JP3023924B2 - カルボキシル基含有アリーレンスルフィド系共重合体の製造方法 - Google Patents

カルボキシル基含有アリーレンスルフィド系共重合体の製造方法

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JP3023924B2
JP3023924B2 JP2284713A JP28471390A JP3023924B2 JP 3023924 B2 JP3023924 B2 JP 3023924B2 JP 2284713 A JP2284713 A JP 2284713A JP 28471390 A JP28471390 A JP 28471390A JP 3023924 B2 JP3023924 B2 JP 3023924B2
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規なアリーレンスルフィド系共重合体の製
造方法に関するものである。さらに詳細には、本発明
は、各種成形品やフイルム、繊維、電気・電子部品等の
材料として好適である、耐熱性、成形加工性、寸法安定
性、染色性等に優れ、かつ他の樹脂及び/または無機充
填材との密着性、接着性、相溶性などの良好なアリーレ
ンスルフィド系共重合体の製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術) カルボキシル基を有するアリーレンスルフィド系共重
合体の製造方法としては、例えば、極性溶媒中におい
て、(1)ジハロゲノ芳香族化合物と(2)アルカリ金
属硫化物と(3)ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び/ま
たはそのアルカリ金属塩とを接触させる方法が特開昭63
−305131号公報に開示されている。この方法は工業的に
も優れた方法ではあるが、この方法ではジハロゲノ芳香
族カルボン酸のカルボキシル基の副反応等のために得ら
れる共重合体は分子量が低かったり、カルボキシル基含
量が低いといった問題点がある。
また、特開昭58−185625号公報及び特開昭58−185626
号公報には、ベンゼン核に結合することのできる置換基
として水素、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アルキル
基、カルボキシル基等が例示されたハロチオフェノール
化合物とハロゲン化水素捕捉剤との組合せ、または該ハ
ロチオフェノール塩をニッケル化合物あるいは2価また
は0価のパラジウム錯体化合物といった触媒の存在下で
反応させることを特徴とするポリアリーレンスルフィド
の製造方法が開示されている。この方法は、常圧でなお
かつ比較的低温で反応を行なうといった点では優れた方
法ではあるが、しかし高価でかつ手に入りにくい原料及
び触媒を使用するために工業的に実施するには不利であ
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記のように従来の技術では対応できない
問題点を解決し、耐熱性、成形加工性、寸法安定性、染
色性等に優れ、かつ他の樹脂及び/または無機充填材と
の密着性、相溶性等の良好なカルボキシル基含有アリー
レンスルフィド系共重合体の工業的に有利な製造方法を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討し、本発
明を完成するに至った。
即ち本発明は、極性溶媒中において、(A)ジハロゲ
ノ芳香族化合物、(B)スルフィド化剤、(C)ジハロ
ゲノ芳香族カルボン酸及び/またはそのアルカリ金属塩
とを反応させる際に、まず(C)ジハロゲノ芳香族カル
ボン酸及び/またはそのアルカリ金属塩に対して(B)
スルフィド化剤過剰状態で両者を反応させた後、この反
応液と(A)ジハロゲノ芳香族化合物を反応させること
を特徴とするカルボキシル基含有アリーレンスルフィド
系共重合体の製造方法を提供するものである。
本発明のカルボキシル基含有アリーレンスルフィド共
重合体の製造方法によれば、溶媒の分解等の副反応やカ
ルボキシル基等の副反応が抑制され、比較的高分子量で
かつカルボキシル基含量の高い共重合体を得ることが可
能となる。
本発明で使用する極性溶媒としては、その温度および
圧力において実質的に液状である有機極性溶媒が好まし
い。具体的には、ホルムアミド、アセトアミド、N−メ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−エチルプロピオンアミド、
N,N−ジプロピルブチルアミド、2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、N−メ
チル−ε−カプロラクタム、N,N′−エチレンジ−2−
ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
