JP3034690B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JP3034690B2 JP4123657A JP12365792A JP3034690B2 JP 3034690 B2 JP3034690 B2 JP 3034690B2 JP 4123657 A JP4123657 A JP 4123657A JP 12365792 A JP12365792 A JP 12365792A JP 3034690 B2 JP3034690 B2 JP 3034690B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷装置、特に、
用紙へのインキの裏写りを防止する手段を有する孔版印
刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の孔版印刷装置は、一般に、多孔性
円筒状版胴に穿孔された原紙を巻装し、上記版胴内面よ
りインキ供給部材によってインキを供給し、上記原紙の
穿孔を通して滲み出させたインキを用紙に押圧して印刷
を行なうように構成されている。
【0003】この従来の孔版印刷装置の一例を図3に示
す。図3において、多孔性の素材により円筒状に形成さ
れた版胴1は、図示しないフランジ等に支持されたイン
キ供給パイプ6を支軸として、図示しない駆動手段(モ
ータ等)により、時計回り方向に回転駆動される。この
版胴1の内部には、ギヤ等により版胴1と同方向に回転
駆動されるインキローラ3が、図示しない側板に支持さ
れている。また、インキローラ3の周囲には、このイン
キローラ3と僅かに隙間をあけて、ドクタローラ4が配
設されている。このドクタローラ4は、インキローラ3
の周面上に、インキ溜り5のインキを均一に供給する。
一方、版胴1の外周面には、原紙2の先端を挾持して、
版胴1の周面上に原紙2を巻装するためのクランパ7が
配設されている。また、版胴1の周囲には、図示しない
給紙分離装置により給紙された用紙Pを所定のタイミン
グで版胴1の周面に向けて搬送するレジストローラ1
1、版胴1に巻装された原紙2に対して接離回転自在に
支持されたプレスローラ8、および、版胴1に巻装され
た原紙2に対して接離する剥離爪10などが配設されて
いる。
【0004】図3において、レジストローラ11によ
り、版胴1の周面に向けて用紙Pが搬送されると、図示
しない保持部材が解除されてプレスローラ8が、その待
機位置(図3の破線位置)から移動して、版胴1に巻装
された原紙2に用紙Pを押し付けながら連れ回りする。
これにより、図4に示すように、版胴1の内面よりイン
キローラ3によって供給され、原紙2の穿孔を通して滲
み出した転移インキ18が用紙Pに押圧されて印刷され
る。印刷を終えた用紙Pは、プレスローラ8と同様にそ
の待機位置から移動して版胴1に軽く当接する剥離爪1
0により、原紙2上から剥離され、排紙トレイ12上に
排出されて積載される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
孔版印刷装置によって印刷された用紙P上の転移インキ
18の厚さは、通常、数十ミクロンの高さになるため、
用紙Pに印刷された転移インキ18が乾燥するまでに
は、インキの浸透性の良い多孔質の用紙で数秒、インキ
が浸透しにくいハガキや表面の平滑な用紙で数分程度の
時間を必要としている。しかしながら、この種の孔版印
刷装置では、例えば、毎分60枚の速度で用紙Pを連続
的に搬送して印刷を行なった場合、用紙Pに印刷された
転移インキ18を乾燥させることができる時間が1秒間
しか取れないため、転移インキ18が完全に乾燥してい
ない状態のままで、印刷を終えた用紙Pが排紙トレイ1
2上に排出されてしまう。このため、従来の孔版装置で
は、印刷を終えて排紙トレイ12上に積載された用紙P
の背面に、この用紙Pの直ぐ下位の用紙の印刷画像が付
着して、印刷物が汚染される「裏写り」現象が発生する
不具合があった。
【0006】そこで、従来より、例えば、ハロゲンラン
プやヒータ、あるいはヒートロール等を用いて、熱また
は熱風により印刷された用紙の転移インキを乾燥させる
方法などが試みられているが、周知のように、この転移
インキは、多量の水分を含んだエマルジョンインキであ
