
【0011】またR2は、イソプロポキシエチル基、イ
ソブトキシエチル基、sec−ブトキシエチル基、te
rt−ブトキシエチル基、sec−ペンチルオキシエチ
ル基、1−エチルプロポキシエチル基、2−メチルブト
キシエチル基、イソペンチルオキシエチル基、ネオペン
チルオキシエチル基、tert−ペンチルオキシエチル
基、1−エチルブトキシエチル基、イソプロポキシ−n
−プロピル基、イソブトキシ−n−プロピル基、sec
−ブトキシ−n−プロピル基、tert−ブトキシ−n
−プロピル基、sec−ペンチルオキシ−n−プロピル
基、1−エチルプロポキシ−n−プロピル基、2−メチ
ルブトキシ−n−プロピル基、イソペンチルオキシ−n
−プロピル基、1−エチルブトキシ−n−プロピル基、
ネオペンチルオキシ−n−プロピル基、tert−ペン
チルオキシ−n−プロピル基、2−メチル−2−メトキ
シプロピル基、1−メチル−2−メトキシブチル基等の
分岐のアルコキシアルキル基、シクロブチルオキシエチ
ル基、シクロペンチルオキシエチル基、シクロヘキシル
オキシエチル基、シクロヘキシルメトキシエチル基、シ
クロヘプチルオキシエチル基、シクロオクチルオキシエ
チル基、シクロブチルオキシ−n−プロピル基、シクロ
ペンチルオキシ−n−プロピル基、シクロヘキシルオキ
シ−n−プロピル基、シクロヘキシルメトキシ−n−プ
ロピル基、シクロヘプチルオキシ−n−プロピル基、2
−(2’−メチルシクロペンチルオキシ)エチル基等の
環状のアルコキシアルキル基が挙げられる。また、分岐
鎖または環状の置換アルコキシアルキル基として、2−
(1’−トリフルオロメチル−2’,2’,2’−トリ
フルオロエトキシ)エチル基、2−(2’−ブロモペン
チルオキシ)エチル基等のハロゲノアルコキシアルキル
基、2−(2’−クロロシクロヘキシルオキシ)エチル
基、2−(2’−フルオロシクロヘキシルオキシ)エチ
ル基等のハロゲノシクロアルコキシアルキル基が挙げら
れる。
【0012】さらに、R2として一般式(2)
【化3】 〔式中、Z1、Z2、Z3、Z4は、水素原子、メチル基、
クロロメチル基、エチル基のみよりなる組み合わせであ
り、Z1、Z2、Z3、Z4は同時に水素原子ではない。ま
た、Qは置換または無置換のアルキル基を示す。〕で表
されるアルコキシアルキル基等が挙げられる。一般式
(2)中、Qはメチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−
ヘプチル基等の直鎖のアルキル基、イソプロピル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
sec−ペンチル基、1−エチルブチル基、2−メチル
ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert
−ペンチル基等の分岐のアルキル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシル
メチル基、シクロヘプチル基等の環状のアルキル基等が
挙げられる。また置換アルキル基として、該置換基がフ
ッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子を持つハロゲノアル
キル基が挙げられる。
【0013】尚、特に好ましい置換基はR1がC4〜C6
の分岐アルキル基、R2がC4〜C6の分岐アルコキシア
ルキル基である。
【0014】本発明に係る一般式(1)で示される色素
は、一般式(3)
【化4】 〔式中、R1は前記と同じである。〕で示されるアミノ
安息香酸アルキルエステル化合物をジアゾ化した後、3
−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリド−2−オ
ンとカップリングして一般式(4)(化5)
【0015】
【化5】 で示される化合物を製造し、さらに一般式(5)(化
6)
【0016】
【化6】 〔式中、R2は前記と同じである。〕で示されるクロロ
酢酸アルコキシアルキルエステルと反応させることによ
り製造することができる。
【0017】本発明の色素を用いて感熱転写記録用イン
キ組成物を製造する方法としては、常法に従って色素を
適当な樹脂、溶剤等と混合し、該記録用インキ組成物と
すればよい。この場合の感熱転写記録用色素の量は該記
録用インキ組成物に対して、通常1〜10重量%であ
り、好ましくは2〜5重量%である。
【0018】また熱転写方法としては、上記方法で得ら
れたインキ組成物を適当な基材上に塗布して転写シート
を作製し、該シートを被記録材と重ね、次いでシートの
背面から感熱記録ヘッドで記録パターンに従って加熱及
び加圧する方法を挙げることができ、そのようにすれば
シート上の色素が被記録材料上に転写される。
【0019】上記のインキを調整するためのバインダー
樹脂としては、通常の印刷インキに使用されるものでよ
く、ロジン系、フェノール系、キシレン系、石油系、ビ
ニル系、ポリアミド系、アルキッド系、ニトロセルロー
ス系、アルキルセルロース類等の油性系樹脂あるいはマ
レイン酸系、アクリル酸系、カゼイン、シェラック、ニ
カワ等の水性系樹脂を使用することができる。この場
合、感熱転写記録用インキ組成物中の樹脂の配合量は、
通常1〜20%が好ましい。
【0020】また、インキ組成物を製造する際に用いら
