JP2001321257A - マルチブランケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】シーツ又はブランケットいずれにも変形可能な
マルチブランケットを提供する。 【解決手段】マルチブランケット１は、（１）スナップ
・ファスナーを止着せず展開した状態で１４０×２４０
ｃｍの寸法の標準シーツ１０となり、（２）他端部を折
り返してスナップ・ファスナーを止着して折返袋を形成
して、この折返袋に布団を挿入して取り付け可能とし、
かつ、スナップ・ファスナーを使用せず一端部を展開し
た状態とした１４０×２２０ｃｍの寸法の折返袋付きの
シーツ２０となり、（３）一端部を折り返してスナップ
・ファスナーを止着し、かつ、他端部を折り返してスナ
ップ・ファスナーを止着した状態とした１４０×２００
ｃｍの寸法のブランケット３０となる。このブランケッ
ト３０を寝具として人体に掛けて使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、布団へ取り付けられる
シーツ、又はブランケットいずれにも適用できるマルチ
ブランケットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】シーツはベッド、布団等の包布のことで
あり、通常、幅１２０〜２２５ｃｍ、長さは２００〜２
７０ｃｍくらいで、多くは平織りの綿布が用いられてい
る。こうしたシーツを布団に取り付けるものとしては、
シーツの両端を折り返し、対向する側縁どうしを縫い合
わせて折返袋を形成し、布団の端部をこの折返袋内に収
納して、シーツの移動を防止するといったものが挙げら
れる。一方、ブランケットは、毛布のことで、略してケ
ットとも呼ばれ、ある種の紡毛織物、ウール、木綿、化
学繊維等を材料に毛織、綾織、横二重織、縦二重織等に
して、縮絨起毛して、ブランケット仕上げをしたもので
ある。現在は化学繊維が改良され、手触り、丈夫さから
純毛品に劣らないものが現れている。ブランケットは寝
装品等に用いられ、人体が冷えないように掛けるものが
挙げられる。タオルブランケット等のようにタオル材質
等のものも含まれる。

【０００３】しかしながら、こうしたシーツ又はブラン
ケットにおいては、それぞれ専用品であり単独でしか使
用できず不便である。またシーツにおいては、折返袋が
形成されているために、糸くず等のゴミがたまり不便で
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した事
情に鑑みてなされたもので、シーツ又はブランケットい
ずれにも変形可能なマルチブランケットを提供すること
を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題に鑑み、請求項
１の発明は、表裏両面を備えた矩形の布と、該布の一端
部を折り返した状態で係合可能な、前記一端部の表面に
横方向に整列されて形成された第１のスナップ・ファス
ナーと、該布の他端部を前記折り返しと反対方向に折り
返した状態で係合可能な、前記他端部の裏面の両側に設
けられ、かつ、前記他端部の両側に形成された第２のス
ナップ・ファスナーと、を備えたマルチブランケットで
ある。これによりシーツ又はブランケットの３つの形態
のいずれにも変形可能なマルチブランケットを提供でき
る。

【０００６】請求項２の発明は、前記第１のスナップ・
ファスナー及び第２のスナップ・ファスナーを止着せず
展開した状態で標準シーツとなり、前記他端部を折り返
して第２のスナップ・ファスナーを止着して折返袋を形
成して布団に取り付け可能とし、、前記第１のスナップ
・ファスナーを使用せず前記一端部を展開した状態とし
た折返袋付きのシーツとなり、前記一端部を折り返して
第１のスナップ・ファスナーを止着し、かつ、前記他端
部を折り返して前記第２のスナップ・ファスナーを止着
したブランケットとなることを特徴とする請求項１のマ
ルチブランケットである。これにより請求項１と同様の
課題を解決できる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係るマルチブ
ランケット１について図面を参照して説明する。マルチ
ブランケット１は、図１ないし図６の通り、表裏両面を
備えた矩形の布２と、布２の長手方向の一端部３を折り
返した状態で係合可能な、一端部３の表面に横方向に整
列されて形成された第１のスナップ・ファスナー４と、
布２の長手方向の他端部５を前記折り返しと反対方向に
折り返した状態で係合可能な、他端部５の裏面の両側に
設けられ、かつ、他端部５の両側に形成された第２のス
ナップ・ファスナー６と、を備えたものである。マルチ
ブランケット１の周囲には、側地２１〜２４から構成さ
れた縁部２５が形成されている。マルチブランケット１
の材質は綿毛布が挙げられるが、アクリル等の化繊の場
合も挙げられる。また、冬用に表面を起毛したもの、夏
用に両面パイルを形成したもの等が挙げられる。装飾用
プリントの図示は略してある。以下、詳細に説明する。

