JP3043344B2 - ポリアセタール樹脂組成物及び摺動部材 - Google Patents
ポリアセタール樹脂組成物及び摺動部材Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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- C08L51/00—Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L51/06—Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to homopolymers or copolymers of aliphatic hydrocarbons containing only one carbon-to-carbon double bond
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- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた摩擦・摩耗特性を有し、かつ成形加
工性、機械加工性の良好なポリアセタール樹脂組成物、
更には斯かる組成物より成る摺動部材に関するものであ
る。
工性、機械加工性の良好なポリアセタール樹脂組成物、
更には斯かる組成物より成る摺動部材に関するものであ
る。
ポリアセタール樹脂は、バランスのとれた機械的性質
を有し、耐摩擦・摩耗特性、耐薬品性、耐熱性、電気特
性等に優れるため、自動車、電気・電子部品等の分野で
広く利用されている。しかし、かかる分野における要求
特性は次第に高度化しつつあり、その一例として一般物
性と共に摺動特性の一層の向上が望まれている。
を有し、耐摩擦・摩耗特性、耐薬品性、耐熱性、電気特
性等に優れるため、自動車、電気・電子部品等の分野で
広く利用されている。しかし、かかる分野における要求
特性は次第に高度化しつつあり、その一例として一般物
性と共に摺動特性の一層の向上が望まれている。
かかる摺動特性とは、摩擦係数、比摩耗量は勿論であ
るが、これらの他に、摺動音（きしみ音）も重要な特性
の一つとして取り上げられている。
るが、これらの他に、摺動音（きしみ音）も重要な特性
の一つとして取り上げられている。
前記摺動特性を改善する目的で、ポリアセタール樹脂
にフッ素樹脂やポリオレフィン系の樹脂の添加、また脂
肪酸、脂肪酸エステル、シリコーンオイル、各種鉱油な
どの潤滑油の添加が行われている。
にフッ素樹脂やポリオレフィン系の樹脂の添加、また脂
肪酸、脂肪酸エステル、シリコーンオイル、各種鉱油な
どの潤滑油の添加が行われている。
フッ素樹脂やポリオレフィン系樹脂の添加は、摺動音
特性を含む摺動特性をある程度改善するが、これらの樹
脂はポリアセタール樹脂との相溶性に乏しいため、成形
品表面に剥離を生じさせたり、成形金型に析出物を発生
させ易い。
特性を含む摺動特性をある程度改善するが、これらの樹
脂はポリアセタール樹脂との相溶性に乏しいため、成形
品表面に剥離を生じさせたり、成形金型に析出物を発生
させ易い。
また潤滑油の添加は、摩擦係数や比摩耗量の低減には
効果があるが、摺動音の改善には不十分であり、更に押
出加工時の困難さ、或いは使用時の滲み出し等の種々の
難点がある。
効果があるが、摺動音の改善には不十分であり、更に押
出加工時の困難さ、或いは使用時の滲み出し等の種々の
難点がある。
本発明者等は、先にかかる問題の改善検討の結果か
ら、ポリアセタール樹脂に特定のグラフト共重合体、更
には潤滑剤を併用添加することにより、摩擦摩耗特性及
びその他の一般物性に優れたポリアセタール樹脂組成物
が得られることを見出した（特願平１−188595号）。か
かる方法により一般の摺動部材の性能は飛躍的に向上す
る。しかしながら、グラフト共重合体、更に潤滑剤の添
加により、成形品の表面硬度が低下をきたし、局部的に
摺動圧力の加わる条件、又は極めて高速で摩擦を受ける
等苛酷な条件下では、局所的な変形及び摩耗量の増加を
起こす等種々の問題が生じることが判明した。又摺動部
材としては、場合により切削加工が施されるが、かかる
表面硬度の低下は切削加工時、表面の仕上がり性に悪影
響を及ぼし、切削加工後の表面に一部毛羽立ちを発生さ
せ易く、使用時、摩耗量の増加を引き起こす原因にもな
っていた。更に、パラフィン系、シリコーン系、高級脂
肪酸モノエステル等ポリアセタール樹脂との親和性に乏
しい潤滑剤を特に多量にグラフト共重合体と併用添加し
た場合、グラフト共重合体とポリアセタール樹脂との相
溶性が悪化し、射出成形条件、あるいは成形品の形状に
よっては、成形品の一部（特にゲート付近）に表層剥離
が生じ、実用上使用可能な潤滑剤は限られ、又、摺動部
材としての用途拡大の障害ともなっていた。
ら、ポリアセタール樹脂に特定のグラフト共重合体、更
には潤滑剤を併用添加することにより、摩擦摩耗特性及
びその他の一般物性に優れたポリアセタール樹脂組成物
が得られることを見出した（特願平１−188595号）。か
かる方法により一般の摺動部材の性能は飛躍的に向上す
る。しかしながら、グラフト共重合体、更に潤滑剤の添
加により、成形品の表面硬度が低下をきたし、局部的に
摺動圧力の加わる条件、又は極めて高速で摩擦を受ける
