JP3028385B2 - フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents
フェノール樹脂の製造方法Info
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Description
酸性、耐湿性、電気特性等に優れる半導体封止材やプリ
ント配線基板の原料として最適なフェノール樹脂を高純
度で得ることができるフェノール樹脂の製造方法に関す
る。
急速な進歩に伴い、各製品とその原料に対する要求性状
は益々厳しくなっている。なかでも半導体関連技術の進
歩はめざましく、半導体のメモリーの集積度は益々向上
し、それに伴い配線の微細化、チップサイズの大型化が
進んでおり、更には実装方法もスルーホール実装から表
面実装への移行が進んでいる。しかしながら、表面実装
の自動化ラインにおいては、リード線の半田付けの際に
半導体パッケージが急激な温度変化を受け、半導体封止
材用樹脂成形部にクラックが生じたり、リード線樹脂間
の界面が劣化して耐湿性が低下するという問題がある。
ィラーの形状を変えることによりフィラーの高充填化を
図る方法が提案されているが、該方法では樹脂の弾性率
が高くなり熱衝撃に対してクラックが生じ易くなるとい
う問題がある。そこで、半導体パッケージを半田浴に浸
漬した際の熱衝撃を緩和するために、樹脂へのシリコー
ン化合物の添加、熱可塑性オリゴマーの添加あるいはシ
リコーン変性などの樹脂組成物の変性方法が提案されて
いるが、いずれの方法も半田浴浸漬後、成形物にクラッ
クが生じ、信頼性のある半導体封止材用樹脂組成物が得
られるには至っていない。
ポキシ樹脂の硬化剤としてフェノール樹脂が用いられて
おり、該フェノール樹脂としてはノボラックフェノール
樹脂やノボラッククレゾール樹脂が使用されている。し
かし前記のフェノール樹脂を用いた場合、半導体パッケ
ージの吸湿性が強く、その結果としても前述のような半
田浴浸漬時におけるクラックの発生が避けられないとい
う問題がある。
物の耐熱性を改善するために、エポキシ樹脂の硬化剤で
あるフェノール樹脂を改良する検討がなされている。本
発明者らは、特開平3−66919号公報において、フ
ェノール類と炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽
和多環式炭化水素化合物との反応により得られるフェノ
ール樹脂を提案しており、該フェノール樹脂を硬化剤と
して用いることにより、前述の問題が解消できることを
報告している。
時に用いる酸触媒または触媒残渣を完全に除去しない
と、得られるフェノール樹脂を半導体封止材用樹脂組成
物や積層板用樹脂組成物などに用いた際に、半導体封止
材用樹脂組成物や積層板用樹脂組成物の諸特性を著しく
低下させる原因となるので、完全に除去する必要があ
る。
方法としては、反応液を水洗する方法があるが、処理後
の有機層と水層との分離効率が悪く、目的物の回収率が
低下し、更には分離した水層の処理、すなわち廃水処理
に煩雑且つ多大の労力ならびに施設が必要であり、実用
的でないという問題がある。
いて洗浄する方法もあるが、該方法においても油層と水
層との分離効率が悪いという問題は本質的に回避でき
ず、またアルカリによるコロイダル状水酸化物沈澱など
の形成を伴い、濾過困難な副生沈澱物の除去工程が必要
となるという問題がある。
媒の存在下、フェノール類と炭素−炭素二重結合を2個
以上有する不飽和環式炭化水素化合物との反応により得
られるフェノール樹脂の製造において、反応生成物中か
ら酸触媒または触媒残渣を完全にかつ簡便に除去し、工
業的に高純度のフェノール樹脂を得ることができるフェ
ノール樹脂の製造方法を提供することにある。
存在下にてフェノール類に、炭素−炭素二重結合を2個
以上有する不飽和環式炭化水素化合物を反応させた後、
反応生成物を下記一般式化3で示されるハイドロタルサ
イト類化合物(以下、ハイドロタルサイト類(A)とい
う)で処理することを特徴とする下記一般式化4で示さ
れるフェノール樹脂(以下、フェノール樹脂(B)とい
う)の製造方法が提供される。
ず酸触媒の存在下にて、フェノール類と炭素−炭素二重
結合を2個以上有する不飽和環式炭化水素化合物(以下
炭化水素(1)という)とを反応させる。
5で表わされる化合物等を好ましく用いることができ、
具体的には例えば、フェノール、o−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、t−ブチルフェノール、
