JP3043721U - バインダー兼用クリップ付ペン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バインダーにも兼用できる大形のクリップ部
分の構造並びに組付けが簡単となりコストの低減が可能
となる。 【解決手段】 強弾性のプラスチック材で形成したペン
本体２の表面３に、周囲にコ字形に切欠き溝４を形成し
た内側に、反発基部５を中心に先端６が上下に曲動する
略長方形の反発舌片１を形成する。先端６よりペン本体
２の先端側寄りの左右位置に、軸横架面８を内側に穿設
した軸受７，７を一直線上に対向垂立して設ける。クリ
ップ１０の側面１４，１４に突出形成した支持軸１３，
１３を前記軸横架面８，８中に挿嵌してクリップ１０の
前後が揺動するように取付ける。クリップ１０の裏面１
６には伝動片１５を設け、先端側位置には係止突起１７
を突設する。また、ペン本体２の表面３に挿嵌できる切
欠き環状の鞘筒１８に前記軸受７，７を形成し、鞘筒１
８から板状に突設した舌片形成板１９に反発舌片１を形
成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、バインダー兼用のクリップ付ペンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、クリップ付ペンにおいては、クリップの挾む力をより強力にし、ペンの 落下を防止するために各種改良がなされ、例えば内側板バネと外側板バネと二重 の板バネを採用した構造のものとか、（例えば、特公平６−３３０３１号公報参 照）或は、クリップの一端側を強力なバネで押し上げ、クリップの先端裏側の係 止部と軸筒にガイド溝等を設けてより係止を確実にしたもの（例えば、特開平８ −２５８４８８号公報参照）等が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のクリップ付ペンでは、クリップの挾む力を強力にするには通常強力なバ ネを採用するとか、或は板バネを２枚に増やす方法等が用いられているが、何れ も構造が複雑となり、加工組立てに手間がかゝり、更にバインダー兼用のクリッ プ構造で長寸の構造ともなれば、前述の問題点の外に更に構造が複雑だと故障も 多くなる問題点を有していた。

【０００４】 本考案はこれらの問題点を解決し、バインダー兼用の長寸のクリップにも拘ら ず構造が簡単で加工組立ての手間のかゝらない安価なバインダー兼用のクリップ 付ペンを提供する目的で考案されたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

強弾性のプラスチック材で形成したペン本体の表面に、周囲にコ字形に切欠き 溝を形成した内側に反発基部を中心に先端が上下に曲動する略長方形の反発舌片 を形成し、前記先端よりペン本体の先端側寄りの左右位置に、軸横架面を内側に 穿設した軸受を一直線上に対向垂立して設け、クリップの左右の側面に突出形成 した支持軸を前記軸横架面中に挿嵌してクリップの前後が揺動するように取付け 、クリップの前記先端に接当する位置の裏面に伝動片を設け、先端側位置には係 止突起を突設する。またペン本体の表面に挿嵌できる大きさの切欠き環状の鞘筒 に前記軸受を左右に形成し、鞘筒から板状に突設した舌片形成板に反発舌片を形 成する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の一例を図面に基づいて以下説明する。 図１及び図２において、反発舌片１は、例えば素材は弾性に富みクリープ現象 の小さな強弾性のプラスチック材質、例えばポリアミドイミド（PAI）を用いて ペン本体２の表面３に形成し、表面３の周囲をコ字形に表面３から内側に向かっ て肉厚部を切欠いて、切欠き溝４を形成し、その内側に略長方形に一短辺のみは 切欠きをせずに残して反発基部５を設けてペン本体２の長手方向に舌片状に形成 する。更に詳しくは、反発舌片１は、反発基部５と反対側の先端６は、表面３よ り内側に向かって反発基部５を中心に上下に円弧を画いて曲動するように形成す る。

【０００７】 軸受７，７は、内側に各々略半円形の軸横架面８を穿孔形成して略コ字形板状 に形成し、軸横架面８の半円形の開口部９を上側にして、前記先端６より稍ペン 本体２の先端側寄り位置（図１において左方側）の表面３のペン本体の幅方向と 平行な左右位置に対向垂立せしめて形成する。更に詳しくは、対向する軸横架面 ８の中心位置は、ペン本体２の幅方向の一直線上に位置するように取付ける。こ の位置に取付けることにより、後述するクリップの支持軸を横架することが可能 となる。

【０００８】 クリップ１０は、例えば塩化ビニール等のプラスチック材の略長方形の板を用い て先端１１側は縦断面く字形に下方に折曲げ、反対側の後端１２側は上側に向か って縦断面く字形に折曲げ形成する。

【０００９】 支持軸１３，１３はクリップ１０の幅方向の左右の側面１４，１４から幅方向 と平行に突出形成する。更に詳しくは、支持軸１３，１３の取付け位置は、クリ ップ１０の長手方向全長の約1/3の後端１２側寄りの位置に設けることが好まし い。この位置に設けることにより、先端側の2/3の長寸部分にて大形の書類でも 確実に挾むことが可能となり、また、後端１２側は指で押さえてクリップ１０の 先端１１側を楽に開閉することができる。また、更に、支持軸１３，１３の直径 は、前記軸横架面８に挿嵌でき、且つ、回転できる大きさに形成する。

