JP3036247B2 - 照明装置 - Google Patents

照明装置

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JP3036247B2
JP3036247B2 JP4216871A JP21687192A JP3036247B2 JP 3036247 B2 JP3036247 B2 JP 3036247B2 JP 4216871 A JP4216871 A JP 4216871A JP 21687192 A JP21687192 A JP 21687192A JP 3036247 B2 JP3036247 B2 JP 3036247B2
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昭 藤嶋
和仁 橋本
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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可視光線による照明機能
以外に、周囲の消臭、消毒や、装置自体の浄化による照
明機能の低下防止、及び紫外線カット等の副次的機能を
備えた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、照明装置は室内、トイレ、電話
ボックス、トンネル、地下鉄駅ホーム等の空間を照明す
ることのみを目的としている。この照明装置は、前記閉
鎖的な空間の天井等の日常活動に支障を来さない部分に
設けられている。
【0003】一方、前記室内、電話ボックス等の閉鎖的
な空間では、悪臭のある気体や有毒な気体が発生した場
合、これらの気体は前記空間が閉鎖的であるが故にこの
空間内に籠ってしまい、支障を来すことがある。このと
き、籠った気体を効率的に外部に排出することができな
い場合には消臭及び消毒のための装置を特別に設けなけ
ればならない。
【0004】また、前記照明装置として使用する蛍光灯
等には、それから射出される光に紫外線を含むものがあ
る。この紫外線は特に安価な蛍光灯の射出光に多く含ま
れているが、この紫外線は人体に有害である。このた
め、蛍光灯等はその射出光に紫外線を極力含まないよう
に改良されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記照明装
置と前記消臭又は消毒のための装置は独立した別々の装
置であり、それぞれ個別に設けなければならなかった。
【0006】また、射出光に紫外線を含まないように改
良した蛍光灯等は、必然的にコストが嵩み、高価なもの
となっていた。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、照明のための装置と前記消臭又は消毒のための装置
とを一体にしコンパクトで周囲の障害にならないと共
に、紫外線吸収機能をも備えた照明装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、発光部と、この発光部の一部又は全部を覆
って設けられ、該発光部から射出された光を反射又は透
過するカバー部材とを有する照明装置であって、前記発
光部から射出された光を吸収して光触媒反応を示す半導
体物質を前記カバー部材の表面に存在させたことを特徴
とする。
【0009】前記半導体物質は特にカバー部材の内側表
面に存在させることが望ましい。また、半導体物質とし
ては、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ニオ
ブ、銅、スズ、酸化ルテニウム及び酸化ニッケルのうち
1種又は2種以上で修飾した半導体物質を用いることが
望ましい。前記半導体物質としては酸化チタン、酸化
鉄、酸化タングステン、酸化亜鉛又はチタン酸ストロン
チウムを用いることが望ましい。さらに、前記発光部と
しては紫外線を多く含む光源を用いることが望ましい。
【0010】
【作用】前述の構成により、発光部からの光は通常の機
能である照明を行うと共に、半導体物質に吸収されて光
触媒反応を示し、この半導体物質近傍の悪臭のある気体
や有毒な気体を無臭、無害なものにする。これと共に、
紫外線が半導体物質に吸収されるため、有害な紫外線が
外部に照射されるのを防止することができる。
【0011】この場合、半導体物質をカバー部材の内側
表面に存在させることで、この半導体物質が発光部によ
り直接照射され、光触媒反応を効率的に起こさせること
ができる。半導体物質として酸化チタン等をパラジウム
等で修飾したものを用いることで、より効率的に消臭、
消毒及び有害な紫外線のカットを行うことができる。さ
