JP3026872B2 - 電動式車両のパワーユニット - Google Patents

電動式車両のパワーユニット

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JP3026872B2
JP3026872B2 JP03316198A JP31619891A JP3026872B2 JP 3026872 B2 JP3026872 B2 JP 3026872B2 JP 03316198 A JP03316198 A JP 03316198A JP 31619891 A JP31619891 A JP 31619891A JP 3026872 B2 JP3026872 B2 JP 3026872B2
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光兼 武部
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • B62J50/00Arrangements specially adapted for use on cycles not provided for in main groups B62J1/00 - B62J45/00
    • B62J50/30Means for ventilation within devices provided on the cycle, e.g. ventilation means in a battery container
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K2202/00Motorised scooters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K2204/00Adaptations for driving cycles by electric motor

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータを駆動源とする
スクータ形自動二輪車のような電動式車両に係り、特に
そのモータの出力を駆動輪に伝えるパワーユニットの構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、地球環境問題や都市部での空気汚
染問題などから、電動式のスクータ形自動二輪車が注目
されている。この種の自動二輪車は、モータとVベルト
自動変速機とを一体化したユニットスイング形のパワー
ユニットを備えている。
【0003】ところで、このようなパワーユニットで
は、その駆動源となるモータが過熱気味となった時に、
このモータに供給される電流を制限することが行われて
いる。この場合、モータの発生トルクは、電流値と比例
関係にあるので、上記のようにモータに供給される電流
が制限されてしまうと、モータの発生トルクが低下し、
走行性能に悪影響を及ぼすことになる。
【0004】このことから、パワーユニットのモータ
は、発熱による性能低下を防止するため、その発熱源と
なるステータコイル回りを積極的に冷却する必要があ
る。そこで、最近、本出願人は、Vベルト自動変速機を
収容する伝動ケースに、モータの周囲を覆うシュラウド
を一体に形成し、このシュラウドとモータとの間に、冷
却風を強制的に送風するようにしたパワーユニットを提
案し、既に「特願平2ー205064号」として出願を
完了している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この先
行技術のものは、モータを外部から冷却しているため
に、モータハウジングの内側に位置するステータコイル
を直接冷却することができなかった。このため、ステー
タコイルの冷却効果を充分に確保しようとすると、冷却
風の風量を倍増しなくてはらず、送風用のファンが大形
化するといった問題が生じてくる。
【0006】この対策として、本出願人は、モータハウ
ジングの内側に冷却風を導入し、発熱するステータコイ
ルを冷却風により直接冷却することを考えている。冷却
風をモータハウジングの内側に導入する場合には、この
冷却風中に含まれる塵埃や水分を、フィルタ等の防塵手
段を利用して除去することが必要となってくる。
【0007】しかしながら、このフィルタで塵埃や水分
を完全に除去することは実質的に不可能であり、微小な
