JP2022024837A - アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤 - Google Patents

アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤 Download PDF

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Abstract

【課題】保管中におけるアルコール含量の低下を抑えることができ、かつ小規模店舗や家庭などにおける取扱いも容易なアルコール蒸散剤を提供する。【解決手段】アルコール蒸散剤の包装資材の表層に、使用時に剥がされるアルコール難透過性フィルム1を有することを特徴とするアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材2の表層との間の少なくとも一部に感圧接着剤含有層3を有する態様が好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、菓子、珍味、麺類等様々な食品の包装体に用いるアルコール蒸散型食品品質保持剤として好適なアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤に関する。
食品品質保持剤は、紙、プラスチックフィルム等の食品包装体に収容して保存された食品の日持ちを向上させ、また食品の品質を保持するために、小袋やシート又はカードなどの状態で前記食品包装体に食品と共に包装されるものである。
食品品質保持剤としては、これまでに様々な種類が知られており、例えば、脱酸素型、アルコール蒸散型、脱酸素型とアルコール蒸散型とを組み合わせたものなどが挙げられる。アルコール蒸散型では、アルコール蒸気発生体を食品とともに包装することにより、食品を乾燥させることなく、有害微生物、カビなどの発生を抑えることができ、半生菓子などの水分が比較的多く含まれる食品の風味、風合い、柔軟性などを保持することができるという特性を有する。
アルコール蒸散型食品品質保持剤としては、例えば、エタノールをシリカ粉末に吸着させた粉末状のものを小袋に充填したもの、エタノールを吸液ポリマー(例えば、カルボキシビニルポリマー)に吸液させたゲル状のものを小袋に充填したもの、不織布などにエタノールを含浸させたシート型又はカード型のものなどが知られている。
従来、アルコール蒸散型食品品質保持剤は、数百から数千個単位で密封包装した集合包装品として販売され、菓子などの製造業者が使用する際に前記包装を開封して、個々のアルコール蒸散型食品品質保持剤を取り出して使用しているが、保管中にアルコールの含量が低下してしまい、アルコール蒸散型食品品質保持剤間でばらつきが生じてしまうという問題がある。
また、近年では、小規模店舗や家庭などにおいてもアルコール蒸散型食品品質保持剤の需要が高まりつつある。
したがって、保管中におけるアルコール含量の低下を抑えることができ、かつ小規模店舗や家庭などにおける取扱いも容易なアルコール蒸散剤の速やかな提供が強く求められているのが現状である。
なお、経時的な鮮度保持効果の劣化が少なく、また、作業時の刺激臭の発現を極力低減し、快適な作業環境と安定した鮮度保持効果を同時に得ることができる鮮度保持用シートとして、イソチオシアン酸エステル蒸気が透過しにくい第一の難透過性のフィルム層と、該第一の難透過性のフィルム層の上に形成され、イソチオシアン酸エステルを含有する鮮度保持層と、該鮮度保持層の上に形成され、イソチオシアン酸エステル蒸気が透過しやすい易透過性のフィルム層と、該易透過性のフィルム層の上に形成された剥離可能な第二の難透過性のフィルム層とを備える鮮度保持用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記提案は、イソチオシアン酸エステルに関する技術であり、アルコールに関するものではない。
特開平07-17578号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、保管中におけるアルコール含量の低下を抑えることができ、かつ小規模店舗や家庭などにおける取扱いも容易なアルコール蒸散剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> アルコール蒸散剤の包装資材の表層に、使用時に剥がされるアルコール難透過性フィルムを有することを特徴とするアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<2> 前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間の少なくとも一部に感圧接着剤含有層を有する前記<1>に記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<3> 前記感圧接着剤含有層が、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間に部分的に存在する前記<2>に記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<4> 前記アルコール難透過性フィルムの一部が、前記包装資材の外側にはみ出している前記<1>から<3>のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<5> 感圧接着剤含有層を有さず、
前記アルコール難透過性フィルムは、熱シール部のみが前記包装資材に接着している前記<1>に記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<6> 前記アルコール難透過性フィルムのアルコール透過度が、40℃において、1日あたり2g/m以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<7> 前記アルコール難透過性フィルムが熱シール層を有し、前記熱シール層がエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、前記酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が15%以上である前記<1>から<6>のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
