JP3023019B2 - 抗トロンビン性トリペプチド - Google Patents
抗トロンビン性トリペプチドInfo
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Description
【0001】本発明は、ヒトおよび動物において有用な
抗凝血物質であるトロンビンインヒビターに関する。よ
り詳細には、本発明は、抗トロンビン活性が高いジペプ
チドであるL−プロリン−L−アルギニン・アルデヒド
の誘導体に関する。
抗凝血物質であるトロンビンインヒビターに関する。よ
り詳細には、本発明は、抗トロンビン活性が高いジペプ
チドであるL−プロリン−L−アルギニン・アルデヒド
の誘導体に関する。
【0002】現在、トロンビン阻害はヘパリンおよびク
マリン類の投与によって行われている。これらの物質の
作用機序は十分に研究されている。ヘパリンは非経口的
にしか投与できず、その血中濃度は十分に注意を払って
モニターしなければならない。クマリンはプロトロンビ
ンの生成を妨害し、阻害することにより作用するが、最
大の効能を得るためには幾分かの時間を要する。ヘパリ
ンとクマリンは共に有用な抗凝血物質であるが、迅速に
血餅の生成を妨害し、かつ生じた血餅を溶解するプラス
ミンの作用を妨害しない抗トロンビン物質は依然要求さ
れている。
マリン類の投与によって行われている。これらの物質の
作用機序は十分に研究されている。ヘパリンは非経口的
にしか投与できず、その血中濃度は十分に注意を払って
モニターしなければならない。クマリンはプロトロンビ
ンの生成を妨害し、阻害することにより作用するが、最
大の効能を得るためには幾分かの時間を要する。ヘパリ
ンとクマリンは共に有用な抗凝血物質であるが、迅速に
血餅の生成を妨害し、かつ生じた血餅を溶解するプラス
ミンの作用を妨害しない抗トロンビン物質は依然要求さ
れている。
【0003】本発明は以下の式(I)で示されるトロンビ
ン阻害性の化合物、およびその製薬的に許容され得る無
毒性の塩を提供するものである:
ン阻害性の化合物、およびその製薬的に許容され得る無
毒性の塩を提供するものである:
【化16】 [式中、Aは、1)式:
【化17】 (式中、Rは式:
【化18】 (ここに、aおよびa'は個別に水素、低級アルキル、低
級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ
キシ、ヒドロキシメチル、アミノ、またはアミノメチル
である)で示されるフェニル基であるか、またはRはチ
エニル、フリル、ナフチルであるか、または低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-もしく
はジ-(低級アルキル)アミノまたはヒドロキシによって
モノ-もしくはジ置換されているナフチルであるか、ま
たはRはシクロヘキサジエニル、シクロヘキセニル、シ
クロヘキシル、またはシクロペンチルであり、R1は水
素、メチル、またはエチルであり、Bは低級アルキル、
低級アルコキシ、ヒドロキシ、または 式:−N(R2)(R3) [ここに、R2およびR3は個別に水素または低級アルキ
ルであるか、またはR2は水素であり、R3はアセチル、
ハロアセチルまたは 式:R4−OC(O)− [ここに、R4はC1−C6アルキル、C2−C6アルケニ
ル、C3−C7シクロアルキル、ベンジル、ニトロベンジ
ル、ジフェニルメチル、または上記のフェニル基であ
る]で示されるオキシカルボニル基である]で示される
アミノ基である。但し、R1がメチルまたはエチルの場
合、Bはメチルまたはエチル以外の基である。)で示さ
れる基であるか、または 2)Aは、1−アミノシクロヘキシルまたは1−アミノ
シクロペンチル[ここに、当該アミノ基は上記の−N(R
2)(R3)基である]であるか、または 3)Aは、式(II):
級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ
キシ、ヒドロキシメチル、アミノ、またはアミノメチル
である)で示されるフェニル基であるか、またはRはチ
エニル、フリル、ナフチルであるか、または低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-もしく
はジ-(低級アルキル)アミノまたはヒドロキシによって
モノ-もしくはジ置換されているナフチルであるか、ま
たはRはシクロヘキサジエニル、シクロヘキセニル、シ
クロヘキシル、またはシクロペンチルであり、R1は水
素、メチル、またはエチルであり、Bは低級アルキル、
低級アルコキシ、ヒドロキシ、または 式:−N(R2)(R3) [ここに、R2およびR3は個別に水素または低級アルキ
ルであるか、またはR2は水素であり、R3はアセチル、
ハロアセチルまたは 式:R4−OC(O)− [ここに、R4はC1−C6アルキル、C2−C6アルケニ
ル、C3−C7シクロアルキル、ベンジル、ニトロベンジ
ル、ジフェニルメチル、または上記のフェニル基であ
る]で示されるオキシカルボニル基である]で示される
アミノ基である。但し、R1がメチルまたはエチルの場
合、Bはメチルまたはエチル以外の基である。)で示さ
れる基であるか、または 2)Aは、1−アミノシクロヘキシルまたは1−アミノ
シクロペンチル[ここに、当該アミノ基は上記の−N(R
2)(R3)基である]であるか、または 3)Aは、式(II):
【化19】 (式中、Qは、
【化20】 で示される一炭素の基であるか、または
【化21】 で示される二炭素の基であり、Yは、
【化22】 で示される一炭素の基であるか、または
【化23】 で示される二炭素の基である。但し、QおよびYのいず
れか一方のみ(両方ともにではない)は、
れか一方のみ(両方ともにではない)は、
【化24】 であり、さらに、QまたはYの一方のみ二炭素の基であ
る。R5は水素または上記のオキシカルボニル基であ
り、R6は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル
または低級アルコキシであり、そしてビシクロ(二環式)
環の6員環内の点線丸は、その環が芳香族であるか、ま
たはペルヒドロ環であることを示している)で示される
ビシクロ基である]。
る。R5は水素または上記のオキシカルボニル基であ
り、R6は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル
または低級アルコキシであり、そしてビシクロ(二環式)
環の6員環内の点線丸は、その環が芳香族であるか、ま
たはペルヒドロ環であることを示している)で示される
ビシクロ基である]。
【0004】上記式(I)で示されるペプチドは有用な抗
トロンビン物質であり、組織プラスミノーゲンアクチベ
ーター(t-PA)、ストレプトキナーゼまたはウロキナー
ゼ療法を補助するものとして使用することができる。
トロンビン物質であり、組織プラスミノーゲンアクチベ
ーター(t-PA)、ストレプトキナーゼまたはウロキナー
ゼ療法を補助するものとして使用することができる。
【0005】本発明の化合物は、通常のカップリング法
により製造される。例えば、Boc−D−PhgをL−プロ
リンのエステルとカップリングさせてBoc−D−Phg−
Proエステルを得る。エステル基を除去し、得られたB
oc−D−Phg−ProをL−アルギニンのラクタム型とカ
ップリングして、アミノが保護された形態にあるBoc−
D−Phg−Pro−Argラクタムを得る。還元によりArg
ラクタム環を開裂させ、アルギニンアミノ保護基を除去
してBoc−D−Phg−Pro−Argアルデヒドを得る。こ
のペプチドを酢酸塩および硫酸塩などの適当な塩形態に
変換する。
により製造される。例えば、Boc−D−PhgをL−プロ
リンのエステルとカップリングさせてBoc−D−Phg−
Proエステルを得る。エステル基を除去し、得られたB
oc−D−Phg−ProをL−アルギニンのラクタム型とカ
ップリングして、アミノが保護された形態にあるBoc−
D−Phg−Pro−Argラクタムを得る。還元によりArg
ラクタム環を開裂させ、アルギニンアミノ保護基を除去
してBoc−D−Phg−Pro−Argアルデヒドを得る。こ
のペプチドを酢酸塩および硫酸塩などの適当な塩形態に
変換する。
【0006】本発明はさらに、ヒトおよび動物における
血餅の形成を予防するための方法、およびその方法に有
用である組成物を提供する。本発明の式(I)で示される
化合物は、Aがフェニルグリシル(Phg)などのアミノ酸
残基の場合はトリペプチドであり、またAがアミノ酸残
基以外のものである場合、例えばBがアミノまたはアル
キルアミノ基以外の基である場合、本発明化合物はプロ
リンおよびアルギニンアルデヒドであるジペプチドのN
−アシル誘導体である(Pro−Arg−H)。式(I)に示さ
れているように、A(C=O)部分の不斉中心はR型また
はRS型であり、プロリンおよびアルギニンアルデヒド
部分のそれはL型である。
血餅の形成を予防するための方法、およびその方法に有
用である組成物を提供する。本発明の式(I)で示される
化合物は、Aがフェニルグリシル(Phg)などのアミノ酸
残基の場合はトリペプチドであり、またAがアミノ酸残
基以外のものである場合、例えばBがアミノまたはアル
キルアミノ基以外の基である場合、本発明化合物はプロ
リンおよびアルギニンアルデヒドであるジペプチドのN
−アシル誘導体である(Pro−Arg−H)。式(I)に示さ
れているように、A(C=O)部分の不斉中心はR型また
はRS型であり、プロリンおよびアルギニンアルデヒド
部分のそれはL型である。
【0007】式(I)において使用している用語を以下の
ように定義する:低級アルキルとは、直鎖状および分枝
鎖状のC1−C4アルキル基、例えばメチル、エチル、n-
プロピル、イソプロピル、n-ブチルなどを意味する。低
級アルコキシとは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキ
シ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシなどのC
1−C4アルコキシ基を意味する。ハロゲンとは、フルオ
ロ、クロロ、ブロモまたはヨウドを意味する。モノ-ま
たはジ-(低級アルキル)アミノとは、メチルアミノ、エ
チルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジ
エチルアミノ、n-ブチルアミノ、n-プロピルアミノなど
の基を意味する。
ように定義する:低級アルキルとは、直鎖状および分枝
鎖状のC1−C4アルキル基、例えばメチル、エチル、n-
プロピル、イソプロピル、n-ブチルなどを意味する。低
級アルコキシとは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキ
シ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシなどのC
1−C4アルコキシ基を意味する。ハロゲンとは、フルオ
ロ、クロロ、ブロモまたはヨウドを意味する。モノ-ま
たはジ-(低級アルキル)アミノとは、メチルアミノ、エ
チルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジ
エチルアミノ、n-ブチルアミノ、n-プロピルアミノなど
の基を意味する。
【0008】「C1−C6アルキル」なる用語は、上記の
C1−C4アルキル基に加えて、n-ペンチル、イソペンチ
ル、n-ヘキシル、n-ヘキシル異性体基などの直鎖状およ
び分枝鎖状のアルキル基を意味する。「C2−C6アルケ
ニル」なる用語は、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテ
ニル異性体基、およびヘキセニルなどのオレフィン系の
基を意味する。「C3−C7シクロアルキル」なる用語
は、3から7個の炭素原子を有する環状の炭化水素、例
えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、およびシクロヘプチルを意味する。
C1−C4アルキル基に加えて、n-ペンチル、イソペンチ
ル、n-ヘキシル、n-ヘキシル異性体基などの直鎖状およ
び分枝鎖状のアルキル基を意味する。「C2−C6アルケ
ニル」なる用語は、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテ
ニル異性体基、およびヘキセニルなどのオレフィン系の
基を意味する。「C3−C7シクロアルキル」なる用語
は、3から7個の炭素原子を有する環状の炭化水素、例
えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、およびシクロヘプチルを意味する。
【0009】式(I)にて定義されているように、Aが
式:(R)(R1)(B)C−で示される基の場合、Rはモノ-
またはジ-置換されていてもよいフェニル基であること
ができる。このようなフェニル基としては例えば、フェ
ニル(aおよびa'=H)、4−メチルフェニル、3−エ
チルフェニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフ
ェニル、3−エトキシフェニル、2−メトキシフェニ
ル、3−イソプロポキシフェニル、4−ヒドロキシフェ
ニル、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、2−
フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、3−ブロモ
フェニル、4−フルオロフェニル、3−トリフルオロメ
チルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−
ヒドロキシメチルフェニル、2−ヒドロキシメチルフェ
ニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、3−
アミノ−4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニ
ル、3−ヒドロキシ−4−フルオロフェニル、3−ヒド
ロキシ−4−メチルフェニル、3−メトキシ−4−ヒド
ロキシフェニル、3−クロロ−4−エトキシフェニル、
などのモノ-またはジ-置換フェニル基がある。
式:(R)(R1)(B)C−で示される基の場合、Rはモノ-
またはジ-置換されていてもよいフェニル基であること
ができる。このようなフェニル基としては例えば、フェ
ニル(aおよびa'=H)、4−メチルフェニル、3−エ
チルフェニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフ
ェニル、3−エトキシフェニル、2−メトキシフェニ
ル、3−イソプロポキシフェニル、4−ヒドロキシフェ
ニル、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、2−
フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、3−ブロモ
フェニル、4−フルオロフェニル、3−トリフルオロメ
チルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−
ヒドロキシメチルフェニル、2−ヒドロキシメチルフェ
ニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、3−
アミノ−4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニ
ル、3−ヒドロキシ−4−フルオロフェニル、3−ヒド
ロキシ−4−メチルフェニル、3−メトキシ−4−ヒド
ロキシフェニル、3−クロロ−4−エトキシフェニル、
などのモノ-またはジ-置換フェニル基がある。
【0010】Rがナフチルまたは、モノ-もしくはジ-置
換ナフチル基である場合のRは例えば、1−ナフチル、
2−ナフチル、6−メトキシ−2−ナフチル、8−ヒド
ロキシ−1−ナフチル、8−アミノ−2−ナフチル、4
−メチル−1−ナフチル、6−クロロ−2−ナフチル、
4−ヒドロキシ−6−エトキシ−2−ナフチル、8−メ
チルアミノ−4−クロロ−2−ナフチル、6,8−ジメ
トキシ−2−ナフチル、6−エチル−1−ナフチル、4
−ヒドロキシ−1−ナフチル、3−メトキシ−1−ナフ
チルなどのナフチル基である。
換ナフチル基である場合のRは例えば、1−ナフチル、
2−ナフチル、6−メトキシ−2−ナフチル、8−ヒド
ロキシ−1−ナフチル、8−アミノ−2−ナフチル、4
−メチル−1−ナフチル、6−クロロ−2−ナフチル、
