JP3027914B2 - 自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents

自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造

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JP3027914B2
JP3027914B2 JP7027221A JP2722195A JP3027914B2 JP 3027914 B2 JP3027914 B2 JP 3027914B2 JP 7027221 A JP7027221 A JP 7027221A JP 2722195 A JP2722195 A JP 2722195A JP 3027914 B2 JP3027914 B2 JP 3027914B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の内装材による衝
撃エネルギ吸収構造に関する。前記内装材は、フロント
ピラー、センタピラーまたはリヤピラーの車室側に配置
するピラーガーニッシュ、ルーフサイドレールまたはル
ーフサイドパネルの車室側に配置するルーフサイドガー
ニッシュのような、いわゆるベルトラインより上方に位
置するものである。
【0002】
【従来の技術】アウタパネルとインナパネルとによって
閉じ断面構造に形成されたピラーの前記インナパネル
と、インナパネルから車両内方へ間隔をおいたピラーガ
ーニッシュとの間にエネルギ吸収可能な金属製のブラケ
ットを配置しておき、ピラーガーニッシュを経て加わる
所定以上の荷重によって前記ブラケットを変形させ、荷
重による衝撃エネルギを吸収する構造がある(米国特許
第5,163,730 号明細書)。また、ピラーガーニッシュを
インナパネルに取り付けるクリップに複数の突起を設け
ておき、ピラーガーニシュを経て所定以上の荷重が加わ
るとき、前記突起をインナパネルの穴によってせん断さ
せ、衝撃エネルギを吸収する構造もある(実開平4-4245
0 号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記衝撃エネルギ吸収
構造では、ピラーのインナパネルとピラーガーニッシュ
との間にエネルギ吸収のための比較的大きな空間が必要
であるため、ピラーガーニッシュの大形化の原因とな
り、大形化による視界不良や見栄え上の不利がある。加
えて、荷重が加わる方向によって衝撃エネルギ吸収性能
に差があるばかりでなく、特に、ピラーのフランジ接合
部の近傍では、ピラーガーニッシュの底づきが発生し、
効率良く衝撃エネルギを吸収することが難しい。
【0004】本発明の目的は、ピラーガーニッシュのよ
うな内装材の大形化を招くことなく、また荷重が加わる
方向による衝撃エネルギ吸収性能に実質的な差を生ずる
ことの少ない、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収
構造を提供することにある。
【0005】本発明の別の目的は、ピラーのフランジ接
合部に底づきする可能性の少ない、自動車の内装材によ
る衝撃エネルギ吸収構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体のパネル
の内方に配置する内装材によって衝撃エネルギを吸収す
る構造であって、前記内装材は前記パネルから間隔をお
いて位置し、前記内装材の少なくとも一部は、取付け手
段によって前記パネルまたは前記内装材の残る部分に取
り付けられ、かつ、車体の幅方向の外方へ向く所定以上
の荷重が加わるとき前記取付け手段を中心として回転変
位可能である。
【0007】1つの好ましい態様では、前記取付け手段
は、前記内装材に設けられ、先端に球状部を有する取付
けピンと、前記球状部の受入れ部を有する、前記パネル
に取り付けられるグロメットとからなる。
【0008】本発明はまた、車体のパネルの内方に配置
する内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造であっ
て、前記内装材は前記パネルから間隔をおいて位置し、
前記パネルに取り付けるクリップのためのクリップボス
を備える。該クリップボスは、前記クリップに係合する
穴を有する前記パネルに対面する第1部分と、前記内装
材および前記第1部分に結合される第2部分とを有し、
該第2部分は、前記クリップの軸線を含む仮想面および
該仮想面に平行な仮想面における前記内装材と前記第2
部分との結合箇所間の距離が前記第1部分と前記第2部
分との結合箇所間の距離より小さくなるように形成さ
れ、前記第1部分は、前記内装材からの所定以上の荷重
による前記第2部分の分力により、前記仮想面内におい
て広がり可能である。
【0009】本発明はまた、インナパネルとアウタパネ
ルとによって閉じ断面構造に形成される車体のピラーの
前記インナパネルの内方に配置するピラーガーニッシュ
によって衝撃エネルギを吸収する構造である。前記イン
ナパネルは、水平の仮想面で切断した断面において、車
室内へ最も突出する第1面と、該第1面より車室の外方
に位置する、前記アウタパネルとの接合部にある2つの
フランジと、前記第1面から前記少なくとも1つのフラ
ンジに向けて伸び、かつ、外方へ至るにつれて前記第1