<8> 前記アルコール蒸散剤の包装資材が、表層と、中間層と、熱シール層とをこの順に有し、
前記表層が、ポリエチレンテレフタレート又は中間層側にポリエチレン層を有するポリエチレンテレフタレートであり、
前記中間層が、熱融着性不織布であり、
前記熱シール層が、エチレン酢酸ビニル共重合体又は有孔ポリエチレンである前記<1>から<7>のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、保管中におけるアルコール含量の低下を抑えることができ、かつ小規模店舗や家庭などにおける取扱いも容易なアルコール蒸散剤を提供することができる。
図1は、一体化した長尺シートの断面の模式図である。 図2は、熱シールの位置を説明するための模式図である。 図3は、アルコール難透過性フィルムの好ましい配置の一例を示す模式図である。 図4は、第2の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤(小袋状)を立てた状態を横方向から見た場合の断面模式図である。 図5は、図4のAの部分を拡大した模式図である。
(アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤)
本発明のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、アルコール蒸散剤の包装資材の表層に、使用時に剥がされるアルコール難透過性フィルムを少なくとも有し、感圧接着剤含有層など更に必要に応じてその他の構成を含む。
<アルコール蒸散剤>
アルコール蒸散剤は、アルコールを含む内容物が、前記包装資材に収容されたものである。
前記アルコールを含む内容物としては、特に制限はなく、公知のアルコール蒸散剤に用いられているものを適宜選択することができ、例えば、アルコールをシリカ粉末に吸着させた粉末状のもの、アルコールを吸液ポリマーに吸液させたゲル状のものなどが挙げられる。
前記アルコールの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、人体への影響の観点から、エタノールが好ましい。
<包装資材>
前記包装資材は、前記アルコール蒸散剤の内容物を収容するものである(以下、「包材」と称することがある。)。
前記包材の表層とは、前記アルコール蒸散剤の内容物と接する側(内側)の層(内層)とは反対側(外側)の層のことをいう。
前記包材に用いる材料や包材の構成としては、アルコールガスを透過することができる限り、特に制限はなく、公知のアルコール蒸散剤の包材に用いられている材料や構成を適宜選択することができる。
前記包材のアルコール透過度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40℃において、1日あたり、通常500g/m程度である。
前記包材の形状、構造、大きさ、各層の厚みとしては、特に制限はなく、アルコール透過性やアルコールの蒸散速度などを考慮して適宜選択することができる。
前記包材の構成としては、表層と、中間層と、熱シール層とをこの順に有する構成が好ましい。
前記包材における表層は、前記アルコール難透過性フィルム側に位置する層である。前記表層としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものを適宜選択することができ、例えば、熱シールする際の加熱温度でも軟化しないフィルムなどが挙げられる。前記熱シールする際の加熱温度でも軟化しないフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどが挙げられる。前記表層は、単層であってもよいし、2層以上の複層であってもよい。
前記包材における表層としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、前記中間層側にポリエチレン層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
前記包材における表層のフィルムは、孔を有していてもよいし、有していなくてもよい。前記孔の数、形状、大きさ、配置場所などは、アルコール透過性やアルコールの蒸散速度などを考慮して適宜選択することができる。
前記包材における中間層は、前記表層と前記熱シール層との間に位置する層である。前記中間層としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものを適宜選択することができ、例えば、紙、熱融着性不織布などが挙げられる。前記中間層は、単層であってもよいし、2層以上の複層であってもよい。
前記包材における中間層としては、熱シールによってフィルム化し、包のシール部からのアルコールの抜けを抑制することができる点で、熱融着性不織布からなる態様が好ましい。
前記熱融着性不織布としては、特に制限はなく、公知のものを適宜選択することができ、例えば、ポリオレフィン不織布、ポリ乳酸不織布などが挙げられる。
前記不織布の目付け、密度としては、特に制限はなく、熱シール性などを考慮して適宜選択することができる。
前記包材における熱シール層は、前記アルコール蒸散剤の内容物側に位置する層である。前記熱シール層としては、熱シールによってシールできるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVAL)、アイオノマー、ナイロン、有孔の各種フィルム(例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、あるいは微多孔質膜等のフィルム状材料などが挙げられる。前記熱シール層は、単層であってもよいし、2層以上の複層であってもよい。
前記包材における熱シール層としては、シール性が良好である点で、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、有孔ポリエチレンフィルムが好ましい。
前記包材における熱シール層のフィルムは、孔を有していてもよいし、有していなくてもよい。前記孔の数、形状、大きさ、配置場所などは、熱シール性などを考慮して適宜選択することができる。