4−ヒドロキシ−6−エトキシ−2−ナフチル、8−メ
チルアミノ−4−クロロ−2−ナフチル、6,8−ジメ
トキシ−2−ナフチル、6−エチル−1−ナフチル、4
−ヒドロキシ−1−ナフチル、3−メトキシ−1−ナフ
チルなどのナフチル基である。
【0011】式(I)におけるBが式−N(R2)(R3)で示
される場合の基は例えば、アミノ(R2=R3=H)、メチ
ルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチ
ルアミノなどの基であり、R2が水素かつR3がR4−O
−C(O)−で示されるオキシカルボニル基である場合の
例は例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカル
ボニルアミノ、t-ブトキシカルボニルアミノ、イソアミ
ルオキシカルボニルアミノなどのC1−C6アルコキシカ
ルボニルアミノ基;ビニルオキシカルボニルアミノ、ア
リルオキシカルボニルアミノ、2−ブテニルオキシカル
ボニルアミノなどのC2−C6アルケニルオキシカルボニ
ルアミノ基;シクロプロピルオキシカルボニルアミノ、
シクロペンチルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシ
ルオキシカルボニルアミノなどのC3−C7シクロアルコ
キシカルボニルアミノ基である。用語「B」で表される
オキシカルボニルアミノ基にはさらに、例えばベンジル
オキシカルボニルアミノ、4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ、ジフェニルメトキシカルボニルアミ
ノ、フェニルオキシカルボニルアミノ、または置換フェ
ニル部分が上記に定義されるようなものである置換フェ
ニルオキシカルボニルアミノ基などが包含される。
される場合の基は例えば、アミノ(R2=R3=H)、メチ
ルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、ジメチ
ルアミノなどの基であり、R2が水素かつR3がR4−O
−C(O)−で示されるオキシカルボニル基である場合の
例は例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカル
ボニルアミノ、t-ブトキシカルボニルアミノ、イソアミ
ルオキシカルボニルアミノなどのC1−C6アルコキシカ
ルボニルアミノ基;ビニルオキシカルボニルアミノ、ア
リルオキシカルボニルアミノ、2−ブテニルオキシカル
ボニルアミノなどのC2−C6アルケニルオキシカルボニ
ルアミノ基;シクロプロピルオキシカルボニルアミノ、
シクロペンチルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシ
ルオキシカルボニルアミノなどのC3−C7シクロアルコ
キシカルボニルアミノ基である。用語「B」で表される
オキシカルボニルアミノ基にはさらに、例えばベンジル
オキシカルボニルアミノ、4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ、ジフェニルメトキシカルボニルアミ
ノ、フェニルオキシカルボニルアミノ、または置換フェ
ニル部分が上記に定義されるようなものである置換フェ
ニルオキシカルボニルアミノ基などが包含される。
【0012】Aが式:(R)(R1)(B)C−で示される
(1)の基の場合、式(I)における基:A(C=O)は例え
ば、フェニルグリシル、3−メトキシフェニルグリシ
ル、4−メトキシフェニルグリシル、4−クロロフェニ
ルグリシル、3,4−ジクロロフェニルグリシル、3−
トリフルオロメチルフェニルグリシル、N−(t-ブチル
オキシカルボニル)フェニルグリシル、N−(t-ブチルオ
キシカルボニル−N−メチル)フェニルグリシル、α−
メチルフェニルアセチル、α−エチルフェニルアセチ
ル、α−メトキシフェニルアセチル、α−イソプロポキ
シフェニルアセチル、1−ナフチルグリシル、2−ナフ
チルグリシル、N−(t-ブチルオキシカルボニル)−2−
ナフチルグリシル、2−チエニルグリシル、3−チエニ
ルグリシル、N−(シクロペンチルオキシカルボニル)−
2−チエニルグリシル、2−フリルグリシル、N−エチ
ル−2−フリルグリシル、マンデロイル、4−クロロマ
ンデロイル、3−メトキシマンデロイル、α−ヒドロキ
シ−α−(2−ナフチル)アセチル、α−ヒドロキシ−α
−(2−チエニル)アセチル、1,4−シクロヘキサジエ
ニルグリシル、1−シクロヘキセニルグリシル、N−(t
-ブチルオキシカルボニル)−1,4−シクロヘキサジエ
ニルグリシル、シクロヘキシグリシル、などのA(CO)
様の基である。
(1)の基の場合、式(I)における基:A(C=O)は例え
ば、フェニルグリシル、3−メトキシフェニルグリシ
ル、4−メトキシフェニルグリシル、4−クロロフェニ
ルグリシル、3,4−ジクロロフェニルグリシル、3−
トリフルオロメチルフェニルグリシル、N−(t-ブチル
オキシカルボニル)フェニルグリシル、N−(t-ブチルオ
キシカルボニル−N−メチル)フェニルグリシル、α−
メチルフェニルアセチル、α−エチルフェニルアセチ
ル、α−メトキシフェニルアセチル、α−イソプロポキ
シフェニルアセチル、1−ナフチルグリシル、2−ナフ
チルグリシル、N−(t-ブチルオキシカルボニル)−2−
ナフチルグリシル、2−チエニルグリシル、3−チエニ
ルグリシル、N−(シクロペンチルオキシカルボニル)−
2−チエニルグリシル、2−フリルグリシル、N−エチ
ル−2−フリルグリシル、マンデロイル、4−クロロマ
ンデロイル、3−メトキシマンデロイル、α−ヒドロキ
シ−α−(2−ナフチル)アセチル、α−ヒドロキシ−α
−(2−チエニル)アセチル、1,4−シクロヘキサジエ
ニルグリシル、1−シクロヘキセニルグリシル、N−(t
-ブチルオキシカルボニル)−1,4−シクロヘキサジエ
ニルグリシル、シクロヘキシグリシル、などのA(CO)
様の基である。
【0013】Aがアキラルな1−アミノシクロペンチル
または1−アミノシクロヘキシル基である式(I)で示さ
れるペプチド化合物は、式:
または1−アミノシクロヘキシル基である式(I)で示さ
れるペプチド化合物は、式:
【化25】 [式中、pは炭素−炭素結合または−CH2−であり、R
2およびR3は前記の定義と同意義である]で示される構
造を有している。このようなトリペプチドには例えば、
N−(1−アミノシクロヘキサノイル)−Pro−Arg−
H、N−(1−アミノシクロペンタノイル)−Pro−Arg
−H、N−(1−メチルアミノシクロヘキサノイル)−P
ro−Arg−H、N−(1−t-ブチルオキシカルボニルア
ミノシクロヘキサノイル)−Pro−Arg−H、などがあ
る。
2およびR3は前記の定義と同意義である]で示される構
造を有している。このようなトリペプチドには例えば、
N−(1−アミノシクロヘキサノイル)−Pro−Arg−
H、N−(1−アミノシクロペンタノイル)−Pro−Arg
−H、N−(1−メチルアミノシクロヘキサノイル)−P
ro−Arg−H、N−(1−t-ブチルオキシカルボニルア
ミノシクロヘキサノイル)−Pro−Arg−H、などがあ
る。
【0014】Aが前記式(II)で示されるビシクロ基(二
環式の基)である式(I)で示されるペプチドとしては例
えば、式:
環式の基)である式(I)で示されるペプチドとしては例
えば、式:
【化26】 で示されるPro−Arg−HのD−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル、およびD
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イ
ルカルボニル N−アシル誘導体、式:
ラヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル、およびD
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イ
ルカルボニル N−アシル誘導体、式:
【化27】 で示されるジヒドロイソインドール−1−イルカルボニ
ル誘導体、式:
ル誘導体、式:
【化28】 で示されるオキソ誘導体、ならびにそれらのペルヒドロ
誘導体が挙げられる。R5は水素が好ましく、R6は水
素、メトキシ、エトキシ、クロロまたはメチルが好まし
い。
誘導体が挙げられる。R5は水素が好ましく、R6は水
素、メトキシ、エトキシ、クロロまたはメチルが好まし
い。
【0015】本発明のペプチドの製薬的に許容され得る
塩には、無機酸およびカルボン酸から形成される酸付加
塩などがある。塩を形成する無機酸としては例えば、ハ
ロゲン化水素酸である塩化水素酸および臭化水素酸、リ
ン酸ならびに硫酸がある。カルボン酸塩は、酢酸、プロ
ピオン酸、マロン酸、マレイン酸、クエン酸、コハク
酸、リンゴ酸、安息香酸、フマル酸などのカルボン酸か
ら生成される。これら酸付加塩は、例えば式(I)で示さ
れる化合物の遊離塩基型を酸で中和するなどの常法によ
って製造される。好ましい酸付加塩は、硫酸塩および塩
酸塩である。
塩には、無機酸およびカルボン酸から形成される酸付加
塩などがある。塩を形成する無機酸としては例えば、ハ
ロゲン化水素酸である塩化水素酸および臭化水素酸、リ
ン酸ならびに硫酸がある。カルボン酸塩は、酢酸、プロ
ピオン酸、マロン酸、マレイン酸、クエン酸、コハク
酸、リンゴ酸、安息香酸、フマル酸などのカルボン酸か
ら生成される。これら酸付加塩は、例えば式(I)で示さ
れる化合物の遊離塩基型を酸で中和するなどの常法によ
って製造される。好ましい酸付加塩は、硫酸塩および塩
酸塩である。
【0016】本発明の好ましい態様は、Aが式:
【化29】 [式中、Rは式:
【化30】 で示されるフェニル基、またはナフチルもしくは置換ナ
フチル基であり、R1は水素であり、Bは式:−N(R2)
(R3)で示されるアミノ基である]で示される基である
式(I)の化合物である。
フチル基であり、R1は水素であり、Bは式:−N(R2)
(R3)で示されるアミノ基である]で示される基である
式(I)の化合物である。
【0017】さらに好ましい本発明の態様は、Aがビシ
クロ基(二環式の基)[式(II)]である式(I)で示される化
合物である。この態様の中で好ましい化合物は、A(C
=O)が1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
1−イルカルボニル[式(II)中、Qが−CH2−CH
2−、Yが
クロ基(二環式の基)[式(II)]である式(I)で示される化
合物である。この態様の中で好ましい化合物は、A(C
=O)が1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
1−イルカルボニル[式(II)中、Qが−CH2−CH
2−、Yが
【化31】 、R5=R6=Hである基]、および1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル[式(II)
中、Qが
トラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル[式(II)
中、Qが
【化32】 Yが−CH2−である基]である式(I)で示される化合物
である。
である。
【0018】式(I)で示される化合物は、既知のペプチ
ドカップリング法によって製造される。このような方法
の1つにより、式:A−COOH[式中、Aは式(I)に
おける定義と同意義である]で示される酸をカルボキシ
保護プロリンとカップリングさせ、ジペプチド[Aがア
ミノ酸の場合]またはN−アシルプロリンエステル[Aが
アミノ酸以外の基の場合]を製造する。得られた生成物
のプロリン部分におけるカルボキシ保護エステル基を除
去し、遊離酸型のジペプチドをアルギニンのラクタム型
とカップリングさせる。この反応は以下の反応式によっ
て説明される:
ドカップリング法によって製造される。このような方法
の1つにより、式:A−COOH[式中、Aは式(I)に
おける定義と同意義である]で示される酸をカルボキシ
保護プロリンとカップリングさせ、ジペプチド[Aがア
ミノ酸の場合]またはN−アシルプロリンエステル[Aが
アミノ酸以外の基の場合]を製造する。得られた生成物
のプロリン部分におけるカルボキシ保護エステル基を除
去し、遊離酸型のジペプチドをアルギニンのラクタム型
とカップリングさせる。この反応は以下の反応式によっ
て説明される:
【化31】 [ここに、pはアミノ保護基である]
【0019】カップリングしたArg(P)ラクタム生成物
(c)を不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウムで還
元し、ラクタム環を開裂させると、式: A(C=O)−Pro−Arg(P)−H [式中、Arg(P)−Hはアミノ保護されたアルギニンア
ルデヒドである]で示されるアルギニンのアルデヒド型
のトリペプチドが得られる。
(c)を不活性溶媒中、水素化リチウムアルミニウムで還
元し、ラクタム環を開裂させると、式: A(C=O)−Pro−Arg(P)−H [式中、Arg(P)−Hはアミノ保護されたアルギニンア
ルデヒドである]で示されるアルギニンのアルデヒド型
のトリペプチドが得られる。
【0020】ラクタム型のアルギニンは、アミノ保護し
たアルギニン[Arg−OH]を分子内カップリングさせる
ことにより得られる。例えば、クロロギ酸エチルまたは
クロロギ酸イソブチルなどのクロロギ酸エステルによっ
て、式: で示されるBoc−Arg(Cbz)OHをまず活性混合無水物
などの活性エステル型に変換する。このエステル形成
は、N−メチルモルホリンなどの3級アミンの存在下に
行う。トリエチルアミンなどの比較的強い3級アミン塩
基を添加すれば、内部アシル化が行え、それにより式:
たアルギニン[Arg−OH]を分子内カップリングさせる
ことにより得られる。例えば、クロロギ酸エチルまたは
クロロギ酸イソブチルなどのクロロギ酸エステルによっ
て、式: で示されるBoc−Arg(Cbz)OHをまず活性混合無水物
などの活性エステル型に変換する。このエステル形成
は、N−メチルモルホリンなどの3級アミンの存在下に
行う。トリエチルアミンなどの比較的強い3級アミン塩
基を添加すれば、内部アシル化が行え、それにより式:
【化32】 で示されるジ-アミノ保護アルギニンのラクタム型が製
造される。上記反応式で示しているように、Boc保護基
は、A(C=O)−Pro−OHとのカップリング反応で使
用する前に、トリフルオロ酢酸によって選択的に除去
し、必要な遊離アミノ基としておく。
造される。上記反応式で示しているように、Boc保護基
は、A(C=O)−Pro−OHとのカップリング反応で使
用する前に、トリフルオロ酢酸によって選択的に除去
し、必要な遊離アミノ基としておく。
【0021】Aがアミノ酸残基の場合、ACOOH化合
物をプロリンエステルとカップリングするには、まずそ
のアミノ酸のアミノ基を保護して行う。アミノ基の一時
的保護またはブロック化に普通使用される通常のアミノ
保護基を使用する。このような保護基としては例えば、
エトキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル、シク
ロヘキシルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカル
ボニル、トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキ
シカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニルなどのア
ルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルコキシおよび
アリールオキシカルボニル基がある。カップリング反応
の間にプロリンのカルボキシ基を保護するために使用す
るエステル基は、t-ブチル、ベンジル、p-ニトロベンジ
ル、p-メトキシベンジル、ジフェニルメチル、トリクロ
ロエチル、フェナシルまたはトリアルキルシリルエステ
ルなどの、通常使用されている容易に除去可能なエステ
ル基である。カップリング反応を行う際には、アミノ保
護基は無傷のままで残せる条件下において除去され得る
プロリンのためのエステル基を使用する。このようにし
て、アシル化用酸であるACOOHのアミノ保護基は、
化合物(c)を製造するためのアルギニンラクタム化合物
との以後のカップリング時にはアミノ基の保護のための
適所に保持される。
物をプロリンエステルとカップリングするには、まずそ
のアミノ酸のアミノ基を保護して行う。アミノ基の一時
