JP3156202B2 - エンジンの空冷装置 - Google Patents
エンジンの空冷装置Info
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- JP3156202B2 JP3156202B2 JP02294891A JP2294891A JP3156202B2 JP 3156202 B2 JP3156202 B2 JP 3156202B2 JP 02294891 A JP02294891 A JP 02294891A JP 2294891 A JP2294891 A JP 2294891A JP 3156202 B2 JP3156202 B2 JP 3156202B2
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- Japan
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- generator
- air
- shroud
- crankshaft
- engine
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Motor Or Generator Cooling System (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスクータ型自動
二輪車等に搭載されるエンジンの空冷装置に関し、特に
送風ファンによって送風されるエンジン本体冷却用空気
を利用して発電機も冷却できるようにした冷却装置に関
する。
二輪車等に搭載されるエンジンの空冷装置に関し、特に
送風ファンによって送風されるエンジン本体冷却用空気
を利用して発電機も冷却できるようにした冷却装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】スクータ型自動二輪車等に採用されるエ
ンジンでは、クランク軸の一端に例えばフライホイルマ
グネット式の発電機を装着するのが一般的である。とこ
ろがこの種の発電機はクランクケースカバーで密閉され
ることから、発熱により高温になり易い問題がある。一
方、スクータ型自動二輪車等のように車体カバーで覆わ
れた空間に搭載されるエンジンにおいては、送風ファン
を有する空冷装置を用いて上記エンジンの冷却を行うよ
うにしたものが多い。従って上記送風ファンからの空気
を利用して上記発電機の冷却を行うことが考えられる。
ンジンでは、クランク軸の一端に例えばフライホイルマ
グネット式の発電機を装着するのが一般的である。とこ
ろがこの種の発電機はクランクケースカバーで密閉され
ることから、発熱により高温になり易い問題がある。一
方、スクータ型自動二輪車等のように車体カバーで覆わ
れた空間に搭載されるエンジンにおいては、送風ファン
を有する空冷装置を用いて上記エンジンの冷却を行うよ
うにしたものが多い。従って上記送風ファンからの空気
を利用して上記発電機の冷却を行うことが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記エンジン
の空冷装置からの空気を用いて発電機を冷却する場合、
送風ファンと発電機との配置位置,空気の流れ方向等の
設定如何によっては、エンジンを冷却して昇温した空気
が発電機方向に流れてしまい、あるいは冷却風がなかな
か発電機側に流れなかったりして、結局発電機を充分に
冷却できない等のおそれがある。本発明は上記状況に鑑
みてなされたもので、発電機の冷却を効率良く行うこと
ができるエンジンの空冷装置を提供することを目的とし
ている。
の空冷装置からの空気を用いて発電機を冷却する場合、
送風ファンと発電機との配置位置,空気の流れ方向等の
設定如何によっては、エンジンを冷却して昇温した空気
が発電機方向に流れてしまい、あるいは冷却風がなかな
か発電機側に流れなかったりして、結局発電機を充分に
冷却できない等のおそれがある。本発明は上記状況に鑑
みてなされたもので、発電機の冷却を効率良く行うこと
ができるエンジンの空冷装置を提供することを目的とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、クランク軸の
一端に発電機が装着され、シリンダボディ及びシリンダ
ヘッドが略水平に配置されたユニットスイング式エンジ
ンの少なくとも上記シリンダボディをシュラウドで囲む
とともに、該シュラウドの一側部分に空気導入口を、他
側部分に空気排出口をそれぞれ形成し、上記シュラウド
内にかつ空気導入口に対向するよう送風ファンを配設し
た空冷装置において、上記送風ファンを上記発電機と同
じ側のシリンダボディ側方に配置し、該送風ファンの車
幅方向外側に配設されたファンプーリと上記発電機の車