塵埃や水分は、どうしてもフィルタを通過してモータハ
ウジングの内側に入り込んでしまう。そうすると、これ
が原因でロータやステータに錆が発生することがあり、
ステータコイル回りの冷却性能は充分に確保できても、
上記錆の発生によりモータの性能が低下する虞れがあり
得る。
【0008】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、モータハウジングの内側に冷却風を導入
したにも拘らず、このモータハウジングの内側に冷却風
中に含まれる塵埃や水分等が入り込むのを極力抑えるこ
とができ、モータの性能を長期に亘り良好に維持できる
電動式車両のパワーユニットの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る電動式車両のパワーユニットは、中空
筒状をなすモータハウジング内に、ステータおよびロー
タが収容されたモータと、このモータのモータハウジン
グの一端部から車体の前後方向に沿って延び、その延出
端に駆動輪が支持された伝動ケースと、この伝動ケース
を覆うとともに、この伝動ケースと協働して伝動室を形
成するケースカバーと、 上記伝動室に収容され、上記ロ
ータの回転を駆動輪に伝えるための伝動機構と、 上記伝
動室内に収容され、上記ロータによって回転駆動される
ファンと、 を備えている。 本発明においては、上記伝動
室と上記モータハウジングとの間に介在される壁に、こ
れら伝動室とモータハウジングの内部とを連通させる通
気孔を形成するとともに、上記モータハウジングに上記
通気孔とは上記ステータおよびロータを挟んだ反対側に
位置して排気口を形成し、 また、上記伝動室に、上記
ァンが回転駆動された際に冷却風を取り入れるための吸
込口を設け、この吸込口から取り入れた冷却風を上記伝
動室および通気孔を通してモータハウジングの内部に導
くとともに、上記伝動室への冷却風の取り入れ経路に防
塵手段を設けたことを特徴としている。
【0010】
【作用】このような構成によれば、ファンの回転に伴っ
て吸込口から伝動室に吸い込まれた冷却風は、通気孔を
通じてモータハウジングの内部に導かれ、このモータハ
ウジングの内部を流通した後、排気口を通じてモータハ
ウジングの外方に放出される。このため、発熱するステ
ータ回りを冷却風によって直接冷却することができ、モ
ータの冷却効率が向上する。
【0011】しかも、吸込口から吸い込まれた冷却風が
最初に導かれる伝動室は、車体の前後方向に延びてその
容量がモータハウジングの内部容量に比べて遥かに大き
いために、たとえ防塵手段で除去しきれなかった塵埃や
水分が伝動室に入り込んだとしても、この塵埃や水分は
伝動室内に広く拡散される。 また、吸込口と通気孔との
間には、伝動機構が位置されるので、冷却風中に含まれ
る塵埃や水分は、伝動機構との衝突により空気中から分
離除去される。加えて、この冷却風は、伝動室からモー
タハウジングの内部に流入する際に、壁に突き当たって
その流れ方向が変えられるとともに、通気孔の部分でそ
の流れが強制的に絞られるので、この時点でも冷却風中
に含まれる塵埃や水分が空気中から分離除去される。
【0012】このことから、冷却風がモータハウジング
の内部に導入される段階では、この冷却風中に含まれる
塵埃や水分が確実に除去されることになり、冷却風をモ
ータハウジングの内部に導くようにしたにも拘わらず、
塵埃や水分の付着によるステータ回りの錆の発生を防止
することができる。したがって、モータを効率良く冷却
できることと合わせて、モータ性能を長期に亘り良好に
維持することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を、スクータ形自動二
輪車に適用した図面にもとづいて説明する。
【0014】図3は、スクータ形自動二輪車を示してお
り、同図中符号1は、車体を構成するフレームである。
フレーム1は、前後方向に延びる左右一対のフレーム部
材1aを備えており、このフレーム1の前端にフロント
フォーク2を介して前輪3が支持されている。フレーム
部材1aは、前輪3の後方において水平に延びる水平部
1bを有しており、この水平部1bの後部は、後方斜め
上向きに延びる立ち上がり部1cをなしている。
【0015】フレーム1の立ち上がり部1cの上方に
は、シート4が配置されている。シート4は、その前端
部を支点として上方に開閉可能に設けられており、この
