JP3075600U - 瓶用蓋付組立紙箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 紙箱に収容されている瓶が箱本体から蓋を取
り除かなくても、外部から視認できるように展示するこ
とを可能とした瓶用蓋付組立紙箱とする。 【解決手段】 側片と内側折り返し片５の境界線１１の
上部から切り込み１３を形成する。内側折り返し片５の
先方片を背面片に貼着し、起倒可能な上面部及び底面部
を形成する。両部の中央部の前面片４から内側折り返し
片５に渉って係合溝２４を形成する。内側折り返し片５
に瓶２５の頭部挿通部２６を二箇所設ける。背面片１の
他の相対する二辺に折目１７を介して左右側壁片１４と
蓋１５を連続して形成する。蓋片１５の先方に係合溝２
４に側端が係合し、箱本体の内部に挿入する係止分割片
１９を設ける。上面部と底面部の外側片３と左右側壁片
１４との間に対角線方向に折目２３を有する折り込み自
在な連結片２１を連設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、折り畳み及び組み立て自在な紙箱に関するものであり、主に瓶を包 装及び展示するのに最適な紙箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、清酒等の瓶を収容する紙箱は、箱本体、蓋、中仕切り枠及び天パットの ４点で一個の箱を構成するため部材が多く、組み立てに手数を要し、在庫管理も 頻繁となっていたので、かかる問題点を解消するものとして、本出願人は実用新 案登録第３０５９０６７号として瓶用蓋付組立紙箱の考案の登録を既に受けてい る。 この考案は、箱本体の背面を形成する背面片の相対する二辺に折目を介して断 面方形枠状を形成し、内側折り返し片の先方片を背面片に貼着して起倒可能とし た上面部及び底面部とし、両部の中央部の前面片から内側折り返し片に渉って係 合溝を形成すると共に、上面部には瓶の頭部を挿通できる透孔を二個内側折り返 し片に形成し、又他の相対する二辺に折目を介して左右側壁片と蓋片を連続して 形成し、その先方に前記係合溝に側端が係合し、箱本体内部に挿入される係止分 割片を設け、更に四隅部において上面部及び底面部の外側片と左右側壁片との間 に対角線方向に折目を有する折り込み自在な連結片を連設したものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記考案に更に改良を加えたものであって、紙箱に収容されている 瓶が蓋を箱本体から取り除かなくても、外部から視認できるように展示すること を可能とした瓶用蓋付組立紙箱を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案瓶用蓋付組立紙箱は、一枚の厚紙を折曲して箱 本体と蓋を一体に成形する紙箱であって、箱本体の背面を形成する背面片の相対 する二辺に、折目を介して断面方形枠状が形成され、この断面方形枠状の内側折 り返し片の両側に側片が付設され、この側片と内側折り返し片の境界線の上部か ら切り込みが形成されると共に、内側折り返し片の先方片が背面片に貼着された 起倒可能な上面部及び底面部が形成され、この上面部及び底面部の中央部の前面 片から内側折り返し片に渉って係合溝が形成されると共に、上面部には瓶の頭部 挿通部が二箇所内側折り返し片に形成され、又背面片の他の相対する二辺に折目 を介して左右側壁片と左右蓋片が連続して形成され、この蓋片の先方に前記係合 溝に側端が係合し、箱本体の内部に挿入される係止分割片が設けられると共に、 四隅部において上面部及び底面部の外側片と左右側壁片との間に対角線方向に折 目を有する折り込み自在な連結片が連設されていることを特徴とするものである 。

【０００５】 又、請求項１の瓶用蓋付組立紙箱に於いて、中央部に瓶の収容時の瓶の上下方 向に向け起立した仕切りが形成された補強板を箱本体内の背面片上に設けること ができる。