面に垂直な仮想線から遠方となるように傾斜する第2面
とを有する。前記ピラーガーニッシュは前記インナパネ
ルから間隔をおいて位置し、かつ、前記仮想面で切断し
た断面において前記インナパネルの前記第2面と鋭角状
に接する前記間隔内の支持部を有する。
【0010】1つの好ましい態様では、前記支持部は、
前記ピラーガーニッシュに一体に形成された突起部から
なる。この場合、前記衝撃エネルギ吸収構造は、さら
に、前記支持部を除く前記間隔内に配置される、前記支
持部より低い剛性のエネルギ吸収材を備えることができ
る。
【0011】本発明はまた、インナパネルおよびアウタ
パネルそれぞれの2つのフランジの互いに対面するもの
を接合して2つのフランジ接合部とし、これによって閉
じ断面構造に形成される車体のピラーの前記インナパネ
ルの内方に配置するピラーガーニッシュによって衝撃エ
ネルギを吸収する構造である。前記ピラーガーニッシュ
は、前記インナパネルから間隔をおかれ、該間隔内に配
置されるエネルギ吸収可能なリブを有する主ガーニッシ
ュと、前記2つのフランジ接合部のうちの一方のフラン
ジ接合部から間隔をおかれ、該間隔内に配置されるエネ
ルギ吸収可能なリブを有する副ガーニッシュとを備え
る。該副ガーニッシュは、取付け手段によって前記イン
ナパネルまたは前記主ガーニッシュに取り付けられ、か
つ、車体の幅方向の外方へ向く所定以上の荷重が加わる
とき前記取付け手段を中心として回転変位可能である。
【0012】1つの好ましい態様では、前記取付け手段
は前記副ガーニッシュを前記主ガーニッシュに取り付け
ており、前記副ガーニッシュは前記取付け手段から前記
インナパネルに向けて伸び、前記主ガーニッシュの前記
リブに外方で突き当たる延長部を有する。
【0013】
【作用および効果】請求項1に記載の発明では、所定以
上の荷重が内装材の少なくとも一部に加わると、この少
なくとも一部の内装材がパネルまたは内装材の残る部分
に対して回転変位し、衝突体を滑らせるようになる。こ
れにより、衝突体がパネルに衝突する、いわゆる底づき
を減らす。
【0014】請求項1に記載の発明によれば、内装材の
少なくとも一部をパネルまたは内装材の残る部分に対し
て回転変位させ、底づきを避けるようにしたものであ
り、荷重が加わる方向による差が実質的に生じない。ま
た、パネルと内装材との間の間隔は、内装材が回転変位
できる大きさであればよく、エネルギ吸収のために必要
である間隔に比べて十分に小さくすることができる。こ
れにより、内装材の大形化による視界の不良や見栄え上
の不利は生じない。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、内装材を
パネルに取り付ける従来の構造にわずかな変更を加える
だけで対処できる。また、ピンが球状部を有するため、
内装材をあらゆる方向からの荷重によって回転させるこ
とができる。
【0016】請求項3に記載の発明では、所定以上の荷
重が内装材に加わると、クリップボスの第2部分から第
1部分にこの第1部分を広がらせる力が加わる。その結
果、第1部分が破断し、その後、クリップボスが変形
し、破断と変形とによって衝撃エネルギを吸収する。
【0017】請求項3に記載の発明は、内装材のクリッ
プボスが第2部分の分力による第1部分の破断と、クリ
ップボス自体の変形とにより衝撃エネルギを吸収するも
のであり、第2部分の分力が荷重の方向に関係なく生ず
る構造であるため、衝撃の低減効果に実質的な差が生じ
ない。また、パネルと内装材との間の間隔は、内装材に
クリップボスを設けることができる大きさであればよ
く、エネルギ吸収のために必要である間隔に比べて十分
に小さくすることができる。これにより、内装材の大形
化による視界の不良や見栄え上の不利は生じない。
【0018】請求項4に記載の発明では、所定以上の荷
重がピラーガーニッシュに加わると、支持部が変形し、
同時に、ピラーのインナパネルの第2面が傾斜している
ことと、ピラーガーニッシュの支持部が第2面に鋭角状
に接していることから、衝突体は第2面から反力を受
け、この反力によってピラーガーニッシュと共に前記支
持部を中心とする回転に近い変位をする。これによっ
て、ピラーに衝突すること、特に、ピラーのインナパネ
ルの第2面はピラーのフランジ接合部の近くにあるた
め、フランジ接合部に衝突することを回避できる。この
発明によれば、前記支持部の変形によって高い初期荷重
を得ることができ、さらに底づきを避けることができる
ため、ほぼ理想的なエネルギ吸収特性が得られる。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、荷重の加
わる方向によるエネルギ吸収性能の差を少なくすること
ができる。また、支持部がピラーガーニッシュに一体に
形成された突起部であるため、ピラーガーニッシュを所
定の位置に取り付けるだけで支持部とインナパネルの第
2面との角度関係を正しく保つことができる。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、副ガーニ
ッシュが回転変位可能であることから、副ガーニッシュ
に衝突すると、衝突体は副ガーニッシュと共に回転変位
し、ピラーのフランジ接合部に衝突するのが回避され
る。また、エネルギ吸収可能なリブの座屈によってエネ