幅方向外側に配設されたクランクプーリとをVベルトで
連結し、上記シュラウドに上記発電機を囲む発電機ケー
スを延長形成し、該発電機ケースの車幅方向外側壁の上
記発電機より後方部分でかつ上記Vベルトの外周近傍部
分に空気バイパス口を形成し、上記シュラウドに上記発
電機のクランク軸に対する取付角度位置を調整するため
の位置決め突起を上記空気バイパス口内に位置するよう
形成したことを特徴としている。
一端に発電機が装着され、シリンダボディ及びシリンダ
ヘッドが略水平に配置されたユニットスイング式エンジ
ンの少なくとも上記シリンダボディをシュラウドで囲む
とともに、該シュラウドの一側部分に空気導入口を、他
側部分に空気排出口をそれぞれ形成し、上記シュラウド
内にかつ空気導入口に対向するよう送風ファンを配設し
た空冷装置において、上記送風ファンを上記発電機と同
じ側のシリンダボディ側方に配置し、該送風ファンの車
幅方向外側に配設されたファンプーリと上記発電機の車
幅方向外側に配設されたクランクプーリとをVベルトで
連結し、上記シュラウドに上記発電機を囲む発電機ケー
スを延長形成し、該発電機ケースの車幅方向外側壁の上
記発電機より後方部分でかつ上記Vベルトの外周近傍部
分に空気バイパス口を形成し、上記シュラウドに上記発
電機のクランク軸に対する取付角度位置を調整するため
の位置決め突起を上記空気バイパス口内に位置するよう
形成したことを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明に係るエンジンの空冷装置によれば、送
風ファンを発電機と同じ側に配置するとともに、発電機
をシュラウドから延長した発電機ケースで囲み、さらに
該ケースの外側壁の後部でかつVベルトの外周近傍に空
気バイパス口を形成したので、送風ファンによる空気流
とは別に、例えば送風ファンで送風された冷却風の一部
がそのまま発電機側に流れ、空気バイパス口から排出さ
れる流れが生じる。従ってシリンダボディを冷却する前
の低温の冷却風が次々に発電機側に流れ込んでくること
となり、該発電機は確実に冷却される。ここで、上記発
電機ケースの後方には後輪が位置しており、該部分には
後輪からの泥水等が飛散することとなり、上記空気バイ
パス口の位置如何によっては泥水が発電機にかかるおそ
れがある。本発明では、発電機ケースの車幅方向外側壁
に空気バイパス口を形成しているので、泥水等の発電機
ケース内への侵入を回避できる。さらにまた、上記空気
バイパス口内に、上記発電機のクランク軸に対する取付
角度位置を調整するための位置決め突起を形成したの
で、構造の複雑化をまねくことなく発電機取付作業を容
易に行なうことができる。
風ファンを発電機と同じ側に配置するとともに、発電機
をシュラウドから延長した発電機ケースで囲み、さらに
該ケースの外側壁の後部でかつVベルトの外周近傍に空
気バイパス口を形成したので、送風ファンによる空気流
とは別に、例えば送風ファンで送風された冷却風の一部
がそのまま発電機側に流れ、空気バイパス口から排出さ
れる流れが生じる。従ってシリンダボディを冷却する前
の低温の冷却風が次々に発電機側に流れ込んでくること
となり、該発電機は確実に冷却される。ここで、上記発
電機ケースの後方には後輪が位置しており、該部分には
後輪からの泥水等が飛散することとなり、上記空気バイ
パス口の位置如何によっては泥水が発電機にかかるおそ
れがある。本発明では、発電機ケースの車幅方向外側壁
に空気バイパス口を形成しているので、泥水等の発電機
ケース内への侵入を回避できる。さらにまた、上記空気
バイパス口内に、上記発電機のクランク軸に対する取付
角度位置を調整するための位置決め突起を形成したの
で、構造の複雑化をまねくことなく発電機取付作業を容
易に行なうことができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1ないし図4は本発明の一実施例によるエンジン
の空冷装置を説明するための図であり、図1,図2はそ
の断面平面図、図3はエンジンユニット全体の平面図、
図4は自動二輪車の左側面図である。
る。図1ないし図4は本発明の一実施例によるエンジン
の空冷装置を説明するための図であり、図1,図2はそ
の断面平面図、図3はエンジンユニット全体の平面図、
図4は自動二輪車の左側面図である。
【0007】図において、1はスクータ型自動二輪車で
あり、これの車体フレーム2は、ヘッドパイプ3に側面
視大略L字状のメインフレーム4の縦辺4aの上端を接
続し、横辺4bの中央付近に左,右一対のサイドフレー
ム5a,5aの前端を接続し、該両サイドフレーム5
a,5aを上方に立ち上げるとともに後方に延長してな
るいわゆるアンダーボーンタイプのものである。上記ヘ
