JP3040040B2 - 直流安定化電源回路 - Google Patents

直流安定化電源回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、直流安定化電源回路
に関し、詳しくは、入力電圧および出力電流の変動が激
しい環境下で用いられても、優れた効率および応答性を
発揮し得る直流安定化電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の直流安定化電源回路は、一般的
に、直列型定電圧回路を用いた直流安定化電源回路とス
イッチングレギュレータを用いた直流安定化電源回路と
に大別される。図3に、直列型定電圧回路を用いた直流
安定化電源回路の例を示す。ここで、1は定電圧回路の
入力電力を発生する整流回路である。これは、AC10
0VをトランスT1で降圧し、その後ダイオードスタッ
クS1で整流し、さらにコンデンサC1で一応平滑する
ことにより、未だ安定化されていない直流電圧Viの入
力電力を発生する。
【0003】2は、直列型定電圧回路を内蔵したいわゆ
る三端子レギュレータである。これは、トランジスタQ
1のコレクタ−エミッタが直流電圧Viの入力電力のラ
インに直列に接続され、直流電圧ViをトランジスタQ
1で降圧して安定化することにより、所定の目標値にな
るように制御された直流電圧Voの電力を生成する。そ
して、この電力が出力電力として負荷RL 等に出力され
る。かかる直列型定電圧回路のタイプの直流安定化電源
回路は、回路の構成が容易なことや負荷電流の変動に対
する応答性が良い等の長所があり、アナログ回路等に多
用されている。
【0004】図4には、スイッチングレギュレータを用
いた直流安定化電源回路の例を示す。ここで、3は直流
電圧Viの入力電力からスイッチング電圧Vsの電力を
生成するスイッチング回路である。これは、スイッチン
グトランジスタQ2のコレクタ−エミッタが直流電圧V
iの入力電力ラインに直列に接続され、入力電力をトラ
ンジスタQ2でスイッチングすることにより入力電力の
スイッチングされたスイッチング電圧Vsの電力を生成
する。
【0005】4は、スイッチング電圧Vsの電力の出力
ラインに直列に接続されたフィルタであり、コイルL1
と大容量コンデンサC3とからなる。これは、スイッチ
ング電圧Vsの電力を平滑して、安定化された直流電力
を生成する。なお、上述したトランジスタQ2のスイッ
チングがこの直流電力の電圧と所定の目標電圧値との比
較結果に応じて行われて、この直流電力の電圧は所定の
目標値になるように制御される。そして、この直流電力
が出力電圧Voの出力電力として負荷RL 等に出力され
る。かかるスイッチングレギュレータのタイプの直流安
定化電源回路は、電力損失が小さい等の長所があり、デ
ジタル回路等を中心に広く用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の直流
安定化電源回路では、直列型定電圧回路のタイプとスイ
ッチングレギュレータのタイプとが、それぞれ異なる長
所を有する。もっとも、一方の長所は相対的に他方の短
所でもある。このため、これらは、適用分野の特性に応
じて使い分けられている。具体的に、直流安定化電源回
路から負荷側へ出力される出力電流の変動が激しい分野
では、大きな負荷電流変動に対する応答性が良いことか
ら、直列型定電圧回路のタイプのものが用いられる。ス
イッチングレギュレータのタイプのものは、フィルタ部
に大容量コンデンサ等を要することから大変動に対する
応答性が劣っており、この分野では採用し難い。
【0007】ただし、直列型定電圧回路のタイプのもの
は、電力損失が大きくて効率が良くない。これは、入力
電圧を出力電圧に降圧するに際し、入力側から受けるエ
ネルギーと出力側に出力するエネルギーとの差を降圧用
のトランジスタで熱として取り去るという本質的なメカ
ニズムに起因する。このため、このタイプを採用する限
り、降圧用のトランジスタにおける或る程度の電力損失
やこれに因る発熱は、覚悟しなければならない。
【0008】ところで、近年のアジア地域の発展には目
覚ましいものがあり、我が国からこの地域の諸国へ向け
ての製品輸出も拡大の一途を辿っている。かかる製品の
中には、上述の直列型定電圧回路のタイプの直流安定化
電源回路を具備するものも多い。しかし、電源事情は各
国ごとに相違する。例えば、我が国ではAC100Vは
90V〜110Vが許容されるが、アジアの或る国では