ルギを吸収できるため衝撃を低減できる。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、リブの座
屈によるエネルギ吸収に加えて副ガーニッシュの延長部
のたわみによってもエネルギ吸収できるため、より効率
的なエネルギ吸収を図ることができる。
【0022】
【実施例】衝撃エネルギ吸収構造は、図1に示すよう
に、車体のパネル50の内方に配置する内装材52によ
って衝撃エネルギを吸収するものである。パネル50
は、図示の実施例では、フロントピラー54のインナパ
ネルであり、内装材52はピラーガーニッシュである。
【0023】フロントピラー54は、インナパネル50
と、アウタパネル56と、両パネル間に配置した補強パ
ネル58とからなる。インナパネル50のフランジ51
A、51Bとアウタパネル56のフランジ57A、57
Bとの互いに対面するものの間に補強パネル58のフラ
ンジ59A、59Bをはさみ、スポット溶接する。その
結果、フロントピラー54は、水平の仮想面で切断した
断面が閉じ構造を呈するように形成されている。
【0024】内装材であるピラーガーニッシュ52は、
インナパネル50から間隔Dをおいて位置し、かつ、車
体の幅方向の外方へ向く所定以上の荷重が加わるとき、
ピラーガーニッシュ52の少なくとも一部がインナパネ
ル50に対して回転変位できるように取付け手段60に
よってインナパネル50に取り付けられている。図示の
実施例では、ピラーガニッシュ52の全体がインナパネ
ル50に対して回転変位可能に取りつけられている。ま
た、ピラーガーニッシュ52の端53は折り曲げられ、
フランジ51B、57Bより後方に位置している。ピラ
ーガーニッシュ52は、硬質の樹脂、たとえば、ポリエ
チレンまたはポリプロピレンによって作られる。前記間
隔Dは、15〜30mmあればよい。
【0025】取付け手段60は、図1および図2に示す
実施例では、ピラーガーニッシュ52に設けられた、先
端に球状部63を有する取付けピン62と、球状部63
の受入れ部65を有するグロメット64とからなる。
【0026】取付けピン62は、ピラーガーニッシュ5
2を射出成形する際、一体に成形するか、またはピラー
ガーニッシュ52を押出し成形または射出成形し、その
後、別個に射出成形した取付けピン62を熱融着し、ピ
ラーガーニッシュ52と一体にするもので、ピラーガー
ニッシュ52の外側面に対して実質的に直交する方向へ
伸びている。図示の実施例では、取付けピン62は放射
状の4つのリブ66を有し、ピラーガーニッシュ52と
同じ硬質の樹脂によって成形されている。
【0027】一方、グロメット64は、取付けピン62
より柔らかな樹脂、たとえば、ABS樹脂またはポリウ
レタンによって射出成形する。グロメット64の受入れ
部65は、入口側に複数の突起部68を有し、これら突
起部68より外方となる底部に取付けピンの球状部63
に適合する凹球面を有することが好ましい。複数の突起
部68の内周面で画定される直径は、取付けピンの球状
部63の外径より小さいが、球状部63を押し込むと、
グロメット64の全体が変形し、球状部63を受け入れ
る。突起部68を通り過ぎた球状部63は凹球面に達し
てここに密接し、内方の複数の突起部68で保持され
る。
【0028】複数の取付け手段60を図1の紙面に垂直
な方向に間隔をおいて配置する。この場合、1つの取付
け手段60に対し、別の取付け手段60が異なる位相関
係になるように配置することが好ましい。この配置によ
れば、乗員から加わる荷重の方向と全ての取付け手段6
0の取付けピン62の軸線方向とが一致することがな
く、取付け手段60による突っ張り力を分散できる。こ
のような配置によっても、荷重の方向と1つの取付け手
段60の取付けピン62の軸線方向とが一致することも
あるが、この場合に対処するために、取付けピン62が
所定以上の軸線方向の荷重によって座屈するようにその
強度を定めておくことが好ましい。
【0029】インナパネル50の取付け穴にグロメット
64を押し込み、グロメット64の複数のつめ69(図
2には1つのみ示す)をインナパネル50の外側面に掛
止させ、グロメット64をインナパネル50に固定す
る。その後、ピラーガーニッシュ52の取付けピン62
の球状部63をグロメット64の受入れ部65に押し込
み、ピラーガーニッシュ52をインナパネル50に取り
付ける。この取付け状態のとき、取付けピン62の放射
状のリブ66が、図1に示すように、ピラーガーニッシ
ュ52の外側面と、グロメット64の内側面とに密接す
るように寸法を定めておくことが好ましい。これによ
り、ピラーガーニッシュ52をがたつきなく支持でき
る。
【0030】たとえばA方向へ向く所定以上の荷重がピ
ラーガーニッシュ52に加わると、グロメット64の受
入れ部65にある突起部68が破壊され、また取付けピ
ン62の回りのリブ66が破壊され、ピラーガーニッシ
ュ52は、球状部63と凹球面との作用によって仮想線
で示すように回転変位する。これにより、衝突体をピラ
ーガーニッシュ52上で滑らせる。荷重の方向が取付け
ピン62の軸線方向であるとき、取付けピン62が座屈
し、衝撃エネルギを吸収する。
【0031】図3および図4に示す衝撃エネルギ吸収構
造は、車体のパネル70の内方に配置する内装材72に
よって衝撃エネルギを吸収するものである。パネル70
は、センタピラー74のインナパネルであり、内装材7