るため、上記のような短時間内にこの転移インキを乾燥
させるためには、非常に発熱量の大きな強力な乾燥装置
を搭載しなければならず、コストや構造面から見てもそ
の実用が困難であった。また、仮りに、非常に小型でか
つ強力な乾燥装置を安価に開発し得たとしても、用紙上
に転移されたインキをあまり急速に乾燥させると、エマ
ルジョンの形で混じり合っている転移インキの水分だけ
が先に蒸発して、この転移インキが用紙に浸透しないう
ちに乾燥してしまうため、印刷面の擦れによって、この
インキ中の顔料が剥がれ落ちる「チョーキング」といわ
れる現象が発生する不具合がある。
【0007】一方、上記の「裏写り」現象を解消する他
の方法として、例えば、特開平1−202487号公報
に示されているように、シリコン樹脂やポリテトラフル
オルエチレン等の臨界表面張力の低い物質からなるシー
トを原紙に押し当てて、この原紙上の余剰インキを剥ぎ
取ることにより、用紙に転移されるインキの厚さを少な
くして印刷画像の裏写りを防止する装置が提案されてい
るが、この方法では、原紙上の余剰インキを完全に剥ぎ
取ることが難しく、また、原紙の周速に比較して大きく
減速された速度で上記シートを移動させているため、原
紙の画像面がシートにより擦られて、このシートにより
剥ぎ取られた余剰インキにより、逆に、原紙の非画像面
が汚染されてしまう欠点がある。
【0008】また、例えば、印刷時の環境温度が低い場
合のように、インキが硬く、インキの流動性が悪い状態
では、インキが用紙に浸透するまでに要する時間がさら
に長くなるため、上記のような用紙の「裏写り」がより
発生し易い。
【0009】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、原紙を汚損せずに印刷画像の
「裏写り」を防止できる孔版印刷装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、多孔性円筒状版胴に穿孔された原紙を
巻装し、上記版胴内面よりインキ供給部材によってイン
キを供給し、上記原紙の穿孔を通して滲み出させたイン
キを用紙に押圧して印刷を行なう孔版印刷装置におい
て、上記版胴と略同速度で回転する転写ドラムを上記版
胴に対して接離自在に支持し、上記版胴に巻装された原
紙に対して上記転写ドラムを接触回転させて、上記原紙
の穿孔を通して滲み出させたインキを上記転写ドラム上
に転移させるとともに、この転写ドラムに対して接離回
転自在に支持されたプレスローラからなる押圧部材によ
り、上記転写ドラム上に転移されたインキを上記用紙に
押圧して印刷を行なう構成とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、上記版胴に巻装された原紙に
対して上記転写ドラムが接触回転されることにより、上
記原紙の穿孔を通して滲み出たインキが上記転写ドラム
上に転移されるとともに、この転写ドラムに対して接離
回転自在に支持されたプレスローラからなる押圧部材に
より、上記転写ドラム上に転移されたインキが上記用紙
に押圧されて印刷される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図によって詳細に説
明する。但し、本実施例の記述から明らかに想起し得る
範囲の構成および作用等については、説明の煩雑化を避
ける上から、その図示並びに開示を省略、もしくは簡略
化する。
【0013】本発明による孔版印刷装置は、図1に示す
ように、版胴1に巻装された原紙2の穿孔を通して滲み
出たインキを、一旦、転写ドラム13上に転移させ、図
2に示すように、この転写ドラム13とプレスローラ8
との間に給紙された用紙P上に、この転写ドラム13上
に転移された転移インキ18を押し込むようにして印刷
することを特徴としている。なお、図1に示す本実施例
の孔版印刷装置における構成要素のうち、図3に示した
従来の孔版印刷装置における構成要素と、同一もしくは
略同等の機能および構成を有する部材は、同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。
【0014】図1において、版胴1は、インキ供給パイ
プ6を支軸として反時計回り方向に回転駆動される。版
胴1の下方には、偏心軸19によって回転自在に支持さ