れる溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール等のアルコール類、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、リグロイン、シクロヘキ
サン、ケロシン等の炭化水素類、ジメチルホルムアミド
等が使用できる。水性系樹脂を使用する場合には、水ま
たは水と上記の溶剤類を混合し使用する事もできる。
【0021】インキを塗布する基材としては、コンデン
サー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリイミドのような耐熱性の良好なプラスチ
ックのフィルムが適しているが、これらの基材は感熱記
録ヘッドから色素への伝熱効率を良くするため5〜50
マイクロメーター程度の厚さが適当である。上記基材の
表面に設ける色素担持層は、基材に上述のインキを塗布
し作製しうる。
【0022】また、被記録材としては、例としてポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリ
マー、ポリビニールアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリ
アクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、
エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノ
マーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジ
アセテート、セルローストリアセテート等のセルロース
系樹脂、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド
等の樹脂を材料とする繊維、織布、フィルム、シート、
成形物等が挙げられる。特に好ましいものは、ポリエチ
レンテレフタレートからなる織布、シートまたはフィル
ムである。
【0023】また、転写記録においては、上記被記録材
用の樹脂にシリカゲル等の酸性微粒子を添加したものを
普通紙にコーティングしたもの、含浸させたもの、ある
いは樹脂のフィルムをラミネートしたものや、アセチル
化処理した特殊な加工紙等を使用することにより高温及
び高湿下の画像安定性に優れた良好な記録ができる。ま
た、各種樹脂のフィルムあるいはそれらから作られた合
成紙を使用する事もできる。
【0024】さらに、転写記録後、転写記録面に例えば
ポリエステルフィルムを熱プレスし、ラミネートするこ
とにより、色素の発色を改良し、記録の保存安定化を図
ることができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明す
る。例中の部は重量部を示し、%は重量%を示す。
【0026】実施例1 式(A)の化合物の製造方法は、次の通りである。
【0027】エタノール60部、水400部、p−アミ
ノ安息香酸(1−エチル)ブチル67部、35%塩酸1
10部を混ぜ、0℃に冷却した。30%亜硝酸ナトリウ
ム83部を0〜5℃で滴下後、1時間反応させ、次いで
スルファミン酸5部を加えて過剰の亜硝酸ナトリウムを
分解し、ジアゾ溶液とした。次に水600部、水酸化ナ
トリウム27部の混合物に3−シアノ−4−メチル−6
−ヒドロキシピリド−2−オン49部を混ぜ0℃に冷却
した後、上記ジアゾ溶液を滴下し、2時間反応した。反
応終了後、生成物を濾過、洗浄、乾燥して次式(6)
(化7)
【0028】
【化7】 の化合物を96部得た。続いて、トルエン37部、ジメ
チルホルムアミド288部、炭酸カリウム73部、およ
び次式(7)(化8)
【0029】
【化8】 のクロロ酢酸アルコキシアルキルエステル95部を混ぜ
て、100℃に昇温し、次いで、式(6)の化合物96
部を加えて5時間反応した。室温に冷却後、酸析して、
濾過して洗浄、乾燥して化合物(A)(化9)を得た。
【0030】
【化9】
【0031】該化合物のトルエン中における吸収極大波
長(λmax )は、435nmであった。
【0032】 (1)インキ組成物の調製方法 上記式(A)の色素 3部 ポリブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 46.25部 トルエン 46.25部 上記組成の色素混合物をガラスビーズを使用し、ペイン
トコンディショナーで約30分間混合処理することによ
り該インキを調製した。
【0033】(2)転写シートの作製方法 グラビア校正機(版深30μm)を用い、背面に耐熱処
理を施した9μm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルムに、上記インキを乾燥塗布量が1.0g/m2にな
るよう塗布、乾燥した。
【0034】 (3)被記録材の作製 ポリエステル樹脂 0.8部 (vylon 103 東洋紡製;Tg=47℃) EVA系高分子可塑剤 0.2部 (エルバロイ 741p 三井ポリケミカル製;Tg=37℃) アミノ変性シリコーン 0.04部 (KF−857 信越化学工業製) エポキシ変性シリコーン 0.04部 (KF−103 信越化学工業製) メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサン 9.0部 (重量比4:4:2) 以上を混合し、塗工液を調製し、合成紙(王子油化製、
ユポFPG#150)にバーコーター(RK Prin
t Coat Instruments社製造、No.