等苛酷な条件下では、局所的な変形及び摩耗量の増加を
起こす等種々の問題が生じることが判明した。又摺動部
材としては、場合により切削加工が施されるが、かかる
表面硬度の低下は切削加工時、表面の仕上がり性に悪影
響を及ぼし、切削加工後の表面に一部毛羽立ちを発生さ
せ易く、使用時、摩耗量の増加を引き起こす原因にもな
っていた。更に、パラフィン系、シリコーン系、高級脂
肪酸モノエステル等ポリアセタール樹脂との親和性に乏
しい潤滑剤を特に多量にグラフト共重合体と併用添加し
た場合、グラフト共重合体とポリアセタール樹脂との相
溶性が悪化し、射出成形条件、あるいは成形品の形状に
よっては、成形品の一部（特にゲート付近）に表層剥離
が生じ、実用上使用可能な潤滑剤は限られ、又、摺動部
材としての用途拡大の障害ともなっていた。
斯かる如く、従来の方法では摺動特性、成形加工性が
良くかつ特殊な摺動部材（部品）への適応性、切削性そ
の他の実用性の見地から、すべてにわたってバランスの
とれた摺動部材としてはなお充分でなく、更に一層の改
良が切望されていた。
良くかつ特殊な摺動部材（部品）への適応性、切削性そ
の他の実用性の見地から、すべてにわたってバランスの
とれた摺動部材としてはなお充分でなく、更に一層の改
良が切望されていた。
本発明者らは、優れた摺動特性を有するとともに、そ
の他の諸特性においても良好な性能を有するポリアセタ
ール樹脂組成物の開発について、鋭意検討を重ねた結
果、ポリアセタール樹脂に、特定のグラフト共重合体、
潤滑剤及び特定の無機粉末を添加併用することにより、
摩擦・摩耗特性、成形性、表面剥離、表面硬度、及び切
削加工性のすべてにバランスのとれた優れた性能を有す
るポリアセタール樹脂組成物が得られることを見出し、
本発明に到達した。
の他の諸特性においても良好な性能を有するポリアセタ
ール樹脂組成物の開発について、鋭意検討を重ねた結
果、ポリアセタール樹脂に、特定のグラフト共重合体、
潤滑剤及び特定の無機粉末を添加併用することにより、
摩擦・摩耗特性、成形性、表面剥離、表面硬度、及び切
削加工性のすべてにバランスのとれた優れた性能を有す
るポリアセタール樹脂組成物が得られることを見出し、
本発明に到達した。
即ち本発明は、 （Ａ）ポリアセタール樹脂100重量部に （Ｂ）オレフィン系重合体（ａ）と、ビニル系重合体も
しくはエーテル系重合体（ｂ）の１種又は２種以上と
が、分枝又は架橋構造的に化学結合したグラフト共重合
体0.5〜40重量部と （Ｃ）潤滑剤0.1〜20重量部及び （Ｄ）平均粒径が50μ以下でかつ粒径が100μ以下のも
のの比率が95％以上である無機粉末0.5〜30重量部 を添加配合してなるポリアセタール樹脂組成物、並びに
斯かる組成物よりなる摺動部材を提供するものである。
しくはエーテル系重合体（ｂ）の１種又は２種以上と
が、分枝又は架橋構造的に化学結合したグラフト共重合
体0.5〜40重量部と （Ｃ）潤滑剤0.1〜20重量部及び （Ｄ）平均粒径が50μ以下でかつ粒径が100μ以下のも
のの比率が95％以上である無機粉末0.5〜30重量部 を添加配合してなるポリアセタール樹脂組成物、並びに
斯かる組成物よりなる摺動部材を提供するものである。
以下本発明の構成について詳しく説明する。
まず、本発明に用いられる（Ａ）ポリアセタール樹脂
としては、ポリアセタールホモポリマー及び主鎖の大部
分がオキシメチレン連鎖よりなるポリアセタールコポリ
マーのいずれも使用できる。また、ポリアセタールを公
知の方法で架橋或いはグラフト共重合して変性させたも
のも基体樹脂として使用でき、また重合度等も成形可能
な限り特に制限はない。
としては、ポリアセタールホモポリマー及び主鎖の大部
分がオキシメチレン連鎖よりなるポリアセタールコポリ
マーのいずれも使用できる。また、ポリアセタールを公
知の方法で架橋或いはグラフト共重合して変性させたも
のも基体樹脂として使用でき、また重合度等も成形可能
な限り特に制限はない。
次に本発明で（Ｂ）成分として用いるグラフト共重合
体とは、オレフィン系重合体（ａ）と、ビニル系重合体
もしくはエーテル系重合体（ｂ）の１種又は２種以上と
が分岐又は架橋構造的に化学結合したグラフト共重合体
である。
体とは、オレフィン系重合体（ａ）と、ビニル系重合体
もしくはエーテル系重合体（ｂ）の１種又は２種以上と
が分岐又は架橋構造的に化学結合したグラフト共重合体
である。
ここで、グラフト共重合体（Ｂ）の主鎖成分を構成す
る（ａ）のオレフィン系重合体としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等の単独重合体、及び
これらを主成分とする共重合体が挙げられる。共重合体
としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
１−ブテン共重合体及びエチレンとα・β−不飽和のグ
リシジルエステル（例えば、アクリル酸グリシジルエス
テル、メタクリル酸グリシジルエステル、エタクリル酸
グリシジルエステル等）からなる共重合体等が挙げられ
る。これらの内、ポリエチレン及びエチレンとα，β−
不飽和酸のグリシジルエステルからなる共重合体（特に
エチレングリシジルメタクリレート）が最も好ましく使
用できる。
