JP3164718B2 - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた摩擦・摩耗特性
を有し、かつ初期摺動トルクが低く、軽負荷状態での間
欠摺動で安定した特性を有するポリアセタール樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂は、バランスのとれた機械的性質を有し、
耐摩擦・摩耗特性、耐薬品性、耐熱性、電気特性等に優
れるため、自動車、電気・電子製品等の分野で広く利用
されている。しかし、かかる分野における要求特性は次
第に高度化しつつあり、その一例として一般物性と共に
摺動特性の一層の向上が望まれている。かかる摺動特性
とは、摩擦係数、比摩耗量、摺動騒音(きしみ音)は勿
論であるが、これらの他に摺動スタート時の初期摩擦ト
ルク(初期摩擦係数)の低いことが取り上げられてい
る。初期摩擦トルクの低さは、間欠摺動が生じる実用部
品においては重要な特性であり、スイッチ、カム機構、
スライダー等、キーボーやVTR(ビデオテープレコー
ダー)、オーディオ等の広い分野で要求されている。斯
かる摺動特性を改善する目的で、ポリアセタール樹脂に
フッ素樹脂やポリオレフィン系の樹脂の添加、また脂肪
酸、脂肪酸エステル、各種合成潤滑油などの摺動改良剤
の添加が行われている。ところが、フッ素樹脂やポリオ
レフィン系樹脂の添加は、初期特性を含む摺動特性をあ
る程度改善するが、これらの樹脂はポリアセタール樹脂
との相溶性に乏しいため、成形品表面に剥離を生じさせ
たり、成形金型に析出物を発生させ易い。また、ポリア
セタール樹脂表面の十分な改質には、かかる樹脂の多量
添加が必要となり、この場合、ポリアセタール樹脂が本
来有する物性が大幅に低下するという問題が生じる。ま
た、潤滑油の単独添加は、摩擦係数や比摩耗量の低減に
はある程度の効果があるが、初期摩擦トルクの改善には
不十分であり、更に押出加工時の困難さ、或いは使用時
の滲み出し等の種々の難点がある。また、従来、エンジ
ニアリングプラスチックの滑剤として使用されている固
体エステルは、摺動の進行に従う融解現象により、軽負
荷での摺動では、初期摺動トルクと安定走行トルクの変
化が大きく、初期動作の不良を生じる場合がある。更
に、従来一般的に使用されている液状の合成潤滑油の添
加は、樹脂スキン層の剥離、成形性の悪化等の不具合の
ため、実使用に耐えない。斯かる如く、従来技術では、
初期摺動トルク、摺動特性、成形加工性、その他の実用
性のすべてを満たすことができず、これらの諸性質をバ
ランス良く有する材料が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは良好な一般
物性を有するとともに、特に優れた摺動特性を持つポリ
アセタール樹脂組成物の開発について鋭意検討を重ねた
結果、ポリアセタール樹脂に特定のオレフィン系共重合
体と特定の分岐状エステルオイルを配合することによ
り、初期摺動トルクが著しく改善され、摩擦・摩耗特
性、摺動騒音(きしみ音) 及び加工性その他の一般物性
に優れたポリアセタール樹脂組成物が得られることを見
出し、本発明に到達した。即ち本発明は、 (A) ポリアセタール樹脂 100重量部に (B) (b-1) オレフィン系重合体と、(b-2) 少なくとも一
種のビニル系重合体から得られるグラフトもしくはブロ
ック共重合体 0.5〜40重量部、及び (C) 分岐鎖を少なくとも一つ有する炭素数16以上の脂肪
酸及び/又は分岐鎖を少なくとも一つ有する炭素数16以
上のアルコールより得られる脂肪酸エステルからなる
岐状エステルオイル0.1 〜15重量部を含有せしめてなる
ポリアセタール樹脂組成物を提供するものである。
【0004】以下本発明の構成について詳しく説明す
る。まず、本発明に用いられる(A) ポリアセタール樹脂
としては、ポリアセタールホモポリマー及び主鎖の大部
分がオキシメチレン連鎖よりなるポリアセタールコポリ
マーのいずれも使用できる。また、ポリアセタールを公
知の方法で架橋或いはグラフト共重合して変性させたも
のも基体樹脂として使用でき、また重合度等も成形可能
な限り特に制限はない。
【0005】次に本発明で(B) 成分として用いるグラフ
トもしくはブロック共重合体とは、(b-1) オレフィン系
重合体と、(b-2) 少なくとも一種のビニル系重合体から
得られ、オレフィン系重合体と、ビニル系重合体とが、
分岐又は架橋構造的に化学結合したグラフトもしくはブ
ロック共重合体である。ここで、(B) 成分の主鎖部分を
構成する(b-1) オレフィン系重合体の具体例としては、
低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、線状低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリα−オレフ