2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノ
ール等を好ましく挙げることができる。中でも特に得ら
れる樹脂の特性、精製の容易さあるいは経済性の点でフ
ェノール、クレゾール類、キシレノール類が好ましい。
また使用に際しては、単独若しくは混合物として用いる
ことができる。
6であるのが好ましく、具体的にはシクロペンタジエ
ン、ビニルシクロヘキセン、メチルシクロペンタジエ
ン、又はブタジエン、イソプレン、ピペリレン等の鎖状
の共役ジエン化合物、ジシクロペンタジエン、シクロペ
ンタジエン、メチルシクロペンタジエン等の環状共役ジ
エン化合物及びこれらの混合物からなる群より選択され
る化合物のディールス・アルダー反応生成物等を好まし
く挙げることができ、前記ディールス・アルダー反応生
成物としては、具体的には例えば、下記化学式化6、化
7、化8、化9、化10、化11、化12、化13、化
14、化15、化16、化17で表わされる化合物等を
好ましく挙げることができる。また使用に際しては単独
若しくは混合物として用いることができる。
る化合物は、いずれもEPDM(エチレン・プロピレン
・ジエン・メチレンゴム)の第三成分である5−エチリ
デンノルボルネンの製造プラントにおける中間原料また
は副生物で、工業的に安価に入手することのできる原料
である。
の仕込み割合は、前記フェノール類を前記炭化水素
(1)に対して通常0.8〜12倍モル当量、好ましく
は1〜8倍モル当量用いることが望ましい。前記フェノ
ール類の仕込み割合が0.8倍モル当量未満の場合に
は、炭化水素(1)の単独重合が併発し、12倍モル当
量を超える場合には、未反応のフェノール類の回収が困
難となるので好ましくない。
応させる際に用いる酸触媒としては、三フッ化ホウ素;
三フッ化ホウ素のエーテル錯体、水錯体、アミン錯体、
フェノール錯体またはアルコール錯体等の三フッ化ホウ
素錯体;三塩化アルミニウム、ジエチルアルミニウムモ
ノクロリド等のアルミニウム化合物;塩化鉄;四塩化チ
タン;硫酸;フッ化水素;トリフルオロメタンスルホン
酸等を好ましく使用することができ、特に活性と触媒の
除去の容易さの点から三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素
錯体が好ましく、さらには三フッ化ホウ素、三フッ化ホ
ウ素・フェノール錯体が最も好ましい。
ではなく、使用する触媒により適宜選択することができ
るが、例えば三フッ化ホウ素・フェノール錯体の場合
は、炭化水素(1)100重量部に対して0.1〜20
重量部、好ましくは0.5〜10重量部とするのが好ま
しい。
応は、溶剤を使用しても使用しなくても実施することが
でき、溶剤を使用しない場合はフェノール類を炭化水素
(1)に対して等モル当量以上用いるのが好ましく、特
に3〜12倍モル当量用いるのが好ましい。溶剤を使用
する場合、該溶剤としては、反応を阻害しない溶剤であ
れば特に制限されないが、特に好ましい溶剤としてはベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物
等が挙げられる。
種類により異なるが、例えば三フッ化ホウ素・フェノー
ル錯体を使用した場合は、通常20〜170℃、好まし
くは50〜150℃である。反応温度が170℃を超え
る場合には、触媒の分解又は副反応が生じ、また20℃
未満の場合には、反応に長時間を要し、経済的に不利で
あるので好ましくない。
させるためには、系内の水分をできるだけ少なくするの
が好ましく、特に100重量ppm以下に保つことが好
ましい。更に前記反応においては、前記炭化水素(1)
を逐次的に添加しながら重合を行うのが、前記炭化水素
(1)の単独重合の防止、並びに反応熱制御の点で好ま
しい。
ては、次いで前記反応終了後、反応生成物を前記ハイド
ロタルサイト類(A)で処理する。
触媒若しくは触媒残渣の処理は、非常に速やかに進行す
るため、処理条件は特に制限されるものではないが、好
ましくは穏やかな処理条件、例えば、処理温度通常10
〜150℃、好ましくは30〜90℃の範囲で、反応時
間10分〜10時間、好ましくは20分〜5時間、加
熱、撹拌することにより、酸触媒もしくは触媒残渣を充
分に失活、吸着させ、除去することができる。
ては、具体的には例えば、Mg0.7Al0.3(O
H)2.3・0.5H2O、Mg0.67Al0.33(O
H)2.33・0.52H2O、Zn0.75Al0.25(O
H)2(CO3)0.125・0.5H2O、Mg0.7Al0.
