JP3652696B2 - 車両用ラジエータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は,上部及び下部タンク間を放熱コアを介し連結して構成されて,車体フレームに支持されるパワーユニットのエンジンの側方に配設されるラジエータと,前記エンジンのクランクシャフトの端部に固着される冷却ファンを囲繞するシュラウドと,前記ラジエータの外周を覆って前記シュラウドに連結されるラジエータカバーとを備える,車両用ラジエータ装置の改良に関する。
かゝる車両用ラジエータ装置は,例えば下記特許文献1に開示されているように,既に知られている。
特許第2649179号公報
本発明は,かゝる車両用ラジエータ装置において,エンジンの運転停止時,即ち冷却ファンの停止時でも,ラジエータの上部タンクの放熱が,ラジエータカバーに阻害されず,良好に行われるようにして,ラジエータの冷却性を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,上部及び下部タンク間を放熱コアを介し連結して構成されて,車体フレームに支持されるパワーユニットのエンジンの側方に配設されるラジエータと,前記エンジンのクランクシャフトの端部に固着される冷却ファンを囲繞するシュラウドと,前記ラジエータの外周を覆って前記シュラウドに連結されるラジエータカバーとを備える,車両用ラジエータ装置において,前記ラジエータカバーに,前記ラジエータの前面側に配置される冷却風導入用のグリルを一体に成形すると共に,前記上部タンクの上面を露出させる切欠きを設けたことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記シュラウドに,前記放熱コアの両側面に隣接する連結部を形成し,この連結部に前記ラジエータカバーをビス(109)により連結したことを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,ラジエータの外周を覆うラジエータカバーに,ラジエータの前面側に配置される冷却風導入用のグリルを一体に成形したので,このグリルにより,ラジエータ側への冷却風の導入を許容しながら,飛石等の外乱からラジエータを保護することができる。またグリルは,ラジエータカバーとの一体成形により,部品点数及び組立工数の増加を来さず,コストアップを極力抑えることができる。
しかも,ラジエータカバーには,ラジエータの上部タンク上面を露出させる切欠きを設けたので,エンジンの運転停止による冷却ファンの停止時でも,上部タンクの放熱が前記切欠きを通して行われ,また上記放熱は,グリル及び切欠き間で発生する空気の対流により促進される。これによってラジエータの冷却性を効果的に高めることができる。
また本発明の第2の特徴によれば,ラジエータの上部及び下部タンクに接続される各種導管に邪魔されることなく,シュラウドにラジエータカバーをビスにより連結することができる。しかも,シュラウドに形成された連結部及び上記ビスは,放熱コアの両側面に隣接することで,ラジエータカバーと協働して,放熱コアの両側面を効果的に保護することができる。
以下,本発明の実施の形態を,添付図面に示した本発明の好適な実施例に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の一実施例を示すもので,図1はスクータ型の自動二輪車の全体側面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は図2の3−3矢視図,図4はラジエータカバーを取外した状態での図3に対応した側面図,図5は図3の5−5線断面図,図6は図3の6−6線断面図,図7は図3の7矢視図,図8はラジエータにラジエータカバーを取り付けた状態を示す斜視図,図9はクランクシャフトのクランク角度位置を検知する手段の変形例を示す側面図である。
先ず,図1において,操向ハンドル11により操舵される前輪Wfと,スイング式のパワーユニットPにより駆動される後輪Wrとを備えたスクータ型の自動二輪車Vの車体フレームFは,フロントフレーム12,センターフレーム13及びリヤフレーム14に3分割される。フロントフレーム12は,ヘッドパイプ12a,ダウンチューブ12b及びステップフロア12cを一体に備えたアルミ合金の鋳造品から構成される。パワーユニットPがピボット軸15を介して上下揺動自在に支持されるセンターフレーム13もアルミ合金の鋳造品から構成され,フロントフレーム12の後端に結合される。パワーユニットPの後上方に延びるリヤフレーム14は環状のパイプ材から構成され,このリヤフレーム14に,それに囲繞されるようにして燃料タンク16が支持される。センターフレーム13の上面にはヘルメットケース17が支持されており,シート18を一体に有するリッド19によってヘルメットケース17が開閉自在に覆われる。