【００１０】 伝動片１５は、例えば塩化ビニール等のプラスチックの板片で形成し、クリッ プ１０の裏面１６に裏面１６と直角方向に鉛直方向に取付ける。更に詳しくは、 伝動片１５の取付け位置は、前記支持軸１３，１３が軸横架面８内に横架した状 態で、伝動片１５が反発舌片１の先端６に接当する位置に取付ける、この位置に 取付けることにより舌片１の反発力はクリップ１０の後半部の押し上げ力となっ て作用し、先端１１がペン本体２に係止する方向に作用さすことができる。係止 突起１７は、クリップ１０の先端１１より稍内側位置の裏面１６に突設する。

【００１１】 次に本考案の作用について述べると支持軸１３，１３を軸横架面８，８内に挿 入するのみで、クリップ１０は支持軸１３，１３を中心に前後が上下に動き、且 つ、伝動片１５の高さを大きくする程、後端１２側は反発舌片１の先端６を下向 きに押さえるが、その反発力は後端１２，１２を逆に上方への押し上げ力となり 、先端１１への力は強力となって係止突起１７はペン本体２の表面３に強く接当 し、強力な挾持力が保障される。また、分厚い書類Ｓに挾み付ける場合は、後端 １２側の表面を指で下向きに押すと、伝動片１５は更に内側に押され、クリップ １０の先端１１は大きく上方に持ち上げられて分厚い書類Ｓに挾み付けることも 可能となる。（図２参照）

【００１２】

【実施例】

軸受７，７及び反発舌片１を形成するのは必ずしもペン本体２の表面３に限定 されるものではなく、図３に示す如く、ペン本体２の表面３に挿嵌し、ペン本体 ２の表面の一部分を形成する一部切欠き環状の鞘筒１８に軸受７，７を形成し、 鞘筒１８から板状に突設した舌片形成板１９に反発舌片１を形成し、クリップの 下半部を形成してもよい。このようにすると、他のペン本体２の表面にも自由に 差し替えができ便利である。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べた如く、本考案を実施すると、分厚い書類にでも挾むことのできる大 形のクリップでも簡単な構造で、且つ、組み付け作業も容易となり、コストの低 減が計れ、また、所望のペン本体にクリップ部分を差し替えての使用も可能とな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】バインダー兼用クリップ付ペンの主要部の分解
斜視図である。

【図２】バインダー兼用クリップ付ペンの主要部の一部
欠截した正面図である。

【図３】バインダー兼用クリップ付ペンの他の実施の一
例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 反発舌片 ２ ペン本体 ３ 表面 ４ 切欠き溝 ５ 反発基部 ６ 先端 ７ 軸受 ８ 軸横架面 ９ 開口部 １０ クリップ １１ 先端 １２ 後端 １３ 支持軸 １４ 側面 １５ 伝動片 １６ 裏面 １７ 係止突起 １８ 鞘筒 １９ 舌片形成板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 強弾性のプラスチック材で形成したペン
   本体２の表面３に、周囲にコ字形に切欠き溝４を形成し
   た内側に、一短辺に反発基部５を形成し、該反発基部５
   を中心に先端６が上下に曲動する略長方形の反発舌片１
   を形成し、前記先端６よりペン本体２の先端側寄りの左
   右の位置に、軸横架面８を内側に穿設した軸受７，７を
   ペン本体の幅方向と平行な一直線上に対向垂立して設
   け、クリップ１０の左右の両側の側面１４，１４からク
   リップ１０の幅方向に突出形成した支持軸１３，１３を
   前記軸横架面８，８中に挿嵌してクリップ１０の前後が
   支持軸１３を中心にして上下に揺動するように取付け、
   前記先端６に接当するクリップ１０の裏面１６の位置に
   は伝動片１５を設け、裏面１６の先端側位置には係止突
   起１７を突設せしめてなるバインダー兼用クリップ付ペ
   ン。
2. 【請求項２】 強弾性のプラスチック材でペン本体２の
   表面３に挿嵌可能な大きさに形成挿嵌した環状の鞘筒１
   ８から板状に突設した舌片形成板１９に、周囲にコ字形
   に切欠き溝４を形成した内側に、一短辺に反発基部５を
   形成し、該反発基部５を中心に先端６が上下に曲動する
   略長方形の反発舌片１を形成し、前記鞘筒１８の表面上
   において、前記先端６よりペン本体２の先端側寄りの左
   右の位置に、軸横架面８を内側に穿設した軸受７，７を
   ペン本体の幅方向と平行な一直線上に対向垂立して設
   け、クリップ１０の左右の両側の側面１４，１４からク
   リップ１０の幅方向に突出形成した支持軸１３，１３を
   前記軸横架面８，８中に挿嵌してクリップ１０の前後が
   支持軸１３を中心にして上下に揺動するように取付け、
   前記先端６に接当するクリップ１０の裏面１６の位置に
   は伝動片１５を設け、裏面１６の先端側位置には係止突
   起１７を突設せしめてなるバインダー兼用クリップ付ペ
   ン。