前記包材の形状、構造、大きさ、材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール蒸散剤の内容物と接する側(内側)から外側へ、エチレン酢酸ビニル共重合体又は有孔ポリエチレンと、熱融着性不織布と、有孔ポリエチレンと、有孔ポリエチレンテレフタレートとがこの順に積層されたフィルム包材を外形40mm(縦)×50mm(横)程度の小袋状になるよう熱シールにより成形したものなどが挙げられる。
<アルコール難透過性フィルム>
前記アルコール難透過性フィルムは、前記包材の外側に配されるものであり、保管中のアルコールの抜けを抑制するものである。
前記アルコール難透過性フィルムのアルコール透過度としては、保管期間中のアルコールの抜けを抑制することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40℃において、1日あたり、通常10g/m以下であり、2g/m以下であることが好ましく、1g/m以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、アルコール難透過性フィルムのアルコール透過度とは、熱シール層を有さない状態におけるアルコール難透過性フィルムのアルコール透過度のことをいう。
前記アルコール透過度の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記アルコール難透過性フィルムに用いる材料やその構成としては、保管期間中のアルコールの抜けを抑制することができれば、特に制限はなく、公知のアルコールガスバリア性の材料や構成を適宜選択することができる。
前記アルコール難透過性フィルムの形状、構造、大きさ、各層の厚みとしては、特に制限はなく、前記包材の形状や大きさ、所望のアルコールの抜けの抑制の程度などを考慮して適宜選択することができる。
前記アルコール難透過性フィルムの具体例としては、例えば、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート、Kナイロン、アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコールコート延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン/無延伸ポリプロピレン(ラミネートフィルム)などが挙げられる。
アルコール難透過性フィルムの構成としては、単層であってもよいし、2層以上の複層であってもよい。また、必要に応じて熱シール層を備えていてもよい。
前記アルコール難透過性フィルムを前記包装資材の表層に接着させる方法としては、使用時にアルコール難透過性フィルムを剥がすことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記アルコール難透過性フィルムに熱シール層を設け、熱シールにより前記包装資材の表層に接着させる方法が好ましい。
前記アルコール難透過性フィルムに設ける熱シール層としては、熱シールすることができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記包材の表層、特にポリエチレンテレフタレートフィルムに対してよく熱接着し、保管中のエタノールによる浮きがなく、かつ使用時に容易に剥離することができる点で、エチレン酢酸ビニル共重合体が好ましい。
前記エチレン酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15%以上が好ましく、19%以上がより好ましい。前記好ましい範囲内であると、前記包材表層、特にポリエチレンテレフタレートフィルムに対してよく熱接着し、保管中のエタノールによる浮きがなく、かつ使用時に容易に剥離することができる点で、有利である。
前記熱シールを行う位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記アルコール蒸散剤の端部の少なくとも一部が熱シールされないようにすることが好ましい。即ち、少なくとも一部の端部において、端部よりも内側で熱シールを行いシールすることで、該熱シールがされていない端部の領域は、保管時にアルコールによって感圧接着剤含有層が包材の表層から浮いてくるため、剥離の際に掴みやすく、容易に剥離することができる(図2参照)。
前記アルコール難透過性フィルムは、前記包材の表面全体を覆っていてもよいし、前記熱シールにより形成された内容物が含まれる空間に相当する部分のみを覆っているものであってもよい。
前記アルコール難透過性フィルムは、その一部が、前記包装資材の外側にはみ出していることが好ましい(図3、図5参照)。前記好ましい態様であると、前記はみ出している部分を摘まんで剥離することができるため、使用時の剥離をより容易にすることができる。
前記アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層とが、感圧接着剤含有層を介して接着している態様(後述の第1の実施形態参照)であってもよいし、感圧接着剤含有層を介さずに接着している態様(後述の第2の実施形態参照)であってもよい。
<感圧接着剤含有層>
前記アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間の少なくとも一部に感圧接着剤(粘着剤と称することもある)含有層を有することが好ましい。前記感圧接着剤含有層は、感圧接着剤のみからなるものであってもよい。
前記感圧接着剤含有層は、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間の少なくとも一部に存在していればよく、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間の全面に存在していてもよいし、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間に部分的に存在していてもよい。これらの中でも、前記感圧接着剤含有層は、使用時にアルコール難透過性フィルムを容易に剥離することができる点で、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間に部分的に存在することが好ましい。