ィンの単独重合体、ポリブタジエンの水添物、及びこれ
らを主成分とする共重合体が挙げられる。共重合体とし
ては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−
ブテン共重合体等が挙げられる。これらの内、各種のポ
リエチレン、ポリプロピレン及びエチレン・プロピレン
共重合体が特に好ましく使用できる。次に、このオレフ
ィン系重合体(b-1) とグラフトもしくはブロック共重合
させるビニル系重合体(b-2) としては、ポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸−2エチル
ヘキシル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、アクリル酸ブチルと
メタクリル酸メチルの共重合体、アクリル酸ブチルとス
チレンの共重合体等が挙げられる。特に好ましくはポリ
メタクリル酸メチル、アクリロニトリル−スチレン共重
合体及びポリスチレン等である。本発明の特徴とするグ
ラフトもしくはブロック共重合体(B) とは、主鎖部分を
構成する前記の(b-1) オレフィン系重合体と、(b-2) ビ
ニル系重合体が、単独で用いられるのではなく、性質の
異なった(b-1) の重合体と(b-2) の重合体が少なくとも
一点で化学結合した連鎖、分岐又は架橋構造を有するグ
ラフトもしくはブロック共重合体である点にその特徴を
有し、後述の如くかかるグラフトもしくはブロック構造
を有することによって単に(b-1) 又は(b-2) の単独配合
にては得られない顕著な効果が得られるのである。かか
る(b-1) セグメント及び(b-2) セグメントよりなるグラ
フトもしくはブロック共重合体の調製法は特に限定され
るものではないが、通常よく知られたラジカル反応によ
って容易に調製できる。例えば、重合体(b-1) と(b-2)
にラジカル触媒を加えて溶融混練する方法、或いは重合
体(b-1) 又は(b-2) の何れかに過酸化物等によりフリー
ラジカルを生成させ、これを他の成分ポリマーと溶融混
練する方法等によって調製される。更にスチレンブタジ
エンゴムの水添等の方法によってもグラフトもしくはブ
ロック共重合体(B) が調製される。ここで(B) 成分のグ
ラフトもしくはブロック共重合体を構成するための(b-
1) と(b-2) の割合は95:5〜40:60が適当である。9
5:5の割合を越えて(b-1) 成分が(b-2) 成分より多く
なると、ポリオレフィン成分のポリアセタールからの分
離が顕著になり、剥離、摩耗特性が悪化する。また、4
0:60の割合を越えて(b-1) 成分が(b-2) 成分より少な
くなると、ポリオレフィン成分によるポリアセタール表
面の改質効果が不十分となり、摩擦係数に対する改善効
果が発揮されない。上記した(B) グラフトもしくはブロ
ック共重合体としては、市場から入手することも可能
で、例えば日本油脂(株)製モディパーA1400、A120
0、A1100(商品名)等として市販されている。また、
(B) 成分は、(A) 成分 100重量部に対して、 0.5〜40重
量部配合するのが好ましく、より好ましくは1〜30重量
部である。(B) 成分が少なすぎると本発明の目的とする
摺動特性、成形性の改良効果が得られず、多すぎると表
面剥離が発生し、成形品外観を悪化させるため好ましく
ない。
【0006】次に本発明で(C) 成分として用いられる分
岐状エステルオイルとは、その分子内に少なくとも一つ
の分岐鎖を有する脂肪酸及び/又は少なくとも一つの分
岐鎖を有するアルコールから得られる脂肪酸エステルで
ある。かかる分岐状エステルオイルを構成する分岐鎖を
有する脂肪酸の例としては、イソ酸やアンテイソ酸等が
代表例として挙げられるが、この限りではなく、いずれ
の分岐脂肪酸もエステルオイルの構成成分として使用で
きる。かかる分岐脂肪酸の例としては、炭素数16以上の
ものが好ましく、具体的にはイソステアリン酸、イソパ
ルミチン酸等が挙げられる。又、分岐鎖を有するアルコ
ールとしては、炭素数16以上のものが好ましく、具体的
はヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアル
コール、イソステアリルアルコール等が例として挙げら
れるが、この限りではなく、いずれの分岐もしくは不飽
和アルコールも炭素数16以上のものが好ましく、エステ
ルオイルの構成成分として使用できる。上記分岐鎖を有
する脂肪酸と結合して分岐状エステルオイルを構成する
アルコールとしては、ミリスチルアルコール、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール
等の直鎖脂肪族アルコール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール等の多価アルコール、及び上記の分
岐鎖を有するアルコール等が例として挙げられる。又、
上記の分岐鎖を有するアルコールと結合して分岐状エス
テルオイルを構成する脂肪酸としては、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、ペヘニン酸等の直鎖脂肪
酸、クエン酸、フタル酸、アジピン酸、トリメリット酸
等の二塩基酸、及び上記の分岐鎖を有する脂肪酸等が例
として挙げられる。かかる分岐状エステルオイルの配合
により、いずれも良好な摺動特性が得られるが、融点40
℃未満のオイルの使用が好ましく、特に融点が25℃以下
の液状エステルオイルの使用が好ましい。更に、長期摺
動安定性、押出性、成形性などの加工性等の点から、か
かる分岐状エステルオイルとしては、分岐飽和脂肪酸と
多価アルコールとからなるエステルであることが好まし
く、特に好ましくはイソステアリン酸と、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパ
ン及びペンタエリスリトールの群から選ばれる1種以上
の多価アルコールとの部分エステル(分子中に未反応OH
基を1個以上有する)が特に好ましい。かかる分岐状エ
ステルオイル(C) は、(A) 成分 100重量部に対して、
0.1〜15重量部配合され、良好な特性を現す。配合量が
0.1 重量部より少ないと摺動特性の改善効果が不十分で
あり、又、15重量部を越えて配合すると、摩耗特性、表
面外観が極端に悪化し、好ましくない。より好ましくは
0.5 〜10重量部の範囲である。
【0007】(B) 成分のオレフィン系共重合体と(C) 成
分の分岐状エステルオイルとの配合比については特に限
定はないが、成形品表面状態、摩擦摩耗特性から、(B)
/(C) =1〜50の範囲が好ましい。従来、エステルオイ
ルを配合した場合、そのシミ出しの容易さから、摺動特
性が持続しない問題、又、押出、成形加工時の高温度環
境でエステル自体が揮発逸散し、充分に配合でない問題
があった。本発明においては、オレフィン系共重合体
(B) と分岐状エステルオイル(C) を同時に配合すること
により、かかる問題点が解決された。更に、特殊なオレ
フィン系共重合体の使用により、分岐状エステルオイル
によるポリオレフィン成分の剥離、摩耗の悪化の生じな
い、良好な摩擦摩耗特性を有するポリアセタール樹脂組
成物の発明に到ったのである。
【0008】本発明の組成物は、更に公知の各種安定剤
を添加して安定性を補強することができる。また、本発
明の効果に影響を及ぼさない範囲で、目的とする用途に
応じてその物性を改善するために、更に公知の各種の添
加剤を配合し得る。添加剤の例を示せば、各種の着色
剤、離型剤(前記の潤滑剤以外)、核剤、帯電防止剤、
その他の界面活性剤、異種ポリマー等である。また、本
発明の目的とする組成物の性能を大幅に低下させない範
囲内であれば、無機・有機・金属等の繊維状、粉粒状、
板状の充填剤を1種又は2種混合使用することもでき
る。次に本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成物調
製法として一般に用いられる公知の方法により容易に調
製される。例えば、各成分を混合した後、一軸又は二軸
の押出機により練込み押出ししてペレットを調製する方
法、一旦組成の異なるペレット(マスターバッチ)を調
製し、そのペレットを所定量混合(稀釈)する方法等、
何れも使用できる。また、斯かる組成物の調製におい
て、基体であるポリアセタール樹脂(A) の一部又は全部
を粉砕し、これとその他の成分を混合した後、押出等を
行うことは添加物の分散性を良くする上で好ましい方法
である。本発明の樹脂組成物は、目的に応じ射出成形、
押出成形及びこれらを切削加工して、各種成形品、特に
摺動特性の優れた各種摺動部品とすることができる。
【0009】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜10及び比較例1〜8 表1に示す如く、(A) 成分としてポリアセタール樹脂
(ポリプラスチックス(株)製、商品名ジュラコン)、
(B) 成分として各種オレフィン系共重合体及び(C) 成分
として各種分岐状エステルを表1に示す割合で混合した
後、二軸押出機により溶融混練し、ペレット状の組成物
を調製した。次いでこのペレットを用いて射出成形によ
り試験片を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
