JP3028099U - パネルの組立構造体 - Google Patents

パネルの組立構造体

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JP3028099U JP1995012252U JP1225295U JP3028099U JP 3028099 U JP3028099 U JP 3028099U JP 1995012252 U JP1995012252 U JP 1995012252U JP 1225295 U JP1225295 U JP 1225295U JP 3028099 U JP3028099 U JP 3028099U
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一敏 黒瀬
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合名会社黒瀬商店
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より強固でかつ均一な品質の組立パネルであ
って、より作業性がよく、チャンネル状のパネルが溝面
の内側又は外側にして曲がっていても組み立てることが
できるパネルの組立構造体を提供すること。 【解決手段】 両側に円弧状断面の湾曲部を長さ方向に
沿って形成した弾性を有するチャンネル状のパネル2,
3を、パネル幅に合わせた凹凸を有する複数の平行する
第1の横材1に対し、仰向け状及び伏せ状態となるよう
に交互に組み合わせてパネル組立体aを構成し、パネル
組立体の伏せ状態の各パネル3,3相互の間に、第2の
横材4に形成された押込み突起40を押し込んで、パネ
ルと第2の横材との弾性により組立強度を強化させた組
立構造体とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は一般的にはパネルの組立構造体に関するものであり、さらに具体的 には、両側部へ長さ方向に沿って断面円弧状の湾曲部を形成したほぼチャンネル 状の弾性を有する多数のパネルを、横材に形成された凹凸へ係合させるようにし たパネルの組立構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のパネル組立構造体は、例えば特公昭46−14394号公報及び特公 昭44−11699号公報に記載されている。 特公昭46−14394号公報に記載されているパネルの組立構造体を、図9 及び図10を参照しながら説明する。 図9はパネルの組立構造体を示す概略正面図であり、図10はその部分拡大断 面図である。
【0003】 ほぼU字状断面の金属板からなる第1の横材1aの両側壁の上部には、きのこ 状に似た形状の一定幅の保持突起1bが一定の間隔で互いに重なるように形成さ れており、各保持突起1bの両側の基部には円弧状の深いスロット部1cがそれ ぞれ形成されている。 この第1の横材1aは、各保持突起1bが相互に重なる状態に所定の間隔で平 行に配置される。 保持突起1b相互のスロット部1c,1cの間には、両側部へ長さ方向に沿っ て断面円弧状の湾曲部2b,2bが形成されたチャンネル状の弾性を有する第1 のパネル2aが、差し込み状に挿入されている。この挿入状態では、パネル2a は湾曲部2bの全体がスロット部1c内へ案内されている。 他方、各保持突起1bには、両側部へ長さ方向に沿って断面円弧状の湾曲部3 b,3bが形成されたチャンネル状の弾性を有する第2のパネル3aが嵌め合わ せ状に被せられており、その湾曲部3b,3bの先端部は、隣合う第1の各パネ ル2aの湾曲部2bの内側へ重なった状態に係止されている。この状態では、パ ネル2aは湾曲部2bの全体がスロット部1c内へ案内されている。