前記感圧接着剤含有層が、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間に部分的に存在している場合の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、網目状、格子状などが挙げられる。なお、前記網目や格子などの形状は規則的なものであってもよいし、不規則なものであってもよい。また、前記感圧接着剤含有層の前記包材の表層における配置場所としても特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記感圧接着剤としては、特に制限はなく、公知の感圧接着剤を前記アルコール難透過性フィルムの剥がしやすさなどを考慮して適宜選択することができ、例えば、アクリル系感圧接着剤、天然ゴム系感圧接着剤、合成ゴム系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感圧接着剤は、合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、テープのりなどが挙げられる。
前記感圧接着剤の使用量としては、特に制限はなく、前記アルコール難透過性フィルムの剥がしやすさなどを考慮して適宜選択することができる。
前記感圧接着剤含有層の厚みとしては、特に制限はなく、前記アルコール難透過性フィルムの剥がしやすさなどを考慮して適宜選択することができる。
<その他の構成>
前記アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤におけるその他の構成としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名等を印刷表示したりするためのフィルムを前記アルコール難透過性フィルムの片面又は両面に張り付けてもよい。
前記フィルムの材質、形状、構造、大きさ、厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<使用>
前記アルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、使用時に前記アルコール難透過性フィルムを剥がして、食品と共に食品包装体に入れて用いられる。
前記食品包装体の材料、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、食品の種類などに応じて適宜選択することができる。
前記食品の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洋菓子、和菓子、中華菓子、パン、ケーキ、餅、麺類、珍味類、惣菜、乾燥果実等の加工食品、穀物類等の食品などが挙げられる。
前記アルコール難透過性フィルムが剥がされ、食品包装体に収容されたアルコール蒸散剤からは、公知のアルコール蒸散剤と同様に、アルコールが蒸散する。
前記アルコールの蒸散速度としては、所望の食品品質保持効果が得られる限り、特に制限はなく、食品の種類などに応じて適宜選択することができ、例えば、変敗の速い食品の場合には、0.2g/hr(25℃)などとすることができる。
本発明のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、保管中におけるアルコール含量の低下を抑えることができ、保管安定性が高く、かつ使用時に簡単に剥がすことができ、小規模店舗や家庭などにおいても容易に取り扱うことができる。
以下、実施形態の例を示して、本発明のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤を更に詳しく説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、前記アルコール難透過性フィルムと前記包材の表層とが、前記感圧接着剤含有層を介して接着している態様である。
前記第1の実施形態における前記アルコール難透過性フィルムは、エチレン酢酸ビニル重合体からなる熱シール層を備えたシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムである。前記感圧接着剤含有層は、テープのりである。前記包材は、表層と、中間層と、熱シール層とからなり、前記表層は裏面に有孔ポリエチレンからなる層を備えた有孔ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、前記中間層は熱融着性不織布であり、前記熱シール層はエチレン酢酸ビニル重合体からなる。
第1の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、公知の小袋状のアルコール蒸散剤の製造方法を参照して製造することができる。
具体的には、まず、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートと、エチレン酢酸ビニル重合体と、感圧接着剤含有層とをこの順に積層した、感圧接着剤含有層を有するアルコール難透過性フィルム用長尺シートを作製する。
また、有孔ポリエチレンテレフタレートと、有孔ポリエチレンと、熱融着性不織布と、エチレン酢酸ビニル重合体とをこの順に積層した包材用長尺シートを作製する。
ここで、上記した各積層シートは、公知のラミネート加工などにより製造することができる。
次いで、上記したアルコール難透過性フィルム用長尺シートと、包材用長尺シートとを感圧接着剤含有層により接着させ、一体化した長尺シートを製造する(図1参照)。
そして、前記アルコール蒸散剤の内容物と、前記一体化した長尺シートとを包装装置に供給し、該包装装置で前記長尺シートを小袋状に形成し、その開口に挿入されたノズルから一定量の前記アルコール蒸散剤の内容物を袋内に充填し、次いで袋の開口をシールすることによって製造される。
前記包装装置は、市販のものを用いることができる。
以下では、三方をシールする場合の製造方法の一例を示す。
まず、前記一体化した長尺シートを前記包材の熱シート層が内側となるように長手方向を折り目として折り曲げる。続いて、その短辺側を縦方向に熱シールして連続した複数の袋体を作製する。このときの熱シールは、熱シール部の前記熱融着性不織布が溶融してフィルム状になるまで行う。
次いで、前記アルコール蒸散剤の内容物を開口部から充填し、その後開口部を熱シールし、折り目部分以外の3辺がシールされた小袋状のアルコール蒸散剤の連包を製造することができる。
前記熱シールの温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、80℃~200℃とすることができる。
前記熱シールを行う部分の幅としては、特に制限はなく、内容物の量などに応じて適宜選択することができる。