らに、発光部として紫外線を多く含む光源を用いること
で、光触媒反応速度を促進させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。
【0013】図1に示す本実施例の照明装置1は、室
内、トイレ、電話ボックス、トンネル、地下鉄駅ホーム
等の閉鎖的な空間の天井等、日常活動に支障を来さない
部分に設けられるものである。具体的には、発光部2
と、この発光部2を覆って配置され、発光部2から射出
された光を透過するカバー部材3と、このカバー部材3
の内側表面に施され発光部2からの光によって光触媒反
応を示す半導体物質4とから構成されている。
【0014】発光部2には射出光中に紫外線を多く含む
光源、特に蛍光灯を用いる。この蛍光灯[特に安価な蛍
光灯、例えば白色蛍光灯(東芝FL−4W)]には光触
媒反応に寄与する400nm以下の紫外線を多く含む。
特に、365nmの紫外線が多く含まれている。また、
BLランプ[例えばBLB蛍光灯(三共電気FL4BL
B)]には中心波長が350nmの紫外線が多く含まれ
ている。これらの波長の紫外線は光触媒反応に適してい
る。なお、BLランプは可視光をほとんど含まないの
で、通常の蛍光灯と併用する。また、紫外線としては3
00nm以下の波長のものは人体にとって非常に危険で
あるが、本実施例の発光部2から射出される300〜4
00nmの近紫外線は、人体に対する危険度が少なく、
さらに後述の半導体物質4は紫外線を吸収する紫外線フ
ィルタとしての効果を有するため、発光部2からの紫外
線による人体への影響はない。
【0015】カバー部材3は、発光部2を囲繞すること
でこの発光部2を含んで空間を形成している。このカバ
ー部材3は可視光線を透過する材料からなる。さらに、
カバー部材3にはその下部と上部にそれぞれ気体の流入
口3Aと流出口3Bとが設けられ、カバー部材3内で発
光部2によって暖められ膨張した空気が軽くなって上昇
し、上部にある流出口3Bから外部に流出すると共に、
これに伴ってカバー部材3の外部からの空気が流入口3
Aからカバー部材3内部に流入するようになっている。
この流入口3Aの外側には、発光部2からの紫外線が直
接に外部に射出されないように、遮蔽板3Cが設けられ
ている。
【0016】カバー部材3の内側には半導体物質4が設
けられている。半導体物質4としては、酸化チタン、酸
化鉄、酸化タングステン、酸化亜鉛、チタン酸ストロン
チウム等が用いられる。この半導体物質4を修飾する金
属又は金属酸化物としては、パラジウム、白金、ニッケ
ル及びロジウム、ニオブ、銅、スズ、酸化ルテニウム、
酸化ニッケル等が用いられる。これらのうち1種又は2
種以上を半導体物質4に修飾させる。この半導体物質4
に発光部2からの光を照射すると光触媒反応を示し、各
種の悪臭を放つ物質や有害物質が光化学的に常温で分解
除去される。これと共に光触媒反応に伴い半導体物質4
が発光部2からの紫外線を吸収する。
【0017】ここで、前記半導体物質4の層を成形する
手段としては、以下のものが考えられる。
【0018】(1) 半導体薄膜 スピンコーティング、ディップコーティング、ゾルゲル
法、スパッタリング法等で基体の上に半導体薄膜を作
る。
【0019】(2) 半導体粉末 粉末状の半導体微粒子をなんらかの手段で基体上に固定
する。この場合、微粒子表面が非活性物質(例えば接着
剤等)で覆われると光触媒反応が起らないので、注意す
る必要がある。
【0020】以上の2つの手段のうち、反応活性の高い
半導体を得るには、(2)の半導体粉末の方が容易である
が、半導体粉末を固定するのは困難である。このため、
(1)の半導体薄膜か、(1)の半導体薄膜と(2)の半導体粉
末のハイブリッド系、即ち酸化チタンゾル液の中に微粒
子を懸濁させ、これをスピンコート又はディップコーテ
ィング法等で基体上に付け、固定するのがよい。
【0021】次に、この光触媒反応による消臭、消毒及
び紫外線カットの作用を説明する。発光部2からの光が
半導体物質4に照射されることにより、光エネルギーが
吸収され、価電子帯電子が励起されて活性化し、強い酸
化、還元のエネルギーを持つようになる。この状態で前
記悪臭を放つ物質や有害物質が半導体物質4の表面に接
触すると、この半導体物質4の強い酸化力、還元力によ
り無臭、無害の気体に改質されていく。半導体物質4に
照射された紫外線はこの半導体物質4に吸収され、外部
に射出されることはない。即ち、半導体物質4は紫外線
を吸収する紫外線フィルタとして機能する。(なお、光
触媒反応等の具体的な内容は、特公平2−9850号公
報、Journal of JSES Vol.15,No.1 1989年 P30〜33、
