JP3043414U - 包装容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に扁平に折り畳めかつワンタッチに組み
立てられ、しかも起立した状態では安定した形体に保た
れると共に、外観も斬新な美しさを保持できるようにし
た。 【解決手段】 方形状をなす底壁１，１ａの周縁にその
周囲を囲う四方側壁４，５，９，９を立設すると共に、
その対向する一組の側壁９，９に四方側壁が底壁１上面
に扁平に折り畳めるように傾折線１２，１２を対向して
設け、また、前記傾折線１２，１２を設けた両側壁９，
９の外側にそれぞれ底壁１，１ａと連なる外側壁１３，
１３を設けると共に、該各外側壁１３，１３に蓋半片１
５，１５ａを連設した構成からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、簡単に扁平に折り畳めかつワンタッチで組み立てられ、しかも外観 形状が斬新で美しい包装容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、底壁または天壁の周囲にその周囲を囲う四方側壁を立設すると共に、該 四方側壁の対向する側壁に傾折線を設け、これら傾折線に沿って側壁を折り曲げ ることにより四方側壁を扁平に折り畳めるようにして輸送時に減容して効率良く 取り扱かえるようにした板紙製の包装容器がある。この種、包装容器は通常上面 が開口する容器本体と該容器本体の上面を閉塞する蓋部材とから構成されている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記包装容器は容器本体と蓋部材との２部材からなるので、組 み立てに多くの手間を要するばかりか、容器本体が蓋部材より深いと容器本体ま たは蓋部材の側壁に設けられた傾折線が外部に露出して見栄が悪く、しかも傾折 線により側壁が折れ曲る構成であることからぐらつき易く組み立てた際に充分な 強度が保持できないといった課題が有った。 そこで、本考案は上記課題を解決すべくなされたもので、簡単に折り畳めかつ ワンタッチで組み立てられ組み立て作業が容易に行なえると共に強度的にも優れ 、更に外観形状も斬新となる包装容器を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するために、本考案に係る包装容器は、方形状をなす底壁の 周縁にその周囲を囲う四方側壁を立設すると共に、該四方側壁の内、対向する一 組の側壁に四方側壁が底壁上面に扁平に折り畳めるように傾折線を対向して設け 、また、前記傾折線を設けた両側壁の外側にそれぞれ折線を介して底壁と連なる 外側壁を設けると共に、該各外側壁に折線を介して蓋半片を連設して構成される 。そして、前記外側壁を傾折線を設けた側壁の外側に起立重合させ、前記各蓋半 片を折線で互いに内側へ折り曲げて四方側壁の上面開口を閉塞するようにした。 このように、両外側壁を傾折線を設けた両側壁の外側に起立重合させつつ両蓋半 片を互いに内側へ折曲げるのみで包装容器が組み立てられることとなり、組み立 て作業が容易に行なえると共に側壁と外側壁とで２重壁構造となることから強度 的にも優れる。また、傾折線が外側壁によって隠されしかも両蓋半片で上面開口 を塞ぐようにしたので外観形状が斬新で美しい包装容器となる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係わる包装容器の実施の形態を図面と共に説明する。図１は組 み立てた状態の外観斜視図、図２はその展開平面図である。図２に示すように板 紙の中央にそれぞれ横折線２，２と縦折線３，３とで区画される方形状の底壁１ を設け、該底壁１の前後両端縁に前記横折線２，２を介して前後側壁４，５を連 設する。該前後側壁４，５の外端縁に横折線６，６を介して上面縁片７，７を連 設している。そして、前側壁４の左右両端縁に前記縦折線３，３の一線上に縦折 線８，８を設け、これらの縦折線８，８を介して左右内側壁９，９を連設し、さ らに該左右内側壁９，９の外端縁に縦折線１０，１０を介して糊代１１，１１を 設けている。前記左右内側壁９，９にはそれぞれ八の字状に斜折線１２，１２を 対向させて設けている。

【０００６】 前記縦折線３，３を介して底壁１の左右両端縁に左右外側壁１３，１３を連設 し、これらの左右外側壁１３，１３の左または右側端縁に縦折線１４，１４を介 して蓋半片１５，１５ａを連設する。蓋半片１５は前記横折線２，２を二等分す る長さより若干長く形成すると共に、横折線２，２を二等分する線上の中央部に 平面ほぼ逆コ形状の切込線１６を設ける。そして、蓋半片１５ａは前記横折線２ ，２をほぼ二等分する長さに形成すると共に、外端中央に前記切込線１６に差し 込み係止させる舌片１７を突出させる。

【０００７】 次に、このように構成される包装容器の組み立てを順を追って説明する。先ず 、前後側壁４，５を横折線２，２で起立させ、次いで左右内側壁９，９を縦折線 ８，８で互いに内側へ折り曲げ、さらに糊代１１，１１を縦折線１０，１０で互 いに内側へ折り曲げて後側壁５の左右両端内側面に接着剤で貼合させることで、 図３に示すように底壁１の周縁にその周囲を囲う四方側壁４，５，９，９が連続 して立設される。