れた転写ドラム13が配置されている。偏心軸19は、
図示しない本体側板に揺動自在に支持されており、版胴
1の駆動の有無および用紙Pの給紙タイミングに応じ
て、版胴1に対して転写ドラム13を接離させるように
回動される。ここで、版胴1の非駆動時および用紙Pの
非給紙時においては、転写ドラム13の周面が版胴1に
巻装された原紙2の表面から僅かに間隙を開けた状態に
転写ドラム13を保持するように、偏心軸19が回動さ
れている。一方、転写ドラム13は、版胴1の周速と等
しい周速で、版胴1の回転方向と反対の方向に回転駆動
されるように構成されており、また、この転写ドラム1
3の少なくとも原紙2からインキが転移される部分に
は、弾性部材(ゴム)からなる耐油性の弾性シート14
が貼付されている。
【0015】また、転写ドラム13の周辺の剥離爪10
が配設されている部位の下流側には、印刷後の弾性シー
ト14上に残留した転移インキ18を除去して、転写ド
ラム13の弾性シート14の表面をクリーニングするた
めのクリーニング装置20が配設されている。このクリ
ーニング装置20は、図1に示すように、モルトン等を
被覆したクリーニングローラ15と、このクリーニング
ローラ15にクリーナ液を供給するとともに供給された
余剰液を絞り取る給液ローラ16と、クリーナ液を受け
るための受皿17とで構成されている。ここで、クリー
ニングローラ15は、用紙Pへの印刷が終了した時点で
転写ドラム13の弾性シート14に対して接触回転し
て、この転写ドラム13の弾性シート14上に転移され
た残留インキを除去するように構成されている。
【0016】上述のように構成された本実施例の孔版印
刷装置は、次のように作動される。図1において、版胴
1の周面に原紙2が巻装され、所定の初期設定動作が完
了した後、印刷開始スイッチ(図示せず)がオンされる
と、先ず、版胴1のクランパ7と転写ドラム13の凹部
が対向する位置で、偏心軸19が反時計回り方向に回動
し、この偏心軸19とインキ供給パイプ6との軸間距
離、すなわち、版胴1の回転中心と転写ドラム13の回
転中心との離間距離が、原紙2の表面に弾性シート14
の表面を接触させる距離に固定される。次いで、この状
態で、版胴1および転写ドラム13が、それぞれ所定の
方向に回転される。これによって、原紙2の表面と弾性
シート14との表面が互いに接触され、原紙2の表面が
弾性シート14の表面で押圧されて、版胴1の内面より
インキローラ3によって供給されたインキが、原紙2の
穿孔を通して滲み出し、転写ドラム13の弾性シート1
4上に転移して転写される。
【0017】一方、この間に、図示しない給紙分離装置
により、レジストローラ11に向けて、用紙Pが1枚ず
つ給紙される。レジストローラ11は、転写ドラム13
の回転に同期して、図示しないカムおよび扇形ギヤ等か
らなる駆動系によりタイミングを取られて回転され、こ
れによって、転写ドラム13とプレスローラ8との間に
用紙Pが搬送される。
【0018】このようにして、レジストローラ11によ
り、転写ドラム13の周面に向けて用紙Pが搬送される
と、図示しない保持部材が解除されて、プレスローラ8
が、その待機位置(図1の破線位置)から、図示しない
付勢スプリング等の作用によって転写ドラム13の弾性
シート14に接触する位置(図1の実線位置)に移動し
て、版胴1に巻装された原紙2に用紙Pを押し付けなが
ら連れ回りする。これにより、図2に示すように、転写
ドラム13の弾性シート14上に転移して転写された転
移インキ18が用紙Pに押圧されて印刷される。印刷を
終えた用紙Pは、プレスローラ8と同様にその待機位置
から移動して転写ドラム13の弾性シート14に軽く接
触する剥離爪10により、転写ドラム13上から剥離さ
れ、排紙トレイ12上に排出されて積載される。
【0019】このようにして、所定の印刷動作が実行さ
れて、予め設定された枚数の用紙Pへの印刷が終了する
と、転写ドラム13およびプレスローラ8が、それぞれ
の待機位置に復帰されて保持され、この後に、転写ドラ
ム13の弾性シート14の表面に、クリーニングローラ
15が回転しながら圧接し、この転写ドラム13の弾性
シート14上に転移された残留インキが、このクリーニ
ングローラ15に供給されたクリーナ液によって溶解さ
れながら除去される。そして、この残留インキのクリー