ッドパイプ3により、下端で前輪6を軸支する前フォー
ク7が左右に操向自在に軸支されており、該前フォーク
7の操向軸7aの上端には操向ハンドル8が固着されて
いる。また上記左,右のサイドフレーム5a,5aの前
部間上方には燃料タンク14が、また後部間上方には収
納ボックス15がそれぞれ配設されており、この燃料タ
ンク14,及び収納ボックス15の上方を覆うようにタ
ンデムシート16が配設されている。さらにまた、該自
動二輪車1の前フォーク7回り,足載部回り,及びタン
デムシート16の下方周囲部分は、車体カバー17で囲
まれている。また上記左,右のサイドフレーム5a,5
aの後方屈曲部5bには、該部分に固着された懸架ブラ
ケットを介してユニットスイング式エンジンユニット1
0が懸架支持されている。
あり、これの車体フレーム2は、ヘッドパイプ3に側面
視大略L字状のメインフレーム4の縦辺4aの上端を接
続し、横辺4bの中央付近に左,右一対のサイドフレー
ム5a,5aの前端を接続し、該両サイドフレーム5
a,5aを上方に立ち上げるとともに後方に延長してな
るいわゆるアンダーボーンタイプのものである。上記ヘ
ッドパイプ3により、下端で前輪6を軸支する前フォー
ク7が左右に操向自在に軸支されており、該前フォーク
7の操向軸7aの上端には操向ハンドル8が固着されて
いる。また上記左,右のサイドフレーム5a,5aの前
部間上方には燃料タンク14が、また後部間上方には収
納ボックス15がそれぞれ配設されており、この燃料タ
ンク14,及び収納ボックス15の上方を覆うようにタ
ンデムシート16が配設されている。さらにまた、該自
動二輪車1の前フォーク7回り,足載部回り,及びタン
デムシート16の下方周囲部分は、車体カバー17で囲
まれている。また上記左,右のサイドフレーム5a,5
aの後方屈曲部5bには、該部分に固着された懸架ブラ
ケットを介してユニットスイング式エンジンユニット1
0が懸架支持されている。
【0008】上記エンジンユニット10は、エンジン本
体12と伝動装置11とを一体化してなるものである。
上記エンジン本体12は、左,右分割式クランクケース
18bの前壁に空冷式シリンダボディ22及び水冷式シ
リンダヘッド23を略水平に積層締結し、上記シリンダ
ボディ22内に挿入されたピストン24をコンロッド2
5でクランク軸26に連結した構造のものである。また
上記シリンダヘッド23内に配設されたカム軸28の一
端にはカムスプロケット29aが固定されており、該カ
ムスプロケット29aと上記クランク軸26に固定され
たクランクスプロケット29bとの間にはカムチェン2
9cが巻回されている。
体12と伝動装置11とを一体化してなるものである。
上記エンジン本体12は、左,右分割式クランクケース
18bの前壁に空冷式シリンダボディ22及び水冷式シ
リンダヘッド23を略水平に積層締結し、上記シリンダ
ボディ22内に挿入されたピストン24をコンロッド2
5でクランク軸26に連結した構造のものである。また
上記シリンダヘッド23内に配設されたカム軸28の一
端にはカムスプロケット29aが固定されており、該カ
ムスプロケット29aと上記クランク軸26に固定され
たクランクスプロケット29bとの間にはカムチェン2
9cが巻回されている。
【0009】上記伝動装置11は上記クランクケース1
8bの左側部分に一体形成された伝動ケース本体18a
とこれにボルト締め固定されたケースカバー19aとか
らなる伝動ケース19内に無段変速機構20,遠心式ク
ラッチ30,及び減速機構21を配設した構造のもので
ある。
8bの左側部分に一体形成された伝動ケース本体18a
とこれにボルト締め固定されたケースカバー19aとか
らなる伝動ケース19内に無段変速機構20,遠心式ク
ラッチ30,及び減速機構21を配設した構造のもので
ある。
【0010】上記無段変速機構20は、上記クランク軸
26の左側端部に装着された駆動プーリ31と伝動ケー
ス19の後部に配設された従動プーリ32とをVベルト
33で連結してなるものであり、該従動プーリ32は伝
動ケース本体18aで軸支されたクラッチ軸34に上記
遠心式クラッチ30を介して連結されている。
26の左側端部に装着された駆動プーリ31と伝動ケー
ス19の後部に配設された従動プーリ32とをVベルト
33で連結してなるものであり、該従動プーリ32は伝
動ケース本体18aで軸支されたクラッチ軸34に上記
遠心式クラッチ30を介して連結されている。
【0011】上記駆動プーリ31は上記クランク軸26
の左端部に嵌合固定された固定プーリ半体31aと上記
クランク軸26に軸方向に摺動自在に嵌合された可動プ
ーリ半体31bとから構成されている。上記可動プーリ
半体31bの外側面とクランク軸26に嵌合固定された
ガイドプレート35との間にはローラウエイト36が配