【0004】 以上のようにして、パネル組立体bを組み立てた後、以下の要領で第2の横材 4aをこれに組み付ける。 第2の横材4aはほぼU字状断面の金属板からなり、その両側壁の上部には、 きのこ状に似た形状の一定幅の挿入突起4bが一定の間隔で互いに重なるように 形成されており、各挿入突起4bの両側の基部には円弧状の深いスロット部4c がそれぞれ形成されている。 この第2の横材4aは、パネル2a,3aに対して第1の横材1aの反対側に 逆姿勢で位置する状態に組み付けられている。その組み付け方法は、例えば図9 の上方から、各挿入突起4bの幅広の頭部が第1の各パネル2a内に案内される 状態に第2の横材4aを配置し、この第2の横材4aを図9の下方に押して滑ら せることにより所定の位置まで移動させる。(同公報第3頁第5欄28行〜31 行の説明による。) このパネル組立構造は、交互に逆姿勢に組み合わされたパネル2a,3aが横 材1a,4aで両側から保持されている状態であるので、パネル相互の組立状態 がより強固である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
前述した従来の組立構造体は、第1の横材1aを利用して、第1のパネル2a と第2のパネル3aとを交互に逆姿勢になるようにパネル組立体bを構成し、こ の組立体bの流れ方向の一端部へ、第2の横材4aを各挿入突起4bの頭部が第 1のパネル2内に案内されるように配置し、これをパネル組立体bの他端部の方 向へ滑らせて組み立てるので、以下のような課題があった。
【0006】 すなわちその第1は、第2の横材4aの組付けによってパネル2a,3a相互 の組立状態を強固にしようとすると、第2の横材4aの各挿入突起4bと第1の 各パネル2aとの摩擦が大きくなることにより、各パネル2a内で各挿入突起4 bの滑りが悪くなり、第2の横材4aを前述のように滑らせることが不可能ない し極めて困難になることである。 ほとんどの場合、作業性の向上のためには、第2の横材4aの滑りを円滑にす るように設計することになるので、第1の各パネル2aと各挿入突起4bとの嵌 め合わせがあまくなってパネル2a,3a相互の組立状態が弱くなり、ガタツキ 易くなる。 このことは、パネル2a,3aの形状及びサイズに適合するような第2の横材 4aの挿入突起4cの形状及びサイズの設計が、極めて限られた範囲内に限定さ れることに直結するが、第2の横材4aを構成する金属板の打ち抜き成形誤差な どにより、より均一な強度の組立パネルの構築を保障することができなくなるこ とにつながる。したがって、より信頼性の高い製品の提供が困難である。
【0007】 第2は、図9のような組立パネルにおいては、安全上その周縁部へ図示しない 樋状の縁材を多数のネジによって取り付ける場合が少なくないが、第2の横材4 aを使用していない状態の既設のパネル組立体bに対し、補強のために第2の横 材4aを組付ける場合には、多数のネジをゆるめて縁材を取り外さなければなら ないことである。
【0008】 第3は、パネル2a,3aが、それらの溝側を内側又は外側にして大きく湾曲 しているような設計の場合には、第2の横材4aの組付けがほとんど不可能なこ とである。
【0009】 この考案の目的は、より強固かつ均一な品質の組立パネルであって、より作業 性のよいパネルの組立構造体を提供することにある。 この考案の他の目的は、第2の横材を使用していないで、周縁に縁材が固定さ れている既設のパネル組立体に対して、前記縁材を取り外すことなく第2の横材 を容易に組み付けることができるパネルの組立構造体を提供することにある。 この考案のさらに他の目的は、チャンネル状のパネルが溝を内側又は外側にし て湾曲しているような設計の組立パネルの場合でも、第2の横材を容易に組み付 けることができるパネルの組立構造体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この考案によるパネルの組立構造体は、前述の課題を解決するために以下のよ うに構成したものである。 請求項1の考案によるパネルの組立構造体は、パネル組立体aにおける第2の パネル3,3相互の間に、第2の横材4の押込み突起40が押し込まれているこ とを特徴としている。 パネル組立体aにおいて、第1の横材1は、基部の両側部にくびれ状のスロッ ト部11を有し、かつ、ほぼ同寸法で同形状の保持突起10が、上部へ一定の間 隔に多数形成されている。 第1のパネル2は、両側部へ長さ方向に沿って断面円弧状の湾曲部20,20 が形成されたほぼチャンネル状の弾性を有する材料で構成されている。 