JP3019609B2 - パレットレス搬機及び自動車保管設備 - Google Patents

パレットレス搬機及び自動車保管設備

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JP3019609B2
JP3019609B2 JP4154110A JP15411092A JP3019609B2 JP 3019609 B2 JP3019609 B2 JP 3019609B2 JP 4154110 A JP4154110 A JP 4154110A JP 15411092 A JP15411092 A JP 15411092A JP 3019609 B2 JP3019609 B2 JP 3019609B2
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二郎 岡部
洋史 石川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はパレットを用いずに自
動車を移載するパレットレス搬機及びパレットレス搬機
を使用した自動車保管設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多数段の格納棚を有する自動車保管設備
においては自動車を入庫口から格納棚に移載したり、格
納棚から出庫口に移載するため、自動車を搭載する搬機
が使用されている。従来の搬機は、図15に示すよう
に、入庫口に回送されたパレット51に自動車を載せ、
このパレット51を搬機52に設けられた通常のスライ
ドフォ−ク53で移動して自動車を搬機52に搭載す
る。この搬機52を格納棚の空き棚まで搬送し、自動車
を載せたままでパレット51を格納棚に移載している。
また自動車を出庫する場合も自動車を載せたパレット5
1を格納棚から搬機52に移動してから出庫口に搬送し
ている。
【0003】また、フリ−に移動できるコンベア上に乗
せた自動車の前後輪の外側をスライドフォ−クで挾み込
んで搬送する搬機も、例えば特開昭51-141181号公報に
開示されている。そして、フリ−なコンベアで自動車を
前後に移動してスライドフォ−クに対して位置決めし、
前後輪間の間隔が異なっても前後輪の外側をスライドフ
ォ−クで挾み込むことができるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように自動車を
全てパレットに載せて移載していると、出庫口で自動車
を出庫したのち空パレットを入庫口に回送する必要があ
り、そのための回送手段が必要になる。また、入出庫す
る自動車の台数のアンバランスに備えて空パレットを収
納しておくパレットストッカも必要になる。さらに、入
出庫する台数のアンバランスの度合いが大きいと空パレ
ットを格納棚の空き棚に格納する必要も生じる。このた
め余分なスペ−スが必要であるとともに、空パレットの
みの移動という無駄な作業が必要であり、設備全体の効
率が非常に悪いという短所があった。また、格納棚の全
棚数に応じたパレットが必要になり、設備費や管理費が
高くなるという短所もあった。
【0005】自動車の前後輪をスライドフォ−クで挾み
込む場合は、パレットを必要としないため上記短所は解
消されるが、前後輪の外側をスライドフォ−クで挾み込
で移載しているスタッカクレ−ンの走行中に非常に不安
定になってしまう。特に自動車にハンドブレ−キがかか
っているときは、前後輪の外側を確実に挾み込んで支持
することは困難である。このように自動車にハンドブレ
−キがかかっているときは、前後輪の外側をスライドフ
ォ−クで挾み込んでから、ハンドブレ−キがかかってい
る車輪の内側もスライドフォ−クで押えて移載するよう
にしているが、ハンドブレ−キがかかっているか否かを
検出することは困難である。
【0006】また、収納棚に収納した自動車を運び出す