ル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のア
ミド、尿素およびラクタム類;スルホラン、ジメチルス
ルホラン、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−フ
ェニル−1−オキソスルホラン等のスルホラン類;ベン
ゾニトリル等のニトリル類;メチルフェニルケトン等の
ケトン類;1−メチル−1−オキソホスファン、1−ノル
マルプロピル−1−オキソホスファン、1−フェニル−
1−オキソホスファン等の環式有機リン化合物等および
これらの混合物を挙げることができる。これらの溶媒の
中では、アミド類およびラクタム類が好ましく、特にN
−メチル−2−ピロリドンが好ましい。極性溶媒の使用
量は(A)〜(C)の原料成分の合計量に対する重量比
で1〜20の範囲、好ましくは2〜10の範囲である。該溶
媒量が1未満では反応が不均一になる可能性があり、ま
た20を超えると生産性の低下を招く。
本発明において用いられる(A)ジアロゲノ芳香族化
合物としては、一般式(I)(II)(III)で表される
化合物が挙げられる。
(式中、X1及びX2の各々はハロゲン原子であり、それら
は同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
Qは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、または
アリール基であり、Yは単なる結合、−O−、−S−、
−SO2−、−CO−、−CH2−、−C(CH3−等であ
る。)で表わされる化合物等が挙げられる。
前記一般式(I)で表される化合物の具体例として
は、ジハロゲノベンゼン類、例えばo−ジハロベンゼ
ン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン等のジハ
ロベンゼン類;2,3−ジハロトルエン、2,5−ジハロトル
エン、2,6−ジハロトルエン、3,4−ジハロトルエン、2,
5−ジハロキシレン、1−エチル−2,5−ジハロベンゼ
ン、1,2,4,5−テトラメチル−3,6−ジハロベンゼン、1
−ノルマルヘキシル−2、5−ジハロベンゼン、1−シ
クロヘキシル−2,5−ジハロベンゼン等のジハロゲノア
ルキルまたはシクロアルキル置換ベンゼン類;1−フェニ
ル−2,5−ジハロベンゼン、1−ベンジル−2,5−ジハロ
ベンゼン、1−p−トルイル−2,5−ジハロベンゼン等
のジハロゲノアリール置換ベンゼン類等が挙げられる。
前記一般式(II)で表される化合物の具体例として
は、4、4′−ジハロビフェニル等のジハロゲノビフェ
ニル類;4,4′−ジハロジフェニルエーテル等のジハロゲ
ノジフェニルエーテル類;4,4′−ジハロジフェニルスル
ホン等のジハロゲノジフェニルスルホン類;4,4′−ジハ
ロベンゾフェノン等のジハロゲノベンゾフェノン類;4,
4′−ジハロジフェニルメタン等のジハロゲノジフェニ
ルメタン類;p,p′−ジハロ−2,2−ジフェニルプロパン
等のジハロゲノ−2,2−ジフェニルプロパン類等である 前記一般式(III)で表される化合物の具体例として
は、1,4−ジハロナフタレン、1,6−ジハロナフタレン、
2,6−ジハロナフタレン等のジハロゲノナフタレン類が
挙げられる。
これらのジハロゲノ芳香族化合物における2個のハロ
ゲン元素は、それぞれフッ素、塩素、臭素またはヨウ素
であり、それぞれは同一であってもよいし、互いに異な
っていてもよい。上記ジハロゲノ芳香族化合物の中では
ジハロベンゼン類が好ましく、特にp−ジクロロベンゼ
ンが好ましい。
本発明において用いられる(B)スルフィド化剤とし
ては、アルカリ金属硫化物;水硫化アルカリ金属化合物
と水酸化アルカリ金属との併用等が挙げられる。
アルカリ金属硫化物としては、例えば、硫化リチウ
ム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、
硫化セシウム等が挙げられるが、これらはそれぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記アルカリ金属酸化物は無水物、水和物、水溶
液のいずれを用いてもよいが、水和物や水溶液を用いる
場合には、後述のように、反応前に脱水操作を行なうほ
うがよい。
上記アルカリ金属硫化物の中では硫化ナトリウムと硫
化カリウムが好ましく、特に硫化ナトリウムが好まし
い。
水硫化アルカリ金属化合物としては、例えば水硫化リ
チウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化ル
ビジウム、水硫化セシウム等が挙げられるが、これらは
それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用
いてもよい。また、上記水硫化アルカリ金属化合物は無
水物、水和物、水溶液のいずれを用いてもよいが、水和