2はピラーガーニッシュである。センタピラー74は、
インナパネル70とアウタパネル76とからなり、イン
ナパネルのフランジ71A、71Bとアウタパネルのフ
ランジ77A、77Bとの互いに対面するものをスポッ
ト溶接し、水平断面が閉じ構造を呈するように形成され
ている。
【0032】内装材であるピラーガーニッシュ72は、
硬質の樹脂、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレ
ンを射出成形または押出し成形して作るもので、インナ
パネル70から間隔Dをおいて位置し、インナパネル7
0に取り付けたクリップ78のためのクリップボス80
を備える。前記間隔Dは、15〜30mmあればよい。
【0033】クリップ78は、それ自体公知の硬質の樹
脂製のもので、インナパネル70の穴71を弾性変形し
て通過し、復元してから穴縁に引っ掛かる掛止部82
と、インナパネル70の内側面に当接する当接部83
と、当接部83から間隔dをおいた頭部84とを一体に
有する。
【0034】一方、クリップボス80は、図5に示すよ
うに、クリップ78に係合する穴86を有し、インナパ
ネル70に対面する第1部分87と、ピラーガーニッシ
ュ72および第1部分87に結合される第2部分88と
を有する。
【0035】図5の(a)に示す実施例では、第2部分
88は実質的に半円筒状であり、第1部分87はピラー
ガーニッシュ72とは反対側で第2部分88に結合され
ている。第2部分88は、図3に示すように、クリップ
78の軸線を含む仮想面、図示の実施例では水平な仮想
面およびこの仮想面に平行な仮想面におけるピラーガー
ニッシュ72と第2部分88との結合箇所間の距離L1
第1部分87と第2部分88との結合箇所間の距離L2
り小さくなるように形成されている。そして、第1部分
87は、第2部分88に穴86の延長上となる弱体部8
9を設けた結果、ピラーガーニッシュ72からの所定以
上の荷重による第2部分88の分力により、前記仮想面
内において広がり可能となっている。
【0036】図5の(b)に示す実施例では、クリップ
ボス90は、クリップ78に係合する穴92を有し、イ
ンナパネル70に対面する第1部分93と、ピラーガー
ニッシュ72および第1部分93に結合される第2部分
94とを有する。
【0037】第2部分94は2つの片95、96からな
り、第1部分93はピラーガーニッシュ72とは反対側
で第2部分94に結合されている。すなわち、第1部分
93と第2部分94とは、1枚の板材を2箇所で折り曲
げ、ほぼコ字状とした形態である。第2部分94は、図
5の(a)と同様に、クリップ78の軸線を含む仮想面
およびこの仮想面に平行な仮想面におけるピラーガーニ
ッシュ72と第2部分94の2つの片95、96との結
合箇所間の距離が第1部分93と第2部分94の2つの
片95、96との結合箇所間の距離より小さくなるよう
に形成されている。そして、第1部分93は、それ自体
に弱体部97を設けた結果、ピラーガーニッシュ72か
らの所定以上の荷重による第2部分94の分力により、
前記仮想面内において広がり可能となっている。
【0038】クリップボス80およびクリップボス90
は、ピラーガーニッシュ72と同じ樹脂によって別個に
成形され、その後、熱融着によってピラーガーニッシュ
72に一体に取り付けられる。
【0039】クリップボス80の穴86は、クリップ7
8の当接部83と頭部84との間のネック部を圧縮して
通過させる穴部分86Aと、拡大された穴部分86B
と、細い穴部分86Cとを有する。クリップボス80
は、拡大された穴部分86Bがクリップ78のネック部
に達したとき、取付け状態となり、この状態でピラーガ
ーニッシュ72を支持する。一方、クリップボス90の
穴92は、前記ネック部を圧縮して通過させる穴部分9
2Aと、拡大された穴部分92Bとを有する。クリップ
ボス90は、拡大された穴部分92Bがクリップ78の
ネック部に達したとき、取付け状態となり、この状態で
ピラーガーニッシュ72を支持する。
【0040】クリップボス80の穴86とクリップボス
90の穴92とは、前者が細い穴86Cを有する点で相
違するが、これは、クリップボス80の第2部分88と
クリップボス90の第2部分94との構造の違いと、弱
体部89、97を設けた位置の違いとによる。ピラーガ
ーニッシュ72を支持する剛性はクリップボス80の方
が大きいが、成形および熱融着上ではクリップボス90
の方が有利である。
【0041】図6の(a)に示すように、乗員からの所
定以上の荷重Fがどの方向からピラーガーニッシュ72
に加わっても、クリップボス80の第1部分87と第2
部分88との前記関係から、第1部分87には、これを
広げようとする分力fが発生する。そのため、第1部分
87は、弱体部を設けておくことにより分力fによって
広がる。ピラーガーニッシュ72の取付け状態では、図
6の(b)に示すように、クリップボス80の第1部分
87の広がりによる破壊により荷重による衝撃エネルギ
を吸収できる。
【0042】図7に示すように、車体にはフロントピラ
ー54、センタピラー74の他に、ルーフサイドレール
100、リヤピラー102などがあるが、本発明はこの
ような部材とこの内方に配置する内装材においても実施
可能である。
【0043】図8に示す衝撃エネルギ吸収構造は、イン