ときには、フリ−に移動するコンベアがないため、自動
車をスライドフォ−クに対して位置決めするときにタイ
ヤを強制的に滑らせなくてはならず、タイヤに損傷が生
じる危険性があった。
【0007】この発明はかかる短所を解消するためにな
されたものであり、パレットを使用せずに安定して自動
車を移載できるパレットレス搬機と、パレットレス搬機
を使用した自動車保管設備を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るパレット
レス搬機は、スライドフォ−クと軸間距離調整手段と支
持間隔可変手段とを有し、スライドフォ−クは自動車の
前後輪をそれぞれ挾み込んで支持するものであり、搬機
本体フレ−ムの前輪側と後輪側にそれぞれ2本1対で設
けられ、軸間距離調整手段は前後のスライドフォ−クを
自動車の前後輪の軸間距離に合わせるものであり、前輪
側又は後輪側のいずれか一方あるいは双方に設けられ、
1対のスライドフォ−クをスライド方向と直交する方向
に移動し、支持間隔可変手段は前輪側及び後輪側の1対
のスライドフォ−ク間の間隔を可変してタイヤの径に合
わせるものであり、1対のスライドフォ−クをそれぞれ
接近する方向と離れる方向に移動することを特徴とす
る。
【0009】上記各スライドフォ−クはベ−スプレ−ト
とセンタビ−ムとトップビ−ムとを有し、センタビ−ム
はベ−スプレ−トと往復運動機構で連結されベ−スプレ
−ト上を直線ころがり案内に沿って前後退し、前進端で
はセンタビ−ムの中央部の両側面に突出して設けたカム
がベ−スプレ−トの先端部の両側面に設けたころに係合
し、トップビ−ムはベ−スプレ−トに2倍ストロ−ク往
復運動機構で連結され、センタビ−ム上を直線ころがり
案内に沿って前後退する。
【0010】各1対のスライドフォ−クの相対するタイ
ヤ支持面の長手方向に沿って複数段のタイヤ受けロ−ラ
を取り付けることが好ましい。
【0011】また、軸間距離調整手段が位置決め手段と
タイヤ検出手段と距離演算手段と駆動制御手段と駆動手
段とを有し、位置決め手段は自動車の前輪又は後輪のい
ずれか一方を位置決めし、タイヤ検出手段は位置決め手
段に位置決めされた自動車の他方のタイヤの位置を検出
し、距離演算手段はあらかじめ記憶された位置決め手段
とタイヤ検出手段の距離とタイヤ検出手段の長さ及びタ
イヤ検出手段の出力信号から前後輪の軸間距離を演算
し、駆動制御手段は距離演算手段からの距離信号により
駆動手段を駆動して1対のスライドフォ−クを移動す
る。
【0012】タイヤ検出手段は位置決め手段から一定距
離隔てた位置に設置された一定長さを有する光センサ群
や圧力センサ群で構成すると良い。
【0013】支持間隔可変手段はフォ−ク位置検出手段
と間隔制御手段と間隔可変手段とを有し、フォ−ク位置
検出手段は各スライドフォ−クの先端部に取り付けられ
た位置センサと位置演算手段とを有し、1対のスライド
フォ−クに取り付けられた位置センサからの信号を受け
てタイヤと1対のスライドフォ−クとの位置関係を演算
し、間隔制御手段は位置演算手段からの信号により位置
関係を判断して間隔可変手段を駆動して前後輪それぞれ
の1対のスライドフォ−ク間の間隔を調整する。
【0014】さらに、フォ−ク位置検出手段に位置判断
手段を設け、位置判断手段でタイヤと1対のスライドフ
ォ−クとの位置関係が正常か否かを判断し、異常のとき
に警報を発してスライドフォ−クの前進を停止させるよ
うにしても良い。
【0015】また、この発明に係る自動車保管設備はパ
レットレス搬機と入出庫口と格納棚とを有することを特
徴とする。
【0016】
【作用】この発明においては、前輪側と後輪側にそれぞ
れ間隔をおいて搬機本体フレ−ムに2本1対のスライド
フォ−クを配置する。この前輪側又は後輪側のいずれか
1対のスライドフォ−クを軸間距離調整手段で移動して
自動車の前後輪の軸間距離に合わせる。そして前輪側及
