JP3040265B2 - ジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法 - Google Patents

ジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法

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JP3040265B2 JP4295262A JP29526292A JP3040265B2 JP 3040265 B2 JP3040265 B2 JP 3040265B2 JP 4295262 A JP4295262 A JP 4295262A JP 29526292 A JP29526292 A JP 29526292A JP 3040265 B2 JP3040265 B2 JP 3040265B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸アルキルエステル
アルカリ金属塩と芳香族スルホニルハライドとを反応さ
せてジ炭酸ジアルキルエステルを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ジ炭酸ジアルキルエステルは、食品防腐
剤として古くから知られている化合物であるが、近年、
ペプチド化学におけるアミノ基の保護剤としてその重要
性がますます高まっている。
【0003】従来、ジ炭酸ジアルキルエステルの合成法
としては、炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩と芳香
族スルホニルクロライドをN,N−ジメチルホルムアミ
ドと四級アンモニウム塩の存在下に反応させる方法(チ
ェコスロバキア特許第257,157号明細書)や、ピ
リジンと四級アンモニウム塩の存在下に反応させる方法
(チェコスロバキア特許第260,076号明細書)が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の技術は、用いた
芳香族スルホルニルクロライドを基準にした収率が夫々
66%と84.9%となっている。
【0005】上記方法においては、芳香族スルホニルク
ロライドは炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩の1/
2モル量必要であるが、実際には必要量の80%しか用
いられておらず、このために炭酸アルキルエステルアル
カリ金属塩を基準にした収率よりも高い値となってい
る。そこで、上記収率を炭酸アルキルエステルアルカリ
金属塩を基準とした収率に換算すると、夫々52.8%
と67.9%となり、十分に高い収率とは言えない。
【0006】また、本発明者らが上記技術を追試した結
果、前者において四級アンモニウムとしてトリメチルベ
ンジルアンモニウムクロライドを使用した場合、その収
率がわずかに10.9%にすぎず、また後者においては
反応処理後わずか3時間で、生成したジ炭酸ジアルキル
エステルの66%が分解してしまい、結果的に後者の方
法によっても目的物が高収率で得られないことが分かっ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、より良好
な収率で目的化合物を合成し、かつ反応後も目的化合物
が分解しない触媒を鋭意検討した結果、これらの条件を
満足し、かつ反応速度も満足しうる触媒を見い出し、本
発明を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、炭酸アルキルエステルア
ルカリ金属塩と芳香族スルホニルハライドとを、下記式
(1)
【0009】
【化2】
【0010】(但し、R1およびR2は、アルキル基、ア
リール基であり、またこれらが一緒になって環を形成し
てもよい。)で示されるアミンの存在下に反応させるこ
とを特徴とするジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法で
ある。
【0011】本発明において、原料である炭酸アルキル
エステルアルカリ金属塩は、一般式で次のように表すこ
とができる。
【0012】
【化3】
【0013】(但し、Rはアルキル基であり、Mはアル
カリ金属である。) 上記の炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩を具体的に
示せば、例えば、ナトリウム炭酸メチル、ナトリウム炭
酸エチル、ナトリウム炭酸イソプロピル、ナトリウム炭
酸−i−ブチル、ナトリウム炭酸−t−ブチル、カリウ
ム炭酸−i−プロピル、カリウム炭酸−t−ブチル等を
挙げることができる。
【0014】本発明においてもう一方の原料である芳香
族スルホニルハライドは、芳香環にハロゲノスルホン基
が結合した公知の化合物が何ら制限なく用いられる。本
発明においては、下記式(2)
【0015】
【化4】
【0016】(但し、RおよびR4は、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基であり、Xはハロゲン原子であ
る。)で示される芳香族スルホニルハライドが好適に用
いられる。
【0017】本発明において好適に使用し得る芳香族ス
ルホニルハライドを具体的に例示すると、次のとおりで
ある。ベンゼンスルホニルクロライド、P−トルエンス
ルホニルクロライド、2,4−ジメチルベンゼンスルホ
ニルクロライド、P−クロロベンゼンスルホニルクロラ
イド、2,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロライ
ド、ベンゼンスルホニルブロマイド、P−トルエンスル
ホニルブロマイド、P−クロロベンゼンスルホニルブロ
マイド等を挙げることができる。
【0018】原料の炭酸アルキルエステルアルカリ金属
塩に対する芳香族スルホニルハライドの量は、炭酸アル
キルエステルアルカリ金属塩2分子からジ炭酸ジアルキ
ルエステルが生成するため、通常は炭酸アルキルエステ
ルアルカリ金属塩1モルに対して0.3〜0.7モルの
範囲で選ばれる。
【0019】本発明において用いられる触媒は、上記式
(1)で示されるアミンである。上記式(1)中のR1
およびR2は、アルキル基、アリール基、またはこれら
が一緒になって環を形成してしてもよい。上記アルキル
基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
so−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、
tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好
適であり、アリール基としては、フエニル基、トリル
基、キシリル基等の炭素数6〜8のアリール基が好適で
ある。また、R1およびR2が一緒になって形成する環と
しては、ピペリジン環、ピロリジン環等の5〜6員環の
飽和複素環を挙げることができる。
【0020】本発明において好適に使用できるアミンを
具体的に例示すると、4−N,N−ジメチルアミノピリ