第2のパネル3は、第1のパネル2とほぼ同様な形状であり、両側部へ長さ方 向に沿って断面円弧状の湾曲部30が形成されたほぼチャンネル状の弾性を有す る材料で構成されている。 パネル組立体aにおいて、第1の横材1は、相互の各保持突起10が重なる状 態に所定の間隔で平行に設置されている。 各保持突起10,10相互のスロット部11,11の間には、前記第1のパネ ル2が仰向け状態に挿入され、前記各保持突起10には第2のパネル3が伏せた 状態に被せられている。 そして、第2の各パネル3の前記湾曲部30の先端部は、隣合う第1の各パネ ル2の湾曲部20の内側へ重なった状態に係止されている。 第2の横材4は、ほぼU字状断面の弾性を有する部材からなり、その両側壁4 4,44の上部には、先端部両側が側方へ円弧状に突出していて基部の両側部に くびれ状のスロット部41を有する多数の押込み突起40が、互いに重なる状態 に形成されている。 各押込み突起40の幅w3は、前記第2のパネル3,3相互の間隔w1よりも やや大きく設定されている。 各押込み突起40の高さh2は、前記第1の横材1の保持突起10の高さh1 とほぼ同じ高さに設定されている。 隣合う押込み突起40,40相互の幅の中心間の間隔w9は、前記パネル組立 体aにおいて隣合う第1のパネル2,2相互の幅の中心間の間隔w8とほぼ同じ に設定されている。
【0011】 請求項2の考案によるパネル組立構造体は、請求項1に記載のパネルの組立構 造c,c’が対になるように組み合わされており、各パネルの組立構造c,c’ における第1の横材1,1相互又は第2の横材4,4相互若しくは第1の横材1 と第2の横材4は、背中合わせ状に固定されていることを特徴としている。 したがって、このパネルの組立構造によれば、一方のパネルの組立体構造体c の各第1,第2のパネル2,3と、他方のパネルの組立構造体c’の各第1,第 2のパネル2,3との間は中空状になる。
【0012】 請求項3の考案によるパネル組立構造は、請求項2に記載のパネルの組立構造 において、前記中空部内に吸音材を充填し、各第1及び第2のパネル2,3には 多数の孔を形成したものである。
【0013】 請求項4の考案によるパネルの組立構造は、請求項1〜3の組立構造において 、第1の横材1を第2の横材4とほぼ同形状及び同寸法とし、かつ、第1のパネ ル2と第2のパネル3とをほぼ同形状及び同寸法としたものである。
【0014】 この考案において、第1の横材1にはL字状ないしU字状断面の金属板を用い るのが好ましいが、合成樹脂の成形品であっても差し支えない。 第1のパネル2及び第2のパネル3には、好ましくはアルミニウム合金板その 他の弾性を有する金属の薄板(厚み1mm以下)を曲げ成形したものが使用される が、合成樹脂の成形品であっても差し支えない。 第2の横材4には、好ましくはアルミニウム合金板その他の弾性を有する金属 板をプレスすることによって、各押込み突起40を形成し、これをほぼU字状断 面となるように曲げ成形したものが使用されるが、合成樹脂の成形品であっても 差し支えない。 この考案において、第1の横材1と第2の横材4とは、パネルの両面において 同じ位置で相対するように設けられていてもよいし、あるいは、第2の横材4が 第1の横材1,1相互の間に位置する状態に設けられていてもよい。
【0015】
【考案の実施の形態】
第1実施形態 図1は、この考案による第1実施形態の組立構造体を利用した屋外におけるフ ェンスの部分正面図であり、図2は図1の矢印A−Aに沿う部分断面図である。 適当な間隔を置いて地中に埋設した状態の基礎ブロック50は、上部がやや地 表へ突出しており、これらの各基礎ブロック50には、鉄製角パイプからなる支 柱5が一部埋め込まれた状態で直立している。
【0016】 図2で示すように、各支柱5には、金属板をアングル状に曲げた胴縁受け60 が、それぞれ上下方向へ一定の間隔でかつ水平方向へ並ぶように図示しないネジ によって固定されている。 各胴縁受け60には、ぞれぞれ金属板をチャンネル状に曲げ成形した胴縁6が 図示しないネジによって固定されている。