1)を用いて乾燥時4.5g/m2になる割合で塗布
し、100℃で15分間乾燥した。
【0035】(4)転写記録 上記転写シートと上記被記録材とを、それぞれのインキ
塗布面と塗工液塗布面とを対向させて重ね合わせ、熱転
写シートの裏面から感熱ヘッド印加電圧10V、印字時
間4.0ミリ秒の条件で記録を行い、色濃度2.23の
イエロー色の記録を得た。
【0036】なお、色濃度は米国マクベス社製造デンシ
トメーターRD−514型(フィルター:ラッテンN
o.58)を用いて測定した。
【0037】色濃度は下記式により計算した。 色濃度=log10(I0/I) I0=標準白色反射板からの反射光の強さ I=試験物体からの反射光の強さ また、得られた記録の耐光性試験をキセノンフェードメ
ーター(スガ試験機株式会社製造)を用いてブラックパ
ネル温度63±2℃で実施したが、40時間の照射でほ
とんど変色せず、高温および高湿下での画像の安定性に
も優れていた。
【0038】また、堅牢度は得られた記録画像を50℃
の雰囲気中に48時間放置した後、画像の鮮明さ、及び
表面を白紙で摩擦した際の着色により判定したところ、
画像の鮮明さは変化せず、また、白紙も着色せず記録画
像の堅牢度は良好であった。 実施例2 p−アミノ安息香酸イソペンチルを用いた以外は、実施
例1と同様に反応を行い、化合物(B)(化10)を得
た。
【0039】
【化10】
【0040】該化合物のトルエン中における吸収極大波
長(λmax)は、435nmであった。実施例1と同
様にインキの調製、転写シート、被記録材の作製、転写
記録を行い、色濃度2.24のイエロー色の記録を得
た。
【0041】これらの記録は全て実施例1と同様の方法
により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆ど変化せ
ず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れていた。
【0042】また、実施例1と同様に堅牢度試験を行っ
たが、画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、
記録画像の堅牢度は良好であった。
【0043】実施例3〜22 実施例1と同様の方法に従って表1に示すイエロー色色
素を製造し、同様にインキの調製、転写シートの作製、
被記録材の作製、および転写記録を行い、表1に示す各
々の記録を得た。
【0044】これらの記録について、全て実施例1と同
様な方法により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆
ど変化せず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れて
いた。また、実施例1と同様に堅牢度試験を行ったが、
画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、記録画
像の堅牢度は良好であった。尚、耐光性、堅牢度各々の
判定結果は良好なものについては○、不良なものについ
ては×で示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】比較例1〜7 実施例1と同様の方法に従って、表2に示すイエロー色
色素を使用し、インキ組成物の調製、転写シートの作
製、被記録材の作製、および転写記録を行った。また、
実施例1と同様に耐光性試験、堅牢度試験を行った。結
果を併せて表2に示す。その結果、表2に示すように、
最大転写濃度、耐光性及び堅牢度の条件を同時に満足さ
せるものは得られず、さらに画像が不鮮明となり、白紙
が著しく着色し不良であった。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で示されるイエロ
ー色色素は熱転写時、感熱ヘッドに与えるエネルギーを
変えることにより、色素の昇華転写量を制御することが
できるので、階調記録が容易であり、フルカラー記録に
適している。さらに、熱、光、湿気、薬品などに対して
安定であるため、転写記録中に熱分解することなく、得
られた記録の保存性も優れている。また、本発明の色素
は有機溶剤に対する溶解性、水に対する分散性が良好で
あるため、均一に溶解あるいは分散した高濃度のインキ
を調製することが容易であり、その結果、色濃度の良好
な記録を得ることができ、実用上価値ある色素である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−166989(JP,A) 特開 平4−232781(JP,A) 特開 平7−25169(JP,A) 特開 昭61−12393(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 C09B 29/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は、C3〜C8の分岐または環状である置換
    または無置換のアルキル基を示し、R2はC5〜C10の分
    岐または環状である置換または無置換のアルコキシアル
    キル基を示す。〕で表される感熱転写記録用イエロー色
    色素。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)(化1)で
    示される構造を有する感熱転写記録用色素、バインダー
    樹脂並びに有機溶剤及び/又は水を含有してなることを
    特徴とする感熱転写記録用インキ組成物。
  3. 【請求項3】 基材シート及び前記基材シートの片側一
    面に形成された色素担持層からなり、該色素担持層に含
    有される色素が請求項1に記載の色素であることを特徴
    とする転写シート。
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