JP3040758B1 - 層状掃気２サイクルエンジンのシリンダ - Google Patents

層状掃気２サイクルエンジンのシリンダ

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JP3040758B1
JP3040758B1 JP10324467A JP32446798A JP3040758B1 JP 3040758 B1 JP3040758 B1 JP 3040758B1 JP 10324467 A JP10324467 A JP 10324467A JP 32446798 A JP32446798 A JP 32446798A JP 3040758 B1 JP3040758 B1 JP 3040758B1
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Abstract

【要約】 【課題】 掃気性能が良く、構造簡単でコストの安い層
状掃気２サイクルエンジンのシリンダを提供する。 【解決手段】 シリンダ２の対向する壁面に一対の掃気
孔１４，１４を設け、水平掃気流路２２と垂直掃気流路
２１とより成る掃気流路２０で掃気孔１４とクランク室
７とを接続する。水平掃気孔１４の外側面に開口部２３
を設け、開口部２３に空気供給流路用部材３０を取着
し、逆止弁３２を介して掃気流路２０と空気供給流路３
１とを接続する。掃気流路２０はダイキャスト型で製作
可能であり、掃気性能が良く、構造簡単でコストの安い
シリンダが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、層状掃気２サイク
ルエンジンのシリンダに関し、特には水平掃気流路の形
成に特徴を有する層状掃気２サイクルエンジンのシリン
ダに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、層状掃気２サイクルエンジンの掃
気流路は、層状掃気を確実に行わせるために、シリンダ
壁の外側に設けた垂直掃気流路と、垂直掃気流路及びシ
リンダを接続する水平掃気流路とより構成する鉤型の掃
気流路によりクランク室とシリンダ内部とを接続する方
式が多く取られている。そして、この掃気流路を形成す
るために、重力鋳造法により製作する場合が多い。しか
しながら、この方法ではコストが高いという問題があ
り、ダイキャストでの製作が望まれている。その問題点
を解決した一例として、特公平６−９６１８５号公報及
び実公平１−１８８１３号公報により提案されたものが
ある。
【０００３】特公平６−９６１８５号公報に開示された
技術は、複数のダイキャスト型で内部に形成されたシリ
ンダ部形成スペース内にシリンダライナをセットし、シ
リンダの外側まで貫通した掃気路水平部分と、掃気路垂
直部分とをダイキャスト型で形成して溶融金属を注入、
凝固させたのちダイキャスト型を外し、掃気路水平部分
の外側に貫通した部分に盲栓を嵌挿して掃気通路を形成
したものである。
【０００４】実公平１−１８８１３号公報に開示された
技術は、掃気通路形成用壁面及び吸気通路を備えたアダ
プタを別体に形成し、シリンダに形成したアダプタ取付
面にアダプタを取着して掃気通路を形成するものであ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平６−９６１８５号公報に開示された技術において
は、複数のダイキャスト型で形成したシリンダ部にシリ
ンダライナを用いている。また、このシリンダ内への掃
気通路を形成するために、ダイキャスト型によりシリン
ダの外側まで貫通した掃気路水平部分を形成するような
ダイキャスト型突出部を形成し、鋳造した後にこのダイ
キャスト型突出部を抜き取り、形成した掃気路水平部分
に盲栓を嵌挿して掃気通路を形成している。このため、
シリンダライナや、ダイキャスト型突出部及び盲栓等の
ように使用する部品点数が多く、さらにはダイキャスト
型突出部を形成するために型が複雑で大型化することに