び後輪側の1対のスライドフォ−ク間の間隔を支持間隔
可変手段で可変してタイヤの径に合わせた後、スライド
フォ−クを前進させ、各スライドフォ−クのトップビ−
ムを前輪側及び後輪側の各タイヤの両側に配置する。こ
の状態で前輪側及び後輪側のそれぞれ1対のスライドフ
ォ−クの間隔を狭め、トップビ−ムで前後輪のタイヤを
挾み込んで支持する。そして各スライドフォ−クを搬機
本体フレ−ム上に引き込め自動車を搬機に搭載する。こ
の自動車を搭載して搬機を所定の格納棚に移動して自動
車を移載する。
【0017】また、スライドフォ−クはベ−スプレ−ト
とセンタビ−ムとを往復運動機構で連結し、ベ−スプレ
−トとトップビ−ムを2倍ストロ−ク往復運動機構で連
結して、センタビ−ムが一定距離前進したときにトップ
ビ−ムをセンタビ−ムの前進距離の2倍前進させて、ス
ライドフォ−クの前進距離を大きくする。
【0018】このベ−スプレ−トとセンタビ−ム間及び
ベ−スプレ−トとトップビ−ム間に直線ころがり案内を
設け、スライドフォ−クを前進させたときにベ−スプレ
−ト先端部のころとセンタビ−ムの中央部の両側面のカ
ムとを係合させて、前進端における荷重を支えることに
より、スライドフォ−ク全体の厚さを薄くし、自動車の
タイヤを挾み込むときにトップビ−ムが車体や泥除けに
あたることを防ぐ。
【0019】さらに、各スライドフォ−クのタイヤ支持
面に設けたタイヤ受けロ−ラをタイヤの外周に沿って回
転しながらタイヤを挾み込んで、タイヤに与える抵抗を
小さくする。
【0020】また、軸間距離を調整するときは、自動車
の前輪又は後輪のいずれか一方を位置決め手段で位置決
めした後、自動車の他方のタイヤの位置をタイヤ検出手
段で検出し、距離演算手段で位置決め手段とタイヤ検出
手段の距離とタイヤ検出手段の長さ及びタイヤ検出手段
の出力信号から車種により異なる前後輪の軸間距離を演
算する。この演算した軸間距離に応じて前後輪それぞれ
のスライドフォ−クを移動し前輪側と後輪側のスライド
フォ−クをタイヤの位置に合わせる。
【0021】また、支持間隔可変手段の位置演算手段で
1対のスライドフォ−クに取り付けられた位置センサか
らの信号を受けてタイヤと1対のスライドフォ−クとの
位置関係を演算し、タイヤの位置に応じて1対のスライ
ドフォ−クの間隔を調整してスライドフォ−クを前進さ
せたり、タイヤとスライドフォ−クとの位置関係が異常
の場合は警報を発してスライドフォ−クを前進を停止さ
せたりして、トップビ−ムの先端がタイヤの側面に当る
ことを防ぐ。
【0022】
【実施例】図1はこの発明の一実施例のパレットレス搬
機の概要を示す構成図である。図に示すようにパレット
レス搬機1は本体フレ−ム2と、本体フレ−ム2の前輪
側に設けられた2本1対のスライドフォ−ク3,4と、
後輪側に設けられた2本1対のスライドフォ−ク5,6
とを有する。各スライドフォ−ク3〜6はスライド方向
が本体フレ−ム2の長手方向に対して直交するように配
置され、本体フレ−ム2の長手方向に沿って設けられた
2本のレ−ル7,8上に移動自在に取り付けられてい
る。
【0023】前輪側のスライドフォ−ク3は位置調整用
モ−タ9に連結された送りねじ10によりレ−ル7,8
上を移動できるようになっている。そしてスライドフォ
−ク3,4間の間隔は間隔可変用モ−タ11aに連結さ
れた送りねじ12aで可変できるようになっている。後
輪側のスライドフォ−ク5は軸間距離可変用モ−タ13
に連結された送りねじ14によりレ−ル7,8上を移動
できるようになっている。スライドフォ−ク5,6間の
間隔も間隔可変用モ−タ11bに連結された送りねじ1
2bで可変できるようになっている。また、前輪側のス
ライドフォ−ク3の中央部と後輪側のスライドフォ−ク
6の中央部にはフォ−ク伸縮用モ−タ15a,15bが
設けられている。
【0024】各スライドフォ−ク3〜6は、図2の説明