物や水溶液を用いる場合には、アルカリ金属硫化物の場
合と同様に、後述のように、反応前に脱水操作を行なう
ほうがよい。
上記水硫化アルカリ金属化合物の中では水硫化ナトリ
ウムと水硫化カリウムが好ましく、特に水硫化ナトリウ
ムが好ましい。
水酸化アルカリ金属としては、例えば水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジ
ウム、水酸化セシウム等が挙げられるが、これらはそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いて
もよい。
上記水酸化アルカリ金属化合物の中では水酸化リチウ
ムと水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが好まし
く、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明において用いられる(D)ジハロゲノ芳香族カ
ルボン酸及びそのアルカリ金属塩としては、例えば一般
(式中、X1及びX2の各々はハロゲン原子であり、それら
は同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
Rは水素原子またはアルカリ金属であり、Yは単なる結
合、−O−、−S−、−SO2−、−CO−、−CH2−、−C
(CH3−等である。)で表わされる化合物等が挙げ
られる。
上記式(IV)で表わされる化合物の具体例としては、
2,3−ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジ
ハロ安息香酸、2,6−ジハロ安息香酸、3,4−ジハロ安息
香酸、3,5−ジハロ安息香酸等のジハロ安息香酸類及び
これらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
上記式(V)で表わされる化合物の具体例としては、
4,4′−ジハロビフェニル−2−カルボン酸、4,4′−ジ
ハロビフェニル−3−カルボン酸、2,4′−ジハロビフ
ェニル−(3、4、5または6)−カルボン酸、3,4′
−ジハロビフェニル−(2、4、5または6)−カルボ
ン酸、2,4′−ジハロビフェニル−(2′、3′、5′
または6′)−カルボン酸、3,4′−ジハロビフェニル
−(2′、3′、5′または6′)−カルボン酸、2,
3′−ジハロビフェニル−(2′、4′、5′または
6′)−カルボン酸、2,3−ジハロビフェニル−(4、
5または6)−カルボン酸、3,3′−ジハロビフェニル
−(2、4、5または6)−カルボン酸、2,2′−ジハ
ロビフェニル−(3、4、5または6)−カルボン酸及
びこれらのアルカリ金属塩あるいは上記化合物における
ビフェニル基がジフェニルエーテル基、ジフェニルスル
フィド基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルケトン
基、ジフェニルメタン基、2,2−ジフェニルフロパン基
に置き換えた化合物等である。
上記式(VI)で表わされる化合物の具体例としては、
2,5−ジハロナフタレン−1−カルボン酸、2,6−ジハロ
ナフタレン−1−カルボン酸、2,7−ジハロナフタレン
−1−カルボン酸、2,8−ジハロナフタレン−1−カル
ボン酸、3,5−ジハロナフタレン−1−カルボン酸、3,6
−ジハロナフタレン−1−カルボン酸、3,7−ジハロナ
フタレン−1−カルボン酸、3,8−ジハロナフタレン−
1−カルボン酸、4,6−ジハロナフタレン−1−カルボ
ン酸、4,7−ジハロナフタレン−1−カルボン酸、4,8−
ジハロナフタレン−1−カルボン酸、1,5−ジハロナフ
タレン−2−カルボン酸、1,6−ジハロナフタレン−2
−カルボン酸、1,7−ジハロナフタレン−2−カルボン
酸、3,7−ジハロナフタレン−2−カルボン酸、3,8−ジ
ハロナフタレン−2−カルボン酸、4,6−ジハロナフタ
レン−2−カルボン酸、4,7−ジハロナフタレン−2−
カルボン酸、4,8−ジハロナフタレン−2−カルボン酸
及びこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
前述したように上記ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び
そのアルカリ金属塩において2個のハロゲン原子は、そ
れぞれ弗素、塩素、臭素またはヨウ素であり、これらは
同一であってもよいし、また互いに異なっていてもよ
い。またアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩及びカ
リウム塩が好ましく、中でもナトリウム塩が特に好まし
い。また上記ジハロゲノ芳香族カルボン酸及びそのアル
カリ金属塩において、本発明の目的を逸脱しない範囲
で、アルキル基、アルコキシ基等の反応性の低い官能基
を芳香族環に導入してもかまわない。
更にまた、上記の各化合物において、その適当な位置