なり、シリンダ製作工程も多く作業時間が長くかかる。
これらのことから、シリンダの製造コストが高いという
問題点がある。
【０００６】実公平１−１８８１３号公報に開示された
技術においては、別体で形成したアダプタをシリンダ外
周面に形成したアダプタ取付面に取着して掃気通路を形
成するため、部品点数が多くなり、製作工程も複雑で多
くなり、よってシリンダ製作に時間がかかり、製造コス
トが高いという問題点がある。
【０００７】本発明は、上記の問題点に着目し、ダイキ
ャストで鋳造可能であり、層状掃気性能が優れ、かつ、
構造の簡単な掃気流路を有し、コストの安い層状掃気２
サイクルエンジンのシリンダを提供することを目的とし
ている。
【０００８】
【課題を解決するための手段、作用および効果】上記の
目的を達成するために、本発明に係る層状掃気２サイク
ルエンジンのシリンダの第１発明は、ピストンと、ピス
トンが上下方向に摺動自在に収納されたシリンダと、シ
リンダに接続されたクランクケースと、シリンダの側壁
に設けられた排気孔及び掃気孔と、シリンダの側壁内に
設けられ、かつ下端部をクランクケース内に形成したク
ランク室に接続された垂直掃気流路と、この垂直掃気流
路の上端部と掃気孔とを接続する水平掃気流路と、垂直
掃気流路及び水平掃気流路よりなる掃気流路に逆止弁を
介して空気を供給する空気供給流路と、燃料供給手段か
ら燃料を供給された混合気をクランク室に供給する混合
気供給流路とを備え、水平掃気流路に相当する部位のシ
リンダ外方の延長上で、シリンダの側壁に開口部を有す
る層状掃気２サイクルエンジンのシリンダにおいて、掃
気孔及び水平掃気流路は、前記開口部とシリンダの内面
とを貫通して、かつ水平掃気流路の中心軸の方向が排気
孔と反対側のシリンダの内面を向くように平面視でシリ
ンダの中心軸と排気孔の中心とを結ぶ直線に対して所定
の角度傾斜して切削加工により形成され、前記開口部は
水平掃気流路の中心軸に略垂直な面を有すると共に、開
口部の外縁に設けた空気供給流路用部材用の取付座に水
平掃気流路の切削加工時の工具との干渉を防止するため
の逃げ部を設けた構成としている。
【０００９】第１発明によれば、掃気孔及び水平掃気流
路の中心軸の方向が排気孔と反対側のシリンダの内面を
向くように、掃気孔及び水平掃気流路は，平面視でシリ
ンダの中心軸と排気孔の中心とを結ぶ直線に対して所定
の角度傾斜して切削加工により形成される。このとき、
水平掃気流路に相当する部位のシリンダ外方の延長上
で、シリンダの側壁に有する開口部を利用して、容易に
シリンダ外部から切削加工が可能なので、精度良く切削
方向及び位置等を設定して加工できる。これにより、シ
リンダの鋳造に当たっては水平掃気流路形成用の型が不
要となり、小型で簡単な構造のダイキャスト型でシリン
ダ製作が可能となる。したがって、型の部品点数が少な
く、また製作工程も少なくなり、シリンダを安価に製造
できる。さ らに、掃気性能が良好になるように掃気孔及
び水平掃気流路の方向を適切にして、即ち掃気孔及び水
平掃気流路の中心軸の方向が排気孔と反対側のシリンダ
の内面を向くように切削加工することにより、掃気時に
空気を排気孔と反対側のシリンダの奥部に送り込んで排
気ガスを確実に排気孔に押し出すので、掃気性能を向上
できる。また、開口部に水平掃気流路の中心軸に略垂直
な面を設けたため、加工時にキリ、エンドミル等の工具
が滑ることはなく、精度良く、確実に、かつ容易に切削
加工できる。なお、この水平掃気流路の中心軸、すなわ
ち切削加工孔の軸に略垂直な面は鋳物のむくの面でも、
あるいは加工面でもよい。さらに、空気供給流路用取付
座に切削加工時工具干渉防止用の逃げ部を設けたため、
切削加工を干渉することなく容易に行うことができ、よ
って製品品質の向上と加工工数の低減を図ることがで
き、コストの安いシリンダを製造できる。
【００１０】第２発明は、ピストンと、ピストンが上下
方向に摺動自在に収納されたシリンダと、シリンダに接
続されたクランクケースと、シリンダの側壁に設けられ