置されており、またこのガイドプレート35の外方には
シールプレート37が配設されている。このシールプレ
ート37は樹脂製の環状のもので、その外周部は上記可
動プーリ本体31bの外周部に固定され、内周部はクラ
ンク軸26に固定された一方向クラッチ38に当接して
いる。これにより上記ローラウエイト36部分に充填さ
れたグリースの外方流出を防止している。なお、31c
は上記固定プーリ半体31aの外側面に一体形成された
送風用羽根である。
の左端部に嵌合固定された固定プーリ半体31aと上記
クランク軸26に軸方向に摺動自在に嵌合された可動プ
ーリ半体31bとから構成されている。上記可動プーリ
半体31bの外側面とクランク軸26に嵌合固定された
ガイドプレート35との間にはローラウエイト36が配
置されており、またこのガイドプレート35の外方には
シールプレート37が配設されている。このシールプレ
ート37は樹脂製の環状のもので、その外周部は上記可
動プーリ本体31bの外周部に固定され、内周部はクラ
ンク軸26に固定された一方向クラッチ38に当接して
いる。これにより上記ローラウエイト36部分に充填さ
れたグリースの外方流出を防止している。なお、31c
は上記固定プーリ半体31aの外側面に一体形成された
送風用羽根である。
【0012】上記従動プーリ32は固定プーリ半体32
aと可動プーリ半体32bとから構成されており、該固
定プーリ半体32aは上記遠心式クラッチ30の筒体3
9に固定されている。上記可動プーリ半体32bは上記
筒体39に軸方向に移動可能に支持されており、ばね4
0によって上記固定プーリ半体32aとの間隔が狭くな
る方向に付勢されている。
aと可動プーリ半体32bとから構成されており、該固
定プーリ半体32aは上記遠心式クラッチ30の筒体3
9に固定されている。上記可動プーリ半体32bは上記
筒体39に軸方向に移動可能に支持されており、ばね4
0によって上記固定プーリ半体32aとの間隔が狭くな
る方向に付勢されている。
【0013】上記遠心式クラッチ30は、上記クラッチ
軸34で軸支された上記筒体39と、クラッチ軸34に
固定されたクラッチケース41との間にクラッチウエイ
ト42を配置してなり、従動プーリ32の回転速度が高
くなると上記クラッチウエイト42がクラッチケース4
1の内面に圧接し、これにより動力がクラッチ軸34に
伝達される。
軸34で軸支された上記筒体39と、クラッチ軸34に
固定されたクラッチケース41との間にクラッチウエイ
ト42を配置してなり、従動プーリ32の回転速度が高
くなると上記クラッチウエイト42がクラッチケース4
1の内面に圧接し、これにより動力がクラッチ軸34に
伝達される。
【0014】上記減速機構21は、上記クラッチ軸34
の小歯車34aを中間歯車(図示せず)を介して後輪軸
43の大歯車44に噛合させた構造のものである。上記
後輪軸43は上記伝動ケース本体18aとこれにボルト
締め固定された内ケース18cとでベアリングを介して
軸支されており、該後輪軸43に後輪13が固定されて
いる。また上記伝動ケース19の前端には外気導入口1
9dが、後端には後部排出口19eが形成されており、
さらに上記伝動ケース本体19aの前端に形成された前
部排出口には排出パイプ52aを介して排出ダクト52
bが接続されている。この排出ダクト52bは後述する
シュラウド51内に挿入され、かつ下方に屈曲されて路
面に向かって開口している。
の小歯車34aを中間歯車(図示せず)を介して後輪軸
43の大歯車44に噛合させた構造のものである。上記
後輪軸43は上記伝動ケース本体18aとこれにボルト
締め固定された内ケース18cとでベアリングを介して
軸支されており、該後輪軸43に後輪13が固定されて
いる。また上記伝動ケース19の前端には外気導入口1
9dが、後端には後部排出口19eが形成されており、
さらに上記伝動ケース本体19aの前端に形成された前
部排出口には排出パイプ52aを介して排出ダクト52
bが接続されている。この排出ダクト52bは後述する
シュラウド51内に挿入され、かつ下方に屈曲されて路
面に向かって開口している。
【0015】また、上記シリンダヘッド23の左側壁に
は冷却水ポンプ46が装着されている。該ポンプ46
は、ケース本体47aとケースカバー47bとからなる
ポンプケース47のブレード室47e内に羽根車48を
配置した構造のものである。なお、49bは冷却水の導
入用ホースである。上記羽根車48の羽根軸48aは上
記カム軸28と同軸上に配置されており、かつ該カム軸
28に着脱可能に連結されている。また、上記ケース本
体47aには上記羽根軸48aを囲むようにブリーザ室
47cが形成されており、該ブリーザ室47cの右側開
口は端面板50で閉塞されている。上記ケース本体47