的保護またはブロック化に普通使用される通常のアミノ
保護基を使用する。このような保護基としては例えば、
エトキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル、シク
ロヘキシルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカル
ボニル、トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキ
シカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニルなどのア
ルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルコキシおよび
アリールオキシカルボニル基がある。カップリング反応
の間にプロリンのカルボキシ基を保護するために使用す
るエステル基は、t-ブチル、ベンジル、p-ニトロベンジ
ル、p-メトキシベンジル、ジフェニルメチル、トリクロ
ロエチル、フェナシルまたはトリアルキルシリルエステ
ルなどの、通常使用されている容易に除去可能なエステ
ル基である。カップリング反応を行う際には、アミノ保
護基は無傷のままで残せる条件下において除去され得る
プロリンのためのエステル基を使用する。このようにし
て、アシル化用酸であるACOOHのアミノ保護基は、
化合物(c)を製造するためのアルギニンラクタム化合物
との以後のカップリング時にはアミノ基の保護のための
適所に保持される。
【0022】Aが式:(R)(R1)(B)C−で示される基
であり、Bが式:−N(R2)(R3)で示されるアミノ基
[ここに、R2は水素であり、R3は低級アルキル]である
式(I)で示される化合物は、既知のアルキル化方法によ
ってBがアミノである対応する化合物から製造される。
例えば、N−メチル−D−フェニルグリシル−L−プロ
リル−L−アルギニン・アルデヒドは、次にように還元
的アルキル化によって製造される。Cbz保護D−フェニ
ルグリシンをDMF中、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
Bt)を用いてL−プロリンt-ブチルエステルとカップリ
ングさせ、Cbz−D−フェニルグリシル−L−プロリン
t-ブチルエステルのジペプチドを形成させる。得られ
たペプチドをエチルアルコール中、パラジウム−炭素触
媒によって水素添加することにより、Cbz保護基を除去
し、ホルムアルデヒドをその還元混合物に加え、水素添
加を続行してN−メチル−D−フェニルグリシル−L−
プロリン t-ブチルエステルを形成させる。得られたジ
ペプチドt-ブチルエステルをN−メチルモルホリン含有
THF中でクロロギ酸ベンジルと反応させ、そのフェニ
ルグリシル部分の第2のN−メチル・アミノ基をCbz基
で保護することにより、N−Cbz−N−メチル−D−フ
ェニルグリシル−L−プロリン t-ブチルエステルを形
成させる。アニソールを含有するトリフルオロ酢酸中、
室温でそのt-ブチルエステル基を除去し、N−Cbz−N
−メチル−D−フェニルグリシル−L−プロリンを得
る。次いで、このジペプチドをCbz保護したArgラクタ
ムとカップリングさせ、上記のようにそのラクタム環を
還元的に開裂させてArgアルデヒドとする。得られたト
リペプチドの2つのCbz保護基をパラジウム−炭素の水
素添加によって除去し、N−メチル−D−フェニルグリ
シル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒドを得
る。
であり、Bが式:−N(R2)(R3)で示されるアミノ基
[ここに、R2は水素であり、R3は低級アルキル]である
式(I)で示される化合物は、既知のアルキル化方法によ
ってBがアミノである対応する化合物から製造される。
例えば、N−メチル−D−フェニルグリシル−L−プロ
リル−L−アルギニン・アルデヒドは、次にように還元
的アルキル化によって製造される。Cbz保護D−フェニ
ルグリシンをDMF中、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(HO
Bt)を用いてL−プロリンt-ブチルエステルとカップリ
ングさせ、Cbz−D−フェニルグリシル−L−プロリン
t-ブチルエステルのジペプチドを形成させる。得られ
たペプチドをエチルアルコール中、パラジウム−炭素触
媒によって水素添加することにより、Cbz保護基を除去
し、ホルムアルデヒドをその還元混合物に加え、水素添
加を続行してN−メチル−D−フェニルグリシル−L−
プロリン t-ブチルエステルを形成させる。得られたジ
ペプチドt-ブチルエステルをN−メチルモルホリン含有
THF中でクロロギ酸ベンジルと反応させ、そのフェニ
ルグリシル部分の第2のN−メチル・アミノ基をCbz基
で保護することにより、N−Cbz−N−メチル−D−フ
ェニルグリシル−L−プロリン t-ブチルエステルを形
成させる。アニソールを含有するトリフルオロ酢酸中、
室温でそのt-ブチルエステル基を除去し、N−Cbz−N
−メチル−D−フェニルグリシル−L−プロリンを得
る。次いで、このジペプチドをCbz保護したArgラクタ
ムとカップリングさせ、上記のようにそのラクタム環を
還元的に開裂させてArgアルデヒドとする。得られたト
リペプチドの2つのCbz保護基をパラジウム−炭素の水
素添加によって除去し、N−メチル−D−フェニルグリ
シル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒドを得
る。
【0023】Aが式:(R)(R1)(B)C−で示される基
であり、Rがシクロヘキサジエニルまたはシクロヘキセ
ニルであり、Bが式:−N(R2)(R3)で示されるアルキ
ルアミノ基である式(I)で示される化合物は、低級アル
キルアルデヒドから生成されるイミンをシアノボロハイ
ドライド・ナトリウムで還元することにより製造するこ
とができる。同様に、このようなN−アルキル化は、ヨ
ウ化低級アルキルおよび水素化ナトリウムを用いて行う
ことができる。
であり、Rがシクロヘキサジエニルまたはシクロヘキセ
ニルであり、Bが式:−N(R2)(R3)で示されるアルキ
ルアミノ基である式(I)で示される化合物は、低級アル
キルアルデヒドから生成されるイミンをシアノボロハイ
ドライド・ナトリウムで還元することにより製造するこ
とができる。同様に、このようなN−アルキル化は、ヨ
ウ化低級アルキルおよび水素化ナトリウムを用いて行う
ことができる。
【0024】Aがビシクロ基[式(II)]である式(I)で示
される化合物は、上記と同じカップリング法によって製
造される。例えば、Aが1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−1−イル基である式(I)のペプチドは、
プロリンのエステル、例えばベンジルエステルを、1,
2,3,4−テトラヒドロ−1−カルボキシイソキノリ
ンの活性誘導体でアシル化することにより得られる。使
用することのできる活性誘導体としては、クロライドま
たはブロマイドなどの酸ハライド、酸アジド、ならびに
それらクロロホルメートから形成される活性エステルと
無水物が挙げられる。テトラヒドロイソキノリン[式(I
I)中、R5=H]の環窒素はアシル化カップリングの間、
保護またはアルキル化する。例えば、クロロギ酸イソブ
チルから形成されるN−Boc−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−1−カルボキシ−イソキノリンの活性エステル
を、プロリンエステルのアシル化に使用する。ペプチド
生成物、N−Boc−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−イルカルボニル−プロリンエステルを脱
エステル化し、得られた遊離酸を活性エステルに変換し
てそれをアルギニンのラクタム型にカップリングさせ
る。次いで、得られたラクタム生成物を上記のようにし
てアルデヒド型に変換すれば、式(I)で示される化合
物、すなわちBoc−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−イルカルボニル−Pro−Arg−Hが得ら
れる。
される化合物は、上記と同じカップリング法によって製
造される。例えば、Aが1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−1−イル基である式(I)のペプチドは、
プロリンのエステル、例えばベンジルエステルを、1,
2,3,4−テトラヒドロ−1−カルボキシイソキノリ
ンの活性誘導体でアシル化することにより得られる。使
用することのできる活性誘導体としては、クロライドま
たはブロマイドなどの酸ハライド、酸アジド、ならびに
それらクロロホルメートから形成される活性エステルと
無水物が挙げられる。テトラヒドロイソキノリン[式(I
I)中、R5=H]の環窒素はアシル化カップリングの間、
保護またはアルキル化する。例えば、クロロギ酸イソブ
チルから形成されるN−Boc−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−1−カルボキシ−イソキノリンの活性エステル
を、プロリンエステルのアシル化に使用する。ペプチド
生成物、N−Boc−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−イルカルボニル−プロリンエステルを脱
エステル化し、得られた遊離酸を活性エステルに変換し
てそれをアルギニンのラクタム型にカップリングさせ
る。次いで、得られたラクタム生成物を上記のようにし
てアルデヒド型に変換すれば、式(I)で示される化合
物、すなわちBoc−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−イルカルボニル−Pro−Arg−Hが得ら
れる。
【0025】式(II)で示されるペルヒドロ・ビシクロ基
は、部分的に還元された酸、または不飽和酸のいずれか
を常法により水素添加することで製造される。例えば、
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カル
ボン酸を、エタノールまたは酢酸などの溶媒中において
酸化白金で水素添加することにより、ペルヒドロ(デカ
ヒドロ)イソキノリン−1−カルボン酸を得る。次い
で、上記のプロリンエタノールのアシル化にこのペルヒ
ドロ酸を使用する。式(I)で示されるこのようなペルヒ
ドロ誘導体は例えば、式:
は、部分的に還元された酸、または不飽和酸のいずれか
を常法により水素添加することで製造される。例えば、
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カル
ボン酸を、エタノールまたは酢酸などの溶媒中において
酸化白金で水素添加することにより、ペルヒドロ(デカ
ヒドロ)イソキノリン−1−カルボン酸を得る。次い
で、上記のプロリンエタノールのアシル化にこのペルヒ
ドロ酸を使用する。式(I)で示されるこのようなペルヒ
ドロ誘導体は例えば、式:
【化33】 で示されるN−(D−デカヒドロイソキノリン−1−オ
イル)−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒド、
およびN−(D−デカヒドロイソキノリン−3−オイル)
−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒドである。
イル)−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒド、
およびN−(D−デカヒドロイソキノリン−3−オイル)
−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒドである。
【0026】上記のカップリング反応は冷却下に、好ま
しくは約−20℃から約15℃の温度で実施する。この
カップリング反応はジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロ
ロホルムなどの通常の溶媒である不活性有機溶媒中で実
施する。一般には、カップリング反応時にアシル化する
酸の活性エステルを使用する場合には無水の条件を使用
する。
しくは約−20℃から約15℃の温度で実施する。この
カップリング反応はジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロ
ロホルムなどの通常の溶媒である不活性有機溶媒中で実
施する。一般には、カップリング反応時にアシル化する
酸の活性エステルを使用する場合には無水の条件を使用
する。
【0027】本発明の化合物は酸付加塩の形態で最も良
好に単離される。上記の酸によって形成される式(I)で
示される本発明化合物の塩は、抗血栓物質を投与し、ま
たその物質を製剤化するうえで製薬的に許容され得る塩
として有用である。他の酸付加塩も製造することがで
き、それはペプチドの単離および精製に使用することが
できる。例えば、メタンスルホン酸、n-ブタンスルホン
酸、p-トルエンスルホン酸、およびナフタレンスルホン
酸などのスルホン酸から生成される塩がそのように使用
することができる。
好に単離される。上記の酸によって形成される式(I)で
示される本発明化合物の塩は、抗血栓物質を投与し、ま
たその物質を製剤化するうえで製薬的に許容され得る塩
として有用である。他の酸付加塩も製造することがで
き、それはペプチドの単離および精製に使用することが
できる。例えば、メタンスルホン酸、n-ブタンスルホン
酸、p-トルエンスルホン酸、およびナフタレンスルホン
酸などのスルホン酸から生成される塩がそのように使用
することができる。
【0028】式(I)で示される化合物を単離精製し、同
時に所望の安定な塩を製造するための好ましい方法は、
同時継続出願第 号に記載されている。この方法に従
って、硫酸および塩酸塩などの無機酸の安定な塩は、C
18逆相クロマトグラフィーによる調製用精製によって得
られる。水層は約0.01%から約0.05%の濃度の
硫酸または塩酸を含有しており、アセトニトリル、TH
F、メタノールまたは他の適当な溶媒が有機成分として
役立つ。酸性溶出液のpHは塩基性樹脂、例えばヒドロ
キシ型のBio-Rad AG-1X8樹脂によって約pH4か
ら約pH6に調節する。正確なpHは個々のペプチドの関
数だからである。pHを調節した後に、硫酸塩または塩
酸塩などのトリペプチド塩の溶液を凍結乾燥し、精製さ
れた塩の乾燥粉末を得る。本発明の方法では例えば、エ
ピマーD−Arg−H硫酸塩が混入している粗製のD−P
hg−L−Pro−L−Arg−H硫酸塩を約0.01%硫酸
に溶解し、得られた溶液をVydac C18 RP-HPLC
カラムにかける。0.01%硫酸中、2−10%アセト
ニトリルのグラジエントを使用してそのカラムを10時
間溶出させる。種々の画分を採取し、所望の生成物を含
有するものを分析用RP-HPLCによって決定し、そ
れらをプールする。プールした画分のpHをヒドロキシ
サイクルのBio-Rad AG-1X8樹脂を用いて約4.
0から約4.5に調節する。濾過した後、得られた溶液
を凍結乾燥して純粋なD−Phg−L−Pro−L−Arg−
H硫酸塩を得る。
時に所望の安定な塩を製造するための好ましい方法は、
同時継続出願第 号に記載されている。この方法に従
って、硫酸および塩酸塩などの無機酸の安定な塩は、C
18逆相クロマトグラフィーによる調製用精製によって得
られる。水層は約0.01%から約0.05%の濃度の
硫酸または塩酸を含有しており、アセトニトリル、TH
F、メタノールまたは他の適当な溶媒が有機成分として
役立つ。酸性溶出液のpHは塩基性樹脂、例えばヒドロ
キシ型のBio-Rad AG-1X8樹脂によって約pH4か
ら約pH6に調節する。正確なpHは個々のペプチドの関
数だからである。pHを調節した後に、硫酸塩または塩
酸塩などのトリペプチド塩の溶液を凍結乾燥し、精製さ
れた塩の乾燥粉末を得る。本発明の方法では例えば、エ
ピマーD−Arg−H硫酸塩が混入している粗製のD−P
hg−L−Pro−L−Arg−H硫酸塩を約0.01%硫酸
に溶解し、得られた溶液をVydac C18 RP-HPLC
カラムにかける。0.01%硫酸中、2−10%アセト
ニトリルのグラジエントを使用してそのカラムを10時
間溶出させる。種々の画分を採取し、所望の生成物を含
有するものを分析用RP-HPLCによって決定し、そ
れらをプールする。プールした画分のpHをヒドロキシ
サイクルのBio-Rad AG-1X8樹脂を用いて約4.