前記開口部の熱シールは、図2に示したように、端部から少し内側で行うことが好ましい。前記熱シールを端部から少し内側にずらして行うことで、熱シールした位置から端部方向の領域(熱シールされていない部分:図2中の矢印部分)は、保管時にアルコールによって感圧接着剤含有層が包材の表層から浮いてくるため、使用時における剥離が容易になる。
また、図3に示したように、アルコール難透過性フィルムを包材からはみ出させることで、使用時における剥離を更に容易にすることができる。
前記第1の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、後述する第2の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤よりも生産性に優れる。また、熱シールされていない部分の感圧接着剤含有層は、保管時にアルコールによって包材の表層から浮いてくるため、使用時に剥がしやすくなる点でも有利である。
<第2の実施形態>
前記第2の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、前記感圧接着剤含有層を有さず、前記アルコール難透過性フィルムと前記包材の表層とが感圧接着剤含有層を介さずに接着している態様である。
前記第2の実施形態では、前記アルコール難透過性フィルムは、熱シール部のみが前記包装資材に接着している。
前記第2の実施形態では、前記感圧接着剤含有層を用いない以外は、前記第1の実施形態と同様のアルコール難透過性フィルム及び包材を用いることができる。
前記第2の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤は、公知の小袋状のアルコール蒸散剤の製造方法を参照して製造することができる。
具体的には、感圧接着剤含有層を有さない以外は前記第1の実施形態と同様にして、アルコール難透過性フィルム用長尺シートと包材用長尺シートを作製する。
前記第2の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤の製造方法では、アルコール難透過性フィルム用長尺シート及び包材用長尺シートをそれぞれ包装装置に供給し、該包装装置内で両シートを重ね、熱シールにて両シートを一体化させる。この点以外は、前記第1の実施形態と同様にして製造することができる。
前記第2の実施形態に係るアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤の断面模式図を図4及び図5に示す。図4中、符号1はアルコール難透過性フィルム、符号2は包材を表し、図4中のAの部分を拡大した模式図を図5に示す。
図4及び図5に示したように、第2の実施形態では熱シールをした部分ではアルコール難透過性フィルムと包材が接着しているのに対し、熱シールをしていない部分は接着していない(符号6)。そのため、感圧接着剤含有層を用いない態様でも、使用時にアルコール難透過性フィルムを容易に剥離することができる。
また、図5に示したように、アルコール難透過性フィルムを包材からはみ出させることで、使用時における剥離を更に容易にすることができる。
以上、本発明のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤の実施形態の例について詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差し支えない。
1 アルコール難透過性フィルム
2 包装資材
3 感圧接着剤含有層
4 熱シール部
5 包材の表面におけるアルコール難透過性フィルムが配された部分
6 非接着部分

Claims (8)

  1. アルコール蒸散剤の包装資材の表層に、使用時に剥がされるアルコール難透過性フィルムを有することを特徴とするアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  2. 前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間の少なくとも一部に感圧接着剤含有層を有する請求項1に記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  3. 前記感圧接着剤含有層が、前記アルコール難透過性フィルムと前記包装資材の表層との間に部分的に存在する請求項2に記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  4. 前記アルコール難透過性フィルムの一部が、前記包装資材の外側にはみ出している請求項1から3のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  5. 感圧接着剤含有層を有さず、
    前記アルコール難透過性フィルムは、熱シール部のみが前記包装資材に接着している請求項1に記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  6. 前記アルコール難透過性フィルムのアルコール透過度が、40℃において、1日あたり2g/m以下である請求項1から5のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  7. 前記アルコール難透過性フィルムが熱シール層を有し、前記熱シール層がエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、前記酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が15%以上である請求項1から6のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
  8. 前記アルコール蒸散剤の包装資材が、表層と、中間層と、熱シール層とをこの順に有し、
    前記表層が、ポリエチレンテレフタレート又は中間層側にポリエチレン層を有するポリエチレンテレフタレートであり、
    前記中間層が、熱融着性不織布であり、
    前記熱シール層が、エチレン酢酸ビニル共重合体又は有孔ポリエチレンである請求項1から7のいずれかに記載のアルコール難透過性フィルム付きアルコール蒸散剤。
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