シート4と立ち上がり部1cとの間には、例えばヘルメ
ット等を収納するための収納ボックス5が設けられてい
る。そして、収納ボックス5から立ち上がり部1cの周
囲にかけては、合成樹脂製のカバー6によって覆われて
いる。
【0016】フレーム1の水平部1b上には、運転者が
足を乗せるフートボード7が設置されている。フートボ
ード7の前端は、フロントフェンダ8を兼ねるレッグシ
ールド9に連なっているとともに、フートボード7の後
端は、カバー6に連なっている。
【0017】収納ボックス5の下方には、スイング式の
パワーユニット12が配置されている。図1に示すよう
に、パワーユニット12は、直流ブラシレスモータ13
と、伝動機構としてのVベルト自動変速機14を有する
動力伝達装置15とで構成されている。
【0018】モータ13は、中空円筒状をなすモータハ
ウジング16を備えている。モータハウジング16は、
左右一対の端部ハウジング16a,16bと、これら端
部ハウジング16a,16bの間に位置された中間ハウ
ジング16cとに三分割されている。これらハウジング
16a,16b,16cは、ボルト17によって一体に
結合されており、端部ハウジング16a,16bには、
モータハウジング16の両端を閉塞するための端部壁1
8a,18bが形成されている。
【0019】モータハウジング16の内側には、ステー
タ20が収容されている。ステータ20は、中間ハウジ
ング16cの内面に固着された鉄心21と、この鉄心2
1に巻回されたコイル22とを備えている。このステー
タ20の内側には、ロータ24が同軸状に挿通されてい
る。ロータ24は、回転軸25と、この回転軸25の外
周に固着された永久磁石26とを備えており、この永久
磁石26が鉄心21のの内側に位置されている。回転軸
25は、モータハウジング16の端部壁18a,18b
に軸受27を介して支持されている。この回転軸25の
両端部は、端部壁18a,18bを貫通してモータハウ
ジング16の外方に導出されている。
【0020】そして、このようなモータ13は、ロータ
24をフレーム1の左右方向に向けた姿勢で横置きに配
置されており、そのモータハウジング16の右側の端部
壁18bには、ロータ24の回転数を検出するためのエ
ンコーダ28が取り付けられている。このエンコーダ2
8は、保護カバー29によって覆われている。
【0021】動力伝達装置15は、モータハウジング1
6の左側の端部ハウジング16aと一体化された伝動ケ
ース31を備えている。伝動ケース31は、端部ハウジ
ング16aから後方に向って延びており、これら端部ハ
ウジング16aおよび伝動ケース31の側面は、ケース
カバー32によって覆われている。ケースカバー32
は、端部ハウジング16aおよび伝動ケース31との間
に前後方向に延びる細長い伝動室33を構成しており、
この伝動室33の前端部に、上記端部壁18aを貫通し
た回転軸25の一端部が導入されている。
【0022】また、伝動室33の後端部には、従動軸3
4が支持されている。従動軸34は、回転軸25と平行
をなしており、これら回転軸25と従動軸34は、伝動
室33内のVベルト自動変速機14を介して連動されて
いる。Vベルト自動変速機14は、回転軸25と一体に
回転するプライマリシーブ36と、従動軸34と一体に
回転するセカンダリシーブ37と、これら両方のシーブ
36,37の間に巻き掛けられたゴム製のVベルト38
を備えている。プライマリシーブ36とセカンダリシー
ブ37は、アルミダイキャストにて構成されている。プ
ライマリシーブ36は、回転軸25の一端に固定された
固定シーブ36aと、この回転軸25の軸方向に移動可
能な可動シーブ36bとで構成され、これら両シーブ3
6a,36bの間に、Vベルト38が巻き掛けられるベ
ルト溝39が形成されている。
【0023】また、回転軸25上には、可動シーブ36
bに隣接してカムプレート40が固定されている。可動
シーブ36bとカムプレート40との対向面には、夫々
カム面41が形成され、これらカム面41の間に、遠心
ウエイト42が挾み込まれている。遠心ウエイト42
は、回転軸25の回転数がある値に達した時に、その遠
心力を受けて可動シーブ36bの径方向外側に移動する
ものであり、この移動により、可動シーブ36bがカム
面41の形状に応じて固定シーブ36aに近づく方向に
スライドされる。このため、ベルト溝39の溝幅が減じ