図と図3の中央部の断面図に示すように、ベ−スプレ−
ト16とセンタビ−ム17とトップビ−ム18とを有す
る。ベ−スプレ−ト16の中央部には歯車19が回転自
在に取り付けられ、歯車19は歯車群20を介してフォ
−ク伸縮用モ−タ15a,15bに連結されている。ベ
−スプレ−ト16の上面には長手方向の全長にわたりラ
ック21が設けられている。センタビ−ム17の下面に
は歯車19と噛み合うラック22が長手方向の全長にわ
たり設けられ、中央部にはベ−スプレ−ト16のラック
21と噛み合うピニオン23が回転自在に取り付けられ
ている。トップビ−ム18の下面にはピニオン23と噛
み合うラック24が長手方向の全長にわたり設けられて
いる。
【0025】センタビ−ム17は直線ころがり案内部2
5でベ−スプレ−ト16の側面に沿って案内されて左右
に全長の約半分の長さだけ移動する。トップビ−ム18
は直線ころがり案内部26でセンタビ−ム17の側面に
沿って案内されている。このように直線ころがり案内部
25,26でセンタビ−ム17とトップビ−ム18の側
面を案内することにより、各スライドフォ−ク3〜6の
厚さを薄くすることができる。
【0026】また、ベ−スプレ−ト16の先端部の両側
面には、図4の側面図に示すようにころ27が設けら
れ、センタビ−ム17の中央部の両側面にはころ27と
係合するカム28を有する。
【0027】トップビ−ム18のタイヤ支持面18aに
は、図5の断面図と図6の上面図に示すように、長手方
向に沿って複数段例えば3段のタイヤ受けロ−ラ29が
取り付けられている。また、トップビ−ム18のタイヤ
支持面18aと反対側の先端部には、図7に示すように
光軸をタイヤ支持面18aの方に一定角度で傾けて例え
ば能動型の光センサ30が取付けられている。
【0028】上記のように構成されたパレットレス搬機
1を使用した立体駐車場の入庫口31には、図8の平面
図に示すように、自動車の前輪32を位置決めする位置
決め部34と、後輪33のタイヤの位置を検出するエリ
アセンサ35とを有する。位置決め部34は、図9の断
面図に示すように、一定の幅と長さを有する凹みからな
り、自動車の前輪32を落し込んで位置決めする。エリ
アセンサ35は一定長さAを有する光センサ群からな
り、位置決め手段34から一定距離Bだけ隔てた位置に
設置されている。このエリアセンサ35が入庫口31の
位置にあるパレットレス搬機1の制御部に接続される。
なお、エリアセンサ35としては圧力センサ群を使用し
ても良い。
【0029】パレットレス搬機1の制御部には、図10
のブロック図に示すように、距離演算手段36と記憶手
段37と、駆動制御手段38と、位置演算手段39a,
39bと間隔制御手段40a,40bとを有する。距離
演算手段36はエリアセンサ35からの画像信号を受け
て後輪33のタイヤの位置を決定し、決定したタイヤの
位置と記憶手段37にあらかじめ記憶された位置決め部
34とエリアセンサ35の距離B及びエリアセンサ35
の長さAとから前後輪の軸間距離(B+C)を演算す
る。駆動制御手段38は距離演算手段36からの距離信
号に応じて軸間距離可変用モ−タ13を駆動して後輪側
の1対のスライドフォ−ク5,6を移動する。
【0030】位置演算手段39aは前輪側の1対のスラ
イドフォ−ク3,4の先端部にそれぞれ取り付けられた
光センサ30からの信号を受けて、前輪32のタイヤと
スライドフォ−ク3,4との位置関係を演算する。位置
演算手段39bは後輪側の1対のスライドフォ−ク5,
6の先端部にそれぞれ取り付けられた光センサ30から
の信号を受けて、後輪33のタイアとスライドフォ−ク
5,6との位置関係を演算する。間隔制御手段40a,
40bはそれぞれ位置演算手段39a,39bからの位
置信号に応じて間隔可変用モ−タ11a,11bを駆動
する。
【0031】上記のように構成されたパレットレス搬機
1により自動車を立体駐車場の格納棚に移載するときの