【０００８】このマルチブランケット１は、図１ないし
図４の通り、折り畳まない状態では約１４０×２４０ｃ
ｍの寸法に設定されている。一端部３は図５の通り長手
方向に中央線で折り返してスナップ・ファスナー４で止
着し、長さが約２０ｃｍ短縮できるように約４０ｃｍ程
度に設定されている。

【０００９】このスナップ・ファスナー４は、図１ない
し図４の通り、凹型と凸型の一組の止め具で、簡単に脱
着可能な構造であり、長手方向の左上側の一端部３の側
地２１及び２３に止着された２組の凹凸組４１，４２、
長手方向の右上側の一端部３の側地２１及び２４に止着
された２組の凹凸組４３，４４、それらの凹凸組の中間
領域に所定間隔で短手方向に整列させて止着された複数
組（ここでは３組であるが、２組、４組…でも良い）の
凹凸組４５〜４７（凹凸組４１及び４３に対応するもの
は設けていない）から構成されたものである。凹凸組４
１〜４７の凹凸側の裏側（反対面）には凹凸は形成され
ておらず、弧状の平滑面である。

【００１０】スナップ・ファスナー６は、図１ないし図
４の通り、凹型と凸型の一組の止め具で、簡単に脱着可
能な構造であり、長手方向の右下側の他端部５の側地２
２及び２３に止着された２組の凹凸組６１，６２、長手
方向の左下側の他端部５の側地２２及び２４に止着され
た２組の凹凸組６３，６４（前記凹凸組４５〜４７に対
応するものは設けていない）から構成されたものであ
る。他端部５を図５の通り長手方向に折り返してスナッ
プ・ファスナー６を止着することで（図２参照）、折返
袋７（図６参照）が形成されるようになっている。凹凸
組６１〜６４の凹凸側の裏側（反対面）には凹凸は形成
されておらず、弧状の平滑面である。

【００１１】次にマルチブランケット１は、図５の通り
次の３つの使用形態（スリーウェイブランケット）に交
互に変化可能である。 （１）スナップ・ファスナー４及びスナップ・ファスナ
ー６を止着せず展開した状態で１４０×２４０ｃｍの寸
法の標準シーツ１０となる。使用時は、隅を任意に折り
曲げて布団に取り付けることができる。大柄な人用な
ど、状況に応じて、展開して使用することもできる。標
準シーツ１０は、折返袋等を有していないので、洗濯や
アイロン掛けにおいて障害となる部分が存在せず、これ
らの作業を極めて効率的に行うことができる。 （２）他端部５を折り返してスナップ・ファスナー６を
止着して折返袋７を形成して、この折返袋７に布団８
（図６参照）を挿入して取り付け可能とし、かつ、スナ
ップ・ファスナー４を使用せず一端部３を展開した状態
とした１４０×２２０ｃｍの寸法の折返袋７付きのシー
ツ２０となる。図６の通り、この折返袋７に布団８の端
部が挿入されて、シーツ２０の位置がずれにくくなって
いる。したがって、シーツ２０は、寝返り等によってめ
くれたり、外れることがなく、布団８の汚れを確実に防
止することができる。また、シーツ２０と布団８との位
置関係を調整する必要がなく、シーツ２０の取り付け作
業を簡略化することができるという利点がある。 （３）一端部３を折り返してスナップ・ファスナー４を
止着し、かつ、装飾に変化を与えるため、他端部５を一
端部３とは反対方向に折り返してスナップ・ファスナー
６を止着した状態とした１４０×２００ｃｍの寸法のブ
ランケット３０とする。このブランケット３０を寝具と
して人体に掛けて使用することができる。 これらの（１）〜（３）の形態を相互に簡単に変形で
き、１つのもので３つの機能を兼用できる効果がある。