る（ａ）のオレフィン系重合体としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等の単独重合体、及び
これらを主成分とする共重合体が挙げられる。共重合体
としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
１−ブテン共重合体及びエチレンとα・β−不飽和のグ
リシジルエステル（例えば、アクリル酸グリシジルエス
テル、メタクリル酸グリシジルエステル、エタクリル酸
グリシジルエステル等）からなる共重合体等が挙げられ
る。これらの内、ポリエチレン及びエチレンとα，β−
不飽和酸のグリシジルエステルからなる共重合体（特に
エチレングリシジルメタクリレート）が最も好ましく使
用できる。
次に、このオレフィン系重合体（ａ）とグラフト共重
合させる重合体（ｂ）としては、下記に示されるビニル
系重合体もしくはエーテル系重合体の１種又は２種以上
であり、例えばビニル系重合体として、ポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸−２エチルヘキシル、ポリスチレ
ン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体、アクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルの
共重合体、アクリル酸ブチルとスチレンの共重合体等が
挙げられる。また、エーテル系重合体としては、ポリエ
チレンオキシド、ポリトリメチレンオキシド、ポリプロ
ピレンオキシド等が挙げられる。好ましくはポリメタク
リル酸メチル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、
ポリエチレンオキシド等である。
合させる重合体（ｂ）としては、下記に示されるビニル
系重合体もしくはエーテル系重合体の１種又は２種以上
であり、例えばビニル系重合体として、ポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸−２エチルヘキシル、ポリスチレ
ン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体、アクリル酸ブチルとメタクリル酸メチルの
共重合体、アクリル酸ブチルとスチレンの共重合体等が
挙げられる。また、エーテル系重合体としては、ポリエ
チレンオキシド、ポリトリメチレンオキシド、ポリプロ
ピレンオキシド等が挙げられる。好ましくはポリメタク
リル酸メチル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、
ポリエチレンオキシド等である。
上記の如き成分よりなるグラフト共重合体（Ｂ）の
内、（ａ）ポリエチレンに、（ｂ）ポリメタクリル酸メ
チルまたはアクリロニトリル−スチレン共重合体をグラ
フト共重合させたものが特に好ましい。
内、（ａ）ポリエチレンに、（ｂ）ポリメタクリル酸メ
チルまたはアクリロニトリル−スチレン共重合体をグラ
フト共重合させたものが特に好ましい。
本発明の特徴とするグラフト共重合体（Ｂ）とは、主
鎖部分を構成する前記の（ａ）のオレフィン系重合体と
（ｂ）のビニル系重合体もしくはエーテル系の重合体が
単独で用いられるのではなく、性質の異なった（ａ）の
重合体と（ｂ）の重合体が少なくとも一点で化学結合し
た分岐又は架橋構造を有するグラフト共重合体である点
にその特徴を有し、後述の如くかかるグラフト構造を有
することによって単に（ａ）又は（ｂ）の単独配合にて
は得られない顕著な効果を得るのである。
鎖部分を構成する前記の（ａ）のオレフィン系重合体と
（ｂ）のビニル系重合体もしくはエーテル系の重合体が
単独で用いられるのではなく、性質の異なった（ａ）の
重合体と（ｂ）の重合体が少なくとも一点で化学結合し
た分岐又は架橋構造を有するグラフト共重合体である点
にその特徴を有し、後述の如くかかるグラフト構造を有
することによって単に（ａ）又は（ｂ）の単独配合にて
は得られない顕著な効果を得るのである。
かかる（ａ）セグメント及び（ｂ）セグメントよりな
るグラフト共重合体の調製法は特に限定されるものでは
ないが、通常よく知られたラジカル反応によって容易に
調製できる。例えば、重合体（ａ）と、（ｂ）を構成す
るモノマーにラジカル触媒を加えて混練してグラフト化
する方法、或いは重合体（ａ）又は（ｂ）の何れかに過
酸化物等のラジカル触媒を加えてフリーラジカルを生成
させ、これを他の成分ポリマーと溶融混練する方法等に
よってグラフト共重合体（Ｂ）が調製される。ここで
（Ｂ）成分のグラフト共重合体を構成するための（ａ）
と（ｂ）の割合は好ましくは80:20〜20:80、更に好まし
くは60:40〜40:60である。
るグラフト共重合体の調製法は特に限定されるものでは
ないが、通常よく知られたラジカル反応によって容易に
調製できる。例えば、重合体（ａ）と、（ｂ）を構成す
るモノマーにラジカル触媒を加えて混練してグラフト化
する方法、或いは重合体（ａ）又は（ｂ）の何れかに過
酸化物等のラジカル触媒を加えてフリーラジカルを生成
させ、これを他の成分ポリマーと溶融混練する方法等に
よってグラフト共重合体（Ｂ）が調製される。ここで
（Ｂ）成分のグラフト共重合体を構成するための（ａ）
