JP3035200U - 収納袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納袋を展開した状態において、その底面部
への所望収納物の位置決めを容易に行えるとともに、展
開状態から収納状態への変化、あるいは収納状態から展
開状態への変化が容易に行える使い勝手の良い収納袋を
提供する。 【解決手段】 底面パネル１０と、４つの側面パネル１
１，１２，１２，１３と、上面パネル１４とを有し、内
容物収納状態において略直方体形状となるとともに、非
収納状態において各パネル１０，１１，１２，１２，１
３，１４の展開が可能な収納袋であって、組立て状態に
おける各パネル１０，１１，１２，１２，１３，１４の
隣接縁のうち、選択された隣接縁は相互に着脱不可能に
連結されているとともに、選択された隣接縁は着脱手段
５，５０によって着脱可能に連結されており、かつ、互
いに隣接する側面パネルのうちの少なくとも一組の隣接
縁ｃ，ｃ，ｃ’，ｃ’は、底面パネル１０から所定高さ
位置まで相互に着脱不可能に連結されているとともに、
それより上部は着脱手段５，５０によって着脱可能とし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本願考案は、布団、毛布、座布団、その他衣類などを収納するための収納袋に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、当分使用することのない布団や毛布などの寝具を収納する場合には 、これらの寝具を折り畳んでそのまま押し入れに収納したりしていた。また、座 布団を収納する場合には、座布団を積み重ねてそのまま押し入れに収納したりし ていた。

【０００３】 ところが、このような収納方法では、押し入れを開けたときの体裁が悪く、ま た、特に座布団の場合などは、押し入れを開けたときに積み上げられた座布団が 崩れ易く、収納性が悪い。

【０００４】 そこで、実公平７−６１８９号公報には、本願の図４および図５に示すような 収納袋１が提案されている。この収納袋１は、その内部に布団などを収納した状 態において直方体形状を有し、互いに隣接する各面の所定の接合部をスライドフ ァスナー２，２などの接合手段によって接合している。そして、接合手段が設け られた各接合部の接合を解除することにより、図４に良く表れているような平面 視における形状が略Ｔ字状、あるいは十字状（図示せず）に展開可能に構成され ている。このような収納袋１は、展開状態において底面部１０に、たとえば布団 などを載置し、上記接合手段によって各接合部を接合することにより布団などを その内部に収納するものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このように構成された収納袋は、布団などの比較的大きなもの を収納する袋であるが、底面部に所望収納物を載置する際に、所望収納物がブラ インドとなり、上記収納袋の底面部が視認し難く、所望収納物の収納袋に底面部 に対する位置決めが難しい。したがって、収納物の一部が上記収納袋の底面部か らはみ出してしまう場合がある。また、収納袋の底面部の面積よりも小さい底面 積を有する収納物を収納する場合などは特に、接合しようとする接合部の近傍が 撓みやすい。このようなことから、底面部からはみだして載置された布団などの 収納物が邪魔になり、あるいは接合部近傍の撓みによって、スライドファスナー などの接合手段によって所定の接合部を接合することが困難な場合があり、使い 勝手が悪い。

【０００６】 本願考案は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、収納袋を展開 した状態において、その底面部への所望収納物の位置決めを容易に行えるととも に、展開状態から収納状態への変化、あるいは収納状態から展開状態への変化が 容易に行える使い勝手の良い収納袋を提供することをその課題とする。

【０００７】

【考案の開示】

上記の課題を解決するため、本願考案では、次の技術的手段を講じている。

【０００８】 すなわち、本願考案に係る収納袋は、底面パネルと、４つの側面パネルと、上 面パネルとを有し、内容物収納状態において略直方体形状となるとともに、非収 納状態において各パネルの展開が可能な収納袋であって、内容物収納状態におけ る各パネルの隣接縁のうち、選択された隣接縁は相互に着脱不可能に連結されて いるとともに、選択された隣接縁は着脱手段によって着脱可能に連結されており 、かつ、互いに隣接する側面パネルのうちの少なくとも一組の隣接縁は、底面パ ネルから所定高さ位置まで相互に着脱不可能に連結されているとともに、それよ り上部は着脱手段によって着脱可能となっていることを特徴としている。

【０００９】 すなわち、このような収納袋は、非収納状態における各パネルの展開状態にお いて、少なくとも所定高さ位置まで相互に着脱不可能に連結された２つの側面パ ネルの隣接縁が、底面パネルに対して着脱不可能に連結された位置まで起立する ように構成されている。このため、所定高さ位置まで相互に着脱不可能に連結さ れた２つの側面パネルの下方位置が底面パネルのコーナ部から上方に延出する起 立コーナ部を形成するのである。