パワーユニットPは,水冷式の単気筒4サイクルエンジンEと,エンジンEの左側面から車体後方に延びるベルト式の無段変速機Tとからなり,無段変速機Tの後部上面がリヤクッション20を介してセンターフレーム13の後端に結合される。無段変速機Tの上面にはエアクリーナ21が支持され,無段変速機Tの右側面にはマフラー22が支持され,エンジンEの下面には起立・倒伏可能なメインスタンド23が支持される。
図2〜図4において,エンジンEのエンジン本体25は,クランクシャフト31の軸線に沿って上下方向に延びる分割面により分割された第1エンジンブロック32及び第2エンジンブロック33を備えており,第1エンジンブロック32は,シリンダボア41を有するシリンダブロック32aと,第2エンジンブロック33と共にクランクケースを構成するクランクケース半部32bとを一体に備え,第1エンジンブロック32の前端にはシリンダヘッド34が結合され,シリンダヘッド34の前端にはヘッドカバー35が結合される。
このようなエンジン本体25は,シリンダボア41の軸線Lをわずかに前上がりとして車体フレームFの前後方向に略沿うように,車体フレームFに搭載されるものであり,第1エンジンブロック32の上部に設けられたブラケット27が,車体フレームFのセンターフレーム13に固定されるピボット軸15にマウントゴム28を介して揺動可能に連結される。
ベルト式の無段変速機Tは,相互に結合される右側ケーシング37及び左側ケーシング38を備えており,右側ケーシング37の前部右側面が,第1及び第2エンジンブロック32,33の左側面に結合される。さらに右側ケーシング37の後部右側面には減速ケーシング39が結合される。
第1エンジンブロック32が備えるシリンダボア41の内部に摺動自在に嵌合するピストン42は,コンロッド43を介してクランクシャフト31に連接される。シリンダヘッド34にはカムシャフト44が回転自在に支持されており,シリンダヘッド34に設けられた吸気バルブ及び排気バルブ(図示せず)がカムシャフト44によって開閉駆動される。第1エンジンブロック32に設けられたチェーン通路40内にはタイミングチェーン45が収納され,該タイミングチェーン45が,クランクシャフト31に設けられた駆動スプロケット46とカムシャフト44に設けられた従動スプロケット47とに巻き掛けられる。これによりカムシャフト44は,クランクシャフト31の2回転につき1回転する。
右側ケーシング37及び左側ケーシング38の内部に突出するクランクシャフト31の左端には駆動プーリ54が設けられる。該駆動プーリ54は,クランクシャフト31に固定された固定側プーリ半体55と,固定側プーリ半体55に対して接近・離間可能な可動側プーリ半体56とを備えており,可動側プーリ半体56はクランクシャフト31の回転数の増加に応じて半径方向外側に移動する遠心ウエイト57によって,固定側プーリ半体55に接近する方向に付勢される。
右側ケーシング37の後部及び減速ケーシング39間に支持された出力軸58に設けられた従動プーリ59は,出力軸58に相対回転可能に支持された固定側プーリ半体60と,固定側プーリ半体60に対して接近・離間可能な可動側プーリ半体61とを備えており,可動側プーリ半体61はスプリング62で固定側プーリ半体60に向けて付勢される。また固定側プーリ半体60と出力軸58との間に発進用クラッチ63が設けられる。そして駆動プーリ54及び従動プーリ59間に無端状のVベルト64が巻き掛けられる。
右側ケーシング37及び減速ケーシング39間には出力軸58と平行な中間軸65及び車軸66が支持されており,出力軸58,中間軸65及び車軸66間に減速ギヤ列67が設けられる。そして減速ケーシング39を貫通して右側に突出する車軸66の右端に後輪Wrがスプライン嵌合して取り付けられる。
而して,クランクシャフト31の回転動力は駆動プーリ54に伝達され,該駆動プーリ54からVベルト64,従動プーリ59,発進用クラッチ63及び減速ギヤ列67を介して後輪Wrに伝達される。