0から約4.5に調節する。濾過した後、得られた溶液
を凍結乾燥して純粋なD−Phg−L−Pro−L−Arg−
H硫酸塩を得る。
【0029】本発明によって提供される化合物[式(I)]
は、ヒトおよび動物におけるトロンビンの作用を阻害す
る。トロンビンの阻害は、トロンビンのアミダーゼ活性
のインビトロ阻害によって測定される。以下の表1に
は、試験化合物(インヒビター)とトロンビンとの見かけ
の平衡定数(Kass)を示している。この表1のデータ
は、トロンビンが発色基質であるN−ベンゾイル−D−
フェニルアラニル−L−バリル−L−アルギニル−p−
ニトロアニリドを加水分解する検定によって得たもので
ある。
は、ヒトおよび動物におけるトロンビンの作用を阻害す
る。トロンビンの阻害は、トロンビンのアミダーゼ活性
のインビトロ阻害によって測定される。以下の表1に
は、試験化合物(インヒビター)とトロンビンとの見かけ
の平衡定数(Kass)を示している。この表1のデータ
は、トロンビンが発色基質であるN−ベンゾイル−D−
フェニルアラニル−L−バリル−L−アルギニル−p−
ニトロアニリドを加水分解する検定によって得たもので
ある。
【0030】この検定は、トロンビン溶液(0.06M
トリス、0.3M NaCl、pH7.4中、0.21mg/
ml トロンボスタット粉末)25μl および濃度0.25
mg/ml の発色基質の水溶液150μl を含む緩衝液
(0.03Mトリス、0.15M NaCl、pH7.4)5
0μl 中で行った。試験化合物の種々の濃度の溶液(2
5μl)を加えた。基質の加水分解率を、その反応物のp
−ニトロアニリン放出を405nmにおいてモニターする
ことで測定した。加水分解率に対して遊離のトロンビン
濃度をプロットすることで検量線を作成した。次いで、
その検量線を使用してそれぞれの検定において、試験化
合物について観察される加水分解率を「遊離トロンビ
ン」値に変換する。各検定に使用した既知の初期トロン
ビン量から各検定毎に観察される遊離トロンビン量を差
し引き、結合トロンビン(試験化合物に結合)を計算し
た。加えたインヒビター(試験化合物)のモル数から結合
トロンビンのモル数を差し引き、各検定における遊離イ
ンヒビターの量を計算した。
トリス、0.3M NaCl、pH7.4中、0.21mg/
ml トロンボスタット粉末)25μl および濃度0.25
mg/ml の発色基質の水溶液150μl を含む緩衝液
(0.03Mトリス、0.15M NaCl、pH7.4)5
0μl 中で行った。試験化合物の種々の濃度の溶液(2
5μl)を加えた。基質の加水分解率を、その反応物のp
−ニトロアニリン放出を405nmにおいてモニターする
ことで測定した。加水分解率に対して遊離のトロンビン
濃度をプロットすることで検量線を作成した。次いで、
その検量線を使用してそれぞれの検定において、試験化
合物について観察される加水分解率を「遊離トロンビ
ン」値に変換する。各検定に使用した既知の初期トロン
ビン量から各検定毎に観察される遊離トロンビン量を差
し引き、結合トロンビン(試験化合物に結合)を計算し
た。加えたインヒビター(試験化合物)のモル数から結合
トロンビンのモル数を差し引き、各検定における遊離イ
ンヒビターの量を計算した。
【0031】Kass値は、トロンビンおよび試験化合物
(I)間の反応における推定の平衡定数である。
(I)間の反応における推定の平衡定数である。
【数1】
【0032】Kassは試験化合物の濃度範囲として計算
し、その平均値をリットル/モルの単位で記載してい
る。
し、その平均値をリットル/モルの単位で記載してい
る。
【表1】
【0033】本発明の化合物の抗凝血活性は標準的な試
験によって測定した。以下の表2には、本発明の代表的
化合物をプロトロンビン時間、トロンビン時間および活
性化部分的トロンボプラスチン時間(APTT)の測定試
験に使用して入手したデータを示している。表2の数値
は、3つの試験において凝血を2倍延長させるのに必要
である試験化合物の濃度である(ng/ml)。トロンビン
時間の評価は血漿中で行い、また別にpH7.5の緩衝
系においても測定した。
験によって測定した。以下の表2には、本発明の代表的
化合物をプロトロンビン時間、トロンビン時間および活
性化部分的トロンボプラスチン時間(APTT)の測定試
験に使用して入手したデータを示している。表2の数値
は、3つの試験において凝血を2倍延長させるのに必要
である試験化合物の濃度である(ng/ml)。トロンビン
時間の評価は血漿中で行い、また別にpH7.5の緩衝
系においても測定した。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示しているデータは、以下に記載の
検定プロトコールにより、Tecan,Inc. から得たコース
クリーナー(CoaScreener)装置を使用して入手した。 プロトロンビン時間:血漿50μl、 食塩水50μl、 試験溶液7μl、 トロンボプラスチン(Dade)50μl トロンビン時間: 血漿50μl、 食塩水50μl、 試験化合物7μl、 ウシトロンビン(2 NIH単位/ml)50μl トロンビン時間の測定では、血漿の替わりにpH7.4緩衝液中、フィブリノー ゲンも使用した。 APTT: 血漿50μl、 アクチン(Dade)50μl、 試験溶液7μl、 CaCl2(0.01M)50μl
検定プロトコールにより、Tecan,Inc. から得たコース
クリーナー(CoaScreener)装置を使用して入手した。 プロトロンビン時間:血漿50μl、 食塩水50μl、 試験溶液7μl、 トロンボプラスチン(Dade)50μl トロンビン時間: 血漿50μl、 食塩水50μl、 試験化合物7μl、 ウシトロンビン(2 NIH単位/ml)50μl トロンビン時間の測定では、血漿の替わりにpH7.4緩衝液中、フィブリノー ゲンも使用した。 APTT: 血漿50μl、 アクチン(Dade)50μl、 試験溶液7μl、 CaCl2(0.01M)50μl
【0036】本発明の代表的化合物の抗トロンビン活性
をラットで行うインビボ試験で測定した。行った試験で
は、ラットの頚動脈内に人工的な血栓を誘発させ、閉塞
後50分間血流を維持させるに必要な試験化合物の注入
量を測定した。この試験は次のようにして行った。
をラットで行うインビボ試験で測定した。行った試験で
は、ラットの頚動脈内に人工的な血栓を誘発させ、閉塞
後50分間血流を維持させるに必要な試験化合物の注入
量を測定した。この試験は次のようにして行った。
【0037】ラットの頚動脈を傷付け、動脈血栓をラッ
ト内に誘発させた。塩化第二鉄溶液を局所適用し、血管
を傷付けた。雄性Sprague-Dawleyラット(375−4
50g)をキシラジン(20mg/kg、s.c.)、次いで塩酸
ケタミン(100mg/kg、s.c.)を使用して麻酔した。
循環水の温度を37℃に維持させた水ブランケット上に
動物をおいた。頚部中央切開によって頚動脈をアプロー
チした。注意してブラント切開し、血管を頚動脈鞘から
暴露させ単離した。シルクの縫合糸を動脈下に引っ張
り、血管を持ち上げて、その下に熱電対を挿入するため
の間隙(クリアランス)を提供した。インク記録タイマー
を備えたストリップ・チャート・レコーダーによって、
血管の温度変化をモニターした。小さな鉗子を使用し、
ワットマンNo.1フィルター紙のディスク(3mm直径)を
FeCl3溶液(35%)中に浸した。ボール盤でたたく鋭
利なステンレス鋼チュービング(内径3mm)を使用し、そ
のディスクを同じサイズに切断した。飽和したディスク
を熱電対上の各頚動脈のうえに置いた。FeCl3適用の
時間と温度が突然に下がる時間との間隔を血管閉塞(T
TO)の時間として記録した。両方の血管が閉塞するの
に要する平均の時間を各動物のTTOとした。
ト内に誘発させた。塩化第二鉄溶液を局所適用し、血管
を傷付けた。雄性Sprague-Dawleyラット(375−4
50g)をキシラジン(20mg/kg、s.c.)、次いで塩酸
ケタミン(100mg/kg、s.c.)を使用して麻酔した。
循環水の温度を37℃に維持させた水ブランケット上に
動物をおいた。頚部中央切開によって頚動脈をアプロー
チした。注意してブラント切開し、血管を頚動脈鞘から
暴露させ単離した。シルクの縫合糸を動脈下に引っ張
り、血管を持ち上げて、その下に熱電対を挿入するため
の間隙(クリアランス)を提供した。インク記録タイマー
を備えたストリップ・チャート・レコーダーによって、
血管の温度変化をモニターした。小さな鉗子を使用し、
ワットマンNo.1フィルター紙のディスク(3mm直径)を
FeCl3溶液(35%)中に浸した。ボール盤でたたく鋭
利なステンレス鋼チュービング(内径3mm)を使用し、そ
のディスクを同じサイズに切断した。飽和したディスク
を熱電対上の各頚動脈のうえに置いた。FeCl3適用の
時間と温度が突然に下がる時間との間隔を血管閉塞(T
TO)の時間として記録した。両方の血管が閉塞するの
に要する平均の時間を各動物のTTOとした。
【0038】試験化合物を等張性食塩水に溶解した。シ
リンジポンプを使用して、FeCl3適用の15分前から
薬物溶液の注入を開始し、それをFeCl3適用の後60
分間続行した。用量−作用曲線をプロットし、注入量の
log10と損傷動脈のTTOとの相関関係を調べた。5
0分間血流を維持させるのに必要な注入量(ED 50
分)を計算し、抗トロンビン活性の比較インデックスを
その曲線から決定した。
リンジポンプを使用して、FeCl3適用の15分前から
薬物溶液の注入を開始し、それをFeCl3適用の後60
分間続行した。用量−作用曲線をプロットし、注入量の
log10と損傷動脈のTTOとの相関関係を調べた。5
0分間血流を維持させるのに必要な注入量(ED 50
分)を計算し、抗トロンビン活性の比較インデックスを
その曲線から決定した。
【0039】血管閉塞と突然の温度低下との関連性は、
温度および血流を同じレコーダーで同時に記録したこと
により確かめられた。パルス性ドップラー血流プローブ
(pulsed Doppler flow probe)を熱電対に近接した頚動
脈の回りに配した。そのプローブは血流速度の変化を記
録するものである:従って、それは血栓が発生しない部
位に備え付け、体液血による膨張によって血管の内径が
一定に保持されるようにした。35%塩化第二鉄を適用
する前に、温度および血流速度の基準線を記録しておい
た(指向性パルス・ドップラー・フローメータ545-C
型(DirectionalPulsed Doppler Flowmeter)[オハイオ・
バイオエンジニアリング大学]によって測定)。得られた
結果は、始めの基準線の値からの変化%として記録した
(閉塞前6分)。血管温度が急速に減少した時間を任意に
0と決め、閉塞前後の温度および血流値をその時点から
の参照事項とした。以下の表3には、上記のラットにお
ける血栓化学的誘発テストに試験化合物を用いて得られ
た結果を示している。
温度および血流を同じレコーダーで同時に記録したこと
により確かめられた。パルス性ドップラー血流プローブ
(pulsed Doppler flow probe)を熱電対に近接した頚動
脈の回りに配した。そのプローブは血流速度の変化を記
録するものである:従って、それは血栓が発生しない部
位に備え付け、体液血による膨張によって血管の内径が
一定に保持されるようにした。35%塩化第二鉄を適用
する前に、温度および血流速度の基準線を記録しておい
た(指向性パルス・ドップラー・フローメータ545-C
型(DirectionalPulsed Doppler Flowmeter)[オハイオ・
バイオエンジニアリング大学]によって測定)。得られた
結果は、始めの基準線の値からの変化%として記録した
(閉塞前6分)。血管温度が急速に減少した時間を任意に
0と決め、閉塞前後の温度および血流値をその時点から
の参照事項とした。以下の表3には、上記のラットにお
ける血栓化学的誘発テストに試験化合物を用いて得られ
た結果を示している。
【0040】
【表3】 ラットにおける抗トロンビン活性と動脈血栓テスト ED50 1) 試験化合物:式(I)におけるA(C=O) (mg/kg/時) N−Boc−D−フェニルグリシル 2.9 N−Boc−D−シクロヘキシルグリシル 11.3 N−Boc−D−1−ナフチルグリシル 6.4 N−Boc−DL−1−ナフチルグリシル 5.5 N−Boc−D−2−ナフチルグリシル NA2) 1)ED50は、血流を50分間維持させるために必要
な注入量である。 2)4mg/kg/時または7mg/kg/時の最も高い用量
で試験しても活性でなかった。
な注入量である。 2)4mg/kg/時または7mg/kg/時の最も高い用量
で試験しても活性でなかった。
【0041】本発明の化合物は、生体の自然血餅溶解能
を認知できるほどに妨害することなく、血餅生成を阻害
する。すなわち、本発明化合物はフィブリン分解活性に
対しては低い阻害作用しか示さない。
を認知できるほどに妨害することなく、血餅生成を阻害
する。すなわち、本発明化合物はフィブリン分解活性に
対しては低い阻害作用しか示さない。
【0042】本発明は1つの態様として、式(I)で示さ
れる化合物の血餅溶解に有効な無毒性の用量をヒトおよ
び動物に投与することを特徴とする、ヒトおよび動物の
血餅生成を阻害するための方法を提供する。本発明の抗
-凝血性の化合物は、経口的、非経口的、例えば静脈内
注入(iv)、筋肉内注射(im)によりまたは皮下(sc)から投