【０００６】 又、本考案瓶用蓋付組立紙箱は、一枚の厚紙を折曲して箱本体と蓋を一体に成 形する紙箱であって、箱本体の背面を形成する背面片の相対する二辺に、折目を 介して断面方形枠状が形成され、この断面方形枠状の内側折り返し片の両側に側 片が付設され、この側片と内側折り返し片の境界線の上部から切り込みが形成さ れると共に、内側折り返し片の先方片が背面片に貼着され起倒可能な上面部及び 底面部が形成され、この上面部及び底面部の一方の端から３分の１の箇所の前面 片から内側折り返し片に渉って係合溝が形成されると共に、上面部には瓶の頭部 挿通部か三箇所内側折り返し片に形成され、又背面片の他の相対する二辺の前記 係合溝に近い方の辺に折目を介して側壁片と蓋の３分の１を形成する蓋片とが連 続して形成されると共に、他方の辺に折目を介して側壁片と蓋の３分の２を形成 する蓋片とが連続して形成され、この両蓋片の先方に前記係合溝に側端が係合し 箱本体の内部に挿入される係止分割片が設けられると共に、上面部及び底面部の 他方の端から３分の１の箇所の前面片から内側折り返し片に渉って仕切り板が嵌 合する嵌合溝が設けられ、前記蓋の３分の２を形成する蓋片に、この蓋片の係止 分割片が切り込みに嵌入できるよう側壁片の折目と平行に折線が設けられ、四隅 部において上面部及び底面部の外側片と左右側壁片との間に対角線方向に折目を 有する折り込み自在な連結片が連設されていることを特徴とするものである。

【０００７】 上記構成を有する請求項１の考案は、紙箱の保管や運搬時には上面部及び底面 部を連結片と共に背面片上に折り畳み、その上に蓋片と係止分割片を折り畳むこ とによって偏平体と成って嵩張らず、扱い易くなる。

【０００８】 又、組み立ては係止分割片を蓋片に対し略９０度起立させ、次に蓋片が背面片 の上方へ来るように回動させながら左右側壁片を両側から押すように起立させれ ば、左右側壁片に伴って連結片が内方へ屈曲し、上面部及び底面部も起立し、上 面部及び底面部の側片を外側片側に９０度屈曲して箱本体を形成して行くのであ り、最後に係止分割片を突合して係合溝へ挿入することによって、箱本体が完成 する。

【０００９】 したがって、背面片上に上下位置を併せて二本の瓶を並べ置いて、上記組み立 て動作を行えば、二本の瓶は完成された箱本体内に収納され、上面部の内側折り 返し片に形成した頭部挿通部に瓶の頭部が嵌挿されると共に、突合した係止分割 片が瓶間に挿通され、各瓶の固定と互いの直接衝突を防止する。 又、上面部及び底面部が内外二重とした断面方形枠状としてあるから強度を有 し、厚紙の厚みを抑えられる。

【００１０】 このように、紙箱内に収容された瓶を外部から視認できるように展示する場合 は、両蓋片を両側に開いて、側片と内側折り返し片の境界線上に設けた切り込み に係止分割片の側端を嵌入すれば、係止分割片は係止され、箱本体の内部が開放 される。

【００１１】 そして、切り込みに係止分割片の側端が嵌入すると、側片は外側へ開こうとす るが、連結片が内側へ折り込まれるので、連結片により側片は外側から押さえら れ強い挾持となる。

【００１２】 又、請求項１の考案に於いて、箱本体内の背面片上に仕切りが形成された補強 板を設ければ、背面片が水平な状態で瓶を収容した箱本体を運搬する時は背面片 が底となるが、この場合補強板により強度が増す。 そして、補強板の仕切りは下方から係止分割片は上方からの仕切りとなり、上 部から下部まで仕切られる。

【００１３】 次に、請求項３の三本入りの紙箱については、前記と同様に蓋片を操作し、係 止分割片を係合溝へそれぞれ挿入する。又嵌合溝内には仕切り板を嵌合する。 そして、紙箱内に収容された瓶を外部から視認できるように展示する場合も前 同様に切り込みに係止分割片の側端を嵌入すれば、箱本体の内部が開放される。 尚、蓋の３分の２を形成する蓋片の係止分割片の切り込みへの嵌入は、この蓋 片に係止分割片の切り込みへの嵌入が可能となるよう側壁片の折目と平行に折線 が設けられているため容易に嵌入可能である。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下、本考案瓶用蓋付組立紙箱の一実施の形態を図面に基づき説明する。 図１は請求項１の紙箱の展開図であり、本体の背面に当たる背面片１の短辺側 の上下に断面方形枠状を形成する上面部２Ａと底面部２Ｂの外側片３、３、前面 片４、４及び内側折り返し片５、５を延出し、各片間に屈曲自在な折目６、６、 ７、７、８、８を設け、更に折目９、９を設けて先方片１０、１０を延設し、先 方片１０、１０は背面片１に接着剤で貼着し、上面部２Ａ、底面部２Ｂを形成す る。 上面部２Ａ及び底面部２Ｂの内側折り返し片５、５の両側に折目１１、１１を 介して側片１２、１２、１２、１２を付設し、折目１１、１１の前面片４、４側 より折目１１、１１の略中央部にかけて切り込み１３、１３を形成する。

