JP3045820B2 - アルカリ現像型感光性組成物 - Google Patents

アルカリ現像型感光性組成物

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JP3045820B2
JP3045820B2 JP3188021A JP18802191A JP3045820B2 JP 3045820 B2 JP3045820 B2 JP 3045820B2 JP 3188021 A JP3188021 A JP 3188021A JP 18802191 A JP18802191 A JP 18802191A JP 3045820 B2 JP3045820 B2 JP 3045820B2
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acid
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雅郎 中塚
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版、IC回路
あるいはフォトマスクの製造に好適に使用される、水性
アルカリで現像可能で、しかも現像安定性の優れた光硬
化型感光性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光硬化型感光性組成物の一つとして光ラ
ジカル重合を利用するものが知られている。しかし、こ
のような組成物は酸素の重合阻害を受けるため、従来、
感光層作製時に例えばオーバーコート層を設ける必要性
があった。
【0003】最近では、光カチオン重合を利用した感光
性組成物であって、オーバーコート層などを設ける必要
がないものが多く開発されている。これらの感光性組成
物は、バインダーポリマー中にカチオン重合性モノマー
またはオリゴマーをブレンドするものと、ポリマー自身
の主鎖にカチオン重合性の感光基をもたせるものに大別
され、さらに、各々に光カチオン重合開始剤(光カチオ
ン発生剤、光酸発生剤ともいう)を含有させている。
【0004】上記光カチオン重合開始剤としては、例え
ば、米国特許4081276号などに記載されている、
ルイス酸やプロトン酸を発生する芳香族ジアゾニウム
塩、トリアリルスルホニウム塩、チオピリリウム塩、ス
ルホキソニウム塩などを用いることができる。
【0005】また、上記感光性組成物におけるバインダ
ーポリマーあるいは光カチオン重合性ポリマーとして
は、従来から主としてエポキシポリマーが用いられてい
る。エポキシポリマーの代表的なものとしては、エポキ
シ化されたノボラックポリマー、およびエピクロルヒド
リンとビスフェノールAのような多核ジヒドロキシフェ
ノールとからなるポリエポキシドなどがある。
【0006】ところが、上記の如きバインダーポリマー
や光カチオン重合性ポリマーは、いずれも水性アルカリ
溶液には不溶であるため、未露光部は主として有機溶剤
で現像除去しなければならない。しかしながら有機溶剤
は、一般に毒性および臭気があり、また火災に対する危
険性が大きいため、近年では有機溶剤を含まない現像液
による現像方法が望まれている。
【0007】本発明者は先に実質上有機溶剤を含まない
水性アルカリ溶液で現像可能な光カチオン重合性感光性
組成物を提供したが、現像安定性において若干欠点を有
していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、実質上有機溶剤を含まない水性アルカリ溶液によ
って現像することができると共に、現像安定性に優れ、
感度も向上した光カチオン重合性感光性組成物を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)下記式(I)
および/または(II)で表わされる構造単位と、下記式(1
11)で表わされる構造単位を含むアルカリ可溶性共重合
体、(b)光カチオン発生剤、および(c)ビニルエーテル化
合物を含有することを特徴とするアルカリ現像型感光性
組成物を提供するものである。
【化4】
【化5】
【化6】
【0010】本明細書において、「現像安定性が優れて
いる」とは、現像液中の画像の膨潤や離脱が少なく、
長時間現像しても画像の欠落が生じない(現像ラチチ
ュウドが広い)ことであり、これらを総合して現像安定
性が優れているという。
【0011】上記式(I)で表わされるモノマーの例と
しては、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミドな
どが挙げられ、上記式(II)で表わされるモノマーの例
としては、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタアクリ
ルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルア
ミドなどが挙げられる。
【0012】また、上記式(111)で表わされるモノマー
の例としては、グリシジルメタアクリレート、4−ビニ
ルフェニルグリシジルエーテル、エピチオプロピルメタ
アクリレートなどが挙げられる。
【0013】上記式(I)および/または(II)で表わ
されるモノマーの上記アルカリ可溶性共重合体(a)中
における含有量は、好ましくは10〜80重量%、より
好ましくは20〜70重量%である。10重量%以下で
は水性アルカリ溶液に対する溶解性が不十分であり、8
0重量%以上では光硬化後の画像がアルカリ溶液で膨潤
しやすくなり、強度の劣化につながる。
【0014】上記式(111)で表わされる構造単位を与え
モノマーの共重合体(a)中における含有量は、好まし
くは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量
%である。20重量%以下では光硬化性が悪く、感度の
低下を起こす。また、90重量%以上では、アルカリ現
像できなくなる。
【0015】本発明のアルカリ可溶性共重合体(a)は、
上記式(I)および/または(II)で表わされる構造単位
上記式(111)で表わされる構造単位を含むが、さらに他
の付加重合性不飽和化合物を共重合させることもでき
る。
【0016】他の付加重合性不飽和化合物としては、一
般的な不飽和化合物を任意に用いることができる。その
例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、t−ブチル、n−アミル、n−ヘキ
シル、2−エチルヘキシル、オクチル、ラウリル、ドデ
シル、シクロヘキシル、テトラヒドロフリル、ベンジ
ル、ステアリル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミ
ノエチル、クロルエチル、アリール(例えばフェニル、
トリル、ナフチルなど)、グリシジル類のアクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステル類、あるいはアクリ
ルニトリル、メタクリルニトリル類などが挙げられる。
【0017】さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピルアクリレートなどの水酸
基をもつアクリレートまたはメタクリレート類も挙げる
ことができる。
【0018】アルカリ可溶性共重合体(a)の含有量
は、感光層の総重量に対して好ましくは60〜98.9
重量%であり、より好ましくは70〜94.5重量%で
ある。
【0019】本発明の(b)成分は、光カチオン発生剤
である。その例としては、アリールジアゾニウム塩、ジ
アリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム
塩、トリハロアルキルアリールスルフォン化合物、トリ
アリールセレノニウム塩、スルホン酸エステル、o−ニ
トロベンジルスルホネート、p−ニトロベンジルスルホ
ネート、鉄−アレーン化合物などが挙げられる。
【0020】上記アリールジアゾニウム塩の例として
は、4−フェニルアミノベンゼンジアゾニウム、4−
(4′−メトキシフェニルアミノ)ベンゼンジアゾニウ
ム、4−N,N−ジエチルアミノベンゼンジアゾニウ
ム、4−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼンジア
ゾニウム、4−(4′−メトキシフェニルチオ)−2,
5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−ピロリディ
ノ−3−メチルベンゼンジアゾニウムのPF6 - 、As
6 - 、BF4 - 、SbF6 - 、SbCl6 - 、FeC
4 - 塩などが挙げられる。
【0021】上記ジアリールヨードニウム塩の例として
は、ジフェニルヨードニウムのPF6 - 、AsF6 -
BF4 - 、SbF6 - 塩、または9,10−ジメトキシ
アントラセン−2−スルホン酸ジフェニルヨードニウム
塩などが挙げられる。上記トリアリールスルホニウム塩
の例としては、トリフェニルスルホニウムのPF6 -
AsF6 - 、BF4 - 塩などが挙げられる。
【0022】上記トリハロアルキルアリールスルフォン
化合物の例としては、α,α,α−トリブロモメチルフ
ェニルスルフォン、α,α,α−トリブロモメチル(p
−ニトロフェニル)スルフォン、α,α,α−トリクロ
ロメチルフェニルスルフォン、α,α,α−トリクロロ
メチル(p−ニトロフェニル)スルフォン、α,α,α