AC100Vは90V〜130Vが許容される。このよ
うな場合、AC100Vを整流して得られる電圧も大き
く変動する。
【0009】このように直列型定電圧回路に入力される
入力電圧の変動が大きいと、一定の目標値に制御される
出力電圧との差も大きく変動し、損失電力も大きく変動
する。このため、電力損失の最も大きい最悪条件を想定
して回路定数や降圧制御用トランジスタの放熱フィン等
に大きなものを採用しなければならない。これでは、大
きな発熱による信頼性の低下、大きな部品の採用による
装置の大型化やコストアップ等を招き、不都合である。
また、さほど電源事情が悪くない場合でも、電力損失は
少ない方が好ましい。この発明の目的は、このような従
来技術の問題点を解決するものであって、入力電圧およ
び出力電流の変動が激しい場合であっても、出力電流に
対する応答性に優れ、しかも入力電圧に拘らず効率の良
い構成の直流安定化電源回路を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るこの発明の直流安定化電源回路の構成は、交流を整流
等して得られた直流の入力電力を安定化して直流の出力
電力を生成し、これを負荷等へ出力する直流安定化電源
回路において、前記入力電力と第1の被検出電圧と第2
の被検出電圧とを受け、前記入力電力の受給ラインを前
記第1の被検出電圧と前記第2の被検出電圧との差に応
じてスイッチングするスイッチング回路と、前記スイッ
チング回路によりスイッチングされた前記受給ラインの
出力側ラインに直列に接続され、前記出力側ラインを介
して受ける電力を平滑して第1の直流電力を出力するコ
イルを有するフィルタ回路と、前記コイルからの前記第
1の直流電力を受け、これのラインに直列に挿入接続さ
れたコレクタ−エミッタを有するトランジスタで、前記
第1の直流電力の電圧を降圧して安定化することによ
り、電圧が所定の目標電圧値に追従する第2の直流電力
を生成し、この第2の直流電力を前記出力電力として出
力する直列型定電圧回路と、を備え、前記スイッチング
回路が前記第1の直流電力の電圧を前記第1の被検出電
圧として検出し前記第2の直流電力の電圧を前記第2の
被検出電圧として検出することにより、前記直列型定電
圧回路の前記トランジスタでの降圧電圧がベース−エミ
ッタ間順方向降下電圧に相当する一定電圧にほぼ保たれ
るものである。
【0011】
【作用】このような構成の本発明の直流安定化電源回路
にあっては、スイッチング回路とフィルタ回路と直列型
定電圧回路とを順に介して、非安定化入力電力から安定
化出力電力が生成される。このスイッチング回路はスイ
ッチングによりスイッチングされた電力を生成するの
で、ここでの電力損失は僅かなものである。また、フィ
ルタ回路のコイルは本来リアクタンス素子であるから、
ここでの電力損失も寄生の内部抵抗に起因する僅かなも
のだけである。一方、直列型定電圧回路では、トランジ
スタのコレクタ−エミッタ間での電圧降下に応じて電力
損失が発生する。
【0012】ただし、入力電力の電圧である入力電圧が
幾ら大きくても、このトランジスタでの降下電圧はスイ
ッチング回路によって一定電圧にほぼ保たれる。しか
も、この一定電圧は、ベース−エミッタ間順方向降下電
圧に相当することから、通常は、入力電圧と出力電圧
(出力電力の電圧)との差電圧よりも遥かに小さい。し
たがって、入力電圧から出力電圧が生成されるまでの電
力損失は、入力電圧が変動しても入力電圧の値に影響さ
れることがなく、常に僅かなものである。
【0013】ところで、直列型定電圧回路は、本来応答
性に優れるので、出力電流の大きな変動にも追従可能で
ある。また、スイッチング電圧を平滑するフィルタ回路
は、直列型定電圧回路が後置されるので、高い平滑能力
は必要とされない。このことから、フィルタ回路のコイ
ルは応答性を失わない程度の小さなインダクタンスのコ
イルで十分であり、しかもこのコイルに大容量コンデン
サを組み合わせる必要もない。さらに、スイッチング回
路は、これ自体では、本来高速動作可能なものである。
これにより、スイッチングレギュレータでは必要とされ
るフィルタの如き大形であって応答性に劣る構成要素
を、この発明では用いる必要がない。したがって、負荷
等へ出力される出力電流に対する応答性が良く、出力電
流が大きく変動しても、この変動に直ちに応じて十分な
値の出力電流の電力を負荷等に供給することができる。
【0014】
【実施例】図1に、この発明の直流安定化電源回路の一