と（ｂ）の割合は好ましくは80:20〜20:80、更に好まし
くは60:40〜40:60である。
また、（Ｂ）成分の（Ａ）成分100重量部に対する量
は0.5〜40重量部、好ましくは１〜30重量部である。
は0.5〜40重量部、好ましくは１〜30重量部である。
（Ｂ）成分が少なすぎると本発明の目的とする摺動特
性、特に摺動音の改良効果が得られず、多すぎると剛性
等の機械的性質を阻害するため好ましくない。
性、特に摺動音の改良効果が得られず、多すぎると剛性
等の機械的性質を阻害するため好ましくない。
次に本発明に用いられる（Ｃ）潤滑剤としては、常温
または少なくとも押出し加工温度で液状の公知の潤滑剤
がいずれも使用できる。例えば、スピンドル油、冷凍機
油、タービン油、マシン油、シリンダー油、ギヤ油、パ
ラフィン系オイル等の鉱油；流動パラフィン、パラフィ
ンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素；ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
アラキジン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪酸；ヘキ
シルアルコール、オクチルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、グリ
コール類、グリセリン、ポリグリセロール、ペンタエリ
スリトール等のアルコール；及び前記脂肪酸とアルコー
ルからなるステアリルステアレート、ベヘニルベヘネー
ト、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエ
リスリトールテトラステアレート、グリセリンモノステ
アレート、グリセリンモノベヘネート等の脂肪酸エステ
ル；ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルア
ミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステ
アロアミド等の脂肪酸アミド；ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の
金属石鹸；モンタンロウ等の天然ワックス；各種シリコ
ーンオイル等が広範囲に使用できる。
または少なくとも押出し加工温度で液状の公知の潤滑剤
がいずれも使用できる。例えば、スピンドル油、冷凍機
油、タービン油、マシン油、シリンダー油、ギヤ油、パ
ラフィン系オイル等の鉱油；流動パラフィン、パラフィ
ンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素；ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
アラキジン酸、ベヘン酸、モンタン酸等の脂肪酸；ヘキ
シルアルコール、オクチルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、グリ
コール類、グリセリン、ポリグリセロール、ペンタエリ
スリトール等のアルコール；及び前記脂肪酸とアルコー
ルからなるステアリルステアレート、ベヘニルベヘネー
ト、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエ
リスリトールテトラステアレート、グリセリンモノステ
アレート、グリセリンモノベヘネート等の脂肪酸エステ
ル；ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルア
ミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステ
アロアミド等の脂肪酸アミド；ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の
金属石鹸；モンタンロウ等の天然ワックス；各種シリコ
ーンオイル等が広範囲に使用できる。
本発明においては、これらの潤滑剤から選ばれた１種
または２種以上が用いられる。かかる潤滑剤の内、取り
扱いの容易さ、加工性、摩擦・摩耗特性、機械的性質等
総合的にみるとパラフィン系オイル、脂肪酸、脂肪酸エ
ステル、シリコーンオイルが好ましく、特に好ましく
は、全炭素数が20以上の脂肪酸エステル又はシリコーン
オイルが用いられる。
または２種以上が用いられる。かかる潤滑剤の内、取り
扱いの容易さ、加工性、摩擦・摩耗特性、機械的性質等
総合的にみるとパラフィン系オイル、脂肪酸、脂肪酸エ
ステル、シリコーンオイルが好ましく、特に好ましく
は、全炭素数が20以上の脂肪酸エステル又はシリコーン
オイルが用いられる。
本発明においてかかる潤滑剤の添加量は、ポリアセタ
ール樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部である。0.
1重量部より少ない量では、摺動性改良効果は期待でき
ず、又逆に20重量部より多い量では基体であるポリアセ
タール樹脂と性質が大巾に損なわれる場合がある。好ま
しくは、0.5〜10重量部が配合される。
ール樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部である。0.