エンジンEの低速回転時には,駆動プーリ54の遠心ウエイト57に作用する遠心力が小さいため,従動プーリ59のスプリング62によって固定側プーリ半体60及び可動側プーリ半体61間の溝幅が減少し,変速比はLOWになっている。この状態からクランクシャフト31の回転数が増加すると,遠心ウエイト57に作用する遠心力が増加して駆動プーリ54の固定側プーリ半体55及び可動側プーリ半体56間の溝幅が減少し,それに伴って従動プーリ59の固定側プーリ半体60及び可動側プーリ半体61間の溝幅が増加するため,変速比はLOWからTOPに向かって無段階で変化する。
図5を併せて参照して,クランクシャフト31の右側には,ロータ69が固定され,このロータ69と協同して交流発電機68を構成するステータ70が,ロータ69で囲繞されるようにして取り付けベース73に複数本のボルト74…で固着され,その取り付けベース73は複数本のボルト80…で第1及び第2エンジンブロック32,33に固着される。交流発電機68よりも外方でクランクシャフト31の右端部には冷却ファン71が固着されており,冷却ファン71を交流発電機68との間に挟むようにしてラジエータ72が配置される。このラジエータ72は,冷却ファン71を囲繞するシュラウド81を介してエンジン本体25に取り付けられる。
ラジエータ72は,上下の間隔を置いて配置される上部及び下部タンク77,78と,これらタンク77,78間を,それらの内部を相互に連通しながら一体的に結合する放熱コア79とから構成される。放熱コア79は放熱性に富む金属製で,その上下両端部には,それぞれ一対の連結突片101,101;102,102を左右に突出させており,上部の連結突片101,101には,下面を開放した上部タンク77の左右両端がシール部材103,103を挟んでかしめ結合され,また下部の連結突片102,102には,上面を開放した下部タンク78の左右両端がシール部材104,104を挟んでかしめ結合される。上部及び下部タンク77,78は何れも合成樹脂を素材として成形されている。
上部及び下部タンク77,78には連結鍔105,106が一体に形成されており,これらに合成樹脂等の弾性材からなる前記シュラウド81の一端部が複数本のリベット107…により固着される。このシュラウド81の他端には連結フランジ81aが一体に形成されており,この連結フランジ81aが複数本のボルト108…によりエンジン本体25に固着される。
ラジエータ72は,シュラウド81に連結される合成樹脂製のラジエータカバー75で外周を覆われ,このラジエータカバー75と一体成形されたグリル75aが放熱コア79の前面に対向して配置され,このグリル75aを通して外部から放熱コア79に冷却風を導入するようになっている。
図3,図4,図6及び図8に示すように,シュラウド81には,ラジエータ72の放熱コア79の両側面にそれぞれ隣接する上下一対2組の連結部81c,81c;81c,81cが形成されており,これら連結部81c,81c;81c,81cに,ラジエータカバー75がビス109,109…により連結される。
冷却ファン71の側方でシュラウド81には複数の排出口76…が設けられており,冷却ファン71の作動時には,グリル75aから導入された空気はラジエータ72の放熱コア79を通過することで該放熱コア79を冷却し,排出口76…から外部に排出されることになる。こうしてラジエータ72内の冷却水は冷却される。
またラジエータカバー75には,ラジエータ72の上部タンク77の上面を露出させる切欠き75bが設けられ,エンジンEの運転停止による冷却ファン71の停止時,上部タンク77の放熱が切欠き75bを通して行われるようになっている。
ラジエータ72は,エンジン本体25における第1エンジンブロック32のシリンダブロック32a及びシリンダヘッド34に設けられたウォータージャケット82の冷却水を循環し得る冷却装置83の一部を構成するものであり,該冷却装置83は,ウォータージャケット82に冷却水を供給するウォータポンプ84と,ウォータージャケット82及びウォータポンプ84の吸入口間に介装されるラジエータ72と,このラジエータ72を迂回してウォータージャケット82からの冷却水をウォータポンプ84に戻す状態並びにウォータージャケット82からラジエータ72を経由した冷却水をウォータポンプ84に戻す状態を冷却水の温度に応じて切換えるサーモスタット85とを備える。
シリンダヘッド34の右側面には,内部にサーモスタット85を収納したサーモスタットケース86が結合されており,カムシャフト44の右端に設けられたウォータポンプ84がシリンダヘッド34及びサーモスタットケース86によって囲まれた空間に収納される。