【0017】 各胴縁6には、金属板を断面U字状に成形した第1の横材1が、前方を向く状 態に複数の図示しないネジによってそれぞれ固定されている。 各第1の横材1には、それとほぼ直角に交差するようにチャンネル状の第1の パネル2と第2のパネル3とが、それぞれ向きを異にして交互に位置するように 保持されている。 このように組み立てられたパネルの表側からは、弾性を有する金属板を断面U 字状に成形した第2の横材4が、前記第1の横材1と相対するように組み付けら れている。 前述のように組み立てられた組立パネルの周縁は、安全のために角チャンネル 状の縁材7でカバーされており、この縁材7は、適当な位置のパネル2又は3へ 図示しないネジによって固定されている。
【0018】 図3には、第1の横材1と第2の横材4を使用したパネル2,3の組立構造の 組立要領が拡大して例示されており、図4にはパネル2,3を組み立てた状態が 拡大して例示されている。 第1の横材1は、例えばアルミニウム合金板を所定形状にプレスで裁断し、こ れを図5のように断面ほぼU字状に曲げ成形することによって製造されている。 第1の横材1の両側壁14,14の上部には、先端部両側に側方へ円弧状に突 出する突出部12,12を有し、基部の両側部に円弧状にくびれたスロット部1 1を有する保持突起10が、互いに重なるように一定の間隔w4で多数形成され ている。 各保持突起10の幅w2(一方の突出部12の突端から他方の突出部12の突 端までの幅)と高さh1はほぼ一定である。 なお、13は突起10の上端部中央に形成された切り欠きである。
【0019】 第1のパネル2は焼付け塗装されたアルミニウム合金板からなり、その全体は ほぼチャンネル状に成形されており、両側部には長さ方向に沿って断面円弧状の 湾曲部20,20が形成されている。 第1のパネル2の幅w6(図4)は、保持突起10,10相互の間隔w4より もわずかに大きく設計されている。
【0020】 第2のパネル3も第1のパネル2と同様な材質及び形状であり、その両側部に は長さ方向に沿って断面円弧状の湾曲部30,30が形成されている。 このパネル3の幅w7(図3)は、後述の第2の横材4における押込み突起4 0,40相互の間隔w5よりもわずかに大きく設計されている。
【0021】 第1の横材1は、図1及び図2のように、相互の各保持突起10が重なる状態 で平行するように複数並べて胴縁6へ固定されている。 このように固定された第1の各横材1の各保持突起10相互のスロット部11 ,11の間には、第1のパネル2が仰向で嵌め込み状態に挿入されている。 他方、第1の各横材1の各保持突起10には、第2の各パネル3の湾曲部30 の先端部が、隣合う第1のパネル2の湾曲部20の内側へ重なって係止されるよ うに、前記保持突起10の幅w2より幅w7が広い第2の各パネル3を伏せた状 態に被せて、パネル組立体aを組み立てる。
【0022】 前述のようにパネル組立体aを組み立てる場合、以下の要領で組み立てると施 工が円滑に行われる。 すなわち図6のように、既に横材1の相対するスロット部11,11の間に挿 入されている第1のパネル2の湾曲部20に、次に定着されるべき第2のパネル 3の湾曲部30を係止し、さらに次に挿入されるべき第1のパネル2の湾曲部2 0を前記パネル3の湾曲部30に係止させた状態で、第2のパネル3を次の保持 突起10へ伏せた状態に被せながら、次の第1のパネル3を次のスロッド部11 ,11の間に仰向け状に嵌め込む要領で挿入する。
【0023】 図4のように組み立てられたパネル組立体aにおいて、第1の各パネル2は、 相対するスロット部11,11相互の間で幅を狭める方向へ僅かに突っ張った状 態になり、第2の各パネル3は、両隣の第1のパネル2の湾曲部20,20に弾 性係止されることによって、幅を広げる方向へ僅かに突っ張った状態になる。