ナパネル50とアウタパネル56とによって閉じ断面構
造に形成される車体のピラー54のインナパネル50の
内方に配置するピラーガーニッシュ110によって衝撃
エネルギを吸収する構造である。
【0044】ピラー54は図1に示したフロントピラー
と実質的に同じものである。インナパネル50は、水平
の仮想面で切断した断面において、車室内へ最も突出す
る第1面112と、第1面112より車室の外方に位置
する、アウタパネル56との接合部にある2つのフラン
ジ51A、51Bと、第1面112から少なくとも1つ
のフランジ51Bに向けて伸び、かつ、外方へ至るにつ
れて第1面112に垂直な仮想線Pから遠方となるよう
に傾斜する第2面113とを有する。
【0045】一方、ピラーガーニッシュ110はインナ
パネル50から間隔Dをおいて位置する。このピラーガ
ーニッシュ110は、前記仮想面で切断した断面におい
てインナパネル50の第2面113と鋭角状に接する間
隔D内の支持部111を有する。ピラーガーニッシュ1
10の材料や間隔Dの大きさは前記実施例のものと同じ
でよい。ピラーガーニッシュ110は、図1または図3
に示す取付け手段によってインナパネルに取り付けると
ができる。
【0046】支持部111は衝突体116から荷重Fが
加わるとき、図9に示すように、短いストローク(変形
量)S1 によって所定の荷重F1 が発生するように、そ
の剛性や強度を定めておく。そうすると、支持部111
は荷重F1 によってストロークS1 だけ変形し、衝突体
とピラーガーニッシュ110とは、荷重F1 の反力の第
2面113に沿う方向の分力によって、支持部111の
第2面113との接触点を中心として回転に近い変位を
する。その結果、衝突体116の重心位置G1が重心位
置G2 となり、衝突体116がピラー54のフランジ接
合部118に衝突するのが防止される。換言すると、衝
突体116がフランジ接合部118に衝突しないように
荷重F1 の大きさや、支持部111と第2面113とが
なす角度などを定めておく。ピラーガーニッシュ110
の前記回転に近い変位の間、衝突体116に加わる荷重
の反力は実質的にF1 に保たれる結果、図9の特性曲線
120のような、理想的であるとされる矩形に近い特性
が得られる。これに対して、衝突体がフランジ接合部1
18に衝突すると、底づき122が発生する特性とな
る。
【0047】支持部111は、図8の紙面に垂直な方向
である上下方向へその断面形状を所定の長さ連ねて、ピ
ラーガーニッシュ110に一体に形成される突起部の形
態とすることができる。その場合の突起部は、図8に示
すように、ピラーガーニッシュ110自体と同じ材料で
中実にしたり、図10の(a)ないし(c)のような形
態としたりすることができる。図10の(a)では、突
起部124は、ピラーガーニッシュ110と同じ材料で
中空に作られており、またピラーガーニッシュ110を
インナパネル50の第2面113にクリップ126によ
って取り付けるための座を兼ねている。図10の(b)
では、ピラーガーニッシュ128は樹脂製の表皮130
と、鉄板製の心材132とからなり、突起部133は外
方へ向けて凸状に折り曲げられた心材132の一部であ
る。突起部133が鉄板製である場合、エネルギ吸収性
能がよいことから、インナパネル50の第2面113と
ピラーガーニッシュ128との間の間隔を小さくするこ
とができる。図10の(c)では、ピラーガーニッシュ
134は硬質ウレタン成形部135を有し、この成形部
135を突起部としている。
【0048】図10の(a)ないし(c)に示した衝撃
エネルギ吸収構造は、支持部である突起部124、13
3、135を除くインナパネル50とピラーガーニッシ
ュとの間隔内に、前記支持部より低い剛性のエネルギ吸
収材138を配置している。エネルギ吸収材138は、
ウレタンゴムのような弾性体である。
【0049】図11に示す衝撃エネルギ吸収構造は、イ
ンナパネル50およびアウタパネル56それぞれの2つ
のフランジの互いに対面するフランジ51A、57Aお
よびフランジ51B、57Bを接合して2つのフランジ
接合部55A、55Bとし、これによって閉じ断面構造
に形成される車体のピラー54のインナパネル50の内
方に配置するピラーガーニッシュ150によって衝撃エ
ネルギを吸収する構造である。図示のピラー54は図1
に示したピラーと実質的に同じ構造のフロントピラーで
ある。
【0050】ピラーガーニッシュ150は、インナパネ
ル50から間隔D1 をおかれ、この間隔D1 内に配置さ
れるエネルギ吸収可能なリブ153を有する主ガーニッ
シュ152と、前記2つのフランジ接合部のうちの一方
のフランジ接合部55Bから間隔D2 をおかれ、この間
隔D2 内に配置されるエネルギ吸収可能なリブ155を
有する副ガーニッシュ154とを備える。リブ153、
155はそれぞれ複数設けられ、図11の紙面に垂直な
方向である上下方向へ間隔をおいている。主ガーニッシ
ュ152と副ガーニッシュ154とは、前記実施例のピ
ラーガーニッシュと同じ材料で成形しうる。副ガーニッ
シュ154は、取付け手段によってインナパネル50ま
たは主ガーニッシュ152に取り付けられ、車体の幅方
向の外方へ向く所定以上の荷重が加わるとき前記取付け
手段を中心として回転変位が可能である。前記間隔D1
は前記実施例の間隔Dと同じ大きさでよく、また前記間
隔D2 は10〜20mmでよい。