aには上記ブリーザ室47cに連通するようホースジョ
イント47dが形成されており、該ジョイント47dに
はブリーザ管49aが接続されている。
は冷却水ポンプ46が装着されている。該ポンプ46
は、ケース本体47aとケースカバー47bとからなる
ポンプケース47のブレード室47e内に羽根車48を
配置した構造のものである。なお、49bは冷却水の導
入用ホースである。上記羽根車48の羽根軸48aは上
記カム軸28と同軸上に配置されており、かつ該カム軸
28に着脱可能に連結されている。また、上記ケース本
体47aには上記羽根軸48aを囲むようにブリーザ室
47cが形成されており、該ブリーザ室47cの右側開
口は端面板50で閉塞されている。上記ケース本体47
aには上記ブリーザ室47cに連通するようホースジョ
イント47dが形成されており、該ジョイント47dに
はブリーザ管49aが接続されている。
【0016】そして上記クランク軸26の右側突出端部
には、フライホイールマグネット式発電機27が装着さ
れている。この発電機27はクランク軸26に固定され
た回転体27aと、該回転体27a内に収容配置され、
クランクケース18bの右側壁に固定された発電コイル
27bとから構成されている。また上記回転体27aの
ボス部27cにはクランクプーリ27dが一体形成され
ている。
には、フライホイールマグネット式発電機27が装着さ
れている。この発電機27はクランク軸26に固定され
た回転体27aと、該回転体27a内に収容配置され、
クランクケース18bの右側壁に固定された発電コイル
27bとから構成されている。また上記回転体27aの
ボス部27cにはクランクプーリ27dが一体形成され
ている。
【0017】また、上記シリンダボディ22及び上記発
電機27はシュラウド51によって囲まれており、該シ
ュラウド51はシリンダボディ22の周囲を囲むシリン
ダカバー部65と、発電機27を覆う発電機カバー部5
1gとから構成されている。上記シリンダカバー部65
の左側部分は外方に膨出している。この膨出部51aの
下部には排気孔が形成されており、またこの膨出部51
a内に上記排出ダクト52bが挿入されている。
電機27はシュラウド51によって囲まれており、該シ
ュラウド51はシリンダボディ22の周囲を囲むシリン
ダカバー部65と、発電機27を覆う発電機カバー部5
1gとから構成されている。上記シリンダカバー部65
の左側部分は外方に膨出している。この膨出部51aの
下部には排気孔が形成されており、またこの膨出部51
a内に上記排出ダクト52bが挿入されている。
【0018】上記シュラウド51の上記シリンダカバー
部66の右側部分、つまり上記発電機27と同じ側に空
気導入用開口51fが形成されている。該開口51f部
分にはこれを覆うようにラジエータ54が配設されてお
り、さらに該ラジエータ54の内側には軸流式送風ファ
ン55が配設されている。上記送風ファン55は、羽根
車56と、これの車幅方向外側に配設されたファンプー
リ57とから構成されており、このファンプーリ57は
上記発電機27のクランクプーリ27dにVベルト62
で連結されている。上記羽根車56は上記クランクケー
ス18bの右側壁に一体形成された支持部18dによっ
て軸受58を介して軸支された回転筒体59に固着され
ている。上記ファンプーリ57は上記回転筒体59に固
定された固定プーリ半体57aと、上記回転筒体59内
に軸方向に摺動可能に挿入されかつスプライン嵌合され
た摺動軸60の右端に固着された可動プーリ半体57b
とから構成されている。
部66の右側部分、つまり上記発電機27と同じ側に空
気導入用開口51fが形成されている。該開口51f部
分にはこれを覆うようにラジエータ54が配設されてお
り、さらに該ラジエータ54の内側には軸流式送風ファ
ン55が配設されている。上記送風ファン55は、羽根
車56と、これの車幅方向外側に配設されたファンプー
リ57とから構成されており、このファンプーリ57は
上記発電機27のクランクプーリ27dにVベルト62
で連結されている。上記羽根車56は上記クランクケー
ス18bの右側壁に一体形成された支持部18dによっ
て軸受58を介して軸支された回転筒体59に固着され
ている。上記ファンプーリ57は上記回転筒体59に固
定された固定プーリ半体57aと、上記回転筒体59内
に軸方向に摺動可能に挿入されかつスプライン嵌合され
た摺動軸60の右端に固着された可動プーリ半体57b
とから構成されている。
【0019】上記羽根車56とシリンダボディ22との
間には付勢機構61が配設されている。該付勢機構61
は上記摺動軸60の内端に取り付けられたばね座63a
と、上記回転筒体59の内端に挿着されたばね座63b
との間にばね63cを介在させた構造のものである。こ