−トリブロモメチルナフチルスルフォンなどが挙げられ
る。
【0023】上記トリアリールセレノニウム塩の例とし
ては、トリフェニルセレノニウムのPF6 - 、AsF6
- 、BF4 - 、SbF6 - 塩などが挙げられる。上記ス
ルホン酸エステルの例として例えば、α−ヒドロキシメ
チルベンゾインスルホン酸エステル、Nーヒドロキシイ
ミドスルホネート、α−スルホニロキシケトンなどが挙
げられる。
【0024】上記o−ニトロベンジルスルホネートの例
としては、2−ニトロベンジルトシレート、2,4−ジ
ニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジル
トシレートなどが挙げられる。
【0025】上記p−ニトロベンジルスルホネートの例
としては、p−ニトロベンジル−9,10−ジメトキシ
アントラセン−2−スルホネートなどが挙げられる。上
記鉄−アレーン化合物の例としては、(η−ベンゼン)
(η−シクロペンタジェニル)鉄(II)のPF塩、(η
−ナフタレン)(η−シクロペンタジェニル)鉄(II)
のPF塩などが挙げられる。
【0026】光カチオン発生剤(b)の含有量は、感光
層の総重量に対して好ましくは0.1〜25重量%であ
り、より好ましくは0.5〜20重量%である。0.1
重量%以下では発生するカチオンが少ないため、光硬化
が十分起こらない。25重量%以上ではそれ以上感度が
上がらず、不必要に多すぎて、不経済である。
【0027】本発明の(c)成分はビニルエーテル化合
物である。その例としては、アルキルビニルエーテル
類、芳香族ビニルエーテル類、ジビニルエーテル類、ト
リビニルエーテル類、α−置換ビニルエーテル類、β−
置換ビニルエーテル類などが挙げられる。
【0028】上記アルキルビニルエーテル類の例として
は、そのアルキル部分がメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、イソアミル、n−ヘキシル、n−
オクチル、2−エチルヘキシル、n−デシル、セチル、
オクタデシル、2−クロルエチル、2,2,2−トリフ
ルオロエチル等であるアルキルビニルエーテル化合物な
どが挙げられる。
【0029】上記芳香族ビニルエーテル類の例として
は、その芳香族基の部分がフェニル、o−クレジル、p
−クレジル、p−クロルフェニル、α−ナフチル、β−
ナフチル等である芳香族ビニルエーテル化合物などが挙
げられる。
【0030】上記ジビニルエーテル類の例としては、下
記の構造式で表わされる化合物などが挙げられる。 CH2 =CHOCH=CH2 、CH2 =CHOCH2
CH=CH2 、CH2 =CHO(CH2 CH2 O)n
H=CH2 (nは2または3)、CH2 =CHOCH2
CH2 OCH2 CH2 CH2 OCH2 CH2 OCH=C
2
【化7】
【0031】上記トリビニルエーテル類の例としては、
下記の化合物などが挙げられる。 CH3 CH2 −C(CH2 OCH2 CH2 OCH=CH
2 3
【0032】上記α−置換ビニルエーテル類の例として
は、α−メチルビニルエチルエーテル、α−エチルビニ
ルエチルエーテル、α−フェニルビニルエチルエーテル
などが挙げられる。
【0033】上記β−置換ビニルエーテル類の例として
は、β−メチルビニルエチルエーテル、β−メチルビニ
ルイソプロピルエーテル、β−メチルビニルn−ブチル
エーテル、β−メチルビニルイソブチルエーテル、β−
メチルビニルt−ブチルエーテルなどが挙げられる。
【0034】上記ビニルエーテル化合物(c)の含有量
は、感光層の総重量に対して、好ましくは1〜30重量
%であり、より好ましくは5〜25重量%である。1重
量%以下では現像安定性の効果が上がらず、30重量%
以上では水性アルカリ現像しずらくなる。
【0035】本発明の組成物中には、アルカリ可溶性共
重合体(a)、光カチオン発生剤(b)、およびビニル
エーテル化合物(c)の他に、さらにシェラック、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムア
ルデヒド樹脂、置換フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、ポリヒドロキシスチレン、ハロゲン化ポリヒドロキ
シスチレン、ヒドロキシスチレンとアクリル化合物との
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリ
ル樹脂、変性アクリル共重合体などの公知のアルカリ可
溶性高分子化合物を含有させることもできる。かかるア
ルカリ可溶性高分子化合物は、全組成物の40重量%以
下の添加量で用いられる。
【0036】本発明の感光性組成物には、上記の如き成