ニング動作が完了すると、転写ドラム13の弾性シート
14の表面から離隔する方向に、クリーニングローラ1
5が退避して、装置の各駆動系が、それぞれの初期状態
に復帰される。
【0020】ここで、他の原紙の印刷が引き続き行なわ
れる場合には、図示しない自動排版・給版装置により、
版胴1のクランパ7が開放されて、印刷を終えた原紙2
が自動的に排出される一方、次の新たな原紙が、版胴1
に向けて給送されて、版胴1の周面上に自動的に巻装さ
れ、前述した印刷動作が繰り返し実行される。
【0021】ところで、従来の孔版印刷装置では、図4
に示すように、プレスローラ8の押圧力により原紙2の
穿孔からインキを滲み出させ、この原紙2の穿孔から滲
み出したインキを用紙P上に直接転移させているため、
この転移インキ18が用紙Pの表面上に盛り上がるよう
にして印刷される。この結果、従来の孔版印刷装置で
は、転移インキ18の用紙Pへの浸透が遅くなるため、
前述したような「裏写り」現象の発生を防止することが
できなかった。
【0022】これに対し、本実施例の孔版印刷装置で
は、転写ドラム13の弾性シート14の押圧力により原
紙2の穿孔から滲み出したインキを、一旦、転写ドラム
13の弾性シート14上に転移させているので、図2に
示すように、プレスローラ8(オフセット印刷機のよう
なプレッシャシリンダでもよい)によって、この弾性シ
ート14上に転移された転移インキ18が、用紙P内に
押し込まれるようにして印刷される。従って、本実施例
の孔版印刷装置では、転移インキ18が用紙P内に強制
的に浸透され、この転移インキ18の盛り上がりが阻止
されるので、前述したような「裏写り」現象の発生が防
止される。
【0023】また、従来の孔版印刷装置では、版胴1の
クランパ7の配設部位を回避させるために、版胴1とプ
レスローラ8との離間距離を大きく取る必要があるた
め、この版胴1に対するプレスローラ8の接離動作時の
衝撃や騒音が大きくなる欠点があった。これに対し、本
実施例の孔版印刷装置では、図1に示すように、転写ド
ラム13の形状によって、版胴1のクランパ7の配設部
位を回避させることができるので、版胴1と転写ドラム
13、および、プレスローラ8と転写ドラム13とのそ
れぞれの離間距離を小さくでき、それらの接離動作時の
衝撃や騒音を低減させることができる。
【0024】なお、このような、プレスローラ8と版胴
1もしくは転写ドラム13との接離動作時の衝撃や騒音
は、版胴1もしくは転写ドラム13へのプレスローラ8
の押圧力を弱めることによって、ある程度解消できる。
しかしながら、従来の孔版印刷装置では、版胴1へのプ
レスローラ8の押圧力を弱めると、原紙2の穿孔からの
インキの滲み出し量が不足気味になるため、原紙2の背
面側にインキを供給するための版胴1に穿たれたパンチ
目や孔目模様が用紙Pの印刷画像上に現われたり、用紙
Pの印刷画像に濃度ムラが発生する欠点があった。これ
に対し、本実施例の孔版印刷装置では、転写ドラム13
の弾性シート14上に、一旦、転移させた均一な微量の
転移インキ18を、図2に示すように、プレスローラ8
によって、用紙P内に押し込んで印刷するので、このプ
レスローラ8の押圧力を非常に弱くしても、用紙P内に
転移インキ18を浸透させることができ、上記のような
パンチ目や孔目模様が用紙Pの印刷画像上に現われた
り、用紙Pの印刷画像に濃度ムラが発生することがな
い。従って、本実施例の孔版印刷装置では、転写ドラム
13へのプレスローラ8の押圧力を弱めることによっ
て、プレスローラ8と転写ドラム13との接離動作時の
衝撃や騒音を解消でき、且つ、プレスローラ8と転写ド
ラム13との接離動作時の回転負荷を低減させて、それ
らの耐久性を向上させることができる。
【0025】また、従来の孔版印刷装置では、原紙2に
対して剥離爪10を直接当接させると、剥離爪10の先
端で原紙2が汚損あるいは破損される虞れが高くなるた
め、版胴1に巻装された原紙2に直接当接しないように
剥離爪10を配置することが望ましいが、これにより、
原紙2からの用紙Pの剥離信頼性が低下される虞れがあ
る。これに対し、本実施例の孔版印刷装置では、図1に
示すように、転写ドラム1に給紙された用紙Pを剥離爪
10で剥離させる構成であるので、何らの障碍を生じる