車体フレームFの前後方向に沿う上部タンク77の一端部(この実施例では後端部)には,上方に延びる給水口管87が一体に設けられており,この給水口管87の上端には,回転操作により開閉される給水キャップ88が装着される。また車体フレームFの前後方向に沿う下部タンク78の他端部(この実施例では前端部)には,前方側に突出した接続管89が一体に設けられる。
このようなラジエータ72は,エンジン本体25が備えるシリンダボア41の軸線Lに対して角度αだけ傾斜した姿勢で,前述のようにエンジン本体25に取り付けられ,これによりエンジン本体25の車体フレームFへの搭載時にはラジエータ72が水平面に対して角度βだけ前傾した姿勢となり,給水キャップ88が冷却装置83内の最上方位置に配置されると共に接続管89が冷却装置83内の最下方位置に配置される。こうすることにより,ラジエータ72を特別な形状としたり,ラジエータ72に接続されて該ラジエータ72とは別に配置されるタンクに給水キャップを設けたりすることによるコストの増大を回避して,給水口管87からの注水時に冷却装置83内でのヘッド差を比較的大きくし,給水口管87からのエアー抜き性及び注水性を向上することができる。
また上記のようにラジエータ72をシリンダボア41の軸線Lに対して角度αだけ傾斜した姿勢とすると,エンジン本体25を車体フレームFに支持するためのピボット軸25を避けるようにラジエータ72を配置することが可能となると共に,シリンダヘッド32の排気ポートに連なる排気管90をラジエータ72の後部後方に配置するスペースを確保し得て,排気管90の取り回し自由度を向上させることができる。
ラジエータ72の接続管89には,ラジエータ72の冷却水をサーモスタット85側に導くゴムホース等からなる可撓性の第1導管91の一端が接続され,第1導管91の他端はサーモスタットケース86に接続される。
ラジエータ72は,エンジン本体25のシリンダブロック32aに側面視で上部タンク77の少なくとも一部(この実施例では前部)を重ねる位置に配置されるものであり,上部タンク77及びシリンダブロック32aが前記側面視で重なる範囲において,上部タンク77及びシリンダブロック32aに,上部タンク77内に連なる接続孔115及びウォータジャケット82の上部の出口82oに連なる接続孔116が設けられ,これら接続孔115,116に金属パイプ等からなる剛性を有する第2導管92の両端部が前記ボルト108…の締めつけ方向に沿ってOリング等のシール部材117,118をそれぞれ介して嵌合される。その際,第2導管92は,シュラウド81に設けられた透孔119を無接触で貫通するように配置される。また第2導管92と接続孔115,116との嵌合部には,シール部材117,118を弾性変形させつゝ第2導管92の微小角度の揺動を許容する間隙が設けられる。
またウォータポンプ84からの冷却水を導くゴムホース等からなる可撓性の第3導管93の一端がサーモスタットケース86に接続され,この第3導管93の他端は,シリンダブロック32aの下面に突設される,ウォータージャケット82の下部の入口82iに接続される。
シリンダヘッド32の吸気ポートに接続される気化器95には,該気化器95を加温するためにウォータージャケット82からの冷却水を導く管路(図示せず)が接続されており,気化器95を加温後の冷却水をサーモスタット85に導くゴムホース等からなる可撓性の第4導管96がサーモスタットケース86に接続される。
サーモスタットケース86の上部には,ウォータポンプ84からエアーを抜くためのゴムホース等からなる可撓性の第5導管97が接続されており,この第5導管97と,ウォータージャケット82内の上部からエアーを抜くためにシリンダブロック32aの上部に接続された導管(図示せず)とが,ゴムホース等からなる可撓性の第6導管98に共通に接続されており,この第6導管98がラジエータ72における上部タンク77の後方側上部に接続される。
さらに給水口管87には,ゴムホース等からなる可撓性の第7導管100の一端が接続されており,第7導管100の他端は,大気に開放されてラジエータ72とは別に配置されるリザーバ(図示せず)に接続される。而してラジエータ72内の冷却水が高温となって膨張したときには余分な冷却水が前記リザーバに溢流し,ラジエータ72内の冷却水が低温となったときには前記リザーバからラジエータ72に冷却水が戻される。このようなラジエータ72及びリザーバ間での冷却水の流通により,給水口管87内に溜まっていたエアーがリザーバに排出される。すなわちエンジンEの運転時にも冷却装置83からのエアー抜きが良好に行なわれることになる。