月刊「化学工業」Vol.39,No.5 1988年5月号 P47(407),P
48(408)を参照されたし)このとき、カバー部材3内部
の空気が暖められ、上昇して流出口3Bから外部に流出
する。これに伴ってカバー部材3内に流入口3Aを介し
て外部から新たな空気が流入する。これにより、悪臭、
有毒な気体は空気と共にカバー部材3内に流入し、光触
媒反応により無臭、無害の気体となって外部に流出す
る。そして、この作用が順次繰り返され、室内等の空間
全体が無臭、無害の空気となる。
【0022】この作用は、照明装置1が点灯している間
中行われる。即ち、その空間の利用者がいる限り、照明
装置1は点灯され、その間中は前記消臭、消毒作用が行
われる。
【0023】以上のように作用することにより、空間全
体の悪臭、有毒な気体を効率的に消臭、消毒すると共
に、人体に有害な紫外線を効率的にカットすることがで
きるようになる。
【0024】また、光触媒反応は、酸化触媒等に比して
熱劣化や被毒元素による活性低下等がなく、脱臭、消毒
作用及び紫外線フィルタとしての寿命を大幅に延ばすこ
とができる。
【0025】照明装置1は発光部2にカバー部材3を設
けただけの簡単な構成なので、全体をコンパクトにする
ことができ、電話ボックス等の狭い空間にも容易に使用
することができると共に、安価に製造することができ
る。
【0026】さらに、安価で紫外線を出しやすい蛍光灯
等の発光部2を使用する場合にも、紫外線は半導体物質
4で吸収され、外部に漏れることがないので、安価でし
かも安全な照明装置1を提供することができる。
【0027】次に、第2実施例を説明する。
【0028】本実施例の照明装置は、発光部2を覆うカ
バーの一部が反射板となっているものである。図2中の
7は発光部2を囲繞するカバー部材で、このカバー部材
7の上側部が反射板8となっている。カバー部材7の下
側面は光を透過する部材である透過板9で成形され、こ
れら反射板8と透過板9とで発光部2を囲繞している。
さらに、これら反射板8と透過板9との内側面全域に
は、前記同様の半導体物質10が施されている。カバー
部材7の下側部には流入口7Aが設けられ、上側部には
流出口7Bが設けられている。流入口7Aの外側には、
発光部2からの紫外線が直接に外部に射出されないよう
に、遮蔽板7Cが設けられている。
【0029】これにより、通常の照明機能としては、発
光部2による直接光と反射板8による反射光によって反
射板8の前方を中心に照射することができる。これに加
えて前記第1実施例と同様の作用により、室内等の空間
内の悪臭を放つ気体や有毒な気体に対して消臭、消毒す
ることができると共に、発光部2からの紫外線を反射板
8及び透過板9に施された半導体物質10が吸収して紫
外線フィルタとして機能する。
【0030】さらに、反射板8の内側面にも半導体物質
10を施したので、この反射板8の内側面が光触媒反応
によって浄化され、この反射板8を常に良好な状態に維
持することができるようになる。
【0031】なお、前記2つの実施例においては、カバ
ー部材3,7を発光部2を完全に覆ってしまうように形
成したが、図3に示すように、カバー部材11を発光部
2の下側のみを覆い上側を開放するように形成し、鎖1
2等で発光部2とともに取り付けるようにしてもよい。
この場合、発光部2の上側が開放されているので、前記
2つの実施例に比しても空気の対流がよくなり、消臭、
消毒作用効率が向上する。
【0032】さらに、カバー部材11の側壁部11Aに
は、図4に示すように、空気流通板12を設けてもよ
い。この空気流通板12は側壁部11Aの一部を取り除
き、細長い板を多段に配設したもので、カバー部材11
内での空気の対流をさらによくすることができる。
【0033】次に消臭効果の具体的な実験例(A)を示
す。
【0034】実験装置としては図5に示すものを用い
た。図中の15は臭気を封入する反応槽である。この反
応槽15内に発光部16を装着し、この発光部16の側
面及び下側を覆うように、内側に半導体物質を施したカ
バー部材17を装着した。さらに、反応槽15の床部に
は、光照射時に内部の気体の対流を良くするためにファ
ン18を設けた。
【0035】発光部16としては次の4種類の光源を用
いた。
【0036】 (1) ナショナルパルック(EX−N)10W (2) ナショナル昼光色(D) 10W (3) ブラックライト(BL) 10W (4) 低圧水銀灯 10W これらのうち、任意の3本を組合わせて発光部16とし
た。反応槽15としては10リットルの容器を用いた。
【0037】また、カバー部材17としては次のものを
用いた。