られ、その分、Vベルト38が径方向外側に押し出され
て、プライマリシーブ36に対する巻き掛け径が増大す
るようになっている。
【0024】セカンダリシーブ37は、従動軸34と一
体に回転するスリーブ45を備えている。スリーブ45
は、従動軸34の外周に同軸状に設けられている。この
スリーブ45の外周には、スリーブ45と一体に回転す
る固定シーブ37aと、スリーブ45と一体に回転しつ
つ軸方向に移動可能な可動シーブ37bが設けられてい
る。これら両シーブ37a,37bの間には、Vベルト
38が巻き掛けられるベルト溝46が形成されており、
可動シーブ37bは、スプリング47により常時ベルト
溝46の溝幅を減じる方向に付勢されている。
【0025】このことから、モータ13の回転数の上昇
により、プライマリシーブ36のベルト溝39が狭めら
れ、このプライマリシーブ36に対するVベルト38の
巻き掛け径が増大すると、セカンダリシーブ37側で
は、Vベルト38が径方向内側に引かれるので、可動シ
ーブ37bがスプリング47に抗してベルト溝46を広
げる方向にスライドされ、セカンダリシーブ37に対す
るVベルト38の巻き掛け径が小さくなる。そして、こ
のVベルト38の巻き掛け径の変化により、回転軸25
の回転が増速して従動軸34に伝えられる。
【0026】また、本実施例の場合、可動シーブ37b
は、スリーブ45の外周に嵌合される筒状のボス部48
を有している。ボス部48には、このボス部48の軸線
に対して傾斜されたカム溝48aが形成され、このカム
溝48aにスリーブ45から突出されたガイドピン49
が入り込んでいる。
【0027】このため、例えば自動二輪車が上り坂にか
かった時のように、従動軸34と一体に回転する固定シ
ーブ37aの回転速度が遅くなり、Vベルト38によっ
て回転を続けようとする可動シーブ37bとの間に速度
差が生じると、見掛け上、ガイドピン49がカム溝48
aによって押圧される。この押圧により、可動シーブ3
7bが固定シーブ37aに近づく方向に押し出され、ベ
ルト溝46の溝幅が強制的に減じられるので、セカンダ
リシーブ37に対するVベルト38の巻き掛け径が増大
するようになっている。
【0028】伝動ケース31の後部には、駆動輪として
の後輪50が車軸51を介して支持されている。この車
軸51は、複数の減速歯車52を介して従動軸34に連
動されており、この従動軸34の回転は、減速歯車52
で一旦減速された後、後輪50に伝えられる。
【0029】そして、このような構成のパワーユニット
12においては、モータハウジング16の上面にブラケ
ット53が突設されており、このブラケット53が、フ
レーム1の立ち上がり部1bにピボット軸54を介して
揺動可能に枢支されている。それとともに、伝動ケース
31の後端部は、フレーム1の後端部との間に架設した
緩衝器55によって懸架されている。このため、パワー
ユニット12は、前端部を枢支点として上下方向に揺動
される。
【0030】ところで、図1に示すように、ケースカバ
ー32の前部側面は、外カバー60によって覆われてい
る。外カバー60とケースカバー32との間には、外気
導入室61が形成されており、外カバー60には、外気
導入室61に連なる導入口62が形成されている。導入
口62は、後輪50が巻き上げた泥や水等が入り込み難
いように、後輪50よりも前方においてパワーユニット
12の側方に向って開口されている。さらに、外カバー
60の外側面には、導入口62の上方から前方にかけて
の開口縁部を取り囲む壁部63が突設されている。この
壁部63は、自動二輪車の走行中、パワーユニット12
の前方および上方から泥や水等が飛散した際に、これら
泥や水等が導入口62に入り込むのを防止している。
【0031】ケースカバー32の前端部側面には、外気
導入室61と伝動室33とを連通させる吸込口64が形
成されている。吸込口64は、導入口62よりも前方に
ずれた位置に開口されており、この吸込口64の外気導
入室61への開口部分には、空気中の塵埃や雨水等の水
分を除去する防塵手段、例えばフィルタ65が設けられ
ている。そして、吸込口64は、プライマリシーブ36
の固定シーブ36aの側方に位置されており、この固定
シーブ36aの側面には、その回転中心部から放射状に
延びる複数のブレード66が一体に形成されている。
【0032】このため、固定シーブ36aは、遠心ファ
ン67を兼ねており、この遠心ファン67がモータ13