与する。静脈内注射によって投与するのが好ましい。
れる化合物の血餅溶解に有効な無毒性の用量をヒトおよ
び動物に投与することを特徴とする、ヒトおよび動物の
血餅生成を阻害するための方法を提供する。本発明の抗
-凝血性の化合物は、経口的、非経口的、例えば静脈内
注入(iv)、筋肉内注射(im)によりまたは皮下(sc)から投
与する。静脈内注射によって投与するのが好ましい。
【0043】有効な血餅生成阻害量は約5mgから約1
000mgである。管理用量は変動可能であり、例えば
予防用には毎日単回投与でよく、または1日に3から5
回などの複数回投与も適切な場合がある。重篤な症状の
場合には、本発明化合物は、約1mg/kg/時から約5
0mg/kg/時で静脈内注入し、好ましくは約2.5mg
/kg/時から約25mg/kg/時の静脈内注入である。
000mgである。管理用量は変動可能であり、例えば
予防用には毎日単回投与でよく、または1日に3から5
回などの複数回投与も適切な場合がある。重篤な症状の
場合には、本発明化合物は、約1mg/kg/時から約5
0mg/kg/時で静脈内注入し、好ましくは約2.5mg
/kg/時から約25mg/kg/時の静脈内注入である。
【0044】本発明の方法はまた、血餅溶解物質、例え
ば組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)、修飾
t-PA、ストレプトキナーゼまたはウロキナーゼと併用
しても実施できる。血餅生成が起こり、動脈または静脈
が閉鎖された場合、部分的または全体的いずれかで、血
餅溶解物質を使用するのが通常である。本発明の化合物
はそのような血餅溶解物質と共に、またはそれを使用し
た後に投与すれば、それにより血餅生成の再発が予防で
きる。
ば組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)、修飾
t-PA、ストレプトキナーゼまたはウロキナーゼと併用
しても実施できる。血餅生成が起こり、動脈または静脈
が閉鎖された場合、部分的または全体的いずれかで、血
餅溶解物質を使用するのが通常である。本発明の化合物
はそのような血餅溶解物質と共に、またはそれを使用し
た後に投与すれば、それにより血餅生成の再発が予防で
きる。
【0045】本発明方法を実施するには、本発明の好ま
しい化合物を使用するのが望ましい。例えば、以下に示
す好ましい化合物を使用して行う。好ましいペプチド
は、例えば硫酸塩または塩酸塩などの塩の形態にあるN
−Boc−D−フェニルグリシル−L−プロリル−L−ア
ルギニン・アルデヒド、およびN−メチル−D−フェニ
ルグリシル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒ
ドである。上記方法に使用できる特に好ましい本発明化
合物は、N−(D−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−オイル)−2−プロリル−2−アルギニ
ン・アルデヒド硫酸塩である。
しい化合物を使用するのが望ましい。例えば、以下に示
す好ましい化合物を使用して行う。好ましいペプチド
は、例えば硫酸塩または塩酸塩などの塩の形態にあるN
−Boc−D−フェニルグリシル−L−プロリル−L−ア
ルギニン・アルデヒド、およびN−メチル−D−フェニ
ルグリシル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒ
ドである。上記方法に使用できる特に好ましい本発明化
合物は、N−(D−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−オイル)−2−プロリル−2−アルギニ
ン・アルデヒド硫酸塩である。
【0046】本発明はさらに、上記治療方法への使用に
有用である医薬製剤をも提供するものである。本発明の
医薬製剤は、式(I)で示される化合物の血餅阻害有効
量、および製薬的に許容され得る担体を含有している。
経口投与では、抗血栓性化合物をゼラチンカプセル剤ま
たは錠剤に製剤化し、それらには結合剤、滑沢剤、崩壊
剤などの賦形剤を含有させることができる。非経口的投
与の場合には、本発明の抗血栓化合物を、例えば生理食
塩水(0.9%)、5%デキストロース、リンゲル液など
の製薬的に許容され得る希釈剤中で製剤化する。
有用である医薬製剤をも提供するものである。本発明の
医薬製剤は、式(I)で示される化合物の血餅阻害有効
量、および製薬的に許容され得る担体を含有している。
経口投与では、抗血栓性化合物をゼラチンカプセル剤ま
たは錠剤に製剤化し、それらには結合剤、滑沢剤、崩壊
剤などの賦形剤を含有させることができる。非経口的投
与の場合には、本発明の抗血栓化合物を、例えば生理食
塩水(0.9%)、5%デキストロース、リンゲル液など
の製薬的に許容され得る希釈剤中で製剤化する。
【0047】本発明の抗血栓化合物は、用量約1mgか
ら約1000mgを含有する単位投与製剤に製剤化する
ことができる。例えば、硫酸塩、酢酸塩またはリン酸塩
などの製薬的に許容され得る塩の形態の化合物が好まし
い。単位投与製剤の例としては、10ml 滅菌ガラス製
アンプル中にN−Boc−D−フェニルグリシル−L−プ
ロリル−L−アルギニン・アルデヒド硫酸塩5mgを含
有する製剤がある。他の単位投与製剤には例えば、等張
性食塩水20ml を入れた滅菌アンプル中にN−メチル
−D−フェニルグリシル−L−プロリル−L−アルギニ
ン・アルデヒド硫酸塩約10mgを含有する製剤があ
る。好ましい製剤は、N−(D−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−1−オイル)−L−プロリル−
L−アルギニン・アルデヒド硫酸塩5mgから50mgを
滅菌アンプル中に含有している単位投与剤形である。
ら約1000mgを含有する単位投与製剤に製剤化する
ことができる。例えば、硫酸塩、酢酸塩またはリン酸塩
などの製薬的に許容され得る塩の形態の化合物が好まし
い。単位投与製剤の例としては、10ml 滅菌ガラス製
アンプル中にN−Boc−D−フェニルグリシル−L−プ
ロリル−L−アルギニン・アルデヒド硫酸塩5mgを含
有する製剤がある。他の単位投与製剤には例えば、等張
性食塩水20ml を入れた滅菌アンプル中にN−メチル
−D−フェニルグリシル−L−プロリル−L−アルギニ
ン・アルデヒド硫酸塩約10mgを含有する製剤があ
る。好ましい製剤は、N−(D−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−1−オイル)−L−プロリル−
L−アルギニン・アルデヒド硫酸塩5mgから50mgを
滅菌アンプル中に含有している単位投与剤形である。
【0048】以下に実施例を記載し、本発明をさらに詳
細に説明するが、これらは本発明の限定を意図するもの
ではない。実施例で使用しているRf値は、キーセルゲ
ル60F-254(Kieselgel 60F-254)[メルク、ダーム
スタット]、および以下の展開溶媒を使用するシリカゲ
ルの薄層クロマトグラフィーによって測定した: (A)クロロホルム−メタノール−酢酸、135:15:
1(v:v:v) (B)酢酸エチル−酢酸−無水エタノール、90:10:
10(v:v:v) (C)クロロホルム−メタノール−酢酸、90:30:5
(v:v:v)
細に説明するが、これらは本発明の限定を意図するもの
ではない。実施例で使用しているRf値は、キーセルゲ
ル60F-254(Kieselgel 60F-254)[メルク、ダーム
スタット]、および以下の展開溶媒を使用するシリカゲ
ルの薄層クロマトグラフィーによって測定した: (A)クロロホルム−メタノール−酢酸、135:15:
1(v:v:v) (B)酢酸エチル−酢酸−無水エタノール、90:10:
10(v:v:v) (C)クロロホルム−メタノール−酢酸、90:30:5
(v:v:v)
【0049】実施例で使用している分析用HPLC法は
以下のように行った:方法1 :0.46cm×10cmのVydac C18逆相カラム
を使用するウォーターズ(Waters)600E。A=0.0
1M 酢酸アンモニウムおよびB=アセトニトリルのグ
ラジエントを使用する220nM のLDCによって、ク
ロマトグラムをモニターした。方法2 :0.5cm×5.0cmの大きさのPepRPCを使
用するファルマシアFPLC。モニターは、A=0.0
1M 酢酸アンモニウムまたはB=アセトニトリルいず
れかのグラジエントを使用し、214nM においてファ
ルマシアUV-Mによって行った。
以下のように行った:方法1 :0.46cm×10cmのVydac C18逆相カラム
を使用するウォーターズ(Waters)600E。A=0.0
1M 酢酸アンモニウムおよびB=アセトニトリルのグ
ラジエントを使用する220nM のLDCによって、ク
ロマトグラムをモニターした。方法2 :0.5cm×5.0cmの大きさのPepRPCを使
用するファルマシアFPLC。モニターは、A=0.0
1M 酢酸アンモニウムまたはB=アセトニトリルいず
れかのグラジエントを使用し、214nM においてファ
ルマシアUV-Mによって行った。
【0050】本実施例で使用している略語は以下の意味
を有する: アミノ酸:Arg=アルギニン、Pro=プロリン、Phg=
フェニルグリシン、Boc=t-ブチルオキシカルボニル Bzl=ベンジル Cbz=ベンジルオキシカルボニル DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF=ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド FAB-MS=高速原子衝撃質量分析法 FD-MS=電界脱離質量分析法 THF=テトラヒドロフラン TLC=薄層クロマトグラフィー
を有する: アミノ酸:Arg=アルギニン、Pro=プロリン、Phg=
フェニルグリシン、Boc=t-ブチルオキシカルボニル Bzl=ベンジル Cbz=ベンジルオキシカルボニル DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF=ジメチルホルムアミド DMSO=ジメチルスルホキシド FAB-MS=高速原子衝撃質量分析法 FD-MS=電界脱離質量分析法 THF=テトラヒドロフラン TLC=薄層クロマトグラフィー
【0051】実施例1 N−Boc−D−フェニルグリシル−L−プロリル−L
−アルギニン・アルデヒド(Boc−D−Phg−Pro−Ar
g−H)・ヘミ(半)硫酸塩 1)Boc−D−Phg−Pro−OBzl Boc−D−フェニルグリシン(15.0g、59.7mmo
l)およびプロリンベンジルエステル塩酸塩(14.43
g、59.7mmol)のDMF溶液(60ml)を0℃に冷却
し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(10.3m
l、59.7mmol)を加え、次いで1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール水和物(8.1g、59.7mmol)およびD
CC(12.3g、59.7mmol)を加えた。得られた反
応混合物を室温で3日間撹拌した後、濾過し、濾液を減
圧下に蒸発させて油状物質を得た。この油状物質を酢酸
エチル200ml および水150ml に溶解し、次いで振
盪した後、有機層を分離し、0.1N 塩酸100ml で
3回、水150ml で1回、5%重炭酸ナトリウム10
0ml で3回、そして再び水150ml で洗浄した。洗浄
して得られた有機層液を硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に蒸発させて、固形物としてBoc−D−Phg−Pro
−OBzl 24.8gを得た(理論値の95%)。TLC
Rf値(A) 0.75;FAB-MS 439(M+)。
−アルギニン・アルデヒド(Boc−D−Phg−Pro−Ar
g−H)・ヘミ(半)硫酸塩 1)Boc−D−Phg−Pro−OBzl Boc−D−フェニルグリシン(15.0g、59.7mmo
l)およびプロリンベンジルエステル塩酸塩(14.43
g、59.7mmol)のDMF溶液(60ml)を0℃に冷却
し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(10.3m
l、59.7mmol)を加え、次いで1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール水和物(8.1g、59.7mmol)およびD
CC(12.3g、59.7mmol)を加えた。得られた反
応混合物を室温で3日間撹拌した後、濾過し、濾液を減
圧下に蒸発させて油状物質を得た。この油状物質を酢酸
エチル200ml および水150ml に溶解し、次いで振
盪した後、有機層を分離し、0.1N 塩酸100ml で
3回、水150ml で1回、5%重炭酸ナトリウム10
0ml で3回、そして再び水150ml で洗浄した。洗浄
して得られた有機層液を硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に蒸発させて、固形物としてBoc−D−Phg−Pro
−OBzl 24.8gを得た(理論値の95%)。TLC
Rf値(A) 0.75;FAB-MS 439(M+)。
【0052】2)Boc−D−Phg−Pro−OH 先に得たBoc−D−Phg−Pro−OBzl生成物(24.