に更に1個以上のカルボキシル基あるいはアルカリ金属
塩型カルボキシル基が導入されたものを用いることもで
きる。
本発明において、上記ジハロゲノ芳香族カルボン酸及
びそのアルカリ金属塩はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、含有
するカルボキシル基が遊離型のものと、アルカリ金属塩
型のものを併用してもかまわない 上記ジハロゲノ芳香族カルボン酸及びそのアルカリ金
属塩の中では、ジハロ安息香酸類及びそのアルカリ金属
塩が好ましく、特に、2,4−ジクロロ安息香酸とそのナ
トリウム塩が好ましい。
本発明方法においては、極性溶媒中において、必要に
応じてリチウム化合物等の触媒の存在下で、(B)スル
フィド化剤と(C)ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び/
またはそのアルカリ金属塩とをスルフィド化剤過剰状態
で反応させ、その後この反応液と(A)ジハロゲノ芳香
族化合物を反応させて所望のアリーレンスルフィド系共
重合体を製造させる。重合反応は初期段階では無水系で
行なうことが好ましいが、スルフィド化剤に対して5倍
モル程度までの水が存在していてもかまわない。スルフ
ィド化剤としてアルカリ金属硫化物を用いる場合には、
この反応の際にあらかじめ極性溶媒中で、元から含まれ
ていた水和水を共沸蒸留等の脱水操作により脱水した
後、これと(C)ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び/ま
たはそのアルカリ金属塩とを反応させ、その後この反応
液と(A)ジハロゲノ芳香族化合物とを反応させること
が好ましく、また、スルフィド化剤として水硫化アルカ
リ金属化合物と水酸化アルカリ金属の組み合わせを用い
る場合には、この反応の際にあらかじめ極性溶媒中で、
水硫化アルカリ金属化合物と水酸化アルカリ金属を反応
させ生成する水及び元から含まれていた水和水を共沸蒸
留等の脱水操作により脱水した混合液を調整した後、こ
れと(C)ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び/またはそ
のアルカリ金属塩とを反応させ、その後この反応液と
(A)ジハロゲノ芳香族化合物とを反応させることが好
ましい。
上記の本発明方法において、必要に応じて用いてもよ
い触媒としては、塩化リチウム、臭化リチウム等のハロ
ゲン化リチウム;ギ酸リチウム、酢酸リチウム等のカル
ボン酸リチウム;炭酸リチウム、酸化リチウム、硫化リ
チウム等のリチウム化合物が挙げられる。これらリチウ
ム化合物の中では、塩化リチウム、酢酸リチウム、炭酸
リチウムが好ましい。使用に際して、上記リチウム化合
物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
本発明における上記各種原料成分の使用割合は、
(A)ジハロゲノ芳香族化合物をa mol、(B)スルフ
ィド化剤の硫黄源(アルカリ金属硫化物、水流化アルカ
リ金属化合物など)をb mol、(C)ジハロゲノ芳香族
カルボン酸及びまたはそのアルカリ金属塩をc molとす
ると、(A)成分と(C)成分の割合は、通常、0.001
≦c/(a+c)≦0.5、好ましくは、0.01≦c/(a+
c)≦0.4、更に好ましくは、0.02≦c/(a+c)≦0.3
である。このジハロゲノ芳香族カルボン酸成分の使用割
合が上記範囲を逸脱し少なすぎる場合には、本発明の目
的である共重合体の他の樹脂及び/または無機充填剤と
の密着性、接着性、相溶性等の改良効果が十分に発揮さ
れず、またジハロゲノ芳香族カルボン酸成分の使用割合
が多すぎる場合には、耐熱性あるいは機械的強度が低下
する。
また、(A)ジハロゲノ芳香族化合物(a mol)+
(C)ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び/またはそのア
ルカリ金属塩(c mol)と(B)スルフィド化剤の硫黄
源(b mol)との使用割合は、通常、0.75≦(a+c)/
b≦2.0、好ましくは、0.90≦(a+c)/b≦1.2であ
る。
さらにまた、(C)成分としてジハロゲノ芳香族カル
ボン酸(c mol)を、また(B)成分として水硫化アル
カリ金属化合物(bSH mol)と水酸化アルカリ金属(bOH
mol)との組み合わせを使用する場合には、使用したジ
ハロゲノ芳香族カルボン酸量だけ水酸化アルカリ金属を
さらに加えて、(bOH−bSH)≧cとすることが好まし
い。
このように水酸化アルカリ金属を過剰に加えて反応を
行なうとジハロゲノ芳香族カルボン酸のカルボキシル基
の副反応を防ぐといった効果がある。
さらに、リチウム化合物等を触媒に用いる場合には、
該触媒をd molとすると(B)スルフィド化剤の硫黄源
総量(反応に使用したアルカリ金属硫化物の水流化アル
カリ金属化合物の合計量)g molに対して、通常、d/g≦