【００１５】 一方、背面片１の長辺側の左右の延出部分には側壁片１４、１４、蓋片１５、 １５を屈曲自在な折目１６、１６、１７、１７を介して形成し、段部１８、１８ を設けて係止分割片１９、１９を延設すると共に、屈曲自在な折目２０、２０を 設けてある。 係止分割片１９、１９の前端及び側端は細かな波形状（図示せず）に形成され 、手切れを防止している。 そして、上・底面部２Ａ、２Ｂの外側片３、３と側壁片１４、１４との間の四 隅部分に略方形（扇状でもよい）の連結片２１、２１、２１、２１を有し、折曲 可能な折目２２、２２…と共に対角線部分に内方へ向けた折目２３、２３、２３ 、２３を設けてある。

【００１６】 更に、前記上・底面部２Ａ、２Ｂの前面片４、４から内側折り返し片５、５に 渉って中央部に係合溝２４、２４を設け、内側折り返し片５、５には係合溝２４ の左右に瓶２５の頭部を挿入できる頭部挿通部２６が設けられている。 頭部挿通部２６は円形の孔でもよく、又図のように放射状の切り込みや或いは 切断用ミシン目を刻設してもよい。

【００１７】 図２は上・底面部２Ａ、２Ｂの先方片１０、１０を背面片１に貼着した状態を 示している。 又、図３は保管時や運搬時に折り畳んでコンパクト化した状態を示すものであ り、上面部２Ａ及び底面部２Ｂを連結片２１、２１、２１、２１と共に背面片１ 上に折り畳み、その上に蓋片１５、１５と係止分割片１９、１９を折り畳んだも のである。

【００１８】 図４は紙箱を組み立てている状態を示すものであり、背面片１上に補強板２７ を敷設し、その上に瓶２５、２５を載置し、瓶２５、２５の頭部が上面部２Ａの 起立にしたがって頭部挿通部２６に挿入され、又係止分割片１９、１９が係合溝 ２４、２４に係止されると共に、瓶２５、２５の間に挿通されるものである。 又、補強板２７の中央部に瓶２５の収容時の瓶２５の上下方向に向け起立した 仕切り２８が設けられている。

【００１９】 図５は紙箱の蓋を開いて内部が視認できるように展示している状態を示すもの であり、係止分割片１９の側端を切り込み１３に嵌入し使用する。

【００２０】 次に、図６は請求項３の紙箱の展開図であり、瓶の三本詰用紙箱となる。 基本的構成は図１と同じであり、三本詰用であるため瓶２５の頭部挿通部２６ は３カ所設けられている。 又、係合溝２４は上面部２Ａ及び底面部２Ｂの一方の端から３分の１の箇所に 設けられている。 この係合溝２４に蓋片の先方の係止分割片１９が挿入できるよう、係合溝２４ に近い方の蓋片１５Ａは蓋の３分の１を形成する巾に、又他方の蓋片１５Ｂは蓋 の３分の２を形成する巾となっている。 又、この蓋片１５Ｂに蓋片１５Ｂの係止分割片１９が切り込み１３に嵌入でき るよう側壁片１４の折目１７と平行に折線２９が設けられている。 そして、上面部２Ａ及び底面部２Ｂの他方の端から３分の１の箇所に仕切り板 ３０が嵌合する嵌合溝３１が設けられている。

【００２１】 図７は紙箱を組み立てている状態を示すものであり、嵌合溝３０に仕切り板２ ９が嵌合している。 又、図８は紙箱の蓋を開いて内部が視認できるよう展示している状態を示すも のであり、蓋片１５Ｂの折線２９により蓋片１５Ｂが屈曲し、係止分割片１９が 切り込み１３に嵌入している。

【００２２】

【考案の効果】

本考案によれば、一の部材で箱を形成でき、組み立ても非常に簡単容易となる と共に、紙箱に収容されている瓶が従来のように蓋を箱本体から取り除かなくて も、蓋を開いて蓋を側方にずらして配置するだけで内部が総て容易に視認できる ように展示可能である。 又、展示中は蓋は側方へずらした状態で配置されるだけであるから、蓋のデザ インや商標名等も展示中に隠れないので消費者に分かり易く、宣伝効果も大きい ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の本考案の一実施の形態を示す展開図
である。