た排気孔及び掃気孔と、シリンダの側壁内に設けられ、
かつ下端部をクランクケース内に形成したクランク室に
接続された垂直掃気流路と、この垂直掃気流路の上端部
と掃気孔とを接続する水平掃気流路と、垂直掃気流路及
び水平掃気流路よりなる掃気流路に逆止弁を介して空気
を供給する空気供給流路と、燃料供給手段から燃料を供
給された混合気をクランク室に供給する混合気供給流路
とを備え、水平掃気流路に相当する部位のシリンダ外方
の延長上で、シリンダの側壁に開口部を有する層状掃気
２サイクルエンジンのシリンダにおいて、 先端部に所定
の角度傾斜したガイド面を有する突起部を設けた空気供
給流路用部材を、突起部を前記開口部内に突出させて、
かつ前記開口部を被覆して取着し、水平掃気流路の中心
軸の方向が排気孔と反対側のシリンダの内面を向くよう
に、空気供給流路用部材のガイド面により平面視でシリ
ンダの中心軸と排気孔の中心とを結ぶ直線に対して所定
の角度傾斜させて水平掃気流路を形成している。
【００１１】第２発明によれば、先端部に所定の角度傾
斜したガイド面を有する突起部を設けた空気供給流路用
部材を、水平掃気流路に相当する部位のシリンダ外方の
延長上で、かつシリンダの側壁に有する開口部内に突起
部を突出させて、開口部に取着している。このとき、水
平掃気流路の中心軸の方向が排気孔と反対側のシリンダ
内面を向くように、前記空気供給流路用部材のガイド面
により、平面視でシリンダの中心軸と排気孔の中心とを
結ぶ直線に対して所定角度傾斜させて水平掃気流路を形
成している。これにより、空気はガイド面に沿ってシリ
ンダの奥部に送り込まれるので、掃気性能を向上させる
ことができる。また、重量のあるシリンダを直接加工せ
ずに、軽量で小型の空気供給流路用部材を加工するの
で、加工時の取り扱いが容易となり、加工コストを低減
できる。さらにまた、シリンダの鋳造に当たっては水平
掃気流路形成用の型が不要となり、小型で簡単な構造の
ダイキャスト型でシリンダ製作が可能となる。したがっ
て、型の部品点数が少なく、また製作工程も少なくな
り、シリンダを安価に製造できる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る層状掃気２
サイクルエンジンのシリンダの実施形態について、図１
〜図９を参照して詳述する。
【００１３】図１は層状掃気２サイクルエンジン１の正
面断面図であり、図２は図１のＡ−Ａ矢視の側面断面図
である。図１において、シリンダ２にはピストン３が上
下方向に摺動自在に収納され、シリンダ２の下端面には
クランクケース４が取着されている。クランクケース４
内にはクランクシャフト５が回転自在に取着され、ピス
トン３とクランクシャフト５とはコネクティングロッド
６によりピン連結されている。シリンダ２の壁面の一側
には排気孔１０が形成され、排気孔１０はマフラ１１に
接続されている。シリンダ２の壁面の他側には、気化器
１２に接続する混合気供給流路１３が形成されている。
【００１４】図２において、シリンダ２の壁面には対向
する一対の掃気孔１４，１４が設けられ、それぞれの掃
気孔１４はシリンダ２の壁面内に形成された掃気流路２
０によりクランク室７と連通している。掃気流路２０の
上部は開口部２３により外部と連通しており、開口部２
３に取着された空気供給流路用部材３０には空気供給流
路３１が設けられ、空気供給流路３１は空気供給流路３
１と開口部２３との間に介装された逆止弁３２を介して
掃気流路２０に接続している。
【００１５】掃気行程ではピストン３が下降すると先ず
排気孔１０が開き、次に掃気孔１４が開いて空気供給流
路３１から流入した空気が圧縮されてシリンダ内に流入
し、排気ガスを排気孔１０から排出する。次に混合気が
掃気流路２０からシリンダ２内に流入し、層状掃気が行
われる。
【００１６】以下に、シリンダ２の構成について詳細説
明する。図３は第１実施形態のシリンダ２の正面断面図
である。シリンダ２の壁面には排気孔１０と、混合気供