【0051】副ガーニッシュ154は、図11ないし図
16に示す実施例では、主ガーニッシュ152に取り付
けられ、また図17に示す実施例では、インナパネル5
0に取り付けられている。そして、副ガーニッシュ15
4は、取付け状態において取付け手段からインナパネル
50に向けて伸び、主ガーニッシュ152のリブ153
に外方で突き当たる延長部156を有する。
【0052】図11および図12に示す取付け手段16
0は、主ガーニッシュ152の複数のリブ153と同じ
間隔をおいて副ガーニッシュ154に一体に設けられ、
リブ153に向けて突出している複数のブラケット16
2と、各ブラケット162から下方へ突出するピン16
3と、各ブラケット162に対応するリブ153に開け
られた、ピン163が挿入可能な穴とからなる。ブラケ
ット162は少なくとも2つ設ける。副ガーニッシュ1
54の各ブラケット162が対応するリブ153の上方
となるように副ガーニッシュ154をもたらし、副ガー
ニッシュ154の全体を下げ、各ピン163を対応する
リブ153の穴に挿入する。これによって、副ガーニッ
シュ154は、主ガーニッシュ152に回転変位可能に
取り付けられる。
【0053】副ガーニッシュ154を主ガーニッシュ1
52に取り付けた状態で、延長部156は、主ガーニッ
シュ152のリブ153の外側に当接する。したがっ
て、副ガーニッシュ154は取付け手段160によって
回転変位可能であるが、図においてピン163を中心と
する反時計方向の回転は、その延長部156が主ガーニ
ッシュのリブ153に突き当たるとき制約を受ける。
【0054】図13に示す取付け手段170は、上下方
向に間隔をおいて副ガーニッシュ154に設ける複数の
穴開き部材172と、主ガーニッシュ152のリブ15
3間に設ける、穴開き部材172と同数のピン部材17
3とからなる。穴開き部材172は穴174と、この穴
174から一端に向けて末広状に切り欠かれた切欠き1
75とを有する。一方、ピン部材173は、切欠き17
5を通って穴174に嵌合されるピン176と、ピン1
76に隣り合って位置する窓177とからなる。副ガー
ニッシュ154の穴開き部材172を主ガーニッシュ1
52のピン部材173に対向させ、副ガーニッシュ15
4の全体を主ガーニッシュ152に向けて押し付ける
と、各穴開き部材172の切欠き175の両側の端部1
78がピン176によって弾性変形し、ピン176が通
過すると復原してピン176は穴174に嵌合される。
ピン176を穴174に嵌合すると、穴開き部材172
の端部178はピン部材173の窓177に対面し、窓
177に進入可能となる。その結果、副ガーニッシュ1
54は、主ガーニッシュ152に対して回転変位可能で
ある。穴開き部材172とピン部材173とは、両者が
わずかだけ上下方向へ相対移動できるように、穴開き部
材172の厚みや窓177の大きさを定めておく。
【0055】図14に示す取付け手段180は、上下方
向に間隔をおいて副ガーニッシュ154に設ける複数の
ピン部材182と、各ピン部材182に対応する主ガー
ニッシュ152のリブ153に設ける穴184とからな
る。ピン部材182は穴184に嵌合可能なピン185
と、ピン185の上下の端部に結合され、間隔をおいた
ほぼL字状の2本のアーム186とからなり、前記間隔
内に主ガーニッシュ152のリブ153が位置するよう
に、ピン部材182の副ガーニッシュ154への位置決
めをする。一方、主ガーニッシュ152のリブ153は
穴184から末広状に切り欠かれた切欠き187を有す
る。副ガーニッシュ154のピン部材182を主ガーニ
ッシュ152のリブ153の切欠き187に対向させ、
副ガーニッシュ154の全体を主ガーニッシュ152に
向けて押し付けると、切欠き187の両側のリブ153
の部分がピン185によって弾性変形し、ピン185が
通過すると復原してピン185は穴184に嵌合され
る。ピン185を穴184に嵌合すると、副ガーニッシ
ュ154は、主ガーニッシュ152に対して回転変位可
能となる。
【0056】図15に示す取付け手段190は、図14
に示した取付け手段180のピン部材182に代えて、
上下方向に伸びる円筒状のピン192と、ピン192を
副ガーニッシュ154に結合する2枚の支持板193と
を設け、主ガーニッシュ152のリブ153にピン19
2が嵌合可能な穴194を開けてある。2枚の支持板相
互がなす間隔はピン192の直径より小さい。したがっ
て、ピン192を穴194に嵌合すると、副ガーニッシ
ュ154は主ガーニッシュ152に対して回転変位可能
となる。
【0057】図16に示す取付け手段200は、副ガー
ニッシュ154に設けた2つのつめ片202、203
と、主ガーニッシュ152のリブ間に設けた嵌合片20
4とからなる。2つのつめ片202、203は平面形状
がほぼコ字状を呈するように位置し、互いに対向する端
部に掛止凸部205を有する。一方、嵌合片204は、
2つのつめ片202、203それぞれの掛止凸部205
が引っ掛かる凸部206を両側に有する。副ガーニッシ
ュ154の2つのつめ片202、203が嵌合片204
の両側となるように副ガーニッシュ154を位置させ、
副ガーニッシュ154の全体を主ガーニッシュ152に
向けて押し付けると、つめ片202、203が弾性変形
し、それぞれの掛止凸部205が嵌合片204の凸部2