【図２】請求項１の本考案の一実施の形態を示す展開図
である。

【図３】請求項１の本考案の折り畳んだ状態示す平面図
である。

【図４】請求項１の本考案の組み立てる状態示す斜視図
である。

【図５】請求項１の本考案の展示状態示す斜視図であ
る。

【図６】請求項３の本考案の一実施の形態を示す展開図
である。

【図７】請求項３の本考案の組み立てる状態示す斜視図
である。

【図８】請求項３の本考案の展示状態示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 背面片 ２Ａ 上面部 ２Ｂ 底面部 ３ 外側片 ４ 前面片 ５ 内側折り返し片 ６、７、８、９、１１、１６、１７、２０、２２、２３
折目 １０ 先方片 １２ 側片 １３ 切り込み １４ 側壁片 １５ 蓋片 １５Ａ 蓋の３分の１を形成する蓋片 １５Ｂ 蓋の３分の２を形成する蓋片 １８ 段部 １９ 係止分割片 ２１ 連結片 ２４ 係合溝 ２５ 瓶 ２６ 頭部挿通部 ２７ 補強板 ２８ 仕切り ２９ 折線 ３０ 仕切り板 ３１ 嵌合溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一枚の厚紙を折曲して箱本体と蓋を一体
   に成形する紙箱であって、箱本体の背面を形成する背面
   片の相対する二辺に、折目を介して断面方形枠状が形成
   され、この断面方形枠状の内側折り返し片の両側に側片
   が付設され、この側片と内側折り返し片の境界線の上部
   から切り込みが形成されると共に、内側折り返し片の先
   方片が背面片に貼着された起倒可能な上面部及び底面部
   が形成され、この上面部及び底面部の中央部の前面片か
   ら内側折り返し片に渉って係合溝が形成されると共に、
   上面部には瓶の頭部挿通部が二箇所内側折り返し片に形
   成され、又背面片の他の相対する二辺に折目を介して左
   右側壁片と左右蓋片が連続して形成され、この蓋片の先
   方に前記係合溝に側端が係合し、箱本体の内部に挿入さ
   れる係止分割片が設けられると共に、四隅部において上
   面部及び底面部の外側片と左右側壁片との間に対角線方
   向に折目を有する折り込み自在な連結片が連設されてい
   ることを特徴とする瓶用蓋付組立紙箱。
2. 【請求項２】 中央部に瓶の収容時の瓶の上下方向に向
   け起立した仕切りが形成された補強板が箱本体内の背面
   片上に設けられていることを特徴とする請求項１記載の
   瓶用蓋付組立紙箱。
3. 【請求項３】 一枚の厚紙を折曲して箱本体と蓋を一体
   に成形する紙箱であって、箱本体の背面を形成する背面
   片の相対する二辺に、折目を介して断面方形枠状が形成
   され、この断面方形枠状の内側折り返し片の両側に側片
   が付設され、この側片と内側折り返し片の境界線の上部
   から切り込みが形成されると共に、内側折り返し片の先
   方片が背面片に貼着され起倒可能な上面部及び底面部が
   形成され、この上面部及び底面部の一方の端から３分の
   １の箇所の前面片から内側折り返し片に渉って係合溝が
   形成されると共に、上面部には瓶の頭部挿通部か三箇所
   内側折り返し片に形成され、又背面片の他の相対する二
   辺の前記係合溝に近い方の辺に折目を介して側壁片と蓋
   の３分の１を形成する蓋片とが連続して形成されると共
   に、他方の辺に折目を介して側壁片と蓋の３分の２を形
   成する蓋片とが連続して形成され、この両蓋片の先方に
   前記係合溝に側端が係合し箱本体の内部に挿入される係
   止分割片が設けられると共に、上面部及び底面部の他方
   の端から３分の１の箇所の前面片から内側折り返し片に
   渉って仕切り板が嵌合する嵌合溝が設けられ、前記蓋の
   ３分の２を形成する蓋片に、この蓋片の係止分割片が切
   り込みに嵌入できるよう側壁片の折目と平行に折線が設
   けられ、四隅部において上面部及び底面部の外側片と左
   右側壁片との間に対角線方向に折目を有する折り込み自
   在な連結片が連設されていることを特徴とする瓶用蓋付
   組立紙箱。