2.0、好ましくは、d/g≦1.6である。この触媒量が上記
範囲を超えるとその量の割に触媒効果が十分に発揮され
ず、むしろ生成した共重合体中に該触媒が高濃度で残存
する可能性があり、洗浄工程の繁雑化を招く。
また、本発明の目的を逸脱しない範囲において、必要
に応じて活性水素含有ハロゲノ芳香族化合物、ポリハロ
ゲノ芳香族化合物、ハロゲノ芳香族ニトロ化合物等の分
岐剤もしくは分子量調整剤、金属塩等の重合添加剤、還
元剤、不活性有機溶媒等を適当に選択し、反応系に添加
して反応を行なうこともできる。
上記活性水素含有ハロゲノ芳香族化合物とは、例えば
アミノ基、チオール基、ヒドロキシル基等の活性水素を
持つ官能基を有するハロゲノ芳香族化合物のことであ
り、具体的には、2,3−ジクロロアニリン、2,4−ジクロ
ロアニリン、2,5−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロア
ニリン等のジハロアニリン類;2,3,4−トリクロロアニリ
ン、2,3,5−トリクロロアニリン、2,3,6−トリクロロア
ニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、2,4,6−トリクロ
ロアニリン、3,4,5−トリクロロアニリン等のトリハロ
アニリン類;2,3,4,5−テトラクロロアニリン、2,3,5,6
−テトラクロロアニリン等のテトラハロアニリン類;2,
2′−ジアミノ−4,4′−ジクロロジフェニルエーテル、
2,4′−ジアミノ−2′,4−ジクロロジフェニルエーテ
ル等のジハロジアミノジフェニルエーテル類;及びこれ
らの化合物で、アミノ基がチオール基やヒドロキシル基
に置換された化合物等が挙げられる。また、これら活性
水素含有ハロゲノ芳香族化合物中の芳香族環を形成する
炭素原子に結合した水素原子がアルキル基等の不活性基
に置換している活性水素含有ハロゲノ芳香族化合物も使
用可能である。これらの各種活性水素含有ハロゲノ芳香
族化合物の中で、活性水素含有ジハロゲノ芳香族化合物
が好ましく、特にジクロロアニリンが好ましい。
上記ポリハロゲノ芳香族化合物とは、3個以上のハロ
ゲン原子が芳香族環に置換した化合物であり、具体的に
は、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベ
ンゼン、1,4,6−トリクロロナフタレン等が挙げられ
る。
また、上記ハロゲノ芳香族ニトロ化合物とは、ニトロ
基を有する芳香族環にハロゲン原子が置換した化合物で
あり、具体的には、2,4−ジニトロクロロベンゼン、2,5
−ジクロロニトロベンゼン等のモノまたはジハロニトロ
ベンゼン類;2−ニトロ−4,4′−ジクロロジフェニルエ
ーテル等のジハロニトロジフェニルエーテル類;3,3′−
ジニトロ−4,4′−ジクロロジフェニルスルホン等のジ
ハロニトロジフェニルスルホン類;2,5−ジクロロ−3−
ニトロピリジン、2−クロロ−3,5−ジニトロピリジン
等のモノまたはジハロニトロピリジン類;あるいは各種
ジハロニトロナフタレン類等が挙げられる。
これらの活性水素含有ハロゲノ芳香族化合物、ポリハ
ロゲノ芳香族化合物、ハロゲノ芳香族ニトロ化合物等を
使用することにより、必要に応じて生成する共重合体の
分岐度を増加させたり、分子量を増加させたり、あるい
は残存含塩量を低下せる等、該共重合体の諸物性を改良
することができる。
また、分岐剤もしくは分子量調整剤としては、上記の
化合物の他に、例えば、塩化シアヌル等の3個以上の反
応性ハロゲン原子を有する化合物等も使用可能である。
本発明においては、これらの分岐剤もしくは分子量調整
剤を1種類だけを単独で用いてもよいし、2種類以上を
組み合わせて用いてもよい。
上記金属塩等の重合添加剤とは、酢酸ナトリウム、酢
酸カリウム、酢酸亜鉛等の金属のカルボン酸塩;リン酸
ナトリウム等のアルカリ金属鉱酸塩、アルカリ土類金属
鉱酸塩;ベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルカリ金
属スルホン酸塩等を挙げることができる。これらの金属
塩は1種類だけを単独で用いてもよいし、2種類以上を
組み合わせて用いてもよい。
上記還元剤とは、ヒドラジン、金属水素化物等が挙げ
られる。これらの中では金属水素化物が好ましく、その
中でも特に水素化ホウ素ナトリウム、水素化カルシウム
等が好ましい。
さらに上記不活性溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ビフェニル、アントラセン等の炭化水素
類;ジフェニルエーテル、ポリエチレングリコール等の
エーテル類等を挙げることができ、反応が比較的高温で
行なわれるためこれらの中では高沸点の溶媒が好まし
い。
次に、本発明の実施形態の中で好適な製造例を挙げて
説明すると、まず極性溶媒中でアルカリ金属硫化物出来
れば必要に応じて加熱し、共沸蒸留等により脱水操作等
を行なった後のアルカリ金属硫化物に、ジハロゲノ芳香