給流路１３と、掃気孔１４とが形成されている。
【００１７】図４は図３のＢ−Ｂ矢視図のシリンダ２の
側面断面図である。対向する一対の掃気流路２０，２０
は、それぞれシリンダ２の壁内に上下方向に形成され、
かつシリンダ２の下端部を貫通した垂直掃気流路２１
と、垂直掃気流路２１の上端部及び掃気孔１４間を接続
する水平掃気流路２２とから成り、水平掃気流路２２の
シリンダ外方の延長上で、シリンダ２の側壁には開口部
２３が形成されている。
【００１８】図５は図４のＣ矢視のシリンダ２の正面図
である。開口部２３の外縁には空気供給流路用部材３０
を取着する取付座２４が形成され、取付座２４の開口部
２３を囲む部分の一側には詳細は後述する逃げ部２５が
設けられている。
【００１９】図６は図３のＤ−Ｄ矢視図であり、第１実
施形態の水平掃気流路２２の構成を示している。シリン
ダ２の両外側面には一対の開口部２３，２３が設けられ
ている。開口部２３と掃気孔１４とは切削加工孔２６で
あるキリ加工孔２７により穿設、接続されており、水平
掃気流路２２を形成している。キリ加工孔２７は、平面
視でシリンダ２の中心軸と排気孔１０の中心とを結ぶ直
線Ｘ−Ｘに対して所定角度α傾斜しており、キリ加工孔
２７の方向は排気孔１０と反対側のシリンダ２内面を向
いている。
【００２０】開口部２３には、キリ加工孔２７の軸方向
に対して略垂直な面２８が設けられている。また、開口
部２３に設けられた取付座２４には、キリ加工孔２７を
キリ加工する際に工具との干渉を防止するための逃げ部
２５を設けている。
【００２１】上述のように、本発明に係るシリンダ２
は，水平掃気流路のシリンダ外方の延長上のシリンダ側
面に開口部を形成しているので、この開口部を利用して
シリンダ外側から切削加工することにより、水平掃気流
路及び掃気孔を形成することが可能となる。したがっ
て、従来必要としていた水平掃気流路及び掃気孔を形成
するためのダイキャスト型の突出部が不要となり、この
ことにより、水平掃気流路及び掃気孔近傍を形成するダ
イキャスト型が簡単化されると共に、ダイキャスト型の
点数が減少する。よって、ダイキャスト型が簡単な構成
で、しかも従来より小型になり、容易に製作でき、シリ
ンダ製作工程が少なくなった。この結果、安価なシリン
ダを製作できる。また、簡単なキリ加工等の切削加工に
より、水平掃気流路及び掃気孔の位置、方向、径寸法等
を精度良く加工できるので、高精度で、掃気性能の良い
掃気流路が形成される。したがって、良質のシリンダを
安いコストで製作できる。
【００２２】水平掃気流路及び掃気孔の軸方向が排気孔
と反対側のシリンダ内面を向くように形成されるので、
掃気時の空気はシリンダ２の排気孔１０の反対側の奥部
に送り込まれ、シリンダ２の奥部にある排気ガスを排気
孔１０を介して排出するため、効率的な掃気が行われ
る。さらに、開口部２３に水平掃気流路２２の中心軸に
略垂直な面２８を設けたので、水平掃気流路２２及び掃
気孔１４をキリ加工する際にキリ２９が滑ることはな
く、容易に、正確な位置精度でキリ加工ができる。ま
た、開口部２３に逃げ部２５を設けたので、キリ２９を
傾けて加工する場合に開口部がキリ２９と干渉すること
はなく、良好な品質のシリンダ２を製作できる。
【００２３】次に、第２実施形態のシリンダについて図
７〜９に基づいて説明する。図７はシリンダ２ａの正面
図であり、図８は図７のＥ−Ｅ矢視図である。図８の上
側は、シリンダ２ａに空気供給流路用部材３０ａを取着
した状態を示している。図７及び図８において、シリン
ダ２ａの両側面には、シリンダ２の内壁面に設けられた
掃気孔１４ａに貫通する、側面視で矩形の開口部２３ａ
が設けられている。開口部２３ａの排気孔１０側の内壁
面には、図８の下側に示すように、シリンダ２ａの外方
から内方に向かって排気孔１０から遠ざかるように傾斜
面４０が設けられている。開口部２３ａの排気孔１０と
反対側の内壁面は、平面視でシリンダ２ａの中心軸と排
気孔１０の中心とを結ぶ直線Ｘ−Ｘに対して垂直な面４