【0024】 第2の横材4は、第1の横材1と同様な材質で同様に製造されている。 すなわち、図5のように、第2の横材4の両側壁44,44の上部には、先端 部両側に側部へ円弧状に突出する突出部42,42を有し、基部の両側部に円弧 状にくびれたスロット部41を有する押込み突起40が、互いに重なるように一 定の間隔w5で多数形成されている。43は切り欠きである。 各押込み突起40の幅w3と高さh2はほぼ一定である。 各押込み突起40は、それらの幅w3が第2のパネル3,3相互の間隔w1よ りもやや大きく設定してあり、それらの高さh2は前記保持突起10の高さh1 とほぼ同じに設定してある。 押込み突起40,40相互の幅の中心間の間隔w9は、前記パネル組立体aに おける第1のパネル2相互の幅の中心間の間隔w8とほぼ一致するように設定さ れている。
【0025】 前述のように構成されている第2の横材4を、パネル組立体aにおける第1の 横材1の反対側に位置させ、その各押込み突起40をパネル組立体aにおける第 2のパネル3,3相互の間に押込んで、パネル組立体aと複数の第2の横材4と からなるパネルの組立構造体cを利用したフェンスを仕上げる。
【0026】 第2の横材4の押込み突起40を第2のパネル3,3相互の間に押し込む際、 押込み突起40の幅w3と第2のパネル3,3相互の間隔w1の差に応じて、第 2のパネル3はその湾曲部30,30が円弧を大きくする方向へ若干変形する。 他方、第2の横材4の押込み突起40の部分は、図5に示す側壁44,44の 先端の間隔を開く方向へ所定量変形する。 それらの変形は、当該部材の弾性によって押込み終了とともに一部復元する。 どの程度復元するかは、押込み突起40の幅w3と第2のパネル3,3相互の間 隔w1との差によって異なる。 図4の組立状態において、パネル2,3の湾曲部20,30は、第2の横材4 の押込み突起40の部分における側壁44,44の復元方向への弾力により、保 持突起10の方向へ押し付けられた状態になる。 他方、押込み突起40の部分における側壁44,44に対しては、パネル2, 3の湾曲部20,30の復元方向への弾力が、それらの先端間隔を開く変形方向 へ常時作用することになる。
【0027】 前述のように、押込み時における前記湾曲部30の変形と押込み突起40の部 分の横材4の若干の変形によって押込みは円滑に行われ、作業性は非常によい。 変形後の湾曲部30と側壁44,44の弾性による復元方向への力の相互作用 によって、パネル2,3は第1の横材1に対してより強く保持され、より強固な パネル組立構造体となる。 例えば、図2の状態でフェンスに対して強風が吹き付け、図2のフェンスの左 側面でつむじ風状態になると、その左側面が負圧になり、第2のパネル3を第1 の横材1から引き剥がす方向へ強い力が作用する。しかしながら、この実施例の パネル組立構造は、前述のように表面側から第2の横材4の押込み突起40が、 第2のパネル3,3相互の間に押し込まれていて非常に強化されているので、第 2のパネル3が風による負圧によって引き剥がされることはない。
【0028】 例えば、第2の横材4がないパネル組立体aを、屋根シェルターに応用した場 合、風圧によりパネル2,3が部分的に横材1から外れるおそれがあるので、一 部のパネルの適所に図示しない孔を開け、この孔に図示しないフックを引っ掛け て、このフックを母屋材その他の屋根下地に固定していた。 しかしながら、この実施例のパネル組立構造によれば、前述のように各パネル 2,3は第2の横材4によって第1の横材1へより強固に固定されているので、 これを屋根シェルターに実施した場合でも、前述のようにフックによってパネル 2,3を屋根下地に止める必要がない。
【0029】 また、第2の横材4がない状態で縁材7を取り付けた既設のパネル組立体に対 して、補強のために第2の横材4を取り付ける場合には、前記縁材7を取り外す 必要がなく、そのままの状態で施工することができる。 さらに、第1のパネル2及び第2のパネル3が、それらの溝の面が内側又は外 側に面する状態に湾曲している場合(例えば、屋根パネルのように)でも、第2 のパネル4をパネル組立体aに対して容易に組み付けることができる。