実施例を示す。これは、定常状態で5V1Aの出力能力
を発揮する。ここで、1は直流電圧Viの入力電力を発
生する整流回路、2は直列型定電圧回路としての三端子
レギュレータ、C2はリップル除去コンデンサ、RL は
負荷である。これらは従来例におけるものと同様の構成
なので、図3と同一符号以て示し、一部図示を省略す
る。なお、負荷RL の必要とする出力電流は、通常1A
であるが、ときどき瞬間的に2A程度が必要とされる。
このため、大電流に対する応答に数十msを要するスイ
ッチングレギュレータは不適当である。
【0015】また、30はPWM方式のスイッチング回
路、40は100μHのコイルL2からなるフィルタ回
路である。整流回路1からの直流電圧Viの入力電力の
ラインから負荷RL に出力される直流電圧Voの出力電
力のラインに至るライン間には、スイッチング回路3
0,フィルタ回路40,三端子レギュレータ2がこの順
に接続され、これらを経由して直流電圧Viの入力電力
から直流電圧Voの出力電力が生成される。以下、これ
らの構成とその作用効果を詳述する。
【0016】整流回路1は、AC100Vをトランスで
降圧し、その後ダイオードスタックS1で整流し、さら
にコンデンサC1で一応平滑することにより、未だ安定
化されていない直流電圧Viの入力電力を発生する。出
力電力の直流電圧Voの目標値が5Vであり、これに途
中の回路(30,40,2)での電圧降下やトランス等
のばらつきを考慮すると、設計上の入力電力の直流電圧
Viは10V程度に定められる。そして、AC100V
が90V〜130Vの範囲で変動することに加えてトラ
ンス等のばらつきをも考慮すると、入力電力の直流電圧
Viは、実際には8〜15Vで変動する。このため、も
しも入力電力の直流電圧Viの最大値の15Vから出力
電力の直流電圧Voの5Vに三端子レギュレータ2だけ
で降圧すると、負荷RL で消費されるエネルギーの約2
倍の電力を損失することになる。また、このエネルギー
を放熱する放熱フィンは、大きなものが必要である。
【0017】スイッチング回路30は、整流回路1から
の直流電圧Viの入力電力を受け、これをスイッチング
トランジスタQ2でスイッチングすることにより、電圧
Vdのスイッチング電力(スイッチングされた電力)を
生成し、これをフィルタ回路40へ出力するものであ
る。このスイッチングは第1の被検出電圧と第2の被検
出電圧との差電圧に応じて行われる。具体的には、フィ
ルタ回路40の出力電圧Vp、言い換えれば三端子レギ
ュレータ2のトランジスタQ1の入力である第1の直流
出力の電圧Vpを第1の被検出電圧として検出し、三端
子レギュレータ2のトランジスタQ1の出力である第2
の直流出力の電圧Voを第2の被検出電圧として検出す
る。
【0018】そして、スイッチング回路30のトランジ
スタQ3は、電圧Voよりも基準電圧Vref2だけ高い電
圧をベースが受け、エミッタが電圧Vpを受ける。これ
により、トランジスタQ3は差電圧検出回路として働
く。そして、基準電圧Vref2がベース−エミッタ間順方
向降下電圧の2倍に相当する1.4Vであることから、
トランジスタQ3は、差電圧(Vp−Vo)がベース−
エミッタ間順方向降下電圧に相当する0.7Vより大き
いか否かに対応してスイッチングする。
【0019】トランジスタQ3がオンのときには、これ
に応じてトランジスタQ4もオンし抵抗R32,R33
によって入力電圧Viと出力電圧Voとの差電圧(Vi
−Vo)が分圧されてアンプ31の正転入力とされる。
また、トランジスタQ3がオフのときには、トランジス
タQ4もオフし、アンプ31の正転入力が最大となる。
一方、アンプ31の反転入力には、電圧Voよりも基準
電圧Vref2だけ高い電圧が入力される。これにより、ア
ンプ31からは、差電圧(Vp−Vo)および差電圧
(Vi−Vo)に応じた値の信号が生成され、この出力
信号は、コンパレータ32の反転入力とされる。
【0020】一方、コンパレータ32の正転入力には、
電圧Voよりも基準電圧Vref2だけ高い電圧に対して三
角波発生回路33からの三角波の重畳した信号が、入力
される。この三角波の重畳した信号と上述の差電圧(V
p−Vo)および差電圧(Vi−Vo)に応じた値の信
号とがコンパレータ32によって比較され、この比較結
果に従ってスイッチングトランジスタQ2がスイッチン
グする。これにより、三角波の発振周波数でトランジス
タQ2のスイッチングが行われ、しかも、そのオンの時
間幅が、第1の被検出電圧(Vp)と第2の被検出電圧