【0038】(1) 石英ガラス (2) TiO2膜をコートした石英ガラス、ただし、Ti
2膜は多木化学(株)製のTiO2ゾルをスピンコート
で塗布した後に400℃で焼成したものを用いた。
【0039】臭気成分としては、初期濃度約10ppmの
アセトアルデヒドを用いた。分析法としては、ガスクロ
マトグラフによる定量、定性分析を用いた。
【0040】以上の装置を用いた実験によって、図6の
グラフに示す結果が得られた。このグラフはTiO2
をコートした石英ガラスをカバー部材17として用いた
ものによる結果で、特性線21は光未照射の場合、特性
線22は昼光色3本を発光部16として用いた場合、特
性線23はブラックライト1本とパルック2本を組合わ
せたものを発光部16として用いた場合、特性線24は
低圧水銀灯1本とパルック2本を組合わせたものを発光
部16として用いた場合の結果を示す。
【0041】この結果から、発光部16として低圧水銀
灯1本とパルック2本を組合わせたものが特性線24の
ように最も効率的に消臭することができた。なお、光未
照射の場合に特性線21のようにアセトアルデヒドが減
少するのは、反応槽15の内壁面に吸着されるためであ
る。
【0042】また、TiO2膜をコートしない石英ガラ
スを用いた場合は、図6のグラフにおける光未照射の場
合の特性線21と実験誤差内で一致した。この場合も前
述したように、反応槽15の内壁面にアセトアルデヒド
が吸着されるためである。パルックのみ3本用いた場合
も光未照射の場合の特性線21と一致した。
【0043】なお、前記実験では、臭気成分としてアセ
トアルデヒドを用いたが、このアセトアルデヒドは臭気
成分の代表的なものである。TiO2光触媒の数多くの
研究からTiO2でアセトアルデヒドが分解されれば、
他のほとんどすべての臭気成分(チオール、アンモニ
ア、メルカブタン等)も分解されることが知られてい
る。 次に消臭効果の実験例(B)を示す。
【0044】本実験ではカバー部材17のTiO2半導
体層として、多木化学(株)製のTiO2ゾル中に日本
アエロジル社製の酸化チタン粉末(P−25)を10mg
/10ml混入し、スピンコート後、400℃で焼成した
半導体物質4を用いた。発光部16としては、ブラック
ライト1本とパルック2本を組合わせたものを用いた。
これ以外は前記実験例(A)と同様である。
【0045】この実験によって、約10分の光照射でア
セトアルデヒド残存率が約30%になった。即ち、実験
例(A)の場合のTiO2膜をコートした石英ガラスの
カバー部材17に比べて脱臭能が約1.5倍増加した。
【0046】次にTiO2膜の紫外線吸収能の実験例
(C)を示す。
【0047】発光部16として次の4つの光源を用い
た。
【0048】(1) 太陽光 (2) 6W−UVランプ (3) 2W−水銀ランプ (4) 15W−昼光色蛍光灯 紫外線吸収基材としては次の2つの材料を用いた。
【0049】(1) 石英ガラス (2) TiO2膜をコートしたアルカリガラス、なお、T
iO2膜の作成法は実験例(A)と同様である。焼成温
度のみ変えてある。
【0050】吸収スペクトル測定は紫外・可視分光光度
計によって行った。紫外線強度測定はトプコンUVR−
1紫外線強度計によって行った。
【0051】TiO2膜の吸収スペクトル測定結果を図
7に示す。吸収端は約380nmである。TiO2膜を
コートしないアルカリガラス基材に比べてTiO2膜を
コートしたアルカリガラスは約50nmだけ長波長側に
シフトしている。
【0052】紫外線強度の測定方法は、図8に示すよう
に、光源又は窓の外の自然太陽光(例えば晴天の午後1
時)31から60cm離れた位置に基材(石英ガラス、
TiO2膜をコートしたアルカリガラス)32を置き、
この基材の裏側に紫外線強度計33を設置して測定し
た。
【0053】この測定結果を図9(a),(b),
(c)のグラフに示す。図9(a)は基材を設けない場
合、図9(b)は石英ガラスを置いた場合、図9(c)
はTiO2膜をコートしたアルカリガラスを置いた場合
の測定結果である。この結果からわかるように、TiO
2膜をコートしたアルカリガラスの場合には360nm
付近の紫外線もほとんどカットしてしまうことが分か
る。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の照明装置に
よれば、次のような効果を奏する。
【0055】(1) カバー部材の表面に存在させた半
導体物質の光触媒反応によって、悪臭、有毒な気体を効
率的に消臭、消毒することができると共に、発光部から
の紫外線を吸収し、この紫外線が外部に射出するのを防
止することができるようになる。