また比較のため、(B) 成分又は(C) 成分を配合しない場
合、(B) 成分及び(C)成分を表2に示す配合量で使用し
た場合、(C) 成分として本発明規定以外のものを使用し
た場合等についても同様に評価した。結果を表2に示
す。
【0010】尚、評価項目及び評価方法は下記の通りで
ある。 ・成形品表面状態;評価用試験片(50mm×50mm×1mm:
センターピンゲート方式) を成形して、その表面の剥離
状況を5段階で評価した。 ・摺動特性; 軽負荷初期摺動特性 鈴木式摩擦・摩耗試験機(接触面積2.0cm2)を用い、加
圧下(0.1kg/cm2) 、線速度2mm/sec、5分間の摺動条件
で、対ポリアセタール樹脂(ポリプラスチックス(株)
製、商品名ジュラコンM90-44)との、10sec までの摩擦
係数の最大値(μ1)と5min 走行時の摩擦係数(μ
2)を測定した。μ1−μ2の値が小さい程、初期摩擦
トルクが小さく好ましい。 長期摺動安定性(対ポリアセタール樹脂) 鈴木式摩擦・摩耗試験機(接触面積2.0cm2)を用い、加
圧下(0.6kg/cm2) 、線速度 150mm/sec、24時間の走行条
件で、対ポリアセタール樹脂(ポリプラスチックス
(株)製、商品名ジュラコンM90-44)との動摩擦係数、
比摩耗量を測定した。
【0011】尚、ここで(B) 成分及びその構成成分(b-
1) 、(b-2) として用いた物質は次の通りであり、表1
〜表2においては略号で表示した。 (b-1) PE:低密度ポリエチレン PP:ポリプロピレン (b-2) PMMA:ポリメタクリル酸メチル AN/S:アクリロニトリル−スチレン共重合体 (B) PE−g−PMMA: PE(50)とポリメタクリル酸メチル(50)とのグラフト共
重合体(「モディパーA1101」、商品名、日本油脂
(株)製) PE−g−AN/S: PE(50)とアクリロニトリル−スチレン共重合体(50)と
のグラフト共重合体(「モディパーA1401」、商品
名、日本油脂(株)製) PP−g−AN/S: PP(70)とアクリロニトリル−スチレン共重合体(30)と
のグラフト共重合体(「モディパーA3400」、商品
名、日本油脂(株)製)
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】以上の説明及び実施例により明らかなよ
うに、ポリアセタール樹脂(A) に特定のポリオレフィン
系共重合体(B) 及び分岐状エステルオイル(C) を含有し
てなる本発明のポリアセタール樹脂組成物は、共重合体
を各単独で配合したもの、或いは従来より同じ目的で用
いられている固体エステルを添加したものに比べ、摺動
特性、特に初期作動トルク(摩擦係数)が飛躍的に改善
され、摺動部材用として好ましいものである。また、本
発明の組成物は、初期作動トルクが低減し、しかも長期
に渡って安定な摺動特性を示し、かつ押出、成形加工上
の難点が改善され、しかも成分の分離、滲み出し等の難
点も改良されている。本発明の樹脂組成物は、上記の如
き摺動材としての優れた性質を有するが故に、オーディ
オ、ビデオ関係部品、例えばVTR、8ミリビデオ等の
ギヤ、カム、レバーのガイドローラ、ガイドポール等の
摺動部材に好適である。この他、繊維機械、カメラ、ラ
ジオ、ファクシミリ、コンピューター等の各種のOA機
器等の機構部品等に好適に用いられる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリアセタール樹脂 100重量部に (B) (b-1) オレフィン系重合体と、(b-2) 少なくとも一
    種のビニル系重合体から得られるグラフトもしくはブロ
    ック共重合体 0.5〜40重量部、及び (C) 分岐鎖を少なくとも一つ有する炭素数16以上の脂肪
    酸及び/又は分岐鎖を少なくとも一つ有する炭素数16以
    上のアルコールより得られる脂肪酸エステルからなる
    岐状エステルオイル0.1 〜15重量部を含有せしめてなる
    ポリアセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B) グラフトもしくはブロック共重合体
    が、(b-1) ポリエチレン、ポリプロピレン及びエチレン
    ・プロピレン共重合体から選択される一種以上のオレフ
    ィン系重合体と、(b-2) ポリメタクリル酸メチル、アク
    リロニトリル−スチレン共重合体及びポリスチレンから
    なる群より選択される1種以上のビニル系重合体より得
    られるものである請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物。
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