再び図3,図6及び図7において,ラジエータカバー75は,給水口管87の給水キャップ88の一部を覆う規制部120を一体に備えていて,該カバー75を取り外さない限り給水キャップ88の給水口管87からの離脱ができないようになっている。
また図4において,シュラウド81は,ラジエータ72の一側方に張り出す張り出し部81bを一体に備えており,それに覗き窓122と,この覗き窓122の中心側に突出する指針123が形成される。この指針123は,整備作業者が覗き窓122から見ながら,この指針123に前記発電機68のロータ69外周面の所定箇所に刻印された合いマーク(図示せず)を合致させることにより,クランクシャフト31のクランク角度位置を検知するもので,点火時期の調時時等に使用される。上記指針123に代えて,図9に示すように,ステータ70の取り付けベース73の外側面に指針マーク123′を表示し,これとロータ69外周面の合いマークとの合致を覗き窓122から見るようにすることもできる。
次に,この実施例の作用について説明する。
エンジンEの暖機運転が完了した状態では,カムシャフト44により駆動されるウォータポンプ84から吐出された冷却水は,サーモスタットケース86及び第3導管93を経て第1エンジンブロック32及びシリンダヘッド34内のウオータジャケット82に供給され,ウオータジャケット82を通過する間にエンジンEを冷却し,その後,第2導管92を経てラジエータ72の上部タンク77に送られる。そして上部タンク77から冷却コア79を経て下部タンク78に流下する間に温度低下した冷却水は,第1導管91及びサーモスタット85を経てウォータポンプ84に吸入れる。一方,エンジンEが暖機運転中であって冷却水温度が低いときには,ラジエータ72を迂回して冷却水が循環するようにサーモスタット85が作動し,冷却水はラジエータ72を通過することなくウォータージャケット82,気化器95及びウォータポンプ84を循環して速やかに昇温する。
一方,エンジンEの運転中,クランクシャフト26は冷却ファン71を回転し続けるので,グリル75aから導入された空気がラジエータ72の放熱コア79を通過することで該放熱コア79を冷却し,シュラウド81の排出口76…から外部に排出されることになり,ラジエータ72内の冷却水を冷却することができる。
上記グリル75aは,ラジエータ72の外周を覆うので,ラジエータ72側への冷却風の導入を許容しながら,飛石等の外乱からラジエータ72を保護することができる。またこのグリル75aは,ラジエータカバー75との一体成形により,部品点数及び組立工数の増加を来さず,コストアップを極力抑えることができる。
上記ラジエータカバー75には,ラジエータ72の上部タンク77上面を露出させる切欠き75bが設けられているので,エンジンEの運転停止による冷却ファン71の停止時でも,上部タンク77の放熱が上記切欠き75bを通して行われ,また上記放熱は,グリル75a及び切欠き75b間で発生する空気の対流により促進される。これによってラジエータ72の冷却性を効果的に高めることができる。
ところで,シュラウド81には,放熱コア79の両側面に隣接する上下一対2組の連結部81c,81c;81c,81cが形成され,これら連結部81c,81c;81c,81cにラジエータカバー75がビス109,109…により連結されるので,ラジエータ72の上部及び下部タンク77,78に接続される各種導管91〜93に邪魔されることなく,シュラウド81にラジエータカバー75をビス109,109…により連結することができる。しかも,シュラウド81に形成された連結部81c,81c;81c,81c及び上記ビス109,109…は,放熱コア79の両側面に隣接することで,ラジエータカバー75と協働して,放熱コア79の両側面を効果的に保護することができる。
またラジエータ72の上部及び下部タンク77,78は軽量な合成樹脂製となっているので,ラジエータ72の軽量化を大いに図ることができる。またラジエータ72を通過した冷却風を排出口76…外へ誘導するシュラウド81が弾性材製とされると共に,それを介してラジエータ72がエンジン本体25に取り付けられるので,シュラウド81がそれ自体の弾性によりエンジンEの振動を吸収して,エンジンEからラジエータ72への加振を防ぐことができる。