06を越えると復原し、副ガーニッシュ154の取付け
が完了する。その結果、副ガーニッシュ154は主ガー
ニッシュ152に対して回転変位が可能となる。この実
施例では、副ガーニッシュ154のつめ片203は主ガ
ーニッシュ152のリブ153に当接する延長部となっ
ている。
【0058】図17に示す取付け手段210は、副ガー
ニッシュ154に設けたピン212と、インナパネル5
0に嵌めたクリップ部材214とからなる。ピン212
は、副ガーニッシュ154のインナパネル50に対向す
る外側面で上下方向へ伸びている。一方、クリップ部材
214は、インナパネル50の穴に嵌合されるクッリプ
部216と、ピン212が嵌合される穴217を有する
支持部218とからなる。クリップ部材214のクリッ
プ部216をインナパネル50の穴に嵌合してクリップ
部材214をインナパネル50に取り付け、副ガーニッ
シュ154のピン212をクリップ部材214の穴21
7に対向して位置させ、副ガーニシュ154の全体を押
し付けると、ピン212が穴217に嵌って副ガーニッ
シュ154の取付けが完了し、副ガーニッシュ154は
主ガーニッシュ152に対して回転変位が可能となる。
【0059】衝突体300が副ガーニッシュ154に衝
突すると、副ガーニッシュ154が主ガーニッシュ15
2に対して回転変位し、図11に示すように、衝突体3
00は、Bの方向へ副ガーニッシュ154と共に変位す
る。これによって、衝突体300がピラーのフランジ接
合部55Bに衝突するのが回避される。副ガーニッシュ
154の回転変位につれ、副ガーニッシュのリブ155
が座屈してエネルギを吸収する。また、副ガーニッシュ
154の延長部156がたわみ、エネルギを吸収する。
なお、図16および図17の実施例によれば、副ガーニ
ッシュ154の車室側表面から回転中心までの距離を長
くできるので、その分副ガーニッシュ154のたわみを
有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造の実施例の断面図で、図7の1−1線に沿っ
て切断したものである。
【図2】図1に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用して
いる取付け手段の分解斜視図である。
【図3】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造の別の実施例の断面図で、図7の3−3線に
沿って切断したものである。
【図4】図3に示した衝撃エネルギ吸収構造の斜視図で
ある。
【図5】図3に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用して
いるクリップボスの斜視図で、(a)、(b)は異なる
実施例を示している。
【図6】図3に示した衝撃エネルギ吸収構造の作用を示
す断面図で、(a)はクリップボスの原理を、(b)は
車体における使用状態を示している。
【図7】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造を適用できる車体の一部を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造のさらに別の実施例の図1と同様な断面図で
ある。
【図9】図8に示した衝撃エネルギ吸収構造の荷重とス
トロークとを示す特性図である。
【図10】図8に示した衝撃エネルギ吸収構造の変形例
を模式的に示す断面図で、(a)、(b)、(c)は異
なる態様を示している。
【図11】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネ
ルギ吸収構造のさらに別の実施例の図1と同様な断面図
である。
【図12】図11に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用
している取付け手段の断面図である。
【図13】図11に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用
できる別の取付け手段を示すもので、(a)は断面図、
(b)は分解斜視図である。
【図14】図11に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用
できるさらに別の取付け手段を示すもので、(a)は断
面図、(b)は分解斜視図である。
【図15】図11に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用
できるさらに別の取付け手段の断面図である。
【図16】図11に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用
できるさらに別の取付け手段の断面図である。
【図17】図11に示した衝撃エネルギ吸収構造に使用
できるさらに別の取付け手段を示すもので、(a)は断
面図、(b)はクリップ部材の斜視図である。
【符号の説明】
50、70 パネル(インナパネル) 52、72、110、128、150 内装材(ピラー
ガーニッシュ) 54 フロントピラー 60、160、170、180、190、200、21