3(OH)2(CO3)0.15・mH2O(但し、mは0.
46≦m≦0.54である)等を好ましく挙げることが
でき、協和化学工業社製ハイドロタルサイト、商品名
「KW−1000」等の市販品を用いることもできる。
造方法は特に限定されず、例えば、特公昭52−335
3号公報に開示された方法に従って製造することができ
る。
シウム2価イオン,ニッケル2価イオン,コバルト2価
イオン,マンガン2価イオン又は銅2価イオンのハロゲ
ン化物、硝酸塩、硫酸塩、有機酸塩、アルコール塩、ア
ルカリ金属アルミニウム塩、水酸化物、塩基性炭酸塩、
炭酸塩、塩基性有機酸塩、酸化物等の金属化合物、
(b)アルミニウム3価イオン,鉄3価イオン又はクロ
ム3価イオンのハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、有機酸
塩、アルコール塩、アルカリ金属アルミニウム塩、水酸
化物、塩基性炭酸塩、炭酸塩、塩基性有機酸塩、酸化物
等の金属化合物、(c)HCO3~,CO3 2~又はOH~を
液体溶媒中で生成し得る化合物、具体的には例えば、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニア、尿素、水酸化カルシ
ウム等の陰イオン化合物、及び(d)アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属もしくはそれらの酸化物、水酸化物、炭
酸塩、水酸化アンモン、アンモニアガス等のOH~を与
える物質を溶媒中、好ましくは水性溶媒中で、xとyと
が0.1<x<0.5、0.1<y<0.4となるよう
に、前記各化合物を充分な撹拌下で反応させる等して製
造することができる。また反応系は、好ましくはpH6
以上、圧力条件は、通常大気圧〜300気圧とするのが
好ましい。更に反応温度は、通常350℃以下、特に0
〜350℃の範囲とするのが好ましいが、反応物質の溶
媒に対する溶解度に応じて適宜選択でき、例えば反応物
質の溶解度が低い場合には、60〜350℃の範囲で加
熱することも効果的である。更に反応時間は、使用する
反応物質に応じて適宜選択でき、通常30分〜15時間
である。
浄、乾燥して目的とするハイドロタルサイト類(A)を
得ることができる。
イト類(A)の結晶化を促進する目的で、生成物の水性
溶媒スラリーを、例えば、好ましくは反応温度150〜
350℃、反応圧力5〜300気圧、反応時間5〜15
時間にて、充分な撹拌条件下で加熱熱水処理することも
できる。
性条件下で、上記反応液中のハロゲン成分をアニオン交
換反応的に捕捉するとともに、酸触媒を中和する能力も
有しており、またハイドロタルサイト類(A)は、水に
も油にも実質的に不溶性である。更に酸触媒を吸着した
ハイドロタルサイト類(A)は、沈降性、濾過性がとも
に優れているため反応生成物を処理した後の分離操作も
著しく容易であって、処理により生じる生成物が、生成
物中に残存することがなく、高純度のフェノール樹脂を
得ることができ、得られるフェノール樹脂の電気絶縁性