【0030】 パネル組立体aにおける第2のパネル3,3の間隔w1と、第2の横材4の押 込み突起40の幅w3との差をどの程度に設定するかは、組立後のパネルに要求 される組立強度、第2の横材4を第1の横材1と相対する位置に取り付けるか、 第2の横材4を第1の横材1相互の中間に取り付けるか、あるいは、パネル2, 3及び第2の横材4の部材の肉厚やサイズ、第1の横材1の設置間隔その他の諸 条件によって異なる。 一般に多く使用されるような、例えばパネル2,3に肉厚約0.5〜0.8mm 程度のアルミニウム合金板を使用し、第2の横材4に肉厚約0.8〜2.0mm程 度のアルミニウム合金板を使用すること、及び、これらが汎用されているような サイズ(パネル2,3の湾曲部の高さh3,h4が15mm前後で、第2の横材4 の突起40の高さh2が29mm前後)であることを前提とすると、要求される組 立パネルの組立強度に応じて、前述の差をほぼ2.2〜4.5mmの範囲で設定す るのが好ましく、さらに好ましくは3mm程度である。 例えば実験によると、前述のような条件においては、突起40の幅w3とパネ ル3相互の間隔w1との差を、前記以下に設定すると組立強度が弱くなり、前記 以上に設定すると、第2の横材4の押込み突起40の部分における側壁44相互 の開き変形が大きくなり、組み立て難くなる。
【0031】 ちなみにこの実施形態では、パネル2と3、横材1と4はいずれも同形状かつ 同寸法でそれぞれほぼ以下のように設計されており、図4の状態における組立パ ネルの組立強度は、風雨が強く当たる屋外のフェンスとして充分に耐えられるも のとなる。 この実施形態のパネルの組立構造体cにおいて、第1の横材1及び第2の横材 4は、肉厚7.75mmのアルミニウム合金板であり、底幅w10(図5)=17 mm、側壁14,44の高さh5=43mm、突起10,40の高さh1,h2=2 9mm、突起10,40の幅w2,w3=76.2mm、突起10相互及び40相互 の間隔w4,w5=80.6mm、第2のパネル3相互の間隔w1と、第2の横材 4の押込み突起40の幅w3との差は3.4mmである。 第1のパネル2及び第2のパネル3は、肉厚0.6mmのアルミニウム合金板で あり、幅w6,w7=84mm、高さh3,h4=16mmである。
【0032】 前述の実施形態では、施工のときに選択する煩瑣を避けて作業性を向上させる ため、第1の横材1の保持突起10の幅w2と第2の横材4の押込み突起40の 幅w3、及びパネル2とパネル3の幅w6,w7をそれぞれ同じに設定したが、 これらは異なっていても差し支えない。
【0033】 第2実施形態 図7には、この考案によるパネル組立構造体の第2実施形態が示されている。 この実施例では、前述のように構成された組立構造体cを対に組み合わせた状 態のパネルの組立構造体が示されている。 第1の横材1,第1のパネル2,第2のパネル3及び第2の横材4は、それぞ れ第1実施例のものとほぼ同様な材質で同様に構成されている。
【0034】 このパネルの組立構造体の組立要領を説明する。 図示しない支柱その他の下地部材に対してほぼ交差するように、図7の最下段 における第1の横材1を、第1実施例の場合と同様に、平行にかつ保持突起10 が互いに重なる状態に固定する。 次いで、第1実施例の場合と同様に、第1の横材1に対して第1のパネル2及 び第2のパネル3を組み付けて下段のパネル組立体aを形成する。 前述のように組み付けられた第2のパネル3,3相互の間に、複数の第2の横 材4の押込み突起40を押し込んで、下段のパネル組立構造体cを形成する。
【0035】 パネルの組立構造体cの各第2の横材4には、さらに第1の横材1をネジ止め により背中合わせ状に固定し、この各第1の横材2に対して第1,第2のパネル 2,3を前述と同様な要領で組み付け、パネル組立構造体cの上にさらにパネル 組立体aを形成する。 さらに、このパネル組立体aの第2のパネル3,3相互の間に、他の第2の横 材4の押込み突起40を押込むことにより、パネル組立構造体c,c’からなる パネルの組立構造体が組み立てられている。
【0036】 前述のように構成されたパネルの組立構造体は、各構造体c,c’における各 パネル2,3相互の間が中空になるとともに、組立構造体c,c’が二重になっ ていて、極めて強化された構造体になる。