0 取付け手段 62 取付けピン 63 球状部 64 グロメット 65 受入れ部 74 センタピラー 78 クリップ 80、90 クリップボス 111、124、133、135 支持部 152 主ガーニッシュ 154 副ガーニッシュ 153、155 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井本 讓 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/04 B60R 13/02 B60R 21/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体のパネルの内方に配置する内装材に
    よって衝撃エネルギを吸収する構造であって、前記内装
    材は前記パネルから間隔をおいて位置し、前記内装材の
    少なくとも一部は、取付け手段によって前記パネルまた
    は前記内装材の残る部分に取り付けられ、かつ、車体の
    幅方向の外方へ向く所定以上の荷重が加わるとき前記取
    付け手段を中心として回転変位可能である、自動車の内
    装材による衝撃エネルギ吸収構造。
  2. 【請求項2】 前記取付け手段は、前記内装材に設けら
    れ、先端に球状部を有する取付けピンと、前記球状部の
    受入れ部を有する、前記パネルに取り付けられるグロメ
    ットとからなる、請求項1に記載の自動車の内装材によ
    る衝撃エネルギ吸収構造。
  3. 【請求項3】 車体のパネルの内方に配置する内装材に
    よって衝撃エネルギを吸収する構造であって、前記内装
    材は前記パネルから間隔をおいて位置し、かつ、前記パ
    ネルに取り付けるクリップのためのクリップボスを備
    え、該クリップボスは、前記クリップに係合する穴を有
    する前記パネルに対面する第1部分と、前記内装材およ
    び前記第1部分に結合される第2部分とを有し、該第2
    部分は、前記クリップの軸線を含む仮想面および該仮想
    面に平行な仮想面における前記内装材と前記第2部分と
    の結合箇所間の距離が前記第1部分と前記第2部分との
    結合箇所間の距離より小さくなるように形成され、前記
    第1部分は、前記内装材からの所定以上の荷重による前
    記第2部分の分力により、前記仮想面内において広がり
    可能である、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構
    造。
  4. 【請求項4】 インナパネルとアウタパネルとによって
    閉じ断面構造に形成される車体のピラーの前記インナパ
    ネルの内方に配置するピラーガーニッシュによって衝撃
    エネルギを吸収する構造であって、 前記インナパネルは、水平の仮想面で切断した断面にお
    いて、車室内へ最も突出する第1面と、該第1面より車
    室の外方に位置する、前記アウタパネルとの接合部にあ
    る2つのフランジと、前記第1面から前記少なくとも1
    つのフランジに向けて伸び、かつ、外方へ至るにつれて
    前記第1面に垂直な仮想線から遠方となるように傾斜す
    る第2面とを有し、 前記ピラーガーニッシュは前記インナパネルから間隔を
    おいて位置し、かつ、前記仮想面で切断した断面におい
    て前記インナパネルの前記第2面と鋭角状に接する前記
    間隔内の支持部を有する、自動車の内装材による衝撃エ
    ネルギ吸収構造。
  5. 【請求項5】 前記支持部は、前記ピラーガーニッシュ
    に一体に形成された突起部からなり、前記衝撃エネルギ
    吸収構造は、さらに、前記支持部を除く前記間隔内に配
    置される、前記支持部より低い剛性のエネルギ吸収材を
    備える、請求項4に記載の自動車の内装材による衝撃エ
    ネルギ吸収構造。
  6. 【請求項6】 インナパネルおよびアウタパネルそれぞ
    れの2つのフランジの互いに対面するものを接合して2
    つのフランジ接合部とし、これによって閉じ断面構造に
    形成される車体のピラーの前記インナパネルの内方に配
    置するピラーガーニッシュによって衝撃エネルギを吸収
    する構造であって、前記ピラーガーニッシュは、前記イ
    ンナパネルから間隔をおかれ、該間隔内に配置されるエ
    ネルギ吸収可能なリブを有する主ガーニッシュと、前記
    2つのフランジ接合部のうちの一方のフランジ接合部か
    ら間隔をおかれ、該間隔内に配置されるエネルギ吸収可
    能なリブを有する副ガーニッシュとを備え、該副ガーニ
    ッシュは、取付け手段によって前記インナパネルまたは
    前記主ガーニッシュに取り付けられ、かつ、車体の幅方
    向の外方へ向く所定以上の荷重が加わるとき前記取付け
    手段を中心として回転変位可能である、自動車の内装材
    による衝撃エネルギ吸収構造。
  7. 【請求項7】 前記取付け手段は前記副ガーニッシュを
    前記主ガーニッシュに取り付けており、前記副ガーニッ
    シュは、前記取付け手段から前記インナパネルに向けて
    伸び、前記主ガーニッシュの前記リブに外方で突き当た
    る延長部を有する、請求項6に記載の自動車の内装材に
    よる衝撃エネルギ吸収構造。
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