【０００８】 この状態で、左右内側壁９，９の上端中央をそれぞれ外側へ向けて押してやる と斜折線１２，１２に沿って四方側壁４，５，９，９が図４に示すように簡単に 扁平に折り畳むことができ、これにより減容され輸送が効率的に行なえ輸送コス トも低廉になし得る。また、このように折り畳んだ包装容器は、左右内側壁９， ９の上端中央を摘んで引き起こしてやることで四方側壁４，５，９，９を図３の ようにワンタッチで起立させることができる。

【０００９】 そこで、四方側壁４，５，９，９は、左右外側壁１３，１３を縦折線３，３で 起立させるのみで同時に起立することとなる。そして蓋半片１５，１５ａを縦折 線１４，１４で互いに内側へ折り曲げて四方側壁４，５，９，９の上面開口を閉 塞させ、一方の蓋半片１５を下にして他方の蓋半片１５ａの舌片１７を切込線１ ６に差し込んで係止させれば図１のように安定した状態に組み立てられる。

【００１０】 このように組み立てられた包装容器は、左右内側壁９，９の外側に左右外側壁 １３，１３を重合起立させるようにしたので、斜折線１２，１２が屈曲するのが 防止され形体が安定すると共に強度的に優れる。また、左右外側壁１３，１３に よって各斜折線１２，１２が隠蔽され美観が損なわれない。しかも、蓋半片１５ ，１５ａによって外観形状が従来の包装容器にみられない斬新な美観を呈する。

【００１１】 図６乃至図１０は他の実施の形態に係る包装容器である。この実施の形態では 、図６に分解して示すように底壁１の周縁に四方側壁４，５，９，９を立設した 本体部材Ａと、底壁１ａの左右両端縁に縦折線３ａ，３ａ及び１４，１４を介し て左右外側壁１３，１３及び蓋半片１５，１５ａを連設した外被部材Ｂとの二部 材の組み合わせにより形成される。なお、各前後側壁４，５と左右内側壁９，９ はそれぞれ別個に形成され底壁１の周縁に連設されており、前後側壁４，５両側 の糊代１１，１１を左右内側壁９，９の両端内側に接着剤で貼合することにより 四方側壁４，５，９，９を形成している。

【００１２】 そして、外被部材Ｂの底壁１ａ上面に本体部材Ａの底壁１ａ裏面を接着剤によ り貼合することで図７に示されるように一体に組み付けられ、また、左右内側壁 ９，９を傾折線１２，１２で折り曲げることにより図８に示されるように扁平に 折り畳むことができる。この実施の形態のものは図９に示すように外観形状は図 １に示したものとほぼ同様であるが、左右側壁に加えて底壁も二重壁をなすこと で、重量のある物品を収容しても底壁が撓んだりすることがなく安定した形体が 保てる。さらに、例えば本体部材Ａと外被部材Ｂの表面の色調を変化させて美観 を高めるることもできる。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べたように本考案に係る包装容器は、底壁の周縁にその周囲を囲う四方 側壁を立設し、その対向する一組の側壁に傾折線を対向して設け、また該傾折線 を設けた両側壁の外側に底壁と連なる外側壁及び蓋半片を連設した構成からなる ので、両外側壁を起立させるのみで、四方側壁が同時に起立することとなり、組 み立てに手間が掛からず、組立作業が容易に行なえる。また、傾折線を設けた両 側壁は外側壁との２重壁構造となるので強度的に優れ、しかも傾折線が外側壁に より隠されるので見栄が損なわれるようにことがない。更に、両側から蓋半片を 折り曲げて上面開口を閉塞させるようにした構成であるから、外観形状が斬新と なり、従来見られない美観を呈し商品価値が高められるといった効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる包装容器の外観斜視図。

【図２】図１の展開平面図。

【図３】底壁上面に四方側壁を起立させた状態の斜視
図。

【図４】底壁上面に四方側壁を扁平に折り畳んだ状態の
斜視図。

【図５】図１の断面図。

【図６】他の実施の形態を示す包装容器の分解斜視図。

【図７】同底壁上面に四方側壁を起立させた状態の斜視
図。

【図８】同底壁上面に四方側壁を扁平に折り畳んだ状態
の斜視図。

【図９】同外観斜視図。

【図１０】図９の断面図。

【符号の説明】

１，１ａ 底壁 ２，２ 横折線 ３，３，３ａ，３ａ，８，８，１４，１４ 縦折線 ４，５ 前後側壁 ９，９ 左右内側壁 １２，１２ 斜折線 １３，１３ 左右外側壁 １５，１５ａ 蓋半片 １６ 切込線 １７ 舌片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形状をなす底壁の周縁にその周囲を囲
   う四方側壁を立設すると共に、該四方側壁の内、対向す
   る一組の側壁に四方側壁が底壁上面に扁平に折り畳める
   ように傾折線を対向して設け、また、前記傾折線を設け
   た両側壁の外側にそれぞれ折線を介して底壁と連なる外
   側壁を設けると共に、該各外側壁に折線を介して蓋半片
   を連設し、前記各外側壁を傾折線を設けた側壁の外側に
   起立重合させ、前記各蓋半片を折線で互いに内側へ折り
   曲げて四方側壁の上面開口を閉塞するようにしたことを
   特徴とする包装容器。