れにより上記付勢機構61で上記可動プーリ半体57b
を固定プーリ半体57a側に付勢することによってファ
ンプーリ57の直径を変化させてVベルト62の伸びを
吸収する張力調整機構64が構成されている。
間には付勢機構61が配設されている。該付勢機構61
は上記摺動軸60の内端に取り付けられたばね座63a
と、上記回転筒体59の内端に挿着されたばね座63b
との間にばね63cを介在させた構造のものである。こ
れにより上記付勢機構61で上記可動プーリ半体57b
を固定プーリ半体57a側に付勢することによってファ
ンプーリ57の直径を変化させてVベルト62の伸びを
吸収する張力調整機構64が構成されている。
【0020】そして、上記シュラウド51の発電機カバ
ー部51gは上記シリンダカバー部65の右側部分に一
体形成されている。該発電機カバー部51gの車幅方向
外側壁の上記クランク軸26に対向する部分にはメンテ
ナンス用の開口51cが形成されており、これはキャッ
プ53で閉塞されている。またこの発電機カバー部51
gの外側壁の上記開口51c後方部分には空気バイパス
口51dが形成されており、これは発電機27の回転体
27aの外側面に対向している。さらに上記空気バイパ
ス口51d内には、発電機27の回転体27aのクラン
ク軸26に対する取付角度を調整するための位置決め突
起51eが一体形成されている。
ー部51gは上記シリンダカバー部65の右側部分に一
体形成されている。該発電機カバー部51gの車幅方向
外側壁の上記クランク軸26に対向する部分にはメンテ
ナンス用の開口51cが形成されており、これはキャッ
プ53で閉塞されている。またこの発電機カバー部51
gの外側壁の上記開口51c後方部分には空気バイパス
口51dが形成されており、これは発電機27の回転体
27aの外側面に対向している。さらに上記空気バイパ
ス口51d内には、発電機27の回転体27aのクラン
ク軸26に対する取付角度を調整するための位置決め突
起51eが一体形成されている。
【0021】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例の空冷装置では、クランク軸26の回転が
クランクプーリ27dからVベルト62を介してファン
プーリ57に伝達され、これにより送風ファン55の羽
根車56が回転し、その結果、外気がラジエータ54を
通って開口51fからシュラウド51内に導入され、シ
リンダカバー部65内を流れる際にシリンダボディ22
を冷却し、その後、膨出部51aの排気孔から排出され
る。
る。本実施例の空冷装置では、クランク軸26の回転が
クランクプーリ27dからVベルト62を介してファン
プーリ57に伝達され、これにより送風ファン55の羽
根車56が回転し、その結果、外気がラジエータ54を
通って開口51fからシュラウド51内に導入され、シ
リンダカバー部65内を流れる際にシリンダボディ22
を冷却し、その後、膨出部51aの排気孔から排出され
る。
【0022】また、上記シュラウド51内に導入された
冷却風の一部は、上記発電機カバー部51g内を通って
空気バイパス口51dから外方に排出され、これにより
発電機カバー部51g内を換気するとともに発電機27
及び駆動用Vベルト62を冷却する。
冷却風の一部は、上記発電機カバー部51g内を通って
空気バイパス口51dから外方に排出され、これにより
発電機カバー部51g内を換気するとともに発電機27
及び駆動用Vベルト62を冷却する。
【0023】このように本実施例では、冷却風の一部が
発電機カバー部51g内を通ってバイパス口51dから
外方に排出されるので、発電機カバー部51g内の昇温
した空気が常に換気されることとなり、上記発電機27
及び駆動用Vベルト62に常に低温の冷却風が流れ込
み、該発電機27及び駆動用Vベルト62を効率良く冷
却できる。
発電機カバー部51g内を通ってバイパス口51dから
外方に排出されるので、発電機カバー部51g内の昇温
した空気が常に換気されることとなり、上記発電機27
及び駆動用Vベルト62に常に低温の冷却風が流れ込
み、該発電機27及び駆動用Vベルト62を効率良く冷
却できる。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明に係るエンジンの空
冷装置によれば、送風ファンを発電機と同じ側に配置
し、これを発電機カバーで囲むとともに、該カバーの発
電機より後方部分で、かつVベルト外周近傍部分に空気
バイパス口を形成したので、冷却風の一部が発電機の囲
気の空気を換気し、これにより発電機を効率良く冷却で
きる効果があり、また空気バイパス口を発電機カバーの
外側壁に設けたので、泥水等の発電機周囲への侵入を回
避できる。さらにまた、上記空気バイパス口内に、上記