【0037】 予め、各パネル2,3の湾曲部20,30以外の部分に多数の孔21,31を 形成しておき、前述のように組み立てられたパネルの組立構造体における中空部 に、図7のように例えばグラスウールや発泡体などの吸音材8が充填されている 場合には、そのパネルの組立構造体は、非常に強化された遮音壁として適するも のとなる。 第2実施形態のパネル組立構造体の他の構成や作用,効果は、第1実施形態の 組立構造体とほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。
【0038】 第3実施形態 図8には、この考案によるパネル組立構造体の第3実施形態が示されている。 この実施形態のパネル組立構造体は、第2実施例のパネル組立構造体において 、各組立構造体cとc’における第1のパネル2相互及び第2のパネル相互が、 同じ方向を向くように構成されているのに対し、各組立構造体cとc’における 第1のパネル2相互及び第2のパネル相互が、逆方向を向くように構成されてい る組立構造体である。 この実施形態のパネルの組立構造体のその他の構成や作用,効果は、第2実施 形態のパネル組立構造体とほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。
【0039】
【考案の効果】
請求項1の考案によれば、複数の第1の横材1に対して第1のパネル2と第2 のパネル3とを交互に配置してパネル組立体aを組み立て、その後この組立体a の第2のパネル3相互の間に、第2の横材4の各押込み突起を押し込んで構成し たので、次のような効果を奏する。 第1に、より強固かつ均一な品質(組立強度)のパネル組立構造体を、より作 業性よく組み立てることができる。 第2に、第2の横材4の各押込み突起40をパネル組立体aの第2のパネル3 ,3相互の間に押し込んだ際、変形後の湾曲部30と側壁44,44の弾性によ る復元方向への力の相互作用によって、パネル2,3は第1の横材1に対してよ り強く保持されるから、パネルをより強固に組み立てることができる。 第3に、第2の横材4を使用していなで、周縁に縁材7が固定されている既設 のパネル組立体aに対して、前記縁材7を取り外すことなく第2の横材4を容易 に組み付けることができる。 第4に、チャンネル状のパネル2,3が溝を内側又は外側にして大きく湾曲し ているような設計の組立パネルの場合でも、第2の横材4を容易に組み付けるこ とができる。
【0040】 請求項2の考案によれば、請求項1のパネルの組立構造体c,c’が、前述の 要領で対になった状態に組み合わされているので、全体が中空状の組立構造体と なり、さらに極めて強化されたものとなる。
【0041】 請求項3の考案によれば、請求項2のパネルの組立構造体において、前記中空 部へ吸音材を充填し、各パネル2,3へ多数の孔を形成したものであるから、こ の構造体を強化された遮音壁として使用するのに適する。
【0042】 請求項4の考案によれば、第1の横材1と第2の横材4、及び第1のパネル2 と第2のパネル3がそれぞれほぼ同形状,同寸法であるため、施工や保管,輸送 に当たってこれらの部材を選択する煩瑣がなく、非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による第1実施形態のパネルの組立構
造体を使用したフェンスの部分正面図である。
【図2】図1の矢印A−Aに沿う部分断面図である。
【図3】図1のフェンスにおいて、組立構造体を組み立
てる要領を示した部分拡大分解断面図である。
【図4】図3の状態から組立構造体を組み立てた状態を
示す部分拡大断面図である。
【図5】第1の横材と第2の横材の拡大端面図である。
【図6】第1の横材に対して第1のパネルと第2のパネ
ルとを組み合わせる要領を示す部分断面図である。
【図7】この考案による第2実施形態のパネル組立構造
体を示す部分断面図である。
【図8】この考案による第3実施形態のパネル組立構造
体を示す部分断面図である。
【図9】従来のパネルの組立方法を説明するための組立
パネルの部分正面図である。
【図10】図9の組立パネルの部分拡大断面図である。
【符号の説明】