5g、55.7mmol)をDMF40ml に溶解し、その溶
液にイソプロピルアルコール225ml および5%Pd−
炭素触媒1.0gを加えた。ガス拡散用チューブによっ
て得られた反応混合物中に窒素ガスを吹き込んだ後、1
6時間水素を吹き込み、そして5分間窒素清浄する。触
媒をハイフロ・フィルター・パッド(hyflo filter pad)
によって濾過し、得られた濾液を減圧下に蒸発させて固
形残留物を得た。その残留物を、酢酸エチルを少量含有
するジエチルエーテルから結晶化させた。それにより、
脱エステル化生成物、Boc−D−Phg−Pro(2) 1
0.35gが得られた(収率53%)。TLC Rf値(A)
0.32;FAB-MS 349(MH+);1H NMR
(DMSO-d6),δ1.35(s,9H)、1.71−
2.10(m,4H)、3.10(m,1H)、3.74
(m,1H)、4.20(m,1H)、5.45(d,1
H)、7.09(d,1H)、7.25−7.40(m,5
H)、12.50(bs,1H)。
5g、55.7mmol)をDMF40ml に溶解し、その溶
液にイソプロピルアルコール225ml および5%Pd−
炭素触媒1.0gを加えた。ガス拡散用チューブによっ
て得られた反応混合物中に窒素ガスを吹き込んだ後、1
6時間水素を吹き込み、そして5分間窒素清浄する。触
媒をハイフロ・フィルター・パッド(hyflo filter pad)
によって濾過し、得られた濾液を減圧下に蒸発させて固
形残留物を得た。その残留物を、酢酸エチルを少量含有
するジエチルエーテルから結晶化させた。それにより、
脱エステル化生成物、Boc−D−Phg−Pro(2) 1
0.35gが得られた(収率53%)。TLC Rf値(A)
0.32;FAB-MS 349(MH+);1H NMR
(DMSO-d6),δ1.35(s,9H)、1.71−
2.10(m,4H)、3.10(m,1H)、3.74
(m,1H)、4.20(m,1H)、5.45(d,1
H)、7.09(d,1H)、7.25−7.40(m,5
H)、12.50(bs,1H)。
【0053】3)Boc−L−Arg(Cbz)−OH N−Boc−アルギニン塩酸塩(Boc−Arg−OH・HC
l)(82.1g、250mmol)を3頚丸底フラスコ中で5
N NaOH 240ml に溶解した。溶液を−5℃に冷却
し、クロロギ酸ベンジル(143ml、1.0mol、4当
量)を55分かけて滴加しつつ、5N NaOH(250m
l)によってその混合物のpHを13.2−13.5に維
持させた。クロロギ酸ベンジルを滴加し終わったら、得
られた反応混合物を−5℃で1時間撹拌した。その反応
混合物を水100ml およびジエチルエーテル500ml
で希釈し、水層を分離してそれをジエチルエーテル40
mlで2回抽出した。水層を3N 硫酸(560ml)でpH
3.0まで酸性にし、酢酸エチル550ml で抽出し
た。分離した水層を酢酸エチルで1回抽出し、得られた
抽出液を上記の酢酸エチル抽出液と一緒にした。このま
とめた抽出液を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下に蒸発乾固した。得られた残留物をエーテルでト
ルチュレートし、沈殿生成物を濾過して乾燥した。これ
により、Boc−Arg(Cbz)−OH 66.1g(理論値の
65%)を得た。TLC Rf値(C) 0.43;FD-M
S 408(M+)。1H NMR(CDCl3),δ1.42
(s,9H)、1.61−1.91(m,4H)、3.23
−3.41(m,2H)、4.17(d,1H)、5.21
(s,2H)、5.62(d,1H)、7.30−7.42
(m,6H)、8.37(m,1H)。
l)(82.1g、250mmol)を3頚丸底フラスコ中で5
N NaOH 240ml に溶解した。溶液を−5℃に冷却
し、クロロギ酸ベンジル(143ml、1.0mol、4当
量)を55分かけて滴加しつつ、5N NaOH(250m
l)によってその混合物のpHを13.2−13.5に維
持させた。クロロギ酸ベンジルを滴加し終わったら、得
られた反応混合物を−5℃で1時間撹拌した。その反応
混合物を水100ml およびジエチルエーテル500ml
で希釈し、水層を分離してそれをジエチルエーテル40
mlで2回抽出した。水層を3N 硫酸(560ml)でpH
3.0まで酸性にし、酢酸エチル550ml で抽出し
た。分離した水層を酢酸エチルで1回抽出し、得られた
抽出液を上記の酢酸エチル抽出液と一緒にした。このま
とめた抽出液を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下に蒸発乾固した。得られた残留物をエーテルでト
ルチュレートし、沈殿生成物を濾過して乾燥した。これ
により、Boc−Arg(Cbz)−OH 66.1g(理論値の
65%)を得た。TLC Rf値(C) 0.43;FD-M
S 408(M+)。1H NMR(CDCl3),δ1.42
(s,9H)、1.61−1.91(m,4H)、3.23
−3.41(m,2H)、4.17(d,1H)、5.21
(s,2H)、5.62(d,1H)、7.30−7.42
(m,6H)、8.37(m,1H)。
【0054】4)Boc−Arg(Cbz)-ラクタム 先に製造したBoc−Arg(Cbz)−OH(3)(66.0
g、0.162mol)の乾燥THF溶液230ml を氷-ア
セトン浴中で−10℃に冷却した。この冷溶液にN−メ
チルモルホリン(18.7ml、1.05当量)、次いでク
ロロギ酸イソブチル(22.5ml、1.05当量)を加
え、得られた混合物を−10℃で5分間撹拌した。次い
で、トリエチルアミン(23.5ml、1.05当量)を加
え、−10℃で1時間、室温で1時間撹拌した。その反
応混合物を氷冷混液1リットル中に注ぎいれ、生成物
(4)を沈殿させた。その沈殿物を濾過し、冷水で洗浄
し、減圧下に乾燥し、次いで酢酸エチルから結晶化させ
た。これにより、生成物(4)、Boc−Arg(Cbz)−ラク
タム38.05g(理論値の60%)を得た。TLC Rf
値(A) 0.77;FD-MS 391(MH+)。1H N
MR(CDCl3),δ1.48(s,9H)、1.78−
1.98(m,2H)、2.50(m,1H)、3.41
(m,1H)、4.43(m,1H)、4.90(m,1
H)、4.16(s,2H)、5.27(m,1H)、7.
28−7.45(m,6H)、9.41(m,1H)、9.
68(m,1H)。
g、0.162mol)の乾燥THF溶液230ml を氷-ア
セトン浴中で−10℃に冷却した。この冷溶液にN−メ
チルモルホリン(18.7ml、1.05当量)、次いでク
ロロギ酸イソブチル(22.5ml、1.05当量)を加
え、得られた混合物を−10℃で5分間撹拌した。次い
で、トリエチルアミン(23.5ml、1.05当量)を加
え、−10℃で1時間、室温で1時間撹拌した。その反
応混合物を氷冷混液1リットル中に注ぎいれ、生成物
(4)を沈殿させた。その沈殿物を濾過し、冷水で洗浄
し、減圧下に乾燥し、次いで酢酸エチルから結晶化させ
た。これにより、生成物(4)、Boc−Arg(Cbz)−ラク
タム38.05g(理論値の60%)を得た。TLC Rf
値(A) 0.77;FD-MS 391(MH+)。1H N
MR(CDCl3),δ1.48(s,9H)、1.78−
1.98(m,2H)、2.50(m,1H)、3.41
(m,1H)、4.43(m,1H)、4.90(m,1
H)、4.16(s,2H)、5.27(m,1H)、7.
28−7.45(m,6H)、9.41(m,1H)、9.
68(m,1H)。
【0055】5)Arg(Cbz)−ラクタム・トリフルオロ
酢酸塩 Boc−Arg(Cbz)−ラクタム(4)(38.0g、0.0
97モル)を、アニソール20ml を含有するトリフルオ
ロ酢酸200ml と混合し、得られた混合物を0℃で1
時間撹拌した。この反応混合物を加熱することなく減圧
下に蒸発させ、残留物にジエチルエーテル400ml を
加えた。得られた固形物を濾過し、ジエチルエーテルで
洗浄し、減圧下に乾燥した。これにより、生成物(5)の
トリフルオロ酢酸塩40.5gを得た。TLC Rf値
(C) 0.29;FD-MS 291(MH+)。
酢酸塩 Boc−Arg(Cbz)−ラクタム(4)(38.0g、0.0
97モル)を、アニソール20ml を含有するトリフルオ
ロ酢酸200ml と混合し、得られた混合物を0℃で1
時間撹拌した。この反応混合物を加熱することなく減圧
下に蒸発させ、残留物にジエチルエーテル400ml を
加えた。得られた固形物を濾過し、ジエチルエーテルで
洗浄し、減圧下に乾燥した。これにより、生成物(5)の
トリフルオロ酢酸塩40.5gを得た。TLC Rf値
(C) 0.29;FD-MS 291(MH+)。
【0056】6)Boc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)−
ラクタム 上記(2)に記載のようにして製造したBoc−D−Phg−
Pro(14.5g、41.6mmol)のDMF80ml 溶液
を−15℃に冷却し、それにN−メチルモルホリン4.
6ml、次いでクロロギ酸イソブチル5.4ml を加え、
得られた反応混合物を−15℃で2分間撹拌した。別の
フラスコ内で、上記(5)に記載のようにして製造したT
FA・Arg(Cbz)ラクタム(15.3g、37.8mmol)
をDMF30ml に溶解し、得られた溶液を0℃に冷却
してN−メチルモルホリン4.6ml を加えた。溶液を
0℃で2分間撹拌した後、それを上記のようにして製造
したBoc−D−Phg−Pro溶液中に注いだ。得られた反
応混合物を−15℃で4時間撹拌し、次いで一晩で室温
にまで暖めた。その反応混合物に5%重炭酸ナトリウム
溶液(5ml)を加え、減圧下に蒸発させて油状物質を得
た。この油状物質を酢酸エチル175ml に溶解し、水
150ml を加えた。振盪させた後、有機層を分離し、
5%重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固させて、非晶質の固形
物としてBoc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)ラクタム
(6)23.0gを得た(収率98%)。TLC Rf値(A)
0.72。FAB−MS 621(MH+)。
ラクタム 上記(2)に記載のようにして製造したBoc−D−Phg−
Pro(14.5g、41.6mmol)のDMF80ml 溶液
を−15℃に冷却し、それにN−メチルモルホリン4.
6ml、次いでクロロギ酸イソブチル5.4ml を加え、
得られた反応混合物を−15℃で2分間撹拌した。別の
フラスコ内で、上記(5)に記載のようにして製造したT
FA・Arg(Cbz)ラクタム(15.3g、37.8mmol)
をDMF30ml に溶解し、得られた溶液を0℃に冷却
してN−メチルモルホリン4.6ml を加えた。溶液を
0℃で2分間撹拌した後、それを上記のようにして製造
したBoc−D−Phg−Pro溶液中に注いだ。得られた反
応混合物を−15℃で4時間撹拌し、次いで一晩で室温
にまで暖めた。その反応混合物に5%重炭酸ナトリウム
溶液(5ml)を加え、減圧下に蒸発させて油状物質を得
た。この油状物質を酢酸エチル175ml に溶解し、水
150ml を加えた。振盪させた後、有機層を分離し、
5%重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固させて、非晶質の固形
物としてBoc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)ラクタム
(6)23.0gを得た(収率98%)。TLC Rf値(A)
0.72。FAB−MS 621(MH+)。
【0057】7)Boc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)−
H 上記(6)に記載のようにして製造したラクタム(6)(2
3.0g、37mmol)を乾燥THF200ml に溶解し、
得られた溶液を窒素雰囲気下に−15℃に冷却した。そ
の冷溶液に水素化リチウムアルミニウムのTHF中1M
溶液(37ml、37mmol)を10分間かけて滴加し、滴
加し終わったら、その反応混合物を0℃に暖め、1時間
撹拌した。その混合物にTHF12ml および0.5N
硫酸12ml の溶液を10分間かけてゆっくりと滴加し
た。得られた反応混合物を酢酸エチル200ml および
水200ml で希釈し、振盪した後、有機層を分離し
た。その有機層を水150ml で3回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。それによ
り、Boc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)−H 19.2
gを得た(収率83%)。FAB−MS 623 (MH
+)。[α]D=−66.1°;C=0.5,CHCl3。
H 上記(6)に記載のようにして製造したラクタム(6)(2
3.0g、37mmol)を乾燥THF200ml に溶解し、
得られた溶液を窒素雰囲気下に−15℃に冷却した。そ
の冷溶液に水素化リチウムアルミニウムのTHF中1M
溶液(37ml、37mmol)を10分間かけて滴加し、滴
加し終わったら、その反応混合物を0℃に暖め、1時間
撹拌した。その混合物にTHF12ml および0.5N
硫酸12ml の溶液を10分間かけてゆっくりと滴加し
た。得られた反応混合物を酢酸エチル200ml および
水200ml で希釈し、振盪した後、有機層を分離し
た。その有機層を水150ml で3回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。それによ
り、Boc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)−H 19.2
gを得た(収率83%)。FAB−MS 623 (MH
+)。[α]D=−66.1°;C=0.5,CHCl3。
【0058】8)Boc−D−Phg−Pro−Arg−H半硫
酸塩 Boc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)−H(7)(18.2
g、29.2mmol)をTHF100mlおよび水100ml
に溶解し、得られた溶液に1N 硫酸29.2mlおよび
10% Pd/C 2gを加えた。ガス拡散用チューブに
よって得られた懸濁液中に窒素ガスを5分間吹き込み、
次いで4時間水素を吹き込んだ。反応が終了した後、再
度窒素を5分間吹き込んだ。その反応混合物をハイフロ
・フィルター・パッド(hyflo filter pad)で濾過して触
媒を除去し、得られた濾液を減圧下に容量100ml に
なるまで蒸発させた。その水性濃縮物にn-ブタノール2
00ml を加え、有機層と水層とを分離した。その水層
をn-ブタノール100ml で3回抽出し、得られた抽出
液をまとめ、それを上記有機層に加えた。まとめた有機
層を減圧下に蒸発乾固し、得られた残留物をジエチルエ
ーテル/ジイソプロピルエーテル1:1(v:v)でトリ
チュレートし、固形物を濾過して減圧下に乾燥した。そ
れにより粗生成物(8) 10.26gを得た。その粗生
成物を10%アセトニトリル−水に溶解し、得られた溶
液を、前もって10%アセトニトリル−水で平衡化して
おいたHP−20樹脂の7.5cm×53cmカラムに適用
した。水中アセトニトリルの濃度を高めていく段階的溶
出液(10%から12%そして15%)を用いてそのカラ
ムから生成物を溶離させた。複数の画分を採取し、逆相
HPLCによってその生成物の検定を行った。生成物を
含有する画分をプールし、蒸発乾固させて純粋な生成
物、Boc−D−Phg−Pro−Arg−H 半硫酸塩5.4
2gを得た(収率53%)。[α]D=−125.6°,C
=0.5 CHCl3;FAB-MS 489(MH+);R
P-HPLCの保持時間(方法2、10−50%B、45
分間)時間=32.3分
酸塩 Boc−D−Phg−Pro−Arg(Cbz)−H(7)(18.2
g、29.2mmol)をTHF100mlおよび水100ml