【0056】(2) 光触媒反応は酸化触媒等に比して
熱劣化や被毒元素による活性低下等がなく、脱臭、消毒
作用及び紫外線フィルタとしての寿命を大幅に延ばすこ
とができる。
【0057】(3) 照明装置は発光部にカバー部材を
設けただけの簡単な構成なので、全体をコンパクトにす
ることができ、トイレ等の狭い空間にも容易に使用する
ことができると共に安価に製造することができる。
【0058】(4) 安価で紫外線を出しやすい蛍光灯
を使用する場合にも、紫外線は半導体物質で吸収され、
外部に漏れることがないので、安価でしかも安全な照明
装置を提供することができる。
【0059】(5) カバー部材に半導体物質を施した
ので、このカバー部材の半導体物質を施した面が光触媒
反応によって浄化され、照明機能を常に良好な状態に維
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る照明装置を示す概略
断面図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る照明装置を示す概略
断面図である。
【図3】本発明の変形例を示す概略断面図である。
【図4】図3のカバー部材の側壁部の変形例を示す部分
断面図である。
【図5】消臭効果の実験に用いた実験装置を示す概略構
成図である。
【図6】消臭効果の実験結果を示すグラフである。
【図7】TiO2膜の吸収スペクトル測定結果を示すグ
ラフである。
【図8】紫外線強度の測定試験に用いる装置の構成を示
す概略説明図である。
【図9】紫外線強度の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…照明装置、2…発光部、3,7…カバー部材、4,
10…半導体物質、8…反射板、9…透過板。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−5301(JP,A) 特開 平4−101302(JP,A) 特開 平4−206201(JP,A) 実願 平1−89968号(実開 平3− 30314号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) 実願 平2−32937号(実開 平3− 124524号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光部と、この発光部の一部を覆って設
    けられ、該発光部から照明領域に射出された光を透過す
    るカバー部材とを有する照明装置において、前記発光部
    から射出された波長300〜400nmの光を吸収して
    光触媒反応を示す酸化チタンを前記カバー部材の表面に
    存在させたことを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 前記酸化チタンは薄膜状に前記カバー部
    材の表面に固定されており、前記酸化チタン薄膜は可視
    光を透過し、紫外線を吸収することを特徴とする請求項
    1に記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 前記酸化チタンは微粒子であり接着剤と
    共に前記カバー部材の表面に被覆されており、前記被覆
    物は可視光を透過し、紫外線を吸収することを特徴とす
    る請求項1に記載の照明装置。
  4. 【請求項4】 前記酸化チタンを存在させた前記カバー
    部材の表面は、光触媒反応によって浄化され、以て照明
    機能を良好な状態に維持可能であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 前記酸化チタンは前記カバー部材の内側
    表面に存在させたことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 前記酸化チタンが、パラジウム、白金、
    ニッケル、ロジウム、ニオブ、銅、スズ、酸化ルテニウ
    ム及び酸化ニッケルのうちの1種又は2種以上で修飾さ
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の照明装置。
  7. 【請求項7】 前記照明装置は、室内、トイレ、電話ボ
    ックス、トンネル、地下鉄ホーム等の閉鎖的な空間を照
    明するための装置であることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の照明装置。
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