動作を図11の工程を示したフロ−チャ−トを参照して
説明する。
【0032】自動車を入庫口31に移動し前輪32を位
置決め部34の凹みに落し込んで位置決めする(ステッ
プS1)。この状態でエリアセンサ35で後輪33のタ
イヤを読取り、読み取った位置信号Dを距離演算手段3
6に送る。距離演算手段36は送られた後輪33のタイ
ヤの位置と大きさを決定し記憶手段37に一時記憶させ
る。その後、決定したタイヤの位置と記憶手段37にあ
らかじめ記憶された位置決め部34とエリアセンサ35
の距離B,位置信号D及びエリアセンサ35の長さAと
から前後輪の軸間距離(B+C)を演算して駆動制御手
段38に送る(ステップS2)。駆動制御手段38は送
られた軸間距離(B+C)に応じて軸間距離可変用モ−
タ13を駆動して後輪側のスライドフォ−ク5,6を移
動し、スライドフォ−ク5,6の中心を後輪33のタイ
ヤの中心位置に合わせる(ステップS3)。
【0033】次ぎに、前輪側のスライドフォ−ク3,4
のトップビ−ム18の先端部にそれぞれ取り付けた光セ
ンサ30から、図7に示すように、前輪32に光を照射
し、前輪32からの反射光を受光し、その信号を位置演
算手段39aに送る。位置演算手段39aは両方の光セ
ンサ30から送られた信号により前輪32のタイヤに対
するスライドフォ−ク3,4の位置を算出し、間隔制御
手段40aに送る。同様に後輪側のスライドフォ−ク
5,6のトップビ−ム18の先端部の光センサ30から
後輪33に光を照射し、その反射光による信号を位置演
算手段39bに送り、位置演算手段39bで後輪33の
タイヤに対するスライドフォ−ク5,6の位置を算出
し、間隔制御手段40bに送る。(ステップS4)。間
隔制御手段40a,40bは送られた1対のスライドフ
ォ−クの位置と記憶手段37に一時記憶されたタイヤの
大きさからスライドフォ−ク3,4間とスライドフォ−
ク5,6間の間隔がタイヤの大きさより広いか否を判断
し(ステップS5)、スライドフォ−ク3,4間とスラ
イドフォ−ク5,6間の間隔がタイヤの大きさより狭い
ときは間隔可変用モ−タ11a,11bを逆回転してス
ライドフォ−ク3,4間とスライドフォ−ク5,6間の
間隔を広げる(ステップS6)。ここで間隔制御手段4
0a,40bでタイヤに対するスライドフォ−ク5,6
の位置が狭かったり、位置関係が正常でないと判断した
ときに、警報を発してスライドフォ−ク3〜6の前進を
停止させるようにしても良い。
【0034】スライドフォ−ク3,4間とスライドフォ
−ク5,6間の間隔がタイヤの大きさより一定距離だけ
離れたら、フォ−ク伸縮用モ−タ15a,15bを正回
転する。フォ−ク伸縮用モ−タ15a,15bの回転に
より各スライドフォ−ク3〜6のベ−スプレ−ト16に
取り付けられた歯車19が回転し、歯車19とセンタビ
−ム17下面のラック22でセンタビ−ム17を入庫口
30に前進させる(ステップS7)。このセンタビ−ム
17が前進するときに、センタビ−ム17に取り付けた
ピニオン23がベ−スプレ−ト16上面のラック21と
トップビ−ム18下面のラック24と噛み合って移動
し、ベ−スプレ−ト16に対してトップビ−ム18をセ
ンタビ−ム17の移動距離の2倍だけ前進させる。この
ようにトップビ−ム18の移動距離をセンタビ−ム17
の移動距離の2倍にすることができるから、スライドフ
ォ−ク3〜6の長さを自動車の車幅とほぼ同じ程度にす
ることができ、パレットレス搬機1の全幅を小さくする
ことができる。
【0035】センタビ−ム17の中央部がベ−スプレ−
ト16の先端部まで前進し、前進端検知センサ41a,
41bが作動するとフォ−ク伸縮用モ−タ15a,15
bの回転を停止する(ステップS8)。センタビ−ム1
7が前進端に達すると、センタビ−ム17の中央部に設
けたカム28が、図4に示すように、ベ−スプレ−ト1