の回転軸25と共に回転すると、パワーユニット12の
外部の空気が、導入口62、外気導入室61および吸込
口64を通じて遠心ファン67の回転中心部に吸い込ま
れ、ブレード66の先端部から伝動室33内に放出され
るようになっている。
【0033】伝動室33は、モータハウジング16の左
側の端部壁18aによりモータハウジング16の内部空
間と区画されている。この端部壁18aには、伝動室3
3とモータハウジング16の内側を連通させる通気孔6
8が形成されている。また、通気孔68の反対側に位置
する右側の端部ハウジング16bの前面には、パワーユ
ニット12の外部に開口する排気口69が形成されてい
る。このため、パワーユニット12の前部には、プライ
マリシーブ36の周囲からモータハウジング16の内側
を通ってこのモータハウジング16の外部に開口する冷
却風通路70が形成され、この冷却風通路70内を上記
遠心ファン67によって吸込まれた空気が冷却風として
流通するようになっている。
【0034】また、本実施例の場合、ケースカバー32
の前部内面には、遠心ファン67の側面に近接する整流
板71が設けられている。整流板71には、遠心ファン
67の回転中心部に開口する開口部72が形成されてい
る。この整流板71の存在により、吸込口64からの空
気が確実に遠心ファン67の回転中心部に導かれ、この
遠心ファン67の外周から冷却風として伝動室33内に
排出されるようになっており、この伝動室33内には、
モータ13側に向う冷却風の流れと、セカンダリシーブ
37側に向う冷却風の流れが形成される整流板71に
は、遠心ファン67の外周を取り囲む案内板73が設け
られている。案内板73は、渦巻き状に形成されてお
り、その一端から他端に進むに従い遠心ファン67の外
周から次第に遠ざかっている。それとともに、伝動室3
3内には、Vベルト38に向って張り出す偏向板74が
設けられている。この偏向板74は、プライマリシーブ
36とセカンダリシーブ37との間に位置されている。
そして、これら案内板73および偏向板74は、図1の
矢印で示すように、遠心ファン67からセカンダリシー
ブ37に向かう冷却風の流れを、プライマリシーブ36
やモータ13側に向けて矯正するようになっており、こ
のことにより、モータ13に向う冷却風の風量増大が図
られている。
【0035】モータハウジング16の前面の排気口69
には、上向きに延びる排気ダクト80が接続されてい
る。排気ダクト80は、図2や図3に示すように、パワ
ーユニット12の前端からカバー6の内側に延びてい
る。排気ダクト80の上端部は、カバー6と収納ボック
ス5との間に導かれており、この排気ダクト80の上端
部には、後方に向けて開口する排気出口81が形成され
ている。
【0036】また、上記フートボード7の下側には、モ
ータ13の駆動用電源となる充電式のバッテリ82が配
置されている。このバッテリ82は、左右のフレーム部
材1aの水平部1bの間に入り込んでいる。それととも
に、シート4の下方のカバー6内には、図示しないアク
セルグリップの開度に応じてモータ13の回転数を制御
する制御ユニット83と、バッテリ82を充電するため
の充電器84が収容されている。充電器84は、シート
4を開くことで外方に露出されるようになっており、こ
の充電器84は、商用電源に接続可能な図示しないコー
ドを備えている。
【0037】次に、上記構成の作用について説明する。
【0038】モータ13が始動し、そのロータ24の回
転軸25が回転すると、プライマリシーブ36と共に遠
心ファン67が回転する。この遠心ファン67の回転に
より、パワーユニット12の外部の空気が冷却風として
導入口62から外気導入室61に吸い込まれる。この冷
却風はフィルタ65で浄化された後、吸込口64から遠
心ファン67の中心部に導かれ、この遠心ファン67の
外周から伝動室33に排出される。伝動室33に排出さ
れた冷却風は、まず最初にアルミダイキャスト製のプラ
イマリシーブ36やゴム製のVベルト38を冷却する。
【0039】そして、この冷却風の多くは、プライマリ
シーブ36の周囲を通ってモータ13の方向に流れ、
部壁18aに開けた通気孔68を通じてモータハウジン
グ16の内部に流れ込む。モータハウジング16の内部
に流れ込んだ冷却風は、ステータ20とロータ24との
間を通って排気口69に導かれ、この流れの過程で発熱
するコイル22および鉄心21を冷却する。