【００１０】 したがって、展開状態において所望収納物を底面パネルに載置するに際して、 上記した起立コーナ面によって上記収容物のコーナ部が底面パネルからはみだす ことを回避するので、底面パネルに対する収納物の位置決めが行いやすく、使い 勝手が良くなる。

【００１１】 好ましくは、上記着脱手段によって連結されている隣接縁の連結を全て解除し て展開した状態において、その平面視形状が略Ｔ字状または略十字状になるよう に構成されている。また、組立て状態において底面パネルおよび上面パネルとそ の隣接縁が着脱不可能に連結された１の側面パネルと、この１の側面パネルに隣 接する２つの他の側面パネルとは、底面パネルから所定高さ位置まで着脱不可能 に連結されているとともに、それより上部は着脱手段によって着脱可能となって いる。

【００１２】 このような収納袋は、上記１の側面パネルに対向する側面パネルを除く３つの 側面パネルが２ケ所の起立コーナ部を形成するように構成されている。したがっ て、起立コーナ部の形成されていない部分から所望収納物を底面パネルに容易に 載置できるとともに、２ケ所の起立コーナ部によって底面部から上記収納物がは みだすことを回避でき、より容易かつ確実に底面パネルに対する収納物の位置決 めが行うことができ、使い勝手が良くなる。

【００１３】 好ましくはさらに、上記着脱手段は、スライドファスナーである。

【００１４】 このような収納袋は、展開状態において底面パネルに所望収納物を載置して、 スライドファスナーによって各隣接縁を連結する場合、底面パネルに対して少な くとも互いに隣接する２つの側面パネルの隣接縁は所定の高さまで起立している ので、この近傍に撓みが生じにくい。したがって、この起立した隣接縁の上端を スライドファスナーによる着脱の始点および終点とすることにより、展開状態か ら略直方体形状の収納状態へ変化させたり、逆に収納状態から展開状態に変化さ せることが容易に行え、使い勝手が良い。

【００１５】 なお、上記した所定高さ位置とは、底面パネルから上面パネルまでの高さの１ ／３程度が好ましい。というのは、隣接する側面パネルによって形成された起立 コーナ部の高さがあまりに低いと上記したような効果が顕著には表れず、また、 隣接する側面パネルによって形成された起立面の高さがあまりに高いと形成され た起立コーナ部が内側に撓んでしまい、使い勝手が悪くなくことが懸念されるか らである。

【００１６】 本願考案のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な 説明によって、より明らかとなろう。

【００１７】

【考案の実施の形態】

以下、本願考案の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。

【００１８】 図１は、本願考案の第１の実施形態に係る収納袋１の展開斜視図であって、図 ２は、内容物収納状態を表す斜視図である。本実施形態における収納袋１は、底 面パネル１０と、４つの側面パネル１１，１２，１２，１３と、上面パネル１４ とを備え、図２に示すように内容物収納状態において略直方体形状となるととも に、図１に示すように非収納状態において各パネル１０，１１，１２，１２，１ ３，１４の展開が可能なように構成されている。また、図１に良く表れているよ うに、展開状態において平面視形状が略十字状に構成されている。

【００１９】 上記底面パネル１０は、矩形状に形成されており、展開状態においてその周縁 からは４つの側面パネル１１，１２，１２，１３が着脱不可能に縫製あるいは一 体的に連結されている。

【００２０】 そして、側面パネル１１は、上面パネル１４および底面パネル１０と組み立て 状態での上下の隣接縁ｂ，ａが着脱不可能に連結されており、組み立て状態にお いてこの側面パネル１１に隣接する２つの側面パネル１２，１２とは、底面パネ ル１０に対して所定高さ位置まで着脱不可能に縫製などにより連結されている。 なお、底面パネル１０から所定高さ位置とは、底面パネル１０から上面パネル１ ４までの高さの１／３程度が好ましい。

【００２１】 また、上記側面パネル１１と着脱不可能に連結した上面パネル１４には、上述 した側面パネル１１に対向する側面パネル１３の上部表面と着脱する着脱パネル １５が着脱不可能に連結されている。この着脱パネル１５と側面パネル１３との 着脱は、たとえば上記側面パネル１３および着脱パネル１５にそれぞれ縫製によ り取り付けられた面ファスナー４，４などによって実現される。

【００２２】 このような収納袋１の展開状態の平面視における周縁（着脱パネル１５および 側面パネル１３の組み立て状態における上端縁を除く）には、むしを植え込んだ 布テープ５０が縫製により取付けられており、４つのスライダ５，５，５’，５ ’を移動させることにより略直方体形状に組み立てられる。図１に示すように、 上記スライダ５，５は、展開状態において底面パネル１０のコーナ１０ａ，１０ ａに、上記スライダ５’，５’はコーナ１０ｂ，１０ｂから互いに隣接する側面 パネル１１，１２および１１，１２によって形成される起立コーナ部ｄ，ｄの上 端に配されている。