1重量部より少ない量では、摺動性改良効果は期待でき
ず、又逆に20重量部より多い量では基体であるポリアセ
タール樹脂と性質が大巾に損なわれる場合がある。好ま
しくは、0.5〜10重量部が配合される。
ポリアセタール樹脂（Ａ）にグラフト共重合体（Ｂ）
及び潤滑剤（Ｃ）の添加併用の効果は、一般の摺動部材
に於ける、摩擦・摩耗特性の大幅な改善にある。しかし
ながら、（Ｂ）成分及び（Ｃ）成分の併用は、前述の如
く、表面硬度の低下により、特殊な摺動部材への適応性
に限界を有し、又、切削加工性に問題がある。又、グラ
フト共重合体（Ｂ）とある種の潤滑剤との併用系、特に
潤滑剤を多く使用する場合、成形条件あるいは成形品の
形状によっては成形品の一部に表面剥離が発生し易い欠
点があることが判明した。
及び潤滑剤（Ｃ）の添加併用の効果は、一般の摺動部材
に於ける、摩擦・摩耗特性の大幅な改善にある。しかし
ながら、（Ｂ）成分及び（Ｃ）成分の併用は、前述の如
く、表面硬度の低下により、特殊な摺動部材への適応性
に限界を有し、又、切削加工性に問題がある。又、グラ
フト共重合体（Ｂ）とある種の潤滑剤との併用系、特に
潤滑剤を多く使用する場合、成形条件あるいは成形品の
形状によっては成形品の一部に表面剥離が発生し易い欠
点があることが判明した。
そこで、本発明組成物は、上記（Ａ），（Ｂ），
（Ｃ）成分に更に（Ｄ）特定粒径の無機粉末を添加配合
することを特徴とするものであり、かかる（Ａ），
（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ）の４成分を配合することによ
り、前述の欠点が大巾に改善され、優れた摺動特性、成
形加工性、切削性、実用性を有する、バランスのとれた
摺動部材に好適な組成物が得られることを見出したので
ある。かかる目的で用いられる無機粉末（Ｄ）は平均粒
径が50μ以下で、かつ粒径が100μ以下のものの比率が9
5％以上であるものが用いられる。好ましくは、平均粒
径が30μ以下で、かつ粒径が50μ以下のものの比率が90
％以上であるもの、特に好ましくは平均粒径が10μ以下
のものである。
（Ｃ）成分に更に（Ｄ）特定粒径の無機粉末を添加配合
することを特徴とするものであり、かかる（Ａ），
（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ）の４成分を配合することによ
り、前述の欠点が大巾に改善され、優れた摺動特性、成
形加工性、切削性、実用性を有する、バランスのとれた
摺動部材に好適な組成物が得られることを見出したので
ある。かかる目的で用いられる無機粉末（Ｄ）は平均粒
径が50μ以下で、かつ粒径が100μ以下のものの比率が9
5％以上であるものが用いられる。好ましくは、平均粒
径が30μ以下で、かつ粒径が50μ以下のものの比率が90
％以上であるもの、特に好ましくは平均粒径が10μ以下
のものである。
無機粉末は粒径が大きくなるに伴い、成形品表面に凹
凸を形成し、いわゆる表面粗さの増大により、摺動する
相手材を損傷する。
凸を形成し、いわゆる表面粗さの増大により、摺動する
相手材を損傷する。
また、使用する無機粉末の種類については、特に限定
されるものではないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、タルク、シリカ、クレー、カオリン、けい藻土、
パーライト、ベントナイト、長石、カーボン、ホワイト
カーボン等が挙げられ、特に、炭酸カルシウム、タル
ク、シリカ、クレー、マイカ及びカーボンから選ばれた
１種以上を用いるのが好ましい。
されるものではないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、タルク、シリカ、クレー、カオリン、けい藻土、
パーライト、ベントナイト、長石、カーボン、ホワイト
カーボン等が挙げられ、特に、炭酸カルシウム、タル
ク、シリカ、クレー、マイカ及びカーボンから選ばれた
１種以上を用いるのが好ましい。
本発明において、無機粉末（Ｄ）の添加量は、ポリア
セタール樹脂100重量部に対して、0.5〜30重量部であ
る。これより少ない量では、表面硬度及び切削加工性へ
の改善効果が認められず、又これより多い量では、摺動
性の悪化、成形品表面荒れによる相手材の損傷を招く場
合がある。
セタール樹脂100重量部に対して、0.5〜30重量部であ
る。これより少ない量では、表面硬度及び切削加工性へ
の改善効果が認められず、又これより多い量では、摺動
性の悪化、成形品表面荒れによる相手材の損傷を招く場
合がある。
本発明の特徴及び効果は、前述した如く、ポリアセタ
ール樹脂（Ａ）に特定のグラフト共重合体（Ｂ）、潤滑
剤（Ｃ）及び特定の無機粉末（Ｄ）を添加併用すること
により摩擦・摩耗特性、成形性、成形品表面性（硬度・
剥離）及び切削加工性等全般にわたってバランスのとれ
た優れた性能を有するポリアセタール樹脂が得られるこ
とにある。
ール樹脂（Ａ）に特定のグラフト共重合体（Ｂ）、潤滑
剤（Ｃ）及び特定の無機粉末（Ｄ）を添加併用すること
により摩擦・摩耗特性、成形性、成形品表面性（硬度・
剥離）及び切削加工性等全般にわたってバランスのとれ
た優れた性能を有するポリアセタール樹脂が得られるこ
とにある。
一般に無機物剛体の添加は摩擦・摩耗等の摺動特性を
害することが多いが、本発明の如き粒子径よりなる粒状
物、特に炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、マ
イカ及びカーボンよりなる微細な粒状物は意外にもかか
る欠点がないのみならず、前記の如き（Ｂ）成分、
（Ｃ）成分併用による問題点が大巾に改善されるのであ
る。一般に摺動部材に求められる性能は勿論のこと、例
えばVTR、8mmビデオ等のテープ走行部品に必要な特殊な
摺動特性や、成形品を規定の寸法、形状に仕上げる工程
での切削加工性等においても優れた効果を示し、テープ
走行用のガイドローラー、ポール等の摺動部品に好適な
組成物を提供し得るのである。
害することが多いが、本発明の如き粒子径よりなる粒状
物、特に炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、マ
イカ及びカーボンよりなる微細な粒状物は意外にもかか
る欠点がないのみならず、前記の如き（Ｂ）成分、
（Ｃ）成分併用による問題点が大巾に改善されるのであ
