JP3029593B2 - ラミネートフィルム及び包装袋 - Google Patents

ラミネートフィルム及び包装袋

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JP3029593B2
JP3029593B2 JP9227330A JP22733097A JP3029593B2 JP 3029593 B2 JP3029593 B2 JP 3029593B2 JP 9227330 A JP9227330 A JP 9227330A JP 22733097 A JP22733097 A JP 22733097A JP 3029593 B2 JP3029593 B2 JP 3029593B2
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film
packaging bag
thermoplastic resin
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laminated film
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徹 岡田
賢治 倉成
由加里 三原
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福博綜合印刷株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明はラミネートフィルムに関する。
本発明のラミネートフィルムで作成した包装袋は適度の
ガス透過性と水分透過性を有しており、例えば揮発性の
鮮度保持剤などを収容し、これを持続的に放出して、そ
の鮮度保持効果を長期にわたり維持する。
【0002】わさびやからしに含まれるイソチオシアン
酸アリル(CH2=CHCH2NCS:以下、AITと言う)は、食中
毒菌など病原菌の繁殖を抑制し、魚肉類、畜肉類の鮮度
保持剤として有用である。また、イソチオシアン酸アリ
ルは野菜、果実等の老化ホルモンとして知られるエチレ
ンの発生を抑制し、野菜、果実の老化を防ぐため、これ
らの鮮度保持剤としても有用である。近年、店頭あるい
は流通過程におかれる弁当や総菜、あるいは野菜、肉、
鮮魚等は、発泡ポリスチレンなどのプラスチック容器の
上からポリエチレン又はポリプロピレンなどのフィルム
でオーバーラップされたり蓋をされているものが多い。
【0003】商品をイソチオシアン酸アリルと共にガス
透過性の高いポリエチレンなどで包装すると、有効成分
が速やかに包装外へ揮散し鮮度保持効果は短時間でなく
なる。そこで、鮮度保持剤自体をフィルムで包んで有効
成分を食品包装内に徐々に放出しようとの試みもある。
このようなフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン単独のフィルム、ポリプロピレン/ポリエチレン
の積層フィルムなどがある。しかしながら、これらのフ
ィルムはガス透過性が大きすぎ短時間でAITを放出し
鮮度保持効果に持続性がない。
【0004】また、AITの鮮度保持効果は低湿度下の
方が大きく、鮮度保持には食品包装内のAIT雰囲気の
湿度を低くするのが好ましい。セロハン/有孔ポリエチ
レンからなる積層フィルムは水分を通過し調湿効果はあ
るものの、セロハンのAITガス透過性が100〜20
0ml/m2/24Hとやや小さいためAIT供給量が少な
く、食品包装容器内に充分なAIT濃度を得ることがで
きない。さらに、ポリビニルアルコール−ポリエチレン
積層フィルムを用いた場合は、ポリエチレンに水分バリ
ヤー性があって食品包装容器内の水分を吸収することが
できず好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は、適
当量のAITを長期にわたって放出し、かつ食品包装容
器内の水分を除去することのできるラミネートフィルム
は知られていない。 本発明の目的は、適度のガス透過
性、特にAIT透過性と共に、適度の水分透過性を備え
たフィルムを提供することにある。
【0006】本発明は水分透過性フィルムであるセロハ
ン、ポリビニルアルコールまたはナイロンのフィルム
と、透過孔を有する熱可塑性樹脂フィルムを、交差す
る複数の線状接合部にて接合してなるラミネートフィル
ムを提供するものである。
【0007】
【発明の詳細な開示】次に本発明を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明のラミネートフィルムを示し、