6の端部のころ27に係合し、前進端における荷重を支
える。
【0036】また、スライドフォ−ク3〜6を前進させ
るときに前輪側のスライドフォ−ク3,4と後輪側のス
ライドフォ−ク5,6の距離を車軸距離に合わせ、かつ
スライドフォ−ク3,4間の間隔と、スライドフォ−ク
5,6間の間隔をタイヤの大きさに応じて調整してある
から、トップビ−ム18をタイヤの側面に当てることな
しに前進させることができる。
【0037】スライドフォ−ク3〜6が前進端まで前進
した後、間隔可変用モ−タ11a,11bを正回転し
て、図1に示すようにスライドフォ−ク3,4で前輪3
2のタイヤを挾み込み、スライドフォ−ク5,6で後輪
33のタイヤを挾み込む(ステップS9)。この各スラ
イドフォ−ク3〜6でタイヤを挾み込むときに、トップ
ビ−ム18のタイヤ支持面18aに取り付けた例えば3
段のタイヤ受けロ−ラ29が、図12に示すように、タ
イヤ42の外周面に沿って当たり、回転しながらタイヤ
42を挾み込むから、タイヤ42に与える抵抗を小さく
することができる。
【0038】スライドフォ−ク3〜6で前後輪のタイヤ
を挾み込んだことを位置センサ(不図示)で検出した
後、パレットレス搬機1をタイヤが地切りするまで上昇
させてからフォ−ク伸縮用モ−タ15a,15bを逆回
転してスライドフォ−ク3〜6を後退させ、自動車を本
体フレ−ム2の方に移動する(ステップS10)。そし
てスライドフォ−ク3〜6が後退端に達したことを検出
したらフォ−ク伸縮用モ−タ15a,15bの回転を停
止する。
【0039】その後、図13に示すようにパレットレス
搬機1を格納棚43の所定の位置に移動する。そしてス
ライドフォ−ク3〜6を前進又は後退させた後、スライ
ドフォ−ク3,4の間隔とスライドフォ−ク5,6の間
隔を広げて自動車を所定の棚の所定の位置に収納する
(ステップS11)。その後をスライドフォ−ク3〜6
を引き戻してから入庫口31に移動して次ぎの自動車の
移載を行なう。
【0040】格納棚43に収納された自動車を出庫する
場合もスライドフォ−ク3〜6を上記と同様に動作させ
て自動車を移動する。
【0041】なお、上記実施例は前後輪の車軸距離をエ
リアセンサ35からの信号により算出した場合について
説明したが、自動車の車種をマ−クシ−ト等で読み取っ
て車軸距離を算出するようにしても良い。
【0042】また、上記実施例はスライドフォ−ク3〜
6のトップビ−ム18をベ−スプレ−ト16上面のラッ
ク21とセンタビ−ム17に取り付けたピニオン23と
トップビ−ム18下面のラック24とで移動する場合に
ついて説明したが、図14の説明図に示すように、チェ
−ン44a,44bを使用してトップビ−ム18を移動
するようにしても良い。すなわちチェ−ン44a,44
bの一端をそれぞれベ−スプレ−ト16の中央部近傍に
固定し、他端をトップビ−ム18の中央部近傍に固定
し、センタビ−ム17の両端部に回転自在に取り付けた
スプロケット45a,45bを介して張ることにより、
ベ−スプレ−ト16に対してトップビ−ム18をセンタ
ビ−ム17の移動距離の2倍だけ前進させることができ
る。
【0043】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、前輪側
と後輪側にそれぞれ間隔をおいて搬機本体フレ−ムに2
本1対のスライドフォ−クを配置し、2本1対のスライ
ドフォ−クで前後輪をそれぞれ挾み込んで移動するか
ら、パレットを使用せずに自動車を格納棚に安定して移
載することができる。したがって自動車保管設備に多数
のパレットが不要になり設備費を低減することができ
る。
【0044】また、スライドフォ−クをベ−スプレ−ト
とセンタビ−ムとトップビ−ムとで構成し、ベ−スプレ
−トとセンタビ−ムを往復運動機構で連結し、ベ−スプ
レ−トとトップビ−ムを2倍ストロ−ク往復運動機構で
連結して、センタビ−ムが一定距離前進したときにトッ