族カルボン酸を加え、通常150〜300℃、好ましくは180
〜280℃の温度に0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間
加熱して重合反応を行なう。この反応温度が150℃未満
では反応速度が遅く、また反応が不均一になる可能性が
あり、一方、300℃を超えるとカルボキシル基の分解等
の副反応あるいは生成ポリマーの劣化等が起こる。そし
てさらにこの反応液にジハロゲノ芳香族化合物を加え通
常150〜300℃、好ましくは180〜280℃の温度に加熱して
0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間加熱して重合反応
を行なう。この反応温度が150℃未満では反応速度が遅
く、また反応が不均一になる可能性があり、一方、300
℃を超えるとカルボキシル基の分解等の副反応あるいは
生成ポリマーの劣化等が起こる。また、反応時間は使用
した原料の種類や量、あるいは反応温度に依存するので
一概に規定できないが、0.1時間未満では生成するポリ
マーが低分子量になる可能性が高く、また40時間以上で
は生産性が低下する。
この重合反応は、通常、窒素、ヘリウム、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行なうことが好ましく、特に、
経済性及び取扱いの容易さの面から窒素が好ましい。
反応圧力については、使用した原料および溶媒の種類
や量、あるいは反応温度等に依存するので一概に規定で
きないので、特に制限はないが、通常は重合反応系の自
圧あるいは40kg/cm2以下で行なうことが好ましい。
また、反応は一定温度で行なう1段反応でもよいし、
段階的に温度を上げていく多段階反応でもよいし、ある
いは連続的に温度を変化させていく形式の反応でもかま
はない。
生成した共重合体は、反応終了後通常用いられている
方法、例えば濾過や遠心分離等によって直接分離しても
よいし、あるいは反応終了後反応液を水あるいは酸の水
溶液に添加した後に濾過等の方法によって分離してもよ
い。
続いて単離した共重合体は、共重合体に付着しいる原
料を取り除くために、通常は水あるいは温水、またはメ
タノール、エタノール、アセトン、エーテル、THF等の
比較的低沸点の有機溶媒によって洗浄される。また洗浄
の際に比較的薄い酸の水溶液を用いるのは付着している
水酸化ナトリウム等を取り除く上で効果的であり、中で
も取扱の容易さ、経済性の点で希塩酸を用いるのが好ま
しい。このようにして単離した共重合体は実質的に水等
の溶媒が蒸発する温度に加熱して乾燥する。乾燥は真空
下で行なってもよいし、空気中あるいは窒素のような不
活性ガス雰囲気下で行なってもよい。
このようにして得られた共重合体は、そのまま各種成
形材料等に利用できるが、空気あるいは酸素富化空気中
で熱処理することにより増粘する事が可能であり、必要
に応じてこのような増粘操作を行なった後、各種成形材
料等に利用してもよい。また、この熱処理温度は200℃
以上で共重合体の融点未満が好ましい。熱処理温度が20
0℃未満では増粘速度が非常に遅く生産性が悪く、また
共重合体の融点以上では操作が実質的に不可能である。
本発明により得られた共重合体は、そのまま射出成
形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形のごとき各種溶融
加工法により、耐熱性、成形加工性、寸法安定性等に優
れた成形物にすることができる。しかしながら強度、耐
熱性、寸法安定性等の性能をさらに改善するために、本
発明の目的を損なわない範囲で各種充填材と組み合わせ
て使用することも可能である。
充填材としては、繊維状充填材、無機充填材等が挙げ
られる。繊維状充填材としては、ガラス繊維、炭素繊
維、シランガラス繊維、セラミック繊維、アラミド繊
維、金属繊維、チタン酸カリウム、炭化珪素、硫酸カル
シウム、珪酸カルシウム等の繊維、ウォラストナイト等
の天然繊維等が使用できる。また無機充填材としては、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、クレー、バイロフェラ
イト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライト、マイ
カ、雲母、タルク、アタルパルジャイト、フェライト、
珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
ガラスビーズ等が使用できる。
また、成形加工の際に添加剤として本発明の目的を逸
脱しない範囲で少量の、離型剤、着色剤、耐熱安定剤、
紫外線安定剤、発泡剤、防錆剤、難燃剤、滑剤、カップ
リング剤を含有せしめることができる。更に、同様に下
記のごとき合成樹脂及びエラストマーを混合して使用で
きる。これら合成樹脂としては、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネ
ート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルフォン、ポリ
エーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルケトン、ポリアリーレン、ポリ四弗化エチレ
ン、ポリ二弗化エチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、エ
ポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ウレタ
ン樹脂、等が挙げられ、エラストマーとしては、ポリオ
レフィン系ゴム、弗素ゴム、シリコーンゴム、等が挙げ
られる。
(実施例) 以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
実施例1 21オートクレーブにN−メチルピロリドン(NMP)600
g、硫化ナトリウム5水塩336.g(2.0mol)を仕込み、窒
素雰囲気下、200℃まで昇温することにより水−NMP混合
物を留去した。ついでこの系に2,4−ジクロロ安息香酸3
8.2g(0.20mol)をNMP80gに溶かした溶液を添加し、220
℃で1時間窒素雰囲気下で反応させた。さらに、この系
にp−ジクロロベンゼン264.6g(1.8mol)をNMP150gに
溶かした溶液を添加し、220℃で5時間さらに240℃で2
時間窒素雰囲気下で反応させた。反応容器を冷却後内容
物を取り出し熱水と希塩酸さらにメタノールで数回洗浄
し、ポリマーケーキを濾別した。このケーキを80℃で減
圧乾燥し、白色の粉末状アリーレンスルフィド系共重合
体を得た。このポリマーの融点は274℃であり、290℃、
10rad/secで測定した動的粘性率[η′]は60〜100ポイ
ズであり、また重量平均分子量は10000であった。さら
にこのポリマーを250℃で1時間熱処理すると290℃、10
rad/secで測定した動的粘性率[η′]は600〜900ポイ
ズであった。
実施例2 p−ジクロロベンゼンの量を279.3g(1.9mol)、2,4
−ジクロロ安息香酸の量を19.1g(0.10mol)に代え、実
施例1と同様に実施した。このポリマーの融点は278℃
であり、300℃、10rad/secで測定した動的粘性率
[η′]は50〜100ポイズであり、また重量平均分子量
は18000であった。さらにこのポリマーを250℃で2時間
熱処理すると300℃、10rad/secで測定した動的粘性率
[η′]は500〜900ポイズであった。
実施例3 p−クロロベンゼンの量を222.5g(1.5mol)、2,4−
ジクロロ安息香酸の量を95.5g(0.50mol)に代え、実施
例1と同様に実施した。このポリマーの融点は256℃で
あり、270℃、10rad/secで測定した動的粘性率[η′]
は30〜60ポイズであり、また重量平均分子量は3900であ
った。さらにこのポリマーを230℃で2時間熱処理する
と270℃、10rad/secで測定した動的粘性率[η′]は40
0〜700ポイズであった。
実施例4 硫化ナトリウム5水塩336.3g(2.0mol)の代わりにNa
SH・XH2O 154.7g(2.0mol)と水酸化ナトリウム88.0g
(2.2mol)の混合物を使って実施例1と同様に実施し
た。このポリマーの融点は275℃であり、290℃、10rad/
secで測定した動的粘性率[η′]は80〜120ポイズであ
り、また重量平均分子量は11000であった。さらにこの
ポリマーを250℃で1時間熱処理すると290℃、10rad/se
cで測定した動的粘性率[η′]は700〜1000ポイズであ
った。
実施例5 実施例1において2,4−ジクロロ安息香酸38.2g(0.20
mol)の代わりに2,4−ジクロロ安息香酸ナトリウム46.0
g(0.20mol)を用いて、実施例1と同様に実施した。こ
のポリマーの融点は275℃であり、290℃、10rad/secで
測定した動的粘性率[η′]は70〜120ポイズであり、
また重量平均分子量は10500であった。さらにこのポリ
マーを250℃で1時間熱処理すると290℃、10rad/secで
測定した動的粘性率[η′]は600〜1000ポイズであっ
た。
比較例1 実施例1においてNMP600g、硫化ナトリウム5水塩33
6.3g(2.0mol)を仕込み、窒素雰囲気下、200℃まで昇
温することにより水−NMP混合物を留去した後、p−ジ
クロロベンゼン264.6g(1.8mol)と2,4−ジクロロ安息
香酸38.2g(0.20mol)をNMP230gに溶かした溶液を添加
し、220℃で5時間さらに240℃で2時間窒素雰囲気下で
反応させた。実施例1と同様に処理しポリマーを得た。
このポリマーの融点は265℃であり、290℃、10rad/sec
で測定した動的粘性率[η′]は20〜50ポイズであり、