【００２３】 展開状態において底面パネル１０のコーナー１０ａ，１０ａに配されたスライ ダ５，５は、側面パネル１１および側面パネル１２，１２の側縁ｅ，ｅ，ｅ’， ｅ’に沿って移動可能であり、底面パネル１０から退避する方向に移動させた場 合に側面パネル１２と側面パネル１３とが底面パネル１０に対して起立するよう にして連結され、上面パネル１４から退避する方向に上記スライダ５，５を移動 させた場合に側面パネル１２と側面パネル１３との連結が解除されるように構成 されている。

【００２４】 上記起立コーナ部ｄ，ｄの上端に配された上記スライダ５’，５’は、この起 立コーナ部ｄ，ｄから上方に移動させられた場合に側面パネル１２，１２と側面 パネル１１とが連結され、続いて側面パネル１２，１２の組み立て状態における 上端縁ｆ，ｆに沿って移動させられた場合に、側面パネル１２，１２と上面パネ ル１４とが各々連結されるように構成されている。

【００２５】 したがって、スライダ５，５，５’，５’を移動させることにより互いに隣接 する着脱可能な各パネルを連結した場合に、図２に良く表れているような略直方 体形状に形成されるのである。

【００２６】 このように形成された収納袋１は、上述したように非収納状態における各パネ ルの展開状態において、所定高さ位置まで相互に着脱不可能に連結された側面パ ネル１１，１２および１１，１２の隣接縁ｃ，ｃ’およびｃ，ｃ’が、底面パネ ル１０に対して着脱不可能に連結された位置まで起立して起立コーナ部ｄ，ｄを 形成するように構成されている。このため、所定高さ位置まで相互に着脱不可能 に連結された側面パネル１１，１２，１２の下方位置が底面パネルの周縁から上 方に延出する起立面１１ａ，１２ａ，１２ａを形成するのである。

【００２７】 したがって、起立面１１ａ，１２ａ，１２ａの形成されていない部分（側面パ ネル１３側）から布団などの所望収納物を底面パネル１０に容易に載置できると ともに、３つの起立面１１ａ，１２ａ，１２ａによって形成される２ケ所の起立 コーナ部ｄ，ｄによって、底面パネル１０から上記収納物がはみだすことを回避 でき、より容易に底面パネル１０に対する所望収納物の位置決めが行うことがで き、使い勝手が良くなる。

【００２８】 また、このような収納袋１は、展開状態において底面パネル１０に収納物を載 置して、スライドファスナーによって各隣接縁を連結する場合、底面パネル１０ に対して側面パネル１１，１２，１２の隣接縁ｃ，ｃ，ｃ’，ｃ’は所定の高さ まで起立しているので、この近傍に撓みが生じにくい。したがって、このように して形成された起立コーナ部ｄ，ｄの上端をスライドファスナーによる着脱の始 点および終点とすることにより、展開状態から略直方体形状の収納状態へ変化さ せたり、逆に収納状態から展開状態に変化させることが容易に行え、使い勝手が 良い。

【００２９】 図３は、本願発明の第２の実施形態に係る収納袋１の展開斜視図である。本実 施形態における収納袋１は、第１の実施形態と同様に底面パネル１０と、４つの 側面パネル１１，１２，１２，１３と、上面パネル１４とを有し、内容物収納状 態において略直方体形状となるとともに、図３に示すように非収納状態において 各パネル１０，１１，１２，１２，１３，１４の展開が可能なように構成されて いる。本実施形態が第１の実施形態と相違する点は、図３に良く表れているよう に、展開状態における平面視形状がＴ字状に構成されている点である。

【００３０】 上記底面パネル１０は、矩形状に形成されており、展開状態においてその周縁 からは３つの側面パネル１１，１２，１２が着脱不可能に縫製あるいは一体的に 連結されている。

【００３１】 そして、側面パネル１１は、上面パネル１４および底面パネル１０と組み立て 状態での上下の隣接縁ｂ，ａが着脱不可能に連結されており、この側面パネル１ １に隣接する２つの側面パネル１２，１２とは、底面パネル１０に対して所定高 さ位置まで着脱不可能に縫製などにより連結されている。なお、底面パネル１０ から所定高さ位置とは、底面パネル１０から上面パネル１４までの高さの１／３ 程度が好ましい。

【００３２】 また、上記側面パネル１１と着脱不可能に連結した上面パネル１４からは、上 述した側面パネル１１に対向する側面パネル１３が着脱不可能に連結されている 。