(a)はその概略平面図、(b)はその模式的断面図、
(c)は部分拡大平面図である。図2は前記ラミネート
フィルムを製袋した包装袋であり、(a)は概略平面
図、(b)はその模式的断面図である。
【0008】本発明のラミネートフィルム1は、水分透
過性フィルム2と、透過孔3を有する熱可塑性樹脂フィ
ルム4とが、格子状に斜めに交差する複数の線状接合部
5にて接合されている。
【0009】水分透過性フィルム2としては、セロハ
ン、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、ナイロ
ンフィルムなどが挙げられ、特にセロハン、PVAフィ
ルムが好ましい。また、フィルムの厚さは12〜40μ
mであるのが好ましい。
【0010】熱可塑性樹脂フィルム4としては、ポリエ
チレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルム、ポリ塩化ビニ
ルフィルム、ポリエステル樹脂フィルムなどが挙げら
れ、特にポリエチレン、EVAが好ましい。また、フィ
ルムの厚さは、12〜40μmであるのが好ましい。
【0011】熱可塑性樹脂フィルム4は透過孔3を有す
る。かかる透過孔の大きさは0.01〜3mmであり、
このような透過孔が1〜10mm間隔程度の密度で設け
られる。
【0012】これらのフィルムは交差する複数の線状接
合部5にて接合されラミネートフィルム1を形成する。
接合部5の平面形状は、図1(a)(c)に示すような格子
状であるのが好ましい。各線状接合部5の幅は1〜10
mm、好ましくは2〜7mm程度である。格子状の場
合、接合部の間隔は0.3〜30mm、好ましくは0.8
〜20mm程度であるのが実用的である。また、交差角
αは40〜140度、好ましくは60〜120度であ
る。接合部の形状がこれらの範囲をはずれると接着強度
が低下したり、また、充分な鮮度保持剤の放出量を示す
包装袋の製袋が困難となる。接合は接着剤を用いるなど
公知の方法により行うことができる。
【0013】図2に示すように、本発明の包装袋10を
製造するには、2枚の前記ラミネートフィルム1を熱可
塑性樹脂フィルム4を内側とし、外縁11をその一部を
残してヒートシールなど適宜の公知の方法により封じて
製袋を行う。このとき、図2(a)に示すように線状接
合部5が包装袋10の外縁11に対して10〜80度、
好ましくは20〜70度、より好ましくは30〜60度
の交差角を形成するように製袋する。角度がこの範囲を
外れるとガスの外部への透過孔が少なくなり鮮度保持剤
の放出が不充分となる。
【0014】かかる包装袋10は鮮度保持剤12を収納
して徐放する包装鮮度保持剤として用いるのが好まし
い。かかる鮮度保持剤12としては、からし抽出物、わ
さび抽出物、イソチオシアン酸アリル(AIT)などのイ
ソチオシアン酸化合物、その他ハーブエキス(抗菌性)
を、ジュランガム、グアーガム、ローカストビーンガ
ム、キサンタンガムなどの天然粘質多糖類(天然糊料)、
その他の糖類、あるいはアジピン酸、ソルビン酸、リン
ゴ酸などの二塩基酸やその他の有機酸、またはセピオラ
イトなどの鉱物等の担体に付着させた鮮度保持剤が挙げ
られる。
【0015】
【作用】図2に示すように鮮度保持剤12のガスは、ラ
ミネートされたフィルム同士の接合部5のうち最外縁の
接合部5aよりも外側にある熱可塑性フィルム4の透過
孔3aを通過する。ついで、袋の外縁11部分にある、
両フィルムの間隙を通って袋の外部に徐々に揮散する。
これに対して、熱可塑性樹脂フィルム4に設けられた透
過孔の内、前記接合部5aより内側にある透過孔3bよ
り出た鮮度保持剤ガスは包装袋10の外側の水分透過性
フィルム2により揮散が阻まれる。このため鮮度保持剤
ガスの放出に寄与する有効な透過孔は包装袋10の最外
縁の接合部5aより外側に存在するものに限られガスの
放出量が調節される。一方、包装袋10の外部の水分
は、ラミネートフィルム1のほぼ全体から内部の鮮度保
持剤12に吸収される。すなわち、包装袋10の外面の
水分透過性フィルム2より浸透した水分は、熱可塑性樹
脂フィルム2に設けられた多数の透過孔3(3b)を通
過して、内部の包装鮮度保持剤12に吸湿される。した
がって、鮮度保持剤ガスは制限された数のからなの透過
孔より徐々に外部に放出される一方で外部の水分の吸収
が行われる。
【0016】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づきさらに具体的
に説明する。
【0017】[実施例1]図2に示すように、セロファ