ことも無く、用紙Pの剥離性を向上させることができ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、原紙を擦ること無く転
写ドラム上に転移された転移インキが用紙P内に強制的
に浸透されて、転移インキの盛り上がりが阻止されるの
で、原紙を汚損せずに印刷画像の「裏写り」現象の発生
が防止される。
【0027】また、本発明によれば、転写ドラムの形状
によって、版胴のクランパの配設部位を回避させること
ができるので、版胴と転写ドラム、および、プレスロー
ラと転写ドラムとのそれぞれの離間距離を小さくでき、
それらの接離動作時の衝撃や騒音を低減させることがで
きる。
【0028】さらに、本発明によれば、転写ドラムの弾
性シート上に、一旦、転移させた均一な微量の転移イン
キを、プレスローラ8によって用紙内に押し込んで印刷
するので、このプレスローラの押圧力を非常に弱くして
も、用紙内に転移インキを浸透させることができ、版胴
に穿たれたパンチ目や孔目模様が用紙の印刷画像上に現
われたり、用紙の印刷画像に濃度ムラが発生することが
ないので、転写ドラムへのプレスローラの押圧力を弱め
ることによって、プレスローラと転写ドラムとの接離動
作時の衝撃や騒音を解消でき、且つ、プレスローラと転
写ドラムとの接離動作時の回転負荷を低減させて、それ
らの耐久性を向上させることができる。
【0029】また、本発明によれば、転写ドラムに給紙
された用紙を剥離爪で剥離させる構成であるので、何ら
の障碍を生じることも無く、用紙の剥離性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す孔版印刷装置の概略断面
図である。
【図2】本発明の実施例の孔版印刷装置における印刷過
程を示す要部概略図である。
【図3】従来の孔版印刷装置の概略断面図である。
【図4】従来の孔版印刷装置における印刷過程を示す要
部概略図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 原紙 3 インキローラ 4 ドクタローラ 5 インキ溜り 6 インキ供給パイプ 7 クランパ 8 プレスローラ 10 剥離爪 11 レジストローラ 12 排紙トレイ 13 転写ドラム 14 弾性シート 15 クリーニングローラ 18 転写インキ 19 偏心軸 20 クリーニング装置 P 用紙

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性円筒状版胴に穿孔された原紙を巻装
    し、上記版胴内面よりインキ供給部材によってインキを
    供給し、上記原紙の穿孔を通して滲み出させたインキを
    用紙に押圧して印刷を行なう孔版印刷装置において、上
    記版胴と略同速度で回転する転写ドラムを上記版胴に対
    して接離自在に支持し、上記版胴に巻装された原紙に対
    して上記転写ドラムを接触回転させて、上記原紙の穿孔
    を通して滲み出させたインキを上記転写ドラム上に転移
    させるとともに、この転写ドラムに対して接離回転自在
    に支持されたプレスローラからなる押圧部材により、上
    記転写ドラム上に転移されたインキを上記用紙に押圧し
    て印刷を行なうことを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】上記転写ドラムに対する上記押圧部材の押
    圧力を著しく小さくしたことを特徴とする請求項1記載
    の孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】上記用紙への印刷が終了した時点で上記転
    写ドラムに対して接触回転して、この転写ドラム上に転
    移された残留インキを除去するクリーニングローラを有
    するクリーニング装置を具備してなる請求項1記載の孔
    版印刷装置。
  4. 【請求項4】上記転写ドラムの少なくとも上記原紙から
    インキが転移される部分を弾性部材で構成したことを特
    徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
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