分の他にさらに染料、顔料、可塑剤、界面活性剤などの
添加剤を加えることができる。
【0037】感光性組成物の着色を目的として添加する
染料としては、クリスタルバイオレット、マラカイドグ
リーン、ビクトリアブルー、メチレンブルー、エチルバ
イオレット、ローダミンBなど、およびその誘導体であ
る塩基性油性染料を挙げることができる。
【0038】このような染料は、ビクトリアピュアーブ
ルーBOH(保土谷化学工業(株)製)、オイルブルー
#603(オリエント化学工業(株)製)、パーマネン
トブルー#47(大同化学工業(株)製)などとして市
販されている。
【0039】また、顔料としては、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレッ
ト、キナクリドンレッド、インダンスレンブルーなどを
挙げることができる。その市販品としては、ネオザボン
ブルーFLE(バーディッシュ・アニリン(社)製)、
オイルブルーBOS(オリエント化学工業(株)製)、
スピロンブルーGNH(保土谷化学工業(株)製)など
がある。
【0040】上記染料の含有量は感光層の総重量に対し
て、好ましくは約0.1〜5.0重量%であり、より好
ましくは0.5〜4.0重量%である。
【0041】また上記顔料の含有量は感光層の総重量に
対して、好ましくは約1.0〜5.0重量%であり、よ
り好ましくは2.0〜4.0重量%である。
【0042】感光性組成物の塗布性をよくしたり、感光
性組成物の支持体への接着性を向上させる目的で、可塑
剤や界面活性剤を加えることもできる。
【0043】可塑剤としては、例えばジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプ
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレー
ト、エチルフタリルエチルグリコール、ジメチルイソフ
タレートなどを挙げることができる。
【0044】上記可塑剤の含有量は、感光層の総重量に
対して、好ましくは約0.5〜3.0重量%であり、よ
り好ましくは0.6〜2.0重量%である。
【0045】界面活性剤としては、ソルビタンモノオレ
エイト、ソルビタンステアリレイト、ソルビタンモノス
テアレイト、ソルビタンセキスオレイト、ソルビタンモ
ノラウレイト、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルな
どを挙げることができる。上記界面活性剤の含有量は、
感光層の総重量に対して、好ましくは約0.4〜2.0
重量%であり、より好ましくは0.6〜1.6重量%で
ある。
【0046】本発明の感光性組成物は、例えば、メタノ
ール、メチレンクロライド、酢酸エチル、テトラヒドロ
フラン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、メチルエチルケトン、アセトン、乳酸メチル
などの単独溶剤あるいは2種以上の混合溶剤に溶解し
て、各種塗布機(例えばホワイラー、ロールコーター、
バーコーター、押し出し型コーターなど)を用いて支持
体上に塗布し、乾燥させることができる。
【0047】本発明の感光性組成物を用いて感光性平版
印刷版を製造する場合、その支持体としては、紙、プラ
スチックフイルム、あるいは銅、亜鉛、アルミニウム、
ステンレスなどの金属板、さらにこれらを2種以上組み
合わせた複合材料を用いることができる。
【0048】これらのなかで、特にブラシまたはボール
研磨したアルミニウム板、ブラシ研磨したのち陽極酸化
処理を施したアルミニウム板、電解研磨したのち陽極酸
化を施したアルミニウム板、あるいはこれらを組み合わ
せた処理を施したアルミニウム板が好ましい。
【0049】このような前処理を施したアルミニウム板
に、さらにケイ酸アルカリ、フッ化ジルコニウム、アル
キルチタネート、トリヒドロキシ安息香酸などによる化
成処理や、ベーマイト処理あるいは酢酸ストロンチウ
ム、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、安息香酸カルシウム
などの水溶液による被覆処理、ポリビニルピロリドン、
ポリアミンスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ−2−ヒドロキシエ
チルアクリレートなどによる被覆処理を後処理として行
なうことができる。
【0050】本発明の感光性組成物は、支持体上に塗布
したのち、紫外線などの活性光線で露光し、水性アルカ
リ現像液で現像することにより、原画に対してネガのレ
リーフ像を得ることができる。
【0051】このとき現像液として使用するアルカリ性