プビ−ムをセンタビ−ムの前進距離の2倍前進させるよ
うにしたから、スライドフォ−クの前進距離を大きくす
ることができ、スライドフォ−クの全長を自動車の車幅
程度の長さに短くすることができる。
【0045】このベ−スプレ−トとセンタビ−ム間及び
ベ−スプレ−トとトップビ−ム間に直線ころがり案内を
設けるとともに、スライドフォ−クを前進させたときに
ベ−スプレ−ト先端部のころとセンタビ−ムの中央部の
両側面のカムとを係合させて、前進端における荷重を支
えることにより、スライドフォ−ク全体の厚さを薄くで
きるから、自動車のタイヤを挾み込むときにトップビ−
ムが車体や泥除けに当ることを防きながら、自動車のタ
イヤを安定して挾み込むことができる。
【0046】さらに、各スライドフォ−クのタイヤ支持
面に設けたタイヤ受けロ−ラをタイヤの外周に沿って回
転させながらタイヤを挾み込むことにより、タイヤに与
える抵抗を小さくすることができる。
【0047】また、軸間距離を調整するときは、自動車
の前輪又は後輪のいずれか一方を位置決めした後、自動
車の他方のタイヤの位置を検出して前後輪の軸間距離を
演算し、演算した軸間距離に応じて1対のスライドフォ
−クを移動して前輪側と後輪側のスライドフォ−クをタ
イヤの位置に合わせることにより、異なる車種の自動車
の軸感距離を自動的に調整することができる。
【0048】また、各スライドフォ−クの先端部に取付
けた光センサからの信号を受けてタイヤとスライドフォ
−クとの位置関係を演算し、タイヤを挾み込むスライド
フォ−クの間隔をタイヤの位置に応じて調整してスライ
ドフォ−クを前進させ、トップビ−ムの先端がタイヤの
側面に当ることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のパレットレス搬機の概要を
示す構成図である。
【図2】スライドフォ−クの構成を示す説明図である。
【図3】スライドフォ−クの中央部の断面図である。
【図4】ベ−スプレ−ト16とセンタビ−ムを示す側面
図である。
【図5】トップビ−ムのタイヤ支持面を示す断面図であ
る。
【図6】タイヤ支持面の上面図である。
【図7】光センサの取付状態を示す説明図である。
【図8】入庫口を示す平面図である。
【図9】入庫口を示す断面図である。
【図10】制御部を示すブロック図である。
【図11】自動車の移載動作の工程を示すフロ−チャ−
トである。
【図12】タイヤを挾み込んだ状態を示す説明図であ
る。
【図13】格納棚の一部を示す斜視図である。
【図14】他のスライドフォ−クの構成を示す説明図で
ある。
【図15】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 パレットレス搬機 2 本体フレ−ム 3,4,5,6 スライドフォ−ク 9 位置調整用モ−タ 11a,11b 間隔可変用モ−タ 13 軸間距離可変用モ−タ 15a,15b フォ−ク伸縮用モ−タ 16 ベ−スプレ−ト 17 センタビ−ム 18 トップビ−ム 27 ころ 28 カム 29 タイヤ受けロ−ラ 30 光センサ 34 位置決め部 35 エリアセンサ 36 距離演算手段 37 記憶手段 38 駆動制御手段 38a,39b 位置演算手段 40a,40b 間隔制御手段 43 格納棚 44a,44b チェ−ン
フロントページの続き (72)発明者 竹内 春樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 6/22 E04H 6/18 E04H 6/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライドフォ−クと軸間距離調整手段と
    支持間隔可変手段とを有するパレットレス搬機であっ
    て、 スライドフォ−クは自動車の前後輪をそれぞれ挾み込ん
    で支持するものであり、搬機本体フレ−ムの前輪側と後