a,b パネル組立体 c,c’ パネルの組立構造体 1,1a 第1の横材 4,4a 第2の横材 10,1b 保持突起 40 押込み突起 4b 挿入突起 11,41,1c,4c スロット部 12 突出部 13,43 切り欠き 14,44 側壁 2,2a 第1のパネル 3,3a 第2のパネル 20,30,2b,3b 湾曲部 21,31 孔 5 支柱 50 基礎ブロック 6 胴縁 60 胴縁受け 7 縁材 8 吸音材 h1 保持突起10の高さ h2 押込み突起40の高さ h3 第1のパネル2の高さ h4 第2のパネル3の高さ w1 第1のパネル3相互の間隔 w2 保持突起10の幅 w3 押込み突起40の幅 w4 保持突起10相互の間隔 w5 押込み突起40相互の間隔 w6 第1のパネル2の幅 w7 第2のパネル3の幅 w8 第1のパネル2相互の幅の中心間の間隔 w9 押込み突起40,40相互の幅の中心間の間隔 w10 横材1,4の底部の幅 w11 横材1,4における側壁14相互、側壁44相
互の間隔

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(1) に記載のパネル組立体aにおけ
    る第2のパネル3,3相互の間に、次の(2) に記載の第
    2の横材4の押込み突起40が押し込まれていることを
    特徴とする、パネルの組立構造体。 (1).パネル組立体aは、 基部の両側部にくびれ状のスロット部11を有し、か
    つ、ほぼ同寸法で同形状の保持突起10を上部へ一定の
    間隔に多数形成した第1の横材1が、前記保持突起10
    が相互に重なる状態に所定の間隔で平行に設けられ、 両側部へ長さ方向に沿って断面円弧状の湾曲部20,2
    0が形成されたほぼチャンネル状の弾性を有する第1の
    パネル2が、前記各横材1の隣接の保持突起10,10
    相互のスロット部11,11の間に仰向け状態に挿入さ
    れ、 両側部へ長さ方向に沿って断面円弧状の湾曲部30が形
    成されたほぼチャンネル状の弾性を有する第2のパネル
    3が、前記第1の横材1の各保持突起10へ伏せた状態
    に被せられ、 第2の各パネル3の前記湾曲部30の先端部が、隣合う
    第1の各パネル2の湾曲部20の内側へ重なった状態に
    係止されている。 (2). 第2の横材4は、 ほぼU字状断面の弾性を有する部材からなり、 その両側壁44,44の上部には、先端部両側が側方へ
    円弧状に突出していて基部の両側部にくびれ状のスロッ
    ト部41を有する多数の押込み突起40が、互いに重な
    る状態に形成され、 各押込み突起40の幅w3は、前記第2のパネル3,3
    相互の間隔w1よりもやや大きく設定され、 各押込み突起40の高さh2は、前記第1の横材1の保
    持突起10の高さh1とほぼ同じ高さに設定され、 隣合う押込み突起40,40相互の幅の中心間の間隔w
    9は、前記パネル組立体aにおいて隣合う第1のパネル
    2,2相互の幅の中心間の間隔w8とほぼ同じに設定さ
    れている。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパネルの組立構造c,
    c’が対になるように組み合わされており、各パネルの
    組立構造c,c’における第1の横材1,1相互又は第
    2の横材1,1相互若しくは第1の横材1と第2の横材
    4は、背中合わせ状に固定されていることを特徴とす
    る、パネルの組立構造体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のパネルの組立構造にお
    いて、一方のパネル組立構造体cの各第1,第2のパネ
    ル2,3と、他方のパネル組立構造体c’の各第1,第
    2のパネル2,3との間に形成された中空部には、吸音
    材が充填されており、各第1及び第2のパネル2,3に
    は多数の孔が形成されている、パネルの組立構造体。
  4. 【請求項4】 第1の横材1は第2の横材4とほぼ同形
    状及び同寸法であり、第1のパネル2及び第2のパネル
    3はほぼ同形状及び同寸法である、請求項1〜3のいず
    れかに記載のパネルの組立構造体。
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