ン(厚さ21μm;太閤PT#300、二村化学工業
(株)製)上に、ウレタン系接着剤を用いて巾5mm、斜
線と斜線の間隔が10mm、その交差角度90度の斜線
格子状の塗工を行った。次に有孔ポリエチレン(厚さ3
0μm;TWC#30:東セロ(株)製)をドライラミネ
ートした。このラミネートフィルムを用いて三方シール
の袋(7×7cm)を作成した。この袋に、からし抽出物
1%を担持したアジピン酸3gを封入した。この包装鮮
度保持剤をキャベツの千切り50gと共にフタつき容器
(500mL)に入れて保存し、10℃、72時間後の生
菌数を測定した。
【0018】 ブランク セロファン/有孔ポリエチレン 初発菌数 1.8×103 1.8×103 72時間後 1.2×107 3.5×103
【0019】[実施例2]PVA(厚さ20μm)と有孔
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA、厚さ30μm)
を用いて実施例1と同様にしてラミネートフィルムを製
造し、三方シールの袋を作成した。実施例1と同様にテ
ストを行なったところ、後記のとおり良好な結果を得
た。
【0020】[実施例3]ナイロン(厚さ15μm)と有
孔ポリプロピレン(厚さ40μm)を用いて実施例1と同
様にしてラミネートフィルムを製造し、三方シールの袋
を作成した。実施例1と同様にテストを行なったとこ
ろ、下記のとおり良好な結果を得た。
【0021】 ブランク PVA/有孔EVA ナイロン/有孔ポリプロピレン 初発菌数 3.0×102 3.0×102 3.0×102 72時間後 5.8×107 1.3×103 1.8×103
【0022】[実施例4]実施例1におけるウレタン系
接着剤の塗工において斜線と斜線との間隔を1mmとし
た以外は実施例1と同様にしてラミネートフィルムの製
造を行った。このラミネートフィルムを用いて三方シー
ルの袋(7×7cm)を作成し、実施例1と同様にテスト
を行なったところ、下記のとおり良好な結果を得た。
【0023】 ブランク セロファン/有孔ポリエチレン 初発菌数 1.3×104 1.3×104 72時間後 1.7×108 1.5×105
【0024】
【発明の効果】適度のガス透過性、特にAITの透過性
と共に、適度の水分透過性を備えたラミネートフィルム
が得られる。このフィルムを用いた袋にAITを保持す
ると、適当量のAITを長期にわたって放出し、かつ食
品包装容器内の水分を除去し製品包装内において長期に
わたって食肉類や野菜、果実類の鮮度保持をはかること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラミネートフィルムを示す説明図であ
る。(a)はその概略平面図、(b)はその模式的断面図、
(c)は拡大平面図である。
【図2】ラミネートフィルムを製袋した包装袋を示す説
明図である。(a)は概略平面図、(b)はその模式的断面
図である。
【符号の説明】
1 ラミネートフィルム 2 水分透過性フィルム 3 透過孔 4 熱可塑性樹脂フィルム 5 接合部 10 包装袋 11 外縁 12 鮮度保持剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セロハン、ポリビニルアルコールまたは
    ナイロンのフィルムと、透過孔を有する熱可塑性樹脂フ
    ィルムとを、交差する複数の線状接合部にて接合してな
    るラミネートフィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、エチレンン−酢酸ビニル共重合
    体、ポリ塩化ビニルまたは、ポリエステル樹脂のフィル
    ムである請求項1のラミネートフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1のラミネートフィルムを熱可塑
    性樹脂フィルムを内側とし、その外縁を封じて製袋して
    なる包装袋であって、前記各フィルム間の接合部が包装
    袋の外縁に対して20〜70度の交差角を有してなる包
    装袋。
  4. 【請求項4】 前記接合部が接着剤により接合され、か
    つ製袋がヒートシールによりなされている請求項の包
    装袋。
  5. 【請求項5】 からし抽出物、わさび抽出物、イソチオ
    シアン酸アリル又はハーブエキスを天然多糖類、固体有
    機酸又はセピオライトに担持させてなる鮮度保持剤を収
    納した請求項又はの包装袋。
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