１である。図８の上側に示すように、開口部２３ａの外
縁に設けられた取付座２４ａには、空気供給流路３１を
有する空気供給流路用部材３０ａが開口部２３ａを被覆
するように取着されている。空気供給流路用部材３０ａ
の先端部には、開口部２３ａの面４１側にこの面に沿っ
て突出する突起部３３が設けられている。図９は空気供
給流路用部材３０ａの斜視図である。図８及び図９に示
すように、空気供給流路用部材３０ａの突起部３３の先
端部内側には、傾斜したガイド面３４が設けられてい
る。このガイド面３４は図８に示すように直線Ｘ−Ｘに
対して所定の角度αを成しており、傾斜面４０とガイド
面３４とにより排気孔１０と反対側のシリンダ２ａ内面
を向いた水平掃気流路２２ａを形成している。
【００２４】本例の機能上の作用及び効果は、第１実施
形態と同一なので説明は省略する。本構成によれば、シ
リンダの中心軸と排気孔１０の中心とを結ぶ直線Ｘ−Ｘ
に対して所定角度α傾斜した水平掃気流路２２ａを切削
加工により形成するに際し、重量があり、かつ大型のシ
リンダ自体を直接加工するよりも、軽量で小さい空気供
給流路用部材３０ａを加工するので、取扱いや加工が容
易となる。これにより、加工工数を低減できる。
【００２５】本例においては開口部２３ａは側面視で矩
形形状であり、空気供給流路用部材３０ａの空気ガイド
面３４は平面であるが、例えば開口部２３ａの両端部に
丸みを持たせたり、空気ガイド面３４を円弧面にする
等、他の形状であっても良い。
【００２６】なお、第１実施形態、第２実施形態ともに
ダイキャスト鋳物製を前提として説明しているが、鋳物
はグラビティ鋳造、高圧鋳造等、他の製法によるもので
あっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のシリンダを有する層状掃気２サイクル
エンジンの正面断面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。
【図３】本発明の第１実施形態のシリンダの正面断面図
である。
【図４】図３のＢ−Ｂ矢視図である。
【図５】図４のＣ矢視図である。
【図６】図３のＤ−Ｄ矢視図である。
【図７】本発明の第２実施形態のシリンダの正面図であ
る。
【図８】図７のＥ−Ｅ矢視図である。
【図９】第２実施形態の空気供給流路用部材の斜視図で
ある。
【符号の説明】
２，２ａ シリンダ １０ 排気孔 １３ 混合気供給流路 １４，１４ａ 掃気孔 ２０ 掃気流路 ２１ 垂直掃気流路 ２２，２２ａ 水平掃気流路 ２３，２３ａ 開口部 ２４，２４ａ 取付座 ２５ 逃げ部 ２６ 切削加工孔 ２７ キリ加工孔 ２８ 面 ３０，３０ａ 空気供給流路用部材 ３１ 空気供給流路 ３３ 突起部 ３４ ガイド面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−121973（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−125966（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−257504（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−50323（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−47066（ＪＰ，Ａ) 特公 平５−57407（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平６−74732（ＪＰ，Ｂ２) 実公 平５−17403（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02B 25/00 - 25/28 F02F 1/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ピストン(3) と、ピストン(3) が上下方