また重量平均分子量は7100であった。さらにこのポリマ
ーを250℃で1時間熱処理すると290℃、10rad/secで測
定した動的粘性率[η′]は300〜600ポイズであった。
比較例2 p−ジクロロベンゼンの量を279.3g(1.9mol)、2,4
−ジクロロ安息香酸の量を19.1g(0.10mol)に代え、比
較例1と同様に実施した。このポリマーの融点は276℃
であり、300℃、10rad/secで測定した動的粘性率
[η′]は50〜90ポイズであり、また重量平均分子量は
13000であった。さらにこのポリマーを250℃で2時間熱
処理すると300℃、10rad/secで測定した動的粘性率
[η′]は400〜800ポイズであった。
比較例3 p−ジクロロベンゼンの量を222.5g(1.5mol)、2,4
−ジクロロ安息香酸の量を95.5g(0.50mol)に代え、比
較例1と同様に実施した。このポリマーの融点は234℃
であり、270℃、10rad/secで測定した動的粘性率
[η′]は15〜40ポイズであり、また重量平均分子量は
2200であった。さらにこのポリマーを220℃で2時間熱
処理すると270℃、10rad/secで測定した動的粘性率
[η′]は300〜600ポイズであった。
(発明の効果) 本発明方法により、溶媒の分解等の副反応やカルボキ
シル基等の副反応が抑制され、比較的高分子量のカルボ
キシル基含有アリーレンスルフィド系共重合体を非常に
容易に効率よく安定的に製造する事が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 善之 千葉県印旛郡八街町泉台2―14―9 (72)発明者 能登 好文 埼玉県浦和市三室2982―1 (56)参考文献 特開 昭60−55029(JP,A) 特開 昭63−305131(JP,A) 特開 平3−231968(JP,A) 特開 平4−103661(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 75/00 - 75/32 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極性溶媒中において、(A)ジハロゲノ芳
    香族化合物、(B)スルフィド化剤、(C)ジハロゲノ
    芳香族カルボン酸及び/またはそのアルカリ金属塩とを
    反応させる際に、まず(C)ジハロゲノ芳香族カルボン
    酸及び/またはそのアルカリ金属塩に対して(B)スル
    フィド化剤過剰状態で両者を反応させた後、この反応液
    と(A)ジハロゲノ芳香族化合物を反応させることを特
    徴とするカルボキシル基含有アリーレンスルフィド系共
    重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】該(B)スルフィド化剤がアルカリ金属硫
    化物である請求項第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】該スルフィド化剤(B)が水硫化アルカリ
    金属化合物と水酸化アルカリ金属とからなる請求項第1
    項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】該(C)ジハロゲノ芳香族カルボン酸及び
    /またはそのアルカリ金属塩が2,4−ジクロロ安息香酸
    及び/またはそのアルカリ金属塩である請求項第1項記
    載の製造方法。
  5. 【請求項5】極性溶媒中において、(A)ジハロゲノ芳
    香族化合物、(B)スルフィド化剤、(C)ジハロゲノ
    芳香族カルボン酸及び/またはそのアルカリ金属塩とを
    反応させる際に、まず(C)ジハロゲノ芳香族カルボン
    酸及び/またはそのアルカリ金属塩に対して(B)のス
    ルフィド化剤過剰状態で両者を反応させた後、この反応
    液と(A)ジハロゲノ芳香族化合物を反応させた後、得
    られた共重合体を酸により処理することを特徴とするカ
    ルボキシル基含有アリーレンスルフィド系共重合体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】極性溶媒中において、(A)ジハロゲノ芳
    香族化合物、(B)スルフィド化剤、(C)ジハロゲノ
    芳香族カルボン酸及び/またはそのアルカリ金属塩とを
    反応させる際に、まず(C)ジハロゲノ芳香族カルボン
    酸及び/またはそのアルカリ金属塩に対して(B)スル
    フィド化剤過剰状態で両者を反応させた後、この反応液
    と(A)ジハロゲノ芳香族化合物を反応させた後、得ら
    れた共重合体を熱処理することを特徴とするカルボキシ
    ル基含有アリーレンスルフィド系共重合体の製造方法。
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