即ち,シュラウド81は,ラジエータ72の冷却風を誘導する本来の機能の外に,エンジンEからラジエータ72への振動の伝達を遮断する防振の役割を持つことになる。したがってラジエータ72の専用の防振手段が不要となり,構造の簡素化,延いてはコストの低減を大いに図ることができる。
しかもラジエータ72が上記のように軽量となったことから,シュラウド81の負荷容量を小さくして,その薄肉化,延いては更なる防振機能の向上と軽量化をもたらすことができる。
特に,上記ラジエータ72は,車体フレームFにピボット軸15を介して連結されと共にリヤクッション20を介して支持されて後輪Wrを伴い上下揺動するパワーユニットPのエンジンEに取り付けられるものであるから,ラジエータ72及びシュラウド81の上記のような軽量化は,ばね下荷重の軽減をもたらし,車両の乗り心地の改善に寄与する。
また剛性を有する第2導管92は,その両端部を上部タンク77及びエンジン本体25の接続孔115,116に,エンジン本体25及びシュラウド81間を固着するボルト108…の締めつけ方向に沿ってそれぞれシール部材117,118を介して嵌合されるので,シュラウド81をエンジン本体25に重ねる際,第2導管92の両端部をシール部材117,118を介して接続孔115,116に嵌合してから,ボルト108…をもってシュラウド81をエンジン本体25に固着することにより,第2導管92の接続孔115,116との嵌合状態が保持されることになり,第2導管92に特別な抜け止め手段を施す必要がなくなり,配管構造の簡素化を図ることができる。
しかも第2導管92は,上記シール部材117,118の弾性変形を伴いエンジン本体25及びラジエータ72に対して僅かに揺動可能であるから,エンジン本体25の振動に伴うエンジン本体25及びラジエータ72間の相対変位が許容される。
さらにシュラウド81は,ラジエータ72の上部及び下部タンク77,78にリベット107…で結合されるので,ラジエータ72及びシュラウド81の組立体を構成して,エンジンEへの組み付け性の向上を図ることができる。
以上,本発明の実施例を説明したが,本発明は上記実施例に限定されるものではなく,本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことができる。
本発明の車両用ラジエータ装置を備えるスクータ型の自動二輪車の全体側面図。 図1の2−2線断面図。 図2の3−3矢視図。 ラジエータカバーを取外した状態での図3に対応した側面図。 図3の5−5線断面図。
上記自動二輪車におけるエンジン要部の縦断平面図。
図3の6−6線断面図。 図3の7矢視図。 ラジエータにラジエータカバーを取り付けた状態を示す斜視図。 クランクシャフトのクランク角度位置を検知する手段の変形例を示す側面図。
符号の説明
E・・・・・・エンジン
F・・・・・・車体フレーム
P・・・・・・パワーユニット
15・・・・・ピボット軸
26・・・・・クランクシャフト
71・・・・・冷却ファン
72・・・・・ラジエータ
75・・・・・ラジエータカバー
75a・・・・グリル
77・・・・・上部タンク
78・・・・・下部タンク
79・・・・・放熱コア
81・・・・・シュラウド
81c・・・・連結部
109・・・・ビス

Claims (2)

  1. 上部及び下部タンク(77,78)間を放熱コア(79)を介し連結して構成されて,車体フレーム(F)に支持されるパワーユニット(P)のエンジン(E)の側方に配設されるラジエータ(72)と,前記エンジン(E)のクランクシャフト(26)の端部に固着される冷却ファン(71)を囲繞するシュラウド(81)と,前記ラジエータ(72)の外周を覆って前記シュラウド(81)に連結されるラジエータカバー(75)とを備える,車両用ラジエータ装置において,
    前記ラジエータカバー(75)に,前記ラジエータ(72)の前面側に配置される冷却風導入用のグリル(75a)を一体に成形すると共に,前記上部タンク(77)の上面を露出させる切欠き(75b)を設けたことを特徴とする,車両用ラジエータ装置。
  2. 請求項1記載の車両用ラジエータ装置において,
    前記シュラウド(81)に,前記放熱コア(79)の両側面に隣接する連結部(81c)を形成し,この連結部(81c)に前記ラジエータカバー(75)をビス(109)により連結したことを特徴とする,車両用ラジエータ装置。
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