発電機のクランク軸に対する取付角度位置を調整するた
めの位置決め突起を形成したので、構造の複雑化をまね
くことなく発電機取付作業を容易に行なうことができ
る。
冷装置によれば、送風ファンを発電機と同じ側に配置
し、これを発電機カバーで囲むとともに、該カバーの発
電機より後方部分で、かつVベルト外周近傍部分に空気
バイパス口を形成したので、冷却風の一部が発電機の囲
気の空気を換気し、これにより発電機を効率良く冷却で
きる効果があり、また空気バイパス口を発電機カバーの
外側壁に設けたので、泥水等の発電機周囲への侵入を回
避できる。さらにまた、上記空気バイパス口内に、上記
発電機のクランク軸に対する取付角度位置を調整するた
めの位置決め突起を形成したので、構造の複雑化をまね
くことなく発電機取付作業を容易に行なうことができ
る。
【図1】本発明の一実施例による冷却装置の断面展開図
である。
である。
【図2】上記実施例エンジンの全体構成を示す断面展開
図である。
図である。
【図3】上記実施例エンジンの平面図である。
【図4】上記実施例エンジンを搭載した自動二輪車の左
側面図である。
側面図である。
12 エンジン本体(エンジン) 22 シリンダボディ 26 クランク軸 27 発電機 51 シュラウド 51b 空気排出口 51d 空気バイパス口 51f 空気導入口 55 送風ファン 66 発電機ケース部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 5/06 502 F01P 5/06 508
Claims (1)
- 【請求項1】 クランク軸の一端に発電機が装着され、
シリンダボディ及びシリンダヘッドが略水平に配置され
たユニットスイング式エンジンの少なくとも上記シリン
ダボディをシュラウドで囲むとともに、該シュラウドの
一側部分に空気導入口を、他側部分に空気排出口をそれ
ぞれ形成し、上記シュラウド内にかつ空気導入口に対向
するよう送風ファンを配設した空冷装置において、上記
送風ファンを上記発電機と同じ側のシリンダボディ側方
に配置し、該送風ファンの車幅方向外側に配設されたフ
ァンプーリと上記発電機の車幅方向外側に配設されたク
ランクプーリとをVベルトで連結し、上記シュラウドに
上記発電機を囲む発電機ケースを延長形成し、該発電機
ケースの車幅方向外側壁の上記発電機より後方部分でか
つ上記Vベルトの外周近傍部分に空気バイパス口を形成
し、上記シュラウドに上記発電機のクランク軸に対する
取付角度位置を調整するための位置決め突起を上記空気
バイパス口内に位置するよう形成したことを特徴とする
エンジンの空冷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02294891A JP3156202B2 (ja) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | エンジンの空冷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02294891A JP3156202B2 (ja) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | エンジンの空冷装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04237818A JPH04237818A (ja) | 1992-08-26 |
JP3156202B2 true JP3156202B2 (ja) | 2001-04-16 |
Family
ID=12096845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02294891A Expired - Fee Related JP3156202B2 (ja) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | エンジンの空冷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3156202B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-22 JP JP02294891A patent/JP3156202B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04237818A (ja) | 1992-08-26 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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