ジン、4−N,N−ジエチルアミノピリジン、4−N,
N−ジプロピルアミノピリジン、4−ピペリジノピリジ
ン、4−ピロリジノピリジン等を挙げることができる。
【0021】本発明において、アミンの使用量は特に制
限されるものではないが、十分な反応速度を得るために
は、原料の炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩に対し
て0.01〜20モル%さらには0.05〜10モル%
の範囲であることが好ましい。
【0022】本反応に用いられる溶媒は特に制限され
ず、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素;アセトニトリル、1,4−ジオキサン、アセトン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリド
ン;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;塩化メチ
レン、1,2−ジクロルエタン、四塩化炭素等のハロゲ
ン化脂肪族炭化水素等を挙げることができる。原料であ
る炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩中のアルキル基
に対応するアルコールも使用することができる。これら
の有機溶媒は単一で使用してもよく、また、2種類以上
の混合溶媒で使用しても全くさしつかえない。
【0023】本反応においては、炭酸アルキルエステル
アルカリ金属塩の分散性をよくするため、上記の溶媒で
3〜60重量%の濃度となるように希釈することが望ま
しい。
【0024】本反応における反応温度は特に制限されな
いが、あまり温度が低いと反応速度が小さくなり温度が
高いと生成物が分解するため、通常、0〜100℃、好
ましくは20〜80℃で行なうのがよい。
【0025】反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの場合
も実施可能であるが、炭酸アルキルアルカリエステル金
属塩の分解反応を抑制するために、常圧あるいは炭酸ガ
ス雰囲気下あるいは炭酸ガス加圧下で行うことが好まし
い。
【0026】反応に要する時間は、反応温度、溶媒の種
類によっても異なるが、通常は0.1〜30時間の反応
で十分である。
【0027】このようにして、下記式
【0028】
【化5】
【0029】(但し、Rはアルキル基である。)で示さ
れるジ炭酸ジアルキルエステルを製造することができ
る。
【0030】
【効果】本発明によれば、温和な条件下でジ炭酸ジアル
キルエステルを高収率で得ることができる。また、反応
後の保存中にジ炭酸ジアルキルエステルが分解すること
はほとんどない。
【0031】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0032】実施例1 攪はん器、温度計、冷却器、ガス導入管を備えた円筒形
フラスコに95重量%のナトリウムt−ブトキサイド1
1.41g(0.11mol)をトルエン55mlに分
散させ、室温下で炭酸ガスを115ml/minの流速
で90分導入した。
【0033】導入後、反応溶液に4−N,N−ジメチル
アミノピリジン0.069g(0.56mmol)、
N,N−ジメチルホルムアミド3.88g(0.053
mol)、p−トルエンスルホニルクロライド10.0
0g(0.053mol)を加え、40〜45℃の温度
で3時間反応させた。反応後、反応溶液に50mlの水
を加え、析出していた結晶を溶解させ、トルエン層と水
層を分離し、トルエン層中のジ炭酸ジ−t−ブチルエス
テルの量を定量すると、9.70g(収率79.1%)
であった。
【0034】さらに、上記のトルエン溶液を室温で3時
間放置した後、トルエン中のジ炭酸ジ−t−ブチルエス
テルを定量したところ9.68gであり、ほとんど分解
はみられなかった。
【0035】実施例2 表1に示した各種アミンを触媒として使用したこと以外
は実施例1と同様に反応させ、その結果を表1に示し
た。
【0036】
【表1】
【0037】実施例3 実施例1と同様の操作を炭酸ガス1.0kg/cm2
圧力下で行ったところ、ジ炭酸ジ−t−ブチルエステル
が10.12g(収率82.5%)生成した。室温で3
時間放置後は、10.10gとなった。
【0038】実施例4 p−トルエンスルホニルクロイライドの代わりにベンゼ
ンスルホニルクロライド9.27g(0.053mo
l)を用いて実施例1と同様な操作を行ったところ、ジ
炭酸ジ−t−ブチルエステルが9.55g(収率77.
9%)生成した。室温で3時間放置後は9.54gとな
った。
【0039】実施例5 トルエンの代わりにヘキサンを用いて実施例1と同様な
操作を2段目の反応時間を4時間かけて行ったところ、
ジ炭酸ジ−t−ブチルエステルが9.60g(収率7
8.3%)生成した。室温3時間放置後は、9.59g
であった。
【0040】実施例6 実施例1と同様の反応装置に別途合成したナトリウム炭
酸エチル12.64g(0.11mol)をアセトン6
0mlに分散させ、これに4−N,N−ジアミノピリジ
ン0.069g(0.56mmol)、p−トルエンス
ルホニルクロライド10.00g(0.053mol)
を加え、40℃で12時間反応させた。反応後、析出し
た結晶を減圧濾過して濾液を分離したところ、ジ炭酸ジ
エチルエステルが6.02g(収率70.1%)生成し
ていた。室温で3時間放置後は6.00gとなった。
【0041】比較例1 実施例1と同様な反応装置に95重量%ナトリウムt−
ブトキサイド11.41g(0.11mol)をトルエ
ン50mlに分散させ、40℃の温度で炭酸ガスを11
5ml/minの流速で90分間導入した。
【0042】導入後、この反応液にトルメチルベンジル
アンモニウムクロライド0.21g(0.0011mo
l)、ピリジン5ml、p−トルエンスルホニルクロラ
イド7.36g(0.040mol)を加え50℃で9
0分間反応させた。反応後、実施例1と同様の後処理を
行ったところ、ジ炭酸ジ−t−ブチルエステルが7.3
0g(66.9%)生成した。これを室温で3時間放置
した後、ジ炭酸ジ−t−ブチルエステルを定量したとこ
ろ、2.33gにまで減少していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 68/06 C07C 69/96 C07B 61/00 300 C07C 68/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩と芳
    香族スルホニルハライドとを、下記式(1) 【化1】 (但し、R1およびR2は、アルキル基、アリール基であ
    り、またはこれらが一緒になって環を形成していてもよ
    い。)で示されるアミンの存在下に反応させることを特
    徴とするジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法。
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