る。一般に摺動部材に求められる性能は勿論のこと、例
えばVTR、8mmビデオ等のテープ走行部品に必要な特殊な
摺動特性や、成形品を規定の寸法、形状に仕上げる工程
での切削加工性等においても優れた効果を示し、テープ
走行用のガイドローラー、ポール等の摺動部品に好適な
組成物を提供し得るのである。
本発明の組成物は、更に公知の各種安定剤を添加して
安定性を補強することができる。また、目的とする用途
に応じてその物性を改善するために、更に公知の各種の
添加剤を配合し得る。
安定性を補強することができる。また、目的とする用途
に応じてその物性を改善するために、更に公知の各種の
添加剤を配合し得る。
添加剤の例を示せば、各種の着色剤、離型剤（前記の
潤滑剤以外）、核剤、帯電防止剤、その他の界面活性
剤、異種ポリマー（前記のグラフト共重合体以外）等で
ある。
潤滑剤以外）、核剤、帯電防止剤、その他の界面活性
剤、異種ポリマー（前記のグラフト共重合体以外）等で
ある。
また、本発明の目的とする組成物の性能を大幅に低下
させない範囲内であれば、無機・有機・金属等の繊維
状、板状のフィラー或いは他の粉粒状の充填剤を１種又
は２種以上混合使用することもできる。
させない範囲内であれば、無機・有機・金属等の繊維
状、板状のフィラー或いは他の粉粒状の充填剤を１種又
は２種以上混合使用することもできる。
次に本発明の組成物又は成形品の調製は、従来の樹脂
組成物調製法として一般に用いられる公知の方法により
容易に調製される。例えば、各成分を混合した後、一軸
又は二軸の押出機により練込み押出ししてペレットを調
製し、しかる後、成形する方法、一旦組成の異なるペレ
ット（マスターバッチ）を調製し、そのペレットを所定
量混合（稀釈）して成形に供し、成形後に目的組成の成
形品を得る方法等、何れも使用できる。
組成物調製法として一般に用いられる公知の方法により
容易に調製される。例えば、各成分を混合した後、一軸
又は二軸の押出機により練込み押出ししてペレットを調
製し、しかる後、成形する方法、一旦組成の異なるペレ
ット（マスターバッチ）を調製し、そのペレットを所定
量混合（稀釈）して成形に供し、成形後に目的組成の成
形品を得る方法等、何れも使用できる。
又、斯かる組成物の調製において、基体であるポリア
セタール樹脂の一部又は前部を粉砕し、これとその他の
成分を混合した後、押出等を行うことは添加物の分散性
を良くする上で好ましい方法である。
セタール樹脂の一部又は前部を粉砕し、これとその他の
成分を混合した後、押出等を行うことは添加物の分散性
を良くする上で好ましい方法である。
又、潤滑剤（Ｃ）特に液体状のものを用いる場合は、
予め潤滑剤をグラフト共重合体（Ｂ）と混合し、含浸さ
せた後、これをポリアセタール樹脂と混練し、押出等を
行う方法も組成物の調製を容易にし、加工性及び摺動性
改善の点で好ましい方法である。
予め潤滑剤をグラフト共重合体（Ｂ）と混合し、含浸さ
せた後、これをポリアセタール樹脂と混練し、押出等を
行う方法も組成物の調製を容易にし、加工性及び摺動性
改善の点で好ましい方法である。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例１〜15及び比較例１〜14 表１の如く、（Ａ）成分としてポリアセタール樹脂
（ポリプラスチックス（株）製、商品名ジュラコン）、
（Ｂ）成分として各種グラフト共重合体、（Ｃ）成分と
して各種潤滑剤及び（Ｄ）成分として各種無機粉末を表
１に示す割合で混合した後、二軸押出機により溶融混練
し、ペレット状の組成物を調製した。次いでこのペレッ
トを用いて射出成形により試験片を作成し、評価を行っ
た。結果を表１に示す。
（ポリプラスチックス（株）製、商品名ジュラコン）、
（Ｂ）成分として各種グラフト共重合体、（Ｃ）成分と
して各種潤滑剤及び（Ｄ）成分として各種無機粉末を表
１に示す割合で混合した後、二軸押出機により溶融混練
し、ペレット状の組成物を調製した。次いでこのペレッ
トを用いて射出成形により試験片を作成し、評価を行っ
た。結果を表１に示す。
又、比較の為、表２の如く、グラフト共重合体
（Ｂ）、潤滑剤（Ｃ）及び無機粉末（Ｄ）の内、いずれ
か１成分、あるいは２成分を配合しない組成物、（Ｄ）
成分として粒径の大きな無機粉末を使用したもの等につ
いても同様にして評価した。結果を併せて表２に示す。
（Ｂ）、潤滑剤（Ｃ）及び無機粉末（Ｄ）の内、いずれ
か１成分、あるいは２成分を配合しない組成物、（Ｄ）
成分として粒径の大きな無機粉末を使用したもの等につ
いても同様にして評価した。結果を併せて表２に示す。
尚、評価項目及び評価方法は下記の通りである。
・成形品表面状態； 評価用試験片（50mm×50mm×1mm:センターピンゲート
方式）を下記２種類の成形条件にて成形して、その表面
（特にゲート付近）の剥離状況を５段階で評価した。
方式）を下記２種類の成形条件にて成形して、その表面
（特にゲート付近）の剥離状況を５段階で評価した。
・切削性 図１に示すガイドローラーを作成し、140℃×３時間
エージングを行い、ガイドローラーの内面摺動部を精密
施盤で切削してその内面を電子顕微鏡（×2000）で観察
して内面の状態（ささくれ、毛羽立ち）を５段階で評価
した。
エージングを行い、ガイドローラーの内面摺動部を精密
施盤で切削してその内面を電子顕微鏡（×2000）で観察
して内面の状態（ささくれ、毛羽立ち）を５段階で評価
した。
・ビッカース硬度 摩擦・摩耗試験用成形品（内径20mm、外径25.6mmの円
筒状成形品）の摩擦面の表面硬度を松沢精機（株）製マ
イクロビッカース硬度計により測定した。数値は大きい
程、成形品が硬いことを示している。
筒状成形品）の摩擦面の表面硬度を松沢精機（株）製マ
イクロビッカース硬度計により測定した。数値は大きい
程、成形品が硬いことを示している。
・摩擦係数、比摩耗量； 鈴木式摩擦・摩耗試験機を用い、加圧下（0.9kg/c
m2）、線速度180mm/sec、接触面積2.0cm2で、相手材を
一般のポリアセタール樹脂（ポリプラスチックス（株）
製、商品名ジュラコンM90−02）とし、動摩擦係数、比
摩耗量を測定した。
m2）、線速度180mm/sec、接触面積2.0cm2で、相手材を
一般のポリアセタール樹脂（ポリプラスチックス（株）
製、商品名ジュラコンM90−02）とし、動摩擦係数、比
摩耗量を測定した。