【0040】モータ13を冷却した後の冷却風は、排気
口69から排気ダクト80に流入し、この排気ダクト8
0の上端の排気出口81からカバー6と収納ボックス5
との間の空間に排出される。
【0041】このような構成によれば、伝動室33に吸
い込まれた冷却風は、Vベルト自動変速機14のプライ
マリシーブ36を冷却した後、ステータ20やロータ
を収容したモータハウジング16の内部に導かれるの
で、このモータハウジング16の内部を冷却風が流通す
る。このため、発熱するステータ20のコイル22が冷
却風の流れに直接晒されることになり、このステータ2
0回りを効率良く冷却することができる。
【0042】しかも、吸込口64から取り入れられた冷
却風は、まず最初に前後方向に延びる容量の大きな伝動
室33に導入されるために、フィルタ65で除去しきれ
なかった塵埃や水分は、伝動室33に入り込んだ時点で
この伝動室33内に広く拡散される。 加えて、吸込口6
4と通気孔68との間には、Vベルト自動変速機14の
プライマリシーブ36が介在されているので、伝動室3
3に流れ込んだ冷却風は、モータ13に向けて流れる過
程でプライマリシーブ36に衝突し、これにより冷却風
中に含まれる塵埃や水分が空気中から分離除去される。
また、この冷却風は、伝動室33からモータハウジング
16の内部に流入する際に、端部壁18aに突き当たっ
てその流れ方向が変えられるとともに、通気孔68の部
分でその流れが絞られるので、この時点でも冷却風中に
含まれる塵埃や水分が空気中から分離除去される。
【0043】このことから、冷却風中に含まれる塵埃や
水分は、モータハウジング16の内側に導かれる以前
に、フィルタ65と伝動室33の部分で二段階に亘って
除去されることになり、冷却風をモータハウジング16
の内側に導くようにしたにも拘らず、塵埃や水分等の付
着によるステータ20回りの錆の発生を防止することが
できる。したがって、モータ13を効率良く冷却できる
ことと相まって、モータ13の本来の性能を長期に亘り
良好に維持することができる。
【0044】さらに、Vベルト自動変速機14を収容し
た伝動室33は、モータハウジング16に比べて遥かに
容量が大きく、この伝動室33内の雰囲気温度自体がモ
ータハウジング16の内側の雰囲気温度に比べて低く抑
えられている。このことから、冷却風を伝動室33から
モータハウジング16の内側に導くようにすれば、この
冷却風は、パワーユニット12の温度の低い部分から順
に冷却していくことになる。
【0045】したがって、Vベルト自動変速機14がモ
ータ13からの熱気に直接晒されずに済み、このVベル
ト自動変速機14の過熱に伴うVベルト38の劣化や、
この劣化に伴う変速特性の変動を未然に防止することが
できる。
【0046】その上、冷却風通路70を流れる冷却風
が、モータ13に導かれる以前に高温に加熱されてしま
うこともないので、Vベルト自動変速機14がモータ1
3に熱影響を及ぼす虞れはなく、このモータ13の発熱
による性能低下を確実に防止することができる。
【0047】なお、防塵手段は、フィルタに特定される
ものではなく、例えば吸込口の上流側に位置する外気導
入室内に迷路状の通路を設け、この通路内に導入口から
取り入れた空気を導くことにより、その流速を低下さ
せ、空気中に含まれる重い塵埃や水分を分離除去するよ
うにしても良い。
【0048】また、その他の例として、吸込口をパワー
ユニットの外方に直接開口させることなく、この吸込口
をダクトを介してシート下の収納ボックス内に連通させ
るようにしても良い。この構成の場合、収納ボックス
は、外方から閉ざされているので、塵埃や水分が入り込
み難いとともに、たとえこの収納ボックス内に塵埃が入
り込んだとしても、この収納ボックス内を空気流に乗じ
て流れる過程で自然に分離除去されることになる。した
がって、防塵手段とは、フィルタのように塵埃や水分を
積極的に捕捉するものに限らず、収納ボックスのような
広い空間を含むものである。
【0049】さらに、モータの出力を後輪に伝える伝動
機構は、Vベルト自動変速機に特定されるものではな
く、例えばロータの回転軸と従動軸との間を、チェーン
あるいは歯車を介して連動させるようにしても良い。
【0050】また、伝動室内に空気を取り入れるファン
も遠心ファンに限らず、例えば軸流ファンを用いても良
いし、モータもブラシレスモータに限らず、整流子モー