等を低下させることがない。
合は、酸触媒の種類および使用するハイドロタルサイト
類(A)の吸着容量に応じて適宜選択でき、通常触媒量
の0.5〜10重量倍である。具体的には例えばハイド
ロタルサイト類(A)として、協和化学工業社製ハイド
ロタルサイト「KW−1000」を用い、酸触媒として
フッ化ホウ素・フェノール錯体触媒を用いた場合、ハイ
ドロタルサイト類(A)は、触媒量の通常1〜8重量倍
用いればよい。
ロタルサイト類(A)で酸触媒を失活および吸着した
後、酸触媒を吸着したハイドロタルサイト類(A)を濾
過、除去して、触媒残渣をまったく含まない反応液を回
収し、次いで反応液を蒸留して濃縮することにより高純
度で目的のフェノール樹脂(B)を得ることができる。
該フェノール樹脂(B)としては、具体的には例えば、
下記一般式化18、化19、化20、化21、化22、
化23、化24等を挙げることができる。
す。
物の温度を上げる等の処理を行い作業性を良くすること
が望ましい。
ハイドロタルサイト類(A)による処理を行うので、得
られるフェノール樹脂にはハロゲン原子イオンや触媒残
渣が全く含まれず、該フェノール樹脂を用いた硬化物
は、電気特性に非常に優れる。また本発明の製造方法に
より得られるフェノール樹脂は、低吸水性であるため、
得られる硬化物は耐湿性に優れ、半導体用樹脂、プリン
ト配線基板用積層板、粉体塗料、ブレーキシュー等に有
用である。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
とを、還流冷却器及びリービッヒコンデンサーを備えた
容量5リットルの反応器に仕込み、170℃に加熱し
て、トルエン250gを留出し、反応系内の水分含有量
を60ppmとした。次いで、反応系を80℃まで冷却
し、三フッ化ホウ素・フェノール錯体12gを添加した
後、反応温度を80℃に制御しながら、水分含有量が2
0ppmのジシクロペンタジエン300gを2.5時間
かけて徐々に滴下し、滴下終了後、80℃で0.5時間
反応を行った。反応終了後、得られた反応生成物にハイ
ドロタルサイト類としてMg0.7Al0.3(OH)
2(CO3)0.15・mH2O(但し、mは0.46≦m≦
0.54である)で表わされるマグネシウム化合物(商
品名、「KW−1000」、協和化学工業社製)を36
g添加し、30分間撹拌して触媒を失活させた後、セラ
イトを敷き詰めた濾紙を用いて反応液を濾過した。得ら
れた透明な濾液を240℃で減圧蒸留し、下記化学式化
25で表わされるフェノール樹脂(A)を560g得
た。各種分析結果について以下に示す。
96℃、ガードナー色相7、残存ホウ素5ppm、フッ
素は1ppm以下であった。
酢酸でアセチル化した後、逆滴定により求めたところ、
フェノール性水酸基当量は173であった。
ppmに芳香環に結合したプロトンが、またδ 0.8
〜2.5ppmにナフテン環のプロトンが観測され、炭
素−炭素二重結合に起因するプロトンの吸収は認められ
なかった。またδ 6.5〜8ppmとδ 0.8〜2.