に溶解し、得られた溶液に1N 硫酸29.2mlおよび
10% Pd/C 2gを加えた。ガス拡散用チューブに
よって得られた懸濁液中に窒素ガスを5分間吹き込み、
次いで4時間水素を吹き込んだ。反応が終了した後、再
度窒素を5分間吹き込んだ。その反応混合物をハイフロ
・フィルター・パッド(hyflo filter pad)で濾過して触
媒を除去し、得られた濾液を減圧下に容量100ml に
なるまで蒸発させた。その水性濃縮物にn-ブタノール2
00ml を加え、有機層と水層とを分離した。その水層
をn-ブタノール100ml で3回抽出し、得られた抽出
液をまとめ、それを上記有機層に加えた。まとめた有機
層を減圧下に蒸発乾固し、得られた残留物をジエチルエ
ーテル/ジイソプロピルエーテル1:1(v:v)でトリ
チュレートし、固形物を濾過して減圧下に乾燥した。そ
れにより粗生成物(8) 10.26gを得た。その粗生
成物を10%アセトニトリル−水に溶解し、得られた溶
液を、前もって10%アセトニトリル−水で平衡化して
おいたHP−20樹脂の7.5cm×53cmカラムに適用
した。水中アセトニトリルの濃度を高めていく段階的溶
出液(10%から12%そして15%)を用いてそのカラ
ムから生成物を溶離させた。複数の画分を採取し、逆相
HPLCによってその生成物の検定を行った。生成物を
含有する画分をプールし、蒸発乾固させて純粋な生成
物、Boc−D−Phg−Pro−Arg−H 半硫酸塩5.4
2gを得た(収率53%)。[α]D=−125.6°,C
=0.5 CHCl3;FAB-MS 489(MH+);R
P-HPLCの保持時間(方法2、10−50%B、45
分間)時間=32.3分
【0059】実施例2 N−(t-ブチルオキシカルボニル)−D−フェニルグリ
シル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒド(Bo
c−D−Phg−Pro−Arg−H)二酢酸塩上記実施例1の
(7)に記載のようにして製造したBoc−D−Phg−Pro
−Arg(Cbz)−H(38.0g、61mmol)のイソプロピ
ルアルコール(酢酸7.1ml(2当量)を含有している)5
00ml 溶液に、10%Pd−炭素触媒2.0gを加え
た。その混合物をガス拡散用チューブからの窒素で5分
間清浄し、次いでその混合物に水素を24時間通す。還
元反応が終了した後、窒素を再び5分間通す。その反応
混合物をハイフロ・フィルター・パッドで濾過して触媒
を除去し、得られた濾液を減圧下に蒸発乾固し、非晶質
の固形物として粗生成物33.6gを得た。その生成物
をVydac C18の5cm×25cmカラム5gロットで精製
した。10−30%アセトニトリル/0.01M 酢酸
アンモニウムのグラジエントによって、トリペプチド生
成物を8時間かけて溶出させた。複数の画分を採取し、
逆相HPLCによって確認される生成物含有画分をプー
ルし、凍結乾燥した。これにより、以下の特性を有する
標題のトリペプチド11.7gが得られた(収率35
%)。
シル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒド(Bo
c−D−Phg−Pro−Arg−H)二酢酸塩上記実施例1の
(7)に記載のようにして製造したBoc−D−Phg−Pro
−Arg(Cbz)−H(38.0g、61mmol)のイソプロピ
ルアルコール(酢酸7.1ml(2当量)を含有している)5
00ml 溶液に、10%Pd−炭素触媒2.0gを加え
た。その混合物をガス拡散用チューブからの窒素で5分
間清浄し、次いでその混合物に水素を24時間通す。還
元反応が終了した後、窒素を再び5分間通す。その反応
混合物をハイフロ・フィルター・パッドで濾過して触媒
を除去し、得られた濾液を減圧下に蒸発乾固し、非晶質
の固形物として粗生成物33.6gを得た。その生成物
をVydac C18の5cm×25cmカラム5gロットで精製
した。10−30%アセトニトリル/0.01M 酢酸
アンモニウムのグラジエントによって、トリペプチド生
成物を8時間かけて溶出させた。複数の画分を採取し、
逆相HPLCによって確認される生成物含有画分をプー
ルし、凍結乾燥した。これにより、以下の特性を有する
標題のトリペプチド11.7gが得られた(収率35
%)。
【0060】FAB-MS 489(MH+) アミノ酸分析:Phg=1.07、Pro=0.94 [α]D=−108.9°(C=0.5,CHCl3) 元素分析(C28H44N6O9として): 理論値:C,55.25;H,7.29;N,13.8
1 実測値:C,55.52;H,7.40;N,13.9
3 保持時間=方法2のHPLC 10−50%B、45分
により、31.9分。
1 実測値:C,55.52;H,7.40;N,13.9
3 保持時間=方法2のHPLC 10−50%B、45分
により、31.9分。
【0061】以下に記載の実施例3−4に記載している
化合物を、実施例1で使用しているフェニルグリシンを
ナフチルグリシンおよびp-ヒドロキシフェニルグリシン
に置き換えること以外は実施例1に記載の操作法に従う
ことによって、入手した。
化合物を、実施例1で使用しているフェニルグリシンを
ナフチルグリシンおよびp-ヒドロキシフェニルグリシン
に置き換えること以外は実施例1に記載の操作法に従う
ことによって、入手した。
【0062】実施例3 N−Boc−D−1−ナフチルグリシル−Pro−Arg−
H 二酢酸塩[α]D=+18.87°,C=0.5,50
%酢酸FAB-MS(MH+)539HPLC方法1,グ
ラジエント:20%−60%B、60分 保持時間=42.0分
H 二酢酸塩[α]D=+18.87°,C=0.5,50
%酢酸FAB-MS(MH+)539HPLC方法1,グ
ラジエント:20%−60%B、60分 保持時間=42.0分
【0063】実施例4 N−Boc−D−2−ナフチルグリシル−Pro−Arg−
H 二酢酸塩 HPLC方法2,グラジエント:30%−60%B、6
0分 保持時間=18.0分 元素分析(C32H46N6O9として): 理論値:C,58.35;H,7.04;N,12.7
6 実測値:C,58.59;H,6.83;N,13.0
3
H 二酢酸塩 HPLC方法2,グラジエント:30%−60%B、6
0分 保持時間=18.0分 元素分析(C32H46N6O9として): 理論値:C,58.35;H,7.04;N,12.7
6 実測値:C,58.59;H,6.83;N,13.0
3
【0064】実施例5 N−Boc−D−(4−ヒドロキシフェニルグリシル)−
Pro−Arg−H 二酢酸塩 HPLC方法2,グラジエント:10%−40%B、4
0分 保持時間=26.5分 アミノ酸分析:4−ヒドロキシフェニルグリシン=0.
99、プロリン=1.01
Pro−Arg−H 二酢酸塩 HPLC方法2,グラジエント:10%−40%B、4
0分 保持時間=26.5分 アミノ酸分析:4−ヒドロキシフェニルグリシン=0.
99、プロリン=1.01
【0065】実施例6−26 以下の表4に記載の化合物は、実施例1で使用してい
るD−フェニルグリシンの替わりに明記しているアミノ
酸または置換酢酸[A(C=O)]を使用する以外は、実施
例1に記載のカップリング法によって製造した。表4に
記載の化合物はすべて酢酸塩である。
るD−フェニルグリシンの替わりに明記しているアミノ
酸または置換酢酸[A(C=O)]を使用する以外は、実施
例1に記載のカップリング法によって製造した。表4に
記載の化合物はすべて酢酸塩である。
【0066】
【表4】
【0067】実施例27 D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1
−オイル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒド
硫酸塩 イソキノリン−1−カルボン酸(12.5、0.072m
ol)の氷酢酸185ml溶液に、酸化白金2gを加え、
得られた懸濁液をParr水素添加装置中、窒素圧60
psi下、室温で24時間水素添加した。その反応混合物
をフィルター・パッド(セライト)で濾過して触媒を除去
し、得られた濾液を減圧下に蒸発乾固した。固形残渣を
水でトリチュレートし、濾過し、乾燥して、DL−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン
酸8gを得た(収率63%)。FD-質量スペクトル 17
8(MH+);1H NMR (DMSO-d6):δ 2.80
−3.00(m,3H)、3.15(m,1H)、3.30
−3.40(m,2H)、7.05−7.25(m,4
H)、7.70(m,1H)。
−オイル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒド
硫酸塩 イソキノリン−1−カルボン酸(12.5、0.072m
ol)の氷酢酸185ml溶液に、酸化白金2gを加え、
得られた懸濁液をParr水素添加装置中、窒素圧60
psi下、室温で24時間水素添加した。その反応混合物
をフィルター・パッド(セライト)で濾過して触媒を除去
し、得られた濾液を減圧下に蒸発乾固した。固形残渣を
水でトリチュレートし、濾過し、乾燥して、DL−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン
酸8gを得た(収率63%)。FD-質量スペクトル 17
8(MH+);1H NMR (DMSO-d6):δ 2.80
−3.00(m,3H)、3.15(m,1H)、3.30
−3.40(m,2H)、7.05−7.25(m,4
H)、7.70(m,1H)。
【0068】得られた生成物(7.08g、0.04mo
l)を2NNaOH(40ml、0.08mol)に溶解し、その
溶液にt-ブチルアルコール40ml および重炭酸ジ−ter
t-ブチル10.5g(0.048mol)を加えた。室温で
24時間撹拌した後、t-ブチルアルコール部分を反応混
合物から蒸発させた。得られた水溶液をジエチルエーテ
ルで抽出し、水層を分離し、2N 塩酸でpH2.0まで
酸性にした。その酸性の水層を酢酸エチルで抽出し、得
られた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸
発乾固した。得られた油状物質をジエチルエーテルに溶
解し、その溶液にジシクロヘキシルアミン7.9ml
(0.04mol)を加えた。4℃に4時間放置した後、N
−Boc−DL−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−1−カルボン酸のジシクロヘキシルアミン塩の沈
殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下に乾
燥した。これにより、純粋な塩15.7gを得た(収率
86%)。FD-質量スペクトル 459(MH+)。 元素分析(C27H42N2O4として): 理論値:C,70.71;H,9.23;N,6.11 実測値:C,71.07;H,9.37;N,5.87
l)を2NNaOH(40ml、0.08mol)に溶解し、その
溶液にt-ブチルアルコール40ml および重炭酸ジ−ter
t-ブチル10.5g(0.048mol)を加えた。室温で
24時間撹拌した後、t-ブチルアルコール部分を反応混
合物から蒸発させた。得られた水溶液をジエチルエーテ
ルで抽出し、水層を分離し、2N 塩酸でpH2.0まで
酸性にした。その酸性の水層を酢酸エチルで抽出し、得
られた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸
発乾固した。得られた油状物質をジエチルエーテルに溶
解し、その溶液にジシクロヘキシルアミン7.9ml
(0.04mol)を加えた。4℃に4時間放置した後、N
−Boc−DL−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−1−カルボン酸のジシクロヘキシルアミン塩の沈
殿物を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下に乾
燥した。これにより、純粋な塩15.7gを得た(収率
86%)。FD-質量スペクトル 459(MH+)。 元素分析(C27H42N2O4として): 理論値:C,70.71;H,9.23;N,6.11 実測値:C,71.07;H,9.37;N,5.87
【0069】Boc保護誘導体(73.4g、160mmol)
を酢酸エチル200ml に懸濁し、得られた懸濁液を
1.5N クエン酸および水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。得られた油状物質
を酢酸エチルに溶解し、溶液を0℃に冷却して2,4,
5−トリクロロフェノール(31.6g、160mmol)
を、次いでDCC(33g、160mmol)を加えた。その
反応混合物を0℃で1時間撹拌し、室温でも1.5時間
撹拌した。それを0℃に冷却し、沈殿物を濾過し、得ら
れた濾液を減圧下に蒸発乾固した。得られた油状物質を
ピリジン100mlに溶解し、その溶液にプロリン(1
8.42g、160mmol)およびトリエチルアミン(2
2.3ml、160mmol)を加えた。室温で24時間撹拌
した後、反応混合物を減圧下に蒸発乾固した。その残渣
を酢酸エチルに溶解し、水を加え、2NNaOHを用い
てそのpHを9.5に調節した。水層を分離し、2N 塩
酸でpH2.0まで酸性にし、酢酸エチルで抽出した。
得られた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、
減圧下に蒸発乾固した。油状残留物を塩化メチレンおよ
び酢酸エチルに溶解した。4℃で4時間放置した後、溶
液中に得られた沈殿物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、
塩化メチレン/酢酸エチルから再結晶した。固形生成
物、Boc−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−1−オイル−L−プロリン(Boc−D−1−Tiq
−Pro−OH)を減圧下に乾燥し、純粋な生成物19.
6gを得た(収率33%)。TLC Rf値(A) 0.4
4;FAB-MS 375(MH+)。 元素分析(C20H26N2O5として): 理論値:C,64.15;H,7.00;N,7.48 実測値:C,63.26;H,6.98;N,7.52 [α]D=+43.14°,C=0.5,メタノール。
を酢酸エチル200ml に懸濁し、得られた懸濁液を
1.5N クエン酸および水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。得られた油状物質
を酢酸エチルに溶解し、溶液を0℃に冷却して2,4,
5−トリクロロフェノール(31.6g、160mmol)
を、次いでDCC(33g、160mmol)を加えた。その
反応混合物を0℃で1時間撹拌し、室温でも1.5時間
撹拌した。それを0℃に冷却し、沈殿物を濾過し、得ら
れた濾液を減圧下に蒸発乾固した。得られた油状物質を
ピリジン100mlに溶解し、その溶液にプロリン(1
8.42g、160mmol)およびトリエチルアミン(2
2.3ml、160mmol)を加えた。室温で24時間撹拌
した後、反応混合物を減圧下に蒸発乾固した。その残渣
を酢酸エチルに溶解し、水を加え、2NNaOHを用い
てそのpHを9.5に調節した。水層を分離し、2N 塩
酸でpH2.0まで酸性にし、酢酸エチルで抽出した。
得られた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、
減圧下に蒸発乾固した。油状残留物を塩化メチレンおよ
び酢酸エチルに溶解した。4℃で4時間放置した後、溶
液中に得られた沈殿物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、
塩化メチレン/酢酸エチルから再結晶した。固形生成
物、Boc−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−1−オイル−L−プロリン(Boc−D−1−Tiq
−Pro−OH)を減圧下に乾燥し、純粋な生成物19.