(Vo)との差電圧に応じて変化する。いわゆるPWM
方式のスイッチングが行われる。こうしてスイッチング
回路30で電圧Vdのスイッチング電力が生成される。
【0021】なお、三角波発生回路33は、調整が容易
な100KHz〜500KHzの範囲内の何れかの周波
数で発振するように調整されるが、このとき、負荷RL
に共振等の不都合を及ぼさない周波数が選択される。こ
のように、三角波を発生してPWM方式としたことによ
り、負荷RL にとって不都合な周波数を容易に避けるこ
とができ、この発明の直流安定化電源回路の適用可能分
野が一層広いものとなる。
【0022】フィルタ回路40は、100μHのコイル
L2からなり、通常スイッチングレギュレータで使用さ
れる大容量のローパス用電解コンデンサ(図4における
1000μFのコンデンサC3参照)は無い。よって、
このフィルタ回路40は、電圧Vdのスイッチング電力
に含まれる成分のうち、かなり高周波の成分までもパス
させる。これにより、例えば1Aであった出力電流が突
然2A必要になったときでも、数μsで応答し、直流電
圧Vpを必要なレベルに保持することができる。もっと
も、この段階では、平滑化が未だ不十分なため、直流電
圧Vpは最終的なものではない。
【0023】三端子レギュレータ2は、フィルタ回路4
0に対して後置され、制御部としてのトランジスタQ1
で第1の直流電力の電圧Vpを電圧降下させることによ
り、直流電圧Voの第2の直流電力を生成する。具体的
には、直流電圧Voの制御目標値は5Vであるが、これ
は検出部としての抵抗R1,R2によって検出され、さ
らにこれと基準電圧Vref1との差が誤差増幅部としての
アンプ2aによって増幅される。そして、この増幅信号
に応じて上述の差が無くなるようにトランジスタQ1が
働くことにより、直流電圧Voが制御目標値の5Vに制
御される。
【0024】これにより、フィルタ回路40では平滑化
が未だ不十分であった電圧Vpの第1の直流電力が、十
分に安定化され、最終的な電圧Voの第2の直流電力が
出力電力として生成される。しかも、既述の如くスイッ
チング回路30の働きにより直流電圧Vpは直流電圧V
oよりも0.7V高い値にほぼ保たれる。そこで、トラ
ンジスタQ1は飽和するかしないかの境の状態に保たれ
る。よって、トランジスタQ1は高速で動作することが
できる。しかも、ここでの電力損失は、0.7Vの降下
電圧に対応して、負荷RL での消費電力の数分の1で済
む。なお、スイッチング回路30とコイル40では、ほ
とんど電力損失が発生しないから、この小さな値が、直
流安定化電源回路全体での損失値にほぼ対応する。
【0025】かかる構成の直流安定化電源回路の動作
を、図2の電圧波形図を参照しながら具体的に説明す
る。この波形図の左半分は入力電圧Viが8Vのときの
波形例であり、その右半分は入力電圧Viが15Vのと
きの波形例である。入力電圧Vi,スイッチング電力の
電圧Vd,第1の直流電力の電圧Vp,出力電圧Voの
波形例に、それぞれ対応する同一符号を付して示す。な
お、電圧Vdは、他との判別容易性を考慮して、破線で
示す。
【0026】入力電圧Viが8Vのとき、出力電圧Vo
は三端子レギュレータ2により目標値5Vに制御され、
直流の電圧Vpはスイッチング回路30によりそれより
少し高い5.7Vにほぼ保たれる。このために、電圧V
dはほぼ0Vと8V弱との間でスイッチングにより変化
させられる。その周期は三角波の周期と同一である。た
だし、そのパルス幅については、約2.3Vの小さな差
電圧(Vd−Vp)でコイルL2に約1Aの電流を流す
ために、三角波との比較対象源としての電圧Vpが緩や
かに変化することに対応して、8V弱のときの幅が相対
的に広い(t8)。
【0027】一方、入力電圧Viが15Vのとき、出力
電圧Voは三端子レギュレータ2により目標値5Vに制
御され、直流の電圧Vpはスイッチング回路30により
それより少し高い5.7Vにほぼ保たれる。このため
に、電圧Vdはほぼ0Vと15V弱との間でスイッチン
グさせられる。その周期は三角波の周期と同一である。
ただし、そのパルス幅については、約9.3Vの大きな
差電圧(Vd−Vp)でコイルL2に約1Aの電流を流
すために、三角波との比較対象源としての直流電圧Vp
が速やかに変化することに対応して、15V弱のときの
幅が相対的に狭い(t15)。
【0028】なお、図では、電圧Vpを折れ線で表示し
ているが、これは上述の動作状態を明示すべく誇張して