水溶液としては、例えば、 (1)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム: (2)弱酸の金属塩;例えばケイ酸、メタケイ酸、オル
トケイ酸、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ヘキサメ
タリン酸、炭酸、酒石酸、ホウ酸などのナトリウム塩、
リチウム塩、カリウム塩などの金属塩: (3)アンモニアおよびその誘導体;例えばアルキルア
ミン類(例えばモノメチル、ジメチル、トリメチル、モ
ノエチル、ジエチル、トリエチルなどのアミン化合
物)、アルカノールアミン類(例えばモノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン)、またはテトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド:などのアルカリ性化合物の
水溶液が挙げられる。
【0052】上記のアルカリ性水溶液中に必要に応じて
活性剤を添加することができる。活性剤としては陰イオ
ン界面活性剤あるいは両性界面活性剤を使用することが
できる。
【0053】陰イオン界面活性剤としては、例えば炭素
数8〜22のアルコールの硫酸エステル類(例えば、ポ
リオキシエチレンアルキルサルフェートソーダ塩)、ア
ルキルアリールスルホン酸塩類(例えば、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンドデシルフ
ェニルサルフェートソーダ塩、アルキルナフタレンスル
ホン酸ソーダ、ナフタレンスルホン酸ソーダ、ナフタレ
ンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物)、ソジウムジ
アルキルスルホサクシネート、脂肪酸アミドスルホネー
ト、アルキルリン酸エステル、アルキルエーテルリン酸
エステルなどを用いることができる。
【0054】また両性界面活性剤としては、例えばアル
キルベタイン型、アルキルイミダゾリン型活性剤を用い
ることができる。
【0055】
【作用】本発明の感光性組成物は、光カチオン重合型感
光性組成物であるため、光硬化の際に酸素による阻害を
受けない。したがってオーバーコート層などを設けるよ
うな処理を必要としない。
【0056】また、画像露光後は水性アルカリ現像液で
現像可能であり、今までになく現像安定性に優れ、しか
も感度も向上している。本発明の感光性組成物を印刷版
として使用する場合には、ポジ型平版印刷版の現像液と
して公知である水性アルカリ現像液を用いても現像する
ことができる。しかも本発明の感光性組成物は、ネガ型
であるため、一種類の現像液でポジ版、ネガ版を得るこ
とができ、作業効率、設備費、配置スペースなどが著し
く改善される。
【0057】
【実施例】共重合体の合成 まず、次のようにして共重合体〜を合成した。共重合体 窒素気流下で、反応溶媒としてのテトラヒドロフラン
(T.H.F)150g中に、下記組成の混合物を加
え、65℃に加温してから1,1′−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)0.3gを加えて、6
5℃で5時間撹拌した。反応終了後、T.H.F150
gを加え、水中に投入して共重合体を沈澱させた。その
沈澱物を真空乾燥(60℃)して共重合体を得た。 記 N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド 40g グリシジルメタアクリレート 30g メチルメタクリレート 30g この共重合体の20重量%T.H.F溶液を調整し、
粘度を測定した結果、約500CPS(25℃)であっ
た。
【0058】共重合体 下記の配合からなる組成物を用いる以外は共重合体と
同様に合成した。 記 N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド 40g グリシジルメタアクリレート 40g メチルメタクリレート 20g
【0059】共重合体 下記の配合からなる組成物を用いる以外は共重合体と
同様に合成した。 記 N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド 30g 4−ビニルフェニルグリシジルエーテル 50g エチルメタクリレート 20g
【0060】共重合体 下記の配合からなる組成物を用いる以外は共重合体と
同様に合成した。 記 N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド 40g エピチオプロピルメタクリレート 40g エチルメタクリレート 20g
【0061】共重合体 下記の配合からなる組成物を用いる以外は共重合体と