    輪側にそれぞれ2本1対で設けられ、 軸間距離調整手段は前後のスライドフォ−クを自動車の
    前後輪の軸間距離に合わせるものであり、前輪側又は後
    輪側のいずれか一方あるいは双方に設けられ、1対のス
    ライドフォ−クをスライド方向と直交する方向に移動
    し、 支持間隔可変手段は前輪側及び後輪側の1対のスライド
    フォ−ク間の間隔を可変してタイヤの径に合わせるもの
    であり、1対のスライドフォ−クをそれぞれ接近する方
    向と離れる方向に移動する、ことを特徴とするパレット
    レス搬機。
  2. 【請求項2】 各スライドフォ−クはベ−スプレ−トと
    センタビ−ムとトップビ−ムとを有し、センタビ−ムは
    ベ−スプレ−トと往復運動機構で連結されベ−スプレ−
    ト上を直線ころがり案内に沿って前後退し、前進端では
    センタビ−ムの中央部の両側面に突出して設けたカムが
    ベ−スプレ−トの先端部の両側面に設けたころに係合
    し、トップビ−ムはベ−スプレ−トに2倍ストロ−ク往
    復運動機構で連結され、センタビ−ム上を直線ころがり
    案内に沿って前後退する請求項1記載のパレットレス搬
    機。
  3. 【請求項3】 1対のスライドフォ−クの相対するタイ
    ヤ支持面の長手方向に沿って複数段のタイヤ受けロ−ラ
    を取り付けた請求項1又は2記載のパレットレス搬機。
  4. 【請求項4】 軸間距離調整手段が位置決め手段とタイ
    ヤ検出手段と距離演算手段と駆動制御手段と駆動手段と
    を有し、位置決め手段は自動車の前輪又は後輪のいずれ
    か一方を位置決めし、タイヤ検出手段は位置決め手段に
    位置決めされた自動車の他方のタイヤの位置を検出し、
    距離演算手段はあらかじめ記憶された位置決め手段とタ
    イヤ検出手段の距離とタイヤ検出手段の長さ及びタイヤ
    検出手段の出力信号から前後輪の軸間距離を演算し、駆
    動制御手段は距離演算手段からの距離信号により駆動手
    段を駆動して1対のスライドフォ−クを移動する請求項
    1,2又は3記載のパレットレス搬機。
  5. 【請求項5】 タイヤ検出手段が位置決め手段から一定
    距離隔てた位置に設置された一定長さを有する光センサ
    群である請求項4記載のパレット搬機。
  6. 【請求項6】 タイヤ検出手段が位置決め手段から一定
    距離隔てた位置に設置された一定長さを有する圧力セン
    サ群である請求項4記載のパレット搬機。
  7. 【請求項7】 支持間隔可変手段がフォ−ク位置検出手
    段と間隔制御手段と間隔可変手段とを有し、フォ−ク位
    置検出手段は各スライドフォ−クの先端部に取り付けら
    れた位置センサと位置演算手段とを有し、1対のスライ
    ドフォ−クに取り付けられた位置センサからの信号を受
    けてタイヤと1対のスライドフォ−クとの位置関係を演
    算し、間隔制御手段は位置演算手段からの信号により位
    置関係を判断して間隔可変手段を駆動し1対のスライド
    フォ−ク間の間隔を可変する請求項1,2,3,4,5
    又は6記載のパレットレス搬機。
  8. 【請求項8】 支持間隔可変手段でタイヤと1対のスラ
    イドフォ−クとの位置関係が異常と判断したときに警報
    を発してスライドフォ−クの前進を停止させる請求項7
    記載のパレットレス搬機。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4又は5記載のパレ
    ットレス搬機と入出庫口と格納棚とを有することを特徴
    とする自動車保管設備。
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