【００１２】以上、本実施形態を説明したが、本発明の
技術的思想を逸脱しない範囲において、本発明の構成を
適宜改変、追加等できることは当然である。例えば、図
１においてマルチブランケット１の隅にある凹凸組４１
〜４４を除いた凹凸組４５，４５，４７は３組設けた
が、これを１組、２組、４組以上に設定することも可能
であるし、それらの位置も適宜設定可能である。また、
マルチブランケット１の寸法も例示のものに限られず、
適宜の寸法を採択可能である。

【００１３】

【発明の効果】請求項１及び２の発明によれば、ブラン
ケットが３つの異なる形態（展開シーツ、折返袋付きシ
ーツ、ブランケット）をとることができ、しかも、スナ
ップ・ファスナーを脱着するだけで相互に簡単に形態を
変形でき、１つのもので３つの機能を兼用できる効果が
ある。これにより使用者は３つの形態を任意に選択して
使用することができ便利であるし、その寸法を簡易に調
整可能である。シーツとして使用する場合、展開するだ
けで、洗濯やアイロン掛けにおいて障害となる部分が存
在せず、これらの作業を極めて効率的に行うことができ
る。また、他端部を折り返すだけで折返袋を形成して折
返袋付きシーツとして利用でき、折返袋に布団を挿入す
ることで、ずれを防止でき、また、布団の汚れを防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施形態のマルチブランケットを示す正
面図である。

【図２】同マルチブランケットを示す背面図である。

【図３】（ａ）は同マルチブランケットの左側面図、
（ｂ）は同マルチブランケットの右側面図である。

【図４】（ａ）は同マルチブランケットの平面図、
（ｂ）は同マルチブランケットの底面図である。

【図５】同マルチブランケットの形態の変化状態を示す
斜視説明図である。

【図６】同マルチブランケットが折返袋付きシーツとし
て使用された状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…マルチブランケット ２…布 ３…一端部 ４…スナップ・ファスナー ５…他端部 ６…スナ
ップ・ファスナー ２１〜２４…側地 ２５…縁部 ４１，４２…凹凸
組 ４３，４４…凹凸組 ４５〜４７…凹凸組 ６１，６２…凹凸組 ６３，
６４…凹凸組 ７…折返袋 ８…布団 １０…標準シーツ ２０
…シーツ ３０…ブランケット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表裏両面を備えた矩形の布と、該布の一端
   部を折り返した状態で係合可能な、前記一端部の表面に
   横方向に整列されて形成された第１のスナップ・ファス
   ナーと、 該布の他端部を前記折り返しと反対方向に折り返した状
   態で係合可能な、前記他端部の裏面の両側に設けられ、
   かつ、前記他端部の両側に形成された第２のスナップ・
   ファスナーと、を備えたマルチブランケット。
2. 【請求項２】 前記第１のスナップ・ファスナー及び第
   ２のスナップ・ファスナーを止着せず展開した状態で標
   準シーツとなり、 前記他端部を折り返して第２のスナップ・ファスナーを
   止着して折返袋を形成して布団に取り付け可能とし、、
   前記第１のスナップ・ファスナーを使用せず前記一端部
   を展開した状態とした折返袋付きのシーツとなり、 前記一端部を折り返して第１のスナップ・ファスナーを
   止着し、かつ、前記他端部を折り返して前記第２のスナ
   ップ・ファスナーを止着したブランケットとなることを
   特徴とする請求項１のマルチブランケット。