表示したものであり、通常倍率下のオシロスコープ観察
等では、直流の電圧Vpは水平な直線として観察される
程、その変動は僅かなものである。このように、入力電
圧Viが8V〜15Vの範囲で変動しても、電力損失の
主たる発生源である三端子レギュレータ2における降圧
電圧(Vp−Vd)が、常時約0.7Vに保たれて、電
力損失が小さな一定レベルに抑えられる。
【0029】なお、この発明の直流安定化電源回路の構
成は、三端子レギュレータを用いた従来の直列型定電圧
回路タイプに対して、入力電圧Viを供給する整流回路
1と三端子レギュレータ2との間に、スイッチング回路
30とフィルタ回路40とを挿入接続して付加したもの
としても認識できる。このことは、従来の直列型定電圧
回路タイプの直流安定化電源回路を採用している装置に
対して、スイッチング回路とフィルタ回路とを付加する
だけで、電力損失の低減を図ることができることを意味
する。しかも、直列型定電圧回路が後置されていること
により負荷との整合性は維持されることから、スイッチ
ングレギュレータの採用時の如き負荷特性との整合性の
問題がなくて、スイッチング回路とフィルタ回路とを局
部的に単に付加するだけで容易に高効率化が実現でき
る。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
発明にあっては、入力電力のスイッチングされたスイッ
チング電力を生成するスイッチング回路と、スイッチン
グ電力を平滑して第1の直流電力を出力するコイルを有
するフィルタ回路と、第1の直流電力の電圧を降圧して
安定化することにより電圧が所定の目標電圧値に追従す
る第2の直流電力を生成しこの第2の直流電力を出力電
力として出力する直列型定電圧回路と、を備え、直列型
定電圧回路のトランジスタでの降圧電圧が、スイッチン
グ回路により、ベース−エミッタ間順方向降下電圧に相
当する一定電圧にほぼ保たれる。
【0031】これにより、入力電圧および出力電流の変
動が激しい場合であっても、出力電流に対する応答性に
優れ、しかも入力電圧に拘らず効率が良い。その結果、
優れた応答性を維持しつつ、信頼性を確保し、小形化や
コストダウンをも図ることができる。さらには、既存の
装置の高効率化も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の直流安定化電源回路の一実
施例を示す。
【図2】図2は、その回路内の電圧波形を示す。
【図3】図3は、従来の直列型定電圧回路タイプの直流
安定化電源回路である。
【図4】図4は、従来のスイッチングレギュレータタイ
プの直流安定化電源回路である。
【符号の説明】
1 整流回路 2 三端子レギュレータ 3 スイッチング回路 4 フィルタ 30 スイッチング回路 40 フィルタ回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流を整流等して得られた直流の入力電力
    を安定化して直流の出力電力を生成しこれを負荷等へ出
    力する直流安定化電源回路において、 前記入力電力と第1の被検出電圧と第2の被検出電圧と
    を受け前記入力電力の受給ラインを前記第1の被検出電
    圧と前記第2の被検出電圧との差に応じてスイッチング
    するスイッチング回路と、前記スイッチング回路により
    スイッチングされた前記受給ラインの出力側ラインに直
    列に接続され前記出力側ラインを介して受ける電力を平
    滑して第1の直流電力を出力するコイルを有するフィル
    タ回路と、前記コイルからの前記第1の直流電力を受け
    これのラインに直列に挿入接続されたコレクタ−エミッ
    タを有するトランジスタで前記第1の直流電力の電圧を
    降圧して安定化することにより電圧が所定の目標電圧値
    に追従する第2の直流電力を生成しこの第2の直流電力
    を前記出力電力として出力する直列型定電圧回路と、を
    備え、 前記スイッチング回路が前記第1の直流電力の電圧を前
    記第1の被検出電圧として検出し前記第2の直流電力の
    電圧を前記第2の被検出電圧として検出することによ
    り、前記直列型定電圧回路の前記トランジスタでの降圧
    電圧がベース−エミッタ間順方向降下電圧に相当する一
    定電圧にほぼ保たれることを特徴とする直流安定化電源
    回路。
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