【００３３】 このような収納袋１の展開状態の平面視における周縁には、第１の実施形態と 同様にむしを植え込んだ布テープ５０が縫製により取り付けられており、スライ ダ５を移動させることにより略直方体形状（図示せず）に組み立てられる。

【００３４】 このように形成された収納袋１は、第１の実施形態と同様に非収納状態におけ る各パネル１０，１１，１２，１２，１３，１４の展開状態において、所定高さ 位置まで相互に着脱不可能に連結された側面パネル１１，１２および１１，１２ の隣接縁ｃ，ｃ，ｃ’，ｃ’が、底面パネル１０に対して着脱不可能に連結され た位置まで起立して起立コーナ部ｄ，ｄを形成するように構成されている。この ため、所定高さ位置まで相互に着脱不可能に連結された側面パネル１１，１２， １２の下方位置が底面パネルの周縁から上方に延出する起立面１１ａ，１２ａ， １２ａを形成するのである。

【００３５】 したがって、起立面１１ａ，１２ａ，１２ａの形成されていない部分（側面パ ネルが連結されていない側）から布団などの所望収納物を底面パネル１０に容易 に載置できるとともに、３つの起立面１１ａ，１２ａ，１２ａによって形成され る２ケ所の起立コーナ部ｄ，ｄによって、底面パネル１０から上記収納物がはみ だすことを回避でき、より容易に底面パネル１０に対する所望収納物の位置決め が行うことができ、使い勝手が良くなる。

【００３６】 また、本実施形態においても、展開状態において、底面パネル１０から所定の 高さまで起立面１１ａ，１２ａ，１２ａが形成されており、これらの起立面１１ ａ，１２ａ，１２ａによって形成された起立コーナ部ｄ，ｄを上端を始点および 終点としてスライドファスナー５によって、展開状態から略直方体形状の収納状 態へ変化させたり、逆に収納状態から展開状態に変化できるように構成されてい るので、第１の実施形態の効果と同様の効果を享受できる。

【００３７】 もちろん、この考案の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。 たとえば、収納袋を展開状態から略直方体形状の収納状態へ変化させたり、逆に 収納状態から展開状態に変化させるための着脱手段は、スライドファスナーに限 定されずその他の手段であってもよい。

【００３８】 また、本実施形態においては、各パネルの展開状態において、互いに隣接する 側面パネルのうちの２組が所定高さ位置まで相互に着脱不可能に連結され、それ より上部は着脱可能に構成されていたが、互いに隣接する側面パネルのうちの少 なくとも１組を上記のように構成すればよく、その組数は本実施形態の組数には 限定されないのはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願考案の第１の実施形態に係る収納袋の展開
状態の斜視図である。

【図２】本願考案の第１の実施形態に係る収納袋の収納
状態の斜視図である。

【図３】本願考案の第２の実施形態に係る収納袋の展開
状態の斜視図である。

【図４】従来例の収納袋の展開状態の平面図である。

【図５】従来例の収納袋の収納状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 収納袋 ５ 布テープ（スライドファスナーの） １０ 底面パネル １１，１２，１２，１３ 側面パネル １４ 上面パネル ５０ スライダー（スライドファスナーの） ｄ 起立コーナ部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面パネルと、４つの側面パネルと、上
   面パネルとを有し、内容物収納状態において略直方体形
   状となるとともに、非収納状態において各パネルの展開
   が可能な収納袋であって、 内容物収納状態における各パネルの隣接縁のうち、選択
   された隣接縁は相互に着脱不可能に連結されているとと
   もに、選択された隣接縁は着脱手段によって着脱可能に
   連結されており、かつ、互いに隣接する側面パネルのう
   ちの少なくとも一組の隣接縁は、底面パネルから所定高
   さ位置まで相互に着脱不可能に連結されているととも
   に、それより上部は着脱手段によって着脱可能となって
   いることを特徴とする、収納袋。
2. 【請求項２】 上記着脱手段によって連結されている隣
   接縁の連結を全て解除して展開した状態において、その
   平面視形状が略Ｔ字状または略十字状になるように構成
   されている、請求項１に記載の収納袋。
3. 【請求項３】 組立て状態において底面パネルおよび上
   面パネルとその隣接縁が着脱不可能に連結された１の側
   面パネルと、この１の側面パネルに隣接する２つの他の
   側面パネルとは、底面パネルから所定高さ位置まで着脱
   不可能に連結されているとともに、それより上部は着脱
   手段によって着脱可能となっている、請求項２に記載の
   収納袋。
4. 【請求項４】 上記着脱手段は、スライドファスナーで
   ある、請求項１ないし３のいずれかに記載の収納袋。