6gを得た(収率33%)。TLC Rf値(A) 0.4
4;FAB-MS 375(MH+)。 元素分析(C20H26N2O5として): 理論値:C,64.15;H,7.00;N,7.48 実測値:C,63.26;H,6.98;N,7.52 [α]D=+43.14°,C=0.5,メタノール。
【0070】第1のフラスコ中にて、Boc−D−1−T
iq−Pro(17.8g、47.5mmol)をDMF100ml
に溶解し、得られた溶液を−15℃に冷却し、N−メ
チルモルホリン5.3ml (52.3mmol)およびクロロ
ギ酸イソブチル6.2ml (47.5mmol)を加えた。得
られた混合物を−15℃で2分間撹拌した。
iq−Pro(17.8g、47.5mmol)をDMF100ml
に溶解し、得られた溶液を−15℃に冷却し、N−メ
チルモルホリン5.3ml (52.3mmol)およびクロロ
ギ酸イソブチル6.2ml (47.5mmol)を加えた。得
られた混合物を−15℃で2分間撹拌した。
【0071】第2のフラスコ中にて、Cbz保護アルギニ
ンラクタムのトリフルオロ酢酸塩[Arg(Z)-ラクタム・
TFA](19.2g、47.5mmol)をDMF40ml に
溶解し、その溶液を0℃に冷却し、N−メチルモルホリ
ン5.3ml (52.3mmol)を加えた。得られた混合物
を0℃で2分間撹拌し、次いでそれを第1のフラスコ中
に加えた。反応混合物を−15℃で4時間撹拌し、次い
で一晩かけてゆっくりと室温にまで暖め、5%重炭酸ナ
トリウム5ml を加えた。反応混合物を減圧下に蒸発さ
せて油状物質を得た。その油状物質を酢酸エチル175
ml に溶解し、その溶液に水150ml を加えた。有機層
を分離し、5%重炭酸ナトリウム、水、0.1N 塩
酸、そして再度水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾
燥した。洗浄し、乾燥した溶液を減圧下に蒸発乾固し、
非晶質の固形物として生成物、Boc−D−1−Tiq−P
ro−Arg(Z)ラクタム24.3gを得た(収率79%)。 TLC Rf値(A) 0.71 FAB-MS 647(MH+) [α]D=−32.8°,C=0.5 クロロホルム
ンラクタムのトリフルオロ酢酸塩[Arg(Z)-ラクタム・
TFA](19.2g、47.5mmol)をDMF40ml に
溶解し、その溶液を0℃に冷却し、N−メチルモルホリ
ン5.3ml (52.3mmol)を加えた。得られた混合物
を0℃で2分間撹拌し、次いでそれを第1のフラスコ中
に加えた。反応混合物を−15℃で4時間撹拌し、次い
で一晩かけてゆっくりと室温にまで暖め、5%重炭酸ナ
トリウム5ml を加えた。反応混合物を減圧下に蒸発さ
せて油状物質を得た。その油状物質を酢酸エチル175
ml に溶解し、その溶液に水150ml を加えた。有機層
を分離し、5%重炭酸ナトリウム、水、0.1N 塩
酸、そして再度水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾
燥した。洗浄し、乾燥した溶液を減圧下に蒸発乾固し、
非晶質の固形物として生成物、Boc−D−1−Tiq−P
ro−Arg(Z)ラクタム24.3gを得た(収率79%)。 TLC Rf値(A) 0.71 FAB-MS 647(MH+) [α]D=−32.8°,C=0.5 クロロホルム
【0072】先に得たArg(Z)ラクタム生成物(23.
4g、36.2mmol)を乾燥THF300ml に溶解し、
その溶液を窒素雰囲気下に置いた。溶液を−20℃に冷
却し、その冷溶液に水素化リチウムアルミニウムの1M
THF溶液37ml を30分かけて滴加した。添加後、
−20℃で30分間撹拌し、THF20ml および0.
5N 硫酸20ml の溶液を10分かけて滴加した。その
反応混合物を酢酸エチル400ml で希釈し、水400m
l を加えた。有機層を分離し、水150ml で2回洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。洗浄し乾燥した有機
層を減圧下に蒸発させ、非晶質の固形物として生成物、
Boc−D−1−Tiq−Pro−Arg(Z)−H 21gを得
た(収率89%)。TLC Rf値(A) 0.28。
4g、36.2mmol)を乾燥THF300ml に溶解し、
その溶液を窒素雰囲気下に置いた。溶液を−20℃に冷
却し、その冷溶液に水素化リチウムアルミニウムの1M
THF溶液37ml を30分かけて滴加した。添加後、
−20℃で30分間撹拌し、THF20ml および0.
5N 硫酸20ml の溶液を10分かけて滴加した。その
反応混合物を酢酸エチル400ml で希釈し、水400m
l を加えた。有機層を分離し、水150ml で2回洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。洗浄し乾燥した有機
層を減圧下に蒸発させ、非晶質の固形物として生成物、
Boc−D−1−Tiq−Pro−Arg(Z)−H 21gを得
た(収率89%)。TLC Rf値(A) 0.28。
【0073】先に得たArg(Z)−H生成物を以下のよう
にして水素添加し、Cbz保護基を除去した。得られた生
成物(18.1g、27.9mmol)をTHF200ml に
溶解し、水80ml および1N 硫酸28ml および5%
Pd−炭素3.0gを加えた。ガス拡散チューブからそ
の懸濁液に窒素ガスを5分間吹き込み、次いで水素を5
時間、そしてまた窒素を5分間吹き込んだ。触媒を濾過
し、得られた濾液を容量100ml にまで濃縮した。そ
の濃縮物をn-ブタノール200ml で希釈し、層を分離
した。水層をn-ブタノール100ml で3回抽出し、得
られた抽出液を上記の有機層と一緒にした。有機層を減
圧下に蒸発させ、反応生成物の残留物をジエチルエーテ
ル:ジイソプロピルエーテル1:1(v:v)でトリチュ
レートし、固形物を濾過して減圧下に乾燥し、粗生成物
11.08gを得た。
にして水素添加し、Cbz保護基を除去した。得られた生
成物(18.1g、27.9mmol)をTHF200ml に
溶解し、水80ml および1N 硫酸28ml および5%
Pd−炭素3.0gを加えた。ガス拡散チューブからそ
の懸濁液に窒素ガスを5分間吹き込み、次いで水素を5
時間、そしてまた窒素を5分間吹き込んだ。触媒を濾過
し、得られた濾液を容量100ml にまで濃縮した。そ
の濃縮物をn-ブタノール200ml で希釈し、層を分離
した。水層をn-ブタノール100ml で3回抽出し、得
られた抽出液を上記の有機層と一緒にした。有機層を減
圧下に蒸発させ、反応生成物の残留物をジエチルエーテ
ル:ジイソプロピルエーテル1:1(v:v)でトリチュ
レートし、固形物を濾過して減圧下に乾燥し、粗生成物
11.08gを得た。
【0074】その粗生成物を以下のようにして精製し、
硫酸塩として入手した。上記の粗生成物を水20ml お
よび10N 硫酸20ml に溶解した。その溶液を25分
間50℃に暖め、室温に戻し、Bio-RadAG1-X8樹
脂(ヒドロキシド型)を用いて溶液のpHを4.0に調節
した。濾過により樹脂を溶液から分離し、得られた溶液
を凍結乾燥し、硫酸塩として粗生成物、Boc−1−Tiq
−Pro−Arg−H・硫酸塩8.44gを得た。
硫酸塩として入手した。上記の粗生成物を水20ml お
よび10N 硫酸20ml に溶解した。その溶液を25分
間50℃に暖め、室温に戻し、Bio-RadAG1-X8樹
脂(ヒドロキシド型)を用いて溶液のpHを4.0に調節
した。濾過により樹脂を溶液から分離し、得られた溶液
を凍結乾燥し、硫酸塩として粗生成物、Boc−1−Tiq
−Pro−Arg−H・硫酸塩8.44gを得た。
【0075】その硫酸塩(4.2g)を0.01%硫酸に
溶解し、得られた溶液を2つの5cm×25cmHPLC逆
相カラム(Vydac C18樹脂)に連続して適用した。アセ
トニトリルの濃度を2%から10%に増大させるグラジ
エントを使用し、塩の生成物を溶出させた。画分を採取
し、RP-HPLCプロフィルに基づきプールした。ま
とめた画分のpHをヒドロキシ・サイクルのAG1-X8
樹脂[50−100メッシュのBio-Rad 分析用陰イオ
ン交換樹脂]を使用して4.0に調節した。得られた溶
液を濾過して樹脂を除去し、濾液を凍結乾燥した。これ
により、精製された生成物2.4gが得られた(理論値
の57%)。 FAB-MS 415(MH+) [α]D=−76.12°(C=0.5/0.01N H2S
O4) アミノ酸分析:Pro=0.92、Tiq=1.00 元素分析(C21H32N6O7Sとして): 理論値:C,49.21;H,6.29;N,16.2
9;S,6.26 実測値:C,51.20;H,6.17;N,16.8
8;S,5.37
溶解し、得られた溶液を2つの5cm×25cmHPLC逆
相カラム(Vydac C18樹脂)に連続して適用した。アセ
トニトリルの濃度を2%から10%に増大させるグラジ
エントを使用し、塩の生成物を溶出させた。画分を採取
し、RP-HPLCプロフィルに基づきプールした。ま
とめた画分のpHをヒドロキシ・サイクルのAG1-X8
樹脂[50−100メッシュのBio-Rad 分析用陰イオ
ン交換樹脂]を使用して4.0に調節した。得られた溶
液を濾過して樹脂を除去し、濾液を凍結乾燥した。これ
により、精製された生成物2.4gが得られた(理論値
の57%)。 FAB-MS 415(MH+) [α]D=−76.12°(C=0.5/0.01N H2S
O4) アミノ酸分析:Pro=0.92、Tiq=1.00 元素分析(C21H32N6O7Sとして): 理論値:C,49.21;H,6.29;N,16.2
9;S,6.26 実測値:C,51.20;H,6.17;N,16.8
8;S,5.37
フロントページの続き (72)発明者 ロバート・セオドア・シューマン アメリカ合衆国46142インディアナ州グ リーンウッド、ウィロー・ストリート 2596番 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/078 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (11)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Aは、 1)式: 【化2】 (式中、Rは式: 【化3】 (ここに、aおよびa'は個別に水素、低級アルキル、低
級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ
キシ、ヒドロキシメチル、アミノ、またはアミノメチル
である)で示されるフェニル基であるか、またはRはチ
エニル、フリル、ナフチルであるか、または低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-もしく
はジ-(低級アルキル)アミノまたはヒドロキシによって
モノ-もしくはジ置換されているナフチルであるか、 またはRはシクロヘキサジエニル、シクロヘキセニル、
シクロヘキシル、またはシクロペンチルであり、 R1は水素、メチル、またはエチルであり、 Bは低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、また
は式: −N(R2)(R3) [ここに、R2およびR3は個別に水素または低級アルキ
ルであるか、またはR2は水素であり、R3はアセチル、
ハロアセチルまたは 式:R4−O−C(O)− [ここに、R4はC1−C6アルキル、C2−C6アルケニ
ル、C3−C7シクロアルキル、ベンジル、ニトロベンジ
ル、ジフェニルメチル、または上記のフェニル基であ
る]で示されるオキシカルボニル基である]で示される
アミノ基である。但し、R1がメチルまたはエチルの場
合、Bはメチルまたはエチル以外の基である。)で示さ
れる基であるか、または 2)Aは、1−アミノシクロヘキシルまたは1−アミノ
シクロペンチル[ここに、当該アミノ基は上記の式:−
N(R2)(R3)で示される基である]であるか、または 3)Aは、式(II): 【化4】 (式中、Qは、 【化5】 で示される一炭素の基であるか、または 【化6】 で示される二炭素の基であり、 Yは、 【化7】 で示される一炭素の基であるか、または 【化8】 で示される二炭素の基である。但し、QおよびYのいず
れか一方のみは、 【化9】 であり、さらに、QまたはYの一方のみが二炭素の基で
ある。R5は水素または上記のオキシカルボニル基であ
り、 R6は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキルまた
は低級アルコキシであり、そして6員環内の点線丸は、
その環が芳香環であるか、またはペルヒドロ環であるこ
とを示している)で示されるビシクロ基である。]で示さ
れる化合物、またはその製薬的に許容され得る無毒性
塩。 - 【請求項2】 式: 【化10】 [式中、Aは、1)式: 【化11】 (式中、Rは式: 【化12】 (ここに、aおよびa'は個別に水素、低級アルキル、低
級アルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロ
キシ、ヒドロキシメチル、アミノ、またはアミノメチル
である)で示されるフェニル基であるか、またはRはチ
エニル、フリル、ナフチルであるか、または低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-もしく
はジ-(低級アルキル)アミノまたはヒドロキシによって
モノ-もしくはジ置換されているナフチルであるか、ま
たはRはシクロヘキサジエニル、シクロヘキセニル、シ
クロヘキシル、またはシクロペンチルであり、 R1は水素、メチル、またはエチルであり、 Bは低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、また
は 式:−N(R2)(R3) [ここに、R2およびR3は個別に水素または低級アルキ
ルであるか、またはR2は水素または低級アルキルであ
り、R3はアセチル、ハロアセチルまたは 式:R4−O−C(O)− [ここに、R4はC1−C6アルキル、C2−C6アルケニ
ル、C3−C7シクロアルキル、ベンジル、ニトロベンジ
ル、ジフェニルメチル、または上記のフェニル基であ
る]で示されるオキシカルボニル基である]で示される
アミノ基である)で示される基であるか、または 2)Aは、1−アミノシクロヘキシルまたは1−アミノ
シクロペンチル[ここに、当該アミノ基は上記の−N(R
2)(R3)基である]であるか、または 3)Aは、式(III): 【化13】 (式中、qは炭素−炭素結合または−CH2−であり、 yは−CH2−であり、 R5は水素、低級アルキル、ベンジル、または上記のオ
キシカルボニル基であり、 R6は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、ま
たは低級アルコキシである)で示されるビシクロ基であ
る。R5は水素、低級アルキル、ベンジル、または上記
のオキシカルボニル基であり、 R6は水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、ま
たは低級アルコキシである)で示されるビシクロ基であ
る。但し、R1がメチル又はエチルの場合、R2はメチル
又はエチル以外の基である。]で示される化合物、また
はその製薬的に許容され得る無毒性塩。 - 【請求項3】 Aが式 【化14】 で示される基である請求項1に記載の化合物。
- 【請求項4】 Bが式:−N(R2)(R3)で示されるアミ
ノ基である請求項3に記載の化合物。 - 【請求項5】 N−Boc−D−フェニルグリシル−L−
プロリル−L−アルギナールである請求項4に記載の化
合物、またはその製薬的に許容され得る無毒性の塩。 - 【請求項6】 N−メチル−D−フェニルグリシル−L
−プロリル−L−アルギナールである請求項4に記載の
化合物、またはその製薬的に許容され得る無毒性の塩。 - 【請求項7】 Aが式: 【化15】 で示されるビシクロ基である請求項1に記載の化合物、
またはその製薬的に許容され得る無毒性の塩。 - 【請求項8】 DL−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−1−オイル−L−プロリル−L−アルギニ
ン・アルデヒド硫酸塩である請求項7に記載の化合物。 - 【請求項9】 D−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−1−オイル−L−プロリル−L−アルギニン
・アルデヒド硫酸塩である請求項7に記載の化合物。 - 【請求項10】 D−デカヒドロイソキノリン−1−オ
イル−L−プロリル−L−アルギニン・アルデヒドであ
る請求項7に記載の化合物、またはその製薬的に許容さ
れ得る無毒性の塩。 - 【請求項11】 1つまたはそれ以上の製薬的に許容さ
れ得る担体、賦形剤または希釈剤と共に請求項1から請
求項10までのいずれかに記載の化合物を活性成分とし
て含有してなる抗トロンビン製剤。
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