同様に合成した。 記 N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド 15g N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド 25g エチピオプロピルメタクリレート 40g メチルメタクリレート 20g
【0062】感光性平版印刷版の製造 厚さ0.24mm、幅1000mmのアルミニウム板
(材質1050)をアルカリ脱脂したのち、パーミスト
ンの水懸濁液をかけながらナイロンブラシで表面を研磨
し、その後よく水洗した。
【0063】次いで、70℃、20%のカセイソーダ液
を5秒間かけ流し、表面を3g/m2 エッチングしたの
ち、流水で水洗し、塩酸(35g/l)およびアルミニ
ウムイオン(5g/l)からなる電解液中25℃で30
A/dm2 の電流密度で30秒間電解研磨し、水洗し
た。
【0064】次いで、70℃、20%のカセイソーダ液
をかけ流して表面をエッチングし、さらに水洗を行な
い、次いで30℃の10%硫酸水溶液中で陽極酸化処理
を行なって、20g/m2 の酸化皮膜を形成させた。
【0065】水洗したのち、JIS3号珪酸ナトリウム
5%を含む水溶液で、70℃、10秒間浸漬処理し、水
洗乾燥した。
【0066】このようにして得られたアルミニウム板に
下記表1に示す感光液をそれぞれ乾燥後の塗膜重量が
2.0g/m2 になるように塗布して感光性平版印刷版
を得た。なお、このときの溶剤はメチルエチルケトン:
テトラヒドロフラン=1:1の割合で70g使用し、着
色剤としてビクトリアピュア−ブルーBOHを0.1g
加えて調合した。
【0067】
【表1】
【0068】上記表1中のビニルエーテル化合物として
は、次のものを使用した。 (1)CH2 =CHOCH2 CH2 OCH2 CH2 OC
H=CH2
【化8】 (3)CH3 CH2 −C(CH2 OCH2 CH2 OCH
=CH2 3 (4)2−クロルエチルビニールエーテル
【0069】このようにして得た感光性平版印刷版に、
ネガフィルムおよびコダック社製ステップタブレットN
o.2を真空密着し、2KW高圧水銀灯を用いて、距離
1mで30秒間紫外線を照射したのち、下記組成の現像
液を用いて標準現像(現像液温25℃、現像時間30
秒)したときのステップタブレットのベタ段数(感度の
測定になる)、ならびに長時間現像(現像液温25℃、
現像時間2分)したときの画像の安定性(現像ラチチュ
ード)を調べた。その結果を表2に示す。 記 現像液(ポジ型PS版用現像液と類似した組成) JIS3号ケイ酸ナトリウム 25g 水酸化カリウム 15g 水 1kg
【0070】
【表2】
【0071】表2中の現像ラチチュードは、標準現像し
たときのステップタブレットのベタ段数と長時間現像
(2分)したときのステップタブレットのベタ段数の差
を表示したものである。数字が小さい方が、現像ラチチ
ュードが優れていることを示す。なお、比較例1および
2の長時間現像における画像部のベタ部は膨潤してお
り、画像が傷つき易くなっていた。
【0072】表2の結果から明らかなように、実施例1
〜6の感光性組成物を用いた感光性印刷版は、感度と現
像ラチチュード(現像安定性)がきわめて良好であっ
た。
【0073】
【発明の効果】本発明のアルカリ現像型感光性組成物
は、ネガ型作用であるにもかかわらず、ポジPS版を現
像することのできる実質的に有機溶剤を含まない水性ア
ルカリ現像液で現像でき、臭気の問題や火災に対する危
険性を排除した現像方法が取れるなどの長所がある。
【0074】また、この種の感光性組成物と比較して、
感度および現像安定性に優れた感光層を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/027 G03F 7/00 503 G03F 7/029 G03F 7/033 G03F 7/038

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)下記式(I)および/または(II)で表わ
    される構造単位と、下記式(111)で表わされる構造単位
    を含むアルカリ可溶性共重合体、(b)光カチオン発生
    剤、および(c)ビニルエーテル化合物を含有することを
    特徴とするアルカリ現像型感光性組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 (c)ビニルエーテル化合物を感光層の総
    重量に対して1〜30重量%混合したことを特徴とする
    請求項(1)記載のアルカリ現像型感光性組成物。
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