尚、ここで（Ｂ）成分及びその構成成分として用いた
物質は次の通りであり、表１、表２においては略号で表
示した。
物質は次の通りであり、表１、表２においては略号で表
示した。
（ａ）PE:ポリエチレン （ａ）E/GMF:エチレン−グリシジルメタクリレート（8
5:15）共重合体 （ｂ）PMMA:ポリメタクリル酸メチル （ｂ）AN/S:アクリロニトリル−スチレン共重合体 （Ｂ）PE−ｇ−PMMA: PE（50）とPMMF（50）とのグラフト共重合体 （Ｂ）PE−ｇ−AN/S: PE（50）とAN/S（50）とのグラフト共重合体 （Ｂ）E/GMA−ｇ−PMMA: E/GMF（70）とPMMF（30）とのグラフト共重合体 〔発明の効果〕 以上の説明及び実施例により明らかなように、ポリア
セタール樹脂（Ａ）に特定のグラフト共重合体（Ｂ）、
潤滑剤（Ｃ）及び特定の無機粉末（Ｄ）を配合してなる
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、単にグラフト共
重合体及び潤滑剤を配合してなるものに較べて、摺動
（摩耗）性能が優れる上に、表面硬度、切削加工性が飛
躍的に改善され、更には、射出成形品表面の表層剥離が
無く、摺動部材用としてより好ましいものである。
5:15）共重合体 （ｂ）PMMA:ポリメタクリル酸メチル （ｂ）AN/S:アクリロニトリル−スチレン共重合体 （Ｂ）PE−ｇ−PMMA: PE（50）とPMMF（50）とのグラフト共重合体 （Ｂ）PE−ｇ−AN/S: PE（50）とAN/S（50）とのグラフト共重合体 （Ｂ）E/GMA−ｇ−PMMA: E/GMF（70）とPMMF（30）とのグラフト共重合体 〔発明の効果〕 以上の説明及び実施例により明らかなように、ポリア
セタール樹脂（Ａ）に特定のグラフト共重合体（Ｂ）、
潤滑剤（Ｃ）及び特定の無機粉末（Ｄ）を配合してなる
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、単にグラフト共
重合体及び潤滑剤を配合してなるものに較べて、摺動
（摩耗）性能が優れる上に、表面硬度、切削加工性が飛
躍的に改善され、更には、射出成形品表面の表層剥離が
無く、摺動部材用としてより好ましいものである。
また、本発明の組成物は、従来よりとかくこの種の材
料の問題となっていた押出、成形加工上の難点もなく、
しかも成分の分離、しみ出し等も特に認められない。
料の問題となっていた押出、成形加工上の難点もなく、
しかも成分の分離、しみ出し等も特に認められない。
本発明の摺動部材組成物は、上記の如き摺動材として
優れた性質を有するが故に、オーディオ、ビデオ関係部
品、例えばVTR、８ミリビデオ等のギヤ、カム、レバ
ー、ガイドローラー、ガイドポール等の摺動部材に好適
である。この他、繊維機械、カメラ、ラジオ、ファクシ
ミリ、コンピューター等の各種のOA機器等の機構部品等
にも好適に用いられる。
優れた性質を有するが故に、オーディオ、ビデオ関係部
品、例えばVTR、８ミリビデオ等のギヤ、カム、レバ
ー、ガイドローラー、ガイドポール等の摺動部材に好適
である。この他、繊維機械、カメラ、ラジオ、ファクシ
ミリ、コンピューター等の各種のOA機器等の機構部品等
にも好適に用いられる。
図１（Ａ），（Ｂ）は切削性評価に用いたガイドローラ
ーの側面図及び平面図である。
ーの側面図及び平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−47968（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−175069（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−284254（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−149650（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−28236（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 59/00 - 59/04 C08L 51/00 - 51/10 C08K 3/00 - 13/08
Claims (6)
- 【請求項１】（Ａ）ポリアセタール樹脂100重量部に （Ｂ）オレフィン系重合体（ａ）と、ビニル系重合体も
しくはエーテル系重合体（ｂ）の１種又は２種以上と
が、分枝又は架橋構造的に化学結合したグラフト共重合
体（但し、（ａ）と（ｂ）の重量比率は80:20〜20:80で
ある）0.5〜40重量部と （Ｃ）潤滑剤0.1〜20重量部及び （Ｄ）平均粒径が50μ以下でかつ粒径が100μ以下のも
のの比率が95％以上である無機粉末0.5〜30重量部 を添加配合してなるポリアセタール樹脂組成物。 - 【請求項２】（Ｂ）成分のグラフト共重合体が、（ａ）
ポリエチレンに（ｂ）ポリメタクリル酸メチル又はアク
リロニトリル−スチレン共重合体をグラフト共重合させ
たものである請求項１記載のポリアセタール樹脂組成
物。 - 【請求項３】（Ｄ）成分の無機粉末が炭酸カルシウム、
タルク、シリカ、クレー、マイカ及びカーボンからなる
群より選択される１種以上である請求項１記載のポリア
セタール樹脂組成物。 - 【請求項４】（Ｄ）成分の無機粉末の平均粒径が10μ以
下である請求項１又は３記載のポリアセタール樹脂組成
物。 - 【請求項５】（Ｃ）成分の潤滑剤がパラフィン系オイ
ル、脂肪酸、脂肪酸エステル及びシリコーンオイルから
なる群より選択される１種以上である請求項１記載のポ
リアセタール樹脂組成物。 - 【請求項６】請求項１〜５の何れか１項記載のポリアセ
タール樹脂組成物よりなる摺動部材。
Priority Applications (11)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1248809A JP3043344B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | ポリアセタール樹脂組成物及び摺動部材 |
| CA002026072A CA2026072C (en) | 1989-09-25 | 1990-09-24 | Polyacetal resin composition and sliding member |