5ppmとのピーク面積比よりフェノール性水酸基の含
有量を求めたところ、滴定による結果と同様にフェノー
ル性水酸基当量は173であった。
が二重結合にエーテル付加した場合に生じる158pp
mの炭素のシグナルが観測されないことからフェノール
はいずれもアルキレーションで付加していることがわか
った。さらにGPC分析によりフェノール樹脂(A)の
数平均分子量を求めたところ430であった。
600g用いた以外は、実施例1と同様に反応を行い、
下記化学式化26で表わされるフェノール樹脂(B)5
70gを得た。
が92℃、ガードナー色相は7、残存ホウ素は5pp
m、フッ素は1ppm以下であった。フェノール性水酸
基当量は180であった。1H−NMR分析では、炭素
−炭素二重結合に起因するプロトンの吸収は認められな
かった。また、ピーク面積比よりフェノール性水酸基の
含有量を求めたところ、滴定による結果と同様にフェノ
ール性水酸基当量は180であった。さらにGPC分析
によりフェノール樹脂(B)の数平均分子量を求めたと
ころ470であった。
とを、還流冷却器及びリービッヒコンデンサーを備えた
容量5リットルの反応器に仕込み、170℃に加熱し
て、トルエン250gを留出し、反応系内の水分を70
ppmとした。次いで、反応系を80℃まで冷却し、三
フッ化ホウ素・フェノール錯体25gを添加した後、反
応温度80℃に制御しながら水分含有量が20ppmの
テトラヒドロインデン400gを2時間かけて徐々に滴
下し、滴下終了後140℃で3時間反応を行った。
ルサイト類化合物と同様のマグネシウム化合物を75g
添加し、30分間撹拌して触媒を失活させ、次いでセラ
イトを敷き詰めた濾紙を用いて反応液を濾過した。得ら
れた透明な濾液を230℃で減圧蒸留し、下記化学式化
27で表わされるフェノール樹脂(C)を410g得
た。
105℃であった。またフェノール樹脂(C)の水酸基
当量は195、ガードナー色相は8、残存ホウ素は7p
pm、フッ素は1ppm以下であった。
クロヘキセンを用いた以外は実施例3と同様に反応を行
い、下記化学式化28で表わされるフェノール樹脂
(D)を390g得た。
104℃で、ガードナー色相は8、残存ホウ素は6pp
m、フッ素は1ppm以下であった。フェノール性水酸
基当量は196であった。
ルボルネンを用いた以外は実施例3と同様にして反応を
行い、下記化学式化29で表わされるフェノール樹脂
(E)380gを得た。
109℃で、ガードナー色相は8、残存ホウ素は9pp
m、フッ素は1ppm以下であった。フェノール性水酸
基当量は200であった。
エンとジシクロペンタジエンとのディールス・アルダー
反応物300gを用いた以外は実施例3と同様にして反
応を行い、下記化学式化30及び化31で表わされるフ
ェノール樹脂の混合物(F)560gを得た。
115℃で、ガードナー色相は8、残存ホウ素は9pp
m、フッ素は1ppm以下であった。フェノール性水酸
基当量は205であった。
高活性酸化マグネシウム(商品名;キョーワマグ−15
0、協和化学工業社製)を添加して触媒を失活させた以
外は実施例1と同様に反応及び処理を行い、実施例1で
得られたフェノール樹脂と同様のフェノール樹脂(A)
560gを得た。
96℃で、ガードナー色相は7、残存ホウ素は400p
pm、フッ素は90ppmであった。フェノール性水酸
基当量は173であった。
水酸化カルシウム(キシダ化学工業製)を250g添加
して触媒を失活させた以外は実施例1と同様にして反応
及び処理を行い、実施例1で得られたフェノール樹脂と
同様のフェノール樹脂(A)540gを得た。
96℃で、ガードナー色相は7、残存ホウ素は300p
pm、フッ素は70ppmであった。フェノール性水酸
基当量は173であった。
イソブチルケトン3500gに溶解し、得られた反応生
成物溶液に1150gの2重量%水酸化ナトリウム水溶
液を加え、2時間撹拌させて触媒を失活させた。次いで
2時間放置した後、水洗操作を3回繰り返し、有機層を
回収した。次いで溶媒を蒸留により除去し、実施例1で
得られたフェノール樹脂と同様のフェノール樹脂(A)
を得た。しかしながら、有機層を回収する段階で、有機
層と水層との分離が困難であったため、目的物質である
フェノール樹脂(A)の損失量が多く、380gしか得
られなかった。しかも、フェノール樹脂(A)の色相は
高く(ガードナー色相11)、濁りがあった。
ム含量は750ppm、ホウ素含量は600ppm、フ
ッ素含量は120ppmであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸触媒存在下にて、フェノール類に、炭
素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和環式炭化水素
化合物を反応させた後、反応生成物を下記一般式化1で
示されるハイドロタルサイト類化合物で処理することを
特徴とする下記一般式化2で示されるフェノール樹脂の
製造方法。 【化1】 【化2】
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