タを用いても良い。
【0051】また、モータは、そのロータを車体の左右
方向に沿わせて横置きに配置するものに限らず、例えば
ロータを前後方向に向けて配置したり、あるいは上下方
向に向けて配置するようにしても良い。
【0052】さらに、本発明に係る電動式車両は、スク
ータ形自動二輪車に限らず、その他の形式の車両でも同
様に実施可能である。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、モータハ
ウジングの内部に伝動機構を冷却した後の冷却風を導く
ようにしたので、発熱するステータ回りを冷却風によっ
て直接冷却することができ、モータを外側から冷却する
場合に比べてモータの冷却効率が向上する。
【0054】しかも、冷却風中に含まれる塵埃および水
分は、モータハウジングの内部に導かれる以前の段階で
防塵手段によって除去されるとともに、たとえこの防塵
手段によって除去しきれなかったとしても、冷却風が伝
動室内で伝動機構や壁との衝突を繰り返したり、通気孔
を通過する際に強制的に絞られることで空気中から分離
除去される。したがって、冷却風をモータハウジングの
内部に導くようにしたにも拘わらず、塵埃や水分の付着
によるステータ回りの錆の発生を防止することができ、
上記モータを効率良く冷却できることと相まって、モー
タの本来の性能を長期に亘り良好に維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のAーA線に沿うパワーユニットの断面
図。
【図2】モータとVベルト自動変速機を一体化したパワ
ーユニットの側面図。
【図3】電動式のスクータ形自動二輪車の側面図。
【符号の説明】
1…車体(フレーム) 12…パワーユニット 13…モータ 16…モータハウジング18a…壁(端部壁) 20…ステータ 24…ロータ 31…伝動ケース 32…ケースカバー 33…伝動室 35…伝動機構(Vベルト自動変速機) 50…駆動輪(後輪) 64…吸込口 65…防塵手段(フィルタ) 67…ファン(遠心ファン)68…通気孔 69…排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−31191(JP,A) 特開 平3−292278(JP,A) 特開 平4−90982(JP,A) 特開 平4−27689(JP,A) 特開 平4−38289(JP,A) 特開 平3−273988(JP,A) 特開 平3−279094(JP,A) 特開 平3−128789(JP,A) 特開 昭60−18383(JP,A) 特開 昭63−22788(JP,A) 実開 平3−63064(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62J 9/00 B62J 11/00 B62J 39/00 H02K 9/00 - 9/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空筒状をなすモータハウジング内に、
    ステータおよびロータが収容されたモータと、 このモータのモータハウジングの一端部から車体の前後
    方向に沿って延び、その延出端に駆動輪が支持された伝
    動ケースと、この伝動ケースを覆うとともに、この伝動ケースと協働
    して伝動室を形成するケースカバーと、 上記伝動室に収容され、上記ロータの回転を駆動輪に伝
    えるための伝動機構と、 上記伝動室内に収容され、上記ロータによって回転駆動
    されるファンと、 を備えている 電動式車両のパワーユニットにおいて、上記伝動室と上記モータハウジングとの間に介在される
    壁に、これら伝動室とモータハウジングの内部とを連通
    させる通気孔を形成するとともに、上記モータハウジン
    グに上記通気孔とは上記ステータおよびロータを挟んだ
    反対側に位置して排気口を形成し、 また、 上記伝動室に、上記ファンが回転駆動された際に
    冷却風を取り入れるための吸込口を設け、この吸込口か
    ら取り入れた冷却風を上記伝動室および通気孔を通して
    モータハウジングの内部に導くとともに、上記伝動室 への冷却風の取り入れ経路に防塵手段を設け
    たことを特徴とする電動式車両のパワーユニット。
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