| AT90310450T ATE112583T1 (de) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | Reibungsarme und verschleissfeste formmasse aus polyacetalharz und aus diesem material hergestellte gleitkörper. |
| CN90108565A CN1025862C (zh) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | 聚缩醛树脂组合物及其应用 |
| ES90310450T ES2062396T3 (es) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | Composiciones de moldeo de poliacetal anti-friccion y resistentes al desgaste, y miembros de deslizamiento moldeados formados a partir de ellas. |
| EP90310450A EP0420564B1 (en) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | Anti-friction and wear-resistant polyacetal molding compositions, and molded sliding members formed thereof |
| DK90310450.3T DK0420564T3 (da) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | Anti-friktions- og slid-bestandige polyacetal støbesammensætninger og støbte glideelementer fremstillet deraf |
| DE69013110T DE69013110T2 (de) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | Reibungsarme und verschleissfeste Formmasse aus Polyacetalharz und aus diesem Material hergestellte Gleitkörper. |
| KR1019900015214A KR940001168B1 (ko) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | 폴리아세탈 수지 조성물과 접동부재 |
| BR909004795A BR9004795A (pt) | 1989-09-25 | 1990-09-25 | Composicao de resina de poliacetal e elemento deslizante moldado |
| US07/847,885 US5173532A (en) | 1989-09-25 | 1992-03-10 | Anti-friction and wear-resistant polyacetal molding compositions, and molded sliding members formed thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1248809A JP3043344B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | ポリアセタール樹脂組成物及び摺動部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03111446A JPH03111446A (ja) | 1991-05-13 |
| JP3043344B2 true JP3043344B2 (ja) | 2000-05-22 |
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ID=17183732
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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| BR (1) | BR9004795A (ja) |
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| DE (1) | DE69013110T2 (ja) |
| DK (1) | DK0420564T3 (ja) |
| ES (1) | ES2062396T3 (ja) |
Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
| JP2011234839A (ja) * | 2010-05-07 | 2011-11-24 | Dentasu:Kk | 歯科技工用作業模型 |
| JP2012136656A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Polyplastics Co | ポリアセタール樹脂組成物 |
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| TW245733B (ja) * | 1991-11-21 | 1995-04-21 | Du Pont | |
| ATE165388T1 (de) * | 1993-03-22 | 1998-05-15 | Du Pont | Verschleissfeste polyacetalzusammensetzungen |
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| CN100419008C (zh) * | 2003-06-20 | 2008-09-17 | 纳幕尔杜邦公司 | 用于电镀的改性聚缩醛 |
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