    向に摺動自在に収納されたシリンダ(2,2a)と、シリンダ
    (2,2a)に接続されたクランクケース(4) と、シリンダ
    (2,2a)の側壁に設けられた排気孔(10)及び掃気孔(14,14
    a)と、シリンダ(2,2a)の側壁内に設けられ、かつ下端部
    をクランクケース内に形成したクランク室(7) に接続さ
    れた垂直掃気流路(21)と、この垂直掃気流路(21)の上端
    部と掃気孔(14)とを接続する水平掃気流路(22,22a)と、
    垂直掃気流路(21)及び水平掃気流路(22,22a)よりなる掃
    気流路(20)に逆止弁(32)を介して空気を供給する空気供
    給流路(31)と、燃料供給手段から燃料を供給された混合
    気をクランク室(7) に供給する混合気供給流路(13)とを
    備え、水平掃気流路(22,22a)に相当する部位のシリンダ
    外方の延長上で、シリンダ(2,2a)の側壁に開口部(23)を
    有する層状掃気２サイクルエンジンのシリンダにおい
    て、掃気孔(14)及び水平掃気流路(22)は、前記開口部(23)と
    シリンダ(2) の内面とを貫通して、かつ水平掃気流路(2
    2)の中心軸の方向が排気孔(10)と反対側のシリンダ(2)
    の内面を向くように 平面視でシリンダ(2) の中心軸と排
    気孔(10)の中心とを結ぶ直線(X-X) に対して所定の角度
    (α)傾斜して切削加工により形成され、前記開口部(23)
    は水平掃気流路(22)の中心軸に略垂直な面(28)を有する
    と共に、開口部(23)の外縁に設けた空気供給流路用部材
    (30)用の取付座(24)に水平掃気流路(22)の切削加工時の
    工具との干渉を防止するための逃げ部(25)を設けたこと
    を特徴とする層状掃気２サイクルエンジンのシリンダ。
  2. 【請求項２】 ピストン(3) と、ピストン(3) が上下方
    向に摺動自在に収納されたシリンダ(2,2a)と、シリンダ
    (2,2a)に接続されたクランクケース(4) と、シリンダ
    (2,2a)の側壁に設けられた排気孔(10)及び掃気孔(14,14
    a)と、シリンダ(2,2a)の側壁内に設けられ、かつ下端部
    をクランクケース内に形成したクランク室(7) に接続さ
    れた垂直掃気流路(21)と、この垂直掃気流路(21)の上端
    部と掃気孔(14)とを接続する水平掃気流路(22,22a)と、
    垂直掃気流路(21)及び水平掃気流路(22,22a)よりなる掃
    気流路(20)に逆止弁(32)を介して空気を供給する空気供
    給 流路(31)と、燃料供給手段から燃料を供給された混合
    気をクランク室(7) に供給する混合気供給流路(13)とを
    備え、水平掃気流路(22,22a)に相当する部位のシリンダ
    外方の延長上で、シリンダ(2,2a)の側壁に開口部(23a)
    を有する層状掃気２サイクルエンジンのシリンダにおい
    て、先端 部に所定の角度傾斜したガイド面(34)を有する突起
    部(33)を設けた空気供給流路用部材(30a) を、突起部(3
    3)を前記開口部(23a) 内に突出させて、かつ前記開口部
    (23a) を被覆して取着し、水平掃気流路(22a) の中心軸
    の方向が排気孔(10)と反対側のシリンダ(2) の内面を向
    くように、空気供給流路用部材(30a) のガイド面(34)に
    より平面視でシリンダ(2a)の中心軸と排気孔(10)の中心
    とを結ぶ直線(X-X) に対して所定の角度(α)傾斜させて
    水平掃気流路(22a) を形成したことを特徴とする層状